top of page

3次元道路台帳付図の既存図面活用で確認する6点

タイマーアイコン.jpeg
この記事は平均7分15秒で読めます
万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

3次元道路台帳付図は、道路管理に必要な情報を立体的に整理し、現地の状態を分かりやすく確認するための資料です。従来の道路台帳付図では、道路区域、道路幅員、中心線、道路境界、道路附属物などを2次元図面として整理することが中心でした。しかし、3次元道路台帳付図では、点群データ、図化データ、位置情報付き写真、属性情報、高さ情報、道路附属物、占用物、側溝、歩道、法面、橋梁周辺、補修履歴、災害履歴などを同じ空間上で扱えるため、既存図面の活用方法も変わります。


既存図面は、3次元道路台帳付図を作成・更新するうえで重要な基礎資料です。過去の道路台帳付図、道路区域図、工事完成図、用地図、平面図、縦横断図、道路附属物図、占用関連図、補修履歴図などには、現地だけでは分からない管理情報が含まれています。これらを3次元点群や写真と組み合わせることで、道路の現況と管理上の情報を効率よく照合できます。


一方で、既存図面をそのまま3次元道路台帳付図に重ねればよいわけではありません。既存図面には、作成時期、座標系、縮尺、精度、図化基準、レイヤ構成、更新状態が異なるものが混在していることがあります。古い図面では現況と合わない場合がありますし、任意座標で作成された図面では点群や最新測量成果とそのまま重ならない場合があります。工事完成図は施工時点の情報であり、その後の補修や改修が反映されていないこともあります。


既存図面を活用する際に特に注意すべきなのは、正式情報と参考情報の区別です。道路区域線や道路境界線など、根拠資料として扱うべき情報がある一方で、現況確認や過去履歴の参考として使う図面もあります。すべての既存図面を同じ信頼度で扱うと、3次元道路台帳付図上で古い情報や参考情報が最新の正式情報のように見えてしまう恐れがあります。


3次元道路台帳付図では、既存図面を点群や写真と重ねることで、差分確認がしやすくなります。既存図面上の側溝位置と点群上の側溝が合っているか、道路附属物台帳上の標識が現地写真に写っているか、工事完成図の歩道形状が現況点群と一致しているか、道路区域線と舗装端や側溝の位置関係がどうなっているかを確認できます。この照合により、現況差分、未更新箇所、要確認箇所を抽出しやすくなります。


ただし、既存図面の活用は、データを増やすことが目的ではありません。道路管理で使える情報に整理することが目的です。どの図面を原本として扱うのか、どの図面を参考資料として扱うのか、どの図面を3次元データへ取り込むのか、どの情報を属性として引き継ぐのかを整理する必要があります。図面を重ねるだけでなく、使い方と管理方法を決めることが重要です。


この記事では、「3次元 道路台帳付図」で検索する実務担当者に向けて、3次元道路台帳付図の既存図面活用で確認する6点を解説します。図面の種類、座標系、精度、現況との差分、レイヤや属性、更新履歴まで、既存図面を3次元道路台帳付図へ安全に活かすための実務ポイントを整理します。


目次

3次元道路台帳付図で既存図面を活用する意味

確認点1 既存図面の種類と目的を整理する

確認点2 作成時期と更新状態を確認する

確認点3 座標系と縮尺と位置精度を確認する

確認点4 図化基準とレイヤ構成を確認する

確認点5 点群や現地写真との現況差分を確認する

確認点6 属性情報と更新履歴へ引き継ぐ内容を決める

既存図面活用で起きやすい失敗

まとめ


3次元道路台帳付図で既存図面を活用する意味

3次元道路台帳付図で既存図面を活用する意味は、過去から管理されてきた正式情報や設計・施工情報を、最新の現況データとつなげられることです。点群や現地写真は現況を把握するうえで有効ですが、道路区域や管理番号、過去の工事範囲、設計意図、補修履歴などは、現地だけでは分からない場合があります。既存図面は、こうした背景情報を補う重要な資料です。


道路台帳付図や道路区域図には、道路として管理する範囲、道路中心線、道路幅員、道路境界などの情報が含まれます。これらは3次元道路台帳付図で正式情報として扱う必要がある場合があります。点群で見える舗装端や側溝が道路区域線と一致するとは限らないため、既存図面に基づく管理情報と現況地物を分けて扱うことが重要です。


