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RTK GNSSとGPS比較: メートル級 vs センチ級 – LRTKが実現する高精度測位

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万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

目次

GNSSとGPSの違い

GPS単独測位の精度(メートル級)の特徴

RTK測位とは?センチメートル級精度を出す仕組み

メートル級とセンチ級では何が違うのか

測量や建設で高精度測位が求められる理由

従来のRTK測位の課題

LRTKが実現する高精度測位

LRTKによる簡易測量とは

FAQ(よくある質問)


GNSSとGPSの違い

はじめに、GNSSとGPSという言葉の意味を整理しておきましょう。GNSSとは「全球測位衛星システム」の略称で、地球上の位置を測るための人工衛星システム全般を指します。米国のGPSやロシアのGLONASS、欧州のGalileo(ガリレオ)、中国のBeiDou(北斗)など、各国・地域が運用する衛星測位システムをまとめてGNSSと呼びます。一方、GPS(Global Positioning System)はアメリカが運用する衛星測位システムの名称で、GNSSを構成する一つのシステムです。日本では衛星測位全般を便宜上「GPS」と呼ぶことも多いですが、正確にはGPSはGNSSの一部に当たります。


衛星測位では、上空にある複数の測位衛星からの電波を受信し、距離測定によって受信機の位置座標を算出します。GNSS受信機(GPS受信機)は、少なくとも4機以上の衛星信号を捕捉することで、自身の緯度・経度・高度を割り出します。通常、測位衛星の電波は地球上のどこでも受信できますので、特別なインフラがなくても位置情報が取得できる点がGNSS/GPSの利点です。しかし、衛星から直接測位する場合、その位置精度には限界があることも知られています。次章では、一般的なGPS単独測位の精度とその誤差要因について説明します。


GPS単独測位の精度(メートル級)の特徴

通常のGPSを用いた位置測定(単独測位)では、得られる精度はメートル級と呼ばれます。これは誤差が数メートル程度の範囲に収まるレベルの精度という意味です。実際、スマートフォンに内蔵された簡易GPS受信機や市販のカーナビなどで取得できる位置情報は、平均して5〜10mほどずれることが知られています。例えば道路上でGPSを使って自分の位置を測ると、実際には隣の車線や歩道上にいるような位置が表示されてしまうことがあるでしょう。しかし、地図アプリでルート案内をする程度であれば多少位置がずれても実用上問題ないため、日常利用ではこの程度の精度でも支障はありません。


なぜGPS単独測位では数メートルもの誤差が生じるのでしょうか。主な誤差要因としては、以下のようなものが挙げられます。


衛星や受信機の時計誤差:衛星が持つ原子時計のわずかなズレや受信機側の時計の誤差が測距に影響し、位置にズレを生じさせます。

大気圏での信号遅延:電離層や対流圏を通過する際に電波が屈折・減速し、その影響で距離計測に誤差が加わります。

マルチパス(多重経路):衛星信号が建物や地面で反射して遠回りした経路で届くと、本来より長い距離を測定してしまい誤差が生じます。

衛星配置(ジオメトリ)の影響:上空の衛星の配置が偏っていると測位の不確かさ(DOP値)が大きくなり、精度が低下します。


これらの要因が重なることで、単独のGNSS測位ではどうしても数メートルの誤差が発生してしまうのです。以上のように、通常のGPS測位はインフラ不要で手軽に使える反面、精度的にはメートル単位のずれが避けられません。測位結果に数メートルの不確かさがあるということは、例えば地図上で示された位置が実際の地点から数歩分ずれてしまう可能性があるということです。日常用途では問題ないこの誤差も、測量や建設の現場では許容できない大きさです。そこで求められるのが、より精密な位置測定、すなわちセンチメートル級の高精度測位です。


RTK測位とは?センチメートル級精度を出す仕組み

センチメートル級の測位を実現する代表的な技術がRTK測位です。RTKとは*Real Time Kinematic*(リアルタイム・キネマティック)の略で、GNSSの観測データに補正を加えることでリアルタイムに高精度化する測位手法を指します。RTKでは少なくとも2台のGNSS受信機を使います。1台は既知の正確な座標位置に設置された基準局(ベース局)、もう1台は測位したいポイントで移動しながら観測を行う移動局(ローバー)です。基準局は自分の本来の位置がわかっているため、GPSで測った位置との差を計算することで、その瞬間に含まれる測位誤差を求めることができます。そして基準局で求めた誤差量(補正情報)を無線やインターネット経由で移動局に送り、移動局側で自分の測位結果にその補正を適用します。これにより、多くの誤差要因が相殺され、結果として位置精度を飛躍的に高めることができるのです。「1台より2台で測れば誤差を打ち消せる」というイメージで考えるとわかりやすいでしょう。


