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法面緑化の客土材粒度確認で締まり不足と流亡を防ぐ6基準

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万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

法面緑化で使用する客土材は、植物の根が伸びる生育基盤をつくると同時に、発芽前の段階から法面上にとどまることが求められる材料です。粒度や土塊の状態が施工条件に合わないと、吹付け厚さのむら、機械の詰まり、粗粒の跳ね返り、乾燥後の崩れ、降雨時の流亡などにつながる可能性があります。


ただし、法面緑化で用いる材料や工法は一種類ではありません。一般に、土を主体とする客土吹付工と、土や有機質資材などを基材として比較的厚い生育基盤を造成する植生基材吹付工では、材料構成、吹付け厚さ、施工機械、侵食防止の考え方が異なります。この記事では、主として客土吹付工などで扱う土質系材料を対象にし、植生基材吹付工へ応用する場合は、その工法の配合条件や施工要領を優先するものとします。


また、タイトルにある6基準は、全国共通の規格値を示すものではなく、受入れから施工までに確認したい6つの実務的な観点です。適否の最終判断では、設計図書、特記仕様書、材料承認資料、施工計画書、使用機械の条件、発注者や監督職員との協議結果を優先しなければなりません。粒度だけで施工品質を保証できるわけではなく、配合、含水状態、地山条件、吹付け厚さ、金網やネットなどの基礎工、排水、施工時の天候も合わせて確認する必要があります。


この記事では、客土材の粒度分布、最大粒径、粗粒分、細粒分、土塊や団粒、含水状態と実施工時の挙動という6つの観点から、締まり不足と流亡のリスクを抑える確認方法を解説します。試料採取、受入管理、試験施工、異常時の対応、記録の残し方まで順に整理します。


目次

法面緑化で客土材の粒度確認が必要な理由

基準1|粒度分布に大きな偏りがないか確認する

基準2|最大粒径が施工厚さと機械条件に合っているか確認する

基準3|粗粒分が多すぎず材料の一体性を保てるか確認する

基準4|細粒分が過剰で泥状化や乾燥割れを起こさないか確認する

基準5|土塊や団粒が施工中に適切にほぐれるか確認する

基準6|含水状態を含めた実施工時の締まりと耐流亡性を確認する

客土材の試料を正しく採取する方法

受入時から施工中までの粒度管理手順

粒度不良が見つかった場合の対応

まとめ|粒度確認の記録を現場管理につなげる


法面緑化で客土材の粒度確認が必要な理由

法面緑化の生育基盤には、種子や肥料を保持し、水分と空気を根の周囲へ供給する役割があります。同時に、植物の根が十分に発達するまでの期間は、吹き付けた材料自体が風雨に耐え、所定の位置と厚さを保つ必要があります。粒度はこの両方に関係するため、単に細かい材料を選べばよいわけでも、排水性を考えて粗い材料を選べばよいわけでもありません。


土質系材料では、粗い粒子、中間粒径、細かい粒子の組合せによって空隙の状態や水の通り方が変わります。粗い側へ偏れば、薄い施工層で粒子が突出し、周囲に空隙が残ることがあります。細かい側へ偏れば、含水状態によって粘りや収縮の影響を受けやすくなります。ただし、実際の施工層の安定性は粒度だけで決まらず、繊維質材料、侵食防止材、接合を補助する材料、混合方法、吹付け圧力、地山の凹凸や湿潤状態などにも左右されます。


ここでいう締まりは、盛土工で管理する締固め度と同じ意味ではありません。法面緑化の生育基盤は、植物の根が伸びるための空隙や、保水性、通気性、排水性を保つ必要があります。過度に圧密された層をつくるのではなく、所定の厚さが連続し、軽微な外力や通常想定される降雨で容易に崩れない状態を確保することが目的です。


客土材は、運搬や仮置きの間にも状態が変化します。荷台の振動で粒径別に分離したり、材料山の表面が乾燥して硬い土塊になったり、底部に水分や細粒分が集まったりすることがあります。そのため、事前に提出された試験成績だけで判断せず、搬入時、保管後、混合時、吹付け時、施工後の各段階で状態を確認することが重要です。


