top of page

88条申請と足場設置前の事前確認ポイント7つ

タイマーアイコン.jpeg
この記事は平均7分45秒で読めます
万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

目次

足場設置前に88条申請を確認する理由

ポイント1 足場が88条申請の対象になる条件を確認する

ポイント2 足場高さと基準面を現地で確認する

ポイント3 組立てから解体までの期間を工程表で確認する

ポイント4 つり足場や張出し足場に該当する部分を確認する

ポイント5 足場計画図と現場条件のずれを確認する

ポイント6 安全設備と組立解体手順を確認する

ポイント7 社内確認と協力会社確認の記録を残す

足場設置前の事前確認で起きやすい見落とし

事前確認を効率化する現場記録の考え方

まとめ


足場設置前に88条申請を確認する理由

足場の88条申請は、足場を設置してから考えるものではありません。足場を組み始める前に、届出対象になるかどうかを確認し、必要な場合は書類、図面、工程、安全計画を整えておく必要があります。足場設置前の確認が遅れると、工程の見直し、図面の修正、協力会社との再調整が発生し、現場の段取りに大きな影響が出ることがあります。


「88条申請 足場」で検索する実務担当者の多くは、足場を設置する予定が近づいている中で、届出対象なのか、何を確認すべきなのか、どのタイミングで準備すべきなのかを整理したい状況にあります。足場の88条申請では、つり足場、張出し足場、高さ10m以上の構造の足場、組立てから解体までの期間が60日以上になる足場などが重要な確認対象になります。これらの条件を足場設置直前に確認すると、必要書類がそろわず、工事開始前の段取りが崩れる可能性があります。


足場設置前の事前確認で大切なのは、足場の有無だけを見るのではなく、足場の種類、高さ、設置期間、設置範囲、現場条件、組立解体手順、使用する協力会社を一体で確認することです。建物高さだけを見て判断したり、工事期間だけを見て設置期間を判断したり、足場業者の図面だけを見て現地条件を確認しなかったりすると、届出対象の見落としや書類の不整合が起きやすくなります。


特に改修工事や設備工事では、足場の計画が後から変わることがあります。屋上設備の追加作業、看板撤去、外部階段補修、配管改修、庇まわりの作業などが追加されると、当初の足場高さや設置期間が変わる場合があります。足場設置前に、追加作業の可能性も含めて確認しておくことが、手戻りを防ぐポイントです。


また、段差地や斜面地では、図面上の高さと現場での足場高さが一致しないことがあります。正面から見ると10m未満に見えても、裏側の地盤が低く、足場としては10m以上になる場合があります。足場設置前には、現地で基準面や最も高くなる面を確認し、足場計画図と照合することが重要です。


この記事では、88条申請と足場設置前の事前確認ポイントを7つに分けて解説します。届出対象の判断、足場高さ、設置期間、足場種類、現場条件、安全設備、確認記録までを整理し、足場設置前に何を確認すべきかを実務目線でまとめます。


ポイント1 足場が88条申請の対象になる条件を確認する

足場設置前の最初の確認は、その足場が88条申請の対象になる可能性があるかどうかです。ここで重要なのは、最初から細かい書類作成に入るのではなく、対象になる可能性がある足場を早めに拾い上げることです。対象の可能性がある足場を見落とすと、後から工程調整や申請準備が必要になり、現場に大きな負担がかかります。


足場に関する88条申請では、つり足場、張出し足場、高さ10m以上の構造の足場、組立てから解体までの期間が60日以上になる足場などが重要な確認対象になります。ただし、これらの条件は一つの資料だけで判断できるとは限りません。足場の種類は足場計画図、足場高さは立面図や現地条件、設置期間は工程表、使用範囲は各工種の作業計画から確認する必要があります。


実務でよくある失敗は、工事の規模感だけで判断してしまうことです。大規模な新築工事や外壁改修工事であれば、足場の届出確認を意識しやすいですが、部分補修や設備工事では見落としやすくなります。しかし、88条申請の要否は工事名や規模感だけで決まるものではありません。小規模工事であっても、足場の高さ、種類、設置期間によっては確認が必要になります。


足場設置前には、まず対象になり得る足場を仕分けます。通常の外部足場なのか、つり足場や張出し足場に該当する部分があるのか、高さ10m以上になりそうな部分があるのか、設置期間が60日以上になりそうかを確認します。この段階では、正確な図面が完成していなくても、対象の可能性がある足場を「要確認」として拾い上げることが大切です。


