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太陽光発電所測量で法規制エリアを確認する6手順

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万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

太陽光発電所の計画では、日射条件や造成条件だけでなく、敷地がどのような法規制エリアに含まれているかを早い段階で確認することが重要です。候補地の面積が十分にあり、地形上は施工できそうに見えても、森林、農地、砂防、河川、文化財、景観、災害リスクなどの規制が重なると、計画の進め方や必要な協議、設計条件が大きく変わる場合があります。


太陽光発電所の測量は、単に現況地形を測る作業ではありません。敷地境界、地盤高、既存構造物、排水経路、周辺道路、隣接地との関係を把握し、そこに各種法規制エリアを重ねて確認することで、開発可否や設計上の注意点を整理するための基礎資料になります。本記事では、太陽光発電所測量で法規制エリアを確認する流れを、実務で使いやすい6手順に分けて解説します。


目次

法規制エリア確認が太陽光発電所測量で重要な理由

手順1 候補地の位置と敷地範囲を正確に整理する

手順2 公的資料で重なる規制の可能性を洗い出す

手順3 現地測量で境界と地形条件を確認する

手順4 法規制エリアと測量成果を重ねて確認する

手順5 設計や協議に影響するポイントを整理する

手順6 記録として残し関係者間で共有する

法規制エリア確認で見落としやすい注意点

まとめ 太陽光発電所測量は規制確認と一体で進める


法規制エリア確認が太陽光発電所測量で重要な理由

太陽光発電所の候補地を検討するとき、まず注目されやすいのは面積、日当たり、造成のしやすさ、接道、送電設備との距離などです。しかし、実際に事業化を進める段階では、土地がどのような区域に含まれているかを確認しなければなりません。たとえば、森林に関する区域、農地に関する区域、土砂災害に関する区域、河川や水路に関する区域、自然環境や景観に関する区域、埋蔵文化財に関する区域などが関係することがあります。


これらの区域に該当するからといって、必ず太陽光発電所が設置できないとは限りません。一方で、届出、許可、協議、設計変更、追加調査、施工制限が必要になる場合があります。つまり、法規制エリアの確認は、設置の可否だけを単純に判定する作業ではなく、どのような条件で計画を進めるべきかを整理する作業です。


ここで測量が重要になります。公的資料で規制区域の大まかな位置を確認できても、現地の敷地境界や造成範囲、既存水路、斜面、道路、隣接地との位置関係が曖昧なままでは、具体的な判断ができません。太陽光発電所測量によって現況を正確に把握し、その成果に規制区域を重ねることで、どの範囲が規制にかかるのか、設備配置に影響するのか、排水計画や造成計画で注意すべき場所はどこかを検討しやすくなります。


特に太陽光発電所は、まとまった面積を利用するため、複数の筆や地目、地形条件が混在しやすい特徴があります。平坦に見える土地でも、一部が農地であったり、隣接する山林が保安上の区域に関係していたり、敷地外から流入する水の経路があったりします。また、造成や伐採を伴う計画では、対象範囲が少し変わるだけで必要な手続きが変わることもあります。


そのため、太陽光発電所測量では、現地の形を測るだけでなく、規制区域を確認する前提となる敷地範囲、施工範囲、改変範囲、管理用道路、排水施設、フェンス位置などを整理することが大切です。測量成果が明確であれば、行政協議や設計検討でも説明がしやすくなり、後から確認漏れが判明するリスクを減らせます。


法規制エリアの確認は、計画初期に行うほど効果があります。設計が固まった後に規制との重なりが判明すると、パネル配置、進入路、排水経路、造成範囲、工事工程を見直す必要が出る可能性があります。場合によっては、予定していた発電容量や施工方法にも影響します。早い段階で測量と規制確認を組み合わせることで、リスクを見える化し、無理のない計画へ調整しやすくなります。


手順1 候補地の位置と敷地範囲を正確に整理する

最初の手順は、候補地の位置と敷地範囲を正確に整理することです。法規制エリアの確認では、どの土地を対象に確認するのかが曖昧なままだと、判断も曖昧になります。太陽光発電所の候補地は、複数の土地をまとめて利用する場合や、発電設備を設置する範囲と工事で一時的に使用する範囲が異なる場合があります。そのため、まず確認対象を明確にすることが重要です。


