目次
• 88条申請の届出対象は工程初期に確認する
• 見極め項目1 工事の種類と作業内容を分けて確認する
• 見極め項目2 仮設工事や準備工が 対象に関係しないか確認する
• 見極め項目3 掘削や解体など危険作業の有無を確認する
• 見極め項目4 機械等の設置や移転を伴うか確認する
• 見極め項目5 工事規模と開始日から提出期限を確認する
• 見極め項目6 協力会社の作業範囲に対象作業がないか確認する
• 工程初期に届出対象を見極めない時に起きる問題
• 88条申請を何日前から確認すべきか
• 届出対象を見極めるための実務フロー
• まとめ
88条申請の届出対象は工程初期に確認する
88条申請の届出対象は、工事開始が近づいてから確認するのではなく、工程初期に見極めることが重要です。実務担当者が「88条申請 何日前」と検索する時、多くの場合は、工事開始前に何日前までに提出すべきかを確認したい状況です。一定の建設工事に関する計画届では、仕事の開始日の14日前までに提出が必要となるケースがあります。一方で、一定の建設物や機械等の設置、移転、主要構造部分の変更、大規模な工事などでは、30日前までの確認が関係する場合もあります。
ここで重要なのは、14日前や30日前という提出期限を知る前に、そもそも届出対象に該当するかどうかを判断する必要があることです。届出対象かどうかの確認が遅れると、提出期限の逆算も遅れます。対象だと分かった時点で工事開始日が近い場合、必要書類の収集、施工計画書や安全計画の確認、協力会社資料の回収、社内承認が間に合わない可能性があります。
88条申請の届出対象は、工事件名だけで判断できるものではありません。同じ改修工事でも、作業高 さ、掘削深さ、解体の有無、仮設設備、使用機械、施工方法によって確認すべき内容が変わります。同じ設備更新でも、単なる交換なのか、機械等の設置や移転を伴うのか、主要構造部分の変更があるのかによって、届出区分や提出期限の考え方が変わります。
工程初期とは、受注後、初回工程表の作成時、施工計画の初回検討時、現場調査の初期段階などを指します。この段階では、詳細がすべて確定していないこともあります。しかし、届出対象になる可能性があるかどうかは、早い段階で確認できます。対象の可能性がある案件を管理表に載せておけば、後から詳細が固まった時にすぐ判断できます。
工程初期に届出対象を見極めるには、工事の種類、実際の作業内容、仮設や準備工、危険作業、機械等の設置や移転、工事規模、協力会社の作業範囲を確認します。これらを早めに整理すれば、提出期限、必要書類、社内確認、協力会社への資料依頼を前倒しできます。
また、届出対象の見極めは、書類担当者だけで完結しません。現場 代理人は実際の作業内容や工程を把握し、安全衛生担当は届出区分や安全計画を確認し、協力会社は詳細な作業手順や使用機械を把握しています。工程初期から関係者を巻き込んで確認することで、対象判断の精度が上がります。
この記事では、88条申請の届出対象を工程初期に見極めるための6項目を解説します。提出期限を守るためには、何日前に提出するかだけでなく、何日前から対象判断を始めるかが重要です。88条申請の準備を後手に回さないために、初期工程で確認すべき視点を整理します。
見極め項目1 工事の種類と作業内容を分けて確認する
88条申請の届出対象を工程初期に見極めるための最初の項目は、工事の種類と作業内容を分けて確認することです。実務では、工事件名を見て対象かどうかを判断しがちですが、88条申請では名称よりも実際の作業内容が重要です。工事件名だけで対象外と判断すると、届出対象となる作業を見落とす可能性があります。
たとえば、工事件名が改修工事であっても、実際には解体、仮設足場、重機搬入、掘削、設備据付などが含まれる場合があります。設備更新工事であっても、単なる機器交換なのか、機械等の設置や移転を伴うのか、主要構造部分の変更を伴うのかで確認内容が変わります。土木工事、建築工事、設備工事という大きな分類だけでは、届出対象の判断には不十分です。
工程初期では、工事の種類を確認したうえで、作業内容を具体的に分解します。何を撤去するのか、何を新設するのか、どの高さや深さで作業するのか、どの機械を使うのか、どのような仮設が必要なのかを確認します。工程表上では一つの作業名になっていても、その中に複数の作業が含まれていることがあります。