また、複数工区や複数棟の現場では、足場を一式で見ないことが重要です。A工区、B工区、C工区で足場の高さや期間が違う場合があります。低層棟は対象外でも、設備棟や高い棟だけ対象になる場合もあります。共用の昇降設備や仮設通路だけが長く残ることもあるため、足場ごとに確認する必要があります。


協力会社への確認も欠かせません。足場業者だけでなく、足場を使う外壁、塗装、防水、設備、看板、検査、手直しの各担当に、使用予定と追加足場の有無を確認します。足場業者の工程では短期間でも、他工種が後から使うことで設置期間が延びることがあります。


足場設置前の段階で対象の可能性を仕分けておけば、必要書類の準備、図面修正、社内確認を前倒しできます。反対に、この確認を後回しにすると、足場を組む直前になって届出対象の可能性に気付き、工程に影響することがあります。最初の仕分けこそが、88条申請の事前確認で最も重要な入口です。


ポイント2 足場高さと基準面を現地で確認する

足場の88条申請で重要な確認項目の一つが、足場の高さです。足場設置前には、足場計画図だけでなく、現地の地盤面や段差を確認し、実際に組む足場の高さを把握する必要があります。建物高さだけを見て判断すると、足場としての高さを見落とすことがあります。


足場高さを確認する時は、まず高さの基準面を明確にします。どこから足場高さを測るのかが曖昧だと、担当者によって判断が変わります。設計GLから見るのか、現況地盤から見るのか、舗装面から見るのか、低い地盤側から見るのかを確認します。特に段差地や斜面地では、基準面をそろえないと正しい判断ができません。


建物の正面側だけを見て判断するのも危険です。道路側から見ると低く見える建物でも、裏側の地盤が下がっている場合、裏面の足場は高くなります。擁壁沿い、造成地、法面近く、地下階が一部露出している建物では、各面ごとに足場高さを確認することが重要です。外周足場の場合は、建物の四面それぞれを確認し、最も高くなる面を把握します。


また、作業床の高さと足場全体の高さを分けて確認します。現場で「高さは9.8mです」と説明された場合、それが作業床の高さなのか、足場最高部の高さなのかを確認しなければなりません。最上段の作業床が10m未満でも、その上に手すり、建地、養生材などがあることで、足場全体としては10m以上になる可能性があります。


足場高さが10m前後になる場合は、特に慎重に確認します。図面上は10m未満に見えても、現地の地盤差、敷板、ジャッキベース、手すり、追加作業床によって判断が変わることがあります。9m台後半の足場は、実務上、要確認として扱うことが望ましいです。


一部だけ高い足場にも注意が必要です。屋上設備、塔屋、看板、煙突状の立ち上がり、外部階段、庇、バルコニー、配管、ダクトまわりでは、外周足場とは別に高い作業床を設けることがあります。足場全体の大部分が低くても、一部だけ10m以上になる可能性があります。


現地確認では、足場を設置する位置、低い地盤側、段差のある場所、追加足場が必要になりそうな箇所を写真や測定記録として残します。写真だけでは場所が分からなくなるため、どの面のどの地点を確認したのかも記録します。足場設置前に高さと基準面を整理しておくことで、88条申請の要否判断が早くなり、後からの手戻りを防ぎやすくなります。


ポイント3 組立てから解体までの期間を工程表で確認する

足場設置前の事前確認では、足場の設置期間を工程表で確認することが欠かせません。88条申請の判断では、単なる工事期間ではなく、足場の組立て開始から解体完了までの期間を見る必要があります。ここを誤ると、届出対象の判断を間違える可能性があります。


現場では、作業期間と足場設置期間が混同されることがあります。例えば、外壁補修の作業そのものは30日程度でも、足場を先行して組み、作業終了後に検査、手直し、解体待ちが発生すれば、足場の設置期間は大きく伸びます。設備工事でも、配管接続や機器交換は短期間で終わっても、試運転、確認、是正、別工種の使用によって足場が残ることがあります。


工程表を確認する時は、足場組立開始日、足場使用開始日、足場使用終了日、足場解体開始日、足場解体完了日を分けて確認します。工程表に「仮設工事」や「外壁工事」とだけ書かれている場合、足場が何日間設置されるのか分かりません。足場設置前には、足場に関する工程を明確に記載してもらうことが重要です。