整理すべき範囲は、パネルを設置する区域だけではありません。造成範囲、伐採範囲、管理用道路、資材搬入経路、排水施設、調整池、フェンス、電気設備、引込ルート、工事中の仮設ヤードなども、必要に応じて確認対象に含めます。法規制によっては、恒久的に利用する範囲だけでなく、土地の形質変更を行う範囲や一時的に改変する範囲が問題になることもあります。


候補地の範囲を整理する際は、公図、登記情報、地積測量図、既存図面、造成計画図、航空写真、現地写真などを確認します。ただし、これらの資料だけで現地の境界が明確になるとは限りません。古い資料では現況と合わないことがあり、現地では境界標が失われている場合もあります。また、地番上の境界と、現在使われている柵や道路、水路の位置が一致していないこともあります。


太陽光発電所測量では、この段階で対象地の概略位置を整理し、どの範囲を測量するかを決めます。測量範囲を狭く設定しすぎると、隣接する規制エリアや排水経路、道路との関係を確認できなくなる可能性があります。反対に、必要以上に広い範囲を測量すると、作業量が増えます。実務では、発電設備を置く範囲だけでなく、周辺の道路、水路、斜面、隣接地との関係が分かる程度の余裕を持って測量範囲を設定することが望ましいです。


特に注意したいのは、計画図上の敷地線と現地で使われている範囲の違いです。たとえば、現地では草地として一体に見える土地でも、実際には農地、山林、雑種地、道路、水路が入り組んでいる場合があります。また、里道や水路などの公共性のある土地が関係する場合、発電所の配置やフェンス計画に影響することがあります。これらは現地で見ただけでは判断しにくいため、資料確認と測量を組み合わせる必要があります。


この手順では、候補地の全体像を把握し、以降の規制確認で使う基準となる範囲を定めます。ここが曖昧だと、後の手順で規制区域を重ねても、どこが対象なのか分からなくなります。太陽光発電所測量の初期段階では、敷地そのものだけでなく、計画に関係する周辺範囲まで含めて確認する視点が欠かせません。


手順2 公的資料で重なる規制の可能性を洗い出す

次の手順は、公的資料を使って候補地に重なる法規制エリアの可能性を洗い出すことです。太陽光発電所の計画では、自治体や関係機関が公開している地図情報、区域図、各種台帳、ハザード関連資料、都市計画関連資料などを確認します。ここで重要なのは、最初から一つの規制だけを見るのではなく、候補地に関係しそうな規制を広く確認することです。


太陽光発電所で関係しやすい確認項目としては、都市計画に関する区域、農地に関する区域、森林に関する区域、自然公園や景観に関する区域、土砂災害に関する区域、砂防や急傾斜地に関する区域、河川や水路に関する区域、文化財に関する区域、開発行為や土地の形質変更に関する区域などがあります。地域によっては、自治体独自の条例やガイドラインに基づく届出、説明、協議が求められる場合もあります。


この段階では、候補地がどの規制に該当する可能性があるかを一覧化します。ただし、公的な地図情報は縮尺や表示精度に限界があるため、表示上は区域にかかっているように見えても、正確な境界判断には追加確認が必要になることがあります。逆に、地図上では少し離れているように見えても、造成範囲や排水経路が規制対象に関係する可能性もあります。


公的資料を確認するときは、発電設備を置く場所だけでなく、工事で手を加える可能性がある場所も意識します。たとえば、パネル設置範囲が規制区域の外にあっても、管理用道路の新設部分が区域内に入ることがあります。排水施設や法面保護工を設ける範囲が規制に関係することもあります。太陽光発電所は面的な利用であるため、設備配置図だけを見て判断すると見落としが起きやすくなります。


また、法規制エリアの名称が似ていても、確認すべき内容は異なります。災害リスクを示す区域、行為制限がある区域、手続きが必要な区域、設計上の注意喚起を目的とする区域など、意味合いが違う場合があります。実務では、単に区域に入っていると記録するだけでなく、その区域が計画にどのような影響を与える可能性があるかを整理することが大切です。


