RTK端末をいきなり購入するのではなく、まずレンタルで試したいと考える現場は少なくありません。短期間の測量、特定工区だけの位置出し、繁忙期の台数追加、新しい運用方法の検証など、レンタルには導入しやすい場面があります。一方で、RTK端末は単に機器を借りればすぐ成果が出る道具ではありません。補正情報、通信環境、座標系、端末設定、現場での操作手順、データ管理まで含めて運用が成り立つため、契約前の確認が不足していると、現場に届いてから使えない、必要な精度が出ない、返却時に トラブルになるといった問題が起こり得ます。
この記事では、「RTK 端末」で検索し、レンタルを検討している実務担当者に向けて、契約前に確認しておきたい6つの項目を解説します。価格の比較ではなく、実際の現場で見落としやすい契約条件と運用条件に絞って整理します。
目次
• RTK端末レンタルで最初に確認すべき利用目的と精度条件
• 契約期間と延長・途中終了の扱いを曖昧にしない
• 同梱品・補正情報・通信環境の責任範囲を確認する
• 破損・紛失・故障時の連絡手順と費用負担を整理する
• 現場運用に必要な初期設定・教育・サポート体制を確認する
• データ管理・返却前確認・本格導入への判断基準を決める
RTK端末レンタルで最初に確認すべき利用目的と精度条件
RTK端末をレンタルする前に、最初に確認すべきなのは「何に使うのか」です。単に高精度測位ができる端末を借りるという考え方では、現場で必要な条件と端末の仕様が合わないことがあります。現場で座標を確認したいのか、杭や境界に近い位置を探したいのか、施工位置を現地で確認したいのか、出来形確認の補助として使いたいのかによって、求められる精度、操作性、データ連携、記録方法が変わります。
RTK端末は、一般的なスマートフォン単体の測位よりも高い精度を狙える測位方式ですが、常にどの現場でも同じ精度が出るわけではありません。上空視界、衛星配置、近くの建物、樹木、法面、橋梁、重機、鉄骨、通信状態などの影響を受けます。レンタル契約前には、カタログ上の代表的な精度だけで判断せず、実際に使う現場条件で期待できる精度の目安を確認する必要があります。特に市街地、山間部、造成地、狭いヤード、法面下、構造物の近くでは、衛星信号の反射や遮蔽が起こりやすく、安定した測位状態を維持できない場合があります。
また、RTK端末をどの座標系で使うのかも重要です。公共座標を扱うのか、現場独自のローカル座標を使うのか、図面の座標と現地の座標をどう合わせるのかを、レンタル前に整理しておく必要があります。端末が高精度に測位できても、図面側の座標系や縮尺、原点、方位が整理されていないと、現場で表示される位置と実際の施工位置にずれが生じることがあります。このずれは端末の精度不足ではなく、データ準備や座標変換の問題であることも多いため、レンタル先に相談する前に、手元の図面データや座標データの状態を確認しておくとよいです。
利用目的を明確にする際には、測量成果として正式に利用するのか、現場確認や施工補助として利用するのかも分けて考える必要があります。RTK端末のレンタル利用は、現場の省力化や位置確認に役立つ場合がありますが、業務の性質によっては、必要な作業手順、検証方法、管理基準、責任範囲が変わります。特に成果品として提出するデータに関わ る場合は、端末の仕様だけでなく、運用手順、点検記録、補正情報の取得方法、測位ログの保存方法まで確認が必要です。
レンタル前の段階で「どの程度の精度が必要か」を数値だけで決めるのではなく、「どの作業で、どの判断に使うのか」を言語化することが大切です。たとえば、概略の位置確認でよい作業と、施工位置の最終確認に近い作業では、同じRTK端末でも運用上の重みが異なります。前者であれば操作性や持ち運びやすさが重視され、後者であれば測位状態の確認、既知点との照合、記録の残し方がより重要になります。
レンタル先へ問い合わせる際も、「RTK端末を借りたい」とだけ伝えるより、「現場のこの作業で、こういう座標データを使い、何人で、何日間、どの程度の確認をしたい」と伝えるほうが、必要な端末構成や事前準備を確認しやすくなります。利用目的が曖昧なまま契約すると、端末は届いたものの補正情報が合わない、図面データが読み込めない、必要なアクセサリがない、現場担当者が設定で止まるといった問題につながります。
