測量とは、建築物を建てたり土木工事を行ったりする前に、土地や建物の正確な位置・形状・面積を測定する専門職です。測量士はあらゆる建設プロジェクトの根幹を支える存在であり、その仕事の成果は建築士や施工者、行政機関など多くの関係者にとって重要な基盤データとなります。この記事では、測量の具体的な仕事内容を現場作業の流れに沿って解説し、求められるスキルや仕事のやりがい・大変な点についても紹介します。さらに、後半では最新技術であ るLRTKに触れ、測量業務の簡便化によって初心者でも取り組みやすくなっている現状についても説明します。
測量の仕事内容(現場の流れ)
測量士の仕事は、大きく内業(オフィスでの計画・計算・図面作成など)と外業(現場での測量作業)に分かれます。ここでは、現場で行われる測量業務の主な流れを追いながら具体的な仕事内容を見ていきましょう。
1. 測量計画(事前準備)
まず最初に行うのが測量計画です。これは測量を実施するための事前準備段階で、測量の目的や対象範囲を確認し、使用する測量機器や手法、必要な人員体制、安全対策などを計画します。例えば、どの地点を基準に測量を行うか(既知の基準点の有無)、どの程度の精度が求められるか、GPSやトータルステーションといった測量機器の選定、測量日程の調整などが含まれます。測量計画は効率的かつ安全に作業を進めるための重要なプロセスであり、計画段階で適切な準備をしておくことで現地でのトラブルを防ぎ、精度の高い成果を得ることにつながります。
2. 現地測量(サイトでの測定)
現地測量とは、実際に現場に出向いて地形や構造物の位置・高さなどを測定する作業です。建設予定地の現況を把握するために、土地の高低差や境界、周囲の建物・道路の位置関係を測ることから始まります。測量士はトータルステーション(光学測距儀)やレベル(測量用水準器)、GPS受信機などの機器を用いて必要なポイントの座標や標高を取得します。例えば、現地の地形測量では土地の起伏や河川・道路などの形状を測定し地形図を作成します。また、水準測量によって基準となる高さ(標高)を定めることも行います。現地測量の結果得られたデータは、後の施工計画や設計図面作成の基礎資料となります。測量士は天候や地形条件に注意を払いながら正確な測定を行い、必要に応じてその場で測定値の計算・確認をします。
3. 基準点の設置
基準点の設置は、測量や工事の基準となるポイントを現場に設定する作業です。現地測量で得たデータや国土地理院の既知点(公共基準点、水準点など)があればそれを基に、工事エリア内や周辺に新たな基準点を設けます。具体的には、敷地内の安定した場所に杭や鋲などを打ち込み、その正確な座標値(X,Y,Z座標)や標高を決定します。基準点は、その後のあらゆる測量作業(位置出しや出来形測定など)の起点となる重要な参照点です。例えば、公共の水準点から高低差を測定し、現場内に設置した新しい水準点に標高を割り当てるといった作業がこれにあたります。基準点が適切に定められていれば、工事中いつでも同じ基準に従って位置や高さの確認ができ、測量の一貫性と精度が保たれます。
4. 丁張り(ちょうはり)作業
丁張り(丁張り作業)は、工事に先立って正確な高さと位置の基準を現場に示すために行われる重要な工程です。具体的には、建物や構造物を建てる位置の周囲に杭を打ち込み、その杭同士を横木(水平板)で結んで、設計で定められた高さや位置の基準線を作ります。丁張りによって「ここが設計上の高さ〇mの地点である」「ここの延長線上に建物の壁が来る」といった基 準が物理的に示されるのです。丁張りは建物や道路を予定通りの位置・高さで施工するために欠かせない初期準備作業であり、これがしっかりしていないと施工後に「位置がずれている」という重大なトラブルにつながりかねません。一見地味な作業ですが、丁張りが正確に設置されていることで職人や重機オペレーターは施工中常に正しい基準を参照でき、最終的に構造物を設計通りの形に仕上げることができます。
5. 位置出し(墨出し)
