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発電量が低い場合の保証確認5ステップ

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万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

目次


まず結論:発電量が低いときは「保証確認」より先に証拠を集める

太陽光発電の発電量が低いと感じたとき、最初にやるべきことは、いきなりメーカーや施工会社へ「保証で直してほしい」と連絡することではありません。まずは、発電量が本当に異常なのか、いつから低いのか、どの機器に原因がありそうなのかを整理することが重要です。


理由は、太陽光発電の保証は「発電量が少ないから必ず補償される」という単純な仕組みではないからです。多くの場合、保証の対象は太陽電池モジュールの出力低下、パワーコンディショナの故障、施工不良、自然災害による損害などに分かれています。つまり、月間の売電額が少ない、前年より発電量が落ちた、シミュレーションより少ないというだけでは、すぐに保証対象とは判断されません。


特に注意したいのは、「発電量」と「出力保証」は同じ意味ではないという点です。発電量は、天候、季節、気温、影、汚れ、設置角度、出力抑制、機器の変換効率などに左右されます。一方、出力保証は、保証書で定められた条件下で太陽電池モジュールの性能が基準を下回ったかどうかを見るものです。メーカーによっては、公称最大出力や保証規定に基づく測定条件が明記されており、実際の発電量は日射の強さ、設置条件、地域差、温度条件により異なると説明されています。


そのため、発電量が低いときは、次の順番で進めるのが安全です。まず、発電量データを集める。次に、保証書と契約書を確認する。そのうえで、影や汚れ、パワコン異常などの原因を切り分ける。そして、販売店・施工会社・メーカーのどこへ連絡すべきかを決めます。最後に、必要に応じて点検、測定、保証申請、修理見積もりへ進めます。


この流れを踏むことで、「保証対象外と言われた」「調査費だけかかった」「知らない業者に高額な点検契約をしてしまった」といった失敗を避けやすくなります。


発電量が低いと判断する3つの基準

発電量が低いかどうかを判断するには、感覚ではなく比較が必要です。電気代や売電額だけを見ると、電力単価、使用量、自家消費量、売電単価の変化によって印象が変わってしまいます。保証確認に進むなら、できるだけ「kWh」の実績で見ましょう。


前年同月と比べる

最も分かりやすいのは、前年同月の発電量と比較する方法です。たとえば、今年の5月が420kWh、前年5月が520kWhなら、前年同月比は約81%です。


計算式は次のとおりです。



前年同月比 = 今月の発電量 ÷ 前年同月の発電量 × 100

ただし、1か月だけで判断するのは危険です。天候の影響が大きいため、雨や曇りが多い月は発電量が落ちます。まずは3か月分、できれば6か月分の推移を見てください。前年同月比で毎月20%以上低い、晴天日でも明らかに低い、ある日を境に急に落ちたという場合は、点検や保証確認に進む価値があります。


シミュレーション値と比べる

設置時にもらった発電シミュレーションがある場合は、実績と比較しましょう。ただし、シミュレーションは保証値ではなく、あくまで予測値です。日射量、気象条件、周辺環境、設備の状態によって実績は変動します。


見るべきポイントは、単月のズレではなく、年間でどれくらい乖離しているかです。たとえば、年間予測が5,000kWhで実績が4,850kWhなら、差は3%程度です。この程度なら天候や軽微な汚れで説明できる可能性があります。一方、年間で20%以上低い、複数年続けて大きく低い、晴天日のピーク出力が明らかに低い場合は、機器や施工の問題を疑います。


晴天日のピーク出力を見る

月間発電量だけでは原因が分かりにくい場合、晴天日の発電グラフを確認しましょう。正常な状態では、晴れた日の発電カーブは朝から上がり、昼ごろに山を作り、夕方に下がる形になります。


