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点群で仮設配管の支障を見つけるための5チェック

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万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

目次

仮設配管の支障確認で点群が役立つ場面

チェック1 既設設備や構造物との離隔を確認する

チェック2 作業動線と搬入動線を点群上で重ねて見る

チェック3 勾配、支持、たわみの成立条件を確認する

チェック4 維持管理と緊急対応のためのアクセスを確認する

チェック5 撤去時まで含めた干渉リスクを確認する

点群で仮設配管を見るときの注意点

まとめ 点群は仮設配管の支障を早めに見つける共通資料になる


仮設配管の支障確認で点群が役立つ場面

工事現場や設備更新の現場では、仮設配管を一時的に設置して、排水、給水、冷却水、汚水、エア、薬液、燃料、消火用水などを迂回させる場面があります。既設設備を止めずに工事を進める場合や、段階施工で一部の系統だけを先に切り替える場合、仮設配管は工程を成立させるために重要な役割を持ちます。しかし、仮設という名前が付いていても、実際には安全性、通行性、施工性、維持管理性に大きく関わります。短期間だけ使う配管であっても、設置場所を誤ると、作業員の通路をふさいだり、重機の旋回範囲に入ったり、既設配管や架台と接触したり、緊急時の避難や点検の妨げになったりします。


従来は、現地踏査、写真、平面図、立面図、担当者の経験をもとに仮設配管のルートを決めることが多くあります。もちろん、これらは今でも重要です。ただし、現場が狭い場合、設備が密集している場合、地上と上部の両方に障害物がある場合、図面と現況が一致していない場合は、平面図だけでは判断しにくい支障が残ります。特に仮設配管は、工事期間中の一時的なルートであるため、正式な設備図に十分反映されていないこともあります。現場で「通ると思っていたが、実際には当たった」「足場を組んだ後に配管が邪魔になった」「搬入口の高さが足りなかった」といった問題が起きる原因は、現況の立体的な確認不足にあることが少なくありません。


そこで役立つのが点群です。点群は、現場の形状を多数の点として三次元的に記録したデータです。床、壁、梁、柱、既設配管、ダクト、ケーブルラック、機械基礎、架台、手すり、階段、開口部、仮囲い、足場などを、同じ空間の中で確認できます。点群を使うことで、仮設配管の予定ルートが本当に通るか、周辺設備とどの程度離れているか、作業員が通れる幅が残るか、車両や台車の移動に支障がないかを、現場に行く前または現場で早い段階から検討しやすくなります。


ただし、点群を取得すれば自動的に支障が見つかるわけではありません。点群は現況を立体的に見るための材料であり、そこから支障を読み取るには確認の順番が必要です。仮設配管の目的、配管径、接続先、流体の性質、必要勾配、支持方法、通行帯、搬入計画、撤去方法を整理しないまま点群を見ても、どこを重点的に確認すべきかが曖昧になります。点群を実務で使うときは、見た目の迫力よりも、設置判断に必要な確認項目へ落とし込むことが大切です。


この記事では、点群で仮設配管の支障を見つけるための5つのチェックを、実務担当者向けに整理します。対象は、建設現場、プラント、工場、上下水道、道路、河川、建築設備、改修工事など、仮設配管が関係する幅広い現場です。点群を単なる記録データで終わらせず、仮設計画、現地調整、関係者説明、施工前確認に使うための見方を解説します。


チェック1 既設設備や構造物との離隔を確認する

仮設配管の支障確認で最初に見るべきなのは、既設設備や構造物との離隔です。仮設配管は、正式な配管ルートよりも自由に引き回せるように見えますが、実際には周囲の設備、壁、梁、柱、床段差、扉、架台、階段、手すり、ダクト、電気設備、ケーブルラックなどに制約されます。特に改修工事や設備更新の現場では、図面に載っていない小配管、後付けの支持金物、保温材、バルブ、計器、仮設電源、既存の養生材があることも多く、紙の図面だけで安全なルートを判断するのは難しい場合があります。


点群を使うと、仮設配管を通したい空間の幅、高さ、奥行きを立体的に確認できます。たとえば、床上に配管を這わせる場合は、壁際に見える空きスペースが実際に配管径と支持材を含めて収まるかを確認します。上部に吊る場合は、梁下、天井下、既設配管下、ダクト下の有効高さを見ます。ラックや架台に沿わせる場合は、既設の配管やケーブルとの離隔だけでなく、バルブ操作、保温材の厚み、フランジ部の出っ張り、支持金物の位置も考える必要があります。点群上で断面を切ると、平面図では見落としやすい上下方向の干渉を把握しやすくなります。


