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建設現場における高精度測位活用事例:LRTKで施工効率化を実現

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万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

目次

高精度測位の基礎と建設現場での活用拡大

建設現場における高精度測位活用事例(出来形確認・墨出し・杭芯誘導・構造物据付・外構施工)

ARナビゲーションや点群比較など最新技術活用

測位精度向上がもたらす効率化・安全性・再現性・省人化

スマホ×GNSS×ARによる手軽な高精度測位と運用メリット

スマホGNSSデバイス「LRTK」の導入ステップ

おわりに:LRTKで始める高精度測位


建設業界では近年、高精度測位技術の活用が大きな注目を集めています。従来、土木・建設現場での測量や位置出し作業は専門の測量機器と熟練技術者に頼る部分が大きく、効率化が課題でした。しかし、GNSS(全球測位衛星システム)を利用したリアルタイムキネマティック(RTK)測位や、準天頂衛星システム「みちびき」によるセンチメータ級測位補強サービス(CLAS)などの登場により、現場でセンチメートル精度の測位が手軽に実現できるようになりつつあります。また、国土交通省が推進する「i-Construction」などICT施工の流れの中で、これら高精度測位技術は生産性向上と品質管理の鍵として普及が加速しています。


本記事では、高精度測位の基本と建設現場への導入動向を概説し、実際の現場業務での活用事例を紹介します。さらに、AR(拡張現実)によるナビゲーションや点群データ活用など最新の技術事例にも触れ、測位精度向上がもたらす効率化・安全性向上・省人化といった効果を考察します。特に近年登場したスマートフォンとGNSSデバイスを組み合わせた手軽な高精度測位ソリューションにも注目し、具体例としてスマホGNSSデバイス「LRTK」を活用した簡易測量やAR施工の導入ステップを解説します。これから高精度測位の活用を検討する現場担当者の皆様に、有益な知見と導入のヒントを提供できれば幸いです。


高精度測位の基礎と建設現場での活用拡大

高精度測位とは、GNSS衛星から得られる位置情報に各種の補正を加え、誤差数センチ程度まで位置を特定できる測位技術です。通常のGPSを用いた測位では数メートルの誤差が生じますが、RTK(リアルタイム・キネマティック)方式では基準局移動局(ローバー)の2点で同時にGNSS信号を受信し、基準局との相対誤差を補正することで、センチメートル級の高精度測位をリアルタイムに実現します。RTK測位には従来、移動局が基地局から無線またはインターネット経由で補正情報を受け取る必要がありましたが、近年は携帯通信網を利用したネットワーク型RTK(基準局網からの補正配信サービス)も整備され、全国どこでも手軽に高精度測位が可能になっています。


日本において特に注目すべきは、準天頂衛星システム(QZSS)によるCLASの提供開始です。CLASはQZSSの衛星から直接配信される無料の高精度測位補強信号で、対応受信機さえあれば山間部などインターネット圏外でもセンチメートル級測位が可能です(詳しくは[みちびき公式サイトの解説](https://qzss.go.jp/overview/services/sv06_clas.html)をご覧ください)。これにより、従来は基地局や通信環境の確保が難しかった現場(山岳工事現場や災害現場など)でも、高精度な位置情報をリアルタイムに取得できるようになりました。


こうした技術的進歩に伴い、建設現場での高精度測位の活用は近年大きく広がっています。国土交通省はICT土工をはじめとする*ICT施工*を推進しており、3次元設計データを活用した施工や出来形管理を行う現場では高精度GNSS機器の導入が進んでいます。従来はトータルステーションやレベルなど光学測量機器が中心でしたが、開放的な現場ではGNSS測量機が素早く測量・位置出しできる場面が増えています。また、大手建設会社だけでなく中小の施工業者や地方自治体でも、比較的低コストな高精度GNSS受信機や補正サービスを活用して、自社で測量作業を行うケースが増加しています。最近では、スマートフォンやタブレットに小型のGNSS受信機を組み合わせて利用できるソリューションも登場し、特別な専用機器がなくても現場の誰もがセンチ級測位を活用できる時代になりつつあります。


