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圏外でも使えるRTKとは?LRTKで実現する通信不要のセンチ級測位

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この記事は平均6分30秒で読めます
万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

目次

はじめに

従来のRTK測位と通信の課題

通信圏外でも使えるRTK:CLAS方式の仕組み

従来RTKとLRTK(CLAS)の違い

通信圏外で活躍するシーン(山岳・林業・災害・港湾など)

LRTKの構造と利点

iPhone連携とAR応用

現場DXへの寄与

まとめ

LRTKによる簡易測量へ

FAQ


はじめに

リアルタイムにセンチメートル級の測位精度を得られるRTK(Real Time Kinematic)は、測量や建設の現場で欠かせない技術となっています。しかし、従来のRTK測位は通信回線や無線による基地局からの補正情報に依存しており、電波やインターネットが届かない場所ではその威力を発揮できないという課題がありました。圏外でも使えるRTKが実現すれば、山奥や離島、災害現場など通信インフラがない環境でも高精度な測位が可能になり、現場の生産性と安心感を飛躍的に高めることが期待できます。本記事では、その鍵を握る「通信不要のセンチ級測位」技術について、従来方式との違いや仕組みを解説します。さらに、新しいソリューションであるLRTKを中心に、通信圏外でも使えるRTKが現場にもたらすメリットや活用シーン、iPhone連携によるAR応用、そして現場DX(デジタルトランスフォーメーション)への寄与について、実務視点で詳しく掘り下げます。


従来のRTK測位と通信の課題

まず、RTK測位の基本と従来方式の課題を整理します。RTKは既知の位置に設置した基準局(基地局)と、測位したい地点にある移動局(ローバー)で同時にGNSS衛星信号を受信し、その観測データをリアルタイムにやり取りすることで誤差を打ち消し、高精度な位置を求める手法です。従来のRTKでは、この補正情報のやり取りに以下のような方法が用いられてきました。


ローカル基地局方式(独立型RTK): 測量現場付近にユーザー自身が基地局用のGNSS受信機を設置し、無線(特定小電力無線など)で移動局へ逐次補正データを送信する方法です。シンプルな一対一の構成ですが、基地局の設営や無線機器の準備に手間がかかるうえ、無線が届く範囲(数km〜10km程度)に限られるため広域測量には不向きです。また、移動局が基地局から遠ざかるにつれて補正精度も低下し、10km以上離れるとセンチ級を維持することは困難です。

ネットワーク型RTK方式(VRS/Ntrip方式): 国土地理院や民間事業者が整備する電子基準点ネットワーク(基準局網)を利用し、インターネット経由で移動局が補正情報を取得する方法です。移動局側に通信モデム等を搭載し、Ntripプロトコルで補正データ配信サービスに接続することで、広範囲で高精度な測位が可能となります。基準局との距離による精度低下も仮想基準点(VRS)技術で解消できます。ただし、この方式では通信回線への接続が前提となるため、携帯電話の圏外地域ではサービスを利用できません。また、多くの場合でサービス利用に月額・年額の料金が発生するため、ランニングコストの面でもハードルがありました。


以上のように、従来のRTK測位は「基地局からの電波」または「インターネット通信」が不可欠でした。そのため、山間部や森林の中など携帯電話の電波が届かない地域、さらには大規模災害で基地局設備や通信網が機能しない状況では、リアルタイムにセンチ精度の測位を行えないケースも多かったのです。こうした環境ではやむなく現地での即時測位を諦め、データを持ち帰って事後に処理する(PPKなど後処理解析を行う)必要があり、迅速な対応が難しくなっていました。また、専用の基地局機材の準備や有料サービス利用料などのコスト面も、RTK導入・普及を阻む一因となっていたのです。


通信圏外でも使えるRTK:CLAS方式の仕組み

上記の課題を解決する新たな技術として注目されているのが、日本の準天頂衛星システム「みちびき(QZSS)」によるセンチメータ級測位補強サービス(CLAS: Centimeter Level Augmentation Service)です。CLASを利用すれば、これまで必須だった基地局や通信回線を使わずにリアルタイムでセンチメートル級の高精度測位が可能となります。その仕組みは、国土地理院の電子基準点網などで観測された各種誤差情報(衛星軌道誤差・時計誤差、電離層や対流圏の遅延誤差など)を集約し、それを準天頂衛星から直接ユーザーに配信するというものです。具体的には、みちびきのL6帯電波に誤差補正データが載せられ、CLAS対応のGNSS受信機がそれを受信・解析して自身の測位に補正を適用します。いわば衛星通信型のRTKとも言える方式で、技術的にはPPP-RTK(プレサイスポイントポジショニングRTK)と分類されます。