離隔確認では、配管そのものの外径だけを見てはいけません。仮設配管には、継手、フランジ、バルブ、ホース接続部、支持金物、保護材、保温材、養生材、固定バンドなどが付くことがあります。さらに施工時には、人の手、工具、締付作業のための余裕、吊り込み時の振れ、曲げ半径、接続作業の姿勢も必要です。点群上で直線的に通るように見えても、実際の施工では接続部が壁に近すぎて工具が入らない、バルブハンドルが回せない、支持材を固定する面がないといった問題が起きます。点群で確認するときは、仮設配管の中心線だけでなく、必要な作業空間を含めた外形として見ることが重要です。


また、既設設備との離隔は、接触しなければよいという単純な話ではありません。振動、熱、結露、漏水、薬液飛散、点検時の接触、地震時や重機接近時の揺れなどを考えると、わずかな隙間だけで配管を通す計画は避けるべき場面があります。特に、電気設備の近く、制御盤の前、計装配管の周辺、回転機械の近く、熱を持つ配管の周辺では、仮設配管が一時的なものであっても慎重に扱う必要があります。点群はあくまで形状情報なので、熱、電気、流体の危険性そのものは表示されません。現地の設備種別や管理基準と合わせて、点群上の距離を見ることが必要です。


点群を使った離隔確認では、複数の視点から見ることも大切です。正面から見ると十分に空いているように見えても、斜めから見ると配管の曲がり部が既設設備に近いことがあります。平面方向では問題がなくても、上部の梁や吊りボルトと干渉することもあります。床付近では、排水溝、グレーチング、アンカー、段差、床勾配、既存の仮設物が支障になる場合があります。点群を回転させ、断面を切り、必要に応じて予定ルートを線や簡易モデルで重ねることで、見落としを減らせます。


現場で特に注意したいのは、点群の取得時点と施工時点の差です。点群を取得した後に、足場、仮囲い、資材置き場、仮設電源、別工区の配管、養生材が追加されると、確認した離隔が変わります。仮設配管は工程の途中で設置されるため、点群取得時の現況だけでなく、設置予定日の現場状態を想定して確認する必要があります。点群を使うときは、いつ取得したデータなのか、取得後に何が変わったのかを明確にし、必要であれば現場写真や追加計測で補うことが安全です。


チェック2 作業動線と搬入動線を点群上で重ねて見る

仮設配管の支障は、配管が物理的に通るかどうかだけでは判断できません。配管を設置した後に、人、台車、資材、重機、足場材、廃材、点検者が通れるかを確認する必要があります。現場では、仮設配管が床上を横断したことでつまずきやすくなったり、通路幅が狭くなったり、搬入口の有効幅が不足したり、作業員が遠回りを強いられたりすることがあります。これらは、配管単体の干渉ではなく、作業動線や搬入動線との干渉です。


点群を使うと、実際の通路幅、天井高さ、曲がり角の余裕、段差、扉の開閉範囲、車両や台車が通る空間を立体的に確認できます。仮設配管の予定ルートを点群上に重ねることで、通路として残る幅を把握しやすくなります。狭いプラント内、地下ピット、機械室、ポンプ室、共同溝、工場内通路、建物の改修現場では、わずかな配管位置の違いで通行性が大きく変わります。点群上で歩行者の通行幅、資材搬入幅、作業姿勢の余裕を見ておくことで、施工後の手戻りを防ぎやすくなります。


作業動線の確認では、普段の通行だけでなく、作業時の姿勢も考える必要があります。人が正面を向いて歩けるか、工具や資材を持って通れるか、二人作業で配管を持ち運べるか、脚立や移動式の作業台を置けるか、バルブ操作のためにしゃがむ場所があるかを確認します。点群上では通路に見えても、実際には段差、傾斜、開口部、排水溝、既存配管の立ち上がりがあり、安全な歩行が難しいこともあります。特に仮設配管を床上に設置する場合は、つまずき、踏み抜き、転倒、ホースの損傷、車輪の引っ掛かりを想定する必要があります。


