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RTKで道路断面図を作る前に確認すべき6つの精度条件

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万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

目次

RTKで道路断面図を作る前に精度条件を確認する理由

条件1 基準点と座標系の整合を確認する

条件2 固定解の安定性と観測環境を確認する

条件3 横断方向と測点間隔を現場条件に合わせる

条件4 高さ精度と排水勾配の許容差を確認する

条件5 路肩や側溝など変化点の取り方を確認する

条件6 断面図化する前の点群と測点データを点検する

RTK断面図を実務で使える成果にする確認手順

まとめ


RTKで道路断面図を作る前に精度条件を確認する理由

道路断面図は、現況地盤、舗装面、路肩、側溝、法面、縁石、構造物の取り合いなどを横断的に把握するための重要な資料です。道路の補修、拡幅、舗装打換え、排水改善、出来形確認、数量算出、協議資料の作成など、さまざまな場面で使われます。RTKを使うと、現場で取得した位置情報をもとに、短時間で断面図作成に必要な測点を集めやすくなります。しかし、RTKで測ったからといって、すべての断面図がそのまま実務に使える精度になるわけではありません。


道路断面図で重要なのは、単に点を多く取ることではなく、設計や判断に必要な位置と高さを、必要な精度で取得できていることです。たとえば、舗装面のわずかな横断勾配を確認したい場合、数センチの高さズレが判断に影響することがあります。側溝へ水が流れるか、路肩に水が溜まらないか、すり付け部に段差が出ないかといった確認では、高さの扱いが特に重要です。反対に、概略検討が目的であれば、細部よりも全体の地形変化や断面形状を把握することが優先されます。


RTKで道路断面図を作る前には、作業目的に対してどの程度の精度が必要かを決め、その精度を満たすための条件を確認しておく必要があります。基準点、座標系、固定解の安定性、観測環境、測点間隔、高さの扱い、変化点の取り方、データ整理の方法が曖昧なまま作業を進めると、図面化した後に現地と合わない、設計図と重ならない、数量が説明しにくい、再測が必要になるといった問題につながります。


特に道路は、見た目以上に細かい変化が多い対象です。車道中央、車線端、路肩、歩道、縁石、側溝、集水桝、乗入口、マンホール周辺、橋梁取付部、交差点部など、断面に反映すべき点が多くあります。RTKの測位精度だけでなく、どの点を断面の代表点として取得するかによって、完成する断面図の信頼性は大きく変わります。


この記事では、「RTK 断面図」で情報を探している実務担当者に向けて、道路断面図を作る前に確認すべき6つの精度条件を整理します。RTKを使った現況測量や断面作成を、現場説明や設計確認に使いやすい成果へつなげるための実務的な考え方を解説します。


条件1 基準点と座標系の整合を確認する

RTKで道路断面図を作る前に最初に確認すべき条件は、基準点と座標系の整合です。道路断面図は単独の形状確認だけでなく、既存図面、設計図、用地境界、構造物位置、出来形管理資料などと重ねて使われることが多いため、どの座標系で測っているのかが非常に重要になります。測位自体が安定していても、基準となる座標系が異なっていれば、図面上では位置ズレが発生します。


現場でRTKを使う場合、基準局、補正情報、既知点、現場独自の基準、公共座標系など、複数の基準の考え方が混在することがあります。道路断面図を作る前には、今回の成果をどの座標系で納めるのか、既存図面と重ねる必要があるのか、設計図の座標と整合させるのかを明確にする必要があります。ここが曖昧なまま作業すると、断面形状そのものは正しく見えても、平面位置が合わない成果になります。


特に注意したいのは、現場で使っている図面が必ずしも最新の座標条件で作られているとは限らない点です。過去の工事図面、施設管理図、紙図面を変換したデータ、任意座標で作られた図面などでは、RTKで取得した座標とそのまま一致しないことがあります。その場合は、現地の既知点や明確な構造物位置を使って、どの程度のズレがあるかを事前に確認しておくことが大切です。


道路断面図では、横断位置の起点や中心線との関係も重要です。中心線からの離れ、道路境界からの距離、縁石や側溝位置との関係を説明するには、平面座標の整合が必要です。たとえば、測点の高さが正しくても、断面線の位置が数十センチずれていれば、側溝や路肩の位置関係が変わって見える可能性があります。道路の横断形状は場所によって変わるため、断面線の位置精度は成果の信頼性に直結します。