このCLAS方式により、ユーザーは自前の基地局を用意したりインターネット経由で補正データを取得したりしなくても、単独の受信機だけで数センチの精度を得られるようになりました。みちびき衛星からの補強信号は日本全国を広くカバーしており、上空の視界さえ確保できれば山岳地域や離島・沖合の海上でも受信可能です。そのため通信圏外でも使えるRTKを実現する技術として、大きな期待が寄せられています。さらにCLASは国が提供するサービスであり、利用料は発生しません。対応する受信機さえあれば誰でも無料で恩恵を受けられるため、従来のような補正サービスの利用料金も気にせずに済みます。現場に到着して受信機の電源を入れるだけで衛星が補正情報を送ってくれる手軽さも相まって、遠隔地での測位準備にかかる時間と手間も大幅に削減できます。


従来RTKとLRTK(CLAS)の違い

従来型のRTK測位と、新しいCLAS方式を活用したLRTKには、いくつか顕著な違いがあります。以下に主な相違点をまとめます。


補正情報の取得方法: 従来RTKでは地上の基準局から無線やインターネット経由で補正データを受け取りますが、LRTK(CLAS対応)では補正データが衛星から直接降ってきます。これにより、基地局との通信リンクが不要になります。

利用可能エリア: 従来RTKは基地局からの距離や通信圏内に測位エリアが制約されました(基地局無線の電波範囲や携帯網の圏内に限られる)が、CLAS方式では日本全国がサービスエリアとなります。山間部・森林・海上など、以前は測位困難だった場所でも均一な高精度を得られます。

初期コスト・運用コスト: 独立型RTKでは基地局用機器の購入や設置コスト、ネットワークRTKでは補正サービスの契約料が必要でした。一方、CLAS対応のLRTKは専用受信機の用意こそ必要ですが、衛星補強信号の利用自体は無料です。現場での運用も電源投入のみで済むため、運用コスト・手間も抑えられます。

リアルタイム性と安定性: 基地局に依存する従来RTKは、基地局から離れると精度低下したり、災害で基地局・通信がダウンすると測位不能になるリスクがありました。LRTKは衛星からの一方通行の信号を受信するだけなので、通信網が遮断された状況下でも機能し、広範囲で安定した精度を維持できます。また、複数の移動局ユーザーが同時に利用しても一つの衛星信号で賄えるため、大規模な現場で多数の測位が必要な場合にも効率的です。


このように、通信不要のLRTKは従来方式の弱点を補完・解決し、フィールドにおけるRTK測位の柔軟性と信頼性を飛躍的に向上させています。


通信圏外で活躍するシーン(山岳・林業・災害・港湾など)

通信インフラに依存しないLRTKは、これまで高精度測位が難しかった以下のようなシーンで威力を発揮します。


山岳地域の測量・施工: ダム建設現場や山間部の道路工事など、携帯電波が届かない山岳地では、従来は測位のために臨時の無線中継を設置するなどの工夫が必要でした。LRTKなら衛星補強信号さえ受信できれば常にセンチ級のRTK測位が可能なため、山奥の測量や構造物設置作業でも高精度を維持できます。

森林・林業分野: 深い森林内では電波状況が悪く、基準局通信が困難でしたが、LRTKであれば広がった空の見通しが一部でもあれば補正信号を受け取れます。林業では境界測定や資源調査に高精度GNSSが活用され始めていますが、通信不要のRTKなら山林内でも機動的に位置計測が行え、森林管理のDX化に寄与します。

災害現場での状況把握: 地震や豪雨等の災害時には、携帯ネットワークが停止したり電源喪失する地域も出ます。そうした被災現場でも、LRTK対応機器があれば被害状況をセンチ精度で記録・共有できます。実際に、大規模地震の際に圏外地域でLRTKデバイスを用いて被災状況の写真測量を実施できた例も報告されています。通信インフラに頼らず測位できる安心感は、災害対応において非常に心強いものです。

港湾・海上での測位: 港湾工事や沿岸・沖合での作業では、洋上という環境上基地局電波が届きにくく、衛星電話や無線中継船を用意するケースもありました。LRTKのCLAS測位なら海上でも衛星からの補正を直接受け取れるため、桟橋建設や浚渫作業における機材の正確な位置合わせ、航路標識の設置位置測定などにも活用できます。船舶上でのGNSS航法の高精度化にも寄与し、港湾物流や海洋調査の安全性・効率性向上が期待できます。


