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3次元道路台帳付図の高さ情報を活かす活用例6選

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万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

3次元道路台帳付図は、道路管理に必要な情報を立体的に整理し、現地の状態を分かりやすく確認するための資料です。従来の道路台帳付図では、道路区域、道路幅員、中心線、道路境界、道路附属物などを2次元図面として整理することが中心でした。しかし、3次元道路台帳付図では、平面位置だけでなく、高さ情報を含めて道路空間を確認できます。道路面、歩道、側溝、縁石、法面、擁壁、橋梁前後、道路附属物、占用物などを立体的に見られるため、従来の平面図では分かりにくかった高低差や段差、勾配、取り合いを把握しやすくなります。


高さ情報は、3次元道路台帳付図の大きな価値の一つです。道路の管理では、平面上の位置だけでなく、高さ方向の状態が重要になる場面が多くあります。舗装面の沈下、マンホール周辺の段差、歩道と車道の高低差、側溝蓋と路面の高さ、排水勾配、法面の傾斜、擁壁の高さ、橋梁前後のすり付けなどは、2次元図面だけでは判断しにくい情報です。3次元道路台帳付図に高さ情報があれば、これらを机上で確認し、現地確認の対象を絞りやすくなります。


一方で、高さ情報は扱い方を誤ると判断ミスにつながります。点群が立体的に見えるからといって、すべての高さ情報が正式な測量成果として使えるとは限りません。標高基準、測量方法、点群密度、欠測、植生、車両や仮設物の影響、取得日などを確認する必要があります。高さ情報を使う際には、どの用途なら机上判断できるのか、どの用途では現地補測や詳細測量が必要なのかを切り分けることが大切です。


3次元道路台帳付図の高さ情報は、道路の現況把握だけでなく、維持管理、補修計画、災害対応、施工後確認、庁内共有にも活用できます。たとえば、舗装補修前に沈下箇所を把握する、側溝や集水桝への排水方向を確認する、歩道段差や切り下げ部の状態を確認する、法面や擁壁の形状を把握する、橋梁前後のすり付けを確認する、工事前後の高さ変化を比較する、といった使い方があります。


高さ情報を活かすには、点群、写真、属性情報、更新履歴を組み合わせることが重要です。点群で高さや形状を確認し、写真で表面状態や管理番号を確認し、属性で確認日や更新履歴を管理します。高さの数値だけを見るのではなく、道路管理の目的に応じて、どの情報をどの精度で使うのかを整理することが実務では大切です。


この記事では、「3次元 道路台帳付図」で検索する実務担当者に向けて、3次元道路台帳付図の高さ情報を活かす活用例を6つに分けて解説します。舗装、排水、歩道、法面、橋梁、施工後確認まで、道路管理で高さ情報をどう使えばよいのかを実務目線で整理します。


目次

3次元道路台帳付図で高さ情報が重要な理由

活用例1 舗装面の沈下や段差を確認する

活用例2 側溝や集水桝への排水勾配を確認する

活用例3 歩道と車道の段差や切り下げを確認する

活用例4 法面や擁壁の形状を把握する

活用例5 橋梁前後や構造物まわりのすり付けを確認する

活用例6 工事前後や災害前後の変化を比較する

高さ情報を使うときに注意すべきこと

まとめ


3次元道路台帳付図で高さ情報が重要な理由

3次元道路台帳付図で高さ情報が重要になる理由は、道路管理では平面位置だけでは判断できない課題が多いからです。道路は、単に地図上の線や面として存在しているのではなく、路面の勾配、側溝への流れ、歩道と車道の段差、法面や擁壁との高低差、橋梁前後のすり付けなどを持つ立体的な空間です。高さ情報があることで、これらの関係を机上で確認しやすくなります。


従来の2次元道路台帳付図では、道路区域や道路幅員、道路端、側溝、道路附属物の位置は確認できても、路面の沈下や段差、排水勾配、歩道切り下げの高低差を把握するには、現地確認や別の断面資料が必要になることが多くありました。3次元道路台帳付図では、点群や高さ付き図化データを使って、現況の立体形状を直接確認できます。


舗装管理では、高さ情報が沈下や段差の把握に役立ちます。舗装のひび割れや補修跡は写真で確認できますが、路面がどの程度沈んでいるか、マンホールや集水桝周辺で段差があるか、橋梁前後のすり付けが滑らかかは、高さ情報があると判断しやすくなります。補修計画を立てる前の一次確認にも使えます。


