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太陽光発電所のドローン測量に必要な許可と注意点

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万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

目次

太陽光発電所のドローン測量で許可確認が重要な理由

ドローン測量前に押さえる基本

許可と注意点1 航空法上の飛行許可・承認を確認する

許可と注意点2 機体登録・リモートID・飛行計画を確認する

許可と注意点3 発電所の所有者・管理者・施工会社の承諾を取る

許可と注意点4 周辺道路・第三者・隣接地への配慮を行う

許可と注意点5 高圧設備・架空線・反射・電波環境に注意する

許可と注意点6 撮影データ・個人情報・機密情報を管理する

許可と注意点7 現場安全と緊急時対応を事前に決める

ドローン測量の許可確認でよくある失敗

設計・施工・O&Mで安全に活用する流れ

現場確認と高精度測位を組み合わせた活用


太陽光発電所のドローン測量で許可確認が重要な理由

太陽光発電所のドローン測量で許可確認が重要になる理由は、ドローン測量が空を使う作業であると同時に、発電所という重要設備の敷地内で行う現場作業でもあるからです。太陽光発電所では、パネル、架台、PCS、接続箱、変圧器、受電設備、管理道路、フェンス、法面、排水路などが広い範囲に配置されています。上空から効率よく測量できる一方で、航空法上のルール、現場管理者の承諾、安全確認、周辺への配慮、撮影データ管理を適切に行う必要があります。


ドローン測量は、太陽光発電所の現況確認、造成前測量、施工進捗確認、出来形確認、O&M点検、災害後確認に有効です。オルソ画像や点群、3Dモデルを作成すれば、発電所全体の配置や高低差、排水、法面、草木、土砂の状態を把握できます。しかし、どれだけ有効な測量方法であっても、必要な許可や安全確認を怠ると、飛行中止、再調整、事故、近隣トラブル、データ利用制限につながる場合があります。


ドローンの飛行には、航空法上の飛行禁止空域や飛行方法の制限が関係します。空港周辺、一定以上の高度、人口集中地区、夜間飛行、目視外飛行、人や物件との距離を確保できない飛行などは、条件によって国の許可や承認が必要になる場合があります。太陽光発電所は郊外や山間部にあることも多いですが、必ず許可不要とは限りません。近くに空港、ヘリポート、住宅地、道路、鉄道、公共施設がある場合は特に確認が必要です。


また、航空法上の許可だけでなく、発電所の所有者、管理者、施工会社、O&M会社からの承諾も必要です。発電所内には高圧設備や重要設備があり、無断で飛行すれば安全管理上の問題になります。施工中の現場では、重機や作業員との干渉、資材置場、仮設道路、立入禁止範囲もあります。飛行前に現場管理者と作業範囲や時間帯を調整することが欠かせません。


周辺への配慮も重要です。ドローン測量では、発電所外周や隣接地、道路、住宅、農地、水路などが映り込む場合があります。飛行経路が隣接地や道路上空に近づく場合、第三者や車両との距離、安全確保、プライバシーへの配慮が必要です。撮影データに人、車両、ナンバー、住宅、隣接施設などが映る場合は、データ管理にも注意が必要です。


太陽光発電所特有の注意点もあります。高圧設備や架空線、通信設備、電波環境、パネル反射、フェンス、傾斜地、法面、強風、積雪、草木の繁茂などが飛行や測量品質に影響します。飛行許可があっても、現場条件が安全でなければ飛行すべきではありません。ドローン測量では、法的な許可と現場安全の両方を満たす必要があります。


この記事では、太陽光発電所のドローン測量に必要な許可と注意点を、実務担当者向けに整理します。航空法上の確認、機体登録、管理者承諾、周辺配慮、高圧設備への注意、撮影データ管理、緊急時対応までを押さえることで、安全かつ実務で使えるドローン測量を進めやすくなります。


ドローン測量前に押さえる基本

太陽光発電所でドローン測量を行う前に押さえるべき基本は、法令上の飛行条件、現場管理上の承諾、安全条件、測量目的、撮影データの扱いを分けて確認することです。ドローン測量は、単に機体を飛ばして撮影する作業ではありません。空域、敷地、設備、周辺環境、データ管理まで含めた現場業務です。


まず、航空法上の確認を行います。使用する機体が航空法上の無人航空機に該当するか、飛行場所が許可を必要とする空域か、飛行方法が承認を必要とするものかを確認します。太陽光発電所では、広い敷地を自動航行で撮影することが多く、飛行範囲や高度、目視の確保、第三者との距離に注意が必要です。


