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スマホだけでできる RTK 測量:センチメートル精度の実力とは

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この記事は平均4分45秒で読めます
万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

目次

はじめに

RTK測量とは?

センチメートル精度が必要とされる理由

従来のRTK測量とその課題

スマホでRTK測量が可能になった背景

スマホRTK測量のメリット

スマホRTK測量でできること

スマホRTK測量の精度と実力

LRTKによる簡易測量

FAQ


はじめに

近年、スマートフォンの登場によって私たちの生活は大きく変わりました。地図アプリで現在地を確認したり、写真に位置情報を付与したりと、手のひらの中のスマホで位置情報を活用する機会が増えています。しかし、通常のスマホGPSでは誤差が数メートル程度あり、精密な測量や設計には不十分です。そこで注目されているのがRTK測量と呼ばれるセンチメートル級の高精度測位技術です。本記事では、スマホだけで実現できるRTK測量の仕組みとセンチメートル精度の実力について解説し、最後にその最新ソリューションについてもご紹介します。


RTK測量とは?

RTK測量とは、リアルタイムキネマティック(Real Time Kinematic)の略で、GNSS(全地球測位システム)を利用した高精度な測位手法の一つです。通常のGPS測位は単一の受信機で行うため数メートルの誤差が生じますが、RTK測量では基準局(基準点)と移動局(ローバー)の2地点以上で同時に衛星からの信号を受信します。そして基準局で得た誤差情報を移動局にリアルタイムで送り、測定値に補正をかけることで、誤差数センチメートル以内の高い測位精度を実現できます。言い換えれば、基準点との相対的な位置関係を高精度に求めることで、従来の測位誤差を劇的に低減する技術がRTKなのです。


センチメートル精度が必要とされる理由

では、なぜセンチメートル級の精度が必要なのでしょうか。例えば土木測量や建築の現場では、数センチのズレが大きな問題につながります。建物の位置出し(墨出し)や敷地境界の測定、インフラ設備の設置など、正確な位置合わせが求められる作業は数多く存在します。農業分野でも、トラクターの自動運転による精密農業ではセンチメートル単位での位置制御が必要です。また、災害現場の状況把握や地形測量でも、高精度で位置を記録することで復旧作業や解析を迅速かつ的確に行えます。センチメートル精度は、従来専門の測量機器が必要だった場面でも、安心して位置情報を活用するための鍵となるのです。


従来のRTK測量とその課題

RTK測量自体は以前から存在する技術ですが、従来は専用の高価な機器が必要でした。一般的には、高精度GNSS受信機を備えた機材を三脚に据えて基準局とし、もう1台の受信機を持って移動局として測量を行います。これらの測量機器は数百万円にもなる高額なもので、機材の運搬や設定にも手間がかかります。測量の専門知識や経験も必要であり、時には2人以上の人手が求められました。また、基準局から移動局へ補正情報を届けるには、電波を使うための免許や専用の通信装置が必要になる場合もあり、手軽に誰もが使えるものではなかったのです。その結果、RTK測量の恩恵を受けられるのは限られた測量士や一部の現場に限られていました。


スマホでRTK測量が可能になった背景

近年、この状況が大きく変わりつつあります。技術の進歩により、小型で安価なRTK対応GNSS受信機が登場し、スマートフォンと組み合わせて使えるようになりました。スマホ自体も高性能化し、位置情報の生データを取得・処理できるようになっています。また、インターネットを通じて補正情報を入手するNtrip(ネットワーク型RTK補正サービス)の普及や、日本では準天頂衛星みちびき(QZSS)によるセンチメートル級補強サービス(CLAS)の提供など、補正データを手軽に得られる環境が整備されました。これらの背景により、スマホだけでRTK測量を実現することが可能になってきたのです。従来は据え置き型だった高精度測位機器が、スマホと連動するポータブルなデバイスとして携行できるようになり、現場での測量スタイルが革新されています。