RTK端末のレンタルは、購入前の試用としても有効です。しかし、試す目的が曖昧だと、単に「使えた」「使えなかった」という感想だけで終わり、導入判断につながりません。レンタル期間中に何を確認するのか、測位の安定性を見るのか、図面連携を見るのか、現場担当者だけで扱えるかを見るのか、作業時間の短縮効果を見るのかを事前に決めておくことで、レンタルの価値は大きく変わります。
契約期間と延長・途中終了の扱いを曖昧にしない
RTK端末のレンタルでは、契約期間の確認が非常に重要です。現場作業は天候、工程変更、立会日程、他業者との調整、資材搬入、重機稼働などに左右されます。予定どおりに作業できるとは限らないため、レンタル開始日と終了日だけでなく、端末がいつ届き、いつから使える状態になり、いつ返却扱いになるのかを確認しておく必要があります。
特に注意したいのは、契約期間の起算日です。発送日から数えるのか、到着日から数えるのか、利用開始予定日から数えるのかによって、実際に現場で使える日数が変わります。遠方の現場や離島、山間部、配送に時間がかかる地域では、端末が現場に到着するまでの時間も無視できません。また、端末が到着しても、その日にすぐ使えるとは限りません。充電、アプリの確認、アカウント設定、補正情報の接続確認、図面データの取り込み、現場での試験測位などが必要になるため、作業本番の直前に端末が届くスケジュールは避けたほうが安全です。
レンタル期間には、予備日を含めた計画が必要です。たとえば、1日だけの作業に見えても、天候不良で延期になる可能性があります。現場の上空視界が悪く、測位確認に時間がかかることもあります。図面データの座標が合わず、修正や変換に時間を要する場合もあります。こうした不確定要素を見込まずに最短期間だけで契約すると、作業が完了する前に返却期限が来てしまい、延長手続きが必要になります。
延長条件は契約前に必ず確認しておきたい項目です。延長は可能なのか、どの時点までに連絡すればよいのか、他の予約が入っている場合は延長できないのか、延長時に同じ端末を継続して使えるのかを確認します。RTK端末は設定やデータが端末に残っている場合があるため、途中で別の端末に交換されると、再設定や再確認が必要になることがあります。 延長の可能性が高い現場では、最初から余裕のある契約期間を検討するほうが、現場の混乱を抑えられます。
途中終了の扱いも見落としがちです。予定より早く作業が終わった場合に、契約終了を前倒しできるのか、端末を早く返却しても契約条件は変わらないのか、返却手続きはどのように行うのかを確認しておくと安心です。価格そのものをここで比較する必要はありませんが、期間変更の可否、手続きの締切、返却確認の基準は契約上のトラブルになりやすい部分です。
返却日の定義も重要です。現場から発送した日でよいのか、レンタル先に到着した日で判断されるのか、指定された返送方法があるのかを確認しておきます。特に週末や連休を挟む場合、配送が遅れる可能性があります。返却が遅れたと扱われないよう、余裕を持った発送計画を立てる必要があります。現場担当者が返却を後回しにしてしまうと、端末の所在が曖昧になり、紛失や破損のリスクも高まります。
契約期間の確認では、端末本体だけでなく、付属品や通信 機器、アンテナ、ケーブル、ケース、固定具なども同じ返却対象になることを忘れてはいけません。現場では複数人が端末を扱うため、誰が受け取り、誰が保管し、誰が返却前確認を行うのかを決めておく必要があります。契約担当者と現場使用者が別の場合は、契約条件が現場側に伝わっていないことがあります。返却期限、返却物、破損時の連絡先、延長時の連絡方法は、現場で実際に使う人にも共有しておくべきです。
RTK端末のレンタル契約は、単なる期間貸しではなく、現場工程と密接に関わる運用契約です。工程が動く可能性を前提に、到着、準備、使用、予備日、返却までを一連の流れとして確認することで、レンタル中の焦りやトラブルを減らすことができます。
同梱品・補正情報・通信環境の責任範囲を確認する
RTK端末のレンタルで失敗しやすいのが、端末本体だけに注目してしまい、同梱品や補正情報、通信環境の確認が不足することです。RTK測位は、端末本体だけで完結するとは限りません。アンテナ、ポール、固定具、充電器、ケーブル、ケース、モバイル端末、専用アプリ、補正情 報への接続設定、通信回線など、複数の要素がそろって初めて現場で使える状態になります。
まず確認すべきなのは、何が同梱されるかです。端末本体、アンテナ、取り付け部品、充電関連品、保護ケース、説明資料、返送用資材などが含まれるのかを契約前に確認します。現場で手持ちのポールや三脚を使う予定がある場合でも、接続部の規格や固定方法が合わないことがあります。取り付けが不安定だと、測位中に端末が傾いたり、アンテナ高の扱いが曖昧になったりして、位置確認の信頼性に影響します。