搬入動線では、幅だけでなく高さと旋回余裕が重要です。配管材、ポンプ、タンク、発電機、仮設架台、足場材、機械部品などを搬入する場合、通路の最小幅だけで判断すると、曲がり角で通らないことがあります。点群上で曲がり角や入口付近を確認し、搬入物の長さ、幅、高さを想定した空間があるかを見ます。仮設配管が壁際に寄っていても、曲がり角で搬入物の振れ幅に入る場合は支障になります。また、上部に仮設配管を通す場合でも、吊り荷やフォークリフトのマスト、クレーンのフック、搬入物の持ち上げ高さと干渉する可能性があります。


緊急時の動線も見落としてはいけません。仮設配管が避難経路、消火設備の前、非常用扉、点検口、制御盤の前、緊急停止装置の周辺をふさぐと、通常作業では問題がなくても、異常時に大きな支障になります。点群では、扉や盤の前に空間があるか、通路が途中で狭くなっていないか、配管をまたぐ必要がないかを確認できます。ただし、避難や防災に関わる判断は、現場の安全管理ルールや関係法令、施設管理者の基準と合わせて行う必要があります。点群は確認の補助資料であり、単独で可否を決めるものではありません。


作業動線と搬入動線を点群で見るときは、関係者によって見ている支障が違うことを意識すると効果的です。配管担当者は配管が通るかを重視し、建築担当者は足場や仮囲いを重視し、設備担当者は盤や機械の点検スペースを重視し、安全担当者は通路と避難を重視し、施工管理者は工程と搬入を重視します。点群を共通資料として使い、同じ三次元空間を見ながら確認すれば、言葉だけでは伝わりにくい支障を共有しやすくなります。特に、仮設配管が複数の工種にまたがる場合は、点群上で支障箇所を画面共有し、誰の作業に影響するのかを明確にしておくことが大切です。


チェック3 勾配、支持、たわみの成立条件を確認する

仮設配管は、ルートが通ればよいわけではありません。流体を安全に流すための勾配、配管を保持する支持、使用中に問題を起こさないたわみの管理が必要です。特に排水や汚水の仮設配管では、勾配が不足すると滞留、詰まり、逆流、異臭、清掃頻度の増加につながります。圧送配管や給水配管であっても、空気だまり、ドレン抜き、曲がり部の圧力損失、支持不足による振動、接続部への負担を考える必要があります。点群は、仮設配管の高さ関係や支持先の候補を確認するうえで有効です。


勾配の確認では、接続元と接続先の高さを点群上で把握し、仮設配管が必要な高さ変化を確保できるかを見ます。平面図では近く見える接続先でも、実際には床段差や架台高さ、既設管の取り出し位置が違うことがあります。点群を使うと、既設管の高さ、床面の高低差、ピットの深さ、側溝や排水桝の位置、壁貫通部の高さを立体的に確認しやすくなります。排水系の仮設配管では、途中に逆勾配がないか、低い部分に水がたまらないか、清掃口を設ける余裕があるかを確認することが重要です。


支持の確認では、仮設配管をどこで受けるかを点群上で検討します。床置きにするのか、架台を置くのか、既設架台に沿わせるのか、壁や梁から吊るのか、仮設足場に固定するのかによって、支障の種類が変わります。床置きの場合は、通行の妨げやつまずき、床面の耐荷重、排水溝のふさぎ込み、車輪との接触が問題になります。吊り配管の場合は、吊り元の有無、梁や天井との離隔、既設設備への影響、作業足場の必要性が問題になります。点群で支持候補の位置を確認し、支持間隔を現場条件に合わせて無理なく確保できるかを見ておくと、施工前の判断がしやすくなります。


たわみの確認も仮設配管では重要です。特にホース状の仮設配管や長い仮設管は、支持が少ないと垂れ下がり、通路や設備に干渉することがあります。水が入ると重量が増え、空の状態で問題がなかった配管が使用時に下がることもあります。点群上では、配管の計画高さと周囲の有効高さを確認し、多少のたわみや揺れが出ても支障にならない余裕があるかを見る必要があります。既設の配管やダクトの下を通す場合、余裕が小さいと、運転中の振動や温度変化で接触する可能性があります。