設置期間が60日前後になる足場は、特に注意が必要です。工程表上は60日未満に見えていても、天候不良、追加工事、検査待ち、材料遅れ、他工種調整によって延びる可能性があります。現実的に延長が見込まれる場合は、届出対象になる可能性を含めて早めに確認することが大切です。


複数工区に分かれる現場では、足場ごとの設置期間を整理します。全体工期が長い場合でも、各工区の足場が独立して短期間で組立てと解体を行う場合があります。一方で、共用の昇降設備や仮設通路だけを長く残す場合もあります。全体工程だけで判断せず、足場単位で期間を確認することが重要です。


また、複数の協力会社が同じ足場を使う場合、最後に使用する工種の作業終了後まで足場が残ります。外壁、防水、塗装、設備、看板、検査、手直しなどの使用予定を確認しないと、解体日を正確に把握できません。足場業者の工程だけではなく、各工種の使用予定を工程表に反映させることが必要です。


足場設置前に設置期間を確認しておけば、88条申請の要否判断だけでなく、提出準備のスケジュールも立てやすくなります。届出が必要になる可能性がある足場は、足場組立開始日から逆算して、書類作成、図面修正、社内確認、協力会社確認を進める必要があります。設置期間の確認は、申請判断と準備工程の両方に関わる重要な作業です。


ポイント4 つり足場や張出し足場に該当する部分を確認する

足場設置前には、つり足場や張出し足場に該当する部分がないかを確認します。これは、通常の外部足場とは異なる構造や支持方法になるため、88条申請の要否判断でも重要なポイントです。現場で「足場」と呼ばれていなくても、実態として作業床を設けて作業する構造であれば、確認対象として扱う必要があります。


つり足場は、上部から吊り下げる形で作業床を設ける足場です。橋梁下面、吹抜け、建物下部、設備下部、プラント設備、庇下などで使われることがあります。地上から建地を立てられない場所や、下部に作業スペースがない場所では、つり構造が検討されることがあります。


張出し足場は、建物や構造物から外側へ張り出す形で作業床を設ける足場です。道路上空、河川上部、隣地境界付近、庇やバルコニーまわり、設備架台まわりなどで計画されることがあります。地上から足場を立てるスペースがない場合や、下部に障害物がある場合に採用されることがあります。


実務で見落とされやすいのは、外周足場の一部だけがつり足場や張出し足場になるケースです。建物の大部分は通常の地上立ち上げ足場でも、庇部分だけ張出し、吹抜け部分だけつり、設備まわりだけ特殊な作業床になることがあります。足場全体を「外部足場一式」として見ると、このような特殊部を見落としやすくなります。


足場設置前には、足場計画図で支持方法を確認します。地上から建地を立てているのか、既存構造物から支持しているのか、吊り材を使っているのか、ブラケットや張出し部材を使っているのかを見ます。名称だけではなく、構造と納まりで確認することが重要です。


協力会社への確認では、「つり足場や張出し足場はありますか」と聞くだけでなく、「地上から足場を立てられない場所はありますか」「既存構造物から支持する作業床はありますか」「道路や河川、隣地側へ張り出す部分はありますか」「庇や吹抜けまわりに特殊な作業床はありますか」と具体的に確認します。


つり足場や張出し足場がある場合は、支持点、使用荷重、作業床、手すり、落下防止、組立解体手順も確認します。足場設置前にこれらを整理しておけば、申請書類や安全計画の準備がスムーズになります。特殊足場の確認を後回しにすると、書類準備だけでなく、施工計画そのものの見直しが必要になることがあります。


ポイント5 足場計画図と現場条件のずれを確認する

足場設置前には、足場計画図と現場条件が一致しているかを確認する必要があります。図面上では問題なく足場を設置できるように見えても、現場には段差、障害物、隣地境界、道路、設備、配管、看板、庇、植栽、側溝などがあり、計画どおりに足場を組めないことがあります。現場条件によって足場の高さや種類が変わる場合は、88条申請の判断にも影響します。


まず確認すべきなのは、足場設置位置です。足場計画図に描かれている位置に、実際に建地を立てられるかを確認します。地盤が不安定ではないか、段差がないか、排水溝や設備基礎に干渉しないか、隣地境界に余裕があるかを見ます。足場を少し外側や内側にずらすだけでも、張出しや支持方法が変わることがあります。


次に、足場範囲と作業範囲が一致しているかを確認します。外壁工事、屋根工事、防水工事、設備工事、看板工事など、各工種の作業範囲が足場計画図に反映されているかを見ます。屋上設備の作業があるのに屋上まわりの足場が描かれていない、看板撤去があるのに該当面の足場が不足している、といった場合は、設置前に修正が必要です。