次に、発電所管理者の承諾を確認します。発電所の所有者、O&M会社、施工会社、土地管理者など、誰が飛行許可を出す立場なのかを確認します。施工中の現場では、元請、協力会社、電気工事担当、土木担当など複数の関係者がいるため、飛行日、時間、範囲、立入制限を共有します。


飛行する目的も明確にします。現況確認なのか、造成前測量なのか、施工進捗確認なのか、出来形確認なのか、点検なのかによって、撮影範囲や飛行高度、必要精度、成果物が変わります。目的が曖昧なまま飛行すると、必要な範囲が撮れていなかったり、不要な範囲まで撮影してデータ管理が難しくなったりします。


撮影範囲は、発電所内だけでなく外周も含めて確認します。ただし、外周や隣接地を撮影する場合は、第三者や隣接地への配慮が必要です。排水先、周辺法面、道路、樹木を確認したい場合でも、必要以上に住宅や人、車両を撮影しないようにします。業務上必要な範囲を明確にし、撮影データの取り扱いを決めます。


安全確認では、飛行ルート、離着陸場所、架空線、高圧設備、フェンス、作業員、重機、車両、周辺道路を確認します。太陽光発電所は見通しが良い場所もありますが、架空線や高圧設備、通信アンテナ、法面、強風などのリスクがあります。特に施工中の現場では、飛行時間帯と作業時間帯を調整する必要があります。


測量精度の準備も重要です。オルソ画像や点群を図面と重ねる場合、RTKや標定点、検証点が必要になることがあります。飛行許可の確認と同時に、標定点の設置場所、基準点の確認、地上測位の段取りも決めておきます。測量目的に対して必要な精度を明確にすることで、再撮影や再処理を減らせます。


ドローン測量前には、飛行後のデータ管理も決めておきます。撮影データに隣接地や人物、車両、設備情報が映る場合があります。発電所の設備配置や電気設備情報は機密性が高い場合もあります。誰がデータを保管し、誰に共有し、どの範囲を報告書に使うのかを事前に決めることが重要です。


太陽光発電所のドローン測量では、許可確認、安全確認、現場承諾、撮影目的、データ管理を一体で考える必要があります。これらを飛行前に整理しておくことで、安全で効率的な測量が行いやすくなります。


許可と注意点1 航空法上の飛行許可・承認を確認する

太陽光発電所のドローン測量に必要な許可と注意点の1つ目は、航空法上の飛行許可・承認を確認することです。ドローン飛行では、飛行場所や飛行方法によって、国の許可や承認が必要になる場合があります。太陽光発電所が郊外にあるからといって、必ず許可不要とは限りません。


まず確認すべきなのは、飛行する空域です。空港やヘリポート周辺、一定以上の高度、人口集中地区など、飛行許可が必要になる空域があります。太陽光発電所が山間部や郊外にある場合でも、近くに空港、ヘリポート、自衛隊施設、病院ヘリの運用場所、人口集中地区がある場合は、慎重に確認します。


次に確認すべきなのは、飛行方法です。夜間飛行、目視外飛行、人や物件との距離を確保できない飛行、催し場所上空での飛行、危険物輸送、物件投下などは、承認が必要になる場合があります。太陽光発電所のドローン測量では、自動航行や広範囲撮影を行うことがあり、目視の確保や第三者との距離に注意が必要です。


発電所の規模が大きい場合、操縦者が機体を常に目視できない範囲まで飛行したくなることがあります。この場合、目視外飛行に該当する可能性があります。補助者を配置するのか、飛行範囲を分割するのか、必要な承認を取得するのかを事前に判断します。効率を優先して無理な飛行計画を立てると、法令上も安全上も問題になります。


第三者との距離も重要です。太陽光発電所内で飛行する場合でも、道路、隣接地、作業員、通行人、車両が近くにいる場合があります。敷地内の作業員も、飛行関係者として管理されていなければ第三者扱いになる場合があります。飛行範囲に人や車両が入らないよう、立入管理や作業調整を行います。


飛行高度も確認します。測量目的で高い高度から広範囲を撮影したい場合でも、空域や高度の制限を確認する必要があります。太陽光発電所では、広い範囲を効率よく撮影するために高度を上げたくなることがありますが、必要な精度や安全条件、法令上の制限を踏まえて計画します。


