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発電量が低い日は本当に異常なのか
太陽光発電を使っていると、「今日は発電量が低いけれど故障ではないのか」「去年より発電していない気がする」「モニターの数値が少なくて不安」と感じる日があります。
結論からいうと、発電量が低い日があること自体は、多くの場合正常です。太陽光発電は太陽の光を使って発電する仕組みなので、天気、季節、時間帯、気温、影、パネルの汚れなどによって発電量が大きく変わります。
特に曇りや雨の日は、晴天時と比べて発電量が大きく下がります。発電量が低いからといって、すぐにパネルやパワーコンディショナーの故障と判断する必要はありません。
ただし、次のような場合は注意が必要です。
• 快晴なのに発電量が極端に低い
• 近隣の同じような住宅より明らかに発電していない
• 昨年同月と比べて大きく下がった状態が続いている
• パワーコンディショナーにエラー表示が出ている
• 特定の時間帯だけ不自然に発電が落ちる
• 晴れの日でも発電量がほぼゼロに近い
つまり大切なのは、「発電量が低い=故障」と考えるのではなく、天気や条件に対して妥当な低さなのかを確認することです。
この記事では、「発電量 低い」と検索している方が不安を解消できるように、天気別の目安を5パターンに分けて解説し、正常か異常かを見分ける確認ポイントまでわかりやすく紹介します。
まず知っておきたい発電量の基本
発電量が低いかどうかを判断するには、まず太陽光発電の発電量がどのように決まるのかを知っておく必要があります。
太陽光発電の発電量は、主に次の要素で変わります。
• 太陽光パネルの容量
• 日射量
• 天気
• 季節
• 時間帯
• パネルの向きと角度
• 気温
• 影の有無
• パネルや機器の劣化
• パワーコンディショナーの変換効率
たとえば、同じ4kWの太陽光発電システムでも、南向きで日当たりの良い屋根に設置されている住宅と、東西向きで一部に影がかかる住宅では、1日の発電量が変わります。
また、晴れていても夏と冬では太陽の高さや日照時間が異なります。さらに、太陽光パネルは高温になりすぎると発電効率が下がるため、「真夏の快晴=必ず最大発電」とは限りません。
発電量は「1日単位」だけで判断しない
発電量が低いと感じたとき、1日だけの数値を見て判断するのは危険です。
たとえば、昨日が快晴で今日は曇りだった場合、発電量が半分以下になることもあります。しかし、それは天気の影響であり、異常ではありません。
判断するときは、次のように複数の視点で見ることが重要です。
• 今日の天気に対して妥当か
• 同じ天気の日と比べてどうか
• 昨年同月と比べてどうか
• 1週間単位で極端な低下がないか
• 1か月単位で大きな差がないか
太陽光発電は自然条件に左右されるため、1日ごとの発電量にはばらつきがあるのが普通です。
「低い」と感じる基準は家庭ごとに違う
発電量が低いと感じる基準は、太陽光パネルの容量によっても異なります。
たとえば、3kWのシステムと6kWのシステムでは、当然ながら1日の発電量は違います。3kWで15kWh発電すればかなり良い日といえますが、6kWで15kWhなら条件によっては少し物足りないと感じるかもしれません。
そのため、発電量を見るときは、単に「何kWh発電したか」だけでなく、設置容量1kWあたりでどれくらい発電したかを見ると判断しやすくなります。
目安としては、晴れの日であれば1kWあたり1日3〜5kWh程度発電することがあります。4kWのシステムなら、晴天時に12〜20kWh程度がひとつの目安になります。
ただし、これは地域、季節、屋根の条件によって変わるため、あくまで確認のための参考値 として考えてください。
天気別の発電量の目安5パターン
ここからは、太陽光発電の発電量が天気によってどれくらい変わるのかを、5つのパターンに分けて解説します。
なお、以下の目安は「設置容量1kWあたりの1日の発電量」をイメージしたものです。実際の発電量は、地域、季節、屋根の向き、パネルの角度、影の有無によって変動します。
パターン1:快晴の日は発電量が高くなりやすい
快晴の日は、太陽光発電にとって最も発電しやすい条件です。雲が少なく、太陽光がしっかりパネルに届くため、1日の発電量は高くなりやすくなります。