たとえば「準備工」と書かれている場合、その中身が現場確認だけなのか、仮設材搬入や重機搬入、仮設設備の設置を含むのかを確認します。「設備工」と書かれている場合、軽微な取付なのか、機械等の設置や移転に当たる可能性があるのかを確認します。「解体工」と書かれている場合、どの範囲をどの方法で解体するのかを確認します。
作業内容を分けて確認する際は、施工計画の初稿、見積内訳、現場調査結果、協力会社の作業範囲も参考にします。工程表だけでは詳細が分からない場合でも、見積内訳や協力会社の作業内容から、対象になり得る作業を拾えることがあります。
また、同じ現場に複数の工種が含まれる場合は、工種ごとに確認します。建築、土木、設備、電気、解体、仮設、機械据付などが組み合わさる案件では、一部の作業だけが届出対象に関係することがあります。工事全体を対象外と決めつけず、作業単位で見極めることが大切です。
工程初期に工事の種類と作業内容を分けて確認すれば、88条申請の対象になる可能性を早く把握できます。提出期限を守るには、まず何の作業が行われるのかを具体的に見える化することが出発点です。
見極め項目2 仮設工事や準備工が対象に関係しないか確認する
2つ目の見極め項目は、仮設工事や準備工が88条申請の対象に関係しないか確認することです。届出対象の確認では、本体工事に目が向きやすいですが、実務上はその前に行われる仮設や準備工が重要になることがあります。本体工事の開始日だけを見ていると、提出期限の起算点を誤る可能性があります。
仮設工事には、足場、支保工、仮囲い、作業床、仮設通路、昇降設備、資材置場、重機作業ヤード、仮設電源、仮設照明などがあります。準備工には、現地確認、測量、搬入準備、資材搬入、重機搬入、掘削前準備、解体前準備、仮設設備の設置などが含まれる場合があります。これらの作業は本体工事の前段階として扱われるため、工程表では簡略に記載されることが多いです。
工程初期では、仮設工事や準備工の有無を具体的に確認します。工程表に「準備工一式」「仮設準備」「現場整備」とだけ書かれている場合は、その内容を分解します。単なる事務的な準備なのか、現場で実際に作業が始まるのか、届出対象に関係する仮設や機械搬入を伴うのかを確認する必要があります。
仮設工事や準備工は、工事開始日より前に動くことが多いため、提出期限にも影響します。たとえば、本体工事は月末開始でも、足場組立や重機搬入がその1週間前に始まる場合があります。その作業が届出対象に関係するなら、88条申請の提出期限は本体工事開始日ではなく、対象作業の開始日から逆算する必要があります。
また、仮設工事や準備工は工程変更で前倒しされやすい作業です。作業ヤードを先に整備する、搬入経路を先に確保する、足場を早めに組む、他工区との干渉を避けるために仮設を先行する、といった変更が起こります。工程初期の段階で仮設や準備工を確認しておけば、こうした前倒し変更が申請期限に影響することを認識しやすくなります。
仮設工事が関係する場合は、安全計画も早めに確認します。足場や作業床を設置する場合、墜落防止、点検、立入禁止、作業床の安全性などの対策が必要です。仮設設備そのものの設置作業と、それを使用する作業の両方を確認します。
工程初期に仮設工事や準備工を確認することで、88条申請の対象判断を早められます。届出対象の見極めでは、工事の目立つ本体部分だけでなく、現場で最初に動き出す作業を見落とさないことが重要です。
見極め項目3 掘削や解体など危険作業の有無を確認する
3つ目の見極め項目は、掘削や解体など危険作業の有無を確認することです。88条申請の対象判断では、工事の規模や種類だけでなく、実際に危険性の高い作業が含まれているかどうかが重要になります。掘削、解体、高所作業、重機作業、支保工、仮設設備の設置などが含まれる場合は、工程初期から届出対象の可能性を確認する必要があります。
掘削作業では、掘削深さ、掘削範囲、地盤条件、土留めの有無、地下埋設物、湧水、周辺構造物との距離、重機の使用、土砂の搬出経路などを確認します。工程表に掘削と書かれていても、具体的な深さや範囲が分からなければ、届出対象や安全計画の判断ができません。工程初期でも、 想定深さや施工方法を確認しておくことが大切です。
