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太陽光発電所の発電量低下を見抜く点検方法4つ

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万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

目次

太陽光発電所で発電量低下を早期発見すべき理由

発電量低下は一つの原因だけで起こるとは限らない

点検方法1 発電量データを時系列で比較する

点検方法2 パワーコンディショナ別・回路別に出力差を見る

点検方法3 現地点検で汚れ・影・雑草・破損を確認する

点検方法4 警報履歴・通信状態・電気設備の異常を確認する

発電量低下を見抜くための点検頻度

発電量低下を見つけた後の原因切り分け

点検記録を改善につなげる実務ポイント

まとめ


太陽光発電所で発電量低下を早期発見すべき理由

太陽光発電所のメンテナンスで最も重要な管理項目の一つが、発電量低下の早期発見です。太陽光発電所は日射量や天候によって発電量が大きく変動するため、日々の発電量だけを見ていると異常に気づきにくいことがあります。曇天や雨天で発電量が下がるのは自然なことですが、晴天日にもかかわらず想定より発電量が低い場合や、前年同月と比較して低下が続いている場合は、設備や現場環境に何らかの問題がある可能性があります。


発電量低下を放置すると、その期間の発電機会を失います。発電所全体が停止していれば気づきやすいですが、一部のパワーコンディショナだけ出力が低い、一部のストリングだけ低下している、特定時間帯だけ影の影響を受けているといった場合は、発電所全体の数値だけでは見逃されることがあります。小さな低下でも長期間続けば、累積では大きな損失になります。


発電量低下の背後には、安全性に関わる異常が隠れている場合もあります。ケーブル損傷、接続不良、接続箱への湿気や浸水、端子部の発熱、パワーコンディショナの警報、通信断などは、発電量低下だけでなく設備故障や事故につながる可能性があります。発電量低下を単なる性能低下として見るのではなく、設備異常の兆候として捉えることが大切です。


また、発電量低下は現場環境から起こることも多くあります。パネル表面の汚れ、鳥のふん、落ち葉、雑草による影、周辺樹木の成長、積雪、排水不良による泥はねなどは、電気設備そのものが正常でも発電量を下げる要因になります。これらは遠隔監視データだけでは原因を特定しにくいため、現地点検と組み合わせて確認する必要があります。


実務担当者にとって重要なのは、発電量が下がってから慌てて原因を探すのではなく、低下の兆候を定期的に見つける仕組みを作ることです。日別、月別、時間別、機器別に発電量を確認し、現場で異常箇所を記録し、必要な修繕や除草、洗浄、機器点検につなげることで、発電所の性能を長期的に維持しやすくなります。


発電量低下を見抜く点検では、単に発電量の多い少ないを見るだけでは不十分です。天候、季節、日射量、機器構成、現場環境、過去の点検履歴を踏まえて判断する必要があります。この記事では、太陽光発電所の発電量低下を見抜くための点検方法を4つに分けて、実務担当者向けに解説します。


発電量低下は一つの原因だけで起こるとは限らない

太陽光発電所の発電量低下は、必ずしも一つの原因だけで発生するわけではありません。パネル汚れ、影、雑草、機器停止、ケーブル異常、接続箱の不具合、パワーコンディショナの出力抑制、通信不良、積雪、経年劣化など、複数の要因が組み合わさって発電量が低下することがあります。そのため、発電量低下を見つけたときは、原因を決めつけずに順番に確認することが重要です。


たとえば、発電量が低い原因をパネル汚れだと考えて洗浄しても、実際には雑草による影やパワーコンディショナの警報が原因であれば、十分な改善は見込めません。逆に、機器異常を疑って電気設備を調査しても、現地では周辺樹木の影が発生していたというケースも考えられます。発電量低下の原因を正しく見抜くには、データと現場の両方を確認する必要があります。


発電量低下には、突然起こるものと徐々に進むものがあります。突然の低下は、パワーコンディショナ停止、通信断、接続不良、保護動作、系統側の影響などが関係している可能性があります。一方で、徐々に進む低下は、パネル汚れの蓄積、雑草の成長、周辺樹木の影、機器の劣化、排水不良による泥はねなどが原因になっていることがあります。低下の発生パターンを見ることで、原因候補を絞り込めます。


また、発電量低下は時間帯によって特徴が出ることがあります。朝だけ出力が低い場合は東側からの影、夕方だけ低い場合は西側からの影、昼頃に出力が落ちる場合は高温やパワーコンディショナの保護動作、雨天後に警報が増える場合は湿気や絶縁関係の問題が疑われます。月間発電量だけでは見えない異常も、時間別データを見ることで見つけやすくなります。


