目次
• スマホ測量が注目される背景
• 建設現場におけるスマホ測量の最新事情
• 高性能スマートフォン(Proモデル)が提供する機能
• Proモデル無しでもスマホ測量が可能な理由
• スマホ測量の課題とその対策
• LRTKによる簡易測量の実現
• FAQ
スマートフォンの技術が年々進歩し、建設業界でも「スマホで測量できないか?」という声が高まっています。特に高性能な「Proモデル」と呼ばれるスマートフォンにはLiDAR(ライダー)スキャナーなど測量に役立つ高度なセンサーが搭載され、現場での活用が注目されてきました。しかし、こうした高額なProモデルがなくても、手持ちのスマホだけで測量はできるのでしょうか。本記事では、建設現場におけるスマホ測量の最新事情を解説し、Proモデルスマホの役割や不要説について考察します。最後に、誰でも手軽に高精度測量を実現できる新しいソリューション「LRTK」による簡易測量もご紹介します。
スマホ測量が注目される背景
建設業界では近年、i-Construction(アイ・コンストラクション)などデジタル技術の活用による生産性向上が推進されています。その中で注目されているのが、日常的に誰もが持ち歩くスマートフォンを測量に活用する取り組みです。従来、測量といえばトータルステーションやGPS測量機など高価で専門的な機器を用い、熟練の技術者が行うものでした。しかし、人手不足やコスト削減の課題から、「もっと手軽に現場の状況を計測できないか」というニーズが高まっています。
スマートフォンは高性能カメラやGPSを備え、AR(拡張現実)アプリで寸法を測るといった機能も普及しています。そのため、簡易的な測定にスマホを使うこと自体は珍しくなく、例えば現場監督がスマホのカメラで写真を撮って距離を推定したり、ARメジャーアプリで寸法確認をするケースも増えてきました。こうした流れの延長で、「スマホを本格的な測量ツールにできれば大きな効果があるのでは」と期待され始めているのです。
建設現場におけるスマホ測量の最新事情
では、現在の建設現場ではスマホによる測量がどの程度実用化されているのでしょうか。最新事情としては、スマホ測量はまさに実用化の途上にあり、現場での活用事例が少しずつ増えている段階です。特に近年登場した技術やサービスによって、スマホ測量の可能性が一気に広がってきました。
具体的には、以下のような動きが見られます。
• 点群計測への活用: スマートフォンのカメラやセンサーを使って、現場の構造物や地形を3次元の点群データとして記録する試みが始まっています。高解像度カメラで複数の角度から写真を撮影し、写真測量(フォトグラメトリ)という手法で立体的なモデルを起こすことで、測量に近い成果を得られます。例えば、掘削した土量をスマホで撮影して体積を算出したり、施工後の出来形をスマホ撮影データからチェックするといったことが可能になりつつあります。
• LiDARスキャナーの活用: 一部の高性能スマホ(後述するProモデルなど)にはLiDARセンサーが搭載され、周囲の形状を瞬時に点群化できます。室内の寸法計測や配管の位置記録など、数メートル程度の範囲であればスマホ単体で3Dスキャンする事例も報告されています。建設現場でも、小規模な構造物の出来形確認や、リフォーム現場での寸法採寸などに活用が始まっています。
• GNSS(測位)の高精度化: スマホ内蔵のGPSも年々性能が向上しており、最新のスマホでは複数周波数帯の測位や日本の準天頂衛星「みちびき」からの補強信号を受信できる機種も出てきました。その結果、条件が良ければスマホだけで数十センチ程度の測位精度が得られるケースもあります。さらにBluetooth接続の小型GNSS受信機(後述のLRTKなど)を併用することで、スマホでセンチメートル級の高精度測位を実現する取り組みも増えてきました。
• クラウドサービスとの連携: スマホで取得した測位データや点群データをクラウド上で管理・共有するサービスも登場しています。現場でスマホが取得し た位置情報を即座にクラウドへアップロードし、オフィス側でリアルタイムに確認するといったことが可能です。これにより、現場と事務所間の情報共有がスムーズになり、迅速な意思決定や遠隔からの指示が行えるようになります。
このように、スマホ測量は徐々に現場実務に浸透し始めている状況です。ただし、実際に誰もがスマホだけで測量できているという段階にはまだなく、専用デバイスやアプリを組み合わせてようやく実用になる、といったケースが多いのが現状です。その鍵を握るのが次に説明する高性能スマホの機能と、そうした機能が無い場合の代替手段です。
高性能スマートフォン(Proモデル)が提供する機能
昨今話題に上る「Proモデル」と呼ばれる高性能スマートフォンには、測量に活用できるいくつかの特長があります。代表的なものを挙げると:

