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J-LandXMLとは?3分でわかる基本とLandXMLとの違い

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この記事は平均7分45秒で読めます
万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

建設や測量、設計、施工の現場では、図面だけでなく座標や線形、縦横断、地形などの情報をどのように受け渡すかが業務の効率を大きく左右します。見た目が似た図面データであっても、内部に入っている情報が単なる線の集まりなのか、測点や中心線、標高、法面形状まで意味を持って整理されているのかによって、後工程の作業量は大きく変わります。


そのような背景の中でよく出てくる言葉がJ-LandXMLです。名前だけ聞いたことはあるものの、LandXMLと何が違うのか、なぜわざわざJが付いているのか、実務で本当に必要なのかが分かりにくいと感じている方も多いのではないでしょうか。特に、設計データを施工に回したい担当者、測量成果を別工程へ引き渡したい担当者、ICT施工や3次元データ活用を進めたい担当者にとっては、J-LandXMLの理解がそのまま現場の手戻り防止につながります。


この記事では、J-LandXMLとは何かをできるだけ分かりやすく整理しながら、LandXMLとの違い、実務で何ができるのか、どのような場面で役立つのか、導入前に押さえるべき注意点までを一つずつ解説します。はじめて名称を調べた方でも全体像をつかめるよう、専門用語は現場での使い方と結びつけて説明します。読み終えるころには、J-LandXMLを単なるファイル形式としてではなく、設計から施工、出来形管理、維持管理へとつながる情報連携の土台として理解できるはずです。


目次

‐ J-LandXMLとは何か ‐ LandXMLとの違いは何か ‐ J-LandXMLで扱いやすい情報とできること ‐ J-LandXMLが使われる主な場面 ‐ J-LandXMLを導入するメリット ‐ 導入前に知っておきたい注意点 ‐ 実務でよくあるつまずきと対処の考え方 ‐ J-LandXMLを現場活用につなげる視点 ‐ まとめ


J-LandXMLとは何か

J-LandXMLは、土木分野で扱う線形や地形、断面、構造に関わる情報を、異なる工程や異なる環境のあいだで受け渡ししやすくするためのデータ記述の考え方です。平たく言えば、単なる作図データではなく、座標や形状に意味を持たせたままやり取りするための器だと考えると理解しやすいです。


通常の図面データでは、画面上で線や点が見えていても、その線が中心線なのか法肩なのか、あるいは管理用に描かれた補助線なのかまでは受け取り側が判断しづらいことがあります。その結果、別の担当者が使うときに再整理が必要になったり、測点や標高の関係を改めて確認したりする手間が発生します。J-LandXMLは、そうした曖昧さを減らし、形状と属性を合わせて引き渡しやすくすることを目的としています。


名前に付いているJは、日本の実務に合わせて利用しやすくした考え方を示すものとして理解すると分かりやすいです。土木の設計や施工では、道路や河川、造成、構造物周辺などで独自の運用や成果物の考え方があり、単に海外由来の一般的な形式をそのまま使うだけでは、現場の流れにうまく乗らないことがあります。そこで、日本の土木実務で扱いやすいように整理された運用の枠組みとしてJ-LandXMLが注目されてきました。


ここで大切なのは、J-LandXMLをただの保存形式として見るのではなく、情報を再利用しやすくするための共通言語として捉えることです。設計担当者が作った中心線や縦断、横断の情報が、施工計画や出来形確認、三次元モデル生成、現場の位置出しなどに再利用できれば、同じ内容を何度も作り直す必要が減ります。つまりJ-LandXMLの本質は、データの受け渡しそのものよりも、受け渡した先で再活用しやすいことにあります。


また、J-LandXMLは三次元データ活用との相性が良い点でも重要です。最近の現場では、平面図だけでなく、三次元の地形や設計面、施工面を使って確認や共有を行う場面が増えています。その際に、元になる線形や断面の情報が整理されていれば、三次元化や座標連携がしやすくなります。逆に、情報の意味が失われた状態でデータを渡してしまうと、見た目は同じでも実務上の使い勝手が大きく落ちます。