建設現場における高精度測位活用事例

高精度測位技術は、建設・土木のさまざまな現場業務で活用されています。ここでは代表的な活用シーンとして、出来形確認、墨出し、杭芯(くいしん)誘導、構造物の据え付け、外構施工の5つの事例を見てみましょう。


出来形確認

出来形確認とは、施工後の地形や構造物が設計図どおりの形状・寸法になっているかを確認する工程です。高精度測位を用いれば、完成した盛土や舗装面の高さ・勾配を現場ですぐに測定し、設計データと比較できます。例えば、RTK-GNSS受信機を搭載した測量機を使えば、広範囲の測量も短時間で行え、取得した座標データを即座に3D設計モデルと照合して出来形をチェック可能です。ドローン空撮やiPadのLiDARスキャンなどで取得した点群データに対しても、GNSS測位による正確な位置座標を与えることで、ズレのない出来形測定が実現します。これにより、手戻りが必要な箇所をその場で発見しやすくなり、品質確保と工程短縮に寄与しています。


墨出し

墨出しは、地面や構造物上に施工の基準となる線やポイントを示す作業です。従来は図面と巻尺、もしくはトータルステーションを使って位置を出していましたが、高精度GNSSを活用することで大幅な効率化が図れます。GNSS受信機付きのタブレット端末で設計図上の位置座標を現地にプロットすれば、広い敷地でも測量基準点に縛られずフレキシブルに墨出しが可能です。例えば、造成工事の区画ラインや建物基礎の位置をGNSS測量で迅速にマーキングでき、測点間の誤差も数センチ以内に抑えられます。最近では、スマホやタブレットの画面にAR表示で設計線を重ねて表示しながら墨出しするソリューションも登場しており、図面を読む手間を減らし直感的に正確な位置出しができるようになっています。


杭芯誘導

橋梁や建物の基礎工事などで行われる杭打ち作業では、杭を打設する位置(杭芯)の正確な誘導が求められます。高精度測位機器を用いることで、この杭芯誘導も効率的かつ確実になります。例えば、あらかじめ設計で定められた杭の中心座標をGNSS受信機に入力しておき、現場で受信機を持った作業員がその座標へ誘導されるようなシステムがあります。受信機と連動したタブレット上に表示される案内に従って移動すると、目的の位置に近づいた段階で「残り○cm」といった表示が出て、杭芯の真上に立てる仕組みです。これにより、経験の浅い作業員でも杭位置を見失わず、常に設計通りの位置に杭を据えることができます。また、物理的に杭を打ち込めない場所(例えば堅いコンクリート上や境界ぎりぎりの箇所)については、後述するAR技術で仮想的に杭位置をマークする手法も活用されています。


構造物の据え付け

プレキャストコンクリート製品や橋桁など大型構造物の据え付け作業でも、高精度測位が威力を発揮します。従来、構造物を所定の位置・高さに据え付ける際には、測量士が何度も測り直して微調整する必要がありました。RTK-GNSSを活用すれば、構造物に取り付けた受信機や、あるいは吊り荷を誘導するクレーンにGNSSセンサーを設置して、リアルタイムに位置座標を確認しながら据え付け位置に誘導することが可能です。現場では作業員がタブレット上で現在の構造物の座標(XYZ)と設計目標値との差をモニターし、「あと東に2cm、上に1cm」といった修正量を即座に把握して据え付けを行えます。これにより、一発で所定位置に据え付けることができ、クレーン待ち時間の短縮や人員削減にもつながります。高精度測位とデジタルなモニタリングにより、構造物設置の品質と安全性も向上しています。


外構施工

道路や駐車場の白線・ブロック塀・照明柱といった外構工事、上下水道のマンホールや側溝の設置作業など、広範囲かつ多数の要素がある施工でも高精度測位が活用されています。例えば、道路工事での縁石や側溝の設置位置出しでは、GNSSを利用することで図面上の座標を現地でダイレクトに確認できるため、長い距離の通りを一直線に揃える場合でもズレを最小限に抑えられます。上下水道の埋設管工事では、埋設位置や深さの測定にGNSSを活用して正確に出来形を記録することで、将来的な維持管理に役立つデータを残すことが可能です。また、公園整備や造成地の外構では、設計モデルを現地にAR表示しながら施工箇所を確認する取り組みも出始めています。高精度測位により、敷地全体を通じて誤差の少ない位置合わせが実現し、外構要素の仕上がり精度が向上するとともに、手戻りややり直しの削減にもつながっています。


