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発電量が低いパネルと正常パネルの違い4項目

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万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

目次


発電量が低いとき最初に見るべき結論

太陽光パネルの発電量が低いと感じたとき、最初に大切なのは「本当にパネルそのものが悪いのか」を切り分けることです。発電量は、パネルの故障だけでなく、天候、季節、気温、日射量、設置角度、影、汚れ、パワーコンディショナー、自家消費量、売電メーターの見方など、複数の条件で変わります。


特に注意したいのは、「発電量が低い=すぐ故障」と決めつけないことです。太陽電池容量はモジュール出力の合計値ですが、実使用時の出力は日射の強さ、設置条件、地域差、温度条件で変わり、温度補正、パワーコンディショナー損失、汚れや配線などの損失も考慮されます。JPEAの表示ガイドラインでも、実使用時の発電電力は最大でも損失により太陽電池容量の70〜80%程度になる旨が示されています。


そのため、正常パネルとは「カタログ値どおりに常に発電するパネル」ではありません。正常パネルとは、同じ日射条件、同じ方角、同じ時間帯、同じシステム内の他パネルと比べて、不自然な差が出ていないパネルです。反対に、発電量が低いパネルとは、同じ条件の比較で継続的に出力が低い、急に落ちた、影や汚れの影響が集中している、測定値やエラーに異常があるパネルを指します。


この記事では、発電量が低いパネルと正常パネルの違いを4項目に分けて解説し、自宅で確認できる範囲、専門業者に任せるべき範囲、放置してはいけないサインまで整理します。


発電量が低いパネルと正常パネルの違い4項目

1. 同条件で比べたときの出力差

1つ目の違いは、同じ条件で比較したときの出力差です。発電量の確認では、雨の日と晴れの日、朝と正午、冬と夏を単純に比べても正しい判断はできません。比較するなら、できるだけ晴天日、同じ時間帯、同じ方角、同じ設置面、同じストリングで見る必要があります。


正常パネルは、同じ条件の他パネルと比べて大きな差が出にくい状態です。たとえば、南向きの同じ屋根面に10枚のパネルがあり、そのうち9枚は近い値で発電しているのに、1枚だけ明らかに低い場合は、その1枚に影、汚れ、接続不良、セル劣化、バイパスダイオード異常などが起きている可能性があります。


一方、発電量が低いパネルは、天気がよい日でも周囲のパネルより継続的に低い値を示します。日射量が十分ある時間帯に差が出るほど、パネル単体またはその周辺条件に問題がある可能性は高くなります。


ただし、住宅用太陽光発電では、パネル1枚ごとの発電量を見られないシステムもあります。その場合は、パネル単体ではなく、ストリング単位、パワーコンディショナー単位、発電所全体の発電量として比較します。保守点検ガイドラインでは、安定した日射条件下で複数ストリングの電流測定値を比較し、同等であるべき値の目安として平均ストリング電流の5%以内という記載があります。


2. 発電量の落ち方が「一時的」か「継続的」か

2つ目の違いは、発電量の落ち方です。正常パネルでも、曇り、雨、積雪、黄砂、花粉、朝夕の低い太陽高度、夏場の高温などによって発電量は下がります。これは自然な変動であり、必ずしも異常ではありません。


一方で、発電量が低いパネルは、低下の仕方に特徴があります。たとえば、晴天なのに急に前日比で大きく落ちた、特定の時間帯だけ極端に落ちる、数週間から数か月にわたり以前より低い状態が続く、パワーコンディショナーのエラー表示と同時に低下した、といったケースです。


特定の時間帯だけ発電量が低い場合は、影の影響を疑います。朝は隣家の屋根、昼はアンテナ、夕方は樹木など、時間帯によって影の原因は変わります。JPEAは、山、ビル、樹木、電柱、TVアンテナなどの薄い影が太陽電池モジュールにかかると発電量が低下すると説明しています。落ち葉のような不透明な物体が表面に貼りついた場合は、単なる影以上に発電量が低下し、長期間続くとホットスポット現象が発生する場合があるとも示されています。


つまり、正常パネルの発電量低下は「天候や季節に連動して全体的に下がる」ことが多く、異常が疑われるパネルの発電量低下は「特定のパネル、特定の面、特定の時間帯、特定の機器に偏って下がる」ことが多いのです。


3. 見た目に影・汚れ・破損のサインがあるか

3つ目の違いは、見た目のサインです。正常パネルは、表面に大きな付着物がなく、フレームやガラス面に目立つ破損がなく、周辺の樹木や建物の影が強くかかっていない状態です。