検索してこの記事にたどり着いた方の多くは、J-LandXMLという言葉を見て難しそうだと感じているかもしれません。しかし実際には、何か新しいことを覚えるというより、これまで人手でつないでいた情報の橋渡しを、より正確に、より効率よく行うための仕組みとして理解すると入りやすいです。まずは、図面の線ではなく意味のある土木データを渡すための形式だという理解から始めると、全体像がつかみやすくなります。


LandXMLとの違いは何か

J-LandXMLを理解するうえで最初に気になるのが、LandXMLとの違いです。結論から言えば、LandXMLは土木や測量分野で使われる汎用的なデータ記述の考え方であり、J-LandXMLはそれを日本の実務で扱いやすくするための考え方や運用に寄せたものとして捉えると分かりやすいです。つまり、まったく別物というより、共通する土台を持ちながら、実務への適合性に違いがあるという見方が適切です。


LandXMLは、線形、地形、区画、縦横断などの情報を構造化して表現できる点に強みがあります。設計データや測量成果を他の環境に受け渡す際に、単純な図形ではなく、意味のある情報として伝えやすいことが特徴です。一方で、汎用性が高いぶん、運用する国や業務の流れによっては、そのままでは解釈に揺れが出やすいことがあります。どの情報をどのように持たせるか、どこまで厳密に扱うかに差が出ると、受け手側で再調整が必要になります。


そこでJ-LandXMLでは、日本の土木実務でよく使われる考え方や成果物の扱いを踏まえ、より実務上の連携がしやすいように整理されます。たとえば、道路や造成などで扱う中心線、縦断、横断、法面、地形情報などを、現場で再利用しやすい形で受け渡すことを意識しやすくなります。実際の仕事では、理論上表現できることよりも、次工程で迷わず使えるかどうかが重要です。J-LandXMLはその実務性の部分に価値があります。


違いをもう少し分かりやすく言うと、LandXMLは共通の骨格であり、J-LandXMLは日本の現場でその骨格をどう使うかを整えた考え方に近いです。そのため、ファイル名だけ見て判断するのではなく、中にどのような情報が、どのような前提で整理されているかを見ることが重要です。単に形式が合っているだけでは十分ではなく、必要な線形や断面情報が欠けていないか、座標系や標高の扱いに齟齬がないかまで含めて見なければなりません。


また、実務上はLandXMLという言葉だけで会話が進んでいても、実際には日本の運用を前提にしたデータの受け渡しを期待しているケースがあります。この認識のずれが、後工程でのトラブルにつながりやすいです。受け渡す側は汎用形式で出したつもりでも、受け取る側は日本の施工や測量実務でそのまま使える粒度を期待している、ということが起きます。J-LandXMLを理解していると、こうした期待値のずれを減らしやすくなります。


さらに重要なのは、LandXMLとの違いを優劣で考えないことです。どちらが上という話ではなく、何のために使うかで捉えるべきです。広く使える共通形式として扱いたいのか、日本の現場での運用性を重視したいのかで見方が変わります。実務担当者として押さえるべきなのは、名称そのものより、相手に渡したい情報が欠けずに伝わるか、受け取ったデータをそのまま業務に載せられるかという点です。


その意味で、J-LandXMLとLandXMLの違いは、単なる名称の違いではありません。設計と施工、測量と管理、データ作成者と利用者のあいだにある解釈のずれを減らすための実務的な違いです。この視点を持つだけでも、ファイルを受け取ったときにどこを確認すべきかが見えやすくなります。


J-LandXMLで扱いやすい情報とできること

J-LandXMLの価値は、何を表現できるかより、何を再利用しやすくできるかにあります。現場で特に重要なのは、中心線や測点、縦断、横断、地形、法面、構造境界といった土木業務の核になる情報を、意味のある状態で受け渡せることです。これにより、設計段階で作った情報を施工や計測、確認業務へ展開しやすくなります。


たとえば、中心線の情報が整理されていれば、平面上の見た目だけではなく、どの測点でどの位置関係にあるかを把握しやすくなります。これがあると、縦断や横断とのつながりも見やすくなり、断面確認や数量把握、施工段階での位置確認にも応用しやすくなります。単なる線画データでは、見えている線から意味を読み解く必要がありますが、J-LandXMLではその意味付けを保ったままやり取りしやすいことが大きな違いです。