位置出しとは、設計図の寸法通りに建物や構造物の具体的な位置を現場に表示する作業です。建築・土木の現場では「墨出し」と呼ぶこともありますが、これは基準点や丁張りで定めた基準に基づき、実際に地面や構造物上にチョークや墨線、マーキングで線や印を描く工程を指します。例えば、建物の通り芯(主要構造の中心線)に沿って地面に糸を張ったり、コンクリート基礎の上に壁や柱の位置を墨で線引きしたりするのが位置出しです。位置出しによって、設計図上の位置・形状が現場に正確に再現され、職人たちは「どこまで掘削するか」「柱や配管をどこに据え付けるか」を正確に把握できます。例えば基礎工事や型枠工事の段階で行われる墨出しでは、基礎の縁や柱の中心を示す線を現場に描き、その線に沿って施工を進 めます。位置出し作業はミリ単位の精度が要求される繊細な仕事で、ここでズレが生じると建物全体の寸法や構造に影響が及ぶため、測量士や施工管理技術者が入念に確認しながら進めます。
6. 出来形測定(出来形管理)
出来形測定とは、工事完了後または各工程の完了時に、施工物が設計図通りの位置・寸法・形状で出来上がっているかを確認するための測定作業です。土木工事では出来形管理とも呼ばれ、発注者の求める規格基準に施工物が合致しているかどうかをチェックする重要な工程です。具体的には、建物であれば柱や梁の寸法・位置の測定、道路であれば路面の高さや幅員の測定、造成工事であれば造成後の地盤高さや傾斜の測定などを行います。測量士は丁張りや基準点を用いて、完成した構造物の各部が設計値からどの程度の誤差内に収まっているかを計測します。そしてその測定結果を出来形図や報告書としてまとめ、発注者や検査担当者に提出します。出来形測定の結果、不備が見つかった場合は手直し工事が必要になりますし、適合していれば次の工程へ進むことができます。このように出来形測定は品質管理上欠かせない業務であり、工事全体の最終チェックとして重要な役割を果たします。
測量の仕事に求められるスキル
測量士として活躍するためには、現場で正確な測定作業を行う技術力はもちろん、様々な知識やスキルが求められます。以下に、測量の仕事で特に重要となるスキルや適性を紹介します。
• 基本的な計算力・数学の知識: 測量そのものは高度な理論計算よりも機器を使った作業が中心ですが、測量で用いられる三角測量の原理や誤差検算の考え方など、基礎的な数学の素養は欠かせません。例えばベクトルや三角関数といった高校~大学初級レベルの数学に習熟しているとスムーズに理解できます。最近では計算自体はコンピュータが自動で行ってくれますが、測量結果に現れる数値の根拠を理解していないと、機器の誤差やトラブルに直面した際に対応できません。そのため数字に強いこと、論理的に考える力が求められます。
• 空間認識力(空間把握能力): 測量では平面 図や立面図など二次元の図面情報と、実際の三次元の地形・構造物とを頭の中で対応付ける必要があります。図面を読み取って「現地のこの地点が図面上のどの点にあたるか」を正しくイメージしたり、逆に測定結果の座標値から立体的な位置関係を把握したりする力が重要です。空間認識能力が高い人は地形を立体的に思い描いたり、完成した建物を頭の中でイメージしたりしやすいため、測量業務において有利に働きます。また、ドローン写真や3Dスキャンで得られた点群データを扱う際にも、空間感覚があるとデータの意味を直感的に理解しやすくなります。
• 注意力・正確さ: 測量の現場では、1ミリのミスが建造物全体の歪みや土地境界トラブルにつながることもあります。そのため、常に注意深く緻密な作業を心がけることが求められます。実際、重宝される測量士は細かな数値の違いに気づける慎重さとミスのない作業ぶりを持ち合わせています。同じポイントを何度も測り直してデータを精査する忍耐強さや、測定箇所・数値を見落とさない集中力も重要です。長時間の野外作業でも集中を切らさず、機器のセッティングから記録まで正確にこなす責任感が求められます。
• チームワーク・コミュニケーション能力: 測量作業は基本的にチームで行う仕事です。現場では2~5名ほどのチームを組み、トランシーバーや合図を使って連携しながら測定を進めます。その際、一人が測量機器をのぞき込み、別の人がスタッフ棒(標尺)を持って離れた地点に立つ、といった役割分担を取ります。チーム内で円滑に情報を伝達し、「もう少し左」「そのまま固定」などの指示を的確に出すコミュニケーション能力が不可欠です。また、現場では施工業者や職人さん、時には近隣住民の方と接する機会もあります。そうした周囲の人々との円滑なやり取りや、協力して問題を解決する協調性も求められます。どんな現場でも信頼される測量士は、緻密な作業が得意でチームで仕事をすることが好きな人だと言われます。自分一人で黙々と作業するだけでなく、周囲とコミュニケーションを取りながらチーム全体で成果を出す姿勢が大切です。
