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電線共同溝の夜間工事で安全を守る7つの段取り

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万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

夜間の電線共同溝工事は、昼間に比べて交通量を抑えやすく、店舗や通勤通学への影響を軽減しやすい一方で、視認性の低下、作業員の疲労、第三者の見落とし、騒音への苦情、緊急時対応の遅れなど、昼間とは異なるリスクが重なります。特に電線共同溝は、道路上で掘削、管路設置、特殊部の設置、埋戻し、仮復旧、交通規制を伴うことが多く、作業範囲が歩行者動線や車両動線と近接しやすい工種です。


夜間工事を安全に進めるためには、単に照明を置いて作業を始めるのではなく、規制計画、照明計画、作業手順、搬入出、近隣対応、緊急時対応、記録管理までを一体で組み立てることが重要です。本記事では、電線共同溝の夜間工事で実務担当者が確認しておきたい7つの段取りを、現場管理の視点から解説します。


目次

夜間の電線共同溝工事で安全管理が難しくなる理由

段取り1 交通規制と歩行者動線を夜間前提で組み直す

段取り2 照明計画で作業範囲と危険箇所を見える化する

段取り3 作業開始前の現地確認で昼夜の違いを把握する

段取り4 作業員配置と合図方法を明確にして接触事故を防ぐ

段取り5 掘削、搬入、埋戻しの順序を短時間で完結できる形にする

段取り6 騒音、振動、近隣対応を事前に整える

段取り7 緊急時対応と記録管理を夜間仕様にしておく

電線共同溝の夜間工事は事前段取りで安全性が決まる


夜間の電線共同溝工事で安全管理が難しくなる理由

電線共同溝の夜間工事は、日中の交通渋滞や沿道利用への影響を抑える目的で選ばれることがあります。幹線道路、駅前、商店街、通学路、公共施設周辺などでは、昼間に車線規制や歩道規制を行うと影響が大きくなるため、夜間に作業時間を確保する判断が行われることがあります。


しかし、夜間は交通量が少ないから安全というわけではありません。むしろ、車両速度が上がりやすい時間帯があり、運転者が工事規制に気づくのが遅れることもあります。歩行者についても、帰宅者、飲食店利用者、自転車、深夜配送車両などが不規則に通行するため、昼間のように一定の流れを前提にしにくい面があります。暗さによって段差、仮設材、開口部、重機の動きが見えにくくなることも大きなリスクです。


電線共同溝工事では、掘削溝、管路材、特殊部、仮設覆工、埋戻し材、発生土、誘導看板、保安施設など、現場内に多くの物が出入りします。限られた夜間作業時間の中で、これらを道路上に配置しながら作業を進めるため、少しの段取り不足が車両接触、歩行者転倒、重機との接触、埋設物損傷、復旧遅れにつながるおそれがあります。


また、夜間は現場管理者、発注者、道路管理者、交通管理者、電線管理者、近隣住民、沿道店舗との連絡が昼間ほど取りやすくない場合があります。作業中に想定外の埋設物、湧水、舗装厚の違い、搬入車両の遅れ、騒音苦情などが発生すると、判断に時間がかかり、規制解除時刻に影響することがあります。夜明け前までに道路を安全に開放する必要がある現場では、この時間的な制約が大きなプレッシャーになります。


そのため、夜間工事の安全管理では、現場に着いてから考えるのではなく、夜に起こりやすい問題を昼間のうちに洗い出し、関係者間で対応をそろえておくことが重要です。特に電線共同溝は、道路占用、交通規制、既設埋設物、沿道出入口、歩行者動線が複雑に絡みやすいため、段取りの精度がそのまま安全性と工程安定につながります。


段取り1 交通規制と歩行者動線を夜間前提で組み直す

夜間工事の最初の段取りは、交通規制と歩行者動線を夜間の実態に合わせて組み直すことです。昼間の図面上では問題なく見える規制計画でも、夜間の視認性、車両速度、沿道施設の利用状況、照明の届き方を踏まえると、誘導位置や保安施設の配置を調整した方がよい場合があります。