地形や地表面の情報を扱う際にも効果があります。地形モデルや設計面との関係が整理されていると、切土や盛土の検討、施工前後の差分把握、出来形の照合などの流れに載せやすくなります。特に三次元データを使った確認が増えている現場では、どの面が現況で、どの面が計画なのかが明確であることが重要です。J-LandXMLは、そうした情報の橋渡し役として機能しやすいです。


横断情報が活きる場面も多くあります。道路や造成などでは、平面だけを見ていても施工内容を十分に把握できないことがあります。横断が整理されていれば、路肩や法面、構造の位置関係が見えやすくなり、施工イメージを関係者で共有しやすくなります。また、検討内容を別の担当者へ引き継ぐときも、意図が伝わりやすくなります。


さらに、J-LandXMLは情報連携の起点としても有効です。たとえば、設計データをもとに現場で位置出しを行ったり、確認計測の基準として使ったり、完成後の管理データへつないだりといった流れを考えると、一つの工程だけで完結する形式では足りません。前工程で作った情報を後工程で繰り返し使えることが重要であり、J-LandXMLはそのための受け皿になりやすいです。


もちろん、J-LandXMLにしておけば何でも自動でうまくいくわけではありません。必要な情報が適切に整理されていること、座標や高さの前提が一致していること、受け手側でも扱える環境が整っていることが前提になります。ただ、それらが揃っていれば、図面を見ながら手作業で再入力したり、別形式に変換したあとで整合確認に時間を取られたりする負担を減らしやすくなります。


実務担当者にとって一番の利点は、同じ情報を複数回作り直す場面を減らせることです。中心線を作り、断面を作り、地形を作り、それをまた別担当者が別の形式に写し替えるという流れは、時間もかかるうえにミスの温床にもなります。J-LandXMLをうまく活用できると、元データの意味を保ったまま工程をまたいで使い回しやすくなるため、作業の重複と解釈違いの両方を減らせます。


J-LandXMLが使われる主な場面

J-LandXMLが活きる場面は、設計だけに限りません。むしろ価値がはっきり見えるのは、設計から施工、施工から計測、計測から管理へと情報を受け渡すときです。複数の担当者が関わり、同じ対象を別の立場から扱う業務ほど、J-LandXMLの効果が出やすくなります。


まず代表的なのが、道路や造成などの線形を伴う設計と施工の連携です。中心線、縦断、横断が整理されていれば、設計意図を現場側が把握しやすくなります。単なる図面として渡す場合と比べて、どの測点でどのような断面形状になるのかを再確認しやすく、施工準備や位置出し、数量検討にもつなげやすいです。設計から施工への橋渡しという意味で、J-LandXMLは非常に相性が良い形式です。


次に、測量成果の整理と再利用の場面があります。現況地形や計測結果を別工程で使いたい場合、単なる座標一覧や作図データだけでは、意図した使い方が難しいことがあります。どのデータが基準になっているのか、どの形状が何を表しているのかが明確であれば、別の担当者や別の工程でも再利用しやすくなります。特に、施工前後の比較や出来形確認では、元データの意味が残っていることが重要です。


三次元データ活用の場面でもJ-LandXMLは有効です。近年は、現場で三次元の設計情報や地形情報を確認しながら作業を進める考え方が広がっています。その際に必要なのは、単に立体的に見えるデータではなく、設計面や基準線、断面条件が明確に分かるデータです。J-LandXMLは、そうした元情報の整理に向いているため、三次元モデルの土台として利用されることがあります。


また、関係者間の認識共有にも役立ちます。発注側、設計側、施工側、計測側では、それぞれ見る観点が異なります。図面だけでやり取りしていると、見た目は同じでも理解のポイントがずれることがあります。一方で、意味づけされた情報が受け渡されれば、どの線が何を表し、どの断面が基準なのかを共通認識にしやすくなります。これは、説明の手間を減らすだけでなく、判断ミスを防ぐうえでも重要です。


維持管理を見据えたデータ整備の場面でも無視できません。完成後の管理や将来の改修では、過去の設計意図や施工時点の情報が分かることが大きな助けになります。もちろん全てをJ-LandXMLで完結させるわけではありませんが、初期段階で意味のある形で情報が整理されていれば、後年のデータ活用の可能性は広がります。目先の納品だけでなく、長く使える情報として残すという視点が大切です。