これら以外にも、離島のインフラ点検や、通信環境が確保しづらい広大な農地での農業ICT(精密農業)など、「どこでもRTK測位」が求められる様々な現場でLRTKの活用シーンが広がっています。


LRTKの構造と利点

では、通信不要RTKを実現する具体的なソリューションLRTKとはどのような仕組みなのでしょうか。その構造と利点を見てみましょう。


LRTKは、超小型の高精度GNSS受信機デバイスとスマートフォン用アプリケーションを組み合わせた、いわば「ポケットサイズの測量機」です。手のひらに収まる小型筐体の受信機には、マルチバンド対応のGNSSアンテナとRTK処理ボード、そしてバッテリーが一体化されており、スマートフォンに装着またはBluetooth接続して使用します。例えばiPhone用のLRTKデバイス(LRTK Phone)では、専用のスマホケースにワンタッチで装着でき、スマホと一体化させて使用できます。デバイス自体にアンテナと電源を内蔵しているため、従来必要だった外付けアンテナやケーブル類が不要で、片手で持ちながら測位作業が行えます。


LRTK受信機の大きな特徴は、ネットワーク型RTKとCLAS方式の両方に対応している点です。つまり、通信可能な場所では従来通りNtripなどを介してインターネット経由の補正情報を受信できますが、携帯圏外の現場では自動的にみちびきのCLAS信号を直接受信して補正に利用できます。これにより、オンライン・オフラインを問わず一貫してセンチメートル級測位を維持でき、測位手法を意識せず使えるのは実務上大きな利点です。また、LRTKデバイスは小型軽量ながら高性能なGNSSチップを搭載しており、GPSをはじめGLONASS・Galileo・北斗など複数の衛星測位システムを同時利用することで測位環境の厳しい場所でも安定した受信を可能にしています。


加えて、LRTKは使い勝手の面でも現場向けに工夫されています。スマホとはワイヤレス連携できるためケーブルが邪魔にならず、デバイスをスマホから取り外した状態でもBluetooth接続でデータを送れるため、長いポールや三脚に据えて高所・定点での測位を行うこともできます。専用アプリはシンプルなUIで、ワンタップで単点測位ができるモードと、移動しながら連続的に点を記録できるロギングモードを備えています。測位と同時に観測日時や衛星の状態も自動で記録されるため、電子野帳として後から精度チェックやデータ共有もしやすくなっています。得られた測位データや写真、点群などはクラウドにアップロードして管理でき、オフィスにいながら現場の成果を即時に確認することも可能です。こうしたハード・ソフト一体の構成により、専門的な知識がない現場スタッフでも直感的に扱えるオールインワンのRTKソリューションとなっているのがLRTKの強みです。


iPhone連携とAR応用

LRTKがスマートフォンと連携することで、生まれる新たな活用法にも注目が集まっています。特にiPhoneのように高性能なカメラやLiDARセンサー、ディスプレイを備えたデバイスと組み合わせることで、現場でのAR(拡張現実)活用が現実的なものとなりました。


例えば、LRTKによるセンチ級測位データとスマホのGPSコンパス情報を組み合わせれば、ARによる杭打ち支援が可能です。あらかじめ施工図や測設したい点の座標リストをスマホのアプリに読み込んでおけば、現地でそのポイントの方向と距離を画面上に矢印で誘導表示させることができます。目的の位置に近づいたらカメラ映像に切り替え、スマホをかざすと、狙った地点に仮想のマーカー(ターゲット)がAR表示されます。作業者はそのマーカーの位置に杭や印を置くだけで、従来は数人がかりで行っていた杭打ち・墨出し作業が一人で正確にこなせます。スマホの画面越しに確認しながら作業できるため、メジャーや測量テープでの位置出しによる人為ミスも減少します。


また、3D設計データのAR重ね合わせもLRTKとスマホの強力な組み合わせです。例えば完成予定の構造物モデルをあらかじめ用意し、LRTKで自分の正確な位置・姿勢を追跡しながらスマホ上に表示すると、現地の風景に実寸大の3Dモデルを重ねて見ることができます。従来は図面や模型で確認していた完成イメージを、その場の景色に合成して確認できるため、発注者や施工チームで完成像を直感的に共有できます。さらに、施工途中で現況をLRTK付きスマホのLiDARでスキャンし、その点群データと設計モデルを重ね合わせれば、出来形(出来上がり形状)のズレを現場で即座にチェックすることも可能です。点群データには絶対座標(公共座標)が付与されているので、スキャンした結果はすぐにクラウド経由で数量計算や差分解析に回せます。これまでは専門機材と高度な計測スキルが必要だった3次元計測や出来形管理が、スマホとLRTKだけで誰でも手軽に行えるようになるのです。