目安としては、設置容量1kWあたり1日3〜5kWh程度です。
たとえば、4kWの太陽光発電システムなら、快晴の日に12〜20kWh程度発電することがあります。5kWなら15〜25kWh程度が目安になります。
ただし、快晴でも発電量が思ったほど伸びないことがあります。その理由のひとつが気温です。
太陽光パネルは、気温が高すぎると発電効率が落ちます。特に真夏の昼間はパネル表面がかなり高温になるため、日射量が多くても発電効率が低下することがあります。
そのため、年間を通して見ると、真夏よりも春や秋の快晴日のほうが発電量が多くなるケースもあります。
快晴の日に発電量が低いと感じた場合は、次の点を確認しましょう。
• パワーコンディショナーにエラーが出ていないか
• パネルに影がかかっていないか
• 以前の快晴日と比べて大きく下がっていないか
• モニターの表示が正常か
• ブレーカーが落ちていないか
快晴なのに発電量が極端に低い場合は、天気以外の原因がある可能性があります。
パターン2:薄曇りの日 は晴れの日より少し低い
薄曇りの日は、太陽が雲で少し隠れている状態です。快晴ほどではありませんが、雲を通して太陽光が届くため、ある程度の発電は期待できます。
目安としては、設置容量1kWあたり1日2〜4kWh程度です。
4kWのシステムであれば、8〜16kWh程度発電することがあります。天気予報では「曇り」と表示されていても、実際には明るい薄曇りであれば、思ったより発電する場合もあります。
薄曇りの日は、雲の厚さによって発電量が大きく変わります。
明るい薄曇りであれば、晴天時に近い発電量になることもあります。一方で、雲が厚くなったり、午後から天気が崩れたりすると、発電量は一気に下がります。
薄曇りの日に発電量が低いと感じても、次のような状況であれば正常範囲と考えられます。
• 空全体が白っぽく太陽がぼんやりしている
• 午前中だけ晴れて午後から曇った
• 雲が流れて発電量が上下している
• 前日の快晴日より発電量が下がった
薄曇りの日は、発電量が安定しにくいのが特徴です。モニターを見ると数値が上がったり下がったりすることがありますが、雲の動きによる変化であれば異常ではありません。
パターン3:曇りの日は発電量が大きく下がる
曇りの日は、太陽光が雲に遮られるため、発電量が大きく下がります。
目安としては、設置容量1kWあたり1日1〜2kWh程度です。
4kWのシステムなら、4〜8kWh程度がひとつの目安です。快晴の日に比べると、発電量が半分以下になることも珍しくありません。
「昨日は15kWh発電したのに、今日は5kWhしか発電していない」と感じる場合でも、昨日が晴れで今日が曇りなら、自然な変化といえます。
曇りの日に発電量が低くなる理由は、パネルに届く日射量が少なくなるためです。太陽光発電は直射日光だけでなく、雲を通した散乱光でも発電できますが、直射日光がある日 と比べると発電量は大きく落ちます。
曇りの日に確認したいポイントは次のとおりです。
• 空が明るい曇りか、暗い曇りか
• 雲が一日中厚かったか
• 雨が降る前の曇天だったか
• 朝夕の時間帯が長く曇っていたか
• 前後の日の天気と発電量に大きな矛盾がないか
曇りの日は、発電量が低いと感じやすい代表的な天気です。発電量が少なくても、天気に見合った数値であれば心配しすぎる必要はありません。
パターン4:雨の日は発電量がかなり低い
雨の日は、雲が厚く太陽光が届きにくいため、発電量はかなり低くなります。
目安としては、設置容量1kWあたり1日0.5〜1.5kWh程度です。
4kWのシステムであれば、2〜6kWh程度になることがあります。雨の強さや空の明るさによっては、さらに低くなる日もあります。
特に朝から夕方まで雨が続く日は、発電量がほとんど伸びません。モニターを見て「こんなに少ないのか」と不安になるかもしれませんが、雨の日の発電量が低いのは正常です。
ただし、雨の日でも完全に発電しないわけではありません。空が明るければ、わずかな光を使って発電します。反対に、黒い雲が厚く、日中でも暗いような雨の日は、発電量がかなり少なくなります。
雨の日の発電量を見るときは、次のように考えると判断しやすくなります。
• 小雨で空が明るい日:少しは発電する