工事完成図や補修図は、施工時点の状態を確認するために役立ちます。舗装修繕、側溝改修、歩道整備、道路附属物移設、法面補修などの工事範囲を確認し、現況点群や写真と照合できます。工事後に台帳へ反映されているかどうかを確認するうえでも有効です。


縦横断図や構造図は、高さ情報や断面確認の参考になります。3次元点群で現況形状を確認し、既存の断面図と比べることで、設計時の断面と現況の違いを把握できます。橋梁前後、側溝、歩道切り下げ、法面、擁壁などでは、既存図面と点群の組み合わせが役立ちます。


道路附属物図や占用関連図は、標識、街路灯、防護柵、電柱、マンホール、地上機器などの管理に使えます。既存図面上の施設位置や管理番号を3次元道路台帳付図へ紐づければ、点検や工事支障確認に活用できます。ただし、現地写真と照合し、撤去済みや移設済みの施設が残っていないかを確認する必要があります。


既存図面を活用することで、初回整備の効率も上がります。すべてを点群から新たに図化するのではなく、既存図面の線や属性を確認し、現況に合うものは活用し、古いものや不明なものは要確認として整理します。これにより、既存の管理資産を活かしながら3次元化を進められます。


一方で、既存図面には限界があります。古い図面、縮尺の粗い図面、任意座標の図面、工事後に更新されていない図面、図化基準が不明な図面をそのまま使うと、誤った情報を3次元道路台帳付図に取り込む可能性があります。既存図面は必ず、作成時期、根拠、精度、現況との整合を確認してから活用します。


3次元道路台帳付図で既存図面を活用することは、過去の管理情報と現在の現況データをつなぐ作業です。図面を取り込むだけでなく、どの情報を正式情報として扱い、どの情報を参考情報として扱うかを整理することで、道路管理に使いやすいデータになります。


確認点1 既存図面の種類と目的を整理する

既存図面活用で最初に確認する点は、図面の種類と目的を整理することです。道路管理に関係する既存図面にはさまざまな種類があります。それぞれの図面は作られた目的が異なるため、3次元道路台帳付図での使い方も変わります。すべてを同じ扱いにすると、正式情報と参考情報が混在してしまいます。


道路台帳付図や道路区域図は、道路管理の基本情報として扱うことが多い図面です。道路区域線、道路中心線、道路幅員、道路境界に関する情報が含まれます。3次元道路台帳付図に取り込む際には、正式情報として扱う部分と、現況確認用の参考情報として扱う部分を分けます。


工事完成図は、施工後の状態を示す資料です。舗装修繕、側溝改修、歩道整備、道路附属物移設、法面補修などの工事内容を把握できます。ただし、完成図はその工事時点の情報であり、その後の補修や変更が反映されていない場合があります。現況点群や写真と照合して活用します。


設計図や計画図は、実際の施工状態と異なる場合があります。計画段階の線形や施設配置が、施工時に変更されていることがあります。設計図を3次元道路台帳付図に重ねる場合は、あくまで計画情報として扱い、完成図や現況データと区別します。


縦横断図は、高さや勾配、道路断面の考え方を確認するために役立ちます。3次元点群の断面と比較すれば、現況が設計時の断面とどう違うかを確認できます。ただし、断面図の位置や基準点、縦横断の基準線が分からないと、正しく比較できません。


道路附属物図や施設配置図は、標識、街路灯、防護柵、カーブミラー、車止めなどの管理に役立ちます。施設の位置や管理番号が分かる場合は、3次元道路台帳付図の地物属性へ引き継げます。ただし、現地に存在するかどうか、移設や撤去が行われていないかを写真で確認する必要があります。


占用関連図は、電柱、通信柱、マンホール、地上機器、管路などの位置確認に使えます。道路区域線や歩道、側溝との関係を確認する際に有効です。ただし、占用物は管理主体が異なるため、道路附属物とは分けて管理します。


補修履歴図や点検図も有用です。過去に舗装修繕した範囲、側溝清掃した箇所、法面補修した箇所、災害復旧した箇所を把握できます。3次元道路台帳付図に履歴として紐づければ、補修計画や再発確認に活用できます。


既存図面の種類と目的を整理することで、3次元道路台帳付図へ何を取り込み、何を参考として扱うべきかが明確になります。図面ごとの目的を理解することが、正しい活用の第一歩です。