次のような状態なら、原因の切り分けが必要です。


昼前後に発電が急にゼロになる

グラフがギザギザして停止と再開を繰り返している

快晴なのにピーク出力が以前より大きく低い

毎日同じ時間帯だけ発電量が落ちる

パワーコンディショナにエラー表示が出ている

特定のストリングだけ発電していない


毎日同じ時間帯だけ落ちるなら、建物、樹木、電柱、アンテナなどの影が原因かもしれません。ある日を境に急落したなら、パワコン、接続箱、ブレーカー、ケーブル、パネル破損などの不具合を疑います。


発電量が低い場合の保証確認5ステップ

ここからが本題です。発電量が低いと感じたら、次の5ステップで保証確認を進めてください。


ステップ1:発電量データを3か月分以上集める

最初に、発電量の記録を集めます。必要なのは、発電量が低いという主張を裏付ける客観的なデータです。


集めるデータは、最低でも次の5つです。


月別発電量

日別発電量

晴天日の発電グラフ

前年同月の発電量

パワーコンディショナやモニターのエラー履歴


データは、太陽光モニター、HEMS、メーカーアプリ、蓄電池アプリ、電力会社の売電明細、検針票などから確認できます。スクリーンショットを保存し、日付が分かる状態にしておきましょう。


特に重要なのは、発電量が落ち始めた時期です。「今年に入って何となく低い」ではなく、「2026年3月中旬から晴天日のピークが約4.0kWから2.5kWに落ちた」のように説明できると、施工会社やメーカーが原因を特定しやすくなります。


また、売電量だけで判断しないことも大切です。蓄電池を導入した、昼間の在宅時間が増えた、エコキュートやEV充電を昼間に使うようになった場合、発電量は同じでも売電量は減ります。保証確認では、売電量よりも「総発電量」を見るのが基本です。


ステップ2:保証書・契約書・設置時資料を確認する

次に、保証に関する書類を確認します。探すべき資料は次のとおりです。


太陽電池モジュールの保証書

パワーコンディショナの保証書

システム保証書

施工保証書

自然災害補償の証券または加入証

工事請負契約書

見積書

発電シミュレーション

完成図面

配線図

取扱説明書

保守点検契約書

保証登録完了通知


ここで確認するのは、保証期間、保証対象、保証の窓口、保証条件、免責事項です。特に「保証登録が必要だったか」「登録は完了しているか」「施工認定店による工事が条件か」「改造や他社工事で保証が外れないか」は必ず見てください。


太陽光発電の保証は、メーカー保証、販売店保証、施工会社保証、自然災害補償が別々になっていることがあります。メーカー保証が25年と書かれていても、それがパネル出力の保証なのか、パワコンを含む機器保証なのか、施工不良まで含むのかは別問題です。


たとえば、あるメーカーでは、太陽電池モジュールの出力値が規定を下回った場合に無料修理対応すると説明している一方、保証申請手続きには販売店作成の申請書類が必要とされています。つまり、ユーザーがメーカーへ直接連絡すればすぐ保証されるとは限らず、販売店や施工会社を通す必要があるケースがあります。


ステップ3:原因を「保証対象」と「環境要因」に分ける

発電量が低い原因は、大きく2つに分けられます。ひとつは保証対象になりやすい機器・施工の不具合、もうひとつは保証対象になりにくい環境要因です。


保証対象になりやすいものには、パネルの製造不良、パワーコンディショナの故障、接続箱やケーブルの不具合、施工ミス、雨漏りを伴う施工不良などがあります。


一方、保証対象になりにくいものには、天候不順、季節変動、樹木の成長による影、近隣建物の影、鳥のフンや落ち葉、黄砂、花粉、積雪、出力抑制、電力使用量の増加による売電量低下などがあります。


もちろん、環境要因だから何もしなくてよいわけではありません。影や汚れは発電量を落とすだけでなく、状態によってはパネルへの負荷になることもあります。太陽電池モジュールに影がかかると発電量は低下し、落ち葉など不透明なものが貼りついた場合には、影の面積以上に発電量が低下することがあります。長く続くとホットスポット現象が発生する場合もあるとされています。


