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道路構造の施工手順|路床から表層までの流れを解説

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万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

目次

道路構造の基本|舗装は複数の層で支えられている

道路舗装を構成する主な層

施工前に確認するポイント

道路構造の施工手順

手順1|測量・現地確認・施工範囲の確認

手順2|掘削・床掘り・既設舗装の撤去

手順3|路床の整正と締固め

手順4|下層路盤の施工

手順5|上層路盤の施工

手順6|プライムコートの施工

手順7|基層の施工

手順8|タックコートの施工

手順9|表層の施工

手順10|仕上げ・清掃・区画線・開放確認

施工品質を左右する管理項目

道路施工で起こりやすい不具合と対策

まとめ|道路施工は見えない層の品質が仕上がりを決める


道路構造の基本|舗装は複数の層で支えられている

道路は、表面に見えているアスファルトだけでできているわけではありません。車両や歩行者が通行する道路は、地盤の上に複数の層を重ねて構築されています。表面に見える「表層」は、道路構造の最上部にある仕上げの層です。その下には「基層」「路盤」「路床」があり、それぞれが荷重を分散し、変形や沈下を防ぎ、排水性や耐久性を確保する役割を持っています。


道路を長く安全に使うためには、表面のきれいさだけでなく、下部構造を適切に施工することが欠かせません。たとえば、表層の舗装がどれほど丁寧に仕上げられていても、路床の締固めが不十分であれば、交通荷重によって沈下やわだち掘れ、ひび割れが発生しやすくなります。道路の不具合は表面に現れますが、その原因は下層にあることも少なくありません。


そのため、道路構造の施工では「路床から表層までを順序よく、各層ごとに品質を確認しながら進める」ことが重要です。この記事では、道路構造の基本と、路床から表層までの一般的な施工手順をわかりやすく解説します。


道路舗装を構成する主な層

道路舗装は、一般的に下から順に「路床」「路盤」「基層」「表層」で構成されます。道路の種類、交通量、地盤条件、設計条件によって厚さや材料は異なりますが、基本的な考え方は共通しています。


層の名称主な役割使用される材料の例路床舗装全体を支える地盤部分現地盤、改良土、安定処理土など下層路盤荷重を分散し、路床への負担を軽減するクラッシャラン、再生砕石など上層路盤基層・表層を支え、平たん性を確保する粒度調整砕石、瀝青安定処理材など基層表層を支え、荷重を路盤へ伝えるアスファルト混合物など表層走行性・耐摩耗性・防水性を確保する密粒度アスファルト混合物、排水性舗装材など 道路の表面に近い層ほど、交通による摩耗、雨水、温度変化などの影響を直接受けます。一方で、下部の層は荷重を受け止め、安定した支持力を保つ役割が大きくなります。つまり、上層は「使いやすさ」や「耐久性」、下層は「支える力」を担っていると考えると理解しやすいでしょう。


施工前に確認するポイント

道路施工を始める前には、図面や現地条件を確認し、施工計画を整理しておく必要があります。道路工事は一度施工すると下層が見えなくなるため、事前確認と段取りが非常に重要です。


まず確認すべきなのは、設計図書に記載された舗装構成です。各層の厚さ、使用材料、勾配、幅員、排水施設との取り合い、既設構造物との接続部などを把握します。特に道路は水の影響を受けやすいため、横断勾配や縦断勾配、側溝や集水桝の位置を確認しておくことが欠かせません。


次に、現地盤の状態を確認します。軟弱地盤、湧水、既設埋設物、地下水位、既設舗装の劣化状況などは、施工方法に影響します。地盤が弱い場合には、路床改良や置換、安定処理などが必要になることがあります。また、都市部の道路では水道管、ガス管、下水道管、電線管などの埋設物が存在するため、掘削時の損傷を防ぐための確認が必須です。


さらに、施工時の交通規制や安全対策も重要です。道路工事では、一般車両や歩行者が近くを通行することが多く、仮設通路、誘導員、保安設備、夜間照明、工事看板などを適切に配置する必要があります。施工品質だけでなく、安全に工事を進めるための計画も、道路施工の大切な一部です。