電線共同溝工事では、車道側に掘削範囲を設ける場合もあれば、歩道側や官民境界付近で作業を行う場合もあります。車道を規制する場合は、運転者が十分手前から工事区間を認識できるように、予告、減速、誘導、作業帯、復帰の流れを自然に作ることが大切です。夜間は遠くの光が多く見えるため、工事用の表示が背景に紛れてしまうことがあります。看板や保安灯を置いているだけで安心せず、実際に車両の進行方向から見たときに、どこで気づき、どこで減速し、どこで進路変更するのかを確認する必要があります。


歩行者動線については、幅員の確保だけでなく、段差、勾配、曲がり角、仮設スロープ、足元照明、誘導員の立ち位置まで含めて確認します。夜間は足元の小さな段差が見えにくく、仮復旧の端部や養生材につまずく可能性があります。特に高齢者、車いす利用者、ベビーカー、自転車を押す人、荷物を持った人が通る場所では、通路幅の数字だけでは安全を判断できません。実際に人が通る向きで歩き、見通しや足元の不安を確認することが有効です。


沿道出入口の扱いも重要です。住宅、店舗、駐車場、医療施設、宿泊施設、配送口などは、夜間でも利用される可能性があります。工事時間中に出入口を一時的に制限する場合は、事前周知だけでなく、現場での誘導方法を決めておく必要があります。出入口付近で電線共同溝の掘削や管路設置を行う場合は、車両が急に出入りしても作業員が退避できるか、歩行者と搬入車両が交差しないかを確認します。


夜間は交通量が少ないぶん、規制帯の中に一般車両が誤進入した場合の危険が大きくなることがあります。規制の端部、交差点部、側道、駐車場出口など、誤進入が起こりやすい箇所には特に注意が必要です。誘導員の配置は、単に人数をそろえるのではなく、見通しの悪い場所、車両と歩行者が交差する場所、重機が旋回する場所、搬入出車両が後退する場所を優先して決めることが大切です。


交通規制と歩行者動線は、工事開始時だけでなく、作業の進行に合わせて変化します。掘削時、管路設置時、埋戻し時、仮復旧時では、必要な作業スペースや危険箇所が変わります。夜間工事では時間に追われて規制の切替が雑になりやすいため、どのタイミングでどの保安施設を移動するのか、誰が確認して次工程に進むのかを事前に決めておくと、現場内の混乱を抑えやすくなります。


段取り2 照明計画で作業範囲と危険箇所を見える化する

夜間工事の安全性を左右する大きな要素が照明計画です。照明は明るければよいというものではなく、作業員、誘導員、運転者、歩行者のそれぞれにとって必要な場所が見える状態を作ることが重要です。電線共同溝工事では、掘削溝、既設埋設物、管路材、特殊部、重機の足元、吊り荷、仮復旧端部など、見落とすと事故につながる箇所が多くあります。


作業範囲の照明では、手元や掘削底だけを照らすのではなく、作業帯全体の境界を見えるようにします。作業員がどこまでが安全な通路で、どこからが開口部や重機作業範囲なのかを瞬時に判断できることが大切です。照明にムラがあると、明るい場所から暗い場所へ移動したときに足元を見落としやすくなります。特に掘削溝の端部、段差、仮設覆工の端、資材置場の周辺は、影にならないように配置を確認します。


照明の向きにも注意が必要です。運転者や歩行者の目に直接光が入ると、かえって危険を見落とす原因になります。誘導員の姿や合図が逆光で見えにくくなることもあります。現場内を明るくするだけでなく、道路利用者から見たときにまぶしすぎないか、誘導表示が読めるか、保安施設の輪郭が分かるかを確認します。照明器具の設置高さや向きは、作業開始前に現地で調整することが望ましいです。


電線共同溝の夜間工事では、掘削後に既設埋設物が露出する場面があります。水道、下水、ガス、通信、電力などの既設管路やケーブルが近接する場合、暗い中で土砂や影に紛れて見えにくくなることがあります。既設埋設物付近の作業では、影を減らす角度から照らし、作業員が目視確認しやすい状態を作ることが必要です。手元確認が必要な箇所では、携帯型の照明も併用し、照度不足による誤切断や接触を防ぎます。


照明設備そのものも、つまずきや接触の原因になります。電源ケーブル、発電設備、照明スタンド、延長配線などが歩行者通路や作業員通路に出ていると、夜間は転倒リスクが高まります。配線は可能な限り通路を横断しないようにし、横断が避けられない場合は養生と表示を行います。照明スタンドは風や接触で倒れないように固定し、重機の旋回範囲や搬入車両の動線に入らない場所を選びます。


