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通信圏外でもcm精度!山間部メガソーラー現場を支えるスマホGNSS

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万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

携帯の電波が届かない山奥の現場でも、最新のGNSS測位技術を使えばセンチメートル精度の測位が可能になるとしたら――。本記事では、山間部のメガソーラー建設現場を例に、通信圏外でも活躍するスマホGNSSのメリットと、その実現を支える技術について解説します。


山間部メガソーラー建設の現場環境と通信インフラの課題

山間部の傾斜地や森林を切り開いて設置される大規模太陽光発電所(いわゆるメガソーラー)は、その立地ゆえに特殊な課題を抱えています。その一つが、現場の通信インフラの不備です。都市部から遠く離れた山間地域では、携帯電話やインターネットの電波が届かない「通信圏外」エリアが少なくありません。広大な造成地の中で測位機器や作業端末を使おうとしても、通信が確保できずにデータ送受信が滞ってしまう状況は珍しくないでしょう。


また、山岳地域特有の地形条件も現場環境に影響を与えます。谷間や起伏の激しい地形では見通しが悪く、基地局からの電波が遮られてしまうことがあります。工事関係者同士の連絡や重機オペレーションの遠隔監視なども、通信環境が悪いとスムーズに行えません。特に問題となるのが、高精度の測位が必要な作業において、リアルタイムの測位補正情報を得るためのネット接続が途切れてしまうことです。メガソーラー建設では敷地全体の測量やパネル設置位置の杭打ち確認など、常に正確な位置情報が求められますが、通信インフラの制約がこれを妨げるケースがあります。


当然、通信環境を補うために簡易中継アンテナを設置したり、衛星通信を利用したりする方法も検討されますが、これらは高コストであったり実用的でなかったりします。結局のところ、通信インフラに左右されずに作業を進める仕組みを整えることが現場の切実なニーズとなっています。


高精度測位の重要性と従来の限界(RTK依存・基地局設置)

メガソーラーのような大規模造成現場では、数メートルの誤差でも重大な支障をきたすことがあります。例えば太陽光パネルの設置位置がずれれば、隣接するパネルとの間隔が狂って架台の施工に支障をきたしたり、日照を妨げて発電効率に影響する可能性もあります。そのため、敷地の造成から機器設置に至るまで、センチメートル単位の精度で測量・位置出しを行うことが求められます。


しかし従来、このような高精度測位を現場で実現するには様々な制約がありました。一般的なGNSS(GPS等)測位は、そのままでは5~10m程度の誤差が生じるため、補強なしに単独で使うことはできません。そこで用いられてきたのがRTK(リアルタイムキネマティック)方式による補正ですが、RTK測位を行うには基準局と移動局の2台一組の機器が必要です。通信圏内であれば携帯回線経由で公共の基準局データをNTRIP等で受信するネットワークRTKが使えます。しかし山間部のようにネット接続が不安定な場所では、現場に自前の基地局を設置し、無線で移動局と通信させる方法がとられてきました。


自前の基地局を設置する場合、正確な基準点座標を事前に求めたり、基地局と移動局の間で電波が届く範囲に限定されるといった制約があります。また、RTK機器自体も高価で専門的な設定が必要であり、測量の専門知識を持った人員がいなければ運用が難しい側面がありました。山間部のメガソーラー現場で毎回基地局を据え付けたり、測量チームを派遣したりするのは非効率でコストもかさみます。高精度測位が重要であるにもかかわらず、従来手法では通信インフラと機材・人材の両面で大きなハードルが存在したのです。また、通信が利用できない場合に観測データだけを記録し、後で事務所で解析するという手法(後処理測位)もありますが、これでは現場で即座に結果を得られず作業効率が低下してしまいます。


通信圏外対応のGNSS測位技術(CLASやスマホ受信機の進化)

近年、このような課題を解決する新たなGNSS測位技術が登場しています。キーワードの一つは「CLAS(センチメータ級測位補強サービス)」です。CLASは日本の準天頂衛星システム「みちびき」が提供する測位補強サービスで、国土地理院の電子基準点ネットワークから算出した誤差補正情報を衛星経由で配信するものです。簡単に言えば、基地局からインターネットを介して補正情報を受け取る代わりに、上空の衛星から直接補正データを受信できる仕組みです。これにより、山間部のような通信圏外エリアでも、空が開けた場所でさえあればリアルタイムにセンチメートル級の測位が可能となります。なお、現在4機の準天頂衛星は2020年代後半に7機体制へ拡充予定で、山間部でもさらに安定した補強信号が得られるようになる見込みです。