飛行許可・承認が必要な場合は、余裕を持って申請準備を行います。申請には、飛行場所、飛行目的、飛行日時、操縦者、機体、飛行方法、安全対策などの情報が必要になります。施工現場やO&M点検では工程が変わることもあるため、飛行予定と現場工程を早めに調整します。


また、許可・承認を受けた場合でも、飛行計画の通報、飛行日誌の作成、事故時の報告など、必要な手続きや記録が求められる場合があります。許可を取っただけで終わりではなく、飛行前後の記録と安全運用が必要です。


航空法上の確認は、太陽光発電所のドローン測量を安全に行うための基本です。空域、飛行方法、第三者との距離、目視の確保、飛行高度を事前に確認し、必要な許可・承認を適切に取得してから飛行計画を進めます。


許可と注意点2 機体登録・リモートID・飛行計画を確認する

太陽光発電所のドローン測量に必要な許可と注意点の2つ目は、機体登録、リモートID、飛行計画を確認することです。ドローン測量では、飛行場所や方法だけでなく、使用する機体が適切に登録されているか、識別情報の発信や飛行計画の管理ができているかも重要です。


まず、使用するドローンが登録対象かどうかを確認します。測量に使うドローンは、多くの場合、航空法上の無人航空機として扱われる重量に該当します。該当する機体は、事前に登録されている必要があります。登録されていない機体を業務測量に使うことは避けるべきです。


リモートIDの対応も確認します。リモートIDは、機体の識別情報を発信する仕組みです。対象機体では、内蔵または外付けのリモートID機能が必要になる場合があります。業務で使う機体は、登録番号、リモートID、機体情報、操縦者情報を整理しておきます。


機体の状態確認も重要です。登録やリモートIDだけでなく、プロペラ、バッテリー、センサー、カメラ、測位機能、送信機、ファームウェア、機体ログを確認します。太陽光発電所は広い現場が多く、飛行中のトラブルが起きると回収や安全確保が難しくなる場合があります。飛行前点検を確実に行います。


飛行計画も事前に作成します。どの範囲を、どの高度で、どのルートで、どの時間帯に飛ばすのかを決めます。発電所内のパネル列、架空線、高圧設備、フェンス、道路、作業員、重機、隣接地を考慮します。自動航行を行う場合でも、現場状況に応じて安全なルートを設定します。


飛行計画では、離着陸場所も決めます。太陽光発電所内には、パネル、架台、砕石、草地、傾斜、フェンス、ケーブル、設備基礎があるため、離着陸に適した平坦な場所が限られる場合があります。安全に離着陸できる場所を確保し、周囲に人や車両が入らないように管理します。


広い発電所では、飛行範囲を分割することも重要です。一度に全体を撮影しようとすると、目視の確保が難しくなったり、バッテリー残量に余裕がなくなったりします。複数のエリアに分け、各エリアの離着陸場所、飛行ルート、撮影重なりを計画します。測量品質のためにも、撮影範囲に抜けがないようにします。


飛行計画の共有も必要です。現場管理者、施工担当者、O&M担当者、警備担当者、作業員に、飛行日時、範囲、立入制限、緊急時対応を共有します。施工中の発電所では、重機や作業員の動きとドローン飛行が重ならないようにします。


飛行後は、飛行記録や撮影データの整理を行います。許可・承認が必要な飛行では、飛行日誌や記録の作成が必要になる場合があります。測量成果としても、飛行日、飛行範囲、機体、撮影条件、座標条件を記録しておくと、後から成果物を確認しやすくなります。


機体登録、リモートID、飛行計画は、ドローン測量の基本管理です。法令上の要件だけでなく、業務品質と安全性を確保するためにも、飛行前に必ず確認します。


許可と注意点3 発電所の所有者・管理者・施工会社の承諾を取る

太陽光発電所のドローン測量に必要な許可と注意点の3つ目は、発電所の所有者、管理者、施工会社の承諾を取ることです。航空法上の飛行許可が不要な場合でも、発電所の敷地内で飛行するには、土地や設備を管理する関係者の承諾が必要です。


太陽光発電所は、土地所有者、発電事業者、O&M会社、施工会社、電気主任技術者、警備会社など、複数の関係者が関わることがあります。誰が飛行を承認する立場なのかを最初に確認します。施工中の現場では、元請会社や現場代理人の承認が必要になることもあります。