基準点を確認するときは、現場到着後にすぐ断面測量へ入るのではなく、既知点や確認点で測位結果を照合する流れを作ると安定します。既知点がない場合でも、工区内で再現性を確認できる固定点を選び、作業前後で同じ位置を測って差を確認する方法があります。これにより、作業中に補正状態や基準条件が変わっていないかを確認しやすくなります。


また、高さの基準にも注意が必要です。道路断面図では高さが特に重要ですが、楕円体高と標高の扱い、現場で求められる高さ基準、既存図面の高さ基準が一致していないと、縦断や横断の比較が難しくなります。排水勾配や舗装厚、切削深さ、嵩上げ量を扱う場合は、平面位置以上に高さ基準の確認が重要です。RTKで取得した高さをそのまま使うのではなく、成果として必要な高さの種類に合っているかを確認する必要があります。


基準点と座標系の整合は、作業開始前に確認しておけば大きな手戻りを防げる項目です。現場で多くの点を測ってから基準のズレに気づくと、断面図の修正だけでなく、測点データ全体の扱いを見直すことになります。道路断面図を作る前には、基準、座標、標高、既存図面との関係を整理し、測量成果の土台を固めることが重要です。


条件2 固定解の安定性と観測環境を確認する

RTKの精度を考えるうえで欠かせないのが、固定解の安定性です。RTKでは補正情報を使って高精度な測位を行いますが、観測環境が悪い場所では測位状態が不安定になり、位置や高さがばらつくことがあります。道路断面図では高さ方向のわずかな差が意味を持つため、固定解が安定しているかどうかを確認しないまま測点を採用するのは危険です。


道路周辺には、RTKの測位に影響しやすい要素が多くあります。建物が近い道路、擁壁沿いの道路、橋梁下や高架付近、樹木が覆う区間、山間部の切土法面、トンネル坑口、電柱や標識が密集する場所では、衛星の見通しが悪くなったり、反射の影響を受けたりすることがあります。測位端末の画面上で固定解と表示されていても、短時間だけ安定している場合や、高さだけが微妙に動いている場合もあります。


道路断面図を作る前には、断面を取る予定箇所の観測環境を見て、どの場所で測位が安定しやすいかを把握する必要があります。特に、車道の中央付近では安定していても、歩道際や建物際、側溝の近くでは測位条件が悪化することがあります。断面図ではむしろ路肩、側溝、縁石、法尻など端部の点が重要になるため、端部での測位状態を確認することが大切です。


固定解の安定性を確認するには、同じ点を少し時間を置いて複数回測る方法が有効です。同一点で位置と高さが大きく変わらないか、作業前後で差が出ていないかを確認します。特に高さは、平面位置よりもばらつきの影響が目立ちやすいため、道路横断勾配や排水確認に使う断面では慎重に扱う必要があります。測位状態が不安定な点をそのまま断面図に入れると、実際には存在しない段差や逆勾配が図面上に表れることがあります。


観測環境が悪い場所では、RTKだけで無理に完結しようとせず、測り方を工夫することも必要です。見通しの良い位置で基準となる点を確認し、測れない箇所は補助的な実測や既存資料と照合するなど、目的に応じた判断が求められます。道路断面図は現場判断の材料になるため、測位が不安定だった点を把握しないまま成果に混ぜると、後工程で説明しにくくなります。


また、作業中に補正情報の受信状態が変化することもあります。通信環境が不安定な場所では、途中で測位品質が落ちる可能性があります。断面ごとに測位状態を確認し、必要であれば測点データに品質情報やメモを残すことで、後から断面図を見直す際に判断しやすくなります。現場での一手間が、成果の信頼性を高めます。


固定解の表示だけを信頼するのではなく、実際に同じ点で再現性があるか、周辺環境に測位を乱す要因がないか、道路端部でも安定しているかを確認することが重要です。RTKで道路断面図を作る場合、固定解の安定性は精度条件の中心になります。測位が安定している点を使って断面を構成することで、後から見ても説明しやすい成果になります。