ARナビゲーションや点群比較など最新技術活用

高精度測位技術とデジタル技術の融合により、近年登場した最新の活用事例も注目されています。代表的なものとして、AR(拡張現実)による精密な位置誘導(ナビゲーション)、点群データの比較活用、そしてICT施工へのデータ連携の3つが挙げられます。


ARナビゲーションによる精密誘導

高精度測位とAR表示を組み合わせれば、現地での「ここが目的の地点」という位置誘導を視覚的に行うことができます。例えば、スマートフォンやタブレットの画面に目的地点までの矢印やマーカーをARで表示し、利用者をセンチメートル単位でナビゲートするシステムがあります。事前にクラウド上で共有された座標データを端末の地図上で選択し、「この地点に向かう」と指示するだけで、画面に表示される矢印がリアルタイムに方向と距離を示します。目的地に近づくと、画面表示が拡大されて微調整モードになり、まさに杭打ちや点検箇所などのポイントにピンポイントで到達可能です。さらに、その場でスマホをかざしてARマーカーを表示すれば、地面上に仮想の印を置くこともできます。例えば、草に隠れた境界標や前回調査したクラック箇所にも、ARナビで誰でも迷わずたどり着き、同じ位置での再調査や撮影が容易になります。このようなARナビゲーション機能は、高精度測位があるからこそ実現できるもので、現場作業の省力化と正確性向上に大きく寄与しています。


点群データの比較活用

ドローンによる写真測量やLiDARスキャナの普及により、施工現場で3次元の点群データを取得することが一般化してきました。高精度測位技術は、こうした点群データの価値をさらに高めています。具体的には、GNSSで得た正確な位置情報を全ての点群に付与することで、取得した点群を設計モデルや既存の地形データと正確に重ね合わせることができます。その結果、掘削や盛土の進捗について、現場でスキャンした点群と設計の3Dモデルとの差分を即座に比較し、残土量や埋戻し量を算出するといったことが可能になります。従来は点群処理に専用のソフトウェアと時間が必要でしたが、最近ではクラウドサービス上で点群データを可視化・計測できるプラットフォームも登場しています。例えば、現場からアップロードした点群をウェブ上で確認し、任意の2点間距離や断面形状、体積差分をその場で計測できるような仕組みです。高精度な位置合わせがされている点群であれば、日々の出来形管理を半自動化でき、施工管理の効率が飛躍的に向上します。測量の専門知識がなくても、誰もが直感的に地形の変化量を把握できるため、現場とオフィス間での情報共有もスムーズです。


ICT施工とのデータ連携

高精度測位で取得した位置データや3Dモデルは、他のICT施工ツールとも連携することでさらなる効果を発揮します。例えば、施工機械のマシンガイダンス・マシンコントロールシステムと連動させるケースが増えています。ブルドーザーやバックホウなどの建設機械にGNSS受信機と設計データを搭載することで、オペレーターは運転席のモニター上に目標の掘削ラインや仕上がり面を確認しながら作業できます。GNSSによるリアルタイム位置把握があるため、オペレーターの経験に左右されず常に安定した精度での施工が可能となり、測量員が頻繁に確認する手間も省けます。また、現場で取得した出来形データ(例えば、高精度GNSSで測定したポイント群や写真)は、クラウド経由で即座に設計部門や発注者と共有でき、日々の進捗管理資料として自動反映することも可能です。電子納品に必要な帳票類も、現場で測ったデータをもとにソフトが自動生成する仕組みが普及しつつあり、測量から設計・施工・検査までデジタルに一貫したデータ連携が実現し始めています。このように、高精度測位はICT施工の基盤技術として、データ駆動型の現場運営を支えています。