承諾を取る際は、飛行目的を明確に伝えます。造成前測量、施工進捗確認、出来形確認、O&M点検、災害後確認、発電量分析用の現況確認など、目的によって撮影範囲や飛行方法が変わります。何のために撮影し、どのような成果物を作るのかを共有します。


飛行範囲も事前に示します。発電所内だけを撮るのか、外周の法面、排水先、隣接道路、周辺樹木まで含めるのかを確認します。発電所外周や隣接地を撮影する場合、管理者だけでなく隣接地への配慮も必要になる場合があります。必要な範囲と不要な範囲を整理します。


飛行日時の調整も重要です。発電所内で点検作業、草刈り、施工、電気作業、搬入作業が行われている場合、ドローン飛行と重ならないようにします。特に施工中の現場では、重機や作業員の動きがあるため、飛行時間帯を現場工程に合わせて調整します。


立入管理の方法も決めます。ドローン飛行中に作業員や第三者が飛行範囲に入らないよう、現場内で周知します。必要に応じて、監視員や補助者を配置します。発電所内に関係者がいる場合でも、全員が飛行作業を認識しているとは限らないため、事前周知が重要です。


撮影データの取り扱いも承諾時に確認します。太陽光発電所の設備配置、電気設備、受電設備、監視設備、セキュリティ設備は、機密性が高い場合があります。誰にデータを共有するのか、どの範囲を報告書に使うのか、外部共有の可否を確認します。撮影データの保管方法も決めておきます。


発電所の運用状態も確認します。稼働中の発電所では、電気設備周辺への立入制限や安全距離、作業手順があります。停電作業や保守作業と重なる場合、ドローン飛行が現場作業に影響することがあります。設備管理者と安全上の確認を行います。


承諾は口頭だけでなく、必要に応じて書面やメールで残しておくと安心です。飛行日時、場所、目的、操縦者、使用機体、撮影範囲、安全対策、データ利用範囲を記録しておけば、関係者間の認識違いを防ぎやすくなります。


発電所の所有者・管理者・施工会社の承諾は、ドローン測量を円滑に進めるために欠かせません。航空法上の手続きと同じくらい、現場管理上の承諾と調整を重視することが大切です。


許可と注意点4 周辺道路・第三者・隣接地への配慮を行う

太陽光発電所のドローン測量に必要な許可と注意点の4つ目は、周辺道路、第三者、隣接地への配慮を行うことです。太陽光発電所は広い敷地を持つことが多い一方で、外周に道路、農地、住宅、山林、水路、鉄道、公共施設などが隣接している場合があります。発電所内で飛行しているつもりでも、飛行経路や撮影範囲が周辺に影響することがあります。


まず、周辺道路を確認します。発電所の外周に公道や農道、管理道路がある場合、通行人や車両が近くを通ることがあります。飛行中に道路上空へ入る可能性があるのか、道路近くで離着陸するのか、機体が道路側へ逸脱した場合のリスクを確認します。必要に応じて、飛行範囲を道路から離す、補助者を配置する、飛行時間を調整するなどの対策を行います。


第三者との距離にも注意します。発電所内の作業員、近隣住民、通行人、農作業者、点検員など、飛行に関係しない人が近くにいる場合があります。ドローンの飛行範囲に第三者が入らないよう、立入管理や周知を行います。施工中の現場では、作業員全員が飛行予定を把握していることが重要です。


隣接地への配慮も必要です。発電所外周の排水先や周辺樹木、法面を確認するために、隣接地が画像に映り込むことがあります。測量目的で必要な範囲を撮影する場合でも、隣接地の住宅、人、車両、設備を不要に撮影しないようにします。必要な場合は、隣接地の管理者へ事前に説明することも考えます。


住宅や施設が近い場合は、プライバシーへの配慮が特に重要です。ドローンが上空を飛ぶだけで不安を与えることがあります。飛行日時、目的、飛行範囲を事前に周知できる場合は、トラブル予防につながります。撮影データに住宅や人が映った場合は、共有範囲や加工方法にも注意します。


農地や山林が隣接する場合も、飛行範囲や撮影範囲を確認します。農作業中の人や車両、農業施設がある場合があります。山林では樹木や地形によって電波環境や視認性が悪くなることがあります。外周確認のために飛行範囲を広げる場合は、安全性と必要性を整理します。


