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iPhone連携の軽量RTK登場:傾斜補正GNSSで現場測量DXを加速

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万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

目次

傾斜補正GNSS技術とは何か

測量現場での課題と従来手法の限界

傾斜補正GNSSとiPhone連携によるメリット

現場導入による効果:省力化・精度向上・安全性

活用事例:法面測量・単独杭打ち・狭小地測量

LRTKによるRTKとiPhone連携の展望

FAQ


傾斜補正GNSS技術とは何か

傾斜補正GNSSとは、GNSS測量機(高精度GPS受信機)に内蔵された傾斜センサーや慣性計測装置(IMU)により、ポール(測量スタッフ)が傾いた状態でも正確な位置を測定できる技術です。通常、GNSSによる測位ではアンテナ直下の地面の座標を求めるため、アンテナを取り付けたポールは鉛直に立てる必要があります。しかし実際の現場ではポールを常に真っ直ぐに保持するのは手間であり、わずかな傾きが生じると測定誤差につながっていました。傾斜補正GNSSではポールの傾き角度と方位をリアルタイムに検知し、そのズレを補正計算することで、ポール先端が傾いていても先端の設置点(地面上の点)の正確な座標を取得できます。


この技術の登場により、測量作業は大きく変わり始めました。従来は水準器(気泡管)でポールを垂直に調整してから測点を記録していましたが、傾斜補正GNSSならポールを傾けたまま測れるため、水準器での念入りな整準が不要です。一般的なIMU搭載GNSSでは最大で約30度ほどの傾きまで補正可能で、機種によっては60度近い極端な傾斜に対応したものも登場しています。例えばポールを30度傾けても数センチ以内の精度を維持できる高性能なモデルもあり、壁際や樹木の近くなどポールを立てにくい場所で威力を発揮します。傾斜補正機能は近年になって測量用GNSS受信機に搭載され始めた比較的新しい技術ですが、現在では海外・国内の主要メーカーからも対応機種が発売され、測量現場の生産性を高める切り札として注目されています。


測量現場での課題と従来手法の限界

建設・土木の測量現場には、かねてから人手不足や作業非効率といった課題が指摘されてきました。従来の測量作業はトータルステーションやレベルといった光学機器を用い、二人以上のスタッフがチームで行うのが一般的です。例えば1人が測量機器を据え付け操作し、もう1人が離れた地点でスタッフ(ポール)を垂直に保持して目標点に合わせるという手順が必要でした。当然ながら人員と時間のコストがかかり、広い現場を測る場合は測量だけで丸一日以上要することも珍しくありません。人力に頼る作業ではヒューマンエラーのリスクも伴い、読み違いや記録ミスが発生すれば手戻りによる工期遅延や追加コストにつながる恐れもあります。さらに、作業効率の制約から「測れる所だけ測る」傾向になりがちで、測点間が粗くならざるを得ず取りこぼしが発生する問題もありました。


GNSSによる測量(いわゆるGPS測量)は、上空の衛星を利用して絶対的な座標を得られるため、視通しの悪い場所や遠く離れた2点間の測距でも威力を発揮します。しかし高精度なRTK-GNSS測量機器が普及し始めた当初は、機材が大型・高価で専門知識も求められました。基地局を設置したり無線機で通信したり、あるいはネット経由で補正情報サービスに接続したりと、運用には手間と経験が必要だったのです。そのためせっかく1人で持ち運べるGNSS受信機があっても、「結局運用は2人以上」というケースも少なくありませんでした。またポールを立てるスペースがない狭所や、崖の縁・法面のように危険な場所の測点は、従来手法では測定をあきらめたり間接的な方法で推定せざるを得ない場面もありました。これらの限界を踏まえ、より少人数で効率的に、かつこれまで測れなかった点も含めて現場をデータ化できる新技術への期待が高まっています。


傾斜補正GNSSとiPhone連携によるメリット

最新の傾斜補正GNSS技術とスマートフォン(特にiPhone)の連携は、現場測量に数々のメリットをもたらします。従来の機材や手法では当たり前だった制約を次々と解消し、測量ワークフローを一新するポテンシャルがあります。具体的な利点を以下にまとめます。


ポール整準の時間短縮: ポールを垂直に立てる作業が不要になり、傾けたまま測位できます。毎回気泡管とにらめっこして微調整する手間が省けるため、1点あたりの観測時間が大幅短縮されます。ある検証では気泡管での整準作業に比べ約20%程度の時間削減効果が報告されており、1日に測定できる点数が増やせます。