解体作業では、解体対象の構造、解体範囲、作業高さ、使用機械、飛散や落下物のリスク、周辺への影響、養生や仮囲いの必要性を確認します。解体を伴う工事は、現場条件によって安全対策や施工手順が大きく変わります。図面だけでは実際の構造や周辺条件が分からない場合もあるため、現場調査と合わせて確認することが有効です。
高所作業がある場合は、作業床、足場、昇降設備、手すり、開口部、落下物対策を確認します。作業高さや作業場所によって、仮設計画や安全計画が変わります。工程初期に高所作業の有無を確認しておけば、必要書類や協力会社資料の依頼を早めに進められます。
危険作業の有無を確認する時は、作業開始日も合わせて見ます。掘削や解体が本体工事の初期に始まるのか、仮設や準備工の後に始まるのか、協力会社が先行して行うのかを確認します。対象作業の開始日が分かれば、14日前や30日前の提出期限を逆算できます。
また、危険作業は工程変更で内容が変わることがあります。手作業から重機作業に変更される、解体範囲が広がる、掘削方法が変わる、仮設設備が追加されるといった変更です。工程初期で危険作業を把握しておくと、変更時にも申請への影響を確認しやすくなります。
88条申請の届出対象を見極めるには、工事名ではなく危険作業の有無と条件を確認することが重要です。掘削や解体などの作業がある場合は、対象判断、必要書類、安全計画、提出期限を早めに確認する体制を作ります。
見極め項目4 機械等の設置や移転を伴うか確認する
4つ目の見極め項目は、機械等の設置や移転を伴うか確認することです。88条申請に関係する届出は、建設工事だけではありません。一定の建設物や機械等の設置、移転、主要構造部分の変更などを行う場合にも、事前の計画届が関係することがあります。そのため、設備工事や機械据付を伴う案件で は、工程初期から確認が必要です。
実務では、設備更新や機械入替という名称だけでは届出対象かどうか判断できません。単なる交換なのか、新たな機械等の設置なのか、既存設備の移転なのか、主要構造部分の変更を伴うのかを確認する必要があります。工事名が小さく見えても、内容によっては30日前提出の確認が必要になる可能性があります。
機械等の設置や移転を伴う場合は、設置場所、機械の種類、能力、基礎や支持部、搬入経路、据付方法、周辺設備との距離、試運転の有無、保守スペースなどを確認します。これらの情報は、届出対象の判断だけでなく、施工計画や安全計画にも影響します。
工程初期では、機械や設備の仕様がすべて確定していないことがあります。それでも、設置や移転を伴う可能性があるか、主要構造部分に手を加える可能性があるかを確認しておくことが重要です。対象の可能性があれば、設備担当や協力会社へ早めに資料依頼を行います。
また、機械設備の搬入や据付は、本体工事とは別の日程で進むことがあります。搬入日、基礎工事の開始日、据付日、試運転日がそれぞれ異なる場合があります。88条申請の提出期限を考える際には、どの作業が届出対象に関係するのかを確認し、その開始日から逆算する必要があります。
機械等の設置や移転が関係する場合は、建設工事の14日前提出だけでなく、30日前提出の可能性を意識します。すべてを14日前基準で管理すると、届出区分を誤る可能性があります。工程初期に設備担当や安全衛生担当と連携し、どの届出区分に当たるかを確認します。
重機を使うだけなのか、機械等の設置に該当する作業なのかも区別が必要です。施工用の重機の搬入と、設備として設置する機械では、確認すべき内容が異なる場合があります。工程初期に作業目的と設備の扱いを整理しておくことで、届出対象の見極めがしやすくなります。
機械等の設置や移転は、88条申請の対象判断で見落としやすい部分です。設備工事や機械据付を含む案件では、工程初期に必ず確認し、必要に応じて早めに届出区分と提出期限を整理します。
見極め項目5 工事規模と開始日から提出期限を確認する
5つ目の見極め項目は、工事規模と開始日から提出期限を確認することです。88条申請の対象に該当する可能性がある場合、次に重要なのは、いつまでに提出する必要があるかを逆算することです。提出期限を判断するには、工事規模、届出区分、対象作業の開始日を合わせて確認します。
一定の建設工事では、仕事の開始日の14日前までに提出が必要になるケースがあります。一方で、一定の建設物や機械等の設置、移転、主要構造部分の変更、大規模な工事などでは、30日前までの提出が関係する場合があります。工事規模や内容によって期限区分が変わるため、工程初期での確認が重要です。