次に重要なのが補正情報です。RTK測位では、基準局や補正情報配信を利用して測位精度を高めるのが一般的です。レンタル端末に補正情報の利用設定が含まれているのか、利用者側で別途契約や設定が必要なのか、現場で使う地域に対応しているのかを確認する必要があります。補正情報が利用できない地域や、通信が不安定な場所では、端末の性能を十分に発揮できない場合があります。補正情報に接続できているかどうかを現場で確認する表示や手順も、事前に把握しておくべきです。
通信環境の責任範囲も曖昧にしないことが大切です。RTK端末が補正情報を受け取るためにインターネット接続を使う場合、通信回線をレンタル側が用意するのか、利用者側のスマートフォンや現場の通信環境を使うのかで準備が変わります。山間部、地下に近い環境、造成中の広い現場、沿岸部、郊外の工区では、通信状態が不安定になることがあります。通信が不安定だと、補正情報の受信が途切れ、測位状態が安定しない場合があります。
現場での通信確認は、作業当日ではなく、可能であれば事前に行うのが望ましいです。作業場所の入口では通信できても、実際に測位する場所では通信が弱いことがあります。現場内のどの範囲で使うのか、補正情報の受信が必要な作業がどこで行われるのかを想定し、通信が弱い場合の代替方法を検討しておくと安心です。代替方法としては、通信位置の変更、作業順序の見直し、補正情報の取得方法の変更、基準点での確認頻度の増加などが考えられますが、具体的に何が可能かはレンタル先や現場条件によって異なります。
同梱品の確認では、バッテリー運用も重要です。RTK端末は屋外で使用するため、作業時間中に電源が切れな いよう、充電時間、連続使用時間の目安、予備電源の必要性を確認しておく必要があります。気温が低い現場や長時間の連続作業では、想定より早く電池が減ることがあります。端末本体だけでなく、連携するスマートフォンやタブレット、通信機器の電源も必要です。測位端末は動いているのに、表示端末の電池が切れて作業が止まるということも起こり得ます。
さらに、アプリやデータ連携に必要な権限も確認しておきたい項目です。利用者側の端末にアプリを入れる場合、社内の端末管理ルールによってインストールが制限されていることがあります。位置情報、Bluetooth、通信、ファイル読み込みなどの権限が許可されていないと、端末と接続できなかったり、図面データを読み込めなかったりします。会社支給端末を使う場合は、情報システム部門や管理者に事前確認が必要になることがあります。
RTK端末レンタルでは、「本体が届くこと」と「現場で測位できること」は別の問題です。同梱品、補正情報、通信環境、表示端末、アプリ権限、電源計画がそろって初めて、作業に使える状態になります。契約前には、レンタル先がどこまで準備してくれるのか、利用者側がどこまで用意するのか、当日トラブル時にどこへ連絡 するのかを明確にしておくことが大切です。
破損・紛失・故障時の連絡手順と費用負担を整理する
RTK端末は屋外の現場で使う機器であり、破損や紛失のリスクを完全になくすことはできません。落下、雨天時の扱い、泥や砂の付着、車両への積み忘れ、ケースの置き忘れ、ケーブルの断線、接続部の破損など、現場ではさまざまなトラブルが起こります。レンタル契約前には、こうしたトラブルが発生した場合の連絡手順と費用負担の考え方を必ず確認しておく必要があります。
まず確認すべきなのは、破損や故障が起きたときに、誰が、いつ、どこへ連絡するのかです。契約担当者を経由しなければならないのか、現場担当者が直接連絡してよいのか、休日や早朝の作業中に連絡できる窓口があるのかを確認します。RTK端末は作業当日に使えないと工程に影響するため、連絡先が分からない、担当者が不在、状況説明に必要な情報が分からないという状態は避けたいところです。
故障時には、端末本体の問題なのか、通信環境の問題なのか、設定の問題なのか、補正情報の問題なのかを切り分ける必要があります。現場担当者が「使えない」と感じても、実際にはペアリングが外れているだけ、通信が切れているだけ、測位モードが変わっているだけという場合もあります。契約前に、故障と判断する前の確認手順が用意されているかを聞いておくと、現場での無駄な停止時間を減らせます。