また、夜間工事では時間の経過とともに作業場所が移動することがあります。最初の作業場所は明るくても、管路設置や埋戻しが進むにつれて照明が届かなくなることがあります。照明の移設タイミングを決めておかないと、後半工程で暗いまま作業を続けることになり、仮復旧の仕上がり確認や清掃確認が不十分になるおそれがあります。照明計画は固定配置だけでなく、工程に合わせた移動計画として考えることが重要です。


段取り3 作業開始前の現地確認で昼夜の違いを把握する

夜間工事の段取りでは、作業開始前の現地確認が欠かせません。図面、施工計画書、道路使用条件、占用条件、既設埋設物資料を確認していても、夜間の現場では昼間と違う見え方や使われ方をすることがあります。昼間に安全だと感じた場所でも、夜になると照明が届かず、見通しが悪くなり、歩行者が思わぬ方向から入ってくる場合があります。


現地確認では、まず工事区間全体を歩き、道路幅員、歩道幅員、交差点、横断歩道、バス停、駐車場出入口、店舗出入口、住宅出入口、街路樹、標識、照明柱、排水施設、既設マンホールなどを確認します。電線共同溝工事は、道路地下に管路や特殊部を設けるため、地上の動線だけでなく、地下の既設物との関係が重要です。既設埋設物の位置が想定と違う場合や、試掘で確認が必要な場合は、夜間本施工に入る前に対応方針を整理しておく必要があります。


昼間の確認だけでなく、可能であれば夜間の時間帯に現地を見ることも有効です。周辺の明るさ、車両速度、歩行者の流れ、飲食店や施設の利用状況、配送車両の停車位置などは、夜に見て初めて分かることがあります。例えば、昼間は閉まっている搬入口が夜間に使われる、夜間に路上停車が増える、駅からの帰宅動線が工事区間を通る、周辺照明が少なく誘導看板が見えにくいといった状況が考えられます。


作業開始前には、現場内の退避場所も確認しておきます。重機が動く場所、搬入車両が後退する場所、掘削溝の近くで作業する場所では、作業員が危険を感じたときにどこへ逃げるのかを決めておくことが重要です。夜間は周囲の状況判断が遅れやすいため、退避場所が資材や仮設材でふさがれていないか、暗くて分かりにくくないかを確認します。


現地確認では、作業範囲だけでなく、資材仮置き場、発生土の一時置き場、車両待機場所、重機の搬入経路も見ます。夜間工事では作業時間が限られるため、資材を探す時間や車両を切り返す時間が増えると、工程全体が圧迫されます。資材の置き場所が歩行者通路や誘導員の視界を妨げないか、発生土の積込み時に車道へこぼれないか、埋戻し材の搬入時に一般交通と交錯しないかを確認します。


また、現地確認の結果は、関係者で共有できる形にしておくことが大切です。口頭だけで伝えると、夜間の限られた時間の中で認識違いが起きやすくなります。写真、簡単な配置図、危険箇所のメモ、当日の作業順序などを使い、現場代理人、職長、誘導員、重機オペレーター、搬入車両の運転者が同じ前提で作業できるようにします。夜間工事では、作業開始前の数分の共有が事故防止に大きく影響します。


段取り4 作業員配置と合図方法を明確にして接触事故を防ぐ

夜間の電線共同溝工事では、作業員、重機、搬入車両、誘導員、歩行者、一般車両が限られた範囲に集まりやすくなります。そのため、作業員配置と合図方法をあいまいにしたまま始めると、接触事故や誤作業につながるおそれがあります。昼間なら目視で何となく伝わる動きも、夜間は影や騒音、照明のまぶしさによって伝わりにくくなります。


まず重要なのは、誰がどの範囲を見るのかを明確にすることです。交通誘導を担当する人、歩行者動線を見る人、重機の周囲を確認する人、掘削溝付近の作業を管理する人、搬入車両の出入りを見る人を分けて考えます。人数が限られる現場では、一人が複数の役割を担うこともありますが、その場合でも優先順位を決めておく必要があります。特に重機の後退、旋回、吊り作業、土砂積込みの場面では、専任に近い形で周囲確認を行うことが望ましいです。


