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発電量が低いと電気代はいくら増える?目安3例

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万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

目次


結論:月50〜200kWh低いと電気代は約775〜4,340円増える

太陽光発電の発電量が低いと、これまで自宅で使えていた太陽光の電気が減り、その分を電力会社から買うことになります。つまり、発電量が低いほど「買電量」が増え、電気代が上がります。


この記事では、電気料金の目安単価を31円/kWhとして計算します。これは全国家庭電気製品公正取引協議会が公表している、家電などの電気代計算に使われる目安単価です。実際の電気料金は契約プラン、地域、燃料費調整、再生可能エネルギー発電促進賦課金によって変わりますが、家庭向けの概算には使いやすい基準です。


発電量が低い月の電気代増加は、ざっくり次のように考えます。


ここで大切なのは、発電量が100kWh低いからといって、必ず100kWh分の電気代が増えるわけではないという点です。発電した電気のうち、自宅で使っていた分が減ると電気代が増えます。一方、余って売電していた分が減った場合は、電気代ではなく売電収入の減少として影響します。


そのため、家計への影響を正確に見るなら、次の2つを分けて考える必要があります。


「今月の発電量が低い。電気代はいくら増えるのか」と不安な場合は、まず発電量の低下分、自家消費率、買電単価の3つを確認しましょう。


発電量が低いと電気代が増える仕組み

住宅用太陽光発電では、昼間に発電した電気をまず家庭内で使います。エアコン、冷蔵庫、洗濯機、給湯器、IH、在宅勤務のパソコンなどに使われる電気の一部を、太陽光発電でまかなっている状態です。


発電量が十分にある日は、昼間の買電量を減らせます。反対に、発電量が低い日は、同じ生活をしていても太陽光でまかなえる電気が少なくなるため、不足分を電力会社から購入します。これが電気代増加の基本です。


たとえば、晴れた月なら太陽光で昼間の電気を120kWhまかなえていた家庭が、天候不良や機器不調で80kWhしかまかなえなかった場合、不足した40kWh分を買電で補うことになります。31円/kWhで計算すると、40kWh × 31円 = 1,240円の電気代増加です。


ただし、発電量が低い理由が「雨や曇りが多かった」「冬で日照時間が短かった」という自然な変動であれば、一時的なものかもしれません。資源エネルギー庁も、再生可能エネルギーは季節や天候によって発電量が変動すると説明しています。


一方で、晴れているのに発電量が低い、前年同月より大きく落ちている、パワーコンディショナにエラーが出ている、特定の日から急に発電量が下がったという場合は、機器や設置環境に原因がある可能性があります。


電気代の増加額を出す計算式

発電量が低いときの電気代増加額は、次の式で計算できます。



電気代の増加額 = 発電量の低下分 × 自家消費に回る割合 × 買電単価

たとえば、発電量が月100kWh低く、そのうち60%が本来は自宅で使われていた電気だった場合、電気代の増加は次の通りです。



100kWh × 60% × 31円 = 1,860円

売電収入の減少まで含めた実質的な家計負担は、次の式で考えます。



実質的な負担増 = 電気代の増加額 + 売電収入の減少額

売電収入の減少額は、次の式です。



売電収入の減少額 = 発電量の低下分 × 売電に回る割合 × 売電単価

売電単価は、太陽光発電を設置した年度、FIT期間中か卒FIT後か、契約している電力会社によって大きく違います。たとえば、経済産業省は2026年度以降のFIT・FIP制度の買取価格等を公表しており、住宅用太陽光発電の価格も年度や制度設計によって変わります。


つまり、電気代だけを見たい場合は「自家消費分」、家計全体の損を見たい場合は「自家消費分+売電分」で考えるのが正解です。


発電量が低いと電気代はいくら増える?目安3例

ここでは、家庭でよくある3つのパターンで計算します。買電単価は31円/kWh、売電単価は例として15円/kWhで置いています。売電単価は家庭ごとに違うため、実際には検針票や売電明細の単価に置き換えてください。


例1:月50kWh低い場合は電気代が約775円増える

発電量が月50kWh低いケースです。これは、数日間の悪天候や、季節差、軽い汚れ、部分的な影などで起こり得る規模です。


電気代の増加額は次の通りです。



50kWh × 50% × 31円 = 775円

売電収入の減少も見ると、次のようになります。



50kWh × 50% × 15円 = 375円

家計全体では、775円 + 375円 = 約1,150円の負担増です。


この程度なら、天候や季節による一時的な低下の可能性もあります。ただし、晴天日が多いのに前年同月より50kWh以上低い場合は、発電モニターやパワーコンディショナの表示を確認した方がよいでしょう。