発電所全体の発電量だけでは、局所的な異常を見逃すことがあります。大規模な発電所や複数台のパワーコンディショナがある発電所では、一部の機器だけ低下していても、全体値では大きな異常に見えない場合があります。機器別、区画別、回路別のデータを確認し、同じ条件の機器同士を比較することが大切です。


現場環境も発電量低下に大きく関わります。雑草が伸びやすい発電所、周辺樹木が多い発電所、排水が悪く泥はねが発生しやすい発電所、海沿いで汚れや腐食が懸念される発電所、積雪がある発電所では、重点的に確認すべき項目が異なります。発電所ごとの特徴を把握していなければ、低下の原因を見逃す可能性があります。


発電量低下を見抜くには、発電データを確認し、低下の範囲と時期を把握し、現地で原因候補を確認し、点検記録と照合する流れが必要です。点検を単発作業として行うのではなく、過去の記録と比較しながら継続的に管理することで、発電量低下を早く見つけ、適切な対策につなげることができます。


点検方法1 発電量データを時系列で比較する

発電量低下を見抜く一つ目の点検方法は、発電量データを時系列で比較することです。太陽光発電所では、日々の発電量が天候によって変動するため、単日の発電量だけで異常を判断するのは難しいです。日別、月別、年別、時間別のデータを継続的に見て、通常の変動と異常な低下を分けて考える必要があります。


日別発電量の確認では、晴天日にもかかわらず発電量が低い日がないかを見ます。雨天や曇天で低いのは自然ですが、同じような天候条件の日と比べて発電量が明らかに低い場合は、設備異常や現場環境の変化が疑われます。日別データを見ることで、発電量低下がいつから始まったのかを把握できます。


月別発電量の確認では、前年同月や想定値と比較します。月単位で見ると、単日の天候変動の影響がある程度ならされ、傾向を把握しやすくなります。前年同月と比べて発電量が大きく低い場合は、天候差だけでなく、パネル汚れ、雑草、機器停止、出力抑制、積雪、影の影響などを確認します。


時間別出力の確認は、原因の切り分けに役立ちます。朝の出力が低い場合は、東側からの影や朝露、汚れの影響を疑います。夕方の出力が低い場合は、西側の樹木や設備の影を確認します。昼頃に出力が落ちる場合は、パワーコンディショナの温度上昇、冷却不良、保護動作、出力抑制などの可能性があります。時間別データを見れば、発電量低下が一日中続くのか、特定時間帯だけなのかが分かります。


年間の推移を見ることも重要です。発電量が年々少しずつ下がっている場合、パネル汚れの蓄積、周辺樹木の成長、機器劣化、配線劣化、監視データの不具合などが考えられます。短期的な異常ではなく、長期的な傾向として低下している場合は、年次点検や詳細調査で原因を確認します。


時系列比較では、天候や日射量の影響を考慮します。発電量が低いからといって、すぐに設備異常とは判断できません。日射量データがある場合は、発電量と日射量の関係を確認します。日射量に対して発電量が低い場合は、設備や現場環境に問題がある可能性が高まります。日射量データがない場合でも、晴天日同士の比較や同一発電所内の機器比較が役立ちます。


通信データの欠落にも注意します。発電量が低く見えている場合でも、実際には監視データが正しく取得できていない可能性があります。通信断や計測不良があると、発電量低下の判断を誤ることがあります。時系列データを確認する際は、データの欠落や異常値がないかも確認します。


時系列比較の結果は、現地点検の計画に反映します。発電量低下が始まった時期、低下が目立つ時間帯、低下している機器や区画を整理すれば、現地で確認すべき場所を絞り込めます。データを見ずに現地を歩くだけでは効率が悪くなりますが、時系列データを見てから点検すれば、原因発見の精度が高まります。


点検方法2 パワーコンディショナ別・回路別に出力差を見る

発電量低下を見抜く二つ目の点検方法は、パワーコンディショナ別、接続箱別、回路別に出力差を見ることです。太陽光発電所全体の発電量だけを確認していると、一部の設備異常を見逃すことがあります。複数のパワーコンディショナや複数のストリングを持つ発電所では、同じ条件の設備同士を比較することが重要です。