合図方法は、作業前に必ず統一します。手合図、声かけ、無線連絡、警笛などを使う場合でも、停止、前進、後退、旋回、待機、緊急停止の意味が全員に伝わっていなければなりません。夜間は騒音で声が届きにくいことがあり、照明の影で手元の合図が見えにくくなることもあります。合図者の立ち位置は、重機オペレーターや車両運転者から見える場所であり、同時に自分自身が退避できる場所であることが必要です。


電線共同溝工事では、掘削溝の近くで作業する人と、地上で資材を扱う人の動きが重なります。管路材の搬入、特殊部の据付、埋戻し材の投入、仮復旧材の敷均しなどでは、手元作業に集中して周囲への注意が薄れやすくなります。夜間は疲労も重なり、危険への反応が遅れる可能性があります。作業員同士が互いの位置を確認する声かけを習慣にし、重機が動く前には周囲確認の間を取ることが大切です。


また、夜間工事では休憩や交代の管理も安全に直結します。限られた作業時間の中で休憩を後回しにすると、終盤の埋戻しや仮復旧時に集中力が落ち、転圧不足、段差見落とし、清掃漏れ、保安施設の撤去忘れなどが起こりやすくなります。作業員の体調、眠気、寒暖差への対応も含めて、無理のない配置にすることが重要です。


新規入場者や応援作業員がいる場合は、現場特有の危険を短時間で共有する必要があります。どこが開口部になるのか、どこを歩いてよいのか、どの車両がいつ入るのか、近接する既設埋設物はどこか、緊急時は誰に報告するのかを明確にします。夜間工事では、慣れていない人が現場の暗さや規制の複雑さに戸惑うことがあります。作業前の打合せでは、一般的な注意事項だけでなく、その夜の作業に直結する具体的な危険を確認することが大切です。


段取り5 掘削、搬入、埋戻しの順序を短時間で完結できる形にする

夜間の電線共同溝工事では、作業可能時間が限られているため、掘削、管路設置、特殊部作業、埋戻し、仮復旧、清掃、規制解除までを確実に終える段取りが必要です。安全管理と工程管理は別物ではなく、工程が押すほど焦りが生まれ、確認不足や無理な作業が発生しやすくなります。夜間工事では、予定時間内に安全な状態で道路を開放できるかどうかが大きな管理ポイントです。


掘削作業では、掘削範囲、掘削深さ、土留めの要否、既設埋設物との離隔、湧水の可能性、舗装構成、発生土の扱いを事前に整理します。電線共同溝では、管路の高さや勾配、特殊部との取り合いが重要になるため、掘削後に寸法が合わないと、夜間の限られた時間の中で手戻りが発生します。測量や墨出し、試掘結果、既設構造物の位置を確認し、当日の施工範囲を無理なく完結できる長さに設定することが大切です。


搬入計画では、資材や機械を現場に置く順番が重要です。必要な資材が奥にあり、先に使う資材を取り出せない状態になると、狭い道路上で余計な移動が増えます。管路材、継手、埋戻し材、仮復旧材、保安施設、照明設備、清掃道具などを、使用順に取り出せるよう配置します。特殊部や重量物を扱う場合は、荷下ろし位置、吊り込み位置、重機の設置位置、作業員の退避場所を事前に決めます。


埋戻しと仮復旧は、夜間工事の終盤に行われるため、時間不足の影響を受けやすい工程です。しかし、ここを急ぐと沈下、段差、舗装不良、交通開放後の苦情につながるおそれがあります。埋戻し材の投入、締固め、路盤調整、仮舗装、段差確認、清掃までを一連の作業として計画し、最後に必要な確認時間を残しておくことが重要です。特に歩行者通路や車両走行部に段差が残ると、夜明け後の利用者にも危険が及びます。


作業範囲の設定も安全に関わります。一晩で進めたい距離を優先しすぎると、掘削範囲が広がり、開口部や資材置場が増え、照明や誘導の目が届きにくくなります。夜間工事では、作業量を増やすよりも、確実に完結できる範囲を積み上げる方が安全で安定した工程につながります。施工延長、班編成、機械台数、交通規制時間、復旧条件を踏まえ、無理のない日進量を設定することが大切です。


さらに、想定外が起きた場合の中止判断や切替判断も決めておく必要があります。既設埋設物が想定より浅い、湧水が多い、舗装版が厚い、騒音苦情で作業制限が必要になる、搬入車両が遅れるといった事態は、夜間工事では大きな工程リスクになります。その場合に、どこまで施工して安全に仮復旧するのか、翌日に持ち越す場合の保安方法はどうするのか、誰が判断するのかを決めておくと、現場での迷いを減らせます。