粒度確認で最も避けたいのは、現場独自の一つの数値だけを万能な合否基準として扱うことです。客土吹付工と植生基材吹付工では想定する材料と厚さが異なり、同じ工法名でも配合や機械条件が異なる場合があります。ふるい試験の結果、材料の外観、機械通過性、試験施工面の仕上がりを関連付け、当該工事の承認条件に照らして評価する必要があります。


基準1|粒度分布に大きな偏りがないか確認する

最初の確認観点は、客土材全体の粒度分布です。粒度分布とは、材料の中にどの大きさの粒子がどの程度含まれているかを示すものです。現場では、特定の粒径だけが多くなっていないか、前回の適合材料から大きく変化していないか、保管や運搬による分離が起きていないかを確認します。


土質系の客土材が粗い側へ著しく偏ると、薄い層の中で粗粒が目立ち、施工面との接触が連続しにくくなる場合があります。ノズルから吐出した粗粒が跳ね返れば、施工面に残る材料は元の配合と異なる粒度になります。反対に、細かい側へ著しく偏ると、加水時の粘り、乾燥時の収縮、表面の目詰まりなどが問題になる場合があります。


ただし、幅広い粒径が含まれていれば必ず良好になるわけではありません。生育基盤には植物が利用できる空隙が必要であり、一般の盛土材料と同じ考え方で密に詰まる粒度を追求すると、通気性や排水性を損なう可能性があります。粒度分布の評価では、施工層の安定性と植物生育の双方を確認しなければなりません。


正式な粒度試験を行う場合は、設計図書や承認された試験方法に従います。試料の乾燥方法、土塊のほぐし方、ふるい分け方法が異なると、同じ材料でも結果が変わることがあります。以前の試験結果と比較するには、試料調製を含めて同じ手順を使用することが重要です。


現場の簡易確認では、材料を薄く広げ、粗粒、中間粒径、細粒が局所的に偏っていないかを観察します。材料山の表面だけで判断すると、内部や底部の状態を見落とします。荷台、材料山、供給装置の入口など、工程の異なる位置で外観を比べると、どこで分離が起きているかを把握しやすくなります。


代表試料は複数箇所から少量ずつ採取します。外観差が小さい場合は混合して代表試料をつくりますが、明らかに状態が異なる部分を無理に混ぜると異常が平均化されます。その場合は区分して採取し、どの範囲に差があるかを確認します。


粒度分布の記録では、合否だけでなく、試料採取位置、搬入単位、材料山の位置、含水状態、採取時刻を残します。写真を撮る場合は、粒径が比較できるスケールや管理用の表示を写し込み、後から同じ条件で比較できるようにします。色や質感だけで粒度を断定せず、必要な場合は試験結果で確認することが大切です。


基準2|最大粒径が施工厚さと機械条件に合っているか確認する

2つ目の確認観点は最大粒径です。最大粒径が施工厚さに対して大きいと、一つの粒子や硬い土塊が層厚の大部分を占め、周囲の材料が連続しない状態になることがあります。特に薄い客土吹付では、平均厚さだけでなく、地山の凸部など実際に薄くなりやすい位置を考慮する必要があります。


粗粒が施工面から突出すると、その周囲へ細粒分が十分に回り込まず、空隙や局所的な薄層部が生じることがあります。降雨や乾燥によって周囲の材料が移動すると、粗粒が露出し、その周辺から表面が乱れる可能性があります。ただし、最大粒径と施工厚さの関係には工法別の条件があるため、現場で一律の比率を設定せず、承認材料の規格と施工要領を優先します。


最大粒径は、材料供給装置、混合機、搬送経路、ホース、ノズルの通過性にも関係します。規格外の礫や硬い土塊、木片、根などが混入すると、詰まりや供給量の変動が起きる可能性があります。完全に閉塞しなくても、吐出が断続的になれば施工厚さのむらや配合の偏りにつながります。