道路構造の施工手順

道路構造の施工は、基本的に下層から上層へ向かって進みます。一般的な流れは次のとおりです。


測量・現地確認・施工範囲の確認

掘削・床掘り・既設舗装の撤去

路床の整正と締固め

下層路盤の施工

上層路盤の施工

プライムコートの施工

基層の施工

タックコートの施工

表層の施工

仕上げ・清掃・区画線・開放確認


この流れの中で重要なのは、各層の施工後に高さ、厚さ、締固め、平たん性などを確認し、次の工程に進むことです。下層の不具合を残したまま上層を施工すると、後から修正することが難しくなります。道路施工では「次の層で隠れる前に確認する」という意識が欠かせません。


手順1|測量・現地確認・施工範囲の確認

最初に行うのが、施工範囲の確認と測量です。設計図面に基づき、道路の中心線、幅員、縦断勾配、横断勾配、構造物の位置などを現地で確認します。基準となる高さを把握し、どこまで掘削するのか、どの高さまで各層を仕上げるのかを明確にします。


この段階では、既設道路とのすり付けも重要です。新設する舗装が既設道路や出入口、歩道、側溝、マンホールなどと接続する場合、高さが合わないと段差や水たまりの原因になります。特に車道と歩道の境界部、集水桝周辺、交差点部、乗入口部では、細かな高さ管理が必要です。


測量後は、施工範囲をマーキングし、必要に応じて仮囲い、保安柵、カラーコーン、誘導表示などを設置します。交通規制を伴う場合は、通行車両や歩行者の動線を確保しながら作業を進めます。道路工事では、工事区域そのものだけでなく、周辺利用者への配慮も施工品質の一部といえます。


手順2|掘削・床掘り・既設舗装の撤去

既設道路を改修する場合は、まず既設舗装を撤去します。アスファルトカッターで切断線を入れ、バックホウやブレーカーなどを使って舗装版を撤去します。切断線をまっすぐに入れることで、既設舗装との境界をきれいに仕上げやすくなります。


新設道路や拡幅工事では、設計された深さまで掘削し、路床を形成します。掘削時には、設計高さより掘りすぎないよう注意が必要です。過掘りが発生した場合、単に土を戻すだけでは十分な支持力を得られないことがあります。その場合は、良質土や砕石で置換し、適切に締め固める必要があります。


また、掘削中に軟弱な土、湧水、埋設物、廃材などが見つかることもあります。現地条件が設計時の想定と異なる場合は、無理に施工を進めず、必要に応じて施工方法を見直します。道路構造は地盤の状態に大きく左右されるため、掘削段階での観察は非常に重要です。


撤去したアスファルト殻やコンクリート殻、発生土は、適切に分別し、処理します。再生材として利用できるものは再資源化されることもあります。近年の道路工事では、品質だけでなく、環境負荷の低減や資源循環への配慮も求められています。


手順3|路床の整正と締固め

路床は、舗装構造全体を支える土の部分です。道路施工において、路床の品質は非常に重要です。路床が弱いと、その上にどれだけ良い材料を使っても、舗装全体が沈下したり、ひび割れたりする可能性が高くなります。


路床施工では、まず掘削後の地盤を設計高さに整正します。凹凸をなくし、所定の勾配を確保したうえで、転圧機械を使って締め固めます。使用する機械は、地盤の種類や施工面積によって異なりますが、ロードローラー、振動ローラー、タイヤローラー、ランマー、プレートコンパクターなどが使われます。


締固めで特に重要なのが、含水比です。土は水分が少なすぎても多すぎても、十分に締め固まりません。乾燥しすぎている場合は散水し、水分が多すぎる場合は乾燥を待つ、または土の入れ替えや改良を検討します。最適な水分状態で締固めることで、路床の支持力を高めることができます。