確認点2 作成時期と更新状態を確認する

二つ目の確認点は、既存図面の作成時期と更新状態を確認することです。既存図面は、作成された時点の情報を示しています。道路はその後も工事や補修、占用物の追加、道路附属物の移設、災害復旧によって変化するため、図面の時点を確認しなければ現況と合わない可能性があります。


まず、既存図面の作成日を確認します。道路台帳付図、工事完成図、施設配置図、占用図、補修図などがいつ作られたものかを整理します。作成日が不明な図面は、正式情報として扱うには注意が必要です。古い図面ほど、現況との照合が重要になります。


次に、最終更新日を確認します。図面が作成された後に更新されている場合、どの時点の情報が反映されているのかを確認します。たとえば、道路台帳付図は更新済みでも、道路附属物図は旧状態のままという場合があります。図面ごとに更新状態を確認します。


工事履歴と照合することも重要です。既存図面の作成後に、舗装修繕、側溝改修、歩道整備、道路附属物移設、占用工事、災害復旧が行われている場合、図面の内容は現況と異なる可能性があります。工事履歴と図面時点を照合し、更新が必要な箇所を抽出します。


写真や点群の時点とも比較します。点群取得日、写真撮影日、既存図面作成日が異なる場合、どの情報が最新なのかを確認します。点群は最新だが既存図面は古い、または既存図面は工事完成時点だが点群は工事前という場合もあります。時点の違いを管理することが必要です。


作成時期が古い図面でも、完全に使えないわけではありません。過去の道路区域、工事前の状態、補修前の状態を確認する履歴資料として役立つ場合があります。ただし、現況図として扱うのではなく、過去資料や参考資料として分類します。


更新状態が不明な図面は、要確認として扱います。現況と一致しているか、既存台帳と合っているか、管理番号が正しいかを点群や写真で確認します。確認済み、要確認、参考資料などの状態を属性や資料管理表に残すと、後から判断しやすくなります。


既存図面を3次元道路台帳付図へ取り込む際には、図面の時点を属性として残します。作成日、更新日、根拠資料名、確認状態を管理することで、利用者が情報の新しさを判断できます。古い図面の情報が最新の正式情報として誤用されることを防げます。


作成時期と更新状態を確認することで、既存図面を安全に活用できます。3次元道路台帳付図では、現在の現況、過去の履歴、計画情報を分けて扱うことが重要です。


確認点3 座標系と縮尺と位置精度を確認する

三つ目の確認点は、既存図面の座標系、縮尺、位置精度を確認することです。3次元道路台帳付図では、点群や写真、既存図面を同じ空間上に重ねて使います。既存図面の座標系や精度が不明なまま取り込むと、現況とのずれを誤って解釈する可能性があります。


まず、既存図面がどの座標系で作成されているかを確認します。公共座標に基づいているのか、任意座標なのか、紙図面をスキャンしたものなのか、CADデータなのかによって扱いが変わります。任意座標や紙図面の場合は、点群や最新測量成果とそのまま重ねられないことがあります。


縮尺も重要です。縮尺の粗い図面は、詳細な位置確認には向かない場合があります。道路区域の概略確認には使えても、側溝や道路附属物の細かな位置照合には精度が足りないことがあります。図面の縮尺と利用目的を合わせて判断します。


位置精度の確認も行います。既存図面上の道路中心線、交差点、構造物角、マンホール、集水桝、道路附属物などが、点群や現地写真とどの程度合うかを代表箇所で確認します。全体的にずれているのか、局所的にずれているのかを把握します。


座標変換を行う場合は、変換条件を記録します。どの基準点や既知点を使ったのか、どのように図面を合わせたのか、変換後の誤差がどの程度かを残します。変換条件が残っていないと、将来の更新や引き継ぎで困ります。


点群との重ね合わせでは、現況地物と図面情報の違いも考慮します。図面がずれているように見えても、実際には工事後に現況が変わっている場合があります。逆に、現況は変わっていないのに、座標変換の問題でずれて見える場合もあります。座標差と現況差分を分けて判断します。


高さ情報についても確認します。既存図面に縦横断図や標高情報が含まれる場合、標高基準が3次元点群と一致しているかを確認します。基準が異なる断面を比較すると、実際にはない高さ差が出る場合があります。縦横断図を使う場合は、基準線や測点位置も確認します。