• 機器操作のスキル・新技術への適応力: 測量の現場では伝統的な測量機器から最新のデジタル機器まで多様な道具を使いこなす必要があります。トランシットや光波測距儀(トータルステーション)、GPS測量機、電子レベル、レーザースキャナー、ドローンによる写真測量など、プロジェクトに応じて最適な技術を選択しなければなりません。そのため、機器の取り扱いに慣れていることや、新しいテクノロジーに対して学習意欲があることは大きな強みです。最近では測量用のCADソフトやGIS (地理情報システム)でのデータ処理も日常的に行われるため、パソコンスキルやソフトウェアの操作にも習熟していると望ましいでしょう。さらに現在も測量技術は進歩を続けています。例えば3Dスキャナーやドローン測量、さらには後述するLRTKのような新技術が登場しており、常に新しい機材・ソフトに触れる機会があります。そうした最新技術に関心を持ち、積極的に習得していく姿勢も測量士には求められます。
測量の仕事のやりがい
どんな仕事にも魅力と大変な部分がありますが、測量の仕事ならではのやりがいとして次のような点が挙げられます。
• 社会のインフラを支える誇り: 測量士の成果は道路・鉄道・ダム・建物といった社会基盤の整備に直結します。自分が測ったデータをもとに実際の建造物が正しく建てられていく様子を目の当たりにできるのは、大きな達成感です。「縁の下の力持ち」として社会に貢献している実感が得られる仕事であり、社会インフラの根幹を支えているという誇りにつながります。自分の関わっ たプロジェクトが地図に残ったり、街の風景として何十年も残ったりすることも少なくありません。
• モノづくりの一体感と達成感: 測量士は単独で完結する仕事ではなく、設計者や施工者など多職種と協力しながら一つのプロジェクトを作り上げていきます。地道な測量作業の積み重ねが正確な施工につながり、最終的に建造物が完成したときにはチームの一員として大きな達成感を味わえます。「あの建物(橋・道路)は自分が測量で携わった」と胸を張れる瞬間は、この職業ならではの喜びです。また、工事中に職人から感謝されたり、「測量が正確なおかげでスムーズに施工できたよ」と声をかけられたりすることもあり、自分の仕事が現場の役に立っていることを実感できます。
• 安定した需要と技術の進歩: 測量の需要は景気に左右されにくく、常に一定の仕事があります。インフラ老朽化対策や防災のための測量、都市開発や再開発など仕事の幅は広く、需要が安定しているからこそ多くの案件に携われるという点も魅力です。さらに測量業界は日々技術革新が起きており、新しい機器や手法に触れられる楽しさもあります。ドローンや3Dレーザー計測、最新のGNSS(全球測位衛星システム)技術など、次々と登場するテクノロジーを現場で試しながら、自 分の技術力を研鑽し続けることができます。単調なルーチンワークに留まらず、最新の技術に触れられる点が魅力という声も現場から聞かれます。常に新しい発見や学びがあるため、飽きることなくやりがいを持って働き続けられるでしょう。
測量の仕事の大変な点
一方で、測量には現場ならではの大変な点や厳しさも存在します。新人のうちに知っておきたい代表的な challenges を挙げます。
• 屋外作業の肉体的きつさ: 測量士の仕事は屋外での作業が多いため、天候や気温の影響をまともに受けます。真夏の炎天下では長時間の作業で熱中症寸前になることもあり、真冬の極寒では指がかじかむ中で機器を操作しなければなりません。日陰もない場所で一日中立ちっぱなしという状況も珍しくなく、夏場・冬場の体力消耗は相当なものです。また、現場によっては山奥の急斜面や草木が生い茂る森林の中で測量するケースもあります。現地にたどり着くだけで体力を使い果たしたり、不安定な足場で機器を据え付けたりといった苦労もあり、ア ウトドアの過酷な一面に「きつい」と感じる人が多い職業です。このため、測量士には一定の体力と、炎天下や寒冷下でも作業を続けるタフさが求められるでしょう。