改修工事では、既存図面と現況が一致していないことがあります。竣工図にない設備配管、後付け看板、外部階段、庇、フェンス、植栽などが足場計画に影響することがあります。古い図面だけをもとに足場計画を作ると、設置時に現場で調整が必要になり、申請内容と実際の足場がずれる可能性があります。


足場計画図の版管理も重要です。見積時の図面、現地調査後の図面、施工用の図面が異なる場合があります。88条申請の判断や書類作成に使う図面が最新版でなければ、申請内容と現場が一致しなくなります。足場設置前には、図面番号、作成日、修正日を確認し、どの図面を正式な計画として扱うかを明確にします。


現場条件とのずれを確認するには、現地写真と図面を照合することが有効です。写真を撮る際は、足場を設置する面、段差、障害物、隣地側、道路側、屋上、追加足場が必要になりそうな場所を記録します。どの写真がどの場所を示しているか分かるようにしておくと、事務所での確認や協力会社との打合せが早くなります。


足場設置前に図面と現場条件を一致させておくことで、申請書類の修正、足場計画の変更、工程の手戻りを減らせます。88条申請の事前確認では、書類上の整合だけでなく、実際の現場でその足場が計画どおりに設置できるかを確認することが重要です。


ポイント6 安全設備と組立解体手順を確認する

足場設置前の事前確認では、安全設備と組立解体手順も重要です。88条申請の対象になる足場では、足場の高さや設置期間だけでなく、安全に組み立て、使用し、解体できる計画になっているかを確認する必要があります。書類上の形が整っていても、現場条件に合った安全設備や手順が整理されていなければ、施工時に問題が生じます。


安全設備として確認すべきものには、手すり、中さん、幅木、作業床、昇降設備、落下防止、飛来落下防止、開口部養生、立入禁止措置などがあります。外部足場では、作業員の墜落防止だけでなく、資材や工具の落下防止、第三者への影響、通行者や施設利用者への安全確保も重要です。


足場設置前には、足場計画図に安全設備が反映されているかを確認します。図面に手すりや昇降設備が記載されていても、実際の現場で設置できる納まりになっているかを確認する必要があります。狭小地、隣地境界、道路沿い、出入口まわり、既存設備付近では、安全設備を計画どおりに設置しにくい場合があります。


組立解体手順も重要です。足場が完成した後の安全だけでなく、組立中や解体中の安全を確保する必要があります。組立順序、解体順序、資材搬入経路、作業員の動線、立入禁止範囲、クレーンや高所作業車の使用有無、第三者災害防止策を確認します。特に、道路沿い、施設稼働中、狭小地、夜間作業では、組立解体時のリスクが高くなります。


つり足場や張出し足場がある場合は、支持点や荷重条件も確認します。どこで荷重を受けるのか、既存構造物にどのように固定するのか、使用荷重はどの程度か、資材を一時的に置く予定があるかを確認します。作業床を資材置き場として使う場合や、複数作業者が同時に乗る場合は、その条件が計画に反映されている必要があります。


また、足場を複数業者が使う場合は、使用ルールも確認します。資材を置ける範囲、同時作業の可否、昇降設備の使用、作業床の改変禁止、養生の復旧、点検の責任範囲などを明確にしておくと、設置後のトラブルを防ぎやすくなります。


足場設置前に安全設備と組立解体手順を確認しておくことで、88条申請の書類準備だけでなく、現場の安全管理も安定します。申請のための確認ではなく、実際に安全に施工するための確認として進めることが大切です。


ポイント7 社内確認と協力会社確認の記録を残す

足場設置前の事前確認では、確認した内容を記録として残すことが重要です。口頭で確認しただけでは、後から誰が、いつ、何を根拠に判断したのかが分からなくなります。88条申請の要否判断や書類準備では、確認結果を後から見返せる状態にしておくことが、手戻り防止につながります。


社内確認では、現場担当者、安全担当者、工程担当者、場合によっては設計担当者や管理部門が関係します。足場の種類、高さ、設置期間、工区分け、追加足場の有無、工程変更の可能性を確認し、届出対象になるかどうかを整理します。確認結果は、議事録、チェックシート、工程表の備考、社内共有資料などに残すとよいです。