鉄道や高圧線、架空線、通信設備が近くにある場合は、さらに注意が必要です。飛行ルートがこれらに近づかないようにし、緊急時の退避方向も考えます。太陽光発電所は送電設備や受電設備を含むことがあるため、周辺インフラとの位置関係を事前に確認します。


周辺への配慮は、法令上の許可だけでは完結しません。許可がある飛行でも、周辺住民や通行人への配慮が不足すれば、クレームや作業中断につながる場合があります。特に業務測量では、現場の信頼性を保つためにも、周辺への説明や安全対策が重要です。


ドローン測量の計画時には、発電所内の安全だけでなく、周辺道路、第三者、隣接地まで含めて確認します。飛行範囲、撮影範囲、立入管理、データ管理を整理することで、安全でトラブルの少ない測量が行いやすくなります。


許可と注意点5 高圧設備・架空線・反射・電波環境に注意する

太陽光発電所のドローン測量に必要な許可と注意点の5つ目は、高圧設備、架空線、反射、電波環境に注意することです。太陽光発電所は一般的な空き地とは異なり、発電設備や電気設備が密集する施設です。飛行前に現場特有のリスクを把握しておく必要があります。


まず、高圧設備の位置を確認します。PCS、変圧器、受電設備、開閉設備、送電設備、接続箱など、電気設備の周辺では、立入や作業に制限がある場合があります。ドローンが設備に接近しすぎないよう、飛行ルートと離着陸場所を設定します。設備管理者と安全上の注意点を確認しておくことが重要です。


架空線にも注意します。発電所内外には、電力線、通信線、引込線、監視設備のケーブルがある場合があります。上空から見ると分かりにくい細い線もあり、ドローンの飛行リスクになります。飛行前に現地で架空線を確認し、地図やオルソ画像上に注意箇所として整理します。


太陽光パネルの反射も測量品質に影響します。既設発電所では、撮影時間帯や太陽の角度によってパネルが強く反射し、画像が白く飛んだり見えにくくなったりする場合があります。オルソ画像や3Dモデルの品質に影響することがあるため、撮影時間帯を調整します。反射が少ない条件を選ぶことで、判読しやすい画像を作りやすくなります。


影の影響もあります。架台、パネル、フェンス、樹木、法面による影が強く出ると、画像処理や判読に影響する場合があります。測量成果として見やすい画像を作る場合は、影が強すぎない時間帯を選びます。一方で、影の状況を確認したい場合は、影が出る時間帯に撮影する意味があります。目的に応じて判断します。


電波環境にも注意します。太陽光発電所は山間部や広大な敷地にある場合があり、通信環境が不安定なことがあります。送信機との通信、RTK補正情報、モバイル通信、リモートIDの動作、地図データの利用に影響する場合があります。飛行前に通信状況を確認し、通信が途切れた場合の動作を把握しておきます。


磁気や電子機器の影響も考慮します。PCSや変圧器、送電設備の近くでは、機体のセンサーや通信に影響が出る可能性を完全には否定できません。安全のため、重要設備のすぐ近くでの離着陸や低空飛行は避け、十分な距離を確保します。


フェンスや法面、草地も現場リスクです。離着陸場所に草が多いと、プロペラやセンサーに影響する場合があります。法面近くでは風が乱れることもあります。発電所内は一見広く見えても、離着陸に適した平坦で安全な場所が限られることがあります。事前に候補地を確認します。


高圧設備・架空線・反射・電波環境への注意は、許可申請だけではカバーしきれない現場安全の領域です。太陽光発電所のドローン測量では、航空法上の確認と同じくらい、現場特有の設備リスクを把握することが重要です。


許可と注意点6 撮影データ・個人情報・機密情報を管理する

太陽光発電所のドローン測量に必要な許可と注意点の6つ目は、撮影データ、個人情報、機密情報を管理することです。ドローン測量では、発電所全体だけでなく、周辺道路、隣接地、車両、人物、設備配置、電気設備、セキュリティ設備が映り込む場合があります。撮影後のデータ管理を事前に決めておくことが重要です。


太陽光発電所の設備配置は、事業上の機密情報にあたる場合があります。PCS、変圧器、受電設備、通信設備、監視カメラ、ゲート、フェンス、ケーブルルートなどが詳細に分かるデータは、外部共有に注意が必要です。オルソ画像や点群、3Dモデルは便利な成果物ですが、公開範囲を誤ると情報管理上の問題になる可能性があります。