• 一日中しとしと雨の日:かなり低くなる
• 強い雨で空が暗い日:非常に低くなる
• 午後から雨が上がった日:後半に少し回復する
• 朝だけ晴れて昼から雨の日:午前中の発電が中心になる
雨の日に発電量が低いだけなら、基本的には異常ではありません。むしろ、雨によってパネル表面の軽い汚れが流れることもあります。
ただし、雨の後に快晴になっても発電量が戻らない場合は、別の原因を確認したほうがよいでしょう。
パターン5:雪・黄砂・台風前後は発電量が極端に低くなることがある
雪、黄砂、台風前後のような特殊な天候では、発電量が極端に低くなることがあります。
目安としては、設置容量1kWあたり1日0〜1kWh程度まで下がる場合があります。
特に雪がパネルに積もっている場合、太陽光がパネル面に届かないため、発電量はほぼゼロに近くなることがあります。晴れていても、パネルが雪で覆われていれば発電できません。
黄砂や花粉が多い時期も注意が必要です。パネル表面に細かな汚れが付着すると、光が届きにくくなり、発電量が低下することがあります。通常は雨である程度洗い流されますが、汚れが残る場合もあります。
台風前後では、厚い雲や強い雨によって発電量が下がるだけでなく、飛来物によるパネルの傷、架台の異常、配線トラブルなどが起こる可能性もあります。
特殊な天候の後は、次の点を確認しましょう。
• パネルに雪が残っていないか
• 黄砂や花粉で表面が汚れていないか
• 台風後に飛来物が屋根に残っていないか
• パワーコンディショナーにエラーが出ていないか
• 発電量が数日たっても戻らないか
雪が積もった場合、無理に自分で屋根に上がって除雪するのは危険です。落下事故やパネル破損のリスクがあるため、基本的には自然に溶けるのを待つか、必要に応じて専門業者に相談しましょう。
発電量が低いと感じやすい季節と時間帯
発電量が低い原因は天気だけではありません。季節や時間帯によっても、発電量は大きく変わります。
冬は日照時間が短く発電量が低くなりやすい
冬は太陽の位置が低く、日照時間も短くなります。そのため、晴れていても夏や春と比べて1日の発電量が少なくなることがあります。
また、周囲の建物や樹木の影が長く伸びやすい季節でもあります。夏は影がかからなかった場所でも、冬になると午前中や夕方に影がかかることがあります。
冬に発電量が低いと感じたら、次の点を確認してみてください。
• 朝夕に影がかかっていないか
• 太陽が低い時間帯の発電が落ちていないか
• 雪や霜の影響がないか
• 昨年の冬と比べて大きな差がないか
冬の発電量が夏より低くても、それだけで異常とはいえません。
夏は高温で発電効率が下がることがある
夏は日照時間が長く、発電量が多いイメージがあります。しかし、真夏はパネルの温度が高くなりやすく、発電効率が落ちることがあります。
そのため、気温が高い日は、快晴でも思ったほど発電量が伸びないことがあります。
「日差しが強いのに発電量が低い」と感じる場合、気温による効率低下が関係しているかもしれません。
特に昼過ぎに発電量が伸び悩む場合は、パネル温度の影響を受けている可能性があります。
朝と夕方は発電量が低くて当然
太陽光発電は、太陽が高くなる昼前後に発電量が増えます。朝や夕方は太陽の角度が低く、パネルに届く光が少ないため、発電量は低くなります。
1日の発電量のグラフを見ると、晴れの日は山のような形になるのが一般的です。
• 朝:発電量は少ない
• 昼前後:発電量が最も高くなりやすい
• 夕方:発電量が徐々に下がる
• 夜:発電しない
朝や夕方だけを見て「発電量が低い」と判断するのではなく、1日の合計や昼前後のピークも確認しましょう。
天気以外で発電量が低くなる主な原因
天気に問題がないのに発電量が低い場合は、別の原因が考えられます。ここでは代表的な原因を紹介します。
原因1:パネルに影がかかっている
太陽光発電では、影の影響が非常に大きくなります。
屋根の一部に影がかかるだけで も、発電量が下がることがあります。特に次のようなものは影の原因になりやすいです。
• 近隣の建物
• 電柱
• アンテナ
• 樹木
• 屋根の段差
• 煙突
• 看板
• 物置や後付け設備
設置当初は影がなかったとしても、周囲の木が成長したり、近隣に建物が建ったりすると、後から影の 影響が出ることがあります。