協力会社確認では、足場業者だけでなく、足場を使用する各工種の担当者にも確認します。外壁、防水、塗装、設備、看板、検査、手直しなど、複数の業者が同じ足場を使う場合、各社の使用予定を確認しなければ、解体日を正確に決められません。足場業者が把握していない追加作業がある場合もあります。


記録として残すべき内容は、足場の最高高さ、基準面、足場種類、つり足場や張出し足場の有無、組立開始日、解体完了日、設置範囲、使用する工種、確認した図面の版、工程表の日付、確認者、確認日です。届出が必要と判断した場合だけでなく、届出不要と判断した場合も、その理由を残しておくことが大切です。


また、工程変更や追加工事が発生した場合は、再確認の記録を残します。当初の確認結果だけが残っていても、変更後の条件が分からなければ意味がありません。解体日が延びた、足場範囲が変わった、屋上足場が追加された、工区が変わった場合は、再度確認し、記録を更新します。


確認記録を残すことは、社内説明や発注者説明にも役立ちます。なぜ届出が必要なのか、またはなぜ届出不要と判断したのかを説明しやすくなります。特に、足場高さが10m前後、設置期間が60日前後、段差地、特殊足場、複数工区のように判断が難しい現場では、記録の有無が実務上の安心につながります。


足場設置前の確認は、担当者の記憶に頼るのではなく、共有できる記録として残すことが重要です。記録があれば、担当者が変わった場合でも、判断の経緯を引き継ぎやすくなります。88条申請と足場設置前の事前確認では、確認そのものと同じくらい、確認記録の管理が大切です。


足場設置前の事前確認で起きやすい見落とし

足場設置前の事前確認で起きやすい見落としの一つは、建物高さだけで足場高さを判断することです。建物が10m未満に見えても、低い地盤側から足場を立てる場合や、屋上設備まわりに追加足場を設ける場合には、足場としての高さが変わります。建物高さではなく、実際に組む足場の最高高さを確認することが必要です。


次に多いのは、設置期間の見落としです。工事期間が短いから問題ないと考えていても、足場の組立てから解体までの期間は長くなる場合があります。検査、手直し、追加工事、他工種の使用、解体待ちを含めると、当初想定より長く足場が残ることがあります。工程表には足場の組立日と解体完了日を明確に入れる必要があります。


つり足場や張出し足場の一部見落としもあります。外周足場の大部分が通常の足場であっても、庇、吹抜け、道路上空、設備架台、バルコニーまわりなどに特殊な足場が含まれることがあります。足場を一式で見ず、部分ごとに構造を確認することが大切です。


改修工事や設備工事の小規模足場も見落とされやすいです。工事規模が小さいと、88条申請の確認が後回しになる傾向があります。しかし、工事名や規模ではなく、足場の高さ、種類、期間で確認する必要があります。設備業者が独自に設ける作業床や仮設ステージにも注意が必要です。


複数工区や複数棟の現場では、全体工程だけを見て判断してしまうことがあります。工区ごとに足場高さや設置期間が異なる場合、全体を一式で判断すると対象となる部分を見落とす可能性があります。足場ごと、工区ごと、棟ごとに確認することが重要です。


また、最新版の図面を使っていないことも見落としの原因になります。見積時の図面では対象外に見えていても、現地調査後の図面や施工用図面で足場範囲や高さが変わることがあります。足場設置前には、必ず最新版の足場計画図で確認する必要があります。


これらの見落としを防ぐには、確認項目を定型化し、足場設置前に毎回同じ順番で確認することが有効です。担当者の経験だけに頼らず、足場の種類、高さ、設置期間、現場条件、工程変更、確認記録を順番に確認することで、88条申請に関する手戻りを減らせます。


事前確認を効率化する現場記録の考え方

足場設置前の事前確認を効率化するには、現場記録の取り方を工夫することが重要です。足場の88条申請では、図面や工程表だけでは分からない現場条件が判断に影響します。段差、斜面、低い地盤側、隣地境界、道路、設備、庇、看板、搬入経路などを正確に記録しておくことで、事務所での確認や協力会社との打合せが早くなります。


現場記録では、まず足場設置予定位置を記録します。建物のどの面に足場を組むのか、どの位置に昇降設備を設けるのか、どこに追加足場が必要になりそうかを残します。写真を撮る場合は、建物全体、各面、段差、障害物、地盤面、隣地側、道路側、屋上まわりを撮影します。