もう一つのキーワードは、スマートフォン受信機の進化です。従来、CLASを利用した高精度測位には専用の大型受信機が必要でした。しかし現在では、小型の高性能GNSSアンテナ・受信機をスマートフォンと組み合わせて利用できるようになっています。最新のスマートフォンはL1/L5など複数周波数帯やGPS・GLONASS・Galileo・QZSSなど複数衛星システムに対応したGNSS機能を備えています。電離圏誤差の軽減や衛星捕捉数の増加によって安定性・精度が飛躍的に向上しました。さらに、スマホに接続できる外付け受信デバイスを使えば、従来数kgあった測量機器をポケットサイズに凝縮できます。つまり、「スマホ+GNSS」の組み合わせによって、通信圏外でも基地局要らずでcm精度を得られる時代が現実のものとなりつつあるのです。


実際の施工現場での活用シーン(杭打ち、点群、出来形など)

では、このような通信圏外対応のスマホGNSSは、山間部のメガソーラー施工現場で具体的にどのように役立つのでしょうか。いくつかの活用シーンを見てみましょう。


杭打ち作業での測位:太陽光パネルの基礎や支柱を設置する際、正確な位置に杭を打つ必要があります。スマホGNSSを活用すれば、設計図上の座標に基づいて杭打ち位置を即座にナビゲーションすることができます。測位したスマホ画面に表示される現在地を確認しながら、所定の位置にマーキングし、その場で杭を打ち込めます。従来は測量士がトータルステーションで位置出しを行い、作業員に指示する手間がありましたが、スマホGNSSなら一人で直感的に杭打ち作業を進めることが可能です。さらに、GNSSで取得した高さ情報を基に、杭の打ち込み深さや水平度もその場でチェックでき、基礎工の品質管理にも役立ちます。

点群測量による地形記録:山間部の造成では、切土・盛土による地形変化を詳細に記録・管理することが重要です。スマートフォンのカメラやLiDARセンサーとGNSSを組み合わせれば、現場の地形を点群データとして取得できます。たとえば、スマホを手に歩き回りながら地表をスキャンすれば、短時間で広範囲の3次元測量が完了します。取得した点群は地理座標(絶対座標)に紐付いているため、出来形管理や土量計算にもそのまま活用できます。重いレーザースキャナーを運び上げなくても、スマホひとつで地形のデジタル記録ができるのは大きな利点です。また、スマホのLiDARセンサーで直接取得できない遠方の範囲についても、複数箇所から撮影した写真を解析するフォトグラメトリ(写真測量)によって補完することが可能です。必要に応じてLiDARとカメラを組み合わせれば、山岳地の広大な地形も精密にデジタル計測できます。

出来形測定と品質管理:造成工事が完了した後、設計通りの形状・寸法になっているか確認する出来形測定にも高精度GNSSが威力を発揮します。離れた2点間の距離や高低差を現場で即座に測定し、設計値と比較するといった作業がスマホ上で簡単に行えます。たとえば、パネルを設置する架台の高さや傾斜が図面通りか、その場でGNSS測位によりチェックでき、もしズレがあればすぐ修正が可能です。リアルタイムに測定・確認ができることで、手戻りの防止や品質確保に繋がります。さらに、複数の地点を続けて測定すれば、敷地全体の仕上がり状況を短時間で把握することも可能です。測定結果は自動的にデジタル記録されるため、検査報告の作成も容易になり、品質管理の効率化にも寄与します。


以上のように、通信圏外でも使えるスマホGNSSは、測量から施工管理まで様々な工程で現場を支援します。杭打ち位置のガイド、地形点群の取得、仕上がり精度の検証など、従来は別々の機材や工程で行っていた作業が一台のスマホでほぼ完結できる点は、現場の生産性を飛躍的に高めるでしょう。


スマホGNSSならではの携帯性と簡便性

スマートフォンを活用したGNSS測位が注目される理由には、その携帯性と操作の簡便さも挙げられます。従来の高精度GNSS測量機器は三脚や据え付け装置が必要で、現場への持ち運びやセットアップに時間と労力がかかりました。それに対してスマホGNSSは、必要な機材が手のひらに収まるサイズであり、山間部の現場へ歩いて持ち込むことも容易です。険しい斜面でも片手で機器を扱えるため、測定地点へと身軽に移動できます。軽量な機器であるため、登山道のない急峻な斜面でも機材運搬の負担が大幅に軽減されます。


また、スマホアプリの使いやすいインターフェースによって、専門技術者でなくとも直感的に操作できる点も大きなメリットです。地図上に自分の位置がリアルタイム表示され、目的の地点までナビゲートしてくれる機能や、測定結果をその場で保存・共有できるクラウド連携機能など、スマホならではの利便性が現場作業を支えます。例えば、指定した測定ポイントに向けてスマホ画面上に矢印や方位が表示されるので、複雑な地形でも迷わず目的地に辿り着けます。測位中に写真やメモを同時に記録することもでき、紙の図面や複数の機器を持ち歩く必要がありません。


