top of page

発電量が低い原因は出力抑制?確認すべき3点

タイマーアイコン.jpeg
この記事は平均5分15秒で読めます
万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

目次

発電量が低いときに最初に見るべき結論

確認1:出力抑制が行われた日時とエリアを確認する

確認2:天候・季節・影・汚れなど自然要因を確認する

確認3:パワコン・ブレーカー・計測機器の異常を確認する

発電量が低い原因を切り分ける実践チェックリスト

売電量が低いだけなら「発電量低下」ではない場合もある

修理・点検を依頼すべき危険サイン

発電量低下を防ぐためにできる対策

よくある質問

まとめ


発電量が低いときに最初に見るべき結論

太陽光発電の発電量が低いと感じたとき、最初に確認すべきことは「出力抑制」「自然要因」「機器異常」の3つです。とくに晴れているのに日中の発電量が急に落ちた場合、「故障した」と考える前に、出力抑制が行われていないかを確認する必要があります。


出力抑制とは、電気の需要と供給のバランスを保つために、発電所の発電量を一時的に抑える仕組みです。資源エネルギー庁は、発電所の出力を調整して電力需給のバランスをとるものとして出力制御を説明しており、優先給電ルールでは火力、揚水、大型バイオマスなどの調整を経たうえで、太陽光・風力が制御対象になる場合があるとしています。


ただし、発電量が低い原因が出力抑制とは限りません。太陽光発電は、日射量、気温、設置方位、影、パネルの汚れ、パワーコンディショナの状態、計測機器の不具合など、多くの条件で発電量が変わります。JPEAの資料でも、日射量と発電量が単純に一致しない理由として、素子温度の上昇、パワーコンディショナの変換損失、配線、受光面の汚れ、日影などが挙げられています。


大切なのは、発電量が低いという結果だけで判断しないことです。「いつ」「どの時間帯に」「どれくらい下がったのか」「同じ日の天気はどうだったか」「前年同月と比べてどうか」「電力会社の出力制御実績に該当しているか」を順番に確認すると、原因をかなり絞り込めます。


確認1:出力抑制が行われた日時とエリアを確認する

発電量が低い原因として最初に確認したいのが、出力抑制です。出力抑制は、太陽光発電設備そのものの故障ではなく、電力系統全体の需給バランスを保つために行われる制御です。そのため、パネルやパワコンに問題がなくても、発電量が低く表示されたり、売電量が減ったりすることがあります。


出力抑制が起きやすいのは、太陽光がよく発電する一方で、電気の需要が少ないタイミングです。資源エネルギー庁は、暖房や冷房の需要が少ない春や秋、工場が休みになりやすい休日などは電力需要が下がりやすく、晴天の昼間には太陽光発電が大きく伸びるため、電気が余る時間帯が生じることを説明しています。


たとえば、次のような状況なら出力抑制の可能性を疑います。


出力抑制かどうかを調べるには、まず自分の発電設備がある供給エリアの一般送配電事業者の情報を確認します。資源エネルギー庁は、一般送配電事業者が算定した長期・短期の出力制御見通しや、出力制御の実施実績を各社ホームページで公表していると案内しています。


確認する順番は、次の3ステップが実用的です。


発電量が低かった日付と時間帯をメモする

自分のエリアの「出力制御見通し」「指示内容」「過去実績」を確認する

発電量の低下時間と、出力制御の時間帯が重なるかを照合する


東京電力パワーグリッドの「再生可能エネルギー出力制御の見通し」では、出力制御の見込みや指示実施などの表示内容が案内され、オンライン制御可能な事業者には制御スケジュールを配信すると説明されています。 ほかのエリアでも、でんき予報、出力制御実績、事業者向けマイページなどで確認できる場合があります。


ここで注意したいのは、「発電量が低い日=必ず出力抑制」ではないことです。出力抑制は、同じ地域でも設備区分、契約、ルール、オンライン制御の有無などによって影響の出方が異なります。実績ページに自分のエリアの出力制御が載っていても、必ずしも自分の設備が同じ割合で制御されたとは限りません。逆に、モニター上では発電しているように見えても、売電額や精算で影響が出るケースもあります。


そのため、出力抑制を疑うときは、発電モニターだけでなく、電力会社や管理会社からの通知、事業者マイページ、検針明細、売電明細をあわせて確認しましょう。産業用・高圧設備の場合は、O&M会社や主任技術者が制御指示や実績を把握していることが多いため、自己判断で止めたり再起動を繰り返したりせず、管理先に確認するのが安全です。


確認2:天候・季節・影・汚れなど自然要因を確認する

出力抑制に該当しない場合、次に確認するのは自然要因です。太陽光発電は「晴れていれば常に最大発電する」わけではありません。日射量、雲の厚さ、気温、パネルの向き、パネル表面の状態で発電量は大きく変わります。


