目次
• 従来の点群データ活用とGoogleマップ表示の課題
• インストール不要!ブラウザ点群ビューアLRTKの特長
• LRTKがもたらす測量現場の変化
• おわりに:LRTKで誰でもできる簡易測量
• FAQ(よくある質問)
従来の点群データ活用とGoogleマップ表示の課題
近年、3Dスキャン技術の進歩により、建設・土木や測量の現場で点群データ(レーザー計測や写真測量で得られる無数の3次元点の集合)が注目を集めています。地形の起伏や構造物の形状を詳細に記録できる点群は、設計図との照合、工事での盛土や掘削の体積計算、安全性の確認など様々な場面で有用です。しかしその一方で、取得した点群データを現場で活用するにはいくつかの課題がありました。
まず、従来は点群データを表示・解析するために高価な専用機器や専門ソフトが必要でした。たとえば地上型レーザースキャナーやドローンを使った写真測量では高精度な点群を取得できますが、機材コスト が非常に高額で、操作やデータ処理にも高度なスキルが求められます。また大型機材での測量作業は複数人で丸一日かけて行うことも多く、人手不足や作業効率の面で大きな負担となっていました。「点群データは難しそうだ」と敬遠され、せっかく取得しても十分に活用されないケースもあったのです。
さらに、取得した点群データを処理・共有する難しさも無視できません。点群ファイルは数百万~数億点にも及ぶ巨大データになるため、高性能なワークステーションと専用ソフトがなければスムーズに扱えず、一般的には現場で測定後データを事務所に持ち帰って処理・解析する必要がありました。そのため、計測から結果の共有までタイムラグが生じて迅速な意思決定を妨げがちでした。関係者へデータを渡すにも外部ストレージで手渡したり、静止画に書き出して報告するといった手間がかかり、せっかくの3D情報を十分に共有活用しきれないという問題もあったのです。
また、点群データの地図上での可視化にも課題がありました。通常の点群は取得しただけでは位置座標(経緯度などの絶対座標)を持たないこと が多く、現実のどこに対応するかすぐには分かりません。そのため、例えば「点群データをGoogleマップ上で表示して直感的に位置を確認したい」「みんなで地図上で共有したい」と思っても、従来の方法では簡単には実現できませんでした。専門ソフトで座標合わせをしたり独自の3Dビューア環境を構築する必要があり、一般ユーザーにとってハードルが高かったのです。
このような状況を受け、国土交通省が推進する*i-Construction*など業界全体でICT活用・現場DX(デジタルトランスフォーメーション)が叫ばれる中、現場で手軽に使えて点群データをすぐ可視化できる新技術の登場が強く求められてきました。
インストール不要!ブラウザ点群ビューアLRTKの特長
こうした課題を解決するソリューションとして注目されているのが、インストール不要でブラウザ上で点群を表示・共有できるLRTKです。LRTKは東京工業大学発のスタートアップ企業によって開発された革新的な測量システムで、スマートフォンに装着する小型の高精度GNSSデバイスとクラウドサービスから構成されています。特殊な大型機材を 使わずにセンチメートル級の位置情報付き点群データを手軽に取得し、すぐにクラウド上で可視化・共有できることが最大の特長です。専用デバイスはわずか約165gと軽量で厚さ1cmほどのポケットサイズですが、高精度GNSSアンテナとRTK受信機、バッテリーを内蔵しており、スマホに装着するだけでリアルタイムキネマティック(RTK)による測位でセンチ級の精度を実現します。従来の測量機器と比べて導入コストも抑えられるため、1人1台の測量ツールとして常に携行するといった運用も現実的になりました。
LRTKクラウドはインターネット環境とWebブラウザさえあれば利用可能で、PCへのソフトインストールは一切不要です。以下にLRTKの主な特長をまとめます。
• ソフトウェア不要で即利用: 専用ソフトをインストールする手間なく、Webブラウザが使える環境さえあれば現場のタブレットからオフィスのPCまでどこでも3D点群データを閲覧できます。大容量の点群データ処理はクラウド側で行われるため、手元の端末に高い処理性能は不要です。重たい専用ソフトを起動するストレスもなく、社内のどのPCからでも最新データにアクセス可能になります。