RTKによる補正を用いれば、水平位置は数センチ、垂直方向でも数センチ〜数十センチ程度の誤差に収まる高精度な測位が可能になります。実際、固定局と移動局が近距離にある場合には、平面位置で2〜3cm、標高でも5cm以下といった精度が報告されています。さらに官民が提供する電子基準点網などを利用するネットワーク型RTKでは、基準局から数十km離れていても平面で3〜5cm程度の精度が得られるケースもあります。このように、従来は数メートルずれていたGNSS測位をセンチ単位まで高められるのがRTKの大きな利点です。


メートル級とセンチ級では何が違うのか

単独測位によるメートル級精度と、RTKを使ったセンチメートル級精度では、実用上どのような違いがあるのでしょうか。まずは位置のずれの大きさが桁違いです。誤差が数メートルある場合、現場では目的のポイントからかなり離れた場所を位置座標として記録してしまう恐れがあります。例えば5メートルのズレがあると、狭い敷地なら敷地境界からはみ出してしまったり、建物であれば隣の区画に位置がずれてしまう可能性すらあります。一方、誤差が数センチに収まれば、狙った地点をほぼピンポイントで測定できます。地面に描いた印からわずかにずれる程度で、実用上は問題のない誤差範囲と言えるでしょう。


次に必要な機材や手間も大きく異なります。メートル級のGPS測位は受信機(スマホやハンディGNSS端末)さえ持っていればすぐに位置を得られます。追加の設備や複雑な設定は不要で、誰でも手軽に使えるのが魅力です。一方、センチ級のRTK測位を行うためには、前述のように基準局と移動局という2台の機器が必要になります。基準局を自前で設置する場合、三脚や据え付け器具、電源、無線機など多くの機材と準備が欠かせません。また、公共や民間の基準局ネットワークサービスを利用する場合でも、インターネット経由で常に補正データを受信できる通信環境を整える必要があります。つまり、センチ級測位を達成するには、単独測位に比べて機材面・運用面でのハードルが高かったのです。


さらにコストの違いも無視できません。一般的なスマホのGPS利用には追加コストはかかりませんが、高精度対応の測量機器やGNSS受信機は非常に高価で、RTK運用には従来大きな予算が必要でした。また、RTK測量ではしばしば2人以上の人手が必要とされてきました(例:一人が移動局を持ち、もう一人が基地局を管理する)。こうした点から、センチメートル級の測位はこれまで専門の測量技術者が高額な機材を用いて行う特別な手法だったと言えます。


測量や建設で高精度測位が求められる理由

それでは、なぜ測量や建設の現場でセンチメートル級の精度が求められるのでしょうか。理由の一つは作業の正確さです。土木工事では設計図どおりに構造物を配置したり、土地の高さを調整したりする必要がありますが、位置が数メートルもずれていては重大な誤差となってしまいます。例えば、建物の基礎を作る位置が1メートルでもずれれば施工不良につながり、安全性や品質に影響を及ぼしかねません。センチ単位の測位であれば、設計上の基準点に対してほぼ狂いなく施工位置を出せるため、精度確保につながります。


また、業務の効率化という観点もあります。高精度なGNSS測位が可能になれば、これまで人力で行っていた丁張作業(建設現場での位置出し作業)や出来形管理(完成形状の計測確認)などを自動化・省力化できる可能性があります。マシンガイダンスやマシンコントロールといったICT土木技術では、建設機械にGNSSを搭載して掘削や整地を行いますが、その際もセンチメートル級の位置情報が欠かせません。さらに、インフラ点検の分野でも、高精度の位置データが役立ちます。例えば道路のひび割れや設備の位置を記録する際、数cmの精度で座標を残しておけば、次回の点検で正確に同じ箇所を特定できます。将来的な変化を追跡するにも、高精度な測位データは重要な役割を果たすのです。


以上のように、土木・建設やインフラ管理の現場では、メートル級では不十分でセンチメートル級の測位が必要となる場面が多々あります。しかし前述したように、従来は高精度測位のハードルが高く、常に誰もが手軽に使えるものではありませんでした。次章では、そうしたRTK測位の課題を克服し、現場での簡易な運用を可能にするソリューションLRTKについて紹介します。