加えて、スマホGNSSシステムは電源の確保が容易であることも利点です。従来機器はバッテリーや発電機が必要でしたが、スマートフォンと小型受信機の組み合わせであれば長時間稼働しても消費電力が小さく、モバイルバッテリーで手軽に充電しながら作業を継続できます。こうした携行性・簡便性の高さが、広大なメガソーラー造成地における連続した測量・監視業務を可能にしています。


省人化・安全性・リアルタイム管理の波及効果

通信圏外でも使えるスマホGNSSの導入は、現場にもたらす直接の効率化だけでなく、周辺領域にも様々な良い影響を及ぼします。その一つが省人化への寄与です。従来、測量や位置出し作業には複数人のチームが必要でしたが、スマホGNSSを使えば1人で作業を完了できる場面が増えます。人員削減だけでなく、熟練技術者の不足を補う手立てにもなり、限られた人材で多くの現場をカバーできるようになります。


安全性の向上も見逃せません。危険な斜面や足場の悪い場所で人が測量機を据え付けたり、直接立ち入って計測する機会を減らせるため、転落や事故のリスクが低減します。スマホGNSSのカメラ機能やAR表示を活用すれば、離れた場所からでも必要なポイントの測位や監視が可能となり、作業員が安全圏から状況を把握できるようになります。


さらに、測位データがリアルタイムにクラウドへ共有されれば、現場監督者や遠隔地の管理者も即座に状況を把握できます。これにより、作業の進捗管理や品質管理がリアルタイムで行われ、問題があればすぐに対応策を講じることが可能です。さらに、遠隔地の専門技術者がクラウド上のデータを見ながら即座に助言を行うなど、リアルタイムでの協働作業も実現します。


さらには、こうしたデジタル化による効率化は工期短縮やコスト低減にもつながります。一連の測量・施工データが蓄積されクラウド上で分析できれば、将来的な計画の高度化や他現場への知見共有も容易になるでしょう。スマホGNSSの現場導入は、単なる測位精度向上に留まらず、建設業の働き方改革やスマート施工の推進にも資するものと言えます。


LRTKによる圏外対応・クラウド連携・AR誘導の現場活用提案

以上のように、山間部のメガソーラー現場における通信圏外での高精度測位やスマホGNSS活用には多くのメリットがあります。最後に、それらを実現するソリューションの一つとして「LRTK」をご紹介します。LRTK(エルアールティーケー)は、スマートフォンと連携して使う高精度GNSS測位システムで、通信圏外でのRTK測位、クラウドサービスとのデータ連携、そしてARによる視覚的な誘導機能を兼ね備えています。


LRTKの特長の一つは、準天頂衛星みちびきのCLAS信号に対応している点です。これにより、山間部など携帯圏外の現場でもインターネット接続なしでセンチメートル級測位が可能です。また、測位データや取得した点群・写真などはクラウド上に保存・共有できるため、現場からオフィスへ即座に情報を届けて協働作業を促進できます。さらに、スマホの画面上にAR技術で設計図や測定ポイントを重ね表示し、作業員に直感的な誘導を行うことも可能です。例えば、杭打ち位置や重機の掘削範囲を画面越しに可視化することで、現場作業のミスを減らし安全性を高める効果が期待できます。


LRTKはこうした最先端技術をオールインワンで提供し、現場への導入ハードルを下げたソリューションです。専用の小型デバイスをスマホに装着するだけで、誰でも簡単に測量級の精度を扱えるため、特別な訓練を受けていない作業員でも現場の測位作業を担えるようになります。通信圏外でもcm精度が得られる安心感と、クラウドやARを活用したスマートな現場管理──こうしたLRTKの活用によって、山間部メガソーラーの建設現場はより効率的で安全、そして確実なプロジェクト遂行が可能となるでしょう。実際に、LRTKは山間部の土木測量や太陽光発電所建設の現場で導入が始まっており、従来は困難だった高精度測位が着実に現実のものとなりつつあります。これらの取り組みは、国土交通省が推進するi-Constructionや建設DX(デジタルトランスフォーメーション)の方針とも合致しており、スマホGNSSによるスマート施工の普及が今後ますます加速していくことが期待されます。通信圏外の山奥にスマホと小型GNSSデバイスを持ち込むだけで、高精度測量から施工管理まで完結する――そんな未来がすぐそこまで来ています。


LRTKで現場の測量精度・作業効率を飛躍的に向上

LRTKシリーズは、建設・土木・測量分野における高精度なGNSS測位を実現し、作業時間短縮や生産性の大幅な向上を可能にします。国土交通省が推進するi-Constructionにも対応しており、建設業界のデジタル化促進に最適なソリューションです。

LRTKの詳細については、下記のリンクよりご覧ください。

 

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