排水管理でも高さ情報は重要です。道路面から側溝や集水桝へ水が流れるか、低い箇所に水がたまりやすいか、側溝蓋や集水桝まわりに段差があるかを確認できます。平面図では側溝の位置は分かっても、水がどちらへ流れるかは分かりにくい場合があります。高さ情報を使えば、排水不良の原因を絞り込みやすくなります。


歩道管理では、歩道と車道の段差、縁石の高さ、歩道切り下げのすり付け、点字ブロック周辺の段差を確認できます。歩道は通行空間であり、車椅子やベビーカー、自転車、歩行者の安全に関わります。高さ情報を使えば、段差や勾配の確認対象を事前に抽出できます。


法面や擁壁、橋梁周辺では、高さ情報が構造的な把握に役立ちます。法面の勾配、擁壁の高さ、道路面との高低差、橋梁前後の取付部、側溝や排水施設との関係を確認できます。災害対応や点検計画では、過去点群と最新点群を比較することで変状の有無を確認する手がかりになります。


ただし、高さ情報を使うときは、標高基準や点群品質を確認する必要があります。点群が地表を正しく取得しているのか、車両や植栽の影響がないか、取得日が古くないか、標高値として使える精度があるのかを確認します。用途によっては、3次元道路台帳付図の高さ情報は一次確認や候補抽出に使い、最終判断は現地測量や詳細確認で行う必要があります。


高さ情報は、3次元道路台帳付図を単なる見える化資料から、実務判断に使える道路管理データへ近づける要素です。位置情報、写真、属性情報と組み合わせて活用することで、現地確認の効率化や補修計画の精度向上につながります。


活用例1 舗装面の沈下や段差を確認する

高さ情報を活かす一つ目の活用例は、舗装面の沈下や段差の確認です。道路の舗装は、交通荷重、地下埋設物、排水不良、路盤の弱さ、掘削復旧などによって、局所的に沈下したり段差が発生したりすることがあります。3次元道路台帳付図の高さ情報を使えば、現地へ行く前に沈下や段差が疑われる箇所を把握しやすくなります。


舗装面の沈下は、写真だけでは分かりにくい場合があります。ひび割れや補修跡は写真で見えますが、路面がどの程度低くなっているか、周辺舗装との高低差がどれくらいあるかは、高さ情報で確認する方が分かりやすい場合があります。点群を使って縦断や横断を確認すれば、沈下傾向を把握できます。


マンホールや集水桝周辺の段差確認にも有効です。マンホール蓋や集水桝蓋の周辺は、舗装沈下や復旧跡によって段差が出やすい箇所です。点群上で蓋と周辺路面の高さ関係を確認すれば、現地確認が必要な箇所を抽出しやすくなります。写真を併用すれば、蓋の状態や周辺のひび割れも確認できます。


掘削復旧箇所の確認にも高さ情報が役立ちます。占用工事や管路工事後の復旧舗装では、周辺舗装との高さ差や沈下が後から問題になることがあります。3次元道路台帳付図に工事後点群や位置情報付き写真を紐づけておけば、復旧後の状態を確認できます。後日沈下が疑われる場合も、施工直後の状態と比較できます。


橋梁前後や構造物との取り合いでも、舗装面の高さ確認が重要です。橋梁端部、伸縮部、暗渠や横断構造物の前後では、すり付けの不良や段差が発生しやすい場所です。点群で縦断方向の高さ変化を確認すれば、段差候補や急な勾配変化を見つけやすくなります。


舗装補修計画では、高さ情報を使って補修範囲を検討できます。単にひび割れがある箇所だけでなく、沈下が広がっている範囲、低くなって水がたまりやすい範囲、周辺構造物との高さ差がある範囲を確認できます。現地確認前に候補箇所を絞れるため、調査効率が上がります。


ただし、舗装面の高さ確認では、点群の取得条件に注意が必要です。車両や落ち葉、雪、仮設物が路面を隠している場合、正しい路面高を取得できていない可能性があります。点群密度が低い場合、細かな段差を読み取れないこともあります。重要な判断では、現地補測や詳細測量と組み合わせます。


舗装面の沈下や段差を3次元道路台帳付図で確認できるようにしておくと、補修計画、施工後確認、苦情対応に役立ちます。高さ情報は、舗装の見た目だけでは分からない変化を把握するための重要な手がかりになります。