• 拘束時間・残業が長くなりがち: 測量の現場は時として長時間労働になりがちです。たとえば遠方の山間部や離島の工事現場では、朝早くに事務所を出発し現地に着くまで数時間、といったこともあります。その場合どうしても拘束時間が長くなり、日帰りできず泊まり込みになることもあります。また一日に複数箇所の測量を掛け持ちすると、移動と作業でスケジュールが押して残業になるケースも珍しくありません。特に年度末(1~3月)は公共事業の繁忙期で工期がタイトになるため、測量の仕事量も増えて夜遅くまでデータ整理や図面作成に追われることがあります。このように繁忙期には連日定時で帰れない状況が続くこともあり、ワークライフバランスの面で大変さを感じる人もいるでしょう。
• 習得すべき知識範囲の広さ: 測量士は現場での測定技術だけでなく、関連するさまざまな知識を求められる職種です。測量の専門知識はもちろん、地理や地質の知識、数学・物理の基礎知識、さらに現場ごとの法律・規制についての理解も必要になります。例えば土地境界の測量では不動産登記法や土地家屋調査士法の知識、都市計画に関わる測量では都市計画法や建築基準法の知識が要求されるといった具合です。加えて前述のように使用機器は日進月歩で進化しており、新しい機材(ドローンや3Dスキャナ等)の操作方法を覚えるのに苦労することもあります。現場によって使う機材が違えば戸惑うこともあり、さらに最新技術の導入状況について常にアンテナを張っておかなければなりません。このように覚えるべきことが非常に多い職種であるため、最初は勉強量の多さに圧倒され「大変だ」「向いていないかも」と感じる人もいるでしょう。しかし裏を返せば、努力して知識や技術を身につけるほどに着実に成長を実感できる仕事でもあります。
• 精度へのプレッシャー・精神的緊張: 測量では「少しぐらい誤差があっても良い」ということが基本的に許されません。常に高い精度が要求されるため、自分の測定が正しいかどうか神経を遣う場面が多々あります。万が一ミスに気づかずそのまま工事が進行してしまうと、後から大規模な手直しやトラブルになりかねないため、測量士は常に適度な緊張感を持って仕事に臨みます。特に新人のうちは自分の測量に自信が持てず、「この数値は本当に合っているのか?」と不安になることもあるでしょう。また、工期が迫る中で正確さを求められるプレッシャーや、悪天候や機器不調でも測らなければならない状況でのストレスもあります。こうした精神 的プレッシャーをいかにコントロールし、ミスなく仕事をやり遂げるかも測量士のプロとしての腕の見せ所と言えます。
以上のように、測量の仕事には体力的・精神的な大変さが伴います。しかし、次に述べるように近年は新しい技術の登場によってこうした負担が和らぎ、初心者でも取り組みやすい環境が整いつつあります。
最新技術LRTKで変わる測量業務
近年、測量業界ではICT技術やGNSS測位技術の発展により、従来は経験豊富な技術者でないと難しかった作業も格段に効率化・簡素化されてきました。その代表例がLRTK(レフィクシア・リアルタイムキネマティック)と呼ばれる最新技術です。LRTKは、東京工業大学発のスタートアップ企業であるレフィクシア株式会社が提供するデジタル測位技術で、RTK-GNSS(リアルタイムキネマティック測位)をより手軽に活用できるようにしたものです。専用の小型測位端末とスマートフォン用アプリを組み合わせることで、誰でも簡単にセンチメートル精度の測量をリアルタイムに行えるよう設計されています。
LRTK最大の特徴は、その操作の手軽さと導入のしやすさにあります。従来のRTK測量機器は設定や運用に高度な専門知識を要しましたが、LRTKではスマートフォンやタブレットに重さ125g程度の超小型GNSS受信機を取り付けるだけで準備完了、あとは専用アプリ上でボタンを押すだけで測位が開始されます。例えばレフィクシア社のLRTK Phoneと呼ばれる端末では、iPhoneやiPadに受信機付きのケースを装着してアプリを起動するだけで、ポケットサイズのスマホがそのまま万能な測量機に早変わりします。難しい機器設定や座標計算を意識する必要は一切なく、測りたい地点で画面のボタンをタップすれば、その地点の緯度・経度・高さが即座に記録されクラウド上に保存されます。測点名は自動で付与され、メモもその場で残せるなど痒い所に手が届く工夫も盛り込まれており、測量の専門家でなくても直感的に使いこなせる手軽さが実現されています。