また、仮設配管は使用期間中に状態が変わることがあります。流量が増減する、ポンプ運転のタイミングが変わる、温度変化で伸縮する、支持材が緩む、通路側に押される、別工事の資材が寄せられるといった変化です。点群は取得時点の形状を記録するものなので、動的な変化は別途想定する必要があります。点群で確認した空間に余裕が少ない場合は、現場での固定方法、保護方法、点検頻度、表示方法を合わせて考えることが大切です。


勾配、支持、たわみの確認では、仮設配管の種類を分けて考えると整理しやすくなります。重力で流す排水系は高さ関係を優先し、圧送系は支持と接続部の負担を重視し、可とう性のある配管は曲げ半径と擦れを確認し、高温や低温の流体を扱う配管は熱の影響や触れ防止を考えます。点群は、これらの条件を同じ画面上で確認するための土台になります。点群だけで配管設計を完結させるのではなく、配管の機能条件を点群上の空間条件と照合することが、支障発見につながります。


チェック4 維持管理と緊急対応のためのアクセスを確認する

仮設配管は設置して終わりではありません。使用期間中に点検、バルブ操作、漏れ確認、清掃、支持材の増し締め、ポンプの確認、ホース接続部の確認、圧力や流量の確認が必要になる場合があります。短期間の仮設であっても、異常が起きたときに近づけない、バルブを操作できない、漏れ箇所を確認できない、ポンプを止められないという状態は避けなければなりません。点群で仮設配管の支障を見るときは、設置時の通りやすさだけでなく、使用中の維持管理アクセスを確認することが重要です。


点群上では、仮設配管の予定ルートに対して、人が近づけるスペースがあるかを確認します。バルブ、継手、接続部、ポンプ、仮設タンク、分岐部、清掃口、計器、ドレン、エア抜きなどは、後から操作や点検が必要になりやすい場所です。これらを壁際、機械の裏、足場の奥、床段差の向こう側、狭い隙間に配置すると、日常点検がしづらくなります。点群を使えば、配管ルートの周囲に人が立てるか、しゃがめるか、工具を使えるか、ライトを当てて確認できるかを事前に見やすくなります。


緊急対応の観点では、漏水や破損が起きたときの止水、排水、養生、復旧作業を考えます。仮設配管は現場の通路や作業エリアに近い場所を通ることが多いため、漏れた場合に床面へ広がる、電気設備に近づく、階段や開口部へ流れる、下階へ落ちるといったリスクがあります。点群は、床勾配や排水先を完全に判断できるものではありませんが、床面の高低差、近くの開口部、機械基礎、側溝、盤の位置を立体的に把握する助けになります。漏れたときにどこへ流れそうか、止水作業のためにどこからアクセスするかを、点群を見ながら関係者で確認できます。


維持管理アクセスでよくある見落としは、点検できる位置と操作できる位置が違うことです。たとえば、バルブが見えていても、ハンドルを回すための腕の動きが取れない場合があります。接続部が見えていても、工具を差し込む方向に壁や既設配管がある場合があります。ポンプに近づけても、交換や引き抜きのための上部空間が足りない場合があります。点群上で対象物の周囲を立体的に見ることで、単に見えるかどうかではなく、作業が成立するかどうかを確認しやすくなります。


夜間や休日を含む現場では、誰が点検するのかも考える必要があります。仮設配管を設置した担当者はルートを理解していても、別の担当者や警備担当、施設管理者が見る場合、どこを通ってどこを確認すればよいか分かりにくいことがあります。点群に仮設配管のルート、バルブ位置、注意箇所、通行禁止範囲を重ねて共有すれば、現地説明の補助になります。特に設備が密集した場所では、写真だけでは奥行きや位置関係が伝わりにくいため、点群を使った説明が役立ちます。


ただし、点群上で見える空間が、そのまま安全なアクセスになるとは限りません。床の滑りやすさ、暗さ、騒音、熱、臭気、酸欠のおそれ、薬液の危険性、感電のおそれ、高所作業の要否などは、点群だけでは判断できません。維持管理アクセスを確認するときは、点群で空間を見たうえで、現場の安全基準、作業許可、保護具、立入制限、監視体制を合わせて確認する必要があります。点群は安全判断の入口であり、現場管理の代替ではありません。