条件3 横断方向と測点間隔を現場条件に合わせる

道路断面図の精度は、RTKの測位精度だけで決まるものではありません。どの方向に断面線を設定し、どの間隔で測点を取るかによって、断面図の使いやすさは大きく変わります。道路の横断形状を正しく表すには、道路中心線や車道方向に対して適切な角度で断面を取る必要があります。断面方向が斜めになると、実際よりも幅が広く見えたり、勾配が緩く見えたりすることがあります。


道路断面図では、基本的に道路の進行方向に対して直角に近い方向で横断を取ることが望まれます。ただし、交差点、カーブ、取付道路、乗入口、橋梁前後、拡幅部などでは、単純な直角断面だけでは現況を表しきれないことがあります。そのような場所では、何を確認したいのかを明確にして断面方向を決める必要があります。排水の流れを確認したいのか、舗装面の高さ差を確認したいのか、段差やすり付けを確認したいのかによって、適切な断面線は変わります。


測点間隔も重要です。平坦な車道部分ではある程度間隔を空けても形状を表現できますが、縁石、側溝、路肩、法肩、法尻、構造物際など、形状が急に変わる部分では測点を細かく取る必要があります。道路断面図でよくある失敗は、一定間隔で点を取った結果、重要な変化点を外してしまうことです。たとえば、側溝の内側と外側、縁石天端と車道端、路肩の折れ点を取らないと、断面図上では実際の形状より単純化されてしまいます。


測点間隔を決める際は、断面図の目的を基準に考えます。概略検討であれば、道路幅、法面、周辺地盤の大きな形状が分かれば十分な場合があります。一方、舗装補修や排水勾配の検討では、横断方向の高さ変化を細かく把握する必要があります。出来形確認や数量算出に使う場合は、設計断面と比較できるよう、設計上の管理点に対応する測点を取ることが重要です。


道路は縦断方向にも変化します。ひとつの断面だけでは、わだち掘れ、局部沈下、舗装の波打ち、側溝周辺の沈下などを見落とすことがあります。横断図を作る前に、どのピッチで断面を設定するかも確認する必要があります。直線区間で変化が少ない場合と、交差点付近や構造物周辺のように変化が多い場合では、断面間隔を変えるべきです。一定間隔を基本としながら、変化が大きい箇所では追加断面を設ける考え方が実務的です。


RTKで測点を取得する場合、現場で簡単に点を追加できる利点があります。その利点を活かすには、事前に最低限必要な測点を決めておき、現地で変化点を見つけたら追加で取得する運用が有効です。図面化の段階で点が足りないことに気づいても、再測には時間がかかります。道路断面図では、後から補間で形を整えるより、現地で必要な変化点を確実に押さえるほうが信頼性の高い成果になります。


横断方向と測点間隔は、作業者の判断が大きく影響する項目です。RTKの機器精度が高くても、断面線の取り方や測点の選び方が適切でなければ、実務に使いにくい断面図になります。道路の形状をよく観察し、目的に合った断面方向と測点間隔を設定することが、精度条件として欠かせません。


条件4 高さ精度と排水勾配の許容差を確認する

道路断面図で特に重要なのが高さ精度です。道路の断面は、幅員や位置だけでなく、横断勾配、縦断勾配、排水方向、舗装厚、段差、沈下、すり付けを確認するために使われます。これらの判断では、高さのわずかな違いが大きな意味を持ちます。RTKで道路断面図を作る前には、今回の用途でどの程度の高さ精度が必要なのかを確認しておく必要があります。


たとえば、道路の水はけを確認する場合、側溝に向かって適切に水が流れるか、車道端や路肩に水が溜まる形になっていないかを見ます。このとき、断面図上で数センチの高さ差が逆に表現されると、排水方向の判断を誤る可能性があります。実際には流れる勾配があるのに、測点のばらつきによって平坦または逆勾配に見えることもあります。逆に、実際には水が溜まりやすい場所を見逃すこともあります。


高さ精度を確認するには、同一点の再測、近接点の比較、既知の構造物高さとの照合が役立ちます。道路上には、縁石天端、側溝蓋、集水桝、マンホール蓋、舗装端部など、高さの確認に使いやすい点があります。ただし、これらの点も施工誤差や経年変化を含むため、設計値そのものと考えるのではなく、現況を確認するための比較点として扱うことが重要です。