スマホRTK測量のメリット

スマホを活用したRTK測量には、従来の方法と比べて多くのメリットがあります。主な利点を以下にまとめます。


機動性と手軽さ: スマホと小型受信機さえあれば良いため、大掛かりな機材を運ぶ必要がありません。ポケットに収まるサイズで、必要なときにすぐ取り出して使えます。一人で持ち運び可能で、現場を歩き回って測量するのも容易です。

低コスト: 専用GNSS測量機器に比べて、はるかに安価に導入できます。高額な機材を複数人で共有する必要がなく、1人1台を現実的に実現できるため、現場の生産性向上につながります。

操作の簡単さ: スマホアプリの直感的なインターフェースで、専門知識がなくても測量が可能です。ボタンをタップするだけでポイントの記録や各種計算が行え、測量のハードルが大きく下がりました。

リアルタイム共有: スマホは通信機能を備えているため、測位データをクラウドに即座にアップロードし、オフィスにいるスタッフと共有できます。これにより、現場とオフィス間での情報連携がスムーズになり、迅速な意思決定が可能です。

多機能統合: スマホのカメラやセンサーと連携することで、後述するように写真撮影やAR表示、点群スキャンなど様々な機能を一台でこなせます。これまで別々の機器が必要だった作業も、スマホRTK測量ならまとめて対応できるのも強みです。


スマホRTK測量でできること

スマホとRTK受信機を組み合わせた高精度測量により、現場で可能になることは多岐にわたります。以下はスマホRTK測量で実現できる主な機能や活用例です。


高精度のポイント測量: 測りたい地点に受信機をかざし、スマホのボタンを押すだけで、その地点の緯度・経度・高さをセンチメートル精度で記録できます。測点には日時やポイント名、メモを付けることもでき、後から見返しても分かりやすい管理が可能です。

位置出し(墨出し)や誘導: 設計図や図面で指定された座標に現場でマーキングする作業も、スマホRTKで容易になります。スマホの画面上で目標の点までの方向と距離を確認しながら移動すれば、従来はトランシットや光波測距儀が必要だった位置出し作業を一人でこなせます。

3D点群スキャン: LiDARセンサー搭載のスマホであれば、周囲の構造物や地形をスキャンして高密度な3次元点群データを取得できます。RTKで得た高精度座標と組み合わせることで、取得した点群に正確な地理座標を付与でき、測量図やBIM/CIMモデルの作成にも役立ちます。

写真計測・記録: スマホのカメラで撮影した写真に測位情報を自動でタグ付けし、クラウド上に保存できます。例えばコンクリートのひび割れや災害現場の状況を撮影すれば、その場所が地図上に正確にプロットされ、あとでオフィスで写真を見ながら位置を確認できます。

距離・面積・体積計算: 測定した座標データは、スマホアプリやクラウド上で解析が可能です。例えば測点間の距離や囲まれたエリアの面積、さらには地盤の掘削土量なども、自動で計算して算出できます。これにより、その場でおおよその数量を把握し、迅速な判断に役立てられます。

ARによる可視化: 設計データや3Dモデルをスマホ内に取り込めば、AR(拡張現実)機能で現実の映像に重ねて表示できます。高精度な位置情報があるおかげで、ずれることなく模型や完成予想図を現地に投影でき、施工前のイメージ共有や検証に威力を発揮します。


このように、スマホRTK測量は単なる位置測定に留まらず、計測から記録、そして施工の支援までオールインワンで対応できる点が大きな魅力です。


スマホRTK測量の精度と実力

スマホを用いたRTK測量で本当にそんな高精度が出せるのか、疑問に思う方もいるでしょう。しかし実際の検証結果から、その実力が明らかになっています。一般的に、スマホ+RTK受信機による測位誤差は水平位置で±1~2cm程度、垂直方向でも±3cm程度とされています。これは即ち、ほとんどの場面で数センチ以内に位置を特定できることを意味します。さらに、一定時間測り続けてデータを平均化すれば、1cm未満の精度も達成可能です。実験では、約30秒間(60回程度)の測定を平均することで、水平方向で8mmという驚異的な精度が得られました。