また、汚れについては、ごみやほこりが表面につくと発電量が数%程度下がることがあり、平均的な都市部では汚れによる出力低下はおよそ5%以下とされています。日常的に屋根へ登って掃除する必要はほとんどないとされますが、交通量の多い道路沿いや油性浮遊物が付着しやすい環境では、降雨だけでは流れない場合があります。


ステップ4:連絡先を正しい順番で確認する

保証確認の連絡先は、いきなりメーカーとは限りません。基本は、設置した販売店または施工会社に連絡します。理由は、メーカー保証の申請に販売店や施工会社の確認書類が必要になることがあるためです。


連絡の優先順位は次のとおりです。


設置した販売店・施工会社

ハウスメーカーまたは工務店

保守点検会社

メーカーのお客様窓口

自然災害補償や火災保険の窓口

消費生活センター


販売店や施工会社が倒産している場合は、メーカーの相談窓口に連絡します。その際は、型番、製造番号、設置年月、保証書、発電量データ、エラーコードを用意しておくと話が早くなります。


連絡時は、感情的に「発電量が低いので保証してください」と伝えるより、次のように具体的に説明しましょう。



2026年2月以降、晴天日のピーク出力が以前の約4.5kWから約3.0kWに下がっています。前年同月比でも3か月連続で約75〜80%です。モニター上では4月12日からエラーコードE○○が表示されています。保証対象になる可能性があるか、点検と申請手順を確認したいです。

このように伝えると、相手は「データ確認」「現地点検」「保証申請」「有償修理見積もり」のどれに進むべきか判断しやすくなります。


ステップ5:点検・測定・保証申請の費用負担を確認する

最後に、点検や測定に進む前に費用負担を確認します。保証期間内でも、現地調査費、出張費、測定費、足場代、屋根上作業費、機器の取り外し費、再設置費、輸送費などが別扱いになることがあります。


確認すべき質問は次のとおりです。


点検費は無料か有料か

保証対象と判明した場合、点検費は返金されるか

足場が必要な場合、誰が負担するか

出力測定の費用は誰が負担するか

修理ではなく交換になる場合、工事費は含まれるか

代替品の保証期間はどうなるか

保証対象外だった場合の見積もりはいくらか

修理中に発電できない期間の売電損失は補償されるか


この確認をしないまま点検を依頼すると、「保証内だと思っていたのに調査費がかかった」「部品代は無料だが工事費が有料だった」というトラブルになりやすいです。保証書に書かれていない費用は、事前にメールや書面で確認しておくと安心です。


保証対象になりやすいケース・なりにくいケース

発電量が低い場合、すべてが保証対象になるわけではありません。ここでは、保証対象になりやすいケースと、なりにくいケースを整理します。


保証対象になりやすいケース

保証対象になりやすいのは、機器そのものの不具合や施工に起因する問題です。


たとえば、パワーコンディショナがエラー停止している、接続箱の不具合で一部ストリングが発電していない、施工時の配線ミスが見つかった、太陽電池モジュールの出力が保証規定を下回った、架台や防水処理の施工不良で雨漏りが起きた、といったケースです。


パワーコンディショナについては、太陽光発電協会が、住宅用は4年に1度、業務用は6か月に1回の点検をし、必要に応じて部品交換や機器の取り換えを行うよう説明しています。また、太陽電池モジュールは20年以上、パワーコンディショナは10〜15年と言われています。


この目安から考えると、設置後10年前後で発電量が落ちた場合は、パワコンの劣化や故障も候補に入ります。特に、晴れているのに発電が止まる、エラーが繰り返し出る、ブレーカーを入れ直すと一時的に復旧する、といった症状は点検が必要です。


保証対象になりにくいケース

保証対象になりにくいのは、自然条件や使用環境による発電量低下です。


たとえば、梅雨や台風シーズンで日照時間が少ない、夏場にパネル温度が上がって効率が落ちる、黄砂や花粉で表面が汚れる、樹木が成長して影がかかる、近隣に建物が建って日陰が増えた、雪が積もって発電できない、といったケースです。