このように、J-LandXMLが使われる場面は、単にファイルを交換する瞬間ではなく、情報を次の仕事につなぐすべての場面だと言えます。設計、施工、測量、確認、管理のどこか一つだけを見ていると価値が見えにくいかもしれませんが、工程横断で見たときにこそ効果がはっきりします。


J-LandXMLを導入するメリット

J-LandXMLを導入する最大のメリットは、データの再入力や再解釈を減らしやすいことです。土木業務では、同じ対象物について、設計図、施工図、測量成果、出来形確認資料など、複数の資料が作られます。そのたびに別の担当者が内容を読み替え、必要な情報を抜き出し、別形式へ整える作業をしていると、時間も手間もかかります。J-LandXMLは、この無駄を減らすための有効な手段になります。


次に、情報の伝達精度を高めやすいことも大きな利点です。紙や二次元図面中心のやり取りでは、線の意味や断面の前提を口頭で補わなければならない場面が少なくありません。しかし、意味づけされたデータとして受け渡せれば、受け手側での解釈違いを減らしやすくなります。特に、中心線や標高、断面構成など、施工や確認に直結する情報ほど、この差は大きく表れます。


さらに、工程間のつながりを強くできる点も見逃せません。設計だけ、施工だけ、測量だけと切り分けて考えるのではなく、一つの情報を複数工程で使い回せるようになると、業務全体の流れが滑らかになります。たとえば、設計で整理された情報をもとに現場確認を行い、その結果を出来形管理や今後の維持管理に活かすといった循環が作りやすくなります。データが工程ごとに分断されにくくなることは、長期的に見ても大きな価値です。


品質管理の面でもメリットがあります。手作業で転記や再作図を行う工程が多いほど、入力ミスや座標の取り違え、標高の見落としが起きやすくなります。J-LandXMLのように意味を持ったデータで連携することで、少なくとも情報を写し替える回数を減らしやすくなります。これは、そのまま品質の安定につながります。ミスを完全になくせるわけではありませんが、起きやすい場所を減らすことは十分に可能です。


また、若手担当者や異動してきた担当者でも扱いやすい業務フローを作りやすくなる点も実務上は重要です。属人的な読み替えや経験則に依存する運用は、担当者が変わると急に不安定になります。一方で、データの意味や構造が整理されていれば、誰が扱っても理解しやすい状態に近づけます。現場での教育負担を減らす意味でも、J-LandXMLのような共通的な情報整理の考え方は有効です。


加えて、今後のデジタル活用に備えやすいという側面もあります。現時点では全面的に三次元化や高度な情報連携をしていなくても、将来的に業務のデジタル化を進めたい場合、元データの整理状態が重要になります。最初から意味のあるデータで保管し、引き渡す習慣があれば、後から新しい運用へ移行するときの負担を抑えやすくなります。今すぐ全てを変える必要はなくても、J-LandXMLを理解しておくことは将来の備えになります。


導入前に知っておきたい注意点

J-LandXMLは便利な仕組みですが、導入すれば自動的に業務が整うわけではありません。うまく使うには、事前に押さえておきたい注意点があります。ここを軽く見てしまうと、せっかく形式を整えても、現場では使いにくいままになってしまいます。


最初に確認したいのが、何を連携したいのかを明確にすることです。中心線を渡したいのか、縦横断まで含めたいのか、地形面や設計面も必要なのかによって、準備すべき内容は変わります。目的が曖昧なまま形式だけ合わせようとすると、必要な情報が抜けたり、逆に不要な情報まで詰め込みすぎたりします。J-LandXMLは器に過ぎないため、中に何をどう入れるかの設計が重要です。


次に、座標系や標高の前提を必ずそろえる必要があります。実務で起きやすいトラブルの多くは、形式の問題というより、座標や高さの基準の認識違いです。見た目では同じように読み込めていても、基準がずれていれば、現場で位置が合わない、標高が一致しないといった致命的な問題につながります。J-LandXMLを使うときほど、むしろ基準条件の確認を丁寧に行うべきです。


また、作成側と利用側で必要な粒度をそろえることも欠かせません。作成側は十分な情報を入れたつもりでも、利用側から見ると測点の考え方が足りなかったり、断面の表現が期待と違ったりすることがあります。逆に、作成側が過剰に細かく作り込みすぎて、利用側では扱いきれないこともあります。これは技術的な問題というより、運用設計の問題です。どの工程で誰が何のために使うかを共有したうえで、必要十分な情報に整えることが大切です。