発電量が低いパネルでは、以下のようなサインが見られることがあります。


保守点検ガイドラインでは、汚れは太陽電池アレイの発電を低下させ、不均一な汚れは局所的なホットスポット故障につながり得るとされています。また、洗浄時は機器を損傷しないよう注意し、モジュール製造業者の推奨に従うことが示されています。


ここで重要なのは、「少しの汚れなら問題ない」と油断しないことです。全面に薄く積もった汚れよりも、鳥のフンや落ち葉のように一部だけを強く遮る汚れの方が、局所的な負荷になりやすい場合があります。特に、同じ場所に汚れが残り続けている場合は注意が必要です。


4. 測定値・エラー・点検結果に異常があるか

4つ目の違いは、測定値やエラーの有無です。正常パネルは、パワーコンディショナーのエラーがなく、ストリング電流や電圧に大きな偏りがなく、I-V曲線測定などでも大きな異常が出ない状態です。


発電量が低いパネルやストリングでは、以下のような異常が見つかることがあります。


保守点検ガイドラインでは、I-V曲線測定により、ストリングの開放電圧、短絡電流、最大出力、曲線因子などの測定値が得られ、太陽電池モジュールやアレイの欠陥、日影の問題の特定に役立つとされています。


自宅でできるのは、モニター表示、発電量の記録、エラーコードの確認、目視確認までです。電気設備のカバーを開ける、屋根に登る、ケーブルを触る、パワーコンディショナーを分解する、といった作業は感電や転落の危険があるため避けてください。測定器を使った診断は、施工店、メーカー、保守点検業者に依頼するのが安全です。


「発電量が低い」と判断する前に確認する3つの前提

前提1. 売電量ではなく総発電量を見る

発電量が低いと感じたとき、まず確認したいのは「売電量」と「総発電量」を混同していないかです。売電量は、発電した電気のうち家庭で使わずに余った分です。昼間にエアコン、給湯器、食洗機、洗濯乾燥機、EV充電などを多く使えば、発電量が同じでも売電量は下がります。


たとえば、晴れた日の発電量が20kWhでも、昼間に家庭内で15kWh使えば売電は5kWhです。一方、同じ20kWh発電して昼間の使用量が5kWhなら、売電は15kWhになります。売電量だけを見ると「発電量が低い」と感じるかもしれませんが、実際には自家消費が増えただけの可能性があります。


確認するときは、モニターやアプリで「発電量」「消費量」「売電量」「買電量」を分けて見ましょう。特に、太陽光発電と蓄電池を併用している家庭では、蓄電池への充電量も含めて判断する必要があります。


前提2. カタログ容量と実発電量は同じではない

「5kWの太陽光なのに、晴れていても5kW出ない」と不安になる人は多いですが、これは必ずしも異常ではありません。太陽電池モジュールの仕様値は、JISで規定されるAM1.5、放射照度1000W/㎡、モジュール温度25℃などの条件で示されます。実際の屋根上では、日射、方位、角度、周辺環境、地域、温度、機器損失が影響します。


特に夏は日差しが強くても、パネル温度が上がることで出力が下がることがあります。冬は気温が低くパネルには有利な面がありますが、日照時間が短く、太陽高度も低くなります。春や秋の晴天日は、気温と日射条件のバランスがよく、発電量が伸びやすいことがあります。


つまり、発電量を見るときは「何kWの設備だから常に何kW出るはず」と考えるのではなく、「同じ季節・同じ天気・同じ時間帯・過去の同条件と比べてどうか」で判断することが重要です。


前提3. 1日だけで判断しない

発電量の低下は、1日だけでは判断しにくいものです。薄雲、黄砂、湿度、周辺の工事による粉じん、積雪、気温、出力制御、通信エラーなど、短期的な要因が重なることがあるからです。


おすすめは、最低でも3日、できれば1〜2週間のデータを見ることです。晴天日を中心に、以下のように記録します。


過去の同月データがある場合は、前年同月と比べるのも有効です。ただし、天候の違いがあるため、単純な1日比較ではなく、晴天日同士、月間平均、複数日の傾向で見ると判断しやすくなります。


発電量が低い主な原因7つ

1. 影の影響

発電量低下で特に多い原因が影です。影は、パネル全体に薄くかかる場合もあれば、電柱、アンテナ、樹木、隣家、落ち葉などが一部にかかる場合もあります。


厄介なのは、一部の影でもシステム全体の発電に影響することがある点です。パネルは複数枚が電気的につながっているため、1枚または一部のセルが遮光されると、その部分だけでなくストリング全体の出力が落ちることがあります。JPEAも、太陽電池モジュールにはなるべく影がかからないようにすることが重要だと説明しています。