機械を通過したことだけで適合と判断してはいけません。粗粒がノズルから跳ね返って施工面に残らない場合や、施工面で粗粒だけが下方へ転がる場合は、完成した層の粒度が元材料と異なります。確認範囲には、供給前の材料、吐出した材料、施工面に定着した材料を含めます。


乾燥して硬くなった土塊も、施工時に崩れなければ実質的に大粒径の異物と同様の挙動を示します。試験の前処理で強く粉砕すれば細かい粒子として測定されても、実施工で同程度までほぐれなければ結果と現場挙動が一致しません。土塊の大きさだけでなく、実際の混合工程で崩れる硬さかを確認します。


大きな礫や異物が繰り返し見つかる場合は、手作業で目立つものだけを除去して施工を続けるのではなく、材料ロット全体の選別状態を確認します。除去によって配合量や粒度構成が変わる場合もあるため、必要に応じて材料供給者、施工管理者、監督職員と協議し、再選別後の材料を再確認します。


試験施工では、実施工と同じホース径、搬送距離、ノズル、混合順序、吹付け厚さをできるだけ再現します。通過性だけでなく、吐出の安定、跳ね返り、表面の突出、施工厚さの連続性を確認し、本施工で使用できる状態かを判断します。


基準3|粗粒分が多すぎず材料の一体性を保てるか確認する

3つ目の確認観点は、最大粒径が規格内であっても、粗粒分全体が多すぎないかという点です。大きな粒子が一個だけ混入している状態と、上限に近い粒径が材料全体に多く含まれる状態では、施工時の挙動が異なります。


粗粒分が多い材料は、細粒や繊維質材料との組合せによっては、施工面でまとまりにくくなることがあります。吹付け直後に表面から粒子がこぼれる、粗粒が転がる、法尻側へ材料が集まるといった現象が見られる場合は、粒度構成だけでなく、含水状態、侵食防止材の配合、吹付け距離、吹付け角度も確認します。


手で握って崩れ方を見る方法は、変化を見つける簡易確認としては利用できますが、合否を決める試験ではありません。握ったときのまとまりは、水分、粘土分、有機質材料、繊維、接合を補助する材料の影響を受けます。客土材単独の状態と配合後の状態を区別し、過去の適合材料と同じ条件で比較します。


急勾配や平滑な地山では、客土層を保持する条件が厳しくなることがあります。しかし、粗粒分だけを原因と決めつけるのは適切ではありません。地山の清掃、凹凸、湧水、排水、金網やネットの設置状態、吹付け厚さなども同時に点検します。生育基盤の移動を防ぐ基礎工が設計されている場合は、その施工状態を確認することが先決です。


粗粒分を減らしすぎることにも注意が必要です。適度な粒径の骨格は、材料によっては通気性や排水性、乾燥収縮の抑制に寄与します。目的は粗粒を排除することではなく、承認された配合の範囲で、施工層が連続し、植物生育に必要な空隙を保てる状態にすることです。


粗粒分の影響は、試験施工面で確認すると判断しやすくなります。施工直後だけでなく、一定時間後、乾燥後、承認された方法による散水後の状態を観察します。粗粒の周囲に空隙がないか、表面から粒子が容易に脱落しないか、法面下部へ偏っていないかを確認します。


試験面で粗粒が目立つ場合は、元材料だけを再試験するのではなく、供給装置内の分離、ホース内の滞留、ノズルからの跳ね返りも調べます。材料試験の数値が適合していても、施工後の層が承認条件を満たさなければ、品質上の問題は解消されません。


基準4|細粒分が過剰で泥状化や乾燥割れを起こさないか確認する

4つ目の確認観点は細粒分です。細粒分は、土質系材料の保水性やまとまりに関係しますが、量や性質、含水状態によっては、粘着、泥状化、乾燥収縮、表面の目詰まりなどを起こす可能性があります。細粒分の割合だけでなく、その性質と加水後の挙動を見る必要があります。