このLRTK技術により、測量の現場にはさまざまなメリットがもたらされています。まず、専門の測量技術者でなくとも現場測量ができるようになったことで、人手不足の解消や業 務の内製化が進みます。実際、ある中小建設会社ではLRTK導入後、これまで外部の測量士に依頼していた基礎の位置出し作業を自社の若手作業員でも正確に行えるようになり、外注に頼らず測量をこなせるようになったといいます。一人一台のLRTK端末を携帯して現場に出れば、狭い現場や人手の限られた小規模工事でも一人で現場の寸法取りや出来形測定が可能になります。現場で作業員が取得した測位データは即座にクラウド共有されるため、離れた事務所の技術者とリアルタイムで情報を連携し、「測り間違いに後で気付いてやり直し」といった無駄も減らすことができます。このようにLRTKは現場とオフィスを繋いでリアルタイムに品質管理を行えるツールでもあり、経験の浅い人でも正確な測量作業をこなせる環境を整えてくれます。
さらにLRTKは技術面でも従来の測量を強力に支援します。例えば、日本の準天頂衛星システム「みちびき」によるセンチメートル級補強サービス(CLAS)に対応しており、山間部やインターネットの届かない場所でも衛星からの補正信号を直接受信して高精度測位を継続できます。これにより、「山奥で通信圏外なのでRTKが使えない」といった場面でも高精度な測量が可能です。また、LRTK端末には傾斜補正機能があり、測量ポール(スタッフ)が多少傾いてしまっても先端の正確な座標を取得できます。障害物 を避けてポールを斜めに当てる必要がある場合でも正確な位置を測れるため、狭隘な現場で威力を発揮します。これらの先進機能を小型軽量なデバイスで実現している点も革新的です。
コスト面でもLRTKは優れています。従来、精密な測量機器一式を揃えるには数百万円規模の投資が必要でしたが、LRTK端末はそれに比べて圧倒的な低価格を実現しています。初期導入コストを従来比1/5以下に抑えた例もあるほどで、価格が非常にリーズナブルなため中小企業でも導入しやすいのです。機器が安価になれば一人一台配備もしやすく、「1人1台あれば現場の生産性が大幅に向上しそうだ」との評価も得ています。加えて、一人で測量作業が完結することで人件費も削減でき、トータルの運用コストも下がります。
時間効率の向上も見逃せません。LRTKでは測量そのもののスピードが飛躍的に上がります。従来2人1組で行っていたトータルステーションでの観測も、LRTKなら1人で1点あたりわずか約10秒で観測が完了します。連続測位機能を使えば移動しながら1秒間に最大10点というハイペースで座標記録でき、広範囲の地形測量でも作業時間を劇的に短縮できます。得られたデータはその場で自動的に座標計算・記録されてクラウドに保存されるため、後処理に時間を取られることも減り、測量後のデータ整理や図面化作業も含め業務全体の効率化につながります。
このようにLRTKをはじめとする最新技術の登場によって、測量業務は「熟練者の職人技」に頼る部分が少しずつ減り、初心者でも扱いやすいデジタルツールによってサポートされる時代になってきました。これから測量の世界を志す方にとっても、従来よりハードルが低くなりつつあると言えるでしょう。もちろん、機械が支援してくれるとはいえ測量の基礎知識や現場対応力は依然として重要です。しかし、LRTKのような技術を積極的に活用することで、これまで人手と時間がかかっていた測量作業が格段に効率化され、未経験者でもチャレンジしやすい環境が整っています。測量士の世界は今、大きな転換期を迎えており、新しい技術を学びながら成長できる面白さも増しています。興味を持った方はぜひ最新技術も取り入れつつ、測量という職業にチャレンジしてみてください。測量の仕事は、地道な努力が形になって社会に残るやりがいと、時代とともに進化する面白さを兼ね備えた魅力的なフィールドです。ぜひその一歩を踏み出してみましょう。
LRTKで現場の測量精度・作業効率を飛躍的に向上
LRTKシリーズは、建設・土木・測量分野における高精度なGNSS測位を実現し、作業時間短縮や生産性の大幅な向上を可能にします。国土交通省が推進するi-Constructionにも対応しており、建設業界のデジタル化促進に最適なソリューションです。
LRTKの詳細については、下記のリンクよりご覧ください。
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