活用例2 側溝や集水桝への排水勾配を確認する

二つ目の活用例は、側溝や集水桝への排水勾配を確認することです。道路の排水管理では、側溝や集水桝の位置だけでなく、道路面から水がどのように流れるかが重要です。3次元道路台帳付図の高さ情報を使えば、路面、側溝、集水桝、横断側溝、排水口の高低関係を確認しやすくなります。


平面図では、側溝や集水桝の位置は分かります。しかし、水がどの方向に流れるか、低い箇所に水がたまりやすいか、集水桝へ向かう勾配が確保されているかは、平面図だけでは判断しにくい場合があります。高さ情報があれば、道路面と排水施設の関係を立体的に確認できます。


水たまりが発生しやすい箇所では、路面の低い部分と集水桝の位置を重ねて確認します。路面の低い箇所が集水桝から離れている場合、排水不良の原因になることがあります。点群や断面を確認すれば、現地で見るべき箇所を絞り込めます。


側溝の高さ確認も重要です。側溝蓋が路面より高くなっている場合、路面水が側溝へ流れ込みにくくなることがあります。逆に、側溝周辺に段差や沈下がある場合、通行や維持管理に影響することがあります。高さ情報と写真を組み合わせて、側溝蓋、舗装面、歩道面の関係を確認します。


集水桝周辺では、蓋の高さ、周辺舗装の沈下、土砂堆積、蓋のずれを確認します。点群で高さ関係を把握し、写真で蓋の状態や詰まりを確認します。高さ情報だけでは内部の詰まりは分かりませんが、写真や現地確認と組み合わせることで排水不良の原因を探しやすくなります。


交差点では、排水勾配が複雑になります。複数方向の道路勾配が交差し、横断歩道、歩道切り下げ、側溝、集水桝が集中します。3次元道路台帳付図で高さ情報を確認すれば、交差点内の低い箇所や水の集まりやすい箇所を把握しやすくなります。


法面や路肩からの水の流れも確認対象です。山間部や盛土区間では、法面から流れ込む水が側溝へ集まります。法面、路肩、側溝、道路面の高低関係を3次元で確認すれば、土砂流入や側溝詰まりが起こりやすい箇所を把握しやすくなります。


排水勾配の確認では、点群の標高基準と精度に注意します。大まかな水の流れを把握するには有効ですが、詳細な排水設計や施工判断には現地測量や詳細な高さ確認が必要になる場合があります。3次元道路台帳付図は、一次確認や候補抽出に活用すると効果的です。


側溝や集水桝への排水勾配を確認できるようにしておくと、冠水対策、側溝清掃、補修計画、施工後確認で役立ちます。高さ情報は、排水施設を単なる位置情報ではなく、機能として確認するために有効です。


活用例3 歩道と車道の段差や切り下げを確認する

三つ目の活用例は、歩道と車道の段差や切り下げを確認することです。歩道は、歩行者、車椅子、ベビーカー、自転車などが利用する空間であり、段差や勾配が通行性に大きく影響します。3次元道路台帳付図の高さ情報を使えば、歩道、車道、縁石、切り下げ部の関係を立体的に確認できます。


歩道と車道の段差は、平面図だけでは判断できません。歩道範囲や縁石位置が分かっても、実際にどれくらい段差があるか、切り下げ部のすり付けが滑らかかは高さ情報が必要です。点群を使って横断断面を確認すれば、歩道面、縁石、車道面の高低差を把握できます。


歩道切り下げ部では、すり付け形状が重要です。交差点、横断歩道、沿道出入口では、歩道と車道をつなぐ勾配が急すぎないか、段差が残っていないか、側溝や集水桝と干渉していないかを確認します。高さ情報を使えば、施工後確認や補修候補の抽出に役立ちます。


縁石の高さや位置も確認対象です。縁石が高すぎる、沈下している、欠けている、切り下げ部とのつながりが不自然といった状況は、写真だけでは判断しにくい場合があります。点群で高さを確認し、写真で表面状態や破損を確認すると効果的です。


歩道上の支障物との関係も、高さ情報と組み合わせて確認できます。標識柱、街路灯、電柱、地上機器、車止め、植樹帯が歩道上にある場合、有効幅員だけでなく、段差やすり付けとの関係も重要です。3次元道路台帳付図で歩道、地物、写真を重ねることで、現地確認前の状況把握がしやすくなります。