撮影データには、隣接地や周辺道路が映ることがあります。人、車両、車両番号、住宅、農地、作業中の人、近隣施設が映る場合もあります。業務に不要な部分は共有範囲を限定する、報告書ではトリミングする、必要に応じてぼかし処理を行うなどの配慮が必要です。


データの保管方法も決めます。ドローン測量の元画像、オルソ画像、点群、3Dモデルはデータ量が大きく、共有先も多くなりがちです。誰が原本を保管するのか、どのフォルダに保存するのか、誰が閲覧できるのか、外部協力会社へ渡す範囲はどこまでかを明確にします。


クラウド共有を使う場合は、アクセス権限に注意します。リンクを知っていれば誰でも見られる状態は避けるべきです。発電所の設備配置や高精度な位置情報を含むデータは、関係者に限定して共有します。閲覧期限やダウンロード可否も管理できると安心です。


測量成果物を報告書や社内資料に使う場合は、用途に応じて必要な範囲だけを掲載します。外周の住宅や隣接地を含む画像をそのまま広く共有する必要がない場合は、発電所内や確認範囲に絞ります。施主や関係者に提出する資料では、機密情報の取り扱いを事前に確認します。


O&Mで継続的に使う場合は、時系列データとして管理します。竣工時、定期点検時、災害後のデータを比較できるように整理します。ただし、長期保管するほどアクセス管理も重要になります。撮影日、範囲、座標系、成果物形式、共有先を記録しておくと、後から確認しやすくなります。


個人情報や機密情報を管理するには、撮影前の説明も有効です。現場作業員や関係者に、いつ、どこを、何の目的で撮影するのかを共有します。撮影範囲に人や車両を入れないように調整すれば、不要な個人情報の取得を減らせます。


ドローン測量の価値は、データを活用して初めて生まれます。しかし、活用と情報管理はセットで考える必要があります。太陽光発電所の撮影データは、測量成果物であると同時に、設備情報や周辺情報を含む管理対象データです。適切な保管、共有、加工、利用範囲の整理を行うことが重要です。


許可と注意点7 現場安全と緊急時対応を事前に決める

太陽光発電所のドローン測量に必要な許可と注意点の7つ目は、現場安全と緊急時対応を事前に決めることです。許可や承諾を得ていても、飛行中にトラブルが発生する可能性はあります。安全に飛行を行い、万が一のときに迅速に対応できる体制を整えることが重要です。


まず、飛行前にリスクを洗い出します。高圧設備、架空線、フェンス、法面、パネル列、管理道路、作業員、車両、重機、周辺道路、隣接地、強風、電波障害など、現場ごとのリスクを確認します。太陽光発電所は広い一方で、設備や障害物が多いため、事前のリスク確認が欠かせません。


離着陸場所を安全に確保します。草が長い場所、傾斜地、砕石で不安定な場所、パネルや架台に近い場所、高圧設備周辺は避けます。離着陸場所の周囲に人や車両が入らないようにし、必要に応じて立入管理を行います。離着陸時は事故が起きやすいため、特に注意が必要です。


緊急時の着陸場所も決めておきます。バッテリー低下、通信途絶、強風、機体異常が発生した場合に、どこへ安全に着陸させるかを事前に考えます。パネル上や高圧設備周辺、道路、隣接地へ落下しないよう、飛行ルートと緊急時の対応を計画します。


通信途絶時の機体動作も確認します。自動帰還高度が適切か、帰還経路に架空線や障害物がないかを確認します。自動帰還の高度が低すぎると障害物に接近する可能性があります。高すぎる場合も空域条件に注意が必要です。現場に合わせて設定を確認します。


作業員や現場関係者への周知も重要です。飛行日時、飛行範囲、立入禁止範囲、緊急時の連絡先を共有します。施工中の現場では、重機オペレーターや現場監督、電気工事担当にも飛行予定を伝えます。ドローン飛行中に予定外の作業が始まらないように調整します。


事故やヒヤリハットが発生した場合の対応も決めます。人や物件に影響があった場合、救護、現場保全、関係者への連絡、必要な報告を行います。機体が高圧設備やパネル上に落下した場合、むやみに回収せず、設備管理者の指示を受けます。電気設備周辺での回収は特に慎重に行います。