この手順の成果は、次の現地測量でどこを重点的に確認するかを決める材料になります。たとえば、土砂災害や斜面に関する区域が近い場合は、斜面の勾配や法尻、排水経路、隣接地との高低差を丁寧に確認する必要があります。河川や水路が関係する場合は、水路の位置、幅、護岸、流向、排水接続の位置を把握する必要があります。農地や森林に関係する場合は、地目、利用状況、伐採や造成の範囲を整理する必要があります。


公的資料の確認は机上作業ですが、測量計画と直結します。どの規制が関係しそうかを先に洗い出しておけば、現地で必要な点を取り忘れにくくなります。反対に、規制の確認を後回しにすると、測量成果に必要な情報が不足し、再測量や追加確認が必要になることがあります。


手順3 現地測量で境界と地形条件を確認する

三つ目の手順は、現地測量によって境界と地形条件を確認することです。公的資料で法規制エリアの可能性を洗い出した後は、現地の実態を測量で把握します。太陽光発電所測量では、敷地境界、現況地盤高、斜面、道路、水路、既存構造物、樹木、フェンス、擁壁、排水施設、隣接地との高低差などを確認します。


法規制エリアとの関係を考えるうえで、境界の確認は特に重要です。規制区域にかかるかどうかは、対象地の範囲が明確でなければ判断できません。境界標がある場合でも、その位置が資料上の境界と一致しているかを確認する必要があります。境界標が見つからない場合や、隣接地との認識に差がある場合は、関係資料を確認し、必要に応じて専門的な境界確認の手続きが必要になります。


地形条件の確認では、地盤高と勾配が重要です。太陽光発電所では、パネル架台の配置だけでなく、造成土量、排水計画、管理用道路、法面処理、沈砂対策などに地形が影響します。法規制エリアの中には、斜面や災害リスクに関係するものもあるため、現地の高低差や水の流れを把握することが欠かせません。地形図だけでは分からない小さな谷筋、既存の排水溝、ぬかるみや湧水のような現地状況も、計画判断に関係することがあります。


水路や河川に近い候補地では、排水経路の測量が重要になります。既存水路の位置、幅、深さ、流向、護岸の状態、接続先、道路側溝との関係を確認します。太陽光発電所の造成により雨水の流れが変わると、下流や隣接地に影響する可能性があります。そのため、法規制エリアの確認とあわせて、排水に関係する地形情報を整理しておく必要があります。


道路との関係も見落とせません。搬入路や管理用道路を新設または改良する場合、道路区域、道路側溝、隣接する水路、法面、占用物との関係が問題になることがあります。既存道路から敷地に入る位置を変えるだけでも、協議や施工条件が発生する場合があります。測量では、道路幅員、接続部の高さ、曲線、勾配、側溝、電柱や標識などの支障物も確認します。


現地測量では、写真記録も有効です。測点だけでは伝わりにくい現地状況を写真で残しておくことで、後の設計協議や行政説明がしやすくなります。ただし、写真だけでは位置関係が曖昧になるため、撮影位置や方向が分かるように測量成果と関連付けて整理することが大切です。


この手順の目的は、規制区域と照合できる現況情報を作ることです。測量成果が不十分だと、規制エリアの重なりを確認しても、設計にどう反映すべきか判断しにくくなります。太陽光発電所測量では、法規制の確認を前提に、単なる平面図ではなく、計画判断に使える現況情報を取得することが重要です。


手順4 法規制エリアと測量成果を重ねて確認する

四つ目の手順は、法規制エリアと測量成果を重ねて確認することです。ここで初めて、机上で確認した規制情報と、現地測量で取得した敷地や地形の情報を結び付けます。太陽光発電所の計画では、この重ね合わせによって、どの範囲が規制にかかる可能性があるのか、設備配置に影響するのか、追加確認が必要なのかを具体的に整理します。


重ね合わせでは、候補地の境界、計画範囲、造成範囲、パネル配置予定範囲、管理用道路、排水施設、フェンス、電気設備、工事用進入路などを測量成果上に整理し、そこに法規制エリアの範囲を重ねます。規制区域のデータが精密な座標情報として利用できる場合もありますが、資料によっては図面や閲覧用地図をもとに確認することになります。そのため、重ね合わせ結果は絶対的な境界判定として扱うのではなく、協議や追加確認のための整理資料として扱うことが大切です。