加えて、写真計測や現場記録の面でもメリットがあります。LRTKアプリで撮影した写真には自動的に高精度な測位タグが付与され、どこで撮った写真かを地図上に正確にプロットできます。写真の撮影方向も記録されるため、後からオフィスで見直す際に「どの方向を向いて撮影したか」まで再現可能です。これは例えばインフラ点検で多数の設備写真を撮る場合や、災害被害状況を記録する場合に非常に有用で、写真と位置情報を突き合わせて効率的に報告資料を作成できます。従来は写真毎にGPS情報が不正確だったり手書きで場所をメモしたりしていた作業が、LRTKとスマホによって自動かつ正確に処理されるわけです。


このように、スマートフォン連携によりLRTKは単なる測位デバイスに留まらず、計測・誘導・記録・可視化まで一貫してこなせる次世代の現場ツールとなりつつあります。ARを駆使した「見える化された現場管理」は、まさに現場DXを後押しする革新的な取り組みと言えるでしょう。


現場DXへの寄与

LRTKがもたらす通信圏外でも使えるRTK技術とスマホ連携は、現場のデジタルトランスフォーメーション(DX)に大きく貢献します。まず、生産性の向上という面では、従来2人1組で行っていた測量作業を1人で完結できたり、紙の野帳に手書きしていたデータ収集を現場で自動デジタル化したりといった効果が挙げられます。リアルタイムに精度の高いデータを取得し、そのままクラウドで共有・解析できるため、現地と事務所間の情報伝達もスムーズになり、意思決定のスピードアップにつながります。測量結果のチェックや図面への反映もその日のうちに行えるため、手戻りややり直しの削減にも寄与します。


また、LRTKによって高精度測位が手軽になったことで、これまで専門業者や高価な機材に頼っていた作業を自社スタッフで内製化できる場面も増えるでしょう。例えば、小規模な造成の出来形確認や、構造物の沈下モニタリングなども、自前で必要なタイミングで実施できるようになります。現場担当者一人ひとりが「ポケットの中に測量機」を持ち歩くイメージで、必要なときにすぐ測って確認できるようになれば、現場管理の精度と効率は飛躍的に向上します。


安全性の面でも、DXへの効果があります。短時間で測量が終わることで危険エリアでの露出時間が減る、少人数で済むことで人員配置を最適化できる、といったメリットに加え、ARによる可視化で作業ミスや見落としを防止できる点も見逃せません。例えば地下埋設物の位置をAR表示して掘削作業者に共有すれば、誤って配管を損傷するといった事故リスクも下がります。このように、LRTKを核としたスマホ測量は、単に測位精度を上げるだけでなく、現場の働き方そのものを変革しつつあります。


国土交通省が推進するi-Constructionや建設DXの潮流においても、誰もが使える高精度測位ツールは重要な鍵です。LRTKのようなソリューションが普及すれば、測位・測量という業務がより日常的かつリアルタイムなデータ取得作業へと変わり、建設生産プロセス全体のデジタル化が加速するでしょう。まさに現場DXを足元から支える基盤技術として、「通信インフラに左右されないRTK」が現場に浸透していくことが期待されています。


まとめ

従来、リアルタイムのセンチ級測位には常に通信環境の確保や基地局設置が伴いました。しかし、日本の衛星測位技術CLASの登場と、それを手軽に活用できるLRTKソリューションの発展により、通信圏外でも使えるRTKが現実のものとなっています。LRTKは、山岳の僻地から災害対応の現場まで、場所を選ばず安定した高精度測位を可能にし、現場作業の効率と信頼性を飛躍的に高めます。また、スマートフォンとの連携によってARやクラウドといった新たな価値も創出し、測位・測量の概念を大きく拡張しました。


これからの建設・測量分野において、通信不要のRTK技術は欠かせないインフラとなっていくでしょう。LRTKが実現する手軽で強力なセンチ級測位は、専門家だけでなく現場の誰もが当たり前に使う時代を切り開きつつあります。圏外でも使えるRTK技術を味方につけ、ぜひ皆さんの現場でもDXの一歩を踏み出してみてください。