死角のない測定: 傾斜補正機能により今まで諦めていた場所の測点取得が可能になります。例えば建物の際や塀の根元、車両や工作物の下方など、ポールを垂直に立てられない狭所でもポールを斜めに差し込んで先端を目標点に当てるだけで測位できます。法面の斜面上でも、安全な姿勢でポール先端を接地させて傾ければ正確な地形データを取得可能です。これにより現場全体をくまなく計測でき、見落としリスクの低減につながります。

スマートフォンによる直感的な操作: GNSS受信機をiPhoneなどのスマホと連携することで、従来の専用コントローラーより格段に操作性が向上します。大型のカラータッチスクリーンで地図や計測ポイントを確認でき、アプリ上のわかりやすいメニューで初心者でも直感的に扱えます。例えば測位開始・停止も画面上のボタン操作で簡単に行え、測定データは自動で保存されクラウド同期も可能です。慣れ親しんだスマホアプリのUIなので、専門機材特有の複雑な設定に戸惑うこともありません。

AR技術による支援: スマホならではのAR(拡張現実)機能も測量に活用できます。カメラ越しに見た現場映像に、測定予定地点や設置すべき杭の位置を仮想的なマーカーや矢印で表示することで、目視でポイントを特定できます。iPhoneを手に持って移動すれば、画面上の矢印が「あと東に○cm」などと誘導してくれるため、複数人がかりだった杭打ち作業も1人で迷わず正確にこなせます。ARによる視覚的ナビゲーションは、測量経験の浅いスタッフでも現場で即戦力として活躍できるようサポートしてくれます。

機材の軽量・省スペース化: スマートフォン連携型のGNSS受信機は非常に小型・軽量です。アンテナとバッテリーを内蔵した手のひらサイズの受信機をスマホに装着するだけで高精度測位が可能になるため、三脚や大きな収納ケースを持ち歩く必要がありません。従来は数kgもあった機材が数百グラム程度になり、現場への機動力が飛躍的に高まります。狭い現場や高所・山間部への機材持ち込みも容易になり、作業負担の軽減に直結します。

リアルタイムなデータ活用: 測位データがスマホ上に蓄積されることで、デジタルな情報連携がスムーズになります。測ったその場で点の座標に写真やメモを紐付けて記録したり、クラウド経由で事務所のPCと即座に共有したりできます。紙の野帳に手書きで記録して後で転記するといった作業が不要になり、入力ミスも防げます。さらにスマホの通信機能を使ってその場で測量成果を送信すれば、遠隔地の上司や同僚が即データを検証し指示を出すことも可能です。まさに現場測量のDX(デジタルトランスフォーメーション)を体現するワークフローが実現します。


現場導入による効果:省力化・精度向上・安全性

傾斜補正GNSSとスマホ測量を組み合わせた新しい手法を導入することで、現場にもたらされる効果は計り知れません。ここでは省力化(作業効率アップ)、測量精度向上、そして作業安全性の3つの観点から主な改善ポイントを整理します。


省力化・効率アップ: 少人数で測量でき、一人一人の作業生産性が上がります。これまで2〜3名が必要だった測量班を1名で編成できるケースも増え、人員不足の解消に寄与します。準備や機材設置に費やす時間が減り、測定自体のスピードも向上するため、トータルの工数削減が可能です。例えば従来法では丸一日かかっていた杭打ち作業が、新技術を使えば半日以下で完了するといった報告もあります。またクラウド連携で測量データの後処理や図面作成もスピーディーになるため、測量から設計・施工までの一連の工程短縮にもつながります。

測量精度の向上: 傾斜補正により常にポール先端の正確な座標が得られるため、人為誤差の減少と観測精度の安定が期待できます。従来はポールの傾きや据え付けミスによる誤差が潜在的にありましたが、自動補正がそれらを排除します。また難所の点も直接測れることで、今まで概算や推定に頼っていた箇所も正確にデータ取得できます。結果として測量成果の信頼性が増し、出来形管理や品質検査の精度も底上げされます。デジタルデータとして詳細に現況を記録できるため、将来的な検証やトレースも容易になり、施工ミス防止にもつながります。