影を確認するなら、朝9時、正午、午後3時のように時間を分けて観察します。季節によって太陽の高さが変わるため、冬だけ影が伸びるケースもあります。


2. 汚れ・鳥のフン・落ち葉

パネル表面の汚れも発電量を下げる原因です。雨である程度流れる汚れもありますが、鳥のフン、油分を含む汚れ、花粉、黄砂、土ぼこり、落ち葉、苔などは残りやすいことがあります。


特に注意したいのは、不均一な汚れです。全面に均一に薄く汚れている場合より、一部だけ強く遮る汚れの方が局所的な発熱につながる可能性があります。保守点検ガイドラインでも、不均一な汚れを減らすための努力が必要であり、洗浄は製造業者に指定された頻度または条件に基づいて行うとされています。


ただし、自分で屋根に登って清掃するのは危険です。高圧洗浄機、硬いブラシ、研磨剤入りの洗剤なども、パネルやシール部材を傷める可能性があります。地上から見える範囲で状態を確認し、清掃が必要ならメーカーや施工店の案内に従いましょう。


3. パワーコンディショナーの異常

パネルが正常でも、パワーコンディショナーに異常があると発電量は低くなります。パワーコンディショナーは、太陽光パネルで発電した直流電力を家庭で使える交流電力に変換する機器です。ここで変換ロスが生じるだけでなく、故障や保護停止が起きると発電量が大きく下がります。


確認したいのは、エラーコード、運転ランプ、停止表示、異音、異臭、発熱、ブレーカーの状態です。エラーが出ている場合は、取扱説明書で内容を確認し、復旧操作が案内されている範囲だけ対応します。何度も同じエラーが出る、焦げ臭い、ブレーカーが落ちる、異音がある場合は、使用を続けず専門業者に相談してください。


4. ブレーカー・接続箱・配線のトラブル

発電量が急にゼロまたは極端に低くなった場合は、ブレーカー、接続箱、配線、端子の不具合も考えられます。停電後、点検後、雷雨後、工事後などにブレーカーが落ちていたり、接続が不安定になっていたりするケースがあります。


屋外配線は、風雨、紫外線、小動物、経年劣化の影響を受けます。ケーブルの被覆が傷んでいる、配管が外れている、接続箱の周辺に焦げ跡がある、水が入った形跡がある場合は、触らずに業者へ連絡しましょう。


5. 経年劣化

太陽光パネルは長期間使う設備であり、年数とともに少しずつ出力が低下することがあります。経年劣化自体は自然なものですが、劣化のスピードが極端に早い場合や、特定のパネルだけ大きく低下している場合は、初期不良、施工不良、ホットスポット、封止材の劣化、セル割れなどの可能性があります。


経年劣化か異常かを見分けるには、過去の発電データが重要です。設置1年目、5年目、10年目の月別発電量を見比べ、同じ季節でどの程度差があるかを確認します。急落している場合は、単なる経年劣化ではなく、別の原因を疑います。


6. 出力制御・系統側の影響

地域や契約内容によっては、電力系統側の状況により出力制御が行われる場合があります。この場合、パネルやパワーコンディショナーが壊れていなくても、発電した電気を系統へ送り出す量が制限され、発電量や売電量が低く見えることがあります。


出力制御の有無は、モニター、アプリ、パワーコンディショナーの履歴、電力会社や施工店からの案内で確認します。特に「晴天なのに昼だけ発電が抑えられる」「同じ地域の太陽光でも似た傾向がある」といった場合は、設備故障だけでなく系統側の要因も確認しましょう。


7. 監視システム・通信エラー

実際には発電しているのに、モニターやアプリに正しく表示されないケースもあります。通信機器の不具合、Wi-Fi設定変更、ルーター交換、クラウド連携の停止、計測ユニットのエラーなどが原因です。


この場合、発電量そのものではなく「表示されるデータ」が低い、またはゼロになっている可能性があります。パワーコンディショナー本体の表示、電力量計、HEMS、アプリの数値を見比べ、どこから数値がずれているかを確認しましょう。


自宅でできる10分チェック手順

手順1. モニターで今日の発電量とエラーを確認する

最初に、太陽光モニターやアプリで今日の発電量、最大出力、エラー表示を確認します。エラーが出ている場合は、エラーコードをメモしてください。スマートフォンで画面を撮影しておくと、業者へ説明しやすくなります。