排水勾配を確認する断面では、測点の取り方にも注意が必要です。車道中央、車線端、路肩、側溝際の高さを取るだけでなく、実際に水が流れる経路に沿って高さを確認することが大切です。道路の水は、単純な横断方向だけでなく、縦断方向や局部的な凹みによって流れ方が変わります。横断図だけで判断しにくい場合は、縦断方向の測点や追加断面を組み合わせて確認します。


高さの許容差は、作業目的によって異なります。概略の現況把握では大きな形状が分かればよい場合がありますが、舗装補修や排水改善では、より細かな高さ差が問題になります。出来形確認や管理資料として使う場合は、発注者や社内基準、設計条件に合わせて必要な精度を整理する必要があります。RTK断面図を作る前に、何ミリ単位または何センチ単位の判断をしようとしているのかを意識することが大切です。


また、高さデータには現場面の状態も影響します。舗装面が粗い、砂利や土砂が堆積している、水たまりがある、落ち葉や泥が側溝周辺に溜まっていると、測った高さが本来の構造面を表していない場合があります。道路断面図を作る目的が舗装面の評価であれば、表面の状態も含めて現況として記録できます。一方、構造物の天端や計画高との比較が目的であれば、測点が何を測っているのかを明確にする必要があります。


RTKの高さは便利ですが、万能ではありません。特に道路断面図では、わずかな高さ差を扱う場面が多いため、測位状態、基準高、測点の選び方、現場面の状態を合わせて確認することが重要です。高さ精度と排水勾配の許容差を事前に整理しておけば、断面図を作った後に「この差は本当に現地の差なのか」と迷う場面を減らせます。


条件5 路肩や側溝など変化点の取り方を確認する

道路断面図を実務で使いやすくするには、変化点の取り方が重要です。道路の断面は、滑らかな面だけで構成されているわけではありません。車道端、路肩、縁石、側溝、歩道、法肩、法尻、擁壁前面、集水桝、乗入口など、形状が変わる点が多くあります。これらの変化点を正しく取得しないと、断面図は実際の道路形状を十分に表せません。


RTKで点を取るときにありがちな失敗は、見た目に分かりやすい中央部や広い面ばかり測ってしまい、断面の折れ点を取り逃がすことです。舗装面の中心、左右の端部、側溝の天端だけを測った場合、縁石の高さ差や側溝内の深さ、路肩の沈下、法面へのすり付けが表現されないことがあります。道路断面図は線で表現されるため、変化点を取らないと、その部分は直線で補間されてしまいます。


路肩は特に注意が必要な箇所です。路肩は車道と外側地盤の間に位置し、排水、舗装端部の支持、車両の一時退避、安全性に関わります。路肩が沈下している場合や、舗装端が欠けている場合、断面図でその状態を表すには、車道端、舗装端、路肩外端、法肩などを分けて測る必要があります。ひとつの点で代表させると、実際の変状が見えにくくなります。


側溝周辺も重要です。道路の排水機能を確認するには、側溝蓋の天端だけでなく、車道から側溝へ向かう勾配、側溝周辺の沈下、集水桝との取り合いを確認する必要があります。蓋がある側溝では、蓋の上面を測るのか、構造物の天端を測るのか、内底を測るのかによって意味が変わります。道路断面図にどの高さを反映するのかを事前に決め、必要に応じて測点名やメモで区別することが大切です。


縁石や歩道がある道路では、段差の表現も重要です。車道面、縁石下端、縁石天端、歩道面を適切に取ることで、段差やすり付けの状態が分かります。バリアフリー対応や乗入口の検討では、わずかな段差や勾配が問題になることがあります。RTKで点を取るだけでなく、どの点が歩行者や車両の通行に影響するのかを意識して測る必要があります。


変化点の取り方を統一することも重要です。同じ工区内で、ある断面では側溝外側を測り、別の断面では側溝内側を測っていると、断面比較が難しくなります。道路断面図を複数作る場合は、車道中央、車道端、路肩端、側溝位置、歩道端など、基本となる測点の考え方を統一しておくと、後から図面を並べて比較しやすくなります。


現地では、すべての変化点を完全に測ることが難しい場合もあります。交通量が多い道路、狭い道路、歩行者が多い場所、構造物が密集する場所では、安全を優先しながら測点を選ぶ必要があります。その場合でも、断面図の目的に対して外せない点を事前に決めておけば、限られた時間でも必要な情報を確保しやすくなります。