また、売電量が減っただけの場合も注意が必要です。蓄電池の導入、昼間の電気使用量の増加、在宅勤務、EV充電、エコキュートの昼間沸き上げなどで自家消費が増えると、発電量が変わらなくても売電量は減ります。この場合、保証の問題ではなく、電気の使い方が変わったことが原因かもしれません。


判断が難しいケース

判断が難しいのは、影や汚れが原因に見えるが、実は機器故障も重なっているケースです。たとえば、パネルに鳥のフンがあるだけなら清掃で改善する可能性がありますが、同時にストリング異常やパワコンの停止が起きている場合は、機器点検も必要です。


また、台風後に発電量が落ちた場合も、見た目に異常がなくてもパネルの割れ、架台のゆるみ、ケーブル損傷、接続部の不具合が起きていることがあります。自然災害補償や火災保険の対象になる可能性もあるため、写真を撮り、施工会社や保険会社に確認しましょう。


確認すべき保証は4種類

発電量が低いときに確認すべき保証は、主に4種類あります。ひとつだけ見て判断せず、すべて確認してください。


出力保証

出力保証は、太陽電池モジュールの出力が保証書で定められた基準を下回った場合に、修理や交換などの対応を受けられる保証です。


ここで重要なのは、出力保証は「毎月の発電量を保証するもの」とは限らないことです。多くの場合、基準となるのはモジュール単体の出力であり、保証書に定められた測定条件や申請手続きに従って判断されます。


たとえば、メーカーによっては、30年出力保証で初年度や2年目以降の低下率を定めていたり、25年出力保証で製品仕様書に表示される出力に対する基準を定めていたりします。適用条件や除外事項は保証書で確認する必要があります。


出力保証を確認するときは、次の点を見ましょう。


保証期間は何年か

初年度の保証値はいくらか

何年目に何%を下回ると対象か

測定方法は誰が指定するか

測定費用は誰が負担するか

修理、交換、補填のどれで対応されるか

工事費や足場代は含まれるか

保証登録が必要か


「発電量が低い」と「出力保証に該当する」は別の判断です。月間発電量が少ない場合でも、モジュール出力が基準を下回っていなければ、出力保証の対象外になる可能性があります。


製品保証・機器保証

製品保証や機器保証は、太陽電池モジュール、パワーコンディショナ、接続箱、ケーブル、架台、モニターなどの機器に不具合が発生した場合の保証です。


発電量が急に落ちた場合、出力保証よりも機器保証の対象になることがあります。特にパワコンは、直流の電気を家庭で使える交流に変換する重要な機器です。パワコンが停止したり、一部回路が動作しなかったりすると、発電量は大きく下がります。


確認すべき点は次のとおりです。


パワコンの保証期間

接続箱やケーブルが対象に含まれるか

モニターや通信機器は対象か

冷却ファンなど消耗部品の扱い

保証修理の窓口

代替機の有無

保証対象外となる使い方や改造の有無


パワコンの保証期間はパネルの出力保証より短いことが多いため、「パネルは25年保証だから全部大丈夫」と考えるのは危険です。


施工保証

施工保証は、設置工事に関する不具合を対象にする保証です。屋根への固定、防水処理、配線、架台、接続部、施工方法などが関係します。


発電量が低い場合でも、施工ミスが原因なら施工保証の対象になる可能性があります。たとえば、ストリング設計が不適切、接続が誤っている、ケーブルが損傷している、固定部材に問題がある、施工後に雨漏りが発生した、といったケースです。


施工保証は、メーカー保証とは別に施工会社や販売店が独自に出していることがあります。保証期間は会社によって異なるため、契約書と施工保証書を確認してください。


自然災害補償・火災保険

台風、落雷、飛来物、雪害、雹、火災などで太陽光発電設備が損傷した場合、メーカー保証ではなく自然災害補償や火災保険の対象になることがあります。


注意点は、自然災害補償が自動付帯なのか有償加入なのか、補償対象に太陽電池モジュールやパワコンが含まれるのか、免責金額があるのかです。メーカーや販売店の補償制度だけでなく、住宅の火災保険に太陽光設備が含まれているかも確認しましょう。