特に注意したいのは、規制区域の境界付近に設備や造成範囲がある場合です。地図上ではわずかに区域外に見えても、資料精度や測量条件の違いによって判断が変わる可能性があります。境界付近で余裕がない計画は、後の協議で修正が必要になることがあります。実務では、規制区域の境界に近い部分については、設計上の余裕を持たせたり、関係機関に確認したりすることが安全です。


また、複数の規制が重なる場所にも注意が必要です。たとえば、斜面地に近い場所では、土砂災害に関係する区域、森林に関係する区域、排水に関係する条件が同時に関係することがあります。農地に近い低地では、地目や排水、周辺農業施設との関係を確認する必要が生じることがあります。規制を一つずつ別々に見るだけでは、計画全体への影響を把握しにくいため、重なり方を一枚の資料で見える化することが有効です。


重ね合わせ作業では、法規制エリアと現況のズレにも注意します。公開されている区域図が古い場合や、現地の道路、水路、造成状況が変わっている場合、机上資料と現況が一致しないことがあります。たとえば、地図上に示された水路が現地では暗渠化されていたり、逆に現地には排水溝があるのに資料上では明確に表示されていなかったりします。このような場合は、現地写真や測量成果を添えて、関係者に確認する準備をします。


法規制エリアと測量成果を重ねることで、設計検討の優先順位も明確になります。規制区域にかかる部分を避けてパネル配置を見直すのか、造成範囲を縮小するのか、排水ルートを変更するのか、追加協議を前提に進めるのかを判断しやすくなります。また、候補地の一部だけが規制に関係する場合は、その部分を除外して事業規模を調整するという選択肢も検討できます。


この手順では、単に図面を重ねるだけでなく、計画上の影響を読み取ることが重要です。太陽光発電所測量の成果は、法規制エリアとの関係を説明するための根拠になります。関係者が同じ図面を見ながら議論できるように、見やすく整理された資料を作ることが、手戻り防止につながります。


手順5 設計や協議に影響するポイントを整理する

五つ目の手順は、法規制エリアとの重なりが設計や協議にどのような影響を与えるかを整理することです。重ね合わせによって区域の関係が見えても、それを設計条件に落とし込まなければ実務では使えません。太陽光発電所の計画では、規制確認の結果を、配置計画、造成計画、排水計画、施工計画、行政協議、地権者説明などに反映する必要があります。


まず整理すべきなのは、発電設備の配置に影響する部分です。パネル、架台、集電設備、変電設備、フェンスなどが規制区域にかかる可能性がある場合、そのまま配置できるのか、配置変更が必要なのか、追加協議が必要なのかを確認します。規制区域を避けることで計画面積が減る場合は、発電容量やレイアウトにも影響します。候補地の端部に規制がある場合でも、フェンスや管理通路がかかることがあるため注意が必要です。


次に、造成や伐採に関係する影響を整理します。太陽光発電所では、土地を大きく平坦にしない計画であっても、部分的な切土、盛土、整地、排水溝の設置、管理道路の整備、樹木の伐採が発生する場合があります。これらの行為が規制対象になることがあります。測量成果から、どの範囲で地形改変が想定されるのか、どの程度の高低差があるのかを整理しておくと、協議時に説明しやすくなります。


排水計画への影響も重要です。太陽光発電所では、パネル面や造成面からの雨水を適切に処理し、周辺や下流に影響を与えにくい計画にする必要があります。規制区域が河川、水路、砂防、土砂災害に関係する場合、排水の流れ方や施設の位置が重要な検討事項になります。測量によって現況の流向、既存水路、集水地形、隣接地との高低差を把握し、規制区域との関係を整理します。


行政協議に向けては、どの機関に何を確認する必要があるかを整理します。法規制エリアは、担当部署が分かれていることが多く、同じ候補地でも複数の窓口に確認が必要になる場合があります。都市計画、農地、森林、防災、河川、道路、文化財、景観、環境など、関係する分野ごとに確認事項を分けておくと、協議漏れを防ぎやすくなります。