チェック5 撤去時まで含めた干渉リスクを確認する

仮設配管は、設置時と使用時だけでなく、撤去時にも支障を起こすことがあります。工事の初期段階では空いていた通路が、後工程で足場、仕上げ材、設備、仮囲い、資材置き場によって狭くなる場合があります。設置時は簡単に通せた配管でも、撤去時には周囲の設備が増えて取り外せない、長尺材を引き抜けない、支持材に手が届かない、配管内の残水を抜く場所がないといった問題が起きます。仮設配管の計画では、最後に安全に外せるかまで確認することが必要です。


点群を使うと、現在の現場状態を三次元で確認しながら、撤去時に残る予定の構造物や仮設物を想定できます。たとえば、建物内の改修工事では、仮設配管を先に通した後に壁や天井の復旧が進むことがあります。プラントや工場では、仮設配管の周囲に別の設備が追加されることがあります。道路や土木工事では、仮設配管の近くに仮設道路、山留め、覆工板、仮囲いが設置されることがあります。点群に工程ごとの予定を重ねて考えることで、撤去時に逃げ場がなくなるルートを早めに見つけられます。


撤去時の干渉で重要なのは、配管をどの単位で外すかです。短い部材に分解して撤去するのか、ホースとして巻き取るのか、長尺のまま引き抜くのか、クレーンや台車を使うのかによって必要な空間が変わります。点群上で配管ルートだけを見るのではなく、撤去時に部材を動かす方向、仮置きする場所、残水処理の場所、搬出口までの経路を確認します。特に曲がりが多いルートや高所を通るルートは、設置より撤去の方が難しくなる場合があります。


撤去時には、仮設配管が空であるとは限りません。残水、泥、薬液、油分、スラッジなどが残る場合があり、撤去作業中に漏れると周辺の仕上げ面、電気設備、床、排水系統に影響することがあります。点群では液体の状態までは分かりませんが、漏れた場合に影響を受けやすい位置関係を確認できます。撤去時に養生できるスペースがあるか、受け皿や容器を置けるか、排出先まで安全に誘導できるかを、点群で事前に見ておくことは有効です。


また、撤去のタイミングが工程に与える影響も見逃せません。仮設配管が残っていることで、仕上げ作業、検査、清掃、足場解体、設備試運転、引渡し前確認が進めにくくなることがあります。点群を使って仮設配管の位置を関係者に共有しておけば、どの範囲がいつまで使えないのか、どの作業と競合するのかを説明しやすくなります。仮設配管は一時的なものだからこそ、現場の誰もが正確な位置を把握していない場合があります。点群を共有資料にすることで、撤去忘れや撤去遅れによる支障を減らしやすくなります。


撤去時まで考えた点群確認では、最新状態の管理も重要です。仮設配管のルートが現場調整で変更された場合、最初に作成した点群上の計画と実際の設置位置がずれることがあります。変更後の写真、簡易計測、追記メモを残し、必要に応じて点群データや共有ビューに反映しておくと、撤去時の混乱を防ぎやすくなります。点群は取得して終わりではなく、仮設配管の設置、変更、使用、撤去の各段階で参照できる記録として扱うことが大切です。


点群で仮設配管を見るときの注意点

点群は仮設配管の支障を見つけるうえで有効ですが、万能ではありません。実務で使うときは、点群の精度、密度、取得範囲、死角、座標の扱い、時点差を理解しておく必要があります。点群に写っているから正しい、点群に写っていないから存在しない、と単純に判断すると危険です。特に配管や設備が密集している場所では、手前の設備に隠れて奥の配管が十分に取得できないことがあります。細い配管、暗い場所、反射しやすい面、保温材や黒い材料、狭い隙間は、点群の見え方にばらつきが出ることがあります。


まず確認したいのは、点群がどの範囲を記録しているかです。仮設配管のルート全体を検討するには、接続元、接続先、途中経路、搬入経路、点検経路、撤去経路まで含めて見える必要があります。接続部だけを計測しても、途中の通路や搬入口で支障が起きる可能性があります。反対に、広い範囲を取得していても、肝心の高さや裏側が見えていなければ判断に使いにくくなります。点群を使う前に、今回の判断に必要な範囲が含まれているかを確認することが基本です。


次に、点群の時点を確認します。仮設配管の支障確認では、現場の変化が大きな問題になります。点群を取得した後に資材が置かれたり、足場が追加されたり、別の仮設物が設置されたり、既設設備が撤去されたりすると、点群と現地が一致しなくなります。点群を会議で使う場合は、取得日、取得範囲、取得後の変更点を合わせて共有することが必要です。古い点群を使う場合は、現地確認や最新写真で補足し、判断に使える部分と使えない部分を分けることが大切です。