細粒分が多い材料へ水を一箇所から急に加えると、局所的に粘りの強い部分ができる場合があります。混合機や搬送経路へ付着した材料が後から塊で剥がれると、吐出量や配合が一時的に変化します。加水量だけでなく、加水位置、加水速度、混合時間を一定にし、材料全体へ均一に水分をなじませます。


施工面が不自然に平滑で、表面に水がたまりやすい状態になった場合は、細粒分、含水量、混練状態を確認します。乾燥後に硬い表層や収縮亀裂が生じる材料では、その亀裂から水が入り、局所的な洗掘や剥離へ進む可能性があります。ただし、亀裂の原因は粒度だけとは限らず、施工厚さ、乾燥速度、配合材料、地山からの吸水も関係します。


細粒分の正式な評価では、承認された試験方法を使用します。土塊の表面に付着した細粒や、湿潤状態で凝集した粒子をどのように扱うかによって結果が変わるため、試料調製を統一します。異なる方法で得た結果を単純に比較しないことが重要です。


現場では、客土材単独と配合後の材料を分けて観察します。繊維質材料や侵食防止材が加わると、手触りや粘りが変化するため、粘着性が高いことだけで細粒分過多とは判断できません。混合前後の状態、吐出状況、施工面の仕上がりを関連付けます。


散水による確認を行う場合は、発注者が承認した試験条件または施工計画に基づきます。ホースの強い水流を一点へ直接当てる方法は、実際の降雨条件と異なり、材料間の比較を誤ることがあります。散水量、時間、面積、勾配、観察時刻をそろえ、濁水、表面の泥状化、水みち、亀裂の変化を記録します。


細粒分は植物生育にも関係します。保水性の確保に寄与する一方、透水性や通気性が不足する状態では、根の伸長や酸素供給に影響する可能性があります。流亡防止だけを目的に材料を細かくしたり、強く練り混ぜたりせず、生育基盤として必要な構造を保つことが大切です。


基準5|土塊や団粒が施工中に適切にほぐれるか確認する

5つ目の確認観点は、土塊と団粒の状態です。土塊は、乾燥や粘着によって粒子が大きく固まったものを含みます。一方、団粒構造は、保水性、通気性、排水性に関係する土壌構造であり、すべてを細かく壊せばよいものではありません。施工層の連続性を妨げる硬い土塊と、生育に有用な構造を区別して扱う必要があります。


硬い土塊が多いと、施工層の中に大きな空隙が残ったり、層厚の測定値が局所的に大きくなったりすることがあります。塊の内部へ種子や肥料が均一に行き渡らず、配合のばらつきが生じる可能性もあります。表面だけでなく、試験施工面の断面を確認すると内部の状態を把握しやすくなります。


乾燥した材料では、表面が硬く内部に水分が残った土塊ができることがあります。過湿な材料では、粒子が粘着して大きな塊になり、供給装置の投入口で架橋したり、機械内部へ付着したりする場合があります。土塊が発生した原因を確認しなければ、ふるい分けや手作業で一時的に除去しても再発します。


簡易確認では、塊の大きさに加え、指で軽く押して崩れるか、手で握ると崩れるか、器具を使わなければ割れないかを記録します。ただし、力加減を数値化しにくいため、正式な合否判定の代わりにはなりません。同じ担当者、同じ含水状態、同じ手順で比較し、変化を見つけるために利用します。


試験前に土塊をすべて強く粉砕すると、実施工より細かい状態で粒度が測定される可能性があります。試料調製は規定された方法に従い、実際の混合機でどの程度ほぐれるかを試験施工で確認します。試験値と実施工時の材料状態を混同しないことが重要です。


土塊が多い場合は、保管期間、覆い、排水、床面からの吸水、雨水の流入、直射日光による乾燥を確認します。材料山の一部だけが異なる状態であれば、混ぜて平均化せず、範囲を分けて管理します。状態の異なる材料を安易に混合すると、含水量や粒度のばらつきが見えにくくなります。