測位精度向上がもたらす効率化・安全性・再現性・省人化

高精度測位技術の導入によって期待できる効果は多岐にわたりますが、特に「効率化」「安全性向上」「作業の再現性確保」「省人化」の4つが大きな柱となります。


作業効率と生産性の向上

センチメートル級の測位が可能になることで、測量・施工におけるムダな手戻りや調整作業が激減します。1回の計測や位置出しで狙った通りの精度が得られるため、やり直しの回数が減り、その分だけ作業スピードが向上します。また、高精度測位機器を現場担当者自身が使いこなせれば、測量の専門部署や外注に依頼していた作業を自前で即座に行えるようになります。例えば、従来2〜3人がかりだった丁張設置や出来形測定が1人で完結できるようになれば、人員配置の効率も上がり、生産性向上に直結します。実際に、ある現場ではタブレットとGNSS受信機を用いて担当者自ら出来形管理を行った結果、測量待ちの時間がなくなり施工サイクルが短縮したという報告もあります。高精度測位は、このように日々の現場作業全般の効率アップに貢献します。


安全性の向上

測量精度の向上は、安全面にも寄与します。従来、危険な場所での測量や確認作業では、作業員がリスクを負って現地に赴く必要がありました。高精度GNSSと関連技術を使えば、危険箇所へ人が立ち入らずに測定・観測を行える場面が増えます。例えば、高い法面の状態確認も、離れた安全な位置からGNSS搭載カメラで写真を撮影し、後でその写真に精密な位置情報を紐付けて解析できます。また、交通量の多い道路上での測点観測も、GNSSなら短時間で済むため作業員の露出時間を減らせます。ARによる支援で「あの危険箇所に近づかない」というゾーン設定をする取り組みも始まっており、高精度な位置把握によりヒヤリハットの記録や危険エリアの見える化も進んでいます。さらに、機械施工においてもGNSSによる自動制御が進めば、重機誘導のために近距離で作業する人員を減らせ、接触事故のリスクを低減できます。このように、高精度測位技術の活用は現場の安全確保にも大きく貢献します。


測定結果の再現性向上

「再現性」とは、同じ測定を何度行っても同じ結果が得られることを指します。高精度測位技術により、一度決めた座標や測定点を後日また正確に訪れて検証することが容易になります。例えば、災害復旧現場で定点観測を繰り返す場合でも、初回にGNSSで取得した測点データを保存しておけば、次回はその座標にARナビゲーションで正確に再訪し、同じ位置・同じ向きで写真を撮影するといったことが可能です。これによって経年変化の比較や、施工前後の差異検証が格段に正確かつ簡便になります。また、紙の図面や人の記憶に頼っていた頃は、測点が多少ずれても気づかず比較していたケースもありましたが、デジタルで座標管理することでそのようなミスも防止できます。点群データの取得についても、基準となる座標系がきちんと統一されていれば、別々の時期に取った点群を重ね合わせて精度よく差分を分析できます。これらは全て高精度測位がもたらす再現性の恩恵であり、データに基づく正確な品質管理や進捗管理を支える重要なポイントです。


省人化への貢献

深刻な人手不足に悩む建設業界にとって、省人化・自動化は喫緊の課題です。高精度測位技術の導入は、測量士など専門人材に頼っていた作業を平準化し、結果的に必要人員の削減につながります。例えば、先述したように一人で出来形測定や墨出しができれば、これまで2〜3人必要だった班編成を見直すことができます。また、経験の浅いスタッフでもGNSSとARのサポートで熟練者と同等の精度で作業できるようになれば、属人化の解消にもつながります。将来的には、GNSS誘導の建機による自動施工や、ドローン・ロボットによる自律測量がさらに普及していくでしょう。その際、正確な位置情報を与える高精度測位技術は自動化の根幹を担います。省人化は単に人を減らすだけでなく、限られた人員でより多くの現場を回せるようにすること、そして人が担うべき創造的な作業にリソースを振り向けられるようにすることが目的です。高精度測位の普及は、現場の省力化と人材有効活用を強力に後押しすると言えるでしょう。