特定の時間帯だけ発電量が不自然に落ちる場合は、影の可能性があります。
原因2:パネルが汚れている
太陽光パネルは屋外に設置されているため、汚れが付着します。
代表的な汚れには次のようなものがあります。
• 砂ぼこり
• 黄砂
• 花粉
• 鳥のフン
• 落ち葉
• 排気ガスによる汚れ
• 雨だれの跡
軽い汚れであれば雨で流れることが多いですが、鳥のフンやこびりついた汚れは残ることがあります。汚れが光を遮ると、発電量が低下します。
ただし、自分で屋根に上がって掃除するのは危険です。高所作業による事故や、パネル表面を傷つけるリスクがあります。汚れが気になる場合は、専門業者に相談するのが安全です。
原因3:パワーコンディショナーの不具合
太陽光パネ ルで発電した電気は、そのまま家庭で使えるわけではありません。パワーコンディショナーによって、家庭で使える電気に変換されます。
そのため、パワーコンディショナーに不具合があると、発電量が低く表示されたり、発電が停止したりすることがあります。
次のような状態があれば注意が必要です。
• エラーコードが表示されている
• 運転ランプが消えている
• 異音がする
• 焦げたようなにおいがする
• 本体が異常に熱い
• 停電後に復旧していない
• ブレーカーが落ちている
パワーコンディショナーは太陽光発電システムの重要な機器です。異常が疑われる場合は、取扱説明書を確認し、必要に応じて販売店や施工業者に連絡しましょう。
原因4:出力制御がかかっている
地域や契約内容によっては、電力会社からの指示により出力制御が行われることがあります。
出力制御とは、電力の需給バランスを保つために、太陽光発電の出力を一時的に抑える仕組みです。出力制御がかかると、天気が良くても発電量や売電量が少なくなることがあります。
「晴れているのに発電量が抑えられているように見える」という場合は、出力制御の対象になっていないか確認するとよいでしょう。
特に太陽光発電が多く導入されている地域では、出力制御の影響を受けることがあります。
原因5:経年劣化による発電量の低下
太陽光パネルは長期間使用できますが、年月とともに少しずつ発電性能が低下します。
設置から10年、15年と経過している場合、導入当初と比べて発電量が下がることがあります。これはある程度自然なことです。
ただし、急激に発電量が落ちた場合は、単なる劣化ではなく、機器トラブルや配線不良などが関係している可能性があります。
経年劣化か異常かを判断するには、過去の発電データと比較することが大切です。
原因6:モニターや計測機器の表示不良
発電量が低く見えていても、実際には発電している場合があります。モニターや通信機器の不具合により、正しい数値が表示されていないケースです。
たとえば、次のような状況が考えられます。
• モニターの通信が切れている
• 表示更新が遅れている
• 計測ユニットに不具合がある
• アプリのデータ反映が遅い
• Wi-Fi接続が不安定
• 停電後にデータが正しく戻っていない
発電量が急にゼロ表示になった場合でも、まずはモニターだけでなく、パワーコンディショナー本体の表示も確認しましょう。
正常か異常かを判断する5つの確認ポイント
発電量が低いと感じたときは、焦って業者に連絡する前に、次の5つを確認しましょう。
確認ポイント1:その日の天気と合っているか
まず最初に確認するべきなのは、その日の天気です。
雨や曇りの日に発電量が低いのは自然なことです。反対に、快晴なのに極端に低い場合は注意が必要です。
判断の目安は次のとおりです。
発電量が低いときは、まず「天気による自然な低下か」を見ることが重要です。
確認ポイント2:同じ季節の過去データと比べる
次に、過去の発電データと比較しましょう。
比較するときは、単純に昨日や先週と比べるのではなく、同じ季節、同じ月、同じような天気の日と比べるのがおすすめです。
たとえば、1月の発電量を7月と比べると、日照時間や太陽の高さが違うため正確な判断ができません。
見るべき比較対象は次のようなものです。
• 昨年同月の発電量
• 同じ月の晴天日の発電量
• 同じ月の曇天日の発電量
• 直近1週間の平均発電量
• 直近1か月の平均発電量
過去データと比べて大きな差がなければ、発電量が低い日があっても正常範囲の可能性が高いです。