路床が軟弱な場合には、路床改良を行います。代表的な方法には、良質土への置換、セメントや石灰による安定処理、砕石の敷設、ジオテキスタイルの使用などがあります。どの方法を選ぶかは、地盤条件、交通量、施工範囲、費用、工期などを考慮して決められます。


路床の仕上がりでは、支持力、締固め度、仕上がり高さ、平たん性、勾配などを確認します。路床は完成後に見えなくなるため、この段階での確認を丁寧に行うことが、道路全体の品質を左右します。


手順4|下層路盤の施工

路床の上に施工するのが、下層路盤です。下層路盤は、交通荷重を分散し、路床にかかる負担を軽減する役割を持っています。一般的にはクラッシャランや再生砕石などの粒状材料が使用されます。


施工では、まず材料を均一に敷きならします。材料の厚さが不均一だと、転圧後の仕上がり高さにばらつきが出たり、支持力に差が生じたりします。そのため、モーターグレーダーやバックホウ、人力などを使って、所定の厚さと勾配になるよう丁寧に敷きならします。


次に、転圧機械で締め固めます。下層路盤では、材料のかみ合わせをよくし、空隙を減らすことが重要です。転圧不足があると、施工後に沈下が発生し、上層の舗装に影響します。一方で、過度な転圧や不適切な含水状態では、材料が乱れたり、表面が波打ったりすることがあります。


下層路盤の施工では、材料の粒度、含水比、敷均し厚さ、締固め度、仕上がり高さを管理します。特に再生砕石を使用する場合は、品質のばらつきに注意が必要です。大きすぎる粒や異物が混入していると、均一な締固めが難しくなります。


下層路盤は表面からは見えない層ですが、道路の耐久性を支える大切な部分です。ここで十分な支持力を確保しておくことで、上層路盤やアスファルト層の性能を安定して発揮できます。


手順5|上層路盤の施工

下層路盤の上には、上層路盤を施工します。上層路盤は、基層や表層を直接支える層であり、下層路盤よりも高い精度が求められます。材料には、粒度調整砕石や瀝青安定処理材などが使われることがあります。


上層路盤では、仕上がりの平たん性が特に重要です。上層路盤に凹凸があると、その上に施工するアスファルト層の厚さが不均一になります。アスファルト層の厚さが不足する部分では、耐久性が低下し、早期のひび割れや損傷につながる可能性があります。


施工手順は、材料の搬入、敷均し、整正、転圧、仕上がり確認という流れです。敷均しでは、設計厚さと勾配を守りながら、材料を均一に広げます。転圧は、端部から中央部へ、または低い側から高い側へ進めるなど、現場条件に応じて効率よく行います。


上層路盤の端部や構造物周辺は、機械転圧が届きにくい箇所です。こうした部分は、プレートコンパクターやランマーを使って入念に締め固めます。道路の端部、側溝際、マンホール周辺、縁石付近は、施工後に沈下や段差が生じやすいため、特に注意が必要です。


上層路盤が完成したら、仕上がり高さ、厚さ、平たん性、締固め状態を確認します。必要に応じて不陸整正を行い、次工程であるアスファルト舗装に備えます。


手順6|プライムコートの施工

路盤の上にアスファルト層を施工する前には、プライムコートを行います。プライムコートとは、路盤面にアスファルト乳剤などを散布する作業です。主な目的は、路盤表面を安定させ、路盤とアスファルト混合物の付着性を高めることです。


路盤表面に細かな粉じんや砂が残っていると、アスファルト層との接着が悪くなります。そのため、プライムコートの前には清掃を行い、泥、ほこり、浮き石、余分な水分を取り除きます。表面が濡れすぎている場合や雨天時には、乳剤が十分に浸透・分解しないため、施工を避ける必要があります。


プライムコートは、ディストリビューターなどを使って均一に散布します。散布量が少なすぎると接着効果が不十分になり、多すぎるとアスファルト混合物の施工時に滑りやすくなったり、仕上がりに影響したりします。散布後は、乳剤が分解し、路盤に浸透するまで一定の養生時間を確保します。