パワーコンディショナ別の比較では、同じ発電所内で各機器の出力や発電量に差がないかを確認します。同じ日射条件、同じようなパネル容量、同じ設置条件であるにもかかわらず、一台だけ発電量が低い場合は、その機器または接続範囲に異常がある可能性があります。発電所全体では小さな低下でも、機器単位で見ると明確な差が出ることがあります。


出力差がある場合は、まずその差が一時的なものか継続的なものかを見ます。単日だけの差であれば、天候や一時的な影、通信異常の可能性があります。複数日または複数週にわたって同じ機器が低い場合は、設備異常や現場環境の問題を疑います。継続的な差は、放置すると発電損失が積み重なるため早めに確認する必要があります。


回路別に確認できる場合は、ストリング単位や接続箱単位の出力差を見ます。特定のストリングだけ低い場合は、そのストリングに含まれるパネル、コネクタ、ケーブル、影、汚れを確認します。接続箱単位で低い場合は、接続箱内部の異常、端子部、保護機器、浸水、複数ストリングに共通する影響を確認します。


出力差の原因には、パネル汚れ、鳥のふん、落ち葉、雑草による影、周辺樹木の影、パネル破損、ケーブル損傷、コネクタ不良、接続箱の異常、パワーコンディショナの警報、冷却不良などがあります。出力差を見つけたら、データ上の対象範囲と現地の設備配置を照合することが大切です。


パワーコンディショナ別の比較では、警報履歴と停止履歴も合わせて確認します。発電量が低い機器で警報が多い場合は、機器側の不具合や保護動作が疑われます。警報がないにもかかわらず出力が低い場合は、パネル側や接続回路、影や汚れの影響を確認します。警報の有無だけで判断せず、出力データと現地状態を合わせて見る必要があります。


機器ごとの差を比較するときは、設備条件の違いにも注意します。すべてのパワーコンディショナが同じ容量、同じ方位、同じ傾斜、同じ影条件とは限りません。設置条件が異なる場合は、その違いを考慮して比較します。同じ条件の機器同士を比較するほど、異常を見つけやすくなります。


出力差が見つかった場合、現地点検では対象機器の周辺だけでなく、その機器が担当するパネル列、接続箱、ケーブルルートまで確認します。パワーコンディショナ本体に異常がなくても、上流側のパネルや配線に原因がある場合があります。逆に、パネルに問題がないように見えても、機器側の温度環境や警報履歴が原因になっていることもあります。


機器別・回路別の比較は、発電量低下を早期発見するための実務的な方法です。発電所全体の数値だけで安心せず、設備単位で出力差を確認することで、局所的な異常を見抜きやすくなります。


点検方法3 現地点検で汚れ・影・雑草・破損を確認する

発電量低下を見抜く三つ目の点検方法は、現地点検でパネル汚れ、影、雑草、破損を確認することです。発電量データは異常の兆候を見つけるために有効ですが、原因を特定するには現地確認が欠かせません。発電量が低い理由が、パネル汚れなのか、雑草の影なのか、パネル破損なのか、周辺環境なのかは、現場を見なければ分からないことが多くあります。


現地点検では、まず発電所全体を見渡し、パネル列の状態、雑草の高さ、周辺樹木、フェンス、排水路、機器周辺の状況を確認します。全体を見たうえで、発電量データ上で低下が見られる区画や機器周辺を重点的に確認します。データと現場を結び付けて見ることで、原因を見つけやすくなります。


パネル汚れの確認では、砂ぼこり、黄砂、花粉、鳥のふん、落ち葉、泥はね、火山灰、粉じんなどが付着していないかを見ます。広範囲に薄く汚れている場合は、全体的な発電量低下につながる可能性があります。鳥のふんや落ち葉のような局所的な汚れは、小さく見えても強い遮光を生む場合があります。


パネル破損の確認では、ガラス割れ、ひび、表面傷、フレームの変形、端部の浮き、変色、焼け跡を確認します。破損や変色があるパネルは、発電量低下だけでなく安全性や長期劣化にも関係する場合があります。見つけた場合は、写真と位置情報を記録し、必要に応じて専門者へ確認を依頼します。


影の確認では、雑草、周辺樹木、フェンス、電柱、建物、地形、前列架台などを見ます。影は時間帯や季節によって変化するため、点検時に影が見えないから問題がないとは限りません。時間別発電量で朝や夕方に低下が見られる場合は、その時間帯に影が発生している可能性があります。冬季には太陽高度が低くなるため、夏には届かなかった影がパネルにかかることもあります。