混合時間を長くすれば必ず改善するわけではありません。過度な混練によって団粒構造が失われたり、細粒分と水が練り合わされて粘着性が高まったりする場合があります。施工要領に定めた順序と時間を基準に、必要な範囲で調整し、変更した条件を記録します。


基準6|含水状態を含めた実施工時の締まりと耐流亡性を確認する

6つ目の確認観点は、粒度試験の数値だけでなく、含水状態を含めた実施工時の挙動です。同じ粒度分布でも、乾燥しすぎた材料と過湿な材料では、混合、搬送、付着、乾燥後の状態が異なります。適切な含水状態は材料固有の性質や配合、天候、地山条件によって変わるため、現場で一律の値を決めず、承認条件に従います。


乾燥しすぎた材料では、混合や吹付け中に細粒分が飛散することがあります。細粒分だけが失われれば、施工面へ到達する材料は元の配合より粗くなります。また、乾燥した地山が客土材の水分を急に吸収すると、境界部が十分になじまない場合があります。必要な場合は、施工要領に従って地山の状態を整えます。


過湿な材料では、施工面で垂れや下方への移動が生じることがあります。細粒分を含む水が先に流れ、粗粒分が残れば、法面上で粒度分離が起きます。流出した材料が法尻や排水施設へ入れば、周辺の清掃や排水機能の確認も必要になります。


含水状態は、手触りだけで決めず、混合機内での状態、供給の安定、ホース内の搬送、ノズルからの吐出、法面への付着、施工後の垂れや収縮を通して評価します。施工開始時だけでなく、気温や風が変化したとき、材料山が切り替わったとき、中断後に再開するときにも確認します。


試験施工では、実施工と同じ材料、配合、機械、搬送距離、勾配、吹付け厚さを可能な範囲で再現します。施工直後の見た目だけで合格とせず、一定時間後の垂れ、乾燥後の亀裂、承認された散水条件での表面変化を観察します。試験条件と本施工条件が変わる場合は、施工開始直後に再確認します。


耐流亡性は、簡易散水だけで保証できません。散水試験は条件の違いを比較する手段の一つであり、実際の豪雨、湧水、表面排水、地山との付着、基礎工の状態をすべて再現するものではありません。結果は設計条件や施工計画と合わせて評価し、必要な侵食防止材、養生、排水、金網やネットを省略する根拠にはしないことが重要です。


締まり不足を防ぐために、施工層を強く押し固めることを優先してはいけません。粒度、含水状態、配合、地山処理、吹付け条件を整え、所定の厚さが均一に形成されていることを確認します。植物生育に必要な空隙を残しながら、施工直後に容易に移動しない連続した生育基盤をつくることが目的です。


客土材の試料を正しく採取する方法

粒度確認の信頼性は、試験方法だけでなく試料採取に左右されます。材料全体を代表していない試料を使えば、試験を正確に行っても、搬入材や使用材の状態を適切に評価できません。


山積みされた材料では、表面、内部、底部で粒度と含水状態が異なる場合があります。表面は乾燥して土塊が多く、内部は湿潤し、底部には水分や細粒分が集まることがあります。床面の土砂や異物が混入していないかも確認します。


試料は一箇所からまとめて採らず、搬入単位の複数箇所から少量ずつ採取します。荷台から採る場合は、安全を確保したうえで、荷卸しの進行に合わせて異なる位置から採取する方法を検討します。採取方法は現場の安全手順と試験計画に従います。


複数試料を混合して代表試料をつくる場合は、清潔な容器や場所を使用し、異物や別材料が混入しないようにします。必要量まで減らす縮分も、規定された方法に従います。目立つ礫や土塊を都合よく取り除くと、実際より良好な結果になります。


一方で、局所的な異常がある場合は、すべてを混ぜて平均化してはいけません。異常部分と通常部分を分けて採取し、それぞれの範囲を記録します。一個の異物だけで搬入単位全体を直ちに不適合とするのではなく、同様の混入が継続しているかを追加確認します。