安全性の向上: 測量作業における労働災害リスクの低減も大きな効果です。危険な法面の上や道路上での測点も、安全な場所に立ったままポールだけ差し出すようにして測れるため、作業員が無理な姿勢を取ったり立ち入りにくい場所へ踏み込んだりする必要が減ります。高所作業車や交通規制を伴っていた測量も簡略化できれば、周辺への影響も抑えられます。一人作業の際もスマホで常時位置や状況を共有できるため、万一のトラブル時には迅速に支援を要請可能です。機材が軽量になったことで持ち運び時の負担や事故リスクも減り、総合的に現場の安全水準が向上します。


活用事例:法面測量・単独杭打ち・狭小地測量

新しい傾斜補正GNSS+スマホ測量は、様々なシーンで実務上の課題を解決します。その代表的な活用事例として、以下のようなケースが挙げられます。


法面測量: 急斜面や堤防の法面形状を計測する際、測量員が斜面上でバランスを取るのは危険が伴います。傾斜補正GNSSなら、斜面の下や上からポールを斜めに突き出して法肩・法尻などの点を測定可能です。人が直接斜面を歩き回らなくて済むため安全性が高く、短時間で詳細な地形データを取得できます。法面の出来形管理や土量計算用の地形モデル作成がスムーズに行えるようになります。

単独杭打ち: 建物や構造物の位置出し(杭打ち作業)では、これまでは測量器操作と杭の位置合わせで複数人が息を合わせる必要がありました。GNSS受信機とスマホを使えば、1人で自分の位置を確認しながら杭位置にマーキングできます。スマホ画面に「目標点まで残り◯cm」と表示されたり、ARで仮想杭が見える状態で微調整するだけなので、ベテランの勘に頼らずとも正確に杭を打設できます。少人数でも迅速に墨出し・丁張り作業が完了し、工事全体の効率化につながります。

狭小地測量: 建物や塀が密集した都市部の現場や、障害物だらけの工場敷地内などでは、三脚を据えるスペースがなかったり視通が遮られたりと測量が難しい場合があります。小型GNSSなら狭い隙間にも入り込め、ポールを斜めに差し込んで奥まった点を測ることもできます。従来は測れなかった死角のデータが取れることで、たとえば建物の変形計測や設備の据付位置出しなども正確に行えるようになります。また機動力が高いので、敷地内を人が歩き回りながら短時間で多くの点を測定でき、狭小現場の詳細把握に威力を発揮します。


LRTKによるRTKとiPhone連携の展望

以上のように、傾斜補正GNSSとスマートフォンを活用した測量技術は現場DXの推進に大きな効果があります。そしてその最先端を行くソリューションの一つが、軽量RTKシステムの「LRTK」です。LRTK(エルアールティーケー)は、東京工業大学発のベンチャー企業によって開発されたスマホ連携型のGNSS測位デバイスとクラウドサービスの総称で、現場の高精度測位を誰でも手軽に行えることを目指したソリューションです。


LRTKシリーズでは、iPhoneに直接装着して使う超小型デバイスや、現場向け堅牢設計のポール装着型デバイスなどが提供されています。いずれもアンテナ・受信機・バッテリー・通信モジュールを一体化したオールインワン設計で、重量はわずか数百グラム程度と非常に軽量です。例えばスマホ装着型のモデルは厚さ約1cm・重量約160gほどの筐体で、iPhoneの背面に取り付けてBluetooth接続するだけで、スマホがそのままRTK測量機に早変わりします。ポケットに入るサイズながら補正情報を受信してリアルタイムにセンチメートル精度を実現し、測位データには撮影した写真やメモを即時にタグ付けしてクラウド保存できます。まさに現場測量のデジタル化ツールとして設計されています。


さらに新世代のモデルとして、建設現場でのハードな使用に耐える堅牢な受信機「LRTK Pro2」も登場しました。こちらは現場用ポールに装着して使うタイプで、日本の準天頂衛星みちびきが提供するCLAS衛星補強信号にも対応し、通信圏外の山間部でも単独で高精度測位が可能です。もちろん傾斜補正機能にも対応しており、ポールが斜めになっても先端の位置を正確に記録できます。従来はインターネット接続が難しい場所でのRTK測量は諦めていましたが、LRTK Pro2であれば衛星からの補強情報だけで測位できるため、携帯圏外の現場や災害直後のエリアでも威力を発揮します。実際に、携帯電話が不通となった災害現場で被災状況を高精度な位置情報付き写真で記録する際にも活用されました。こうした特長によりLRTKは、インフラ点検、災害調査、施工管理など幅広い用途で「持ち運べる測量システム」として活用が進んでいます。