例2:月100kWh低い場合は電気代が約1,860円増える

発電量が月100kWh低いケースです。4〜5kW程度の住宅用太陽光発電では、月間発電量の差として家計に見えやすいレベルです。


電気代の増加額は次の通りです。



100kWh × 60% × 31円 = 1,860円

売電収入の減少は次の通りです。



100kWh × 40% × 15円 = 600円

家計全体では、1,860円 + 600円 = 約2,460円の負担増です。


月100kWh低い状態が1年続くと、電気代だけで約22,320円、売電収入の減少を含めると約29,520円の差になります。単月では大きく見えなくても、年単位では無視しにくい金額です。


例3:月200kWh低い場合は電気代が約4,340円増える

発電量が月200kWh低いケースです。これは、長雨だけでなく、パワーコンディショナの停止、ブレーカーの異常、強い影、パネルの一部不具合なども疑いたい水準です。


電気代の増加額は次の通りです。



200kWh × 70% × 31円 = 4,340円

売電収入の減少は次の通りです。



200kWh × 30% × 15円 = 900円

家計全体では、4,340円 + 900円 = 約5,240円の負担増です。


月200kWh低い状態が3か月続くと、電気代だけで約13,020円、家計全体では約15,720円の差になります。発電量が低い状態が続く場合は、早めに原因を切り分けることが重要です。


年間で見るとどれくらい損をするか

住宅用太陽光発電では、設置容量1kWあたり年間約1,000kWh、4kWなら年間約4,000kWh程度の発電量が期待できるという目安があります。ただし、地域、方位、傾斜角度によって発電量は変わります。


仮に4kWの太陽光発電で、通常なら年間4,000kWh発電する家庭を考えます。


計算式は次の通りです。



400kWh × 50% × 31円 = 6,200円

この表は電気代の増加だけを見たものです。売電収入の減少まで含めると、実質的な損失はさらに大きくなります。


たとえば、年間400kWh低下し、その半分が売電予定だった場合、売電単価15円/kWhなら売電収入の減少は次の通りです。



400kWh × 50% × 15円 = 3,000円

この場合、電気代増加6,200円と売電収入減少3,000円を合わせて、年間の家計負担は約9,200円増です。


10年で見ると約92,000円の差です。発電量が低い状態を放置すると、毎月の電気代だけでなく、長期的な投資回収にも影響します。


実際の買電単価は31円より高くなることもある

この記事では31円/kWhで計算していますが、実際の電気代増加は契約プランによって変わります。たとえば、東京電力エナジーパートナーの従量電灯B・Cでは、電力量料金が使用量の段階によって変わり、120kWhをこえ300kWhまで、300kWh超過などで単価が異なります。加えて、燃料費調整額や再生可能エネルギー発電促進賦課金も電気料金の計算に関わります。


2026年度の再生可能エネルギー発電促進賦課金単価は、1kWhあたり4.18円と公表されています。これは全国一律で、2026年5月検針分から2027年4月検針分まで適用されます。


そのため、実際の「発電量が低いことによる負担増」は、31円/kWhで見積もるより高くなる家庭もあります。特に、電気使用量が多く、単価の高い段階に入っている家庭では、発電量の低下が電気代に反映されやすくなります。


たとえば、買電単価を40円/kWhで考えると、同じ条件でも電気代の増加は次のように変わります。


「思ったより電気代が増えている」と感じる場合は、太陽光の発電量だけでなく、電気料金プランの単価も確認しましょう。


発電量が低い原因は正常な変動か故障か

発電量が低い原因には、正常なものと、点検が必要なものがあります。大切なのは、1日だけの発電量で判断しないことです。


正常な変動の可能性が高いケース

次のような場合は、必ずしも故障とは限りません。


太陽光発電は、季節や天候の影響を強く受けます。月ごとの発電量を比べるときは、今月と先月ではなく、前年同月や過去数年の同じ月と比較する方が判断しやすくなります。


点検が必要な可能性が高いケース

次のような場合は、設置業者やメーカーに相談する目安です。


太陽光発電協会は、太陽電池モジュールに陰がかかると発電量が低下し、落ち葉などの不透明な物体が表面に貼り付くと、陰による低下以上に発電量が下がる場合があると説明しています。