位置精度が不明または不足している図面は、正式な位置情報としてではなく参考資料として扱います。3次元道路台帳付図上では、参考レイヤや要確認レイヤとして表示し、利用者が精度の限界を理解できるようにします。


座標系、縮尺、位置精度を確認することで、既存図面を3次元道路台帳付図に安全に取り込めます。図面を重ねる前に精度と基準を確認することが、照合ミスを防ぐ基本です。


確認点4 図化基準とレイヤ構成を確認する

四つ目の確認点は、既存図面の図化基準とレイヤ構成を確認することです。既存図面には、道路端、側溝、歩道、道路附属物、占用物などが描かれている場合がありますが、どの位置を基準に描いているかが不明なことがあります。図化基準が分からないまま3次元道路台帳付図へ取り込むと、現況との差分を誤って判断する可能性があります。


道路端の図化基準は特に重要です。既存図面の道路端が舗装端を示しているのか、側溝外側を示しているのか、縁石端を示しているのか、道路区域端を示しているのかを確認します。道路端という名称だけでは意味が曖昧な場合があります。


側溝の図化基準も確認します。側溝中心線、側溝外側線、側溝内側線、蓋端線のどれを図化しているかによって、点群上の側溝との位置関係が変わります。排水施設として使う側溝情報と、道路端の参考として使う側溝情報は区別する必要があります。


歩道や縁石の図化基準も整理します。歩道範囲、縁石端、歩道切り下げ、点字ブロック、車止めなどがどのように描かれているかを確認します。歩道整備や切り下げ改修後の3次元データと照合する際に重要です。


道路附属物や占用物の管理単位も確認します。標識は柱単位で描いているのか、標識板単位なのか。街路灯は柱位置なのか灯具位置なのか。マンホールは中心点なのか外形なのか。既存図面と3次元道路台帳付図で管理単位が異なると、位置や数量が合わないように見えることがあります。


レイヤ構成も重要です。既存図面のレイヤ名が分かりやすいか、正式情報と参考情報が分かれているか、道路附属物と占用物が分かれているかを確認します。古いCADデータでは、複数の情報が同じレイヤに入っている場合があります。そのまま取り込むと、3次元道路台帳付図上で情報整理が難しくなります。


凡例や線種の意味も確認します。線の色や種類が何を示しているのか、点記号がどの施設を示しているのかが分からない図面は、活用に注意が必要です。必要に応じて、既存図面の凡例を3次元道路台帳付図の標準レイヤへ変換します。


既存図面を取り込む際には、3次元道路台帳付図側のレイヤ標準に合わせます。道路区域線、道路端、舗装端、側溝、歩道、法面、道路附属物、占用物、写真、履歴を分け、旧図面由来の情報には根拠や確認状態を付けます。図面のレイヤをそのまま使うのではなく、管理しやすい構成へ整理することが重要です。


図化基準とレイヤ構成を確認することで、既存図面を3次元道路台帳付図へ正しく変換しやすくなります。線や点の意味を理解してから取り込むことが、後の照合や更新の精度を高めます。


確認点5 点群や現地写真との現況差分を確認する

五つ目の確認点は、既存図面を点群や現地写真と重ねて現況差分を確認することです。既存図面は過去の資料であり、現況と一致しているとは限りません。3次元道路台帳付図では、既存図面の情報を点群や位置情報付き写真と重ねることで、差分を見つけやすくなります。


まず、道路区域線や道路端を点群と重ねます。既存図面上の道路区域線、道路端、側溝、歩道が、点群上の現況地物とどのような関係にあるかを確認します。ずれている場合、それが現況変化なのか、座標系の問題なのか、図化基準の違いなのかを切り分けます。


側溝や集水桝の差分も確認します。既存図面にある側溝線が現況点群と合っているか、集水桝の位置が写真と一致しているかを確認します。側溝改修後に図面が更新されていない場合、旧位置のまま残っていることがあります。写真で最新状態を確認します。


歩道や縁石の差分では、歩道整備後の形状と既存図面を照合します。切り下げ部、縁石、点字ブロック、車止めが現況と合っているかを確認します。歩道は工事や改修で形状が変わりやすいため、写真と点群を組み合わせることが有効です。


道路附属物や占用物では、既存図面上の施設が現地写真に存在するかを確認します。標識、街路灯、電柱、マンホール、地上機器が移設・撤去・新設されていないかを確認します。管理番号がある場合は、写真に写る番号や属性情報と照合します。