• スマホで手軽に点群計測: 専用の小型RTK-GNSS受信機をスマートフォンにワンタッチ装着し、LRTKアプリを使うことで誰でも簡単に点群スキャンが行えます。LiDAR非搭載のスマホでも自動撮影した複数画像から点群生成が可能で、幅広い端末で活用できます。高精度な測位機能とスマホ内蔵のLiDAR・カメラを組み合わせることで、複雑な地形や構造物でも片手でスキャンするだけで計測完了。三脚を据える必要もなく、スマホで動画撮影するような感覚で歩き回るだけで現場の3Dデータを取得できます。
• 高精度・絶対座標の3D点群: LRTKは常にセンチメートル級の精度で自身の位置を測位しているため、スマホで取得した点群データすべてに正確な位置座標(絶対座標)が付加されます。通常のスマホ単体によるLiDARスキャンでは、取得した点群モデルが現実世界のどこに位置するのか不明だったり、歩き回るとデータが歪んで位置ズレが生じることがありました。LRTKではそうした誤差が起こらず、複数回に分けてスキャンしたデータ同士も自動でピタリと重なります。取得した点群は地理座標を持っているため、地図や設計図面とも直ちに重ね合わせて照合でき、現場の3Dデータをすぐに空間上で把握することが可能です。
• 充実した3Dビューア機能: ブラウザ上の3Dビューアで点群データを直感的に操作できます。マウスやタッチ操作で自由に視点を動かして全体を俯瞰したり、詳細部分を拡大して確認することが可能です。さらに、点群上で任意の2点間の距離計測、ポリゴンで囲んだ範囲の面積計測、地表面で囲った領域の体積計測など、解析ツールも豊富に備わっています。点群上の任意位置にマーカーを配置したりコメントを残す機能もあり、現場で気付いた点や指示事項を3D空間上で共有することもできます。取得した点群からその場で必要な寸法を測ったり、盛土や掘削の数量を即座に算出できるため、追加の計算作業を待つ必要もありません。
• クラウドでデータ共有: LRTKで計測された全てのデータは自動的にクラウドストレージに保存されます。現場でスキャンが完了した時点でスマホからクラウドにデータが同期されるため、作業後に事務所へ戻った頃にはPC上で詳しく点群を確認できる状態になっています。クラウドにアップロードされた点群データは関係者とリンクを共有するだけで閲覧可能です。相手側で専門ソフトを持っていなくても、送られてきたURLをブラウザで開くだけで3Dビューアが立ち上がり、誰でもデータを見られます。共有リンク に有効期限やパスワードを設定することもでき、セキュリティ面でも安心です。また、一つの画面上で複数の点群データや3D設計モデルを同時に表示することも可能なので、離れた場所にいるチームメンバーとも共通の3D情報をリアルタイムに見ながら議論できるのは大きな強みです。
このようにLRTKを活用すれば、現場で「自分たちの手でサッと測り、その場ですぐ3Dデータを確認して共有する」という新しい測量ワークフローが実現します。ブラウザ上で地図と点群を重ねて表示し、その場でチーム内共有まで完結できるのです。次に、この技術革新が具体的に現場にもたらすメリットを見てみましょう。
LRTKがもたらす測量現場の変化
上述のような特長を持つLRTKは、測量や施工管理の現場にさまざまな変化をもたらします。まず挙げられるのが作業効率の飛躍的向上です。これまで数人がかりで丸一日かかっていた測量作業が、LRTKを使えば1人で短時間に完了する場合もあります。例えば大きな盛土の体積を求める際、従来は多数の点で高さを測って計算していましたが、LRTKならスマホで周囲をさっ と歩いてスキャンするだけで詳細な3Dモデルが取得でき、クラウド上ですぐに体積が自動算出されます。測量結果をとりまとめて図面化する作業に費やしていた時間を大幅に短縮できるため、その分を次の業務に充てることが可能です。
安全性の向上も見逃せません。危険な場所での計測や深夜帯に行わざるを得なかった作業でも、LRTKがあれば比較的安全な位置から短時間でデータ収集が完了します。例えば鉄道トンネル内のクリアランス(建築限界)測定は従来、終電後の夜間作業が必要でしたが、LRTKであれば日中にトンネル内を短時間歩いてスキャンするだけで、安全かつ正確に必要な空間寸法を把握できます。高所構造物や急斜面の測量でも、作業者が地上からスマホをかざしてスキャンするだけで必要な点群を取得できるため、足場を組んだり高所に登るリスクを減らせます。これまで夜間や危険個所で行っていた測定作業も、昼間の短時間作業に置き換えられる可能性があります。
LRTKは人材不足の解消にも寄与します。高度な3D測量は従来、経験豊富な測量技術者に任せるしかありませんでしたが、LRTKを使えば現場の誰もがある程度3D計測をこなせるようになります。直感 的なスマホ操作と自動解析により、新人社員や測量の専門外のスタッフでも必要十分なデータを取得・活用できるため、特定のエキスパート一人に業務が集中するのを防ぎます。これは組織全体の生産性向上につながり、将来懸念される測量技術者不足への対策としても有効です。