工事規模を確認する際は、全体規模だけでなく、届出対象に関係する作業の規模を見ます。工事全体は大きくても、対象作業が限定的な場合があります。反対に、工事全体は小規模に見えても、特定の作業が届出対象に関係する可能性もあります。作業単位で規模や内容を確認することが大切です。
開始日の確認では、工事全体の開始日だけでなく、対象作業の開始日を見ます。契約上の工期開始日、本体工事開始日、仮設工事開始日、準備工開始日、協力会社の着手日が異なる場合があります。88条申請の提出期限は、届出対象に関係する作業がいつ始まるかによって影響を受けます。
工程初期では、提出期限を仮設定して管理を始めることが有効です。対象判断が確定していない場合でも、対象になる可能性がある作業の開始日から14日前または30日前を仮の期限として設定しておくと、準備遅れを防げます。後から対象外と判断できれば、管理を終了すればよいです。
また、休日や長期休暇を挟む場合は、提出予定日をさらに前倒しします。14日前や30日前に当たる日が土日祝日や休業日であれば、前営業日に提出する計画が必要です。社内確認や協力会社資料の回収も、休日を除いた実働日で逆算します。
提出期限を確認したら、社内締切も設定します。法定期限は外部への提出期限であり、社内で書類を作り始める日ではありません。工程初期で、資料収集期限、社内確認期限、修正完了期限、最終承認期限、提出予定日を設定します。
工事規模と開始日を早めに確認することで、88条申請の提出期限を見誤りにくくなります。届出対象の見極めは、対象かどうかの判断だけでなく、いつまでに提出するかを同時に確認することが重要です。
見極め項目6 協力会社の作業範囲に対象作業がないか確認する
6つ目の見極め項目は、協力会社の作業範囲に届出対象に関係する作業がないか確認することです 。88条申請の対象判断では、元請が直接行う作業だけでなく、協力会社が担当する作業も含めて確認する必要があります。実際の危険作業や仮設工事、重機作業、設備据付は協力会社が行うことも多いためです。
工程初期では、協力会社の作業範囲がまだ大まかにしか決まっていない場合があります。しかし、どの会社がどの工種を担当するのか、どの作業をいつ始めるのか、使用する機械や仮設設備は何かを早めに確認することが重要です。元請の全体工程表だけでは、詳細な作業内容や開始日が分からない場合があります。
協力会社が担当する作業の中で特に注意すべきものは、足場、支保工、掘削、解体、重機作業、機械設備の搬入・据付、仮設設備の設置などです。これらは88条申請の対象判断や安全計画に関係する可能性があります。協力会社側では通常作業や準備作業と考えていても、元請側の申請管理では重要な作業になることがあります。
協力会社の作業開始日も確認します。全体工程では本体工事が後日開始となっていて も、協力会社が先行して仮設や搬入を行うことがあります。対象作業の開始日が元請の想定より早い場合、提出期限も前倒しで確認しなければなりません。
資料依頼も早めに行います。協力会社には、詳細工程、作業手順、使用機械、仮設計画、安全対策、搬入経路、作業範囲が分かる資料を依頼します。依頼内容が曖昧だと、受け取った資料に不足が生じ、再依頼が必要になります。工程初期に必要資料を明確にしておくことが、提出判断を早めるために有効です。
また、協力会社の施工方法が元請の想定と違う場合もあります。元請は手作業を想定していたが、協力会社は重機を使う予定だった。元請は別の搬入経路を想定していたが、協力会社は別ルートを考えていた。こうした違いは、88条申請の対象判断や安全計画に影響する可能性があります。
協力会社の作業範囲を工程初期に確認すれば、届出対象の見落としを防げます。88条申請は元請の書類だけで判断するのではなく、実際に作業を行う協力会社の計画まで含めて見極める ことが重要です。
工程初期に届出対象を見極めない時に起きる問題
工程初期に88条申請の届出対象を見極めない場合、最も起こりやすい問題は、提出判断の遅れです。工事開始日が近づいてから対象工事であることが分かると、必要書類の収集、施工計画書や安全計画の確認、協力会社資料の回収、社内承認を短期間で進めなければなりません。これにより、提出期限に間に合わないリスクが高まります。