破損の扱いでは、通常使用による消耗と、利用者側の過失による破損の境界を確認しておく必要があります。屋外で使う以上、小さな汚れや軽微な使用感は避けられませんが、落下による筐体割れ、端子破損、水没、紛失、改造、無理な取り付けによる損傷などは、利用者側の責任になる可能性があります。どのような状態が修理対象になるのか、返却後の検品で破損が見つかった場合はどう扱われるのかを把握しておくことが重要です。
紛失対策も実務上は大切です。RTK端末本体だけでなく、小さなケーブル、アダプタ、固定具、ケース内の部品なども返却対象になる場合があります。現場では複数人が機器を使い回すことがあるため、使い終わった人がケースに戻す、移動時は担当者を決める、車両に積む前に内容物を確認する、返却前に同梱品を照合するという運用を決めておくと安心です。特に小物類は現場の資材や工具に紛れやすく、返却直前に探しても見つからないことがあります。
雨天時や粉じん環境での扱いも確認しておきたい項目です。端末に防水性や防じん性があっても、どのような状態で使ってよいかには限界があります。端子カバーが開いた状態、充電しながらの屋外使用、泥が付着した状態での収納、高圧洗浄、濡れたままの長時間放置などは、故障につながるおそれがあります。現場担当者は「屋外機器だから多少乱暴に扱ってもよい」と考えてしまうことがありますが、レンタル品は返却後に次の利用者が使う機器です。清掃と保管のルールを守ることが必要です。
また、故障時に代替機が用意されるのか、交換までにどの程度の手続きが必要なのかも確認しておくべきです。契約内容や在庫状況によっては、すぐに代替機を受け取れない場合があります。短期レンタルでは、交換を待っている間に作業期間が終わってしまうこともあります。重要な工程で使う場合は、万一使えないときの代替作業、従来手法への切り替え、作業日程の予備日を考 えておくことが現実的です。
破損・紛失・故障の確認は、トラブルを前提にする後ろ向きな作業ではありません。むしろ、現場で安心してRTK端末を使うための準備です。責任範囲と連絡手順が明確であれば、トラブル発生時にも落ち着いて対応できます。レンタル契約では、機器を借りることだけでなく、機器を安全に使い、返却するまでの管理責任を含めて考えることが大切です。
現場運用に必要な初期設定・教育・サポート体制を確認する
RTK端末をレンタルしても、現場担当者が使い方を理解していなければ、十分な効果は得られません。高精度な機器であっても、初期設定、接続確認、測位状態の見方、座標データの扱い、記録方法を理解しないまま現場に持ち込むと、作業開始直後に止まってしまうことがあります。契約前には、初期設定を誰が行うのか、操作説明はどの程度受けられるのか、現場で困ったときにどのようなサポートを受けられるのかを確認する必要があります。
初期設定には、端末と表示用端末の接続、補正情報への接続、座標系の設定、アプリの権限設定、測位単位や表示方法の確認、データ保存先の設定などが含まれます。これらは一度設定すれば済むものもありますが、利用環境が変わると再設定が必要になる場合があります。複数現場で使う場合や、複数人で使う場合は、設定を変更した人が分からなくなり、次の利用者が混乱することがあります。
操作教育では、単にボタンの押し方を覚えるだけでは不十分です。RTK端末では、測位状態が安定しているか、補正情報を受け取れているか、衛星数や精度表示がどのような意味を持つか、測位結果をそのまま信用してよい場面と注意すべき場面を理解することが重要です。表示される数値が良く見えても、現場条件や座標設定が合っていなければ、期待した結果にならないことがあります。現場担当者が最低限の判断基準を持つことで、誤った位置情報に基づく作業を避けやすくなります。
サポート体制では、対応時間と対応方法を確認します。電話で相談できるのか、チャットやメールでよいのか、画面共有や遠隔確認が可能なのか、現場の状況を写真や動画で送って確認してもらえるのかによって、トラブル解決の速さが変わります。現場では、専門用語だけで状況を説明するのが難しいことがあります。測位画面、設定画面、端末の接続状態、現場の上空状況を共有できる手段があると、原因の切り分けが進みやすくなります。
レンタル前には、事前練習の時間を確保することも重要です。端末が届いたらすぐ本番で使うのではなく、会社の敷地や現場近くの開けた場所で、接続、測位、記録、データ確認まで一通り試しておくと安心です。初めて使う担当者が本番当日に操作を覚えようとすると、作業全体の進行に影響します。特に複数人で使う場合は、主担当者だけでなく、代わりに操作できる人も準備しておくと、急な不在や担当変更にも対応しやすくなります。