歩道補修や整備後の確認にも活用できます。施工後の歩道面が周辺と滑らかにつながっているか、車道との段差が適切か、点字ブロックや車止めの位置が変わっていないかを確認します。施工前後の点群や写真があれば、変更内容を履歴として残せます。


冬期や雨天後の水たまり確認にも、歩道の高さ情報は参考になります。歩道上の局所的な低い箇所、側溝へ水が流れにくい箇所、切り下げ部に水がたまりやすい箇所を把握できます。排水施設と合わせて確認することで、補修候補を絞りやすくなります。


ただし、歩道の高さ確認では点群密度と遮蔽物に注意します。歩行者、車両、植栽、落ち葉、雪があると、歩道面や縁石が正しく取得されていない場合があります。重要箇所では現地確認や補測で確認します。


歩道と車道の段差や切り下げを確認できることは、3次元道路台帳付図の実務上の大きな価値です。高さ情報を使えば、歩道管理を平面位置だけでなく、通行空間として評価しやすくなります。


活用例4 法面や擁壁の形状を把握する

四つ目の活用例は、法面や擁壁の形状を把握することです。道路管理では、道路面だけでなく、道路に接する法面、擁壁、路肩、排水施設の状態も重要です。3次元道路台帳付図の高さ情報を使えば、法面の勾配、擁壁の高さ、道路面との高低差、排水施設との関係を立体的に確認できます。


法面管理では、法面上端、下端、勾配、道路面との位置関係を把握することが重要です。平面図では法面の広がりは分かっても、実際の傾斜や高さは分かりにくい場合があります。点群を使えば、法面の形状を立体的に確認できます。


擁壁では、高さ、天端、基部、道路面との高低差、排水口、背面からの水の影響を確認します。擁壁の位置が分かるだけでなく、道路面からどれくらい立ち上がっているか、周辺の側溝や法面とどうつながっているかを確認できます。写真と組み合わせることで、ひび割れや水抜き孔の状態も確認しやすくなります。


災害対応では、法面や擁壁の高さ情報が特に役立ちます。法面崩落、土砂流入、路肩崩壊が発生した場合、災害前の点群や写真があれば、被災前後の変化を比較できます。復旧後の点群を取得すれば、復旧範囲や形状変化を履歴として残せます。


法面や擁壁は、植生の影響を受けやすい点に注意が必要です。点群が地表面ではなく草木や樹木の表面を取得している場合があります。法面勾配や崩落量を正確に判断するには、植生の有無や点群取得条件を確認します。重要箇所では現地確認や別の測量方法と組み合わせます。


排水施設との関係も確認します。法面からの水が側溝へ流れているか、土砂が側溝へ流入しやすい形になっていないか、擁壁の排水口が機能しているかを、点群と写真で確認します。冠水や土砂堆積が発生しやすい箇所を見つける手がかりになります。


法面補修後の施工確認にも使えます。補修前後の高さ情報を比較し、法面形状が変わったか、道路面や側溝との取り合いに問題がないかを確認します。施工後写真や更新履歴と紐づければ、将来の点検にも役立ちます。


法面や擁壁の高さ情報は、通常時の維持管理だけでなく、災害前後の比較や予防保全にも活用できます。3次元道路台帳付図に法面や擁壁の情報を整理しておくことで、道路本体だけでなく周辺構造物も含めた道路管理がしやすくなります。


活用例5 橋梁前後や構造物まわりのすり付けを確認する

五つ目の活用例は、橋梁前後や構造物まわりのすり付けを確認することです。橋梁、暗渠、横断構造物、擁壁、マンホール、集水桝などの周辺では、道路面との高さの取り合いが重要になります。3次元道路台帳付図の高さ情報を使えば、こうした構造物まわりの段差やすり付けを確認しやすくなります。


橋梁前後では、取付道路とのすり付けが道路利用者の安全や走行性に関わります。橋梁端部、伸縮部、舗装の継ぎ目、歩道部、防護柵、側溝との関係を確認します。点群で縦断方向の高さ変化を見ると、急な段差や不自然な勾配変化を把握しやすくなります。


暗渠や横断構造物の上部でも、舗装面に段差が出ることがあります。構造物前後で舗装沈下やすり付け不良がある場合、写真だけでは分かりにくいことがあります。高さ情報を使えば、周辺道路面との関係を机上で確認できます。