確認ポイント3:発電量のグラフの形を見る
発電モニターやアプリで1日の発電グラフを確認できる場合は、グラフの形にも注目しましょう。
晴れの日であれば、朝から徐々に発電量が増え、昼前後にピークを迎え、夕方に下がる山型のグラフになりやすいです。
一方、曇りの日は雲の動きによってギザギザしたグラフになることがあります。雨の日は全体的に低いまま推移することが多いです。
注意したいのは、次のようなグラフです。
• 快晴なのに昼のピークが極端に低い
• 毎日同じ時間に急激に落ちる
• 一定時間だけ発電がゼロになる
• 途中から急に発電しなくなる
• 天気が良いのに一日中ほぼゼロ
このような場合は、影、出力制御、機器トラブルなどを確認したほうがよいでしょう。
確認ポイント4:パワーコンディショナーの表示を確認する
発電量が低いときは、パワーコンディショナーの状態を確認しましょう。
見るべきポイントは次のとおりです。
• 運転ランプが点灯しているか
• エラーコードが表示されていないか
• 自立運転モードになっていないか
• ブレーカーが落ちていないか
• 異音や異臭がないか
• 本体が異常に熱くないか
エラーコードが表示されている場合は、取扱説明書で内容を確認しましょう。自分で判断できない場合は、メーカーや施工業者に問い合わせるのが安全です。
確認ポイント5:近隣や地域の日射条件と比べる
可能であれば、同じ地域の発電状況と比べるのも有効です。
近隣の住宅で同じように太陽光発電を設置している場合、天気の影響は似ています。自宅だけ極端に発電量が低い場合は、影、汚れ、機器不良などの可能性があります。
ただし、同じ地域でも次の条件が違えば発電量は変わります。
• パネル容量
• 屋根の向き
• 屋根の角度
• 影の有無
• 設置年数
• パネルメーカー
• パワーコンディショナーの種類
そのため、近隣との比較はあくまで参考として使いましょう。
発電量が低いときに自分でできる対策
発電量が低いと感じたとき、自分 で安全に確認できることがあります。無理に屋根に上がる必要はありません。
対策1:発電モニターのデータを記録する
まずは、発電量のデータを記録しましょう。
おすすめは、次の項目をメモすることです。
• 日付
• 天気
• 最高気温
• 1日の発電量
• 売電量
• 自家消費量
• 発電グラフの特徴
• エラー表示の有無
データを残しておくと、後から異常かどうかを判断しやすくなります。業者に相談するときも、具体的な数値があると状況を説明しやすくなります。
対策2:天気ごとの発電量を比較する
発電量は、同じ条件で比べることが大切です。
快晴の日、薄曇りの日、曇りの日、雨の日をそれぞれ記録しておくと、自宅の太陽光発電の傾向が見えてきます。
たとえば、4kWのシステムで次のような傾向があるとします。
このような自宅独自の目安がわかれば、発電量が低い日でも「今日は雨だから正常範囲」と判断しやすくなります。
対策3:影の原因を確認する
屋根に上がらなくても、地上から影の状況を確認できることがあります。
晴れの日に、朝、昼、夕方の3回ほど屋根の見える範囲を確認してみましょう。特定の時間帯に影がかかっていれば、その時間の発電量が低くなる可能性があります。
特に冬は影が長くなるため、夏には問題なかった影が冬に影響することがあります。
確認するポイントは次のとおりです。
• 電柱や電線の影
• 隣家の影
• 樹木の影
• アンテナの影
• ベランダや屋根の段差の影
木の枝が伸びて影になっている場合は、剪定で改善できることもあります。
対策4:パワーコンディショナーを確認する
パワーコンディショナーは、室内や屋外の壁に設置されていることが多い機器です。発電量が低いときは、表示やランプを確認しましょう。
ただし、分解したり、配線に触れたりするのは危険です。確認は表示やランプを見る程度にしてください。
エラー表示がある場合は、次の手順で対応します。
• エラーコードをメモする
• 取扱説明書で内容を確認する
• 復旧手順があれば安全な範囲で試す
• 改善しなければ業者に連絡する
何度も同じエラーが出る場合は、機器の不具合が疑われます。
対策5:電力会社や販売店のお知らせを確認する