さらに、受け渡し後の確認手順を省略しないことも重要です。形式化されたデータだから大丈夫だろうと考えて無確認で使うと、後で大きな手戻りになることがあります。読み込んだ結果、中心線や断面、地形面が意図どおりに表示されているか、座標や高さが整合しているかを、初回運用では特に慎重に見るべきです。J-LandXMLは確認作業を不要にするものではなく、確認しやすくするための仕組みだと考えた方が安全です。


運用ルールを文書化しておくことも見落とされがちです。どの案件でJ-LandXMLを使うのか、どの段階で作成するのか、受け渡し時に何をチェックするのかが決まっていないと、担当者ごとに品質がばらつきます。現場では、形式そのものよりも運用の統一が成果を左右します。最初は簡単な確認項目だけでもよいので、共通ルールを持つことが定着への近道です。


最後に、J-LandXMLを万能視しないことも大切です。すべての情報連携を一つの形式だけで完結させるのは現実的ではありません。図面として見せたい情報、帳票として残したい情報、現場で即座に扱いたい座標情報など、それぞれに適した持ち方があります。J-LandXMLはその中核の一つとして非常に有用ですが、他の成果物や確認手順と組み合わせてはじめて力を発揮します。


実務でよくあるつまずきと対処の考え方

J-LandXMLを実務に取り入れるとき、多くの担当者が最初にぶつかるのは、形式の理解不足よりも運用上のすれ違いです。たとえば、設計担当者は十分なデータを渡したつもりでも、施工側から見ると位置出しに必要な条件が足りないことがあります。逆に、施工側が現場利用を前提に強く求める情報が、設計段階では整理されていないこともあります。こうしたズレは、形式を導入しただけでは解消しません。


一つ目のつまずきは、ファイルを渡せば連携できたと考えてしまうことです。実際には、ファイルが渡ったことと、業務で使える状態で渡ったことは別です。中心線の向き、測点の取り方、横断の区切り方、標高の基準など、実務では細かな前提が重要です。対処の考え方としては、初回運用時に小規模な案件や一部区間で試し、どの情報が実際に不足しやすいかを洗い出すことが有効です。


二つ目は、見た目だけで整合確認を済ませてしまうことです。読み込み結果がそれらしく見えても、実際には座標の解釈や高さの扱いがずれていることがあります。特に、現場で使う位置出しや計測結果との照合に進むと、小さなズレが大きな問題になります。対処としては、代表点の座標、既知点との関係、標高の基準、断面位置など、数値で確認できる項目を最初に決めておくことが重要です。


三つ目は、担当者ごとにJ-LandXMLへの期待が違うことです。ある担当者は三次元モデル化の土台として見ており、別の担当者は施工確認用の情報として見ているかもしれません。目的が異なれば、必要な粒度も異なります。対処するには、誰が何に使うかを案件の初期段階で合わせることが不可欠です。形式の議論より先に、利用目的の共有を行うべきです。


四つ目は、既存の業務フローと新しい連携方法がかみ合わないことです。従来は図面中心で問題なかった現場に、いきなり構造化データの運用を持ち込んでも、確認手順や責任分担が曖昧だと混乱しやすくなります。こうした場合は、すべてを一度に変えようとせず、まずは設計から施工、あるいは測量から確認といった一つの受け渡し区間で試すことが現実的です。成功体験を積み重ねたうえで、対象範囲を広げる方が定着しやすいです。


五つ目は、J-LandXMLの中身を読める人が少ないことです。ファイルとしては受け取れても、何が入っていて何が足りないかを判断できる人が限られていると、結局一部の担当者に負担が集中します。これに対しては、専門的な知識を一部の担当者だけが持つのではなく、少なくとも現場で使う担当者が、中心線、断面、地形、座標基準の考え方を共通言語として理解することが大切です。難しい技術説明ではなく、現場で何を確認すべきかに絞って教育するのが効果的です。