こうした精度は、国家基準点を用いた一級水準のGNSS測量機にも匹敵します。実際に高性能な測量機とスマホRTKデバイスで同一地点を測った比較では、両者の座標値の差が5mm以下という結果も報告されています。すなわち、スマホRTK測量はプロ仕様の機器に遜色ない精度であることが証明されています。


もちろん、高精度を得るには上空の見通しが良好で衛星信号が安定して受信できる環境が望ましいですが、近年のマルチGNSS対応により山間部や高層ビルの合間でも測位できるケースが増えています。従来の単一周波数GPSでは困難だった場所でも、複数の衛星システムと周波数帯を利用するスマホRTKなら解決できる場面が多くあります。実力としては、測量現場の厳しい条件下でも実用に足る安定したセンチ精度を発揮していると言えるでしょう。では、このようなスマホRTK測量の技術を現場で活用するには具体的に何が必要でしょうか。次に、その一例として注目されるソリューションLRTKをご紹介します。


LRTKによる簡易測量

以上のようにスマホRTK測量の技術と利点を見てきましたが、実際にそれを実現する具体的なソリューションとして注目されているのがLRTKです。LRTKは、スマートフォンをセンチメートル級測量機に変身させる革新的な製品・サービスです。ポケットに収まるほど小型・軽量(約125g、厚さ1〜1.3cm程)の専用GNSS受信機をスマホに装着し、LRTKアプリを起動するだけで、誰でも簡単に高精度測位を開始できます。


例えば現場で測りたいポイントがあれば、LRTK受信機をその位置に当ててスマホ画面のボタンをタップするだけ。緯度・経度・標高が即座に記録され、測点名やメモ、取得時刻とともにスマホ内に保存されます。取得したデータはワンタップでLRTKクラウドに同期でき、事務所のPCからリアルタイムに成果を確認することも可能です。これにより、現場作業員が単独で測量を行い、その結果をすぐさま共有して報告するといった運用がスムーズに行えます。


LRTKは1人1台の時代を見据えて開発されており、その価格帯も従来の測量機器と比べて非常に導入しやすく設定されています。専門の測量士でなくとも直感的に扱えるため、土木・建設現場の作業員や点検担当者など、幅広い職種の人々が日常業務で活用できます。また、iPhoneだけでなく一部のAndroidスマホにも対応しており、現場のデバイス環境に柔軟に適応できます。


さらにLRTKは単点の測位だけでなく、前述した点群スキャンやAR機能、墨出し支援など、スマホRTK測量のメリットを最大限活かすオールインワンパッケージとなっています。例えば、iPhoneのLiDARを使って取得した点群データにもグローバル座標が付与されるため、スキャンしたその場で地図上に3Dデータが反映されます。ARによる設計モデルの重畳表示も、LRTKアプリ上でシームレスに行え、現実空間に正確に位置合わせされた3Dモデルを確認できます。


このように、LRTKによるスマホ測量は「簡易測量」と言いつつも、その精度と機能は本格的な測量機に匹敵します。従来は専門家の出番だった測量作業がより身近なものとなり、現場のだれもが自分のスマホでセンチメートル精度の測位を活用できる時代が到来したと言えるでしょう。もし「スマホだけでできるRTK測量」を体感してみたいという方は、LRTKを使った簡易測量をぜひ検討してみてください。


FAQ

Q: スマホだけでRTK測量を行うには何が必要ですか? A: 基本的には、スマートフォン本体とRTK対応の小型GNSS受信機、それに専用アプリが必要です。 スマホはiPhoneでもAndroidでも対応機種がありますが、高精度化のためにマルチGNSSやデュアル周波数に対応した受信機を取り付けます。例えばLRTKのような製品をスマホに装着し、アプリを起動すれば、すぐにセンチメートル精度の測位が始められます。特別な基地局を自前で用意する必要はなく、スマホ経由で補正情報を受信する仕組みになっています。