従来のRTK測位の課題

RTK測位は高精度を実現できる反面、実際の運用にはいくつかの課題がありました。ここでは従来のRTK運用で指摘されていた主なハードルを整理します。


機材が大掛かりで現場への持ち込みが大変:高性能なGNSS受信機や専用アンテナに加え、据え付け用の三脚、外部バッテリー、無線機・通信モデムなど、多数の機器を準備し運搬しなければなりません。

基準局の確保が必要:自前で基準局を設置するには、誤差のない既知点(公共の電子基準点や既設の境界標など)が必要で、そこに機器を据えて運用する手間があります。公共・民間の基準局サービス(例:国土地理院の電子基準点網や民間補正情報サービス)を利用する場合も、契約や設定が必要です。

通信環境への依存:移動局が補正情報を受け取るには、無線通信やインターネット回線が安定して繋がっている必要があります。山間部や電波圏外の地域では、リアルタイムに補正データを取得できずRTK測位が成立しない場合があります。

測定可能な範囲の制約:RTKの精度は基準局と移動局の距離に依存します。一般に両者が数km以内と近いほど誤差要因を共通化でき高精度ですが、離れるにつれ徐々に誤差が大きくなります。そのため広範囲をカバーするには複数の基準局の設置や移動、ネットワーク型RTKの活用が欠かせません。

コスト・運用負担:高精度対応の測量機器や受信機は価格が高く、導入には大きな投資が必要でした。さらに上記のような機材の運搬・設置や2人以上での作業負担もあり、小規模な現場や頻度の高い計測にはハードルが高いものでした。


このように、RTKを活用した高精度測位は長らく「装備と費用、人員をしっかり確保した上で、専門家が実施するもの」という状況だったのです。しかし近年、これらの課題を解消し、誰でも手軽にセンチメートル級測位を利用できる新たな技術が登場しました。それがLRTKと呼ばれるソリューションです。


LRTKが実現する高精度測位

LRTKは、RTK測位の精度を維持しながら、機材・運用の負担を大幅に軽減するために開発された最新のGNSSソリューションです。一言で言えば「スマートフォンで使える簡易RTK測位システム」であり、専門の測量機器がなくてもcm級測位を可能にします。従来との大きな違いは、必要な機材が極めてコンパクトでシンプルなことです。LRTKシステムの基本構成は、ポケットサイズの高精度GNSS受信機(LRTKデバイス)スマートフォン用の専用アプリだけです。重い三脚や据え付け器具、大型バッテリーは不要で、手持ちのスマホと小型受信機を持ち出すだけで高精度測位を開始できます。


LRTKの主な特徴を挙げると次の通りです。


スマホがあれば測位可能:専用のコントローラ端末や大掛かりな基地局装置は不要で、手持ちのスマートフォンとLRTKデバイスさえあれば現場でセンチ級測位を始められます。

小型軽量で携帯性抜群:受信機端末はポケットに入るコンパクトサイズで重量も数百グラム程度と軽く、内蔵バッテリーで約12時間連続稼働します。一日中持ち歩いても負担になりません。

無線接続で簡単セットアップ:スマホとはBluetoothやWi-Fiでワイヤレス接続でき、ケーブル配線が不要です。電源を入れてアプリを起動すれば即座に測位を開始できます。

直感的なアプリ操作:スマホ用アプリからワンタッチで測位の開始/停止やデータ保存が可能です。測定点の座標は自動的に指定の座標系に変換されるため、専門知識がなくても正確な位置情報を取り扱えます。

堅牢で柔軟な運用:防塵・防水仕様で雨天の現場でも安心して使えます。付属のポール(一脚)に取り付ければ、従来の測量機のように据え置いて測定することも可能で、用途に応じて運用スタイルを変えられます。


LRTKは使い勝手だけでなく、内蔵するGNSS技術も最先端です。その技術的な特徴を挙げると以下の通りです。


マルチGNSS対応:GPSだけでなくGLONASS・Galileo・BeiDou・みちびき(QZSS)といった複数の衛星システムから信号を受信できます。衛星の数と配置が充実するため、都市部や山間部でも安定して測位可能です。

デュアル周波数対応:L1とL5など複数周波数の信号を利用することで、電離層遅延など周波数依存の誤差を相殺できます。単一周波数よりも速く確実に高精度測位を得られ、特に高さ方向の精度維持に効果を発揮します。

衛星補強信号(CLAS)対応:日本の準天頂衛星「みちびき」が配信するセンチメータ級補強サービス(CLAS)信号を受信可能です。携帯電波が届かない現場でも、衛星から直接補正情報を取得してcm級測位を継続できます。