さらに、取得した高精細な3D点群データを記録として蓄積できる点も重要です。従来は紙の図面や写真で残していた施工状況も、点群という精密なデジタルデータで保存できます。これにより工事前後の地形変化を後から振り返って検証したり、万一トラブルが発生した際にも当時の現場状況を3Dで再現して原因分析するといったことが可能になります。現場のデータがクラウドで一元管理されることで、過去の記録を探す手間も減り、社内での情報共有もスムーズになるでしょう。
またLRTKはドローンを用いた写真測量との連携も可能です。上空から撮影した画像群から生成した点群モデルにRTK-GNSSによる高精度な座標を付与することで、広大な現場の地形測量も効率よく高精度に行えます。地上のスマホ計測と空中のドローン計測を組み合わせれば、短時間でより包括的な3Dマップを構築するこ とも夢ではありません。例えば大規模な造成現場では、ドローンで現場全体をスキャンしつつ、樹木や建造物の陰になって取得できなかった部分をLRTK Phoneで地上から補完するといった使い方もできます。異なる方法で取得した点群同士も、全てが最初からグローバル座標(世界測地系の絶対座標)で整合しているため、後からの位置合わせ作業なしでシームレスにデータを統合できる点も画期的です。
おわりに:LRTKで誰でもできる簡易測量
このようにLRTKは、測量・施工の現場におけるデジタル化(DX)を強力に推し進めるキー・ツールです。最新の技術を駆使しながらも操作は簡単で、特別な資格や高度な専門知識がなくても扱える簡易測量を実現しています。簡易測量の最大のメリットは「速さ」「手軽さ」「精度」を両立できることです。LRTKを導入すれば、必要なときにすぐ自分たちの手で現場を測り、そのデータを即座に共有して次のアクションに移ることができます。このスピード感は現場の生産性を飛躍的に向上させ、限られた人員でも高品質な成果を出し続ける原動力となるでしょう。
もし現在の測量業務において時間やコスト面で課題を感じているのであれば、ぜひ一度LRTKの活用を検討してみてください。誰でも短時間で正確に現場を3D化でき、データ共有までシームレスに行えるLRTKは、これまで諦めていた作業の効率化や新たな活用方法など測量の可能性を大きく広げてくれる頼もしい味方になってくれるはずです。
FAQ(よくある質問)
Q: LRTKを使うにはどんな機材や準備が必要ですか? A: LRTKはインターネットに接続できるスマートフォンやタブレットがあれば利用できます。自分で点群計測を行う場合は、スマホに装着する小型のLRTKデバイス(高精度GNSS受信機)と専用のLRTKアプリが必要です。一方、同僚や他社から共有された点群データを閲覧するだけであれば特別な機材は不要です。送られてきた共有URLをPCやスマホのブラウザで開くだけで、インストール不要の3Dビューアを通じてデータを確認できます。なおLRTKデバイス本体は専用のスマホケースにワンタッチで取り付け可能で、必要に応じて一脚(ポール)を装着すれば従来のGNSS測量機のように地面の一点を精密に測定する使い方もできます。
Q: 測量の専門知識がなくても扱えますか? A: はい、LRTKは初心者でも扱いやすいよう設計されています。スマホアプリの操作は直感的で、画面の指示に従って進めるだけで誰でも点群計測を開始できます。得られた3Dデータの可視化や計測もブラウザ上で対話的に行えるため、難しい設定やコマンド操作は必要ありません。ただし実務で活用する上では座標系の知識や測定項目の基礎理解があるとよりスムーズですので、最初は社内の技術者がサポートしつつ現場で使ってみると良いでしょう。実際に、短時間の講習を受けただけで新人スタッフがLRTKを使いこなし、測量作業を補助できるようになった事例も報告されています。
Q: どんな用途や現場でLRTKは役立ちますか? A: LRTKは土木・建設系の幅広いシーンで活用できます。例えばインフラ工事現場では盛土や掘削量の測定に威力を発揮します。従来は人力で行っていた土量計算も、LRTKで地形の点群をスキャンすれば即座に体積が算出可能です。また、広大な敷地の地形測量でもLRTKなら一度現場を歩くだけで高密度な地表面データを取得でき、トータルステーションで一点一点測る従来手法より格段に作業時間を短縮できます。取得した点群には漏れがなく現況を余すところなく記録できるため、後から「測り忘れた場所があった」と再調査するリスクも減ります。出来形管理では施工後の地盤や構造物を点群で詳細記録し、設計データと重ね合わせて仕上がりを確認するといった使い方ができます。橋梁やトンネルの変位測定、プラント設備の配管の取り合いチェックなど複雑形状の寸法確認にも3D点群は有効です。さらに取得データから断面図を作成したり、設計モデルとの差分を色分け表示して出来形を見える化するといった解析も可能です。屋内外を問わず「現場の現況を詳しく把握したい」という場面であれば、LRTKが力を発揮するでしょう。