現場でRTK端末を使う際には、作業手順書に近い簡単な運用ルールを作っておくと効果的です。たとえば、作業開始前に測位状態を確認する、既知点や基準となる位置でずれを確認する、測位が不安定な場所では無理に記録しない、記録後にデータ名や時刻を確認する、作業終了時に充電と保管を行う、といった流れです。契約前の記事としては、こうした運用設計が必要であることを理解しておくことが重要です 。
また、RTK端末をどの部署が管理するかも決めておきたい点です。測量担当、施工管理担当、情報管理担当、協力会社など、関係者が多い現場では、誰が端末設定を管理し、誰がデータを確認し、誰がレンタル先と連絡するのかが曖昧になりがちです。現場の誰もが使える状態を目指すことは大切ですが、管理責任者がいない状態では、設定変更やデータ紛失、返却漏れが起こりやすくなります。
サポートを受ける際には、現場側の準備も必要です。端末の状態、表示されているメッセージ、最後に正常に使えた時刻、現場の場所、通信状態、行った設定変更、使用しているデータの種類などを整理して伝えると、サポート側も状況を把握しやすくなります。単に「測れない」と伝えるより、「補正情報には接続しているが測位状態が安定しない」「端末とは接続できているが座標データが表示されない」「特定のエリアだけ位置が飛ぶ」と説明できると、対応が早くなります。
RTK端末レンタルの成否は、機器性能だけでなく、人が正しく 扱えるかに左右されます。初期設定、教育、サポート体制を契約前に確認し、現場で使う人が不安なく操作できる状態を作ることが、レンタルを有効活用するための大きなポイントです。
データ管理・返却前確認・本格導入への判断基準を決める
RTK端末をレンタルする目的は、短期的な作業の完了だけとは限りません。購入前の検証、運用方法の確認、社内導入の判断材料づくりとしてレンタルするケースもあります。そのため、レンタル期間中に取得したデータをどう管理し、返却前に何を確認し、最終的に本格導入をどう判断するかを事前に決めておくことが重要です。
データ管理では、まず取得した座標データや測位記録がどこに保存されるのかを確認します。端末本体に残るのか、表示用端末に保存されるのか、クラウド上に保存されるのか、ファイルとして書き出せるのかによって、返却前の作業が変わります。レンタル品を返却した後に、必要なデータが端末内に残っていたことに気づいても、すぐに取り出せない場合があります。作業終了後ではなく、作業日ごとにデータを確認し、社内 の保存先へ移しておく運用が安全です。
データ形式も確認が必要です。現場で取得した点データや軌跡、写真付き記録、メモ、図面上の位置情報などを、社内の図面作成ソフトや管理システムで扱える形式にできるかを確認します。RTK端末で測位できても、その後の整理や報告に使えなければ、現場全体の効率化にはつながりません。レンタル期間中には、測ることだけでなく、測った後に社内業務へつなげるところまで試すべきです。
返却前確認では、機器の状態とデータの退避を分けて考えます。機器については、本体、付属品、ケーブル、充電器、ケース、説明資料などがそろっているかを確認します。汚れがある場合は、指定された方法で清掃し、濡れている場合は無理に収納せず、適切に乾かしてから返却準備を行います。端子や接続部に泥や砂が付着したまま返却すると、破損や故障の原因になります。
データについては、必要なファイルを書き出し、社内で開けるかどうかを確認してから返却することが大切です。ファイル を保存したつもりでも、別の端末で開けない、座標系が分からない、ファイル名だけでは内容を判別できないということがあります。後から確認しやすいように、現場名、日付、作業内容、担当者、使用した座標系、測位時の注意点などを記録しておくと、社内共有や報告がしやすくなります。
本格導入を判断するためには、レンタル前に評価項目を決めておく必要があります。単に「便利だったかどうか」ではなく、作業時間が短縮されたか、位置確認の手戻りが減ったか、現場担当者が自力で操作できたか、図面データとの連携がスムーズだったか、通信や補正情報が安定していたか、既存の業務フローに組み込めそうかを確認します。評価項目がないままレンタルすると、導入可否を判断する会議で感覚的な意見が中心になり、次の行動につながりにくくなります。