高精度補正データの活用:国土地理院の電子基準点網などから提供される精密な補正情報をリアルタイムに取り込むことができます。


これらの技術を組み合わせることで、日本全国どこでも安定してセンチメートル級の測位精度を維持できるのがLRTKの強みです。


総じて、LRTKが実現したのは「誰でも・どこでも・簡単に」利用できるセンチメートル級測位と言えます。従来は専門業者に依頼していたような高精度測位を、現場の担当者自身が手軽に実施できるため、作業コストや時間の削減にもつながります。では具体的にLRTKを使うと現場で何ができるのか、その一例を次の章で見てみましょう。


LRTKによる簡易測量とは

LRTKを活用すると、従来は重機材や専門スキルが必要だった測量作業をシンプルにこなすことができます。例えば、ある地方自治体では災害復旧の現場でLRTKを導入し、被災箇所の測量を担当者一人で迅速に行えるようにした事例があります。スマホと小型GNSS受信機だけで、高精度な位置座標付きの写真撮影や、地形の測量をその場で完結できるため、復旧判断や報告資料の作成がスピーディーになったといいます。また、土木施工の場面ではLRTKを使って設計データをスマホ上に表示し、AR(拡張現実)で杭打ち位置を可視化しながら作業を進めることも可能です。これにより、従来は測量士が墨出ししていた工程を省略し、現場の作業員が直接正確な位置を確認して施工できるようになります。


このように、LRTKによる簡易測量は、現場の生産性向上と精度確保の両立を実現します。特別な道具や高度な熟練を必要としないため、インフラ点検・維持管理の担当者や、中小規模の建設会社でも導入しやすいのがメリットです。高精度の位置情報を日常業務で活用できるようになることで、測量データの取り扱いはより身近なものになるでしょう。センチメートル級の測位をもっと手軽に実現したい。そのニーズに応えるソリューションがLRTKなのです。


最後に、RTKやLRTKに関してよく寄せられる質問と回答をまとめました。


FAQ(よくある質問)

Q: RTKと通常のGPS測位は何が違うのですか? A: 通常のGPS測位(単独測位)は衛星からの信号だけで位置を計算するため、誤差が数メートル生じます。これに対し、RTK測位では基準局からの補正情報を使って誤差を打ち消すため、数センチ程度の極めて高い精度で位置を特定できます。


Q: GNSSとGPSという言葉はどう使い分ければいいですか? A: GNSSはGPSを含む衛星測位システム全般を指す総称です。GPSはアメリカの衛星測位システムの名前ですが、日本では馴染みがあるため衛星測位全般を「GPS」と呼ぶこともあります。厳密にはGPSはGNSSの一種であり、他にもGLONASSやGalileoなどのGNSSがあります。


Q: センチメートル級の精度と言いますが、実際どれくらいの誤差なのでしょう? A: 条件が良い場合、RTKを使えば平面位置で誤差2〜3cm、高さ方向でも5cm未満といった精度が期待できます。現場の環境によって多少精度は変動しますが、少なくともメートル単位のずれは生じないレベルです。従来のGPSと比べて桁違いに小さい誤差になります。


Q: RTKを利用するにはどんな機材や環境が必要ですか? A: 基本的には高精度対応のGNSS受信機と、補正情報を提供する基準局(またはそのサービス)が必要です。自前で行う場合は基準局用の機器と移動局用の機器をそれぞれ準備します。ただ、LRTKのようなソリューションを使えば、スマホと小型受信機だけでRTK測位が可能です。また、通信が届かない場所ではみちびき(QZSS)の衛星補強信号を利用する方法もあります。


Q: 高精度GNSSを現場に導入するとどんなメリットがありますか? A: 測量や施工管理の効率が大幅に向上します。丁張や墨出しの作業時間が減り、人員も削減できる可能性があります。出来形管理でも正確な出来高を即座に算出でき、手戻りやミスの防止に繋がります。また、蓄積した高精度データは将来のメンテナンス計画や検証にも役立ちます。精度向上は即ち品質と生産性の向上に直結します。


LRTKで現場の測量精度・作業効率を飛躍的に向上

LRTKシリーズは、建設・土木・測量分野における高精度なGNSS測位を実現し、作業時間短縮や生産性の大幅な向上を可能にします。国土交通省が推進するi-Constructionにも対応しており、建設業界のデジタル化促進に最適なソリューションです。

LRTKの詳細については、下記のリンクよりご覧ください。

 

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