試料採取時には、搬入日、材料ロット、車両または保管区画、採取場所、時刻、天候、保管期間、含水状態を記録します。試験まで時間が空く場合は、水分や粒度状態が変わらないよう、試験方法に適した容器と保管条件を使用します。


客土材単独の試料と、繊維質材料や侵食防止材などを配合した後の試料は区別します。配合後の材料は通常の粒度試験で評価しにくい場合があるため、無理に同じ数値へ置き換えず、施工要領に定めた確認方法と試験施工を使用します。


施工後の断面を確認する場合は、あらかじめ試験箇所を設定し、本施工面を不必要に傷めないようにします。施工厚さ、粗粒の突出、土塊周囲の空隙、地山との接触状態を確認し、確認後の復旧方法も施工計画に定めます。


受入時から施工中までの粒度管理手順

客土材の粒度管理は、搬入時の一回だけでは完結しません。受入れ、仮置き、混合、搬送、吹付けの各段階で、材料の分離、乾燥、過湿、異物混入が起きる可能性があります。工程ごとに確認点を設け、変化が起きた位置を追跡できるようにします。


受入時には、材料名、数量、材料ロット、承認資料との一致を確認します。外観、湿潤状態、異臭、礫、木片、根、廃材などの混入も観察します。過去の適合材料と大きく異なる場合は、投入を保留し、代表試料を採取して確認します。


仮置き場所では、床面から既存土砂や水分が入り込まないようにし、周囲の排水を確保します。複数の搬入分を識別できるよう区画や表示を設け、異常が見つかった場合に使用範囲を追跡できるようにします。


保管中は、降雨、直射日光、強風による急激な状態変化を抑えます。覆いを設ける場合も、側面や床面から雨水が入っていないかを確認します。覆いの有無だけで適切な保管と判断せず、使用前に表面、内部、底部を再確認します。


混合開始時には、投入順序、投入量、加水方法、混合時間を施工計画どおりに管理します。水を一箇所へ集中して加えると局所的な泥状化が起きる場合があります。条件を変更する必要が生じたときは、変更理由、変更量、確認結果を記録し、必要な承認を得ます。


施工開始直後は、吐出状態を確認します。粗粒が断続的に出ていないか、粉じんが増えていないか、水だけが先に出ていないか、吐出量や圧力が不安定でないかを観察します。異常がある場合は、本施工面への吹付けを続ける前に原因を確認します。


施工面では、色、質感、粗粒の突出、垂れ、跳ね返り、施工厚さの連続性を見ます。色や表面形状の変化は異常を見つける手掛かりですが、色だけで粒度や品質を断定してはいけません。必要に応じて試料採取や断面確認を行います。


施工厚さは、上部、中央部、下部、地山の凸部と凹部、施工継ぎ目など、むらが生じやすい位置を確認します。粗粒が多い場合は凸部で薄くなり、過湿な材料では下部へ移動する可能性があります。平均値だけでなく、局所的な不足を把握することが重要です。


材料山の残量が少なくなったとき、別ロットへ切り替わったとき、長時間中断した後も再確認します。材料山の下部へ細粒分や水分が集まっている場合は、施工終盤だけ状態が変わることがあります。混合機やホース内に残った材料も、乾燥や分離の影響を受けます。


管理記録には、単なる「異常なし」ではなく、確認対象と確認結果を具体的に残します。材料ロット、試料番号、施工箇所、配合、加水条件、機械条件、天候、施工厚さ、写真を関連付けると、後日の流亡や生育むらの原因を検討しやすくなります。


粒度不良が見つかった場合の対応

粒度や材料状態に異常が見つかった場合は、対象ロットや施工範囲を識別し、必要に応じて使用を一時保留します。現場判断だけで加水量や別材料の配合量を大きく変えると、承認された材料条件から外れ、別の問題を生じる可能性があります。


最初に、異常が元材料にあるのか、保管中の分離や含水変化なのか、混合や搬送で生じたのかを切り分けます。受入試料、材料山、混合後材料、吐出材料、施工面の状態を比較すると、変化した工程を把握しやすくなります。