雑草の確認は、発電量低下を見抜くうえで非常に重要です。春から夏にかけて雑草は急速に伸びます。前回点検時には問題がなかった場所でも、数週間でパネル前面に影を落とすことがあります。パネル前面、接続箱周辺、パワーコンディショナ周辺、通路、フェンス沿い、排水路周辺は重点的に確認します。


現地点検では、排水や泥はねも確認します。排水不良によって水たまりができると、パネル下端へ泥が跳ねたり、基礎まわりが洗掘されたりすることがあります。泥はねによる汚れが毎回同じ場所で発生している場合は、パネル洗浄だけでなく排水改善を検討する必要があります。


また、現地点検では、パワーコンディショナや接続箱周辺の作業環境も確認します。機器周辺に雑草や落ち葉が密集していると、通気不良や点検作業性の悪化につながります。発電量低下が機器温度や冷却不良に関係する場合もあるため、機器周辺の環境確認は重要です。


現地点検で見つけた異常は、必ず写真と位置情報を残します。広い発電所では、写真だけではどの場所か分からなくなることがあります。どのパネル列、どの区画、どの接続箱周辺、どのフェンス区間なのかを記録することで、修繕や再確認がスムーズになります。現地点検は、発電量データで見つけた異常を現実の原因につなげるための重要な工程です。


点検方法4 警報履歴・通信状態・電気設備の異常を確認する

発電量低下を見抜く四つ目の点検方法は、警報履歴、通信状態、電気設備の異常を確認することです。発電量が低い場合、パネル汚れや影だけでなく、電気設備側に原因があることがあります。パワーコンディショナの警報、接続箱の異常、ケーブル損傷、通信断、監視装置の不具合などを確認する必要があります。


警報履歴は、発電量低下の原因を見つける重要な情報です。現在は正常運転していても、過去に警報が出ていた可能性があります。自動復旧している警報は見逃されがちですが、同じ警報が繰り返されている場合は、故障の前兆であることがあります。警報の種類、発生日時、対象機器、発生頻度、復旧状況を確認します。


パワーコンディショナの警報では、高温、入力異常、出力異常、系統異常、通信異常など、さまざまな要因が考えられます。警報の内容だけで原因を断定するのではなく、発電量データ、天候、現地環境、機器周辺の状態を合わせて確認します。高温時に出る警報であれば通気口や冷却ファン、周辺雑草を確認し、雨天後に出る警報であれば浸水や絶縁関係の問題を疑います。


通信状態も重要です。監視データに欠落がある場合、実際に発電量が低かったのか、データが取得できていなかったのかを切り分ける必要があります。通信断が続いていると、発電停止に気づくのが遅れる可能性があります。監視装置、通信機器、電源、アンテナ、配線、設置環境を確認します。


ケーブルやコネクタの異常も発電量低下につながります。ケーブル外被の傷、垂れ下がり、固定外れ、地面への接触、動物によるかじり跡、草刈り作業による損傷を確認します。コネクタの緩み、変色、焼け跡、浸水跡も注意が必要です。こうした異常は、発電量低下だけでなく安全性にも関わります。


接続箱や集電箱では、外観、扉の閉まり、施錠、腐食、浸水跡、結露跡、異臭、異音、虫や小動物の侵入跡を確認します。内部確認や端子部の確認は専門的な手順が必要ですが、外観で異常を見つけた段階で記録し、詳細調査につなげることが重要です。雨天後に警報が出る場合は、接続箱周辺の水の影響を確認します。


電気設備の点検では、安全を最優先にします。発電中の設備には電圧がかかっているため、現場担当者が不用意に接続部や内部機器に触れることは危険です。目視で確認できる範囲を記録し、必要な測定や内部確認は専門者に依頼します。異常箇所は写真、位置、機器番号、警報履歴と合わせて記録します。


警報履歴と通信状態を確認することで、発電量低下が単なる現場環境の問題なのか、電気設備側の問題なのかを切り分けやすくなります。発電量データ、現地点検、警報履歴、電気設備点検を組み合わせることで、原因発見の精度が高まります。


発電量低下を見抜くための点検頻度

発電量低下を見抜くには、点検頻度の設計が重要です。発電量低下は突然発生することもあれば、徐々に進行することもあります。日常的な遠隔監視、月次の発電量確認、定期的な現地点検、年次点検、異常時の臨時点検を組み合わせることで、見逃しを減らせます。