次に、提出期限の計算ミスが起こりやすくなります。対象作業の開始日を確認していないと、本体工事開始日だけを基準に14日前や30日前を逆算してしまうことがあります。実際には仮設工事や準備工、協力会社の先行作業が早く始まる場合、提出期限はもっと早い可能性があります。
必要書類の不足も発生します。対象工事かどうかの確認が遅れると、どの資料が必要かの洗い出しも遅れます。工程表や図 面は揃っていても、仮設計画、重機配置、搬入経路、協力会社の詳細工程、安全計画が不足していることがあります。提出直前に不足が判明すると、再依頼や修正に時間がかかります。
協力会社との調整不足も問題になります。協力会社が担当する作業が届出対象に関係する場合、その詳細工程や作業手順を早めに確認する必要があります。工程初期に依頼していなければ、協力会社資料が提出期限に間に合わないことがあります。
図面や現場条件の差異も手戻りの原因になります。現場調査が遅れ、図面と現地が違うことに後から気づくと、施工計画や安全計画を修正しなければなりません。作業範囲、仮設配置、搬入経路、重機作業範囲が変わると、申請資料全体に影響する場合があります。
また、届出区分の誤りも発生しやすくなります。14日前提出と思って準備していた案件が、機械等の設置や大規模工事として30日前提出の確認が必要だった場合、気づいた時点で期限に余裕がありません。工程初期に届出区分を確認することが重 要です。
工程初期に届出対象を見極めないと、期限管理、書類準備、協力会社調整、現場確認、社内承認のすべてが後手に回ります。88条申請の提出遅れを防ぐには、初回工程表や初期施工計画の段階で対象確認を行うことが不可欠です。
88条申請を何日前から確認すべきか
88条申請を何日前から確認すべきかという問いに対しては、14日前からでは遅いと考えるべきです。14日前は、一定の建設工事に関する計画届で提出期限となるケースがある日数であり、確認を始める日ではありません。届出区分によっては30日前提出が関係する場合もあるため、対象確認は工事計画の初期段階から始める必要があります。
実務上は、工事開始日の1か月以上前には、88条申請の対象確認を始めることが望ましいです。これは、14日前提出の対象かどうかだけでなく、30日前提出の可能性を確認するためです。特に、設備工事、機械据付、解体、掘削、仮設が関係する案件では、早めの確認が必要です。
14日前提出が確定している場合でも、少なくとも3週間前には主要資料の収集を始めると安全です。工程表、図面、施工計画書、安全計画、仮設計画、協力会社の詳細工程、作業手順などを集め、内容を確認し、修正する時間が必要です。提出期限の直前に資料を集め始めると、社内確認や承認が間に合いません。
工程初期で確認すべきタイミングとしては、初回工程表の作成時、現場調査の実施時、施工計画書の初稿作成時、協力会社との初回打合せ時が挙げられます。これらのタイミングで88条申請の確認を標準項目に入れておくと、対象判断の漏れを防ぎやすくなります。
また、工程変更があった場合は、その都度確認が必要です。最初は対象外と思っていた工事でも、施工方法が変わり、仮設や重機作業が追加される場合があります。対象作業の開始日が前倒しになれば、提出期限も前倒しになります。88条申請の確認は一度で終わりではなく、工程変更と連動し て行うものです。
休日や長期休暇を挟む場合は、さらに早めに確認します。提出期限が休日に重なる場合、実務上は前営業日に提出する必要があります。社内確認や協力会社資料の回収も休日を除いて逆算するため、通常よりも準備期間が必要です。
「88条申請 何日前」と検索する段階で、すでに工事開始日が近い場合は、すぐに対象判断と提出期限の確認を行うべきです。しかし、理想は検索が必要になる前に、社内の標準フローとして初期工程で確認することです。88条申請は提出期限から逆算するだけでなく、工程初期から対象の可能性を管理することで、提出遅れを防げます。
届出対象を見極めるための実務フロー
88条申請の届出対象を工程初期に見極めるには、実務フローを標準化することが有効です。まず、案件が発生した段階で、工事件名、現場所在地、工事概要、予定工期、工事開始日、現場代 理人、書類担当、安全衛生担当、協力会社の有無を管理表に登録します。対象かどうかが未確定でも、確認対象として管理に載せます。