LRTKによる簡易測量へ

高精度なRTK測位が身近になったことで、日常の簡易な測量作業にも変化が現れています。例えば敷地のちょっとした高低差確認や、工事前後の簡単な出来形チェックなど、従来はメジャーや水準器で済ませていた作業も、LRTKとスマホがあればその場で正確に数値を取得できます。専門的な技術者でなくとも、スマホアプリのボタン操作ひとつで測れる手軽さは、LRTKによる簡易測量の大きな魅力です。これにより「ちょっと測ってみる」ということが誰でもできるようになり、現場のPDCAサイクルをより細やかに回すことが可能になります。LRTKはまさに、日々の現場管理や確認作業においても、センチ級の安心感をもたらす存在となっているのです。


FAQ

Q: RTKとは何ですか? A: RTK(リアルタイムキネマティック)とは、2台のGNSS受信機(基準局と移動局)を使ってリアルタイムに測位誤差を補正し、衛星測位の精度を飛躍的に高める技術です。通常のGNSS測位では数メートルの誤差が出ますが、RTKでは基準局との相対測位により誤差を相殺し、数センチの精度を実現できます。測量や建設で、正確な位置・高さを求める際に広く利用されています。


Q: LRTKとは具体的に何を指しますか? A: LRTKは、小型の高精度GNSS受信機とスマートフォンアプリから構成される測位ソリューションの名称です。スマホに装着・連携して使用することで、そのスマホをセンチメートル級の精度で位置を測れる測量機器に変身させます。特徴は、従来のネットワーク型RTKに加えて準天頂衛星みちびきのCLAS信号にも対応している点で、通信回線がない場所でも高精度測位を継続できることが最大の強みです。


Q: なぜLRTKは通信圏外でもRTK測位が可能なのでしょうか? A: LRTKが通信圏外でも使える秘密は、QZSS(みちびき)衛星から配信されるCLAS補強情報を直接受信できることにあります。従来はインターネット経由で受け取っていた補正データを、衛星通信でまかなっているため、携帯電話網が圏外の環境でも補正情報が得られるのです。言い換えれば、基地局に相当する役割を衛星が担っているため、地上インフラに依存しないRTK測位が実現できています。


Q: LRTKはどんな場面での利用に適していますか? A: LRTKは通信インフラを問わない利点から、山間部・森林・離島・海上といった通信圏外のエリアで威力を発揮します。例えば山岳現場の測量、森林内での境界確認、離島でのインフラ点検、携帯網が不安定な港湾工事現場、さらには災害直後の被災地調査など、従来リアルタイム測位が難しかった場面で活用できます。また都市部でも、スマホを使った手軽な測量やARによる施工管理など、日常の様々な測位・計測シーンで役立ちます。


Q: LRTKで得られる測位精度と、利用に追加費用はかかりますか? A: LRTKを用いれば、おおよそ水平精度で±数センチメートル、垂直方向でも数センチ〜数cm台の精度が期待できます(環境や衛星受信状態によりますが、従来のRTKと遜色ない精度が出ます)。費用面では、CLAS補正信号の受信自体は無料で、インターネット通信も圏外では不要です。そのため、LRTKデバイスの導入費用さえ確保すれば、利用時に追加のサービス料金は基本的に発生しません(※通常のネットワーク型RTKを使う場合は別途通信料やサービス契約が必要ですが、CLAS利用時はそれらが不要です)。


Q: LRTKの操作は難しいですか?現場で使いこなせるか心配です。 A: LRTKは現場の非測量技術者でも扱えるよう設計されています。専用アプリはシンプルなインターフェースで、測りたいときにボタンを押すだけで位置を記録できますし、測位データの管理や座標変換も自動化されています。スマホの画面で日本語表示の案内に従えばよいため、特別な専門知識がなくてもすぐに利用開始できます。実際に多くの現場担当者が短時間の説明だけでLRTKを使いこなしており、「従来の測量機より格段に簡単で直感的だ」と好評です。必要に応じてクラウドサービスとも連携できるため、測ったデータの共有や活用もスムーズに行えます。


LRTKで現場の測量精度・作業効率を飛躍的に向上

LRTKシリーズは、建設・土木・測量分野における高精度なGNSS測位を実現し、作業時間短縮や生産性の大幅な向上を可能にします。国土交通省が推進するi-Constructionにも対応しており、建設業界のデジタル化促進に最適なソリューションです。

LRTKの詳細については、下記のリンクよりご覧ください。

 

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