災害後に発電量が落ちた場合は、すぐに屋根へ登らず、地上から写真を撮り、発電モニターの異常を記録し、施工会社や保険会社に連絡してください。自己判断で修理や清掃をすると、損傷状況の確認が難しくなることがあります。


発電量が低い主な原因7つ

保証確認をスムーズに進めるには、発電量が低い原因をある程度切り分けておく必要があります。代表的な原因は7つです。


原因1:天候・季節による変動

太陽光発電は日射量に左右されます。梅雨、台風、長雨、曇天、積雪の時期は発電量が少なくなります。また、夏は日照時間が長い一方で、パネル温度が上がるため効率が落ちることがあります。


そのため、1か月だけ発電量が低い場合は、まず天候を確認しましょう。前年同月や周辺地域の天気と比べ、雨や曇りが多かったなら、異常ではない可能性があります。


原因2:影の影響

影は発電量低下の大きな原因です。樹木、電柱、アンテナ、隣家、マンション、看板、屋根上設備などが影を作ることがあります。


設置当初は問題がなくても、数年後に樹木が伸びる、隣地に建物が建つ、アンテナや設備が追加されることで影が増えることがあります。毎日同じ時間帯だけ発電量が落ちるなら、影の影響を疑ってください。


太陽電池モジュールには、なるべく影がかからないようにすることが重要です。薄い影でも発電量は低下し、不透明な落ち葉などが貼りついた場合には、影の面積以上に発電量が低下することがあります。


原因3:汚れ・鳥のフン・落ち葉

パネル表面の汚れも発電量を下げます。砂ぼこり、黄砂、花粉、鳥のフン、落ち葉、排気ガス、海沿いの塩分などが原因になります。


一般的な住宅地では雨で多くの汚れが流れるため、日常的に屋根へ登って掃除する必要はほとんどないとされています。ただし、鳥のフンや落ち葉のように一部を強く遮るもの、油性の汚れ、交通量の多い道路沿いの付着物は、自然に落ちにくい場合があります。


屋根上の清掃は転落や感電の危険があるため、自分で登って作業するのは避けましょう。必要な場合は、施工会社や専門業者に相談します。


原因4:パワーコンディショナの故障・劣化

パワコンは発電量低下の原因として非常に重要です。太陽光パネルが発電していても、パワコンが変換できなければ家庭で使えず、売電もできません。


次の症状があれば、パワコンを疑います。


エラーコードが出ている

運転ランプが消えている

停止と再開を繰り返す

異音や異臭がある

本体が異常に熱い

晴れているのに発電量がゼロになる

ブレーカーを入れ直すと一時的に復旧する


パワコンは10〜15年が目安とされるため、設置から10年前後なら交換時期が近い可能性があります。


原因5:接続箱・配線・ストリング異常

太陽光パネルは複数枚を組み合わせて接続されています。一部の配線や接続箱に問題があると、全体ではなく一部だけ発電しないことがあります。


この場合、月間発電量が大きく下がる一方で、完全にゼロにはならないことがあります。発電グラフだけでは分かりにくいため、ストリングごとの電圧や電流を測定する必要があります。


保証申請に進む場合、施工会社や点検業者による測定結果が重要な証拠になります。


原因6:出力抑制

地域や契約内容によっては、電力系統の状況により出力抑制が行われることがあります。出力抑制が発生すると、設備に故障がなくても発電量や売電量が下がることがあります。


モニターやアプリに出力抑制の履歴が表示される場合は、発電量低下の時期と一致していないか確認しましょう。出力抑制は保証対象ではなく、制度や電力系統側の要因として扱われることが一般的です。


原因7:蓄電池や電気使用量の変化

蓄電池を導入すると、発電した電気を売電せずに充電へ回すため、売電量が減ることがあります。また、昼間にエアコン、エコキュート、食洗機、EV充電などを使うと、自家消費が増えて売電量は下がります。