JPEAの資料では、太陽光発電システムが発電する電力量は日射量にほぼ比例し、快晴、薄曇り、雨では発電出力の推移が異なると説明されています。また、太陽電池は表面温度が高くなると出力が低下する温度特性を持ち、同じ日射量でも冬季より夏季の出力が低下するとされています。


つまり、夏の晴天日に「思ったほど発電していない」と感じても、必ずしも異常ではありません。真夏は日照時間が長い一方で、パネル表面温度が高くなりやすく、瞬間的な出力は春や秋より低くなることがあります。逆に、春先の晴天日は気温が比較的低く日射も十分なため、年間の中でも発電しやすい条件になることがあります。


設置条件も重要です。JPEAの資料では、日本国内では太陽電池モジュールを南向き、傾斜角30度前後で取り付けたときに年間発電量が最も多くなるとされ、方位や角度が変わると発電量比が変わる例が示されています。 住宅用太陽光では屋根の形状に合わせて設置するため、真南・30度からずれていること自体は珍しくありませんが、シミュレーション値と比較するときは、設置方位と角度を前提に見る必要があります。


影の影響も見落とせません。新築時には問題がなくても、数年後に隣家の増築、樹木の成長、アンテナや煙突の影、周辺設備の設置によって、特定の時間帯だけ発電量が下がることがあります。太陽光パネルは一部に影がかかるだけでも、ストリング全体の出力に影響する場合があります。午前だけ低い、午後だけ低い、冬だけ低いといった傾向があるなら、太陽の角度と影の位置を確認しましょう。


汚れも発電量低下の原因です。砂ぼこり、黄砂、花粉、鳥のフン、落ち葉、火山灰、海沿いの塩分、積雪などでパネル表面が覆われると、受光量が減ります。雨である程度流れる汚れもありますが、鳥のフンや固着した汚れは残ることがあります。とくに一部だけ強く汚れている場合、単なる面積分以上に発電へ影響する可能性があります。


自然要因を確認するときは、次のように「比較条件」をそろえると判断しやすくなります。


たとえば、5kWの設備で月間発電量が350kWhなら、設備容量1kWあたり70kWhです。翌月や前年同月、近隣の似た条件の設備と比較するときは、単純な総発電量ではなく「kWh ÷ kW」で見ると、容量差をならして判断できます。


確認3:パワコン・ブレーカー・計測機器の異常を確認する

出力抑制でも自然要因でも説明しにくい場合は、機器異常を疑います。とくに確認したいのは、パワーコンディショナ、太陽光発電用ブレーカー、接続箱、計測ユニット、通信機器、売買センサーです。


パワーコンディショナは、太陽光パネルで発電した直流電力を家庭や系統で使える交流電力に変換する機器です。JPEAの資料でも、パワーコンディショナは直流電力を交流電力に変換し、余剰電力を系統へ逆潮流する装置として説明されています。 ここに異常があると、パネルが発電できる状態でも、実際の発電量や売電量が低くなることがあります。


まず見るべきは、パワコンやモニターのエラー表示です。シャープのエラーコード案内では、太陽光発電システムのパワーコンディショナに関するエラーが継続している期間は、発電が停止している、または発電量が減っている可能性があると説明されています。 また、売買センサーや発電センサーに関するエラーでは、売電量、買電量、発電量、消費電力量などが正確に表示できない状態になる可能性があるとも案内されています。


機器異常を疑うときは、次の点を確認してください。


ここで重要なのは、「表示が低い」のか「実際に発電していない」のかを分けることです。計測ユニットや通信が止まっているだけなら、モニター上の発電量が正しく表示されないことがあります。一方で、パワコンが停止している、ブレーカーが落ちている、商用電源側の異常で連系できていない場合は、実際に発電・売電が止まっている可能性があります。


また、停電復旧後や通信障害後に、モニターが一時的に正しく表示されないこともあります。メーカーの取扱説明書に従って確認し、エラーコードが出ている場合は必ず番号を控えてください。番号を控えずに再起動を繰り返すと、修理受付時に状況を説明しにくくなります。


屋根上のパネル、接続箱、配線、分電盤内部を自分で触るのは避けましょう。太陽光発電設備は日中に発電しているため、見た目には止まっているように見えても感電や火災のリスクがあります。確認はモニター、パワコン表示、ブレーカーの外観、明細、通知までにとどめ、機器内部や屋根上の点検は専門業者に依頼してください。