LRTKに代表される軽量RTK+スマホのアプローチは、今後さらに進化していくでしょう。例えばヘルメットにGNSSアンテナを装着し作業員が歩くだけで敷地内の出来形データを連続取得できるようなウェアラブル測位デバイスも登場しつつあります。将来的には現場の誰もがスマホ片手に測量・計測を行い、そのデータがリアルタイムでクラウドに集約される世界がやってくるかもしれません。高精度な位置情報を現場全体からシームレスに収集・活用できるようになれば、施工管理や維持管理の在り方も大きく変わります。現場測量DXを加速する傾斜補正GNSS+スマホ連携技術は、これからの建設業においてますます重要な役割を担っていくでしょう。


FAQ

Q: 傾斜補正GNSSでポールを傾けて測った場合、精度に影響はありませんか? A: 適切にキャリブレーションされた傾斜補正GNSS機器であれば、ポールが多少傾いた状態でも測量級の高い精度を維持できます。多くの機種では30度程度の傾斜であっても水平・垂直それぞれ数センチ未満の誤差に収まるよう設計されています。ただし機種ごとの仕様上限(例えば最大傾斜角)を超えると誤差が大きくなる可能性があるため、メーカー推奨範囲内で使用することが大切です。


Q: ポールの傾斜はどのくらいまで補正できますか? A: 一般的な傾斜補正GNSS受信機では最大約15〜30度程度の傾きまで補正可能なものが多いです。最近では高性能なIMUを搭載し40〜60度近い角度まで補正できる上位機種も登場しています。現場で頻出する場面(壁際や傾斜地でポールが斜めになる程度)であれば問題なく対応できるでしょう。機種によって異なるため、仕様表で対応傾斜角を確認してください。


Q: 傾斜補正GNSSを使う際、特別な操作や校正が必要ですか? A: 基本的な操作は通常のGNSS測量機と変わりませんが、最初にIMUの初期化(校正)を行う必要がある機種があります。多くの場合、受信機を静置したり八の字に動かしたりする簡単な動作で数秒〜数十秒程度で完了します。一度初期化すれば、その後はポールを傾けてもリアルタイムで自動補正されます。常に気泡管を見て調整する手間が省ける以外は通常のRTK測量と同じ手順で扱えるので、難しいスキルは不要です。


Q: スマートフォンとGNSSを連携して、本当に一人で杭打ちや測量ができますか? A: はい、可能です。実際にスマホアプリ上のガイダンスに従って移動することで、1人で杭打ちを正確にこなした事例も増えています。従来は2人がかりだった位置出しでも、スマホ画面に表示される「東西南北それぞれ何cm動かす」という誘導に合わせて自分でポール位置を微調整し、所定の位置に達したら印をつけるだけです。AR表示に対応したアプリであれば、カメラ映像に仮想の杭マーカーが出現し、目的の位置に近づくにつれて所定位置に杭が立って見えるため、初めての人でも迷わず作業できます。要所で確認役が必要な場面を除き、多くの測量作業は一人で完結可能になっています。


Q: 通信圏外の山奥やトンネル内などでも活用できますか? A: GNSS測位自体は上空の衛星が見通せる環境であれば可能です。通信圏外の場合、リアルタイム補正情報をネット経由で受け取れませんが、みちびきのCLASのような衛星補強サービス対応機器であれば、基地局なしでもセンチメートル級測位が行えます。実際、LRTKのようにCLAS対応の受信機を使って圏外地域で測量した例もあります。ただしトンネル内や地下など衛星電波が届かない場所ではGNSS測位自体ができないため、その場合はトータルステーションや地上レーザー測定など他の手法との併用が必要です。GNSSとスマホの併用により、ほとんどの屋外作業はカバーできますが、環境に応じて適切な測量法を選択してください。


LRTKで現場の測量精度・作業効率を飛躍的に向上

LRTKシリーズは、建設・土木・測量分野における高精度なGNSS測位を実現し、作業時間短縮や生産性の大幅な向上を可能にします。国土交通省が推進するi-Constructionにも対応しており、建設業界のデジタル化促進に最適なソリューションです。

LRTKの詳細については、下記のリンクよりご覧ください。

 

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