粗粒や異物が多い場合は、再選別が可能かを確認します。ただし、粗粒だけを除けば元の承認配合と同じになるとは限りません。選別後の粒度分布、使用量、他材料との配合比を確認し、必要な手続きを経てから使用します。


細粒分が多い材料へ、現場で粗い材料を加えて調整する方法は慎重に扱います。均一に混ざらなければ局所的な配合差が生じ、種子、肥料、侵食防止材の単位量も変わります。材料供給者や施工管理者と原因を確認し、承認された調整方法がない場合は安易に実施しません。


土塊が多い場合は、乾燥、過湿、長期保管、混合不足などの原因を確認します。機械的に強く粉砕すると必要な団粒構造まで壊し、細粒分が増える場合があります。加水してほぐす場合も、局所的な泥状化を避け、承認された手順で均一に処理します。


施工中に分離が見つかった場合は、供給装置の振動、ホースの長さや曲がり、ノズル角度、吹付け距離、吐出圧力、跳ね返りを確認します。元材料の試験結果が適合していても、施工面に残った材料が不均一であれば、そのまま施工を続ける根拠にはなりません。


すでに施工した部分に垂れ、薄層化、亀裂、浮き、流亡が見つかった場合は、範囲と深さを確認します。表面だけの乱れか、施工層全体が地山から離れているかによって補修方法が異なります。弱い下層を残したまま上から材料を追加すると、異常を覆い隠すだけになる場合があります。


補修は、設計条件と施工要領に基づき、異常部の除去と再施工、表面処理後の追加施工などから選定します。施工後の日数、乾燥状態、発芽状況、周辺の排水も考慮し、必要な承認を得て実施します。


対応後は、原因、対象範囲、処置、再試験、再発防止策を記録します。搬入時の採取位置を増やす、保管区画を分ける、材料切替時の確認を追加する、混合条件を固定するなど、誰がどの段階で何を確認するかを具体化します。


判断に迷う場合は、一般的な目安だけで適否を決めず、設計者、発注者、監督職員、材料供給者、施工方法に詳しい技術者と情報を共有します。当該工事の設計図書と承認条件を優先し、変更が必要な場合は所定の協議を行います。


まとめ|粒度確認の記録を現場管理につなげる

法面緑化の客土材は、粗ければ排水性が高く、細かければ密着しやすいという単純な考え方では評価できません。粒度分布、最大粒径、粗粒分、細粒分、土塊や団粒、含水状態と施工時の挙動を関連付け、施工層が所定の厚さで連続しているかを確認する必要があります。


この記事で示した6基準は、全国一律の規格値ではなく、異常を見落とさないための確認観点です。客土吹付工と植生基材吹付工では材料構成や吹付け厚さが異なるため、設計図書、特記仕様書、材料承認資料、施工計画書、機械条件を優先します。


法面緑化で求める締まりは、盛土のように強く締め固めることではありません。植物生育に必要な空隙を保ちながら、施工直後の風雨で容易に移動しない生育基盤を形成することが目的です。そのためには、粒度試験だけでなく、実際の配合と機械を用いた試験施工、施工後の観察が欠かせません。


粒度や含水状態は、製造時だけでなく、運搬、保管、混合、搬送、吹付けの各工程で変化します。受入時、材料切替時、中断後の再開時、施工終盤など、変化が起きやすい時点を管理項目に組み込みます。


確認結果は、材料ロット、試料採取位置、天候、保管状態、配合、機械条件、施工箇所、施工厚さ、補修位置と関連付けて残します。位置情報付き写真や電子小黒板、現場記録システムを利用する場合も、写真だけで合否を判断せず、試験結果や承認資料と結び付けて管理します。


スマートフォンなどで位置情報と写真を記録すると、異常が見つかった場所や使用材料を追跡しやすくなります。ただし、記録機器を導入するだけで品質が確保されるわけではありません。確認手順、判定権限、保管方法を定め、客観的な試験結果と現場観察を同じ記録体系で管理することが、締まり不足と流亡のリスクを継続的に抑える基本です。


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