発電量が低い原因を切り分ける実践チェックリスト

発電量が低い原因を短時間で切り分けるなら、次の順番で確認します。ポイントは、いきなり修理を依頼するのではなく、出力抑制、天候、機器表示、売電明細を同じ日付で照らし合わせることです。


発電曲線を見ると、原因を推測しやすくなります。晴天日の正常な発電曲線は、朝から上がり、昼前後に山を作り、夕方に下がる形になります。雲が多い日はギザギザした波形になり、雨の日は全体的に低くなります。出力抑制がある日は、晴れているのに一定の出力で平らに切られたような形になったり、特定の時間だけ不自然に落ちたりすることがあります。


一方、パワコン停止やブレーカー断の場合は、日射がある時間帯でも発電量がゼロ、または極端に低い状態が続くことがあります。影の場合は、毎日同じ時間帯に谷が出ることが多く、季節によって谷の時間や大きさが変わります。汚れや劣化の場合は、急落よりもじわじわ低下する傾向があります。


原因を記録するときは、次の項目をメモしておくと、販売店や点検業者に相談しやすくなります。


発電量が低いと感じた日付

低下した時間帯

その日の天気

発電モニターのグラフ画像

パワコンの表示内容

エラーコード

ブレーカーの状態

電力会社の出力制御実績の有無

前年同月・前月との比較

蓄電池やEV充電の使用状況


この情報がそろっていると、「出力抑制の可能性が高い」「自然要因の範囲内」「計測異常の疑い」「パワコン点検が必要」といった判断がしやすくなります。


売電量が低いだけなら「発電量低下」ではない場合もある

発電量が低いと思っていても、実際には「売電量が低いだけ」というケースがあります。発電量と売電量は同じではありません。発電した電気のうち、家庭や事業所で使った分は自家消費され、余った分だけが売電されます。


たとえば、在宅時間が増えた、エコキュートの昼間運転を始めた、蓄電池を導入した、EV充電を昼に行うようになった、エアコンの使用量が増えたといった場合、発電量が同じでも売電量は下がります。この場合、売電額だけを見ると「発電量が低い」と感じますが、実際には自家消費が増えただけかもしれません。


確認すべき数字は、次の3つです。


発電量が変わらず売電量だけ下がっているなら、機器故障ではなく自家消費の増加が原因の可能性があります。逆に、発電量そのものが前年同月より大きく下がっており、天候や出力抑制でも説明できない場合は、機器異常や設置環境の変化を疑います。


蓄電池を導入している場合も注意が必要です。蓄電池の運転モードによっては、発電した電気を売電せず充電に回すため、売電量が低くなります。見た目の売電収入は減っても、買電量が減っていれば経済的には悪化していない場合があります。売電量だけでなく、買電量、電気料金、自家消費量を含めて確認しましょう。


修理・点検を依頼すべき危険サイン

発電量が低い原因が一時的な天候や出力抑制なら、修理は不要なことが多いです。しかし、次のような症状がある場合は、早めに販売店、施工会社、メーカー、O&M業者へ相談してください。


特に、焦げ臭さ、異音、発熱、ブレーカーの反復遮断がある場合は、発電量の問題というより安全上の問題です。自分でカバーを開けたり、配線に触れたりせず、メーカーや専門業者へ連絡してください。


また、発電量低下が数日ではなく数週間から数か月続く場合も、点検の価値があります。太陽光発電は天候で日々変動するため、1日単位では判断しにくいですが、月単位で見て明らかに下がっているなら、機器や環境の確認が必要です。


発電量低下を防ぐためにできる対策

発電量が低い状態を防ぐには、日常的な記録と定期的な確認が効果的です。特別な機器がなくても、月1回のチェックだけで異常に気づきやすくなります。


まず、毎月の発電量を記録しましょう。発電モニターやHEMS、売電明細、クラウド監視画面で月間発電量を確認し、前年同月と比べます。太陽光発電は季節差が大きいため、前月比だけでは判断しにくいです。たとえば、梅雨時期と春の晴天月を比べると、機器に問題がなくても差が出ます。比較は「前年同月」「同じ季節」「似た天候条件」で行うのが基本です。


次に、パネル周辺の影を確認します。屋根に上る必要はありません。晴れた日の午前、正午前後、午後に、地上から見える範囲で影のかかり方を観察します。樹木、電柱、アンテナ、隣家、看板、煙突、落ち葉などが影を作っていないかを見ます。毎日同じ時間帯に発電量が落ちるなら、影の可能性が高まります。


パワコン周辺の環境も確認しましょう。通気口の近くに物を置くと、熱がこもって運転に影響する場合があります。メーカーの説明でも、パワーコンディショナ内部の温度上昇時には、周囲に物がないか、通気口がふさがれていないかを確認する案内があります。 屋内設置なら収納物、屋外設置なら落ち葉や雑草、積雪、直射日光の影響なども確認します。


