目次
• i-Constructionとは何か
• i-Constructionを支える3つの発想
• 推進目的1 生産性向上
• 推進目的2 人手不足への対応
• 推進目的3 安全性の向上
• 推進目的4 働き方改革と担い手確保
• 推進目的5 データ活用とインフラDX
• i-Constructionで現場はどう変わるのか
• i-Construction 2.0との関係
• よくある誤解
• まとめ
i-Constructionとは何か
i-Constructionは2016年の委員会提言を起点に本格化しました。当初はICT施工や無人航空機、3次元データの活用などが入口でしたが、その後はBIM/CIM、遠隔化、ペーパーレ ス化、データ連携へと対象が広がっています。さらに2024年には、従来の取組を加速させる形で「i-Construction 2.0」が公表され、建設現場のオートメーション化と省人化がより前面に出るようになりました。
もう一つの重要語が「建設生産システム全体」です。これは、現場の1作業だけが速くなっても不十分だという意味です。たとえば、測量が3次元化しても、そのデータが設計に生かされず、設計データが施工機械に渡らず、施工結果が検査や維持管理につながらなければ、全体最適にはなりません。i-Constructionが目指しているのは、各工程の点の改善ではなく、工程間をまたいだ流れの改善です。この考え方があるからこそ、BIM/CIMやデータ共有基盤、デジタルツイン、遠隔確認といった施策が一つの政策群としてまとめられています。
i-Constructionを支える3つの発想
「建設現場を最先端の工場へ」とは、ロボットやセンサー、衛星測位、3次元データなどを使って、屋外でも製造業のような高度な生産管理を実現しようという考えです。「サプライチェーンマネジメント」とは、設計段階で施工性や部材調達 まで見据え、前工程で決めたデータや仕様を後工程で無駄なく使えるようにする考え方です。そして「2つのキセイ」とは、技術革新を妨げる「規制」と、従来当然とされてきた「既成概念」を指します。i-Constructionは、機械の導入だけでなく、制度や慣行を含めて現場を変える取組なのです。
推進目的1 生産性向上
推進目的2 人手不足への対応
この方向性は、i-Construction 2.0でさらに明確になりました。2024年にまとめられたi-Construction 2.0では、2040年度までに建設現場の省人化を少なくとも3割、すなわち生産性を1.5倍以上向上することが目標として掲げられています。ここで使われている「省人化」という言葉は、単なる人員削減ではありません。人が不足しても必要な施工能力を確保し、現場で働く一人ひとりが生み出す価値を高めるための考え方です。今後のi-Constructionは、便利化よりも、持続可能性の確保という意味合いがより強くなっていくと見てよいでしょう。
推進目的3 安全性の向上
第三の目的は、安全性の向上です。建設現場では、重機周りの作業、高所作業、危険箇所での確認など、人が現場に近づくほどリスクが高まる作業が少なくありません。i-Construction 2.0の資料では、建設機械の自動化や遠隔化によって人的被害が生じるリスクを限りなく低減し、大幅な被害減少を目指す方向が示されています。つまり、i-Constructionは「速くつくる」ためだけではなく、「危険な場所に人を立たせない」ための取組でもあります。
推進目的4 働き方改革と担い手確保
i-Construction 2.0では、この点がさらに具体化されています。真夏の屋外作業をクーラーの効いた室内での遠隔作業へ移すこと、多様な人材が時間や場所を有効に使えるようにすること、資料作成時間を削減して長時間労働を改善すること、そして生産性向上を通じて賃金水準や休暇取得の改善につなげることが明示されています。つまり、i-Constructionは若手確保のための広報施策ではなく、働く条件そのものを変えることで選ばれる産業にしようとする取組です。
推進目的5 データ活用とインフラDX
i-Constructionで現場はどう変わるのか
では、i-Constructionによって現場は具体的にどう変わるのでしょうか。まず大きいのは、調査・測量から設計までの初期段階です。3次元化された地形情報や設計データを早い段階で共有できれば、施工前に形状や数量を把握しやすくなり、後工程での手戻りを減らせます。BIM/CIMやデジタルツインの活用により、施工ステップのシミュレーションや施工イメージの共有も行いやすくなるため、関係者の認識ずれを減らしやすくなります。現場に入ってから問題を見つけるのではなく、前段階で問題を潰す方向へ変わっていくのです。
施工段階では、ICT建設機械の活用、施工データの共有、遠隔施工、自動施工の環境整備などが中心になります。i-Construction 2.0では、異なるメーカー間でも施工データを円滑に取得・共有できるようにし、建機の最適配置や施工の効率化を進める方向が示さ れています。また、設計データをICT建機や工場製作で直接活用する流れも進められており、設計と施工の間にあるデータ変換のロスを減らすことが狙われています。現場の作業者が経験だけに頼るのではなく、共有データを前提に判断しやすくなる点が大きな変化です。
施工管理や検査の面でも変化は大きくなります。遠隔臨場、リモート監督検査、現場データの可視化、書類削減、ペーパーレス化が進めば、現場に常駐して紙で確認することを前提にした運用から脱しやすくなります。これは単に楽になるというより、技術者が本来使うべき時間を、品質確保や工程判断といった本質的な仕事に戻す効果が期待できるということです。i-Constructionは、機械化だけではなく、技術者の時間配分を変える取組でもあります。
i-Construction 2.0との関係
i-Construction 2.0の柱は3つです。第一に「施工のオートメーション化」、第二に「データ連携のオートメーション化」、第三に「施工管理のオートメーション化」です。第一は自動施工や遠隔施工など、施工そのものの省人化です。第二はBIM/CIMや共通データによる二重 入力の解消、シームレスなデータ活用です。第三は監督・検査や現場確認のリモート化、オフサイト化です。つまり、機械、データ、管理の三方向から同時に変えることで、少ない人数でも安全に回る現場をつくろうとしているのが2.0の特徴です。
よくある誤解
さらに、「i-ConstructionとインフラDXは同じ言葉なのか」と迷う人も多いですが、厳密には少し違います。インフラDXは、業務、組織、プロセス、文化や風土、働き方まで含めたより広い変革の概念です。その中で、建設現場の生産性向上や省人化を担う中核施策がi-Constructionだと考えると整理しやすくなります。現場起点の変革がi-Construction、より広い行政・インフラ運営の変革まで含むのがインフラDX、という理解で大きく外れません。
まとめ
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