また、汚れについても、ごみやほこりが表面に付けば発電量が数%程度下がることがあり、都市部の平均的な汚れによる出力低下はおよそ5%以下とされています。


発電量が低いときに確認する7項目

発電量が低いと感じたら、いきなり屋根に上がるのではなく、室内で確認できることから順番に見ていきましょう。


1. 前年同月の発電量と比べる

まず、発電モニターやアプリで前年同月の発電量を確認します。太陽光発電は季節差が大きいため、今月と前月を比べても判断しにくいことがあります。


見るべきポイントは次の3つです。


前年同月より少し低い程度なら天候の影響かもしれません。しかし、晴れの日が多かったのに20%以上低い場合は、原因を確認する価値があります。


2. 発電モニターのエラー表示を見る

パワーコンディショナや発電モニターにエラーコードが出ていないか確認します。エラーが出ている場合は、取扱説明書やメーカーサイトで内容を確認し、必要に応じて施工会社へ連絡します。


特に注意したいのは、発電量がゼロに近い状態です。夜間以外で発電量がゼロ、または晴天時でもほとんど動かない場合は、自然な天候変動ではなく、停止や異常の可能性があります。


3. ブレーカーが落ちていないか確認する

分電盤や太陽光発電専用ブレーカーが落ちていないか確認します。安全のため、操作方法が分からない場合や異音、焦げ臭さ、発熱を感じる場合は、自分で触らず専門業者に相談してください。


台風、雷、大雨の後に発電量が急に低くなった場合も、電気系統の確認が必要です。


4. 影が増えていないか確認する

発電量が低い原因として見落としやすいのが影です。設置当初は問題なくても、数年経つと周辺環境が変わることがあります。


たとえば、次のような変化です。


影は「少しだから大丈夫」とは言い切れません。パネルの一部に影がかかるだけでも、回路の構成によっては発電量が大きく下がることがあります。


5. パネルの汚れや落ち葉を確認する

地上やベランダなど安全な場所から、見える範囲でパネル表面を確認します。屋根に上がるのは危険なので避けましょう。


日本では雨や風である程度の汚れが流れることが多いものの、交通量の多い道路沿い、工場の近く、鳥のふんが多い場所、落ち葉がたまりやすい屋根では、汚れが残りやすい場合があります。日常的に屋根に上がって掃除する必要はほとんどないとされていますが、落ち葉や汚れが目立つ場合は専門業者に相談する方が安全です。


6. パワーコンディショナの年数を確認する

発電量が低い原因がパネルではなく、パワーコンディショナにあることもあります。太陽光発電協会によると、太陽電池モジュールは20年以上、パワーコンディショナは10〜15年程度とされています。


設置から10年以上経っている場合は、発電量の低下や停止がPCSの寿命・部品劣化と関係している可能性があります。


確認したい項目は次の通りです。


7. 点検履歴を確認する

住宅用太陽光発電も、電気設備として点検が必要です。太陽光発電協会は、50kW未満の一般用太陽光発電システムについて、定期点検の頻度を4年に1回以上と示しています。


点検を長期間していない場合は、発電量が低い原因を自分で推測するより、点検で確認した方が早いことがあります。特に、売電収入や電気代への影響が毎月数千円出ている場合は、点検費用をかけても回収できる可能性があります。


電気代の増加を抑える対策

発電量が低いときの対策は、原因によって変わります。大切なのは、できる範囲の確認をしてから、必要なところに費用をかけることです。


天候や季節が原因なら使い方を見直す

雨や曇り、冬の日照時間の短さが原因なら、機器の故障ではありません。この場合は、発電が多い時間帯に電気を使う工夫が有効です。


たとえば、晴れた昼間に洗濯乾燥機、食洗機、エコキュートの沸き上げ、EV充電などを寄せると、自家消費率を上げやすくなります。発電量そのものは増えなくても、買電量を減らすことで電気代の増加を抑えられます。


影が原因なら剪定や配置変更を検討する

樹木の影が原因なら剪定、アンテナや設備の影が原因なら移設を検討します。隣家や電柱など、自分で対応できない影の場合は、発電量への影響を記録して、施工会社に相談しましょう。


設置方位や角度も発電量に影響します。太陽光発電協会は、設置方位によってモジュールに当たる日射量が変わり、発電量も変わると説明しています。


汚れが原因なら無理に屋根へ上がらない

汚れが気になる場合でも、自分で屋根に上がって清掃するのは危険です。転落事故だけでなく、パネルや屋根材を傷つけるリスクもあります。


特に、鳥のふん、落ち葉、油性の汚れ、黄砂、火山灰などが目立つ場合は、太陽光パネルの清掃に対応した業者へ相談するのが安全です。清掃費用と発電量の回復見込みを比べ、費用対効果を判断しましょう。


PCSが原因なら修理か交換を検討する

パワーコンディショナが原因の場合、修理で済むこともあれば、交換が必要なこともあります。設置から10〜15年が近い場合は、交換時期として考えるのが自然です。


PCSの不調で月100kWh発電量が低い場合、電気代と売電収入を合わせて月2,000〜3,000円前後の損失になることがあります。1年で2万〜3万円、数年ではさらに大きくなるため、放置するほど損失が積み上がります。