マンホールや集水桝まわりも、構造物まわりの高さ確認として重要です。蓋が路面より高い、低い、周辺舗装が沈下している、補修跡に段差があるといった状況を、点群や断面で確認できます。写真を併用すれば、蓋の状態やひび割れも確認できます。


歩道上の構造物まわりでは、通行空間への影響も見ます。地上機器、街路灯基礎、標識基礎、車止め、側溝蓋が歩道面とどのような高さ関係にあるかを確認します。歩道の段差や支障物確認では、平面位置だけでなく高さが重要です。


施工後確認では、構造物まわりのすり付けが特に重要になります。舗装修繕や占用工事後に、マンホールや側溝蓋との段差が残っていないか、橋梁前後の舗装が滑らかにつながっているかを確認します。必要に応じて施工後点群や補測点を台帳に反映します。


災害や経年変化によって、構造物まわりに沈下や段差が発生する場合もあります。過去点群と最新点群を比較すれば、変化の傾向を把握できる可能性があります。ただし、点群の標高基準や取得条件が一致していることを確認する必要があります。


構造物まわりの高さ情報を管理する際には、対象地物の属性も重要です。橋梁前後、暗渠、マンホール、集水桝、地上機器などの管理番号や写真と紐づけます。高さの確認結果だけでなく、どの構造物に関する確認なのかを明確にします。


橋梁前後や構造物まわりのすり付け確認は、3次元道路台帳付図の高さ情報が特に活きる場面です。平面図では見えにくい段差や勾配変化を机上で確認できるため、現地確認や補修計画の効率化につながります。


活用例6 工事前後や災害前後の変化を比較する

六つ目の活用例は、工事前後や災害前後の変化を比較することです。3次元道路台帳付図に高さ情報があれば、施工前と施工後、災害前と災害後、補修前と補修後の形状変化を立体的に確認できます。これは、更新履歴や施工後確認、災害対応で大きな価値を持ちます。


工事前後比較では、舗装修繕、側溝改修、歩道整備、法面補修、橋梁前後補修などで、どのように形状が変わったかを確認できます。点群や写真を工事前後で分けて管理すれば、工事の効果や変更範囲を説明しやすくなります。


舗装修繕では、補修前の沈下や段差がどの程度解消されたかを確認できます。施工後の路面高、周辺舗装との取り合い、マンホールや集水桝まわりの段差を比較します。工事後写真と組み合わせることで、表面状態も確認できます。


側溝改修では、側溝位置や蓋高さ、集水桝位置、周辺舗装との関係が変わります。工事前後の高さ情報を比較すれば、排水機能や復旧状態の確認に役立ちます。側溝線や集水桝点の更新履歴も併せて管理します。


歩道整備では、歩道と車道の段差、切り下げ部のすり付け、点字ブロックや縁石の位置が変わります。施工前後で比較することで、歩行空間がどう改善されたかを確認できます。施工後の通行空間確認にも有効です。


災害前後比較では、法面崩落、土砂堆積、路肩崩壊、舗装損傷、側溝閉塞などの変化を確認できます。災害前の点群や写真が保管されていれば、被災範囲や復旧範囲を把握しやすくなります。復旧後の点群や写真を追加すれば、災害対応履歴として活用できます。


ただし、工事前後や災害前後の比較では、座標系と標高基準の一致が重要です。基準が異なる点群を比較すると、実際には変化していない箇所に差分が出る可能性があります。比較に使うデータの取得条件、標高基準、点群密度、欠測状況を確認します。


過去版と最新版の管理も必要です。工事前点群や災害直後写真を通常表示のままにすると、現況と誤認される可能性があります。通常閲覧では最新版を表示し、過去版は履歴として比較時に表示できるようにします。


工事前後や災害前後の高さ比較を行うことで、3次元道路台帳付図は単なる現況図ではなく、道路の変化を記録する管理資料になります。施工確認、補修効果の把握、災害対応、引き継ぎに活用できる重要な使い方です。


高さ情報を使うときに注意すべきこと

3次元道路台帳付図の高さ情報を使うときは、まず標高基準を確認します。点群や補測点がどの標高基準に基づいているのか、相対的な高さ確認なのか、正式な標高値として使えるのかを確認する必要があります。基準が不明な高さ情報を、施工判断や詳細設計に使うことは避けるべきです。


点群の取得条件も確認します。車両、歩行者、落ち葉、雪、仮設物、植栽などがあると、正しい地表や路面が取得されていない場合があります。法面では、草木の表面を点群として取得している場合もあります。点群に見えているものが、実際に確認したい地物かどうかを判断します。