J-LandXMLを現場活用につなげる視点

J-LandXMLを理解したうえで次に考えたいのは、それを実際の現場改善につなげる視点です。知識として知っていても、日々の業務で使えなければ意味がありません。大切なのは、J-LandXMLを特別なデータ形式として扱うのではなく、現場の判断を早くし、確認を正確にし、手戻りを減らすための土台として見ることです。


現場では、設計データを確認しながら位置を把握したい、座標をすぐ使いたい、施工箇所の整合をその場で見たいという場面が多くあります。そのとき、元となる情報が意味を持って整理されていれば、現場側での使い道は広がります。逆に、図面の見た目だけを頼りにすると、現地での判断が担当者の経験に依存しやすくなります。J-LandXMLの価値は、こうした属人的な判断を減らし、情報を現場で使いやすくすることにあります。


特に、座標を扱う業務との相性は良いです。中心線や計画形状の情報が整理されていれば、現場で必要な位置確認や基準点との関係把握を進めやすくなります。もちろん、現場で使うには端末側の扱いやすさや、測位のしやすさも重要です。せっかくデータが整っていても、現地で素早く参照できなければ効果は限定的です。そのため、J-LandXMLのような整理された設計情報と、現場で扱いやすい測位手段や表示手段を組み合わせて考えることが重要になります。


また、現場活用では、複雑な操作よりも即時性が求められます。事務所に戻ってから確認するのではなく、その場で座標や位置関係を見て、次の判断につなげられることが理想です。こうした運用を考えると、設計段階で整えた情報を現地で無理なく活かせる仕組みが必要です。J-LandXMLを入口としてデータを整え、現場では直感的に位置確認や計測へつなげる流れができれば、情報連携の価値は一気に高まります。


その観点から見ると、LRTKのような現場向けの活用手段は非常に相性が良いです。J-LandXMLで整理された設計や座標の考え方を理解しておくと、現場で何を基準に確認すべきかが明確になります。そのうえで、LRTKのようなiPhone装着型GNSS高精度測位デバイスを活用すれば、現地での位置確認や測位、設計情報との照合をより機動的に進めやすくなります。事務所内で整理されたデータと、現場での高精度な位置把握がつながることで、設計と施工の距離はぐっと縮まります。


J-LandXMLを調べている実務担当者の多くは、単に形式の違いを知りたいだけではなく、最終的には現場でどう役立つのかを知りたいはずです。もし、設計データをもっと現場で活かしたい、座標確認や位置出しをよりスムーズにしたい、三次元データ活用の入口を探しているという課題があるなら、J-LandXMLの理解とあわせて、LRTKのような現場活用手段まで含めて検討すると、実際の業務改善につながりやすくなります。


まとめ

J-LandXMLとは、土木分野で扱う線形、断面、地形などの情報を、意味のある状態で受け渡ししやすくするための実務的な考え方です。LandXMLが持つ汎用的な土台を踏まえながら、日本の現場でより使いやすい形で情報連携を考える点に特徴があります。単なる図面データとは異なり、中心線や標高、断面構成などを後工程で再利用しやすくできることが大きな価値です。


LandXMLとの違いを理解するときは、名前の差だけに注目するのではなく、どれだけ実務で迷わず使えるかという視点を持つことが大切です。設計から施工、測量から出来形確認、さらに維持管理へとつながる流れの中で、情報を何度も作り直さずに活かせるかどうかが本質になります。J-LandXMLは、そのための共通言語として役立ちます。


一方で、導入にあたっては、何を連携するのか、座標や標高の前提が合っているか、誰がどの目的で使うのかを明確にする必要があります。形式だけを整えても、運用が曖昧であれば効果は出にくいです。小さく試し、確認項目をそろえ、徐々に工程間連携を広げていくことが成功の近道です。


そして、せっかく整理した設計情報を本当に活かすには、現場で素早く扱える環境も重要です。J-LandXMLで情報を整えたうえで、現地で高精度に位置を確認し、座標を使いこなせる体制が整えば、データ連携の価値はさらに高まります。設計データを現場で実用的に扱いたいと考えるなら、LRTKのようなiPhone装着型GNSS高精度測位デバイスを組み合わせることで、設計と施工のあいだにある情報の壁を低くしやすくなります。J-LandXMLを単なる形式理解で終わらせず、現場で使える情報へ変える視点を持つことが、これからの実務ではますます重要です。


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