また、規制確認の結果は地権者や事業者への説明にも関係します。候補地の一部が利用しにくい場合や、追加手続きが必要な場合、事業スケジュールや設計内容に影響する可能性があります。測量図に基づいて説明できれば、関係者間の認識を合わせやすくなります。口頭だけで一部に規制が関係すると伝えるよりも、どの範囲が関係するのかを図面で示した方が、後の誤解を減らせます。


この手順で大切なのは、規制確認を単なるチェックリストで終わらせないことです。太陽光発電所測量で得た現況情報と組み合わせ、計画にどう影響するかを具体的に整理することで、設計判断に使える資料になります。規制に該当する可能性がある場合でも、早期に影響を把握できれば、配置変更、範囲縮小、追加調査、協議準備などの対応を取りやすくなります。


手順6 記録として残し関係者間で共有する

六つ目の手順は、確認結果を記録として残し、関係者間で共有することです。法規制エリアの確認は、一度調べて終わりではありません。設計が進むにつれて配置や造成範囲が変わることがあり、そのたびに規制区域との関係を見直す必要があります。そのため、いつ、どの資料を使って、どの範囲を確認し、どのような判断をしたのかを記録しておくことが重要です。


記録として残すべき内容には、候補地の範囲、確認した規制項目、参照した資料の種類、確認日、規制区域との重なり、追加確認が必要な事項、協議先、設計上の注意点などがあります。測量成果と重ねた図面を作成しておくと、後で確認しやすくなります。図面上では、発電設備の予定範囲、造成範囲、管理用道路、排水施設、規制区域、注意箇所を分かりやすく整理します。


記録で注意したいのは、確定情報と未確認情報を分けることです。公的地図で確認した段階の情報、関係機関に照会中の情報、正式な許可や回答を得た情報を混在させると、誤解が生じやすくなります。太陽光発電所の計画では、関係者が多くなるため、確認済み、要確認、協議中、設計反映済みといった状態を整理して共有することが大切です。


共有の対象は、設計担当者だけではありません。事業者、測量担当者、造成設計担当者、電気設計担当者、施工担当者、行政協議担当者、地権者対応担当者など、計画に関わる人がそれぞれ異なる視点で情報を使います。たとえば、設計担当者は配置変更に関心があり、施工担当者は進入路や仮設ヤードに関心があり、行政協議担当者は必要な手続きに関心があります。同じ測量成果と規制確認資料を共有することで、認識のずれを減らせます。


また、設計変更が発生した場合には、変更後の範囲で再確認する仕組みを作っておくことも重要です。初期計画では規制区域を避けていたものの、後の調整で管理道路や排水施設が区域に近づくことがあります。フェンス位置の変更や、工事中の仮設搬入路の追加でも、確認対象が変わる場合があります。記録が整理されていれば、どの変更が規制確認に影響するかを判断しやすくなります。


法規制エリアの確認結果を記録する際は、測量成果の精度や前提条件も残しておくと有効です。たとえば、概略検討段階の図面なのか、現地測量に基づく図面なのか、境界確認が完了しているのか、区域境界は公的資料をもとにした概略なのか、といった前提を明確にします。前提が分からない資料は、後で過大評価や過小評価につながる可能性があります。


この手順は、計画の透明性を高めるためにも重要です。太陽光発電所の計画では、地域との関係や周辺環境への配慮が求められる場面があります。測量と規制確認の結果を整理しておくことで、説明資料を作成しやすくなり、関係者への説明も具体的になります。後から確認内容を追跡できる状態にしておくことが、実務上の安心につながります。


法規制エリア確認で見落としやすい注意点

太陽光発電所測量で法規制エリアを確認する際には、いくつか見落としやすい注意点があります。まず、敷地内だけを見て判断しないことです。太陽光発電所は、周辺の道路、水路、斜面、隣接地、下流域との関係を受けやすい施設です。発電設備そのものが規制区域に入っていなくても、排水先や搬入路、造成による影響範囲が関係することがあります。


次に、地目や現況利用だけで判断しないことです。現地で雑草地や空き地に見える土地でも、登記上の地目や各種区域の指定が計画に影響する場合があります。反対に、資料上は一体の土地に見えても、現地では水路や里道、段差、法面で分断されていることがあります。資料と現況の両方を確認する姿勢が必要です。