点群密度にも注意します。舗装面の大まかな沈下確認には使えても、細かな段差や側溝蓋の高さ、縁石の細部を確認するには密度が不足する場合があります。必要な精度に応じて、現地補測や詳細測量を組み合わせます。


取得日も重要です。高さ情報は取得時点の状態を示します。舗装修繕や側溝改修、歩道整備、災害復旧が行われた後に点群が更新されていない場合、表示されている高さ情報は旧状態です。点群取得日、写真撮影日、更新日を必ず確認します。


写真と属性情報も併用します。高さ情報だけでは、舗装のひび割れ、側溝蓋の破損、標識の管理番号、法面の湧水、土砂堆積の状態は分かりにくい場合があります。点群で高さや形状を確認し、写真で状態を確認し、属性で更新履歴を確認することが大切です。


正式判断と一次確認を分けます。3次元道路台帳付図の高さ情報は、現地確認前の候補抽出や状況把握に非常に有効です。ただし、施工数量、詳細設計、正式な検査などでは、必要な精度を満たす測量や現地確認が必要になる場合があります。用途に応じて使い分けます。


高さ情報を更新した場合は、更新履歴を残します。点群更新日、更新範囲、工事件名、確認者、使用基準を記録します。新旧点群が混在する場合は、どの範囲が新しい高さ情報なのかを明確にします。これを怠ると、利用者が古い高さ情報を最新と誤認する可能性があります。


高さ情報は非常に便利ですが、基準、精度、時点、取得条件を理解して使うことが前提です。3次元道路台帳付図では、高さ情報を単独で判断材料にするのではなく、写真、属性、履歴、現地確認と組み合わせて活用することが重要です。


まとめ

3次元道路台帳付図の高さ情報は、舗装面の沈下や段差の確認、側溝や集水桝への排水勾配の確認、歩道と車道の段差や切り下げの確認、法面や擁壁の形状把握、橋梁前後や構造物まわりのすり付け確認、工事前後や災害前後の変化比較に活用できます。平面図だけでは分かりにくい高低差や勾配、取り合いを確認できる点が大きな利点です。


舗装管理では、沈下、段差、マンホールまわり、補修跡、橋梁前後のすり付けを確認できます。排水管理では、路面から側溝や集水桝へ水が流れるか、低い箇所に水がたまりやすいかを把握できます。歩道管理では、歩道と車道の段差、縁石、切り下げ部、支障物との関係を確認できます。法面や擁壁では、勾配、高低差、災害前後の変化、排水施設との関係を確認できます。


橋梁前後や構造物まわりでは、段差やすり付けの確認に高さ情報が役立ちます。工事前後や災害前後の比較では、施工や復旧によってどのように形状が変わったかを記録できます。これらの情報を写真、属性、更新履歴と紐づければ、施工後確認や補修計画、災害対応、引き継ぎに活用しやすくなります。


ただし、高さ情報を使う際には、標高基準、点群密度、取得日、欠測、植生、車両や仮設物の影響を確認する必要があります。3次元道路台帳付図の高さ情報は、現地確認前の一次確認や候補抽出に非常に有効ですが、正式な数値判断や詳細設計には、必要に応じて現地補測や詳細測量を組み合わせることが大切です。


高さ情報を継続的に活用するには、点群取得日、更新範囲、工事件名、確認状態、写真リンクを属性として残します。新旧点群が混在する場合は、どの範囲が最新なのかを明確にします。写真や属性情報と組み合わせ、形状、状態、履歴を一体で管理することが、3次元道路台帳付図を実務で使いやすくするポイントです。


現地で高さ情報に関係する確認箇所を効率よく記録するには、正確な位置情報と写真を簡単に残せる仕組みが役立ちます。LRTKは、iPhoneに装着して使えるGNSS高精度測位デバイスで、舗装沈下箇所、側溝、集水桝、歩道段差、切り下げ部、法面変状、橋梁前後、構造物まわり、工事後の変更箇所などを位置情報付き写真として記録し、3次元道路台帳付図の点群や属性情報と紐づけやすくします。机上では高さ情報で候補箇所を確認し、現地ではLRTKで正確な位置と写真を記録し、必要に応じて補測や更新履歴へつなげることで、3次元道路台帳付図をより実務的な道路管理データとして活用できます。


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