清掃については、無理に自分で屋根に上らないことが大前提です。低い位置のカーポートや地上設置で安全に確認できる場合でも、強くこする、洗剤を使う、高圧洗浄を当てるなどは、メーカー保証やパネル表面に影響するおそれがあります。汚れが目立つ場合は、施工会社や点検業者に清掃可否を確認してください。


出力抑制への対策としては、発電設備の所有者側で完全に回避することは難しい場合があります。ただし、蓄電池、昼間の自家消費、エコキュートやEV充電の昼間活用などにより、売電できない時間帯の電気を自分で使う工夫はできます。事業用設備では、出力制御の実績、制御率、契約条件、オンライン化の状況を把握し、収益シミュレーションに反映することが重要です。


よくある質問

晴れているのに発電量が低いのは故障ですか?

故障とは限りません。晴れていても、出力抑制、パネル温度の上昇、薄雲、黄砂、花粉、影、汚れ、パワコンの制御などで発電量は下がります。まずは同じ時間帯の発電曲線、出力制御実績、パワコン表示を確認してください。


出力抑制なら発電設備に問題はありませんか?

出力抑制そのものは、設備故障ではありません。ただし、発電量が低い日が出力抑制実績と一致しない場合や、エラー表示が出ている場合は、別の原因も確認する必要があります。出力抑制と機器異常が同時に起きている可能性もゼロではありません。


夏なのに春より発電量が少ないのはおかしいですか?

必ずしもおかしくありません。太陽電池は表面温度が高くなると出力が低下する温度特性があります。同じ日射量なら、夏の高温時よりも春や冬のほうが瞬間的な出力が高くなることがあります。


売電額が下がったら発電量も下がっていますか?

売電額だけでは判断できません。自家消費が増えると、発電量が同じでも売電量は下がります。蓄電池、EV充電、在宅時間、昼間の電気使用量が変わっていないか確認しましょう。


発電量が低いとき、自分でパワコンを再起動してもいいですか?

取扱説明書に記載された範囲であれば確認できる場合がありますが、エラーコードが出ているときは先に番号を控えてください。再起動を繰り返しても改善しない場合や、異音・異臭・発熱がある場合は、自己判断で操作を続けず専門窓口に相談してください。


パネルの汚れは自分で洗えますか?

屋根上の作業は転落や感電の危険があるため避けてください。地上設置など安全に確認できる場合でも、メーカー推奨外の洗剤、高圧洗浄、硬いブラシは避けるべきです。汚れが発電量低下の原因と思われる場合は、施工会社や専門業者に相談するのが安全です。


どのくらい低下したら点検を依頼すべきですか?

1日だけ低い場合は天候や出力抑制の影響が考えられます。晴天日でも発電量がゼロに近い、エラーが続く、前年同月より明らかに低い状態が複数月続く、台風や雹の後から低下した、といった場合は点検を依頼する目安です。


まとめ

発電量が低いと感じたら、まず「出力抑制」「自然要因」「機器異常」の3点を順番に確認しましょう。晴天の昼に急に発電量が落ちた場合は、出力抑制の実績や指示内容を確認します。資源エネルギー庁も、出力制御見通しや実施実績について、一般送配電事業者の各社ホームページで確認できる情報を案内しています。


出力抑制に該当しない場合は、天候、季節、パネル温度、影、汚れ、設置方位を見ます。太陽光発電は日射量に大きく左右され、高温時には出力が低下します。さらに、パワコンのエラー、ブレーカー、計測機器、通信状態も確認が必要です。


判断のコツは、発電量だけでなく、発電曲線、売電量、自家消費量、前年同月比較、出力制御実績をセットで見ることです。原因を切り分けてから相談すれば、不要な修理を避けやすくなり、必要な点検にも早くつながります。


発電量が低い原因が出力抑制なら、設備故障ではない可能性が高いです。一方で、晴天の日中でも発電しない、エラーが続く、焦げ臭い、ブレーカーが落ちる、発電量低下が長期間続く場合は、早めに専門業者へ相談しましょう。


LRTKで現場の測量精度・作業効率を飛躍的に向上

LRTKシリーズは、建設・土木・測量分野における高精度なGNSS測位を実現し、作業時間短縮や生産性の大幅な向上を可能にします。国土交通省が推進するi-Constructionにも対応しており、建設業界のデジタル化促進に最適なソリューションです。

LRTKの詳細については、下記のリンクよりご覧ください。

 

製品に関するご質問やお見積り、導入検討に関するご相談は、

こちらのお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。ぜひLRTKで、貴社の現場を次のステージへと進化させましょう。

bottom of page