Q: 従来のGPS測位とRTK測量は何が違うのですか? A: 精度と仕組みに大きな違いがあります。 従来のスマホやカーナビのGPS測位は誤差が数メートル程度あり、これは衛星信号が大気や時計誤差などで乱れる影響を補正できないためです。一方RTK測量では、基準局との相対測位によってそれらの誤差要因をリアルタイムに補正します。その結果、数センチの誤差にまで精度が向上します。またRTKでは高度(高さ方向)の精度も飛躍的に向上し、現場で水準測量のように高さを測ることも可能になります。


Q: スマホRTK測量の精度は本当に信頼できますか? A: はい、適切な条件下であればスマホRTK測量の精度は非常に高く信頼できます。 実証実験では、高性能な測量機器と比べても遜色のない精度が確認されています。水平位置での誤差がほぼ数センチ以内、場合によっては1cmを切る精度が得られることも報告されています。ただし、高精度を得るには衛星からの電波を良好に受信できる開けた環境で測定することが望ましいです。周囲に高い建物や障害物が少ない場所を選ぶ、できれば静止して一定秒数測定する、といった工夫で精度を最大限引き出せます。


Q: RTK測量をスマホで行うには通信環境が必要ですか? A: 基本的にはインターネット経由で補正情報を受け取るため、モバイル通信環境が必要になります。 スマホRTK測量では、国や自治体が整備している電子基準点ネットワークや民間の補正サービスから、インターネットを通じてリアルタイムにデータを取得します。そのため、測量中にスマホが通信できる状態であることが重要です。ただし、日本国内であれば、みちびき(準天頂衛星)のCLAS信号を利用してインターネット接続なしで補正を受けることも可能です。対応受信機であれば山間部など通信圏外でも測位を継続できるため、用途に応じて使い分けられます。


Q: スマホRTK測量はどんな場面で活用できますか? A: 土木・建設の測量から、災害現場の調査、農業分野の測位まで幅広く活用できます。 例えば、造成工事での出来形管理や、建築現場での位置出し作業、道路工事の出来高測定などで威力を発揮します。災害対応では、被災箇所の現況を素早く計測・記録して復旧計画に役立てたり、インフラ点検では構造物の変位を正確に測定して経年変化を把握したりといった使い方があります。農業では自動トラクターの位置制御や農地の区画測定など、精密な位置情報が求められる場面でRTKの高精度が有効です。スマホRTK測量は、これまで高価な機器が必要だった用途を手軽に実現できるため、今後ますます利用シーンが拡大すると期待されています。


Q: 専門の測量士でなくても扱えますか? A: はい、専門の資格や熟練がなくても比較的簡単に扱えるように設計されています。 スマホRTKソリューションの多くは、ユーザーフレンドリーなアプリを提供しており、画面の指示に従って操作するだけで測量ができます。難しい設定は自動化されているため、RTKという言葉を知らなかった方でも問題ありません。もちろん、測量の基本的な知識があればより活用しやすくなりますが、現場の担当者が日常的に使えるツールとして設計されているので安心です。実際にLRTKのような製品は、施工管理や点検業務に携わる現場スタッフが自ら使いこなし、生産性を上げているという事例も増えています。


Q: 測量したデータはどのように出力・利用できますか? A: スマホで取得した測量データは、クラウドを通じて簡単に活用できます。 たとえばLRTKアプリの場合、測定した各点の緯度経度や高さ情報はクラウド上の地図に自動プロットされ、ウェブブラウザで即座に確認できます。データはCSVやDXF形式でエクスポートできるため、他のCADソフトやGISシステムで読み込んで活用することも容易です。また、日本の平面直角座標系や世界測地系(WGS84)への変換、ジオイド高への換算などもアプリが自動で行うため、測ったその場で実務に適した座標系の値を得ることができます。


LRTKで現場の測量精度・作業効率を飛躍的に向上

LRTKシリーズは、建設・土木・測量分野における高精度なGNSS測位を実現し、作業時間短縮や生産性の大幅な向上を可能にします。国土交通省が推進するi-Constructionにも対応しており、建設業界のデジタル化促進に最適なソリューションです。

LRTKの詳細については、下記のリンクよりご覧ください。

 

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