プライムコートの施工後は、車両や歩行者が不用意に進入しないよう管理します。乳剤が付着すると周辺を汚すだけでなく、施工面が乱れる原因にもなります。道路施工では、このような小さな管理の積み重ねが、最終的な仕上がりに大きく影響します。


手順7|基層の施工

基層は、表層の下にあるアスファルト層です。交通荷重を受け止め、路盤へ分散して伝える役割を持っています。表層ほど直接摩耗を受けるわけではありませんが、舗装の耐久性を確保するうえで非常に重要な層です。


基層の施工では、アスファルト混合物をアスファルトフィニッシャーで敷きならし、ローラーで締め固めます。アスファルト混合物は温度管理が重要です。温度が低下しすぎると、十分に締め固めることができず、空隙が多くなって耐久性が低下します。そのため、プラントから現場までの運搬時間、外気温、風、施工面の温度などを考慮しながら施工します。


敷均し時には、所定の厚さと勾配を確保します。フィニッシャーのスクリード調整が不適切だと、厚さ不足や表面の波打ちが生じることがあります。また、材料供給が途切れると、継ぎ目や段差ができやすくなります。連続的に施工できるよう、運搬車両の台数や搬入タイミングを調整することも大切です。


転圧は、初転圧、二次転圧、仕上げ転圧の順に行われることが一般的です。初転圧では混合物の形状を安定させ、二次転圧で密度を高め、仕上げ転圧でローラーマークを消して平たん性を整えます。転圧開始のタイミングが早すぎると材料が押し出され、遅すぎると締固め不足になります。適切な温度範囲で転圧を行うことが重要です。


基層の継ぎ目部分も注意が必要です。施工を中断した箇所や既設舗装との接続部では、端部を整え、十分に締め固めることで、段差やひび割れを防ぎます。継ぎ目の処理が悪いと、そこから水が浸入し、舗装の劣化を早める原因になります。


手順8|タックコートの施工

基層の上に表層を施工する前には、タックコートを行います。タックコートとは、既に施工されたアスファルト層の表面にアスファルト乳剤を散布し、上に重ねるアスファルト層との接着性を高める作業です。


プライムコートが「路盤とアスファルト層をつなぐ処理」であるのに対し、タックコートは「アスファルト層同士をつなぐ処理」と考えるとわかりやすいでしょう。基層と表層が一体化していないと、交通荷重を受けたときに層間ですべりが発生し、わだち掘れやひび割れの原因になります。


タックコートの前には、基層表面を清掃します。泥、ほこり、油分、水分、浮き砂などが残っていると、乳剤が均一に付着しません。散布は均一に行い、マンホールや側溝、縁石などに乳剤が飛散しないよう注意します。必要に応じて養生材を使い、周辺構造物の汚れを防ぎます。


散布後は、乳剤が分解して適切な状態になるまで待ちます。分解前に表層を施工すると、接着不良や施工面の乱れが起こることがあります。また、散布後に工事車両が走行しすぎると、乳剤がタイヤに付着して散布量が不均一になるため、交通管理も重要です。


手順9|表層の施工

表層は、道路舗装の最上部に位置する仕上げの層です。車両や歩行者が直接接する部分であり、走行性、平たん性、すべり抵抗性、耐摩耗性、防水性、景観性などが求められます。表層の品質は道路利用者が最も感じ取りやすいため、施工精度が特に重要です。


表層の施工も、基本的にはアスファルト混合物の搬入、敷均し、転圧、仕上げ確認という流れで行います。使用される材料には、密粒度アスファルト混合物、細粒度アスファルト混合物、排水性舗装用混合物などがあります。道路の用途や交通量、求められる性能に応じて材料が選定されます。


アスファルトフィニッシャーによる敷均しでは、仕上がり高さ、横断勾配、縦断勾配を正確に管理します。表層は最終仕上げ面となるため、わずかな凹凸でも水たまりや走行時の違和感につながります。特に交差点、曲線部、バス停付近、マンホール周辺、橋梁との接続部などは、交通荷重や水の影響を受けやすいため、入念な施工が必要です。