発電量や売電量が低いと感じる場合、出力制御やメンテナンス、通信障害などが関係していることがあります。
確認できるものとしては、次のような情報があります。
• 電力会社からのお知らせ
• 販売店からの案内
• 太陽光発電システムのアプリ通知
• メーカーのメンテナンス情報
• 出力制御に関する通知
特にアプリで発電量を確認している場合、通信障害によりデータが反映されていないだけのケースもあります。
業者に相談したほうがよいケース
発電量が低い日があるだけなら、すぐに業者へ連絡する必要はありません。しかし、次のような場合は早めに相談したほうが安心です。
快晴の日でも発電量が極端に低い
快晴で日射条件が良いにもかかわらず、発電量が明らかに低い場合は注意が必要です。
特に、以前の快晴日と比べて半分以下になっている、またはほぼ発電していない場合は、機器トラブルの可能性があります。
エラーコードが表示されている
パワーコンディショナーやモニターにエラーコードが出ている場合は、何らかの異常が発生している可能性があります。
エラー内容によっては一時的なものもありますが、放置すると発電ロスが続くことがあります。
発電量の低下が数週間続いている
1日だけ発電量が低い場合は天気の影響かもしれません。しかし、晴れの日を含めて数週間にわたり発電量が低い状態が続く場合は、 点検を検討しましょう。
特に、昨年同月と比べて大きく下がっている場合は、パネル、パワーコンディショナー、配線、計測機器などを確認する必要があります。
台風や地震の後から発電量が低い
台風、強風、地震、大雪の後に発電量が低くなった場合は、設備に何らかの影響が出ている可能性があります。
屋根の上は自分で確認しにくいため、無理に登らず、専門業者に点検を依頼しましょう。
売電量だけが急に減っている
発電量ではなく売電量だけが減っている場合は、家庭内の電気使用量が増えている可能性もあります。
たとえば、エアコン、給湯器、蓄電池、電気自動車の充電などで自家消費が増えると、売電量は減ります。
ただし、発電量も売電量も同時に下がっている場合は、発電側の問題も考えられます。
発電量が低いことで損をしないための考え方
発電量が低いと感じると、どうしても「損をしているのでは」と不安になります。しかし、太陽光発電は毎日同じ量を発電する設備ではありません。
重要なのは、1日単位の発電量に一喜一憂するのではなく、月間や年間の発電量で見ることです。
1日よりも1か月、1か月よりも1年で見る
雨の日や曇りの日は発電量が低くなりますが、晴れの日にしっかり発電していれば、月間や年間では想定に近づくことがあります。
たとえば、梅雨の時期は発電量が低くなりやすいですが、春や秋に発電量が多くなることで年間バランスが取れる場合もあります。
見るべき順番は次のとおりです。
• その日の天気に対して妥当か
• 1週間の平均で極端に低くないか
• 1か月の発電量が昨年同月と比べてどうか
• 年間発電量が大きく落ちていないか
この順番で見ると、正常な変動なのか異常なのかを判断しやすくなります。
自家消費が増えると売電量は減る
発電量が低いと感じていても、実際には発電量ではなく売電量を見ているケースがあります。
太陽光で発電した電気は、まず家庭内で使われます。余った分が売電されます。そのため、家庭内での電気使用量が増えると、売電量は減ります。
たとえば、次のような場合は売電量が下がりやすくなります。
• 在宅時間が増えた
• 昼間にエアコンを使う時間が増えた
• 電気代対策で昼間に家電を使うようにした
• 蓄電池を導入した
• 電気自動車を昼間に充電している
• エコキュートの運転時間を変更した
この場合、売電量が減っていても、発電した電気を家庭で使っているだけなので、必ずしも損とは限りません。
発電量と売電量は分けて確認する
不安を解消するには、発電量と売電量を分けて見ることが大切です。
• 発電量:太陽光発電で作った電気の量
• 自家消費量:家庭内で使った電気の量
• 売電量:余って電力会社に売った電気の量
売電量だけを見て「発電量が低い」と判断すると、原因を見誤ることがあります。
特に最近は、電気代の上昇により自家消費を重視する家庭も増えています。売電量が減っても、買電量が減っていれば家計全体ではメリットが出ている場合があります。
よくある質問
発電量が低い日は故障ですか?