段取り6 騒音、振動、近隣対応を事前に整える

夜間工事で忘れてはならないのが、騒音、振動、近隣対応です。電線共同溝工事では、舗装切断、掘削、積込み、転圧、資材搬入、車両の後退音、誘導の声、金属音など、夜間に目立ちやすい音が発生します。昼間なら気になりにくい音でも、夜間は周囲が静かになるため、住民や宿泊施設、医療施設、店舗にとって大きな負担になることがあります。


騒音対策では、音が出る作業をできるだけ早い時間帯にまとめる、連続音を避ける、不要なアイドリングを控える、資材を投げ置きしない、金属同士の衝突を減らすなど、基本的な配慮を積み重ねます。舗装切断やはつりを伴う場合は、作業時間帯や作業順序を関係条件に合わせて調整し、現場で急に大きな音が始まらないようにします。夜間工事では、技術的な安全だけでなく、周辺への説明と配慮が工事継続の安定性につながります。


振動についても注意が必要です。転圧作業や大型車両の出入りは、沿道建物に振動として伝わることがあります。古い建物、店舗の陳列物、精密機器を扱う施設、医療や福祉関係の施設が近い場合は、影響を小さくする作業方法や時間帯を検討します。振動を完全になくすことは難しい場合でも、事前に説明し、作業時間の目安を共有しておくことで、不安や苦情を減らしやすくなります。


近隣対応では、事前周知の内容が重要です。工事の目的、作業日時、交通規制、歩行者通路、車両出入口への影響、騒音が発生しやすい作業、緊急時の連絡先を分かりやすく伝えます。電線共同溝は、無電柱化や道路空間の改善、防災性の向上などと関係する工事ですが、現場周辺の人にとっては、まず目の前の通行しにくさや夜間の音が気になります。そのため、工事の意義だけでなく、当日の不便をどう抑えるのかを具体的に示すことが大切です。


夜間の問い合わせや苦情に対応する体制も決めておきます。現場で誰が一次対応するのか、対応内容を誰に報告するのか、作業を一時停止する判断基準は何かを明確にします。苦情が入ったときに、担当者が分からず現場内で対応が遅れると、相手の不信感が高まりやすくなります。反対に、落ち着いて状況を聞き取り、作業内容や終了予定を説明し、必要に応じて作業方法を見直せる体制があれば、トラブルの拡大を抑えやすくなります。


沿道店舗や施設がある場合は、営業時間、搬入時間、予約時間、夜間利用者の動線を把握しておくことも有効です。飲食店、宿泊施設、駐車場、医療施設、集合住宅などでは、夜間だからこそ出入りが集中する時間があります。電線共同溝の施工箇所が出入口に近い場合は、通行可能な幅、誘導員の配置、仮設スロープや養生の設置、短時間の作業中断などを事前に調整しておくと、現場での衝突を避けやすくなります。


段取り7 緊急時対応と記録管理を夜間仕様にしておく

夜間工事では、緊急時対応と記録管理を昼間と同じ感覚で考えないことが重要です。夜間は関係者への連絡が取りにくく、周辺の視認性も低く、交通機関や施設の状況も昼間と異なります。事故、接触、転倒、埋設物損傷、停電、通信障害、火災、急病、騒音苦情、交通規制の不具合などが起きたときに、誰が何を判断し、どこへ連絡し、どのように現場を安全化するのかを事前に決めておく必要があります。


緊急連絡体制では、現場代理人、職長、発注者側担当者、道路管理関係者、交通関係者、電線管理者、協力会社、近隣対応窓口、必要に応じた救急や警察への連絡手順を整理します。連絡先を紙で持つだけでなく、夜間に実際につながる番号かどうか、担当者が不在の場合の代替連絡先があるかを確認します。電線共同溝工事では、既設ケーブルや管路に近接するため、万一損傷や異常を確認した場合の作業停止、立入制限、関係者連絡の順序を明確にしておくことが大切です。