転圧では、ローラーの種類、走行速度、転圧回数、転圧温度を管理します。転圧不足の場合、空隙が多くなり、水が入りやすくなります。水が舗装内部に浸入すると、アスファルトと骨材の付着が弱まり、ポットホールやはく離の原因になります。一方で、過転圧や不適切なローラー操作は、表面の荒れや骨材の破砕につながることがあります。


表層の継ぎ目は、見た目にも機能にも影響します。縦継ぎ目や横継ぎ目では、端部をきれいに処理し、十分な密度を確保することが大切です。継ぎ目部分は水が入りやすく、劣化が始まりやすい箇所です。そのため、施工直後の仕上がりだけでなく、長期的な耐久性を意識して処理します。


表層施工後は、舗装温度が低下し、交通開放に適した状態になるまで養生します。十分に冷えないうちに車両を通行させると、タイヤ跡や変形が生じる可能性があります。交通開放のタイミングは、気温、舗装厚、交通量、現場条件を考慮して判断します。


手順10|仕上げ・清掃・区画線・開放確認

表層の施工が完了したら、仕上がりを確認します。舗装面の平たん性、勾配、段差、端部処理、マンホールや側溝との取り合い、排水状況などを点検します。水が流れるべき方向に流れるか、集水桝や側溝に向かって適切な勾配が確保されているかを確認することが重要です。


道路面に残ったアスファルト片、砕石、砂、乳剤の汚れなどは清掃します。側溝や集水桝に材料が入り込んでいる場合は取り除き、排水機能を妨げないようにします。道路は完成した瞬間から利用される公共性の高い構造物であるため、仕上げ後の清掃も大切な工程です。


必要に応じて、区画線、停止線、横断歩道、矢印、文字表示、カラー舗装などを施工します。区画線は交通の安全性に直結するため、位置、幅、方向、視認性を確認しながら施工します。夜間や雨天時の視認性も考慮する必要があります。


最後に、交通開放前の安全確認を行います。段差、突起物、未撤去の保安資材、施工不良箇所がないかを確認し、問題がなければ規制を解除します。道路施工では、舗装を仕上げるだけでなく、安全に通行できる状態に整えるところまでが一連の作業です。


施工品質を左右する管理項目

道路施工では、各工程で品質管理を行います。主な管理項目には、材料品質、敷均し厚さ、締固め度、含水比、温度、勾配、平たん性、出来形寸法などがあります。


材料管理

路盤材やアスファルト混合物は、設計で求められる品質を満たしている必要があります。砕石の粒度、異物混入、含水状態、アスファルト混合物の配合、温度などを確認します。材料の品質にばらつきがあると、施工後の耐久性にもばらつきが生じます。


締固め管理

路床や路盤では、十分な締固めが行われているかを確認します。締固めが不足すると沈下や変形の原因になります。アスファルト層でも、適切な密度を確保することが重要です。密度不足は、空隙の増加、水の浸入、早期劣化につながります。


高さ・厚さ管理

道路舗装は、各層の厚さが設計どおりであることが重要です。ある層の厚さが不足すると、その層に求められる性能が十分に発揮されません。また、仕上がり高さが不適切だと、既設道路や構造物との段差、水たまり、排水不良が発生します。


勾配・排水管理

道路は雨水を適切に排水するため、横断勾配や縦断勾配が設けられています。勾配が不十分だと水たまりができ、舗装の劣化や走行安全性の低下につながります。特に表層施工時には、最終的な水の流れを意識して仕上げることが重要です。


温度管理

アスファルト混合物は、温度によって施工性が大きく変わります。温度が高すぎると材料が不安定になり、低すぎると締固めが困難になります。運搬、敷均し、転圧の各段階で温度を確認し、適切な範囲で施工することが求められます。