手順2. 過去7日間の晴天日を比べる

次に、過去7日間の発電量を見ます。雨や曇りの日を除き、晴天日同士で比べましょう。晴天日なのに1日だけ極端に低い場合は、一時的な出力制御、ブレーカー、通信、影の影響が考えられます。晴天日が連続して低い場合は、設備側の点検を検討します。


手順3. 前年同月または前月と比較する

過去データがある場合は、前年同月の月間発電量と比べます。ただし、天候差があるため、前年より少し低いだけで異常とは限りません。目安としては、「晴れた日の最大出力が明らかに落ちている」「月間で大きく落ち、天候だけでは説明しにくい」「特定日を境に急落している」といった変化を重視します。


手順4. 地上から影と汚れを確認する

屋根に登らず、地上やベランダなど安全な場所からパネルを見ます。確認するのは、落ち葉、鳥のフン、積雪、アンテナの影、樹木の影、隣家の影、パネルの割れ、配線の異常です。可能であれば、朝、昼、夕方の3回見ると、時間帯ごとの影が分かります。


手順5. パワーコンディショナーの表示を確認する

パワーコンディショナーの運転ランプ、表示、エラー、異音、異臭を確認します。焦げ臭い、異常に熱い、ブレーカーが落ちる、水濡れしている、煙が出たといった場合は、自己判断で再起動を繰り返さず、すぐに専門業者へ相談してください。


手順6. 売電量だけで判断していないか確認する

電気料金明細や売電明細だけを見ている場合は、総発電量も確認します。昼間の電気使用量が増えていれば、売電量が減っても発電量は低下していない可能性があります。特に在宅時間が増えた月、夏冬のエアコン使用月、蓄電池導入後、EV充電開始後は、売電量が下がりやすくなります。


手順7. 記録を残して相談する

最後に、発電量の低下が続く場合は記録をまとめます。最低限、設置年数、メーカー名、パワーコンディショナー型番、発電量の低下に気づいた日、エラーコード、写真、過去データを用意しましょう。記録があるほど、業者は原因を絞り込みやすくなります。


清掃・点検・修理のどれを選ぶべきか

発電量が低いときの対応は、原因によって異なります。汚れが原因なら清掃、原因が分からないなら点検、機器や配線の異常が確認されたら修理が必要です。


なお、太陽光発電は「メンテナンスフリー」と誤解されがちですが、JPEAの住宅用太陽光発電システム向け情報では、設置後1年目、その後は4年に1度の定期点検が推奨されています。また、改正FIT法に基づく事業計画策定ガイドラインでは、保守点検および維持管理を実施することが示されています。


定期点検では、発電量の確認だけでなく、架台、固定金具、パワーコンディショナー、接続箱、配線、アース、絶縁状態、影、汚れ、周辺環境などを確認します。発電量が低い原因はパネル表面だけとは限らないため、長く使うなら定期点検を前提に考えることが大切です。


放置すると起きやすい3つのリスク

リスク1. 売電収入・電気代削減効果が下がる

発電量が低い状態を放置すると、売電収入や自家消費による電気代削減効果が下がります。たとえば、本来1日20kWh発電できる晴天日に15kWhしか発電できない状態が30日続けば、単純計算で150kWh分の差が出ます。売電単価や電気料金単価により金額は変わりますが、長期化するほど損失は大きくなります。


リスク2. 不具合が広がる可能性がある

影、汚れ、接続不良、ホットスポットなどを放置すると、単なる発電低下にとどまらず、部材の劣化や安全上の問題につながることがあります。特に、焦げ跡、異臭、異常発熱、ブレーカー作動、エラーの繰り返しがある場合は、早めに専門業者へ相談するべきです。


リスク3. 保証対応の判断が遅れる

太陽光パネルやパワーコンディショナーには、製品保証、出力保証、施工保証などが設定されている場合があります。しかし、保証期間や条件はメーカー・販売店・契約内容によって異なります。発電量低下に気づいても長く放置すると、保証期間を過ぎたり、必要な記録が残っていなかったりして、対応が難しくなる可能性があります。


発電量の低下に気づいたら、まず記録を残すことが大切です。発電量の推移、エラー画面、写真、点検履歴、過去の電気料金明細を保存しておくと、保証相談や点検依頼がスムーズになります。