現場内の緊急時対応では、まず二次災害を防ぐことが優先されます。掘削溝の崩れ、重機との接触、一般車両の誤進入、歩行者の転倒などが発生した場合、救助や確認に向かう人が新たな危険に巻き込まれないよう、作業停止、重機停止、交通誘導、照明確保、周囲の立入制限を行います。夜間は周囲の人が事故に気づきにくいため、合図や声かけだけに頼らず、現場全体で停止状態を共有する仕組みが必要です。


記録管理も夜間工事では重要です。作業前の規制設置状況、照明配置、歩行者通路、掘削前の路面、既設埋設物の確認状況、管路設置状況、埋戻し、転圧、仮復旧、清掃、規制解除前の安全確認などを写真とメモで残します。夜間写真は暗く、後から見ても状況が分かりにくいことがあります。撮影時は、対象物だけでなく周辺位置が分かるようにし、必要に応じて近景と遠景を分けて記録します。明るさが不足する場合は、補助照明を使い、写真が確認資料として使える品質になるよう注意します。


記録は、検査や報告のためだけでなく、翌日の作業準備にも役立ちます。夜間工事では、作業終了後に現場を開放し、翌夜に続きを行うことがあります。その場合、前夜にどこまで施工したのか、仮復旧の端部はどこか、残った課題は何か、近隣からどのような意見があったかを正確に引き継ぐ必要があります。記憶に頼ると、翌日の段取りに抜けが出やすくなります。


また、事故や苦情がなかった場合でも、ヒヤリとした場面を記録しておくことが大切です。誘導看板が見えにくかった、歩行者が規制内に入りそうになった、搬入車両の待機位置が悪かった、照明の影で段差が見えにくかったといった情報は、次回の夜間工事の改善につながります。電線共同溝工事は、同じ路線内で似た作業を繰り返すことが多いため、日々の記録を活用すれば、安全管理の精度を高めやすくなります。


電線共同溝の夜間工事は事前段取りで安全性が決まる

電線共同溝の夜間工事は、交通への影響を抑えながら施工を進めるための有効な選択肢になる一方で、暗さ、疲労、時間制約、近隣への影響、緊急時対応の難しさが重なります。安全を守るためには、現場に着いてからその場で調整するのではなく、交通規制、照明、現地確認、作業員配置、施工順序、近隣対応、記録管理を事前に組み立てておくことが重要です。


特に実務担当者が意識したいのは、夜間特有の見えにくさを前提にすることです。作業員から見えるか、誘導員から見えるか、運転者から見えるか、歩行者から見えるかは、それぞれ異なります。照明を置いたつもりでも、掘削溝の端部が影になっていたり、誘導員が逆光で見えなかったり、仮設通路の段差が分かりにくかったりすることがあります。安全確認では、自分の立場からだけでなく、道路を使う人の目線で現場を見ることが大切です。


また、夜間工事では工程の遅れが安全リスクに直結します。時間に追われると、合図が省略され、埋戻し確認が粗くなり、清掃や規制解除前確認が不足しやすくなります。無理な施工量を設定するよりも、一晩で確実に完結できる範囲を決め、想定外が起きた場合の中止判断や仮復旧方法を準備しておく方が、結果として安定した施工につながります。


近隣対応も、夜間工事の品質を左右します。どれだけ安全に施工していても、周辺住民や店舗に情報が伝わっていなければ、不安や不満が大きくなります。工事の目的、時間帯、通行方法、騒音が出やすい作業、問い合わせ先を分かりやすく伝え、現場での対応窓口を明確にしておくことが必要です。電線共同溝は道路空間を将来にわたって改善する工事ですが、その過程で沿道利用者の生活や営業に配慮する姿勢が欠かせません。


最後に、夜間工事の記録は、単なる報告資料ではなく、次の安全につながる管理資産です。写真、位置情報、作業時刻、規制状況、異常の有無、近隣対応、ヒヤリとした場面を残しておけば、翌日の引き継ぎや次回工区の改善に活用できます。電線共同溝のように道路上で多くの関係者が関わる工事ほど、現場情報を正確に残し、共有しやすくすることが重要です。


夜間の安全管理をより確実にするには、現場で気づいた危険箇所や施工状況をその場で記録し、関係者が確認しやすい形に残す工夫も有効です。電線共同溝工事の交通規制、掘削位置、仮復旧、写真記録、引き継ぎ情報を現場で扱いやすくしたい場合は、日々の安全管理と施工記録を支える選択肢としてPhoneの活用も検討しやすくなります。


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