道路施工で起こりやすい不具合と対策

道路施工では、施工後にさまざまな不具合が発生することがあります。不具合の多くは、材料、締固め、排水、継ぎ目処理、交通荷重などが関係しています。


ひび割れ

ひび割れは、舗装表面に線状の割れが発生する現象です。原因には、路床や路盤の支持力不足、アスファルト層の厚さ不足、温度変化、既設舗装からの影響、施工継ぎ目の処理不良などがあります。


対策としては、路床・路盤の十分な締固め、適切な舗装厚の確保、継ぎ目処理の徹底、排水対策などが挙げられます。既設舗装の上に新たな舗装を重ねる場合は、既存のひび割れが上層に反映されることがあるため、事前の補修が重要です。


わだち掘れ

わだち掘れは、車両のタイヤが通る位置に沿って舗装が沈み込む現象です。大型車交通が多い道路や交差点付近、バス停付近などで発生しやすい不具合です。原因には、アスファルト混合物の耐流動性不足、転圧不足、路盤の支持力不足、夏季の高温などがあります。


対策としては、交通条件に応じた材料選定、十分な締固め、路盤支持力の確保、適切な舗装構成の採用が重要です。特に重交通道路では、表層だけでなく基層や路盤まで含めた構造全体で耐久性を確保する必要があります。


ポットホール

ポットホールは、舗装面に穴があく現象です。ひび割れや継ぎ目から水が浸入し、舗装内部が弱くなったところに交通荷重が加わることで発生します。小さな損傷でも放置すると急速に拡大し、車両や歩行者に危険を及ぼします。


対策としては、水の浸入を防ぐことが最も重要です。継ぎ目処理、排水勾配の確保、早期補修を徹底することで、ポットホールの発生を抑えられます。発生した場合は、穴の周辺を切削・清掃し、適切な補修材で充填・転圧します。


水たまり

水たまりは、勾配不足や不陸、排水施設の不具合によって発生します。水たまりは走行性を悪化させるだけでなく、舗装の劣化を早めます。冬季には凍結の原因にもなり、歩行者や車両にとって危険です。


対策としては、施工時の高さ管理、横断勾配の確保、集水桝や側溝との取り合い調整が重要です。表層施工後には、水の流れを確認し、必要に応じて手直しを行います。


段差

段差は、既設舗装との接続部、マンホール周辺、橋梁接続部、構造物際などで発生しやすい不具合です。段差があると、車両走行時の衝撃や騒音、歩行者のつまずき事故につながります。


対策としては、施工前の測量、すり付け計画、端部の十分な締固め、構造物周辺の丁寧な施工が必要です。特にマンホールや側溝周辺は、機械施工だけでは締固めが不十分になりやすいため、小型転圧機械を併用して確実に仕上げます。


まとめ|道路施工は見えない層の品質が仕上がりを決める

道路構造は、路床、路盤、基層、表層という複数の層で成り立っています。表面に見えるのは表層だけですが、道路の耐久性や安全性を支えているのは、その下にある路床や路盤です。道路施工では、下層から順番に確実に仕上げ、各工程で品質を確認しながら次の工程へ進むことが重要です。


施工の基本的な流れは、測量・現地確認から始まり、掘削、路床整正、下層路盤、上層路盤、プライムコート、基層、タックコート、表層、仕上げへと進みます。どの工程にも役割があり、ひとつの工程で不備があると、完成後の道路に沈下、ひび割れ、わだち掘れ、水たまり、段差などの不具合が現れる可能性があります。


特に重要なのは、締固め、厚さ、勾配、排水、温度、継ぎ目処理の管理です。道路舗装は、材料を重ねるだけの単純な作業ではありません。地盤の状態を読み取り、設計条件を守り、施工中の気象や交通条件にも対応しながら、各層を一体として機能させる技術が求められます。


安全で長持ちする道路をつくるためには、完成後に見える表層だけでなく、見えなくなる路床や路盤の品質を丁寧に確保することが欠かせません。道路施工の本質は、表面をきれいに仕上げることだけではなく、見えない部分まで確実に積み上げることにあります。


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