次に、工事の種類と作業内容を分解します。建築、土木、設備、解体、仮設、機械据付などの工種を確認し、それぞれで実際にどの作業を行うのかを整理します。工程表、見積内訳、施工計画の初稿、現場調査結果をもとに、対象になり得る作業を拾い上げます。
その次に、仮設工事と準備工を確認します。足場、支保工、仮囲い、作業床、重機搬入、資材搬入、搬入経路整備、仮設設備の設置があるかを確認します。本体工事より前に始まる作業がある場合は、その開始日を記録します。
続いて、危険作業の有無を確認します。掘削、解体、高所作業、重機作業、機械据付などがある場合、作業条件、開始日、使用機械、仮設の必要性、安全対策を確認します。これらの情報は、対象判断と安全計画の両方に関係します。
さらに、機械等の設置や移転があるかを確認します。設備工事や機械据付が含まれる場合は、単なる工事として扱うのではなく、機械等の設置、移転、主要構造部分の変更に該当する可能性を確認します。必要に応じて、30日前提出の確認を行います。
次に、工事規模と開始日から提出期限を仮設定します。14日前提出なのか、30日前提出の可能性があるのかを確認し、対象作業の開始日から逆算します。期限区分が未確定の場合は、安全側に前倒しで管理します。
協力会社が関係する場合は、作業範囲と着手時期を確認します。詳細工程、作業手順、使用機械、仮設計画、安全対策資料を早めに依頼します。協力会社資料が届いたら、元請の工程表や施工計画と整合しているかを確認します。
最後に、確認結果を管理表に記録します。対象、対象外、確認中、提出期限、社内締切、必要書類、未確認事項、担当者を明確にします 。工程変更や施工方法変更があった場合は、届出対象の判断を再確認します。
この実務フローを使えば、88条申請の届出対象を工程初期に見極めやすくなります。個人の経験に頼るのではなく、作業内容、仮設、危険作業、機械設備、工事規模、協力会社範囲を順番に確認することが重要です。
まとめ
88条申請の届出対象を工程初期に見極めるためには、工事の種類と作業内容、仮設工事や準備工、掘削や解体など危険作業、機械等の設置や移転、工事規模と開始日、協力会社の作業範囲を確認する必要があります。これらを早めに整理することで、対象判断、提出期限、必要書類、社内確認を前倒しできます。
「88条申請 何日前」と検索する実務担当者にとって、14日前や30日前という提出期限は重要です。しかし、提出期限を知るだけでは不十分です。届出対象に該当するかどうかを工程初期に見極めなければ、提出期限の逆算もできません。14日前は準備開始日ではなく、一定の建設工事に関する計画届で提出期限となるケースがある最終ラインです。
工程初期で特に注意すべきなのは、工事件名だけで判断しないことです。改修工事、設備更新工事、準備工、仮設工事といった名称だけでは、届出対象かどうかは判断できません。実際の作業内容、作業高さや深さ、使用機械、仮設設備、施工方法、協力会社の作業内容を確認することが大切です。
また、本体工事だけでなく、仮設工事や準備工の開始時期を見る必要があります。足場、支保工、重機搬入、資材搬入、仮設設備の設置などが本体工事より前に始まる場合、提出期限の起算点が前倒しになる可能性があります。対象作業の開始日を正確に把握することが、期限管理の基本です。
機械等の設置や移転を伴う案件では、14日前提出だけでなく、30日前提出の確認が必要になる場合があります。設備工事や機械据付を含む場合は、単なる建設工事として処理せず、届出区分を早めに確認す る必要があります。複数の届出区分が関係する場合は、最も早い期限を基準に準備することが安全です。
協力会社の作業範囲も重要です。元請の全体工程表では見えない作業が、協力会社の詳細工程や作業手順に含まれていることがあります。協力会社が担当する仮設、掘削、解体、重機作業、機械据付などが届出対象に関係する場合、早めに資料を依頼し、着手時期を確認する必要があります。
届出対象の見極めを早めるには、現場情報を正確に把握することも欠かせません。工事範囲、対象作業の位置、仮設配置、重機作業範囲、搬入経路、周辺状況が曖昧だと、施工計画や安全計画の確認に時間がかかります。早い段階で現場状況を記録し、関係者が同じ情報を共有できる状態にすることで、88条申請の判断と準備を進めやすくなります。
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