変化点の取得は、RTK道路断面図の品質を大きく左右します。測位精度が高くても、必要な点が取れていなければ、図面としての説明力は不足します。道路の形状を線で再現する意識を持ち、折れ点、端部、段差、排水に関わる点を丁寧に取得することが、実務で使える断面図につながります。


条件6 断面図化する前の点群と測点データを点検する

RTKで取得した測点は、断面図化する前に必ず点検する必要があります。現場で測ったデータをそのまま図面化すると、誤測点、重複点、測位が不安定だった点、不要な点、測点名の間違いが混ざることがあります。道路断面図は成果として見やすく整えられるため、一度図面になってしまうと、元データの問題が見えにくくなることがあります。


まず確認したいのは、測点の位置関係です。断面線に沿って点が並んでいるか、明らかに外れた点がないか、左右の順序が逆になっていないかを確認します。道路断面では、横断方向に点を並べて線を作るため、点の順序が間違っていると断面線が不自然に交差したり、実際には存在しない形状になったりします。特に、現場で点を追加した場合や、複数人で測った場合は、測点の整理が重要です。


次に確認すべきなのは、高さの異常値です。周囲の点と比べて極端に高い点や低い点がある場合、測位不良、対象物の取り違え、測定位置のズレ、入力ミスが考えられます。ただし、道路には実際に段差や沈下が存在することもあるため、異常値に見える点を単純に削除するのではなく、現地状況や写真、メモと照合することが大切です。異常値が本当の変状であれば、断面図に反映すべき重要な情報になります。


測点名や属性の整理も必要です。車道中央、車道端、路肩、側溝、歩道、法面などの区分が分かるようにしておくと、断面図化した後の確認が容易になります。測点名が単なる連番だけの場合でも、作業メモや現場写真と組み合わせて、どの点が何を示しているかを分かるようにしておくとよいです。道路断面図は後から関係者に説明する場面が多いため、測点の意味が分かることは重要です。


点群や連続的な測点データを使う場合は、道路断面に必要な点を抽出する考え方も確認します。点が多すぎると、断面線が細かく揺れて見え、かえって判断しにくくなることがあります。反対に、点を間引きすぎると、側溝や縁石などの重要な変化点が消えてしまいます。断面図の目的に合わせて、必要な点を残し、不要なノイズを除く作業が必要です。


断面図化の前には、平面図上で断面位置を確認し、横断図上で高さの流れを確認する流れが有効です。平面上では道路中心線や構造物との位置関係を確認し、横断上では勾配や段差、折れ点の表現を確認します。この二つの確認を行うことで、平面位置は正しいが断面形状がおかしい、または断面形状は自然だが位置がずれているといった問題を発見しやすくなります。


また、作業日、作業者、補正状態、基準点、観測条件、使用した高さ基準などの情報も整理しておくと、成果の説明力が高まります。道路断面図は、作成時点の現況を示す資料です。後日、舗装工事や補修工事が行われると現況が変わるため、いつ、どの条件で測ったデータなのかを記録しておくことが大切です。


断面図化する前の点検は、成果品質を高める最後の防止策です。現場で丁寧に測っていても、データ整理の段階でミスが残ることはあります。RTKで道路断面図を作る前には、測点の位置、高さ、属性、断面線との関係を確認し、実務で説明できるデータに整えてから図面化することが重要です。


RTK断面図を実務で使える成果にする確認手順

RTKで道路断面図を作る作業は、現場で点を測って終わりではありません。実務で使える成果にするには、作業前、作業中、作業後の確認を一連の流れとして組み立てることが大切です。精度条件を個別に理解していても、現場運用に落とし込まれていなければ、成果のばらつきは避けられません。


作業前には、断面図の目的を明確にします。排水確認なのか、舗装補修なのか、数量算出なのか、設計比較なのか、協議資料なのかによって、必要な精度と測点の取り方は変わります。目的が曖昧な場合は、道路全体の概略が分かる点に加えて、後から判断に使われやすい変化点を多めに取る方針が安全です。特に路肩、側溝、縁石、集水桝、乗入口、沈下箇所は、後から必要になることが多い点です。