この場合、発電量が低いのではなく、売電量が低いだけかもしれません。保証確認では、売電量ではなく総発電量、自家消費量、蓄電池充電量を分けて見ましょう。


保証申請前にそろえる資料チェックリスト

保証申請をスムーズに進めるには、資料の準備が重要です。次のチェックリストを使って、連絡前にそろえておきましょう。


発電データ

過去12か月分の月別発電量

発電量が低い期間の毎日データ

前年同月の発電量

晴天日の発電グラフ

売電量ではなく総発電量の記録

蓄電池がある場合は充電量・放電量

出力抑制の履歴

エラーコードの履歴


設備情報

太陽電池モジュールのメーカー名

モジュールの型番

モジュールの枚数

パワコンのメーカー名

パワコンの型番

パワコンの製造番号

設置年月

系統連系日

設備容量

設置場所

蓄電池の有無


契約・保証書類

工事請負契約書

見積書

保証書

保証登録完了書

施工保証書

自然災害補償の加入証

火災保険証券

発電シミュレーション

図面・配線図

点検報告書


写真・現地状況

パネル全体の写真

影がかかっている時間帯の写真

汚れや落ち葉が分かる写真

パワコン表示画面の写真

エラーコードの写真

ブレーカーや接続箱周辺の写真

台風や落雷後の損傷写真

周辺に新しく建った建物や伸びた樹木の写真


写真は、日付、時間、天候が分かるように残すと説得力が増します。影の影響を疑う場合は、朝、昼、夕方の3回撮影すると原因を説明しやすくなります。


知らない業者の無料点検に注意

発電量が低いと不安になっているときほど、「無料点検」「点検が義務化された」「今すぐ修理しないと危険」といった勧誘に注意が必要です。


経済産業省の地方機関である九州経済産業局は、太陽光発電設備の点検が義務化されていると言われたり、無料点検後に高額な契約を勧誘されたりする相談が増えているとして注意喚起しています。その場で契約せず、まず点検の要否を確認すること、契約する場合は複数社から見積もりを取ること、不安な場合は消費生活センター等に相談することが勧められています。


また、FIT/FIP制度に関する資源エネルギー庁のFAQでは、住宅用太陽光発電の場合も保守点検および維持管理計画の策定が必要とされ、最低限、目視等で異常がないかを確認するなどの措置を検討するよう説明されています。一方で、遠隔監視システムは認定基準上必須ではないものの、保守点検・維持管理のためには有効な手段とされています。


ここで大切なのは、「点検や維持管理は必要」と「突然来た業者とその場で契約すべき」は別だということです。不安をあおる業者に即答せず、まずは設置した販売店、施工会社、メーカーに確認してください。


特に次の言葉には注意しましょう。


「法律で点検が義務化されました」

「この地域を順番に無料点検しています」

「今日契約しないと危険です」

「火災になる可能性が高いです」

「メーカーから委託されています」

「補助金が今日までです」

「保証を継続するには今すぐ契約が必要です」


本当に保証や点検に必要な手続きなら、書面で説明できるはずです。会社名、担当者名、所在地、連絡先、見積書、契約書、点検内容、キャンセル条件を確認し、設置会社やメーカーに照会しましょう。


よくある質問

発電量が低いだけで保証は使えますか?

発電量が低いだけでは、すぐ保証対象とは限りません。保証対象になるかは、低下の原因と保証書の条件によります。パネル出力が保証値を下回っている、パワコンが故障している、施工不良がある、といった場合は保証対象になる可能性があります。一方、天候、季節、影、汚れ、出力抑制、自家消費の増加などは保証対象外になりやすいです。


出力保証が25年なら、25年間は発電量が減らないという意味ですか?

違います。出力保証は、保証書に定められた条件で太陽電池モジュールの出力が一定基準を下回った場合の保証です。毎月の発電量や売電収入を25年間保証するものではありません。実際の発電量は、日射、気温、影、汚れ、設置条件などに左右されます。


パワコンの寿命が近いと発電量は低くなりますか?