日常的には、遠隔監視データで発電停止、大幅な出力低下、警報、通信断を確認します。毎日詳細な分析を行う必要はなくても、重大な異常に早く気づける体制が必要です。複数発電所を管理している場合は、発電量低下率や停止時間などの基準を設け、優先的に確認すべき発電所を判断します。


月次では、発電量の傾向を確認します。前年同月、想定値、機器ごとの差、警報履歴、停止時間を整理します。日々の天候変動では分かりにくい発電量低下も、月次で見ると傾向が分かることがあります。パネル汚れ、雑草の影、機器劣化、通信不良などは、月次比較で気づきやすくなります。


現地点検は、発電所のリスクに応じて頻度を決めます。雑草が伸びやすい発電所では、春から夏に確認頻度を上げます。排水不良がある発電所では、大雨後の確認が必要です。積雪地域では冬季や雪解け後の確認、山間部では落ち葉や動物侵入の確認、海沿いでは腐食や汚れの確認を重点化します。


年次点検では、設備全体を総合的に確認します。発電量データ、パネル状態、架台、基礎、ケーブル、接続箱、パワーコンディショナ、監視装置、雑草、排水、フェンス、点検記録を見直し、次年度のメンテナンス計画に反映します。年次点検は、長期的な発電量低下や経年劣化を確認する重要な機会です。


臨時点検は、台風、大雨、大雪、地震、落雷、発電量急低下、警報多発、通信断などが発生した場合に行います。発電所が稼働していても、パネル破損、架台のずれ、ケーブル損傷、排水不良、フェンス破損が発生している可能性があります。通常点検を待たずに確認することで、発電量低下や安全リスクを抑えられます。


点検頻度は固定ではなく、発電所の状態に合わせて見直します。毎年同じ時期に発電量低下が起こる場合は、その前に現地確認を行います。同じ機器で警報が繰り返される場合は、監視基準や点検頻度を強化します。雑草や排水の問題が繰り返される場合は、季節点検や作業計画を見直します。


発電量低下を見抜くためには、データ確認と現地点検のタイミングを連動させることが大切です。データで異常を見つけたら現地で確認し、現地で見つけた異常を次回のデータ確認に活かす流れを作ることで、点検の精度が高まります。


発電量低下を見つけた後の原因切り分け

発電量低下を見つけた後は、原因を切り分けることが重要です。低下の原因を誤って判断すると、洗浄や修繕を行っても改善しない場合があります。発電量低下を見つけたら、まず低下の範囲、時期、時間帯、関連する警報、現地状況を整理します。


最初に確認するのは、発電所全体の低下なのか、一部機器や一部区画の低下なのかです。発電所全体で低下している場合は、天候、日射量、出力抑制、広範囲のパネル汚れ、積雪などが原因候補になります。一部機器だけ低下している場合は、パワーコンディショナ、接続箱、ケーブル、対象パネル列、影や汚れを確認します。


次に、低下が突然起きたのか、徐々に進んだのかを確認します。突然の低下は、パワーコンディショナ停止、警報、接続不良、通信断、系統側の影響などが考えられます。徐々に進む低下は、パネル汚れ、雑草の成長、周辺樹木の影、機器劣化、排水不良による泥はねなどが考えられます。


時間帯の特徴も確認します。朝だけ低い、夕方だけ低い、昼だけ落ちる、一日中低い、雨天後だけ警報が出るといった特徴は、原因を絞る手がかりになります。朝夕の低下は影、昼の低下は温度や機器動作、雨天後の異常は浸水や絶縁関係の問題を疑います。


現地では、発電量低下が見られる範囲に対応する設備を確認します。パネル汚れ、鳥のふん、落ち葉、雑草、樹木の影、パネル破損、ケーブル損傷、接続箱外観、パワーコンディショナ表示、機器周辺の通気環境を見ます。データ上の異常範囲と現地の異常位置が一致すれば、原因を推定しやすくなります。


警報履歴も原因切り分けに欠かせません。発電量低下と同じ時期に警報が出ている場合は、その内容を確認します。警報が特定機器に集中していれば、その機器や接続範囲を重点的に調査します。警報がない場合でも、影や汚れ、部分的な劣化などが原因になっている可能性があります。


原因切り分けでは、複数の要因が重なっている可能性を忘れないことが重要です。たとえば、雑草の影があるエリアでパネル汚れもあり、さらにパワーコンディショナの温度環境が悪い場合、発電量低下の原因は一つではありません。対策も、除草、清掃、機器周辺の改善、電気設備点検を組み合わせる必要があります。