蓄電池や昼間利用で自家消費率を上げる

発電量が低い問題とは別に、発電した電気をどれだけ自宅で使えるかも重要です。売電単価より買電単価が高い家庭では、余剰電力を売るより自家消費した方が家計メリットが大きくなりやすいです。


たとえば、買電単価31円/kWh、売電単価15円/kWhなら、1kWhを売るより、1kWh分の買電を減らす方が16円分有利です。発電量が低い時期ほど、自家消費の工夫が電気代に効きます。


蓄電池を導入すれば、昼間の余剰電力を夜に使えます。ただし、蓄電池は初期費用が大きいため、電気代削減額だけでなく、停電対策、非常用電源、オール電化、EVとの相性も含めて判断する必要があります。


発電量が低いときにやってはいけないこと

発電量が低いと焦ってしまいがちですが、次の行動は避けましょう。


特に屋根上の作業は危険です。発電量が低い原因の多くは、モニター、明細、エラー表示、発電履歴の確認である程度切り分けできます。自分でできる確認と、専門業者に任せる作業を分けましょう。


よくある質問

発電量が低い日は電気代がすぐ上がりますか?

上がります。ただし、電気代として請求に表れるのは検針期間ごとです。発電量が低い日が1日だけなら影響は小さいですが、曇りや雨が続いたり、機器不調で数週間発電量が低かったりすると、翌月の電気代に反映されやすくなります。


発電量が低いのに売電収入も減るのはなぜですか?

発電量が低いと、自宅で使う分も、余って売る分も減るからです。昼間の消費が多い家庭では電気代増加の影響が大きく、昼間の消費が少ない家庭では売電収入減少の影響が大きくなります。


発電量が何%下がったら点検すべきですか?

目安として、前年同月比で10%程度の低下なら天候差の可能性もあります。20%以上低い、晴天日でも低い、急に下がった、エラー表示がある、ゼロに近い日が続く場合は点検を検討しましょう。


曇りや雨だけで月100kWh低くなることはありますか?

あります。特に梅雨、台風時期、冬の日照不足では、月間発電量が大きく変わることがあります。ただし、同じ地域・同じ季節の過去データと比べても大きく低い場合は、天候以外の原因も確認しましょう。


パネルの汚れだけで電気代は大きく増えますか?

軽い汚れなら影響は数%程度に収まることもありますが、鳥のふんや落ち葉のように一部を強く遮る汚れは、見た目以上に発電量を下げることがあります。汚れが原因で月50kWh低下すれば、自家消費率50%の場合、電気代は約775円増える計算です。


売電単価が低い家庭ほど自家消費が大事ですか?

大事です。売電単価が買電単価より低い場合、発電した電気を売るより、自宅で使って買電を減らした方が家計メリットが大きくなります。卒FIT後の家庭や売電単価が低い契約では、昼間利用や蓄電池の活用が重要になります。


発電量が低い原因を自分で完全に特定できますか?

完全な特定は難しい場合があります。天候、季節、影、汚れ、PCS、配線、通信不良など、原因が複数あるからです。自分で確認できるのは、発電履歴、エラー表示、ブレーカー、明細、見える範囲の影や汚れまでです。機器内部や屋根上の点検は専門業者に任せましょう。


まとめ

発電量が低いと、これまで太陽光でまかなっていた電気を電力会社から買うことになり、電気代が増えます。目安として、買電単価31円/kWhで計算すると、月50kWh低下なら約775円、月100kWh低下なら約1,860円、月200kWh低下なら約4,340円の電気代増加です。


ただし、家計全体では売電収入の減少もあります。発電量が低い影響を正確に見るには、次の式で確認しましょう。



電気代の増加額 = 発電量の低下分 × 自家消費に回る割合 × 買電単価

実質的な負担増 = 電気代の増加額 + 売電収入の減少額

発電量が低い原因が、天候や季節なら一時的な変動の可能性があります。一方で、晴天日でも低い、前年同月より大きく低い、ある日から急に下がった、エラー表示がある場合は、影、汚れ、PCS、ブレーカー、配線などの確認が必要です。


まずは、前年同月の発電量、発電モニター、エラー表示、ブレーカー、影、汚れ、設置年数を確認してください。発電量が低い状態を放置すると、毎月の電気代増加と売電収入減少が積み上がります。小さな違和感のうちに原因を切り分けることが、電気代を抑え、太陽光発電のメリットを守る近道です。


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