現場担当者の声を集めることも大切です。管理者から見ると便利に見えても、実際に持ち歩く担当者にとっては、端末の重さ、画面の見やすさ、接続の手間、手袋をした状態での操作、雨天時の扱い、バッテリー管理が負担になることがあります。逆に、最初は不慣れでも、数回使ううちに位置確認や記録作業が楽になり、現場側から継続利用を希望する場合も あります。導入判断では、管理側の期待と現場側の実感の両方を確認することが重要です。
レンタル期間中に見つかった課題は、失敗ではなく導入前に把握できた改善点です。通信が弱い場所がある、図面データの準備に時間がかかる、座標変換の知識が必要、担当者教育が必要、端末管理ルールが未整備といった課題は、本格導入前に対策できます。むしろ、レンタルの段階で課題が見えないまま導入すると、台数を増やした後に混乱が大きくなります。
RTK端末のレンタルを一時的な機器調達で終わらせず、今後の現場運用改善につなげるには、データ管理、返却前確認、導入判断を最初から計画に含めることが大切です。レンタル終了時に「何ができたか」「何が難しかったか」「次に改善すべき点は何か」を整理しておけば、次回のレンタルや本格導入の精度が高まります。
レンタル前確認を現場改善につなげる
RTK端末のレンタルは、短期間だけ高精度測位を使うための手段であると同時に、自社の現場運用を見直す機会でもあります。契約期間、同梱品、補正情報、通信環境、破損時対応、初期設定、サポート、データ管理までを事前に確認しておくことで、端末が届いてからの混乱を減らし、現場での活用度を高められます。
特に重要なのは、RTK端末を「借りる機器」としてではなく、「現場の作業手順に組み込む道具」として考えることです。高精度な測位ができるとしても、座標データの準備が不十分であったり、補正情報に接続できなかったり、現場担当者が測位状態を判断できなかったりすれば、期待した効果は得られません。逆に、契約前の確認と現場運用の準備が整っていれば、レンタル期間中でも実務的な成果を得やすくなります。
RTK端末のレンタルを検討する際は、まず利用目的を明確にし、契約期間と返却条件を確認し、同梱品と通信環境を把握します。そのうえで、トラブル時の責任範囲、操作教育、サポート体制、データの保存方法まで整理しておくことが大切です。これらを事前に確認することで、現場では測位作業そのものに集中しやすくなります。
また、レンタルは本格導入前の検証としても有効です。自社の図面データと合うか、現場担当者が扱えるか、通信環境に問題がないか、作業時間や確認精度にどの程度の変化があるかを実際に確認できます。購入や長期利用を考える前に、現場条件に合うかどうかを見極めることは、導入後の失敗を減らすうえで大きな意味があります。
一方で、レンタルでは期間が限られるため、準備不足のまま始めると、設定確認やデータ調整だけで時間が過ぎてしまいます。端末が届く前に、使う図面データ、座標系、作業範囲、担当者、保存先、返却手順を決めておくことで、レンタル期間を有効に使えます。特に初めてRTK端末を使う現場では、作業本番の前に試験測位を行い、現場担当者が基本操作に慣れる時間を確保することが重要です。
RTK端末は、現場の位置確認や施工管理、記録作業の効率化に役立つ可能性があります。しかし、その効果は端末単体の性能だけで決まるものではありません。契約条件と運用条件を丁寧に確認し、現場の作業に合わせて使い方を設計することで、実務に生きる 道具になります。
レンタル前の確認を通じて、より手軽に現場で高精度測位を活用したい、スマートフォンと組み合わせて位置確認や記録を進めたいと感じた場合は、LRTK Phoneのような現場で扱いやすい選択肢も検討しやすくなります。RTK端末を一時的に借りるだけで終わらせず、自社の現場に合った測位運用を見極めることが、次の効率化につながります。
LRTKで現場の測量精度・作業効率を飛躍的に向上
LRTKシリーズは、建設・土木・測量分野における高精度なGNSS測位を実現し、作業時間短縮や生産性の大幅な向上を可能にします。国土交通省が推進するi-Constructionにも対応しており、建設業界のデジタル化促進に最適なソリューションです。
LRTKの詳細については、下記のリンクよりご覧ください。
製品に関するご質問やお見積り、導入検討に関するご相談は、
こちらのお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。ぜひLRTKで、貴社の現場を次のステージへと進化させましょう。