Q: LRTKで取得する点群データの精度はどのくらい信頼できますか? A: LRTKはRTK-GNSSによるセンチメートル級の測位精度とスマホのLiDAR/カメラによる高密度な点群取得を組み合わせており、適切な手順で計測すれば一般的な土木測量・施工管理には十分な精度の3Dデータが得られます。もちろんミリ単位の厳密な精度が求められる基準点測量など特殊な用途では専用機器が必要になる場合もあります。しかし、盛土体積の算出や構造物の変位チェックといった多くの現場業務ではLRTKの精度で問題なく対応可能であることが実証されています。
Q: 導入することでコスト削減につながりますか? A: はい、LRTKの活用はコスト面でも大きなメ リットがあります。まず、高価な3Dレーザースキャナーや測量機器を新規購入するより、LRTKデバイスとスマホを組み合わせた方が初期投資を大幅に抑えられるケースが多いです。また測量作業の効率化によって人件費や日数を削減できるため、トータルの運用コスト低減にもつながります。クラウド上でデータ共有が完結することで紙の図面を郵送したり出張して打ち合わせる機会も減り、結果的に時間と費用の両面を節約できるでしょう。現場の規模や用途によりますが、LRTKは必要十分な精度を維持しながら経済的な測量を実現するソリューションと言えます。
Q: 大容量の点群データでもブラウザで表示できますか? A: はい、LRTKクラウドは大規模な点群データにも対応しています。クラウド側でデータを効率よく処理・配信しているため、数千万点規模の巨大な点群ファイルでもブラウザ上で軽快に操作可能です。ユーザー側の端末には高性能なGPUやCPUは要求されず、必要に応じて点群を適切に間引き表示することで滑らかな閲覧体験を実現しています。実際に、一般的なノートPC上で1億点を超えるレーザースキャンデータをスムーズに表示できています。
Q: 他のソフトやシステムとの互換性はありますか? A: LRTKで 取得した点群データや計測結果は、汎用的なファイル形式でエクスポート・共有が可能です。例えば点群データは一般的なLASやPLY形式などに出力できるため、他社製の点群処理ソフトで詳細解析したり、断面形状をDXFデータで書き出してCAD図面に取り込むこともできます。また、LRTKが付与する測位座標は公共座標系(世界測地系)に対応しているため、他の測量データやGISシステムとも整合性を取りやすくなっています。つまりLRTKを使えば、取得した点群を既存のワークフローにもスムーズに組み込めるのです。
Q: 屋内やGNSS信号が届かない場所でも利用できますか? A: GNSSが使えない環境でも、スマートフォン単体のセンサー(LiDARやカメラ)を用いて点群データを取得すること自体は可能です。ただしその場合、取得される点群には絶対座標が付与されずローカル座標系での記録となるため、他のデータとの厳密な位置合わせには工夫が必要になります。LRTKには写真画像を用いて高精細な点群を生成する「詳細点群スキャン」モードも備わっており、GPSが届かない屋内空間の3Dモデル化にも応用できますが、精密な測位が要求される用途では事前に既知点との紐づけ(ジオリファレンス)を行うなどの対策を取ると安全です。屋内であってもWi-Fiやスマホ通信によってクラウドに接続できれば、その場でスキャンデータをアップロードして関係者と共有できる利点は変わりません。屋外のGNSS計測と屋内のスキャンデータを組み合わせて利用す ることで、建物内部と外部を統合した3Dモデルを構築するといった活用も期待できます。
LRTKで現場の測量精度・作業効率を飛躍的に向上
LRTKシリーズは、建設・土木・測量分野における高精度なGNSS測位を実現し、作業時間短縮や生産性の大幅な向上を可能にします。国土交通省が推進するi-Constructionにも対応しており、建設業界のデジタル化促進に最適なソリューションです。
LRTKの詳細については、下記のリンクよりご覧ください。
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