次に、高さ判断に関係する地点を記録します。最も低い地盤面、最も高い足場が必要になる位置、塔屋や屋上設備の周囲、看板や外部階段、庇まわりなどを確認します。どの地点から高さを見たのか、どの面が最も高くなるのかを記録しておけば、足場計画図と照合しやすくなります。


工程に関する記録も重要です。足場の組立開始日、解体完了日、各工種の使用期間、検査予定、手直し期間、予備日を整理します。工程変更が発生した場合は、足場の設置期間が変わるかどうかを記録します。追加工事が出た場合は、足場範囲や高さが変わるかを確認し、記録を更新します。


現場写真だけでは、後から場所が分からなくなることがあります。特に複数工区や複数棟の現場では、写真の位置と図面上の位置を結び付けて管理することが大切です。撮影地点や確認地点が分かる記録があれば、社内安全担当者や足場業者に説明しやすくなります。


このような現場記録を効率化する手段として、iPhone装着型GNSS高精度測位デバイスであるLRTKを活用できます。LRTKを使えば、足場設置予定位置、段差のある地盤、工区境界、撮影地点、確認した高さの基準点、追加足場が必要になりそうな箇所を位置情報付きで記録しやすくなります。写真や測位点を現場情報として残せば、事務所で足場計画図や工程表と照合しやすくなり、社内確認や協力会社との打合せもスムーズになります。


特に、段差地、斜面地、改修工事、設備工事、複数工区、一部だけ高い足場がある現場では、現地の状態を正確に共有することが重要です。LRTKで確認地点を記録しておけば、「どの面が最も高いのか」「どこに追加足場が必要なのか」「どの工区の足場なのか」を説明しやすくなります。88条申請と足場設置前の事前確認では、現地情報を正確に記録し、関係者が同じ情報を見られる状態にすることが、手戻り削減につながります。


まとめ

88条申請と足場設置前の事前確認では、足場が届出対象になる条件を最初に確認することが重要です。つり足場、張出し足場、高さ10m以上の構造の足場、組立てから解体までの期間が60日以上になる足場など、対象になる可能性がある足場を早めに拾い上げることで、書類準備や社内確認を前倒しできます。


足場高さは、建物高さではなく、実際に組む足場の最高高さで確認します。基準面を明確にし、段差地や斜面地では各面ごとに高さを確認します。作業床の高さと足場全体の高さを分けて見て、一部だけ高くなる足場や屋上設備まわりの追加足場も見落とさないことが大切です。


設置期間は、工事期間ではなく、足場の組立て開始から解体完了までで確認します。工程表には足場の組立日、使用期間、解体日を明確に入れ、複数工区や複数業者が関わる場合は、足場ごとに期間を整理します。設置期間が60日前後になる場合は、工程変更や追加工事による延長も考慮して確認します。


つり足場や張出し足場に該当する部分がある場合は、支持方法、作業床、安全設備、組立解体手順を確認します。足場計画図と現場条件が一致しているかも重要です。現地の段差、障害物、隣地境界、道路、設備、庇、看板などが足場計画に影響する場合は、設置前に図面を修正し、申請内容と現場実態をそろえる必要があります。


さらに、社内確認と協力会社確認の記録を残すことで、判断の経緯を後から説明しやすくなります。届出が必要な場合だけでなく、不要と判断した場合も、高さ、期間、種類、確認図面、確認者、確認日を残しておくことが望ましいです。工程変更や追加工事が発生した場合は、再確認の記録も更新します。


足場設置前の事前確認を効率化するには、現場条件を正確に記録し、図面や工程表と結び付けて管理することが有効です。LRTKのようなiPhone装着型GNSS高精度測位デバイスを活用すれば、足場設置予定位置、段差、工区境界、撮影地点、確認ポイントを位置情報付きで残しやすくなります。現地の状態を正確に共有できれば、88条申請に必要な確認を早めやすくなり、足場設置前の手戻りや届出漏れを減らすことにつながります。


LRTKで現場の測量精度・作業効率を飛躍的に向上

LRTKシリーズは、建設・土木・測量分野における高精度なGNSS測位を実現し、作業時間短縮や生産性の大幅な向上を可能にします。国土交通省が推進するi-Constructionにも対応しており、建設業界のデジタル化促進に最適なソリューションです。

LRTKの詳細については、下記のリンクよりご覧ください。

 

製品に関するご質問やお見積り、導入検討に関するご相談は、

こちらのお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。ぜひLRTKで、貴社の現場を次のステージへと進化させましょう。

bottom of page