発電量が低い日があるだけでは、故障とは限りません。曇り、雨、雪、黄砂、季節、時間帯などの影響で発電量は変わります。
ただし、快晴の日でも極端に低い状態が続く場合や、エラー表示がある場合は点検を検討しましょう。
雨の日はどれくらい発電しますか?
雨の日は、晴れの日と比べて発電量が大きく下がります。目安としては、設置容量1kWあたり1日0.5〜1.5kWh程度になることがあります。
ただし、空の明るさ、雨の強さ、季節によって変動します。日中 でも暗いような雨の日は、さらに低くなる場合があります。
曇りの日でも発電するのはなぜですか?
曇りの日でも、太陽光が完全になくなるわけではありません。雲を通した光や散乱光がパネルに届くため、発電できます。
ただし、直射日光がある晴天時より日射量が少ないため、発電量は低くなります。
快晴なのに発電量が低い原因は何ですか?
快晴なのに発電量が低い場合、影、パネルの汚れ、パワーコンディショナーの不具合、出力制御、配線トラブル、計測機器の表示不良などが考えられます。
まずは発電グラフ、パワーコンディショナーの表示、過去データとの比較を確認しましょう。
発電量が去年より低いのは異常ですか?
去年より発電量が低いからといって、すぐに異常とはいえません。天候不順、梅雨の長さ、台風、黄砂、気温、日照時間の違いなどで年ごとに差が出ます。
ただし、晴天日が多いにもかかわらず昨年同月より大きく下がっている場合は、点検を検討する価値があります。
太陽光パネルは掃除したほうがいいですか?
軽い汚れは雨で流れることが多いため、頻繁な掃除が必要とは限りません。ただし、鳥のフン、黄砂、花粉、落ち葉などが残っている場合は発電量に影響することがあります。
屋根に上がって自分で掃除するのは危険です。汚れが気になる場合は専門業者に相談しましょう。
発電量が低いときにリセットしてもいいですか?
パワーコンディショナーのリセット方法は機種によって異なります。取扱説明書に記載された安全な手順がある場合のみ行いましょう。
不明な場合や、エラーが繰り返し表示される場合は、自己判断で操作せず、販売店やメーカーに相談してください。
発電量が低い日でも蓄電池は充電されますか?
発電していれば蓄電池に充電される可能性はあります。ただし、 曇りや雨で発電量が少ない日は、家庭内で使う電気が優先され、蓄電池に十分充電されないことがあります。
蓄電池の設定によっても充電のされ方は変わるため、モード設定を確認するとよいでしょう。
まとめ
発電量が低い日は、多くの場合、天気や季節による自然な変動です。特に曇り、雨、雪、黄砂の日は、晴れの日と比べて発電量が大きく下がります。
天気別の目安は次のとおりです。
発電量が低いと感じたときは、まず次の5つを確認しましょう。
• その日の天気に対して妥当か
• 同じ季節の過去データと比べてどうか
• 発電グラフの形に不自然な点がないか
• パワーコンディショナーにエラーが出ていないか
• 影や汚れの影響がないか
雨や曇りの日に発電量が低いのは正常なことが多いです。一方で、快晴の日でも発電量が極端に低い、エラー表示がある、数週間にわたって低下が続く場合は、点検を検討したほうが安心です。
太陽光発電は、毎日同じ量を発電する設備ではありません。1日の数値だけで判断せず、天気、季節、過去データ、月間発電量をあわせて見ることが大切です。
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