低くなることがあります。パワコンが劣化したり故障したりすると、変換効率の低下、停止、エラー、発電の不安定化が起こることがあります。太陽光発電協会は、パワーコンディショナは10〜15年と言われていると説明しています。設置から10年以上経って発電量が落ちているなら、パワコン点検を検討しましょう。


パネルの汚れは自分で掃除してもいいですか?

屋根上の作業は転落や感電の危険があるため、自分で登って掃除するのは避けてください。一般的な住宅地では、汚れの多くは雨で流されるとされています。ただし、鳥のフン、落ち葉、油性汚れ、交通量の多い道路沿いの付着物などは残ることがあります。発電量への影響が大きい場合は、施工会社や専門業者に相談しましょう。


施工会社が倒産している場合はどうすればいいですか?

まずメーカーに連絡し、保証登録の有無、保証期間、申請窓口、代替の対応方法を確認します。保証書、型番、製造番号、設置年月、発電量データを用意してください。メーカー保証が残っていても、現地確認や申請書類の作成を別の施工店に依頼する必要がある場合があります。


点検費用は保証で無料になりますか?

必ず無料とは限りません。保証期間内でも、調査費、出張費、測定費、足場代などが有料になることがあります。点検前に、保証対象だった場合と対象外だった場合の費用負担を確認してください。口頭だけでなく、メールや見積書で残すと安心です。


発電シミュレーションより低い場合は補償されますか?

通常、発電シミュレーションは予測であり、保証値ではありません。ただし、契約書に発電量保証や日照補償のような特別な条件が明記されている場合は、対象になる可能性があります。契約書、提案書、保証書の文言を確認してください。


売電収入が減った場合も保証対象ですか?

売電収入の減少だけでは保証対象とは限りません。売電単価、自家消費量、蓄電池の充電、昼間の電気使用量、出力抑制などによって売電収入は変わります。保証確認では、売電収入ではなく、総発電量と機器の状態を確認しましょう。


台風後に発電量が落ちた場合はメーカー保証ですか?

台風、落雷、飛来物、雪害などが原因なら、メーカー保証ではなく自然災害補償や火災保険の対象になる可能性があります。損傷箇所の写真、発電量低下の記録、気象状況を残し、施工会社と保険会社に相談してください。


知らない業者から点検を勧められたらどうすればいいですか?

その場で契約しないでください。会社名、担当者、点検内容、費用、契約条件を書面でもらい、設置した販売店・施工会社・メーカーへ確認しましょう。不安がある場合は消費生活センターに相談します。点検の必要性があっても、突然訪問してきた業者と即契約する必要はありません。


まとめ

発電量が低い場合の保証確認は、順番を間違えないことが大切です。


まず、発電量データを集めます。前年同月、シミュレーション、晴天日の発電グラフを比較し、いつから、どのくらい低いのかを明確にします。


次に、保証書と契約書を確認します。出力保証、製品保証、施工保証、自然災害補償は別物です。パネルの保証年数だけを見て判断せず、パワコン、接続箱、工事費、測定費、足場代、免責事項まで確認しましょう。


そのうえで、原因を切り分けます。天候、季節、影、汚れ、出力抑制、自家消費の増加なら保証対象外になりやすく、パネル出力低下、パワコン故障、接続不良、施工ミスなら保証対象になる可能性があります。


連絡先は、原則として設置した販売店または施工会社です。倒産している場合や連絡が取れない場合は、メーカー窓口に相談します。連絡時には、発電量データ、エラーコード、型番、保証書、写真を用意してください。


最後に、点検や保証申請に進む前に費用負担を確認します。保証期間内でも、点検費、測定費、足場代、出張費が別料金になることがあります。書面で確認してから進めることで、余計なトラブルを防げます。


発電量が低いと焦りますが、感覚だけで判断せず、データ、書類、原因、窓口、費用の順に確認すれば、保証を使える可能性を正しく見極められます。


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