業者へ相談するときに伝えるべき情報

発電量が低い原因を早く特定するには、相談時の情報が重要です。次の項目をまとめておくと、施工店やメーカーが状況を把握しやすくなります。


相談先は、まず販売店、施工店、メーカー窓口、保守点検業者です。中古住宅で設置業者が分からない場合は、パワーコンディショナーやパネルのメーカー名、保証書、電力会社との契約書類、モニターの型番から手がかりを探します。


訪問点検を依頼する場合は、作業範囲も確認しましょう。目視点検だけなのか、パワーコンディショナー確認まで含むのか、屋根上点検があるのか、ストリング測定やI-V測定が含まれるのかで、原因特定の精度と費用が変わります。


よくある質問

発電量が低い日はすぐ故障を疑うべきですか?

1日だけ低いなら、まず天候、雲、黄砂、積雪、出力制御、通信エラー、自家消費量を確認してください。故障を疑うべきなのは、晴天日でも低い状態が続く、特定日を境に急落した、エラーが出ている、焦げ跡や破損がある、といった場合です。


正常パネルでも発電量は毎日変わりますか?

変わります。日射量、気温、季節、太陽高度、雲、風、設置条件によって発電量は変動します。正常かどうかは、単日ではなく、同条件の過去データや同じシステム内の他パネル・他ストリングとの比較で判断します。


パネルが汚れている場合、自分で水をかけてもよいですか?

地上から軽く水をかけられる範囲ならメーカーの取扱説明書に従って判断する必要がありますが、屋根に登っての作業は転落リスクがあります。また、高圧洗浄機や硬いブラシはパネルを傷めるおそれがあります。保守点検ガイドラインでも、洗浄は機器を損傷しないよう注意し、製造業者の推奨に従うことが示されています。


影が少しだけなら問題ありませんか?

少しの影でも、かかる場所や時間帯によって発電量に影響することがあります。特に落ち葉や鳥のフンのように不透明なものが表面に貼りつくと、影による低下以上の影響が出る場合があります。JPEAも、落ち葉などが長期間付着するとホットスポット現象が発生する場合があると説明しています。


発電量が低い原因はパネル以外にもありますか?

あります。パワーコンディショナー、接続箱、配線、ブレーカー、通信機器、売電メーター、蓄電池、出力制御、自家消費量の増加なども原因になります。パネル表面がきれいでも、機器側の異常で発電量が低くなることがあります。


定期点検は必要ですか?

必要です。JPEAは、設置後1年目、その後は4年に1度の定期点検を推奨しています。さらに、保守点検および維持管理の実施が示されているため、長期運用では点検を前提に考えるべきです。


どのタイミングで業者に連絡すべきですか?

次のどれかに当てはまる場合は、早めに連絡してください。晴天でも発電量が急に落ちた、3日以上連続して明らかに低い、エラーが出ている、ブレーカーが落ちる、焦げ臭い、異音がある、パネルの割れや焦げ跡が見える、落ち葉や鳥のフンが長く残っている、過去データと比べて月間発電量が大きく低い、保証期間内の可能性がある場合です。


まとめ

発電量が低いパネルと正常パネルの違いは、主に4項目です。


1つ目は、同条件で比べたときの出力差です。正常パネルは同じ時間帯、同じ方角、同じ日射条件の他パネルと大きな差が出にくく、発電量が低いパネルは継続的に差が出ます。


2つ目は、発電量の落ち方です。正常な低下は天候や季節に連動しますが、異常が疑われる場合は、特定のパネル、特定のストリング、特定の時間帯に偏って低下します。


3つ目は、見た目のサインです。影、鳥のフン、落ち葉、土ぼこり、破損、焦げ跡、配線異常がある場合は、発電量低下の原因になっている可能性があります。


4つ目は、測定値やエラーです。パワーコンディショナーのエラー、ストリング電流の偏り、I-V曲線の異常、監視データの急落がある場合は、専門的な点検が必要です。


発電量が低いと感じたら、まず売電量ではなく総発電量を確認し、1日だけで判断せず、晴天日を複数日比較しましょう。そのうえで、地上から影や汚れを確認し、モニターやパワーコンディショナーのエラーを記録します。


太陽光発電は長く使う設備です。小さな発電量低下でも、原因が影や汚れなら早めの対処で改善できることがあります。一方、機器故障や配線異常を放置すると、安全面や保証面で不利になることがあります。発電量が低い状態が続く場合は、無理に自己判断せず、記録をそろえて施工店、メーカー、保守点検業者へ相談しましょう。


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