スマホ×GNSS×ARによる手軽な高精度測位と運用メリット

高精度測位技術のハードルを大きく下げる存在として、スマートフォンやタブレットとGNSS受信機・AR技術を組み合わせた新しい運用スタイルが登場しています。従来のRTK-GNSS受信機は測量専用機器として高価で扱いにも専門知識が必要でしたが、近年はスマホに取り付けて使える小型のGNSSデバイスが登場し、現場の誰もが気軽にセンチメートル級測位を利用できる環境が整いつつあります。


:contentReference[oaicite:0]{index=0} *スマホに装着できる小型GNSS受信機の例(LRTK Phone)。このようなデバイスにより、手軽にセンチメートル級測位が可能になります。従来は据え置き型が主流だった高精度GNSS機器も、スマホと一体化することで現場でのモビリティが飛躍的に向上します。*


こうしたスマホGNSSデバイスを使う最大のメリットは、手軽さ汎用性です。スマートフォンは現場技術者が常に携行しているツールであり、専用機器を新たに持ち歩かなくても済みます。ポケットに収まる受信機をスマホに装着してアプリを起動するだけで、そのスマホが測量機器に早変わりします。使い慣れたスマホのインターフェースで操作できるため、専門的な研修を受けなくても直感的に使い始められます。例えば、アプリ上のボタンを押すだけで現在地の高精度な座標を記録したり、画面上に3DモデルをAR表示したりといった操作が簡単に行えます。


また、スマホとクラウドの連携によりリアルタイムな情報共有が可能となる点も大きな利点です。スマホGNSSデバイスで測定したデータは、そのままクラウドストレージにアップロードして社内外で共有できます。現場で取得した座標付き写真や点群データをオフィスにいる担当者が即座に確認し、指示を出すことも容易です。これにより、現場-オフィス間のコミュニケーションロスが減り、判断のスピードが上がります。紙の記録を持ち帰って整理するといった手間もなくなり、事務作業時間の短縮にもつながっています。


さらに、スマホ×GNSSの組み合わせはコスト面でも有利です。専用の高精度測位機器を一式揃えると数百万円規模になることもありますが、スマホGNSSデバイスは既存のスマートフォンを活用できる分、初期導入費用が抑えられます。デバイス自体も小型化・量産化によって比較的安価に提供され始めており、「社員一人に一台持たせても負担にならない」価格帯の製品も登場しています。例えば、ある国産スタートアップが提供するスマホ装着型GNSS受信機は、高性能ながら非常にリーズナブルな価格設定で、現場実務者の間で普及が進んでいます。


このように、スマホ×GNSS×ARというスタイルは、高精度測位を日常業務に溶け込ませる上で革命的な変化をもたらそうとしています。いつでもどこでもサッと取り出して測れる気軽さは、これまで測量を敬遠しがちだった人々にも門戸を開きました。結果として、現場の隅々で正確なデータが取られ、施工や維持管理のPDCAサイクルがより精密に回るようになります。「とりあえず現場を測ってみる」「すぐその場で確認する」といった機動的な運用が可能になる点で、スマホGNSSデバイスの潜在的な価値は非常に大きいと言えます。


スマホGNSSデバイス「LRTK」の導入ステップ

では、具体的にスマホGNSSデバイスを現場に導入するにはどのような手順を踏めば良いでしょうか。最後に、一例としてLRTKというスマホ装着型RTK-GNSS受信機の導入ステップを紹介します。LRTKは手軽さと高機能を両立したデバイスですが、他の類似デバイスについても基本的な流れは共通しています。


機器とアプリの準備: まず、スマートフォンまたはタブレット本体とLRTK受信機本体を用意します。対応するOSや機種を確認し、必要に応じて専用のスマホケースや固定用アタッチメントも準備します。メーカー提供の専用アプリをスマホにインストールしておきます。

初期設定と補正サービス接続: LRTK受信機をスマホに装着し、アプリを起動します。初回起動時には、利用する測位補強サービスを設定します。インターネット接続がある現場ではNtrip方式の基地局ネットワークに接続するか、通信圏外であればLRTKが受信可能なQZSSのCLASモードに切り替えます。また、測位結果を出力する座標系(世界測地系や平面直角座標系など)もアプリで選択します。