法面や擁壁、橋梁周辺では、点群による立体形状と既存図面を比較します。災害復旧や補修工事が行われている場合、既存図面と現況が大きく変わっている可能性があります。写真や災害履歴も確認し、要確認箇所を抽出します。


現況差分を確認したら、差分の種類を分類します。現況変化、台帳未更新、図化基準違い、座標ずれ、写真不足、管理番号不一致、撤去済み、未登録疑いなどに分けます。分類することで、次の対応が決めやすくなります。


差分が見つかった場合は、すぐに正式情報を修正するのではなく、要確認箇所として管理します。根拠資料や現地確認、関係部署確認を経て、必要な情報を更新します。道路区域線や管理番号のような正式情報は特に慎重に扱います。


点群や現地写真との現況差分を確認することで、既存図面の活用可否を判断できます。3次元道路台帳付図では、古い図面を現況に照らして検証し、使える情報と更新が必要な情報を切り分けることが重要です。


確認点6 属性情報と更新履歴へ引き継ぐ内容を決める

六つ目の確認点は、既存図面から属性情報と更新履歴へ引き継ぐ内容を決めることです。既存図面には、線や形状だけでなく、路線番号、管理番号、工事件名、施工日、施設種別、補修範囲などの情報が含まれている場合があります。これらを3次元道路台帳付図の属性情報として引き継ぐことで、検索や管理に使いやすくなります。


まず、引き継ぐべき属性を整理します。路線番号、区間番号、地物種別、管理番号、管理主体、施工日、工事件名、確認状態、根拠資料名などが候補になります。既存図面に書かれている情報をすべてそのまま取り込むのではなく、道路管理に必要な項目を選びます。


道路附属物や占用物では、管理番号と管理主体の引き継ぎが重要です。既存図面や台帳に標識番号、街路灯番号、集水桝番号、占用物番号がある場合、3次元道路台帳付図の地物IDと紐づけます。これにより、点検履歴や補修履歴との連携がしやすくなります。


工事完成図からは、工事件名、施工範囲、施工日、対象地物を引き継ぐと有効です。舗装修繕範囲、側溝改修範囲、歩道整備範囲、法面補修範囲などを属性として管理すれば、施工後確認や補修履歴に使えます。工事前後写真と紐づけることも重要です。


既存図面の情報には確認状態を付けます。現況と照合済み、未確認、参考資料、更新候補、正式反映済みなどを属性として管理します。古い図面由来の情報を、そのまま最新の正式情報として扱うことを防げます。


更新履歴も整理します。既存図面から取り込んだ情報がいつ追加されたのか、どの資料を根拠にしたのか、現況確認済みかどうかを記録します。将来の担当者が、情報の出所と信頼度を判断できるようにします。


不要な情報や重複情報の扱いも決めます。既存図面に古い施設が残っている場合、現況写真で撤去が確認できれば、現況レイヤには入れず履歴として保管する方法があります。同じ地物が複数図面に重複している場合は、管理番号や位置で統合します。


属性情報に引き継ぐ内容は、庁内共有や検索機能にも影響します。路線番号、地物種別、管理番号、工事件名、確認状態で検索できるようにしておけば、既存図面由来の情報も実務で活用しやすくなります。単なる図面の重ね合わせではなく、検索可能な台帳データへ変換することが重要です。


属性情報と更新履歴へ引き継ぐ内容を決めることで、既存図面を3次元道路台帳付図の一部として活用できます。形状だけでなく、管理情報を整理して引き継ぐことが、既存図面活用の効果を高めます。


既存図面活用で起きやすい失敗

3次元道路台帳付図の既存図面活用で起きやすい失敗の一つは、既存図面をそのまま正しい現況として扱ってしまうことです。古い図面や工事前の図面は、現在の道路状態と違う場合があります。点群や現地写真と照合し、確認状態を管理する必要があります。


次に、座標系や縮尺を確認せずに重ねることです。既存図面が任意座標や古い基準で作られている場合、最新点群と重ならないことがあります。ずれを現況差分と誤認しないように、座標系と変換条件を確認します。


図化基準を確認しないことも問題です。道路端、側溝、歩道、縁石がどの位置を示しているのか分からないまま使うと、点群との比較で誤解が生じます。側溝中心線と側溝外側線の違い、舗装端と道路区域線の違いを明確にします。