区域の境界付近も注意が必要です。公開地図の表示は便利ですが、規制区域の正確な境界判断には限界があります。太陽光発電所の設備や造成範囲が区域境界に近い場合は、余裕を持った設計や関係機関への確認が必要です。特に、計画の端部にフェンス、排水溝、管理通路、法面処理が集中する場合、細かな位置の違いが影響することがあります。


また、初期計画だけでなく、変更後の計画も確認する必要があります。太陽光発電所の設計では、パネル配置、道路、排水、電気設備の位置が検討中に変わることがあります。最初に規制区域を避けていても、変更後にかかることがあります。測量成果と規制確認資料を更新しながら管理することが重要です。


自治体ごとの運用差にも注意します。太陽光発電所に関する届出や協議の扱いは、地域の条例、要綱、指導基準、土地利用方針によって異なる場合があります。同じような地形や面積でも、地域によって確認すべき項目が変わることがあります。したがって、一般的な法規制の確認だけでなく、計画地を管轄する自治体の運用を確認することが必要です。


さらに、災害リスクに関する情報は、行為制限の有無だけでなく、設計上の配慮としても重要です。たとえば、土砂災害や浸水の可能性がある区域では、法的な手続きだけでなく、設備の安全性、排水、維持管理、避難や点検のしやすさも検討する必要があります。規制区域に該当するかどうかだけでなく、実際の地形や水の流れを測量で把握することが大切です。


測量成果の取り扱いにも注意が必要です。座標系や高さの基準、図面の縮尺、取得時期、測量範囲が不明確なまま複数の資料を重ねると、位置のずれが生じる場合があります。法規制エリアとの関係を検討する資料では、どの基準で作成した図面なのかを明確にしておく必要があります。特に、過去の図面、概略図、現地測量図を混在させる場合は、資料の精度差を理解して使うことが重要です。


最後に、確認結果を関係者が共有できる形にすることも大切です。規制確認は専門的な内容が多く、担当者だけが把握している状態では、設計変更や施工段階で見落としが起きる可能性があります。測量図と確認結果を一体で整理し、誰が見ても注意箇所が分かる資料にしておくことで、太陽光発電所計画全体の品質を高められます。


まとめ 太陽光発電所測量は規制確認と一体で進める

太陽光発電所測量で法規制エリアを確認するには、候補地の範囲を整理し、公的資料で規制の可能性を洗い出し、現地測量で境界や地形条件を把握し、その成果に規制区域を重ねて確認する流れが重要です。さらに、設計や協議に影響するポイントを整理し、記録として残して関係者間で共有することで、計画の手戻りを減らしやすくなります。


法規制エリアの確認は、単なる事前チェックではありません。太陽光発電所の配置、造成、排水、道路、フェンス、電気設備、施工計画、行政協議に関わる基礎作業です。候補地が広く、複数の地目や地形条件が混在する場合ほど、測量成果に基づいて現地と資料を照合することが欠かせません。


特に重要なのは、規制区域に該当するかどうかだけで判断しないことです。区域に近い場所、排水や道路で関係する場所、工事中に一時的に使用する場所、設計変更で影響を受ける場所まで含めて確認する必要があります。太陽光発電所は長期にわたって運用される設備であるため、計画初期の測量と規制確認が、その後の設計品質や維持管理にも影響します。


実務では、現地の状況をできるだけ正確に把握し、図面上で関係者が同じ情報を共有できる状態にすることが大切です。敷地境界、地盤高、斜面、水路、道路、既存構造物を測量し、法規制エリアと重ねて確認することで、行政協議や設計検討の精度を高められます。


太陽光発電所の候補地調査を進める際は、早い段階から測量と法規制エリア確認を一体で進めることが有効です。現地で取得した位置情報や地形情報を分かりやすく整理し、規制区域との関係を図面上で確認できる状態にしておけば、設計変更や行政協議への対応もしやすくなります。計画初期から測量範囲、確認資料、協議事項を整理し、法規制エリアを前提にした無理のない計画づくりへつなげることが重要です。


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