天候の変化にも備えます。飛行開始時に問題がなくても、山間部や広い造成地では風が変わることがあります。風速、雲、雨、雷の兆候を確認し、条件が悪化したら飛行を中止します。無理に飛行を続けることは、事故やデータ品質低下につながります。


現場安全と緊急時対応は、ドローン測量を安全に実施するための最終防衛線です。許可、承諾、機体準備が整っていても、現場で安全に飛ばせなければ意味がありません。飛行前にリスクを洗い出し、緊急時の判断基準と連絡体制を決めておくことが重要です。


ドローン測量の許可確認でよくある失敗

太陽光発電所のドローン測量の許可確認でよくある失敗の一つは、郊外だから許可は不要だと思い込むことです。太陽光発電所は郊外や山間部にあることが多いですが、空港周辺、人口集中地区、一定以上の高度、目視外飛行、人や物件との距離など、条件によって許可や承認が必要になる場合があります。場所と飛行方法の両方を確認する必要があります。


次に多いのは、航空法上の許可だけを確認し、発電所管理者の承諾を取っていないことです。発電所は重要設備であり、所有者や管理者の承諾なしに飛行することは適切ではありません。施工中の現場では元請や現場管理者、O&Mでは管理会社や発電事業者との調整が必要です。


機体登録やリモートIDの確認不足もあります。業務測量で使う機体が適切に登録されていない、登録番号やリモートIDの管理が曖昧、飛行前点検が不十分といった状態は避けるべきです。機体、操縦者、飛行計画をセットで管理します。


飛行計画を現場関係者に共有していないことも失敗につながります。現場では、草刈り、点検、施工、搬入、電気作業が同時に行われる場合があります。ドローン飛行中に作業員や重機が飛行範囲に入ると危険です。飛行日時、範囲、立入管理を事前に共有します。


周辺道路や隣接地への配慮不足もよくあります。発電所内で飛ばしているつもりでも、機体やカメラの向き、撮影範囲によって周辺道路や隣接地が関係する場合があります。人、車両、住宅、農地が映り込む場合は、撮影範囲やデータ管理に注意します。


高圧設備や架空線の見落としも危険です。発電所内外には、架空線や電気設備、通信設備がある場合があります。地図では分からない細い線や現場仮設物もあります。飛行前に現地で目視確認し、飛行ルートを調整します。


撮影データ管理を後回しにすることも問題です。ドローン測量では、発電所の設備配置や隣接地、人物、車両が写ることがあります。誰に共有するか、どこまで報告書に載せるか、データをどこに保存するかを決めていないと、情報管理上のリスクが高まります。


緊急時対応を決めていないこともよくある失敗です。通信途絶、強風、バッテリー低下、機体異常、落下時にどう対応するかを決めておかないと、現場で判断が遅れます。特に高圧設備やパネル上に機体が落ちた場合は、勝手に回収せず、設備管理者の指示を受ける必要があります。


許可確認で失敗しないためには、航空法、機体、現場承諾、周辺配慮、安全計画、データ管理をセットで確認することが重要です。太陽光発電所のドローン測量は、法令確認と現場管理の両方を丁寧に行うことで安全に進められます。


設計・施工・O&Mで安全に活用する流れ

太陽光発電所のドローン測量を設計、施工、O&Mで安全に活用するには、事前確認、飛行計画、現場調整、測量実施、成果物整理、データ管理の流れを作ることが重要です。単発で飛ばすのではなく、業務工程の一部として安全管理を組み込む必要があります。


設計段階では、まず測量目的と撮影範囲を決めます。造成前の現況地形、排水、法面、周辺樹木、境界、管理道路候補を確認する場合、外周まで含めた撮影が必要になることがあります。空域や飛行方法を確認し、発電所管理者や土地関係者の承諾を取ります。


施工段階では、現場作業との調整が特に重要です。重機、作業員、資材搬入、電気工事、草刈りなどの作業とドローン飛行が重ならないようにします。飛行範囲と立入管理範囲を共有し、現場監督や関係者に飛行予定を伝えます。施工中の現場は状況が日々変わるため、飛行直前の現場確認も必要です。


出来形確認や進捗確認では、必要な精度と成果物を決めます。図面と重ねるなら座標精度が必要です。土量や法面確認なら標高精度が重要です。RTKや標定点を使う場合は、標定点の設置場所や現場安全も考慮します。測量品質と安全性を両立させます。