原因を切り分けた後は、対応内容と効果確認を記録します。除草後に発電量が改善したのか、洗浄後に出力が戻ったのか、修繕後に警報が消えたのかを確認します。効果確認を行うことで、次回同様の低下が起きたときに判断しやすくなります。


点検記録を改善につなげる実務ポイント

発電量低下を見抜く点検では、記録管理が非常に重要です。発電量データを確認し、現地で異常を見つけても、記録が不十分であれば次の改善につながりません。写真だけが残っていても、場所や機器番号が分からなければ、修繕や再確認に時間がかかります。


点検記録には、点検日、点検者、天候、確認範囲、発電量低下の内容、対象機器、異常箇所、写真、位置情報、警報履歴、対応状況、次回確認事項を残します。これらを発電所ごとに整理しておくことで、異常の再発や進行を把握しやすくなります。


写真は、異常箇所の拡大写真だけでなく、周辺状況が分かる写真も残します。パネル汚れ、雑草の影、ケーブル損傷、接続箱の異常、排水不良、フェンス破損などは、拡大写真だけでは場所が分からないことがあります。広い発電所では、どの列、どの区画、どの機器周辺なのかを明確に記録します。


位置情報の記録も重要です。発電量低下が見られた区画、汚れが多いパネル、雑草が影を落としている場所、排水不良箇所、ケーブル損傷箇所を位置情報と結び付けておけば、次回点検や修繕作業が効率化します。位置が曖昧なままだと、現地で探す時間が増え、対応が遅れます。


発電量データと点検写真を結び付けると、原因分析がしやすくなります。特定機器の発電量低下と、その担当エリアの現地写真をセットで管理すれば、影や汚れ、設備異常との関係を確認できます。対応後に発電量が改善したかを確認することで、対策効果も判断できます。


記録は次年度のメンテナンス計画にも活用できます。毎年同じ時期に雑草の影が発生する場合は、除草時期を前倒しします。同じ場所で泥はねが発生する場合は、排水改善を検討します。同じ機器で警報が繰り返される場合は、詳細点検や修繕を計画します。点検記録を蓄積することで、場当たり的な対応から予防的な管理へ移行できます。


報告書には、異常の優先度も記載すると実務で使いやすくなります。安全性に関わる異常、発電量への影響が大きい異常、早期対応が必要な異常、経過観察でよい異常を分けて整理します。これにより、社内での修繕判断や外注先への作業指示がスムーズになります。


点検記録を改善につなげるには、記録を残すだけでなく、定期的に見返すことが必要です。過去の点検結果、発電量データ、修繕履歴を確認し、発電量低下の傾向や再発箇所を把握します。記録を使うことで、点検は単なる確認作業ではなく、発電所の運用改善につながる実務になります。


まとめ

太陽光発電所の発電量低下を見抜くには、発電量データの時系列比較、パワーコンディショナ別・回路別の出力差確認、現地点検による汚れ・影・雑草・破損の確認、警報履歴・通信状態・電気設備の異常確認が重要です。発電量低下は一つの原因だけで起こるとは限らず、データと現場の両方を確認することで原因を絞り込みやすくなります。


発電量が低い場合でも、天候の影響なのか、設備異常なのか、現場環境の問題なのかを見分ける必要があります。日別や月別の発電量だけでなく、時間別出力、機器別出力、警報履歴、通信状態を確認することで、異常の兆候を早く見つけられます。現地では、パネル汚れ、鳥のふん、落ち葉、雑草の影、周辺樹木、パネル破損、ケーブル損傷、接続箱、パワーコンディショナ周辺環境を確認します。


発電量低下を見つけた後は、低下の範囲、時期、時間帯、関連する警報、現地の異常箇所を整理し、原因を切り分けます。発電所全体の低下なのか、一部機器の低下なのか、突然の低下なのか、徐々に進む低下なのかによって、確認すべき項目は変わります。原因を正しく見抜くことで、洗浄、除草、修繕、電気設備点検など適切な対策につなげられます。


また、点検記録を残すことも欠かせません。異常箇所の写真、位置情報、発電量データ、警報履歴、対応内容、効果確認を記録しておけば、次回点検や修繕指示がスムーズになります。広い発電所では、写真だけでは場所が分かりにくいため、位置情報と結び付けた記録が重要です。


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