また、点群上で寸法を測るときは、基準点や座標の扱いにも注意が必要です。仮設配管の支障確認では、数値としての厳密な測量精度が常に必要とは限りませんが、離隔や高さを判断する場合には、点群の位置合わせがずれていないかを確認する必要があります。複数回に分けて取得した点群を合成している場合、接合部にずれが出ることがあります。屋内外がつながる現場、長い通路、暗いピット、似た形状が続く設備内では、位置合わせの誤差が判断に影響することがあります。重要な支障箇所は、点群だけでなく現地寸法や追加確認で裏取りする姿勢が安全です。


点群の見え方にも注意が必要です。点群は多くの点で現況を表すため、見る角度や表示密度によって、通れるようにも、当たっているようにも見える場合があります。特に仮設配管のように細長い対象物を重ねる場合、点群の点の粗さや欠けにより、実際の面や外形が分かりにくいことがあります。点群を使って支障を説明するときは、断面表示、上からの表示、横からの表示、斜め表示を切り替え、必要な部分を拡大して確認します。関係者に見せる場合は、どこが支障で、どの方向から見た判断なのかを明確にすることが大切です。


点群に仮設配管の計画線や簡易モデルを重ねる場合は、モデルの外径や高さが実物と合っているかを確認します。配管径だけを表した細い線では、支持材、継手、保温、養生、作業余裕が表現されません。支障確認に使うなら、少なくとも配管の外形、主要な曲がり部、接続部、バルブ位置、支持位置を分かるようにしておくと実務に使いやすくなります。詳細な設計モデルでなくても、支障確認の目的に合った簡易表示があれば、関係者の認識を合わせやすくなります。


最後に、点群を使った確認結果を記録として残すことも重要です。現場で一度確認しただけでは、後から「なぜこのルートにしたのか」「どの支障を避けたのか」「どこを未確認としたのか」が分からなくなります。点群上の確認箇所、支障候補、判断結果、現地で再確認する箇所、変更が必要な箇所を残しておくと、工程が進んだ後の説明や引き継ぎに役立ちます。仮設配管は一時的な設備ですが、事故や手戻りが起きると影響は大きくなります。点群を記録と共有の両方に使うことで、判断の属人化を減らせます。


まとめ 点群は仮設配管の支障を早めに見つける共通資料になる

仮設配管の支障は、配管だけを見ていても見つかりません。既設設備や構造物との離隔、作業動線と搬入動線、勾配と支持、維持管理アクセス、撤去時の干渉まで含めて確認する必要があります。点群は、これらの条件を同じ三次元空間の中で確認できるため、仮設配管の計画段階で支障を見つけるための有効な資料になります。特に、図面と現況がずれている現場、設備が密集している現場、狭い通路を使う現場、複数工種が同時に作業する現場では、点群を使うことで関係者間の認識を合わせやすくなります。


一方で、点群は現況の形状を記録するものであり、流体条件、安全基準、施工手順、工程変更まで自動で判断してくれるものではありません。点群を活かすには、仮設配管の目的、配管径、接続先、必要勾配、支持方法、点検方法、撤去方法を整理し、確認すべき支障を具体化することが大切です。点群上で見える空間に対して、配管そのものの外形だけでなく、継手、支持材、作業余裕、通行幅、緊急時のアクセスまで重ねて考えることで、実務で使える確認になります。


仮設配管は、工事を止めずに進めるための一時的な設備ですが、設置位置を誤ると工程、安全、品質、維持管理に影響します。現地で問題が出てからルートを変更すると、材料の手配、支持材の作り直し、関係者調整、工程変更が発生しやすくなります。だからこそ、点群を使って早い段階で支障候補を洗い出し、現場確認と組み合わせながら判断することが重要です。


まずは、仮設配管の予定ルートを点群上で確認し、既設設備との離隔、通路幅、高さ関係、支持位置、点検スペース、撤去経路を順番に見ていくことから始めるとよいでしょう。現場で取得した点群をすぐ確認し、関係者と共有しながら仮設計画を詰められる仕組みを整えておくことで、仮設配管の支障確認をより実務に近い形で進めやすくなります。


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