O&M段階では、定期点検や草木確認、排水確認、法面確認、災害後確認にドローン測量を活用できます。発電所が稼働中であるため、高圧設備や保守作業との調整が必要です。点検員や草刈り作業員がいる場合は、飛行範囲に入らないように管理します。


災害後には、ドローン測量が全体把握に有効です。ただし、法面崩れ、道路損傷、架空線の異常、設備損傷がある場合があります。飛行前に安全確認を行い、危険箇所へ近づく前に上空から状況を把握します。復旧作業と飛行が重ならないように調整します。


成果物整理では、オルソ画像、点群、3Dモデル、報告書、位置付き写真を目的に合わせて作成します。データには発電所の設備情報や周辺情報が含まれるため、共有範囲を管理します。社内共有、施主提出、施工会社共有、O&M記録で使う範囲を分けることが重要です。


長期管理では、撮影日、飛行範囲、座標系、成果物形式、飛行条件、許可・承諾の記録を残します。竣工時、定期点検時、災害後のデータを比較できるように整理します。これにより、ドローン測量データを安全管理と発電所管理の両方に活かせます。


安全に活用する流れは、許可を取ることだけでは完結しません。空域確認、現場承諾、飛行計画、立入管理、データ管理、緊急時対応までを一連の手順として整えることが、太陽光発電所のドローン測量では重要です。


現場確認と高精度測位を組み合わせた活用

太陽光発電所のドローン測量に必要な許可と注意点を押さえたうえで、実務でさらに活かすには、上空から取得したオルソ画像や点群と、地上で確認した情報を正確な位置で結びつけることが重要です。ドローン測量で発電所全体を把握できても、排水路の詰まり、法面のひび、フェンス周辺の状態、境界杭、設備周辺の細部は、地上確認で補完する必要がある場合があります。


たとえば、ドローン測量で排水不良が疑われる場所を見つけた場合、地上で水たまり、泥はね、排水路の詰まりを確認し、写真やメモを位置付きで残します。法面の変状が疑われる場所では、洗掘や土砂移動の有無を現地で確認します。PCS、接続箱、ケーブルルート、日射計、受電点、境界杭、フェンスも位置付きで記録しておくと、オルソ画像や図面と照合しやすくなります。


太陽光発電所では、似たような架台列や管理道路が続くため、写真だけでは後から場所を特定しにくいことがあります。位置付き記録があれば、どの場所を確認したのかをオルソ画像や3Dモデル上で確認できます。これにより、O&M報告、修繕指示、災害対応、設計見直しの精度が上がります。


また、PVSystなどの発電量シミュレーションと連携する場合にも、現場の位置情報は重要です。影要因の位置、周辺樹木、架台配置、PCSや接続箱の位置、配線ルート、日射計の位置が正確に分かれば、Shading LossやWiring Loss、実測比較の前提を見直しやすくなります。ドローン測量の全体データと、地上で取得した高精度な位置情報を組み合わせることで、発電量評価やO&M改善の精度も高めやすくなります。


LRTKは、iPhoneに装着して使えるGNSS高精度測位デバイスです。現場で高精度な位置情報を取得しながら、点検写真や確認結果を記録できるため、太陽光発電所のドローン測量と地上確認を組み合わせる際に活用しやすい方法です。ドローン測量でオルソ画像、点群、3Dデータ、断面図を取得し、現場ではLRTKを使って排水不良、法面注意箇所、影要因、境界杭、フェンス、PCS、接続箱、ケーブルルート、日射計、受電点を位置付きで記録すれば、上空データと地上確認を一体で管理できます。


太陽光発電所のドローン測量に必要な許可と注意点は、航空法上の飛行許可・承認だけではありません。機体登録、リモートID、発電所管理者の承諾、周辺道路や隣接地への配慮、高圧設備や架空線への注意、撮影データ管理、緊急時対応まで含めて整理する必要があります。そこにLRTKのような高精度測位を組み合わせることで、現場のどこで何を確認したかを正確に記録し、安全で実務に使いやすいドローン測量を進めやすくなります。


LRTKで現場の測量精度・作業効率を飛躍的に向上

LRTKシリーズは、建設・土木・測量分野における高精度なGNSS測位を実現し、作業時間短縮や生産性の大幅な向上を可能にします。国土交通省が推進するi-Constructionにも対応しており、建設業界のデジタル化促進に最適なソリューションです。

LRTKの詳細については、下記のリンクよりご覧ください。

 

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