次に、基準条件を確認します。座標系、高さ基準、既存図面との整合、基準点の有無を整理します。ここで確認した内容は、現場作業者だけでなく、図面化する担当者にも伝わるようにします。測った人と図面を作る人が異なる場合、基準条件の共有不足がズレの原因になります。道路断面図では、点の精度だけでなく、成果全体の整合が重要です。


作業中には、固定解の安定性を確認しながら測点を取得します。測位状態が悪い場所では、無理に一回の測定で決めず、再測や確認点を使って判断します。断面ごとに重要点を押さえ、必要に応じて追加点を取得します。道路の端部や構造物周辺は形状が複雑なため、現場で見た状態をメモや写真で残しておくと、図面化の際に役立ちます。


作業後には、測点データを整理し、断面図化する前に点検します。平面位置で断面線が適切かを確認し、横断形状で高さの流れを確認します。不自然な点があれば、測位状態、現場写真、作業メモと照合します。必要な場合は、データを修正するのではなく、再測や確認を行う判断も必要です。特に排水勾配や段差の判断に関わる点は、安易に補間で処理しないことが重要です。


成果としての断面図では、関係者が見て分かる表現を意識します。道路中心、車道端、路肩、側溝、歩道、法面などの位置関係が分かるようにし、必要な高さや距離を読み取りやすくします。断面図は、測量担当者だけが理解できる資料ではなく、設計担当者、施工担当者、管理者、協議先が確認する資料です。どの点を根拠に形状を表しているかが分かる成果にすることで、打合せや判断が進めやすくなります。


RTK断面図を実務で使うには、スピードと精度のバランスも大切です。RTKは現場で効率よく測点を取得できる手段ですが、効率を優先しすぎると重要点を取り逃がすことがあります。反対に、必要以上に点を取りすぎると、整理に時間がかかり、断面図が見づらくなることもあります。目的に合った精度条件を事前に決め、必要な点を確実に押さえることが、効率と品質を両立する方法です。


道路断面図は、現況を正しく伝えるための実務資料です。RTKの測位結果、現場観察、基準条件、図面化の整理がそろって初めて、説明に使える成果になります。作業前の確認を丁寧に行うことで、現場での手戻りを減らし、後工程で信頼される断面図を作りやすくなります。


まとめ

RTKで道路断面図を作る前には、測位できるかどうかだけでなく、成果として必要な精度を満たせる条件が整っているかを確認することが重要です。道路断面図は、舗装面、路肩、側溝、歩道、法面、構造物の取り合いを横断的に示す資料であり、排水、段差、沈下、数量、設計比較など多くの判断に使われます。そのため、作業前の精度条件の確認が不十分だと、図面化した後に現地との不整合や説明不足が生じやすくなります。


特に重要なのは、基準点と座標系の整合、固定解の安定性、横断方向と測点間隔、高さ精度と排水勾配、変化点の取り方、断面図化前のデータ点検です。これらはそれぞれ独立した確認項目のように見えますが、実際には互いに関係しています。座標系が合っていても固定解が不安定なら精度は確保できません。測位が安定していても変化点を取っていなければ断面形状は不十分です。測点が多くても、高さ基準や測点の意味が整理されていなければ、実務で説明しにくい成果になります。


RTKの利点は、現場で効率よく位置と高さを取得できることです。その利点を道路断面図に活かすには、事前に目的を決め、必要な精度条件を確認し、現場で重要な点を逃さず取得することが大切です。特に道路端部、側溝周辺、排水に関わる低い箇所、段差が出やすいすり付け部は、断面図の品質を左右します。現場で少し丁寧に確認しておくことで、後からの再測や修正を大きく減らせます。


また、断面図は作成して終わりではなく、関係者に説明し、判断に使うための資料です。測点の根拠、高さの扱い、断面線の位置、変化点の意味が分かるように整理すれば、設計確認、施工管理、補修計画、協議資料として使いやすくなります。RTKで取得したデータを信頼できる断面図にするには、測る技術と同じくらい、確認と整理の手順が重要です。


道路断面図を効率よく作りながら精度条件も確保したい場合は、現場で測点取得から確認まで進めやすい運用環境を整えることが効果的です。スマートフォン型のRTK端末や現場向け測量アプリを使う場合でも、基準点、座標系、高さ基準、固定解の安定性、変化点の取得、データ点検を省略せず、目的に合った精度条件を確認してから断面図化することが大切です。


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