正式情報と参考情報が混在することも失敗です。道路区域線や境界線のような正式情報と、施工時点の参考線や計画線を同じレイヤに入れると、利用者が誤認します。レイヤや凡例で情報の意味を分けることが重要です。


既存図面から属性を引き継がないこともあります。管理番号や工事件名、施工日が図面に書かれていても、属性情報に取り込まなければ検索や照合に使いにくくなります。3次元道路台帳付図では、形状だけでなく属性として整理します。


差分を見つけても要確認として残さないことも問題です。点群と既存図面が合わない箇所を個人メモで管理すると、次回確認や引き継ぎで失われます。差分は要確認箇所として3次元道路台帳付図へ登録します。


古い施設を現況レイヤに残すことも注意が必要です。既存図面にある標識や街路灯が現地では撤去済みの場合、現況レイヤに取り込むと誤情報になります。撤去済みや過去情報は履歴として管理し、現況表示とは分けます。


既存図面活用の失敗を防ぐには、図面の種類、時点、座標、図化基準、現況差分、属性引き継ぎを順に確認することが重要です。既存図面は有用な資料ですが、3次元道路台帳付図へ取り込む前に必ず意味と精度を確認します。


まとめ

3次元道路台帳付図の既存図面活用では、既存図面の種類と目的を整理し、作成時期と更新状態を確認し、座標系と縮尺と位置精度を確認し、図化基準とレイヤ構成を確認し、点群や現地写真との現況差分を確認し、属性情報と更新履歴へ引き継ぐ内容を決めることが重要です。


既存図面には、道路台帳付図、道路区域図、工事完成図、設計図、縦横断図、道路附属物図、占用関連図、補修履歴図などがあります。それぞれ目的が異なるため、正式情報として扱うもの、参考情報として扱うもの、履歴資料として扱うものを分けます。作成日や更新日を確認し、現況と合っているかを点群や写真で照合します。


座標系や縮尺、位置精度の確認も欠かせません。既存図面が最新点群と正しく重なるか、任意座標や古い基準ではないか、縮尺や精度が利用目的に合っているかを確認します。図化基準では、道路端、側溝、歩道、道路附属物、占用物がどの代表位置で描かれているかを確認します。線や点の意味を理解しないまま取り込むと、台帳照合で誤解が生じます。


点群や現地写真との現況差分を確認することで、既存図面の情報が現在も使えるか判断できます。側溝や歩道が工事後に変わっていないか、道路附属物が撤去・移設されていないか、占用物が追加されていないかを確認します。差分がある場合は、すぐに正式更新せず、要確認箇所として整理し、根拠資料や現地確認につなげます。


既存図面からは、線や形状だけでなく、路線番号、管理番号、工事件名、施工日、施設種別、確認状態などを属性情報として引き継ぐことが重要です。属性として整理すれば、検索、庁内共有、補修履歴管理、施工後確認に使いやすくなります。図面を重ねるだけではなく、道路管理に使えるデータへ変換することが既存図面活用の目的です。


現地で既存図面との差分を確認するには、正確な位置情報と写真を簡単に残せる仕組みが役立ちます。LRTKは、iPhoneに装着して使えるGNSS高精度測位デバイスで、道路区域線と現況地物の差分、舗装補修箇所、側溝、集水桝、標識、街路灯、占用物、法面変状、施工後の変更箇所などを位置情報付き写真として記録し、3次元道路台帳付図の点群や属性情報と紐づけやすくします。既存図面と3次元点群を机上で照合し、現地ではLRTKで差分箇所を正確に記録し、確認状態や更新履歴として反映する流れを整えることで、既存図面を安全に活かした3次元道路台帳付図の整備と更新を進めやすくなります。


LRTKで現場の測量精度・作業効率を飛躍的に向上

LRTKシリーズは、建設・土木・測量分野における高精度なGNSS測位を実現し、作業時間短縮や生産性の大幅な向上を可能にします。国土交通省が推進するi-Constructionにも対応しており、建設業界のデジタル化促進に最適なソリューションです。

LRTKの詳細については、下記のリンクよりご覧ください。

 

製品に関するご質問やお見積り、導入検討に関するご相談は、

こちらのお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。ぜひLRTKで、貴社の現場を次のステージへと進化させましょう。

bottom of page