動作確認と試験測量: 導入当初は、既知点での測位を行い正しくセンチ級精度が出るか確認します。例えば、基準点にLRTKを据えて現在地を測位し、既知の座標値との差を検証します。あわせて、平均化測位機能などを活用し安定した値が得られるかチェックします。問題なければ、試しに社内の敷地などで簡単な出来形測定や墨出しを行い、従来手法との結果比較をしてみます。

現場への本格適用: 機器の操作に慣れてきたら、実際の施工現場でLRTKを活用してみます。最初は出来形管理など比較的リスクの低い用途から始め、徐々に墨出しや杭位置出しといった工程に適用範囲を広げます。現場ごとに電波状況(衛星視野やマルチパスの有無)も異なるため、都度測位状況をモニターしながら適切な使い方を習得します。

運用ルールの整備と教育: 複数の現場でLRTKを使い始める段階になったら、社内での運用ルールを定めます。例えば、測位データのファイル命名規則やクラウドへの保存方法、精度が出にくい場合の対処フロー(再測定や別方法での検証など)を決めておきます。また、現場スタッフへの教育も重要です。操作が簡単とはいえ、安全な取り扱いや基礎知識(衛星受信が悪い場所の把握など)は周知しておきます。

効果検証とフィードバック: 導入後しばらく運用したら、生産性向上の度合いや精度・品質への寄与を定量・定性的に評価します。例えば、「丁張設置に要する時間が平均30%短縮できた」「出来形検査で測り残しによる手戻りがゼロになった」などの成果を集計します。その上で、現場の声をフィードバックし、より活用範囲を広げる(他の部署にも展開する、追加のデバイスを導入する)判断材料とします。


以上がLRTK導入の大まかな流れです。ポイントは、小さく始めて効果を確認しながらスケールアップすることです。手軽に使えるツールだからこそ、現場になじませるには現場目線での試行と改善が不可欠です。しかし一度現場の信頼を得れば、LRTKのようなデバイスはなくてはならない日常ツールとなり、測位作業の在り方を根本から変えてくれるでしょう。


おわりに:LRTKで始める高精度測位

高精度測位技術は、今や特別な専門家だけのものではなく、現場で働く全ての人々が活用できる身近なツールへと進化しています。その象徴とも言えるスマホGNSSデバイス「LRTK」は、センチメートル級測位のハードルを下げ、誰もがいつでも正確な位置情報を扱える環境をもたらしました。建設現場の生産性向上や安全性確保において、高精度測位の果たす役割は今後ますます大きくなっていくでしょう。


まだ高精度測位を現場で本格的に使ったことがないという方も、この機会に小規模な導入から始めてみてはいかがでしょうか。LRTKのような手軽なデバイスであれば、初期投資や運用の負担も少なく、トライアルもしやすいはずです。実際に使ってみると、その精度と便利さから「もう以前のやり方には戻れない」と感じる場面も多いでしょう。高精度測位の導入は、現場業務の効率化だけでなく、データに基づく施工管理という新しいステージへの一歩でもあります。


ぜひ、高精度測位技術を積極的に現場に取り入れて、施工の品質と効率をワンランク引き上げてください。LRTKをはじめとするスマホGNSSソリューションは、その強力なパートナーとなってくれるはずです。建設現場の未来は、正確なデータに支えられたスマート施工へと着実に近づいています。この波に乗って、皆様の現場でも高精度測位による施工革新を実現しましょう。


LRTKで現場の測量精度・作業効率を飛躍的に向上

LRTKシリーズは、建設・土木・測量分野における高精度なGNSS測位を実現し、作業時間短縮や生産性の大幅な向上を可能にします。国土交通省が推進するi-Constructionにも対応しており、建設業界のデジタル化促進に最適なソリューションです。

LRTKの詳細については、下記のリンクよりご覧ください。

 

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こちらのお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。ぜひLRTKで、貴社の現場を次のステージへと進化させましょう。

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