1. GNSSと3D点群スキャンの基礎
GNSS(Global Navigation Satellite System、全球測位衛星システム)とは、GPSに代表される人工衛星を利用した測位システムの総称です。複数の衛星からの信号を受信して端末の現在位置を算出し、緯度・経度・高度といった地球上の座標を得ることができます。一般的なスマートフォン内蔵のGPSでは誤差数メートル程度の精度ですが、測量用途ではRTK(Real Time Kinematic)と呼ばれる高精度測位技術を使い、基地局からの補正情報をリアルタイムに適用することでセンチメートル級の精度(いわゆるセンチメートル精度)を実現します。RTKによる高精度測位では、水平位置は±1~2cm程度、高さ方向も±3cm程度の誤差まで抑えることが可能です。このような高精度測位により、今まで衛星測位 では困難だった高さの測定や厳密な位置決めが現場でも行えるようになりました。
一方、3D点群とは、物体や地形の表面を多数の点の集まり(点群データ)として記録したものです。最近のレーザースキャナーやLiDAR(Light Detection and Ranging)、フォトグラメトリ(写真測量)などの技術を用いることで、構造物や地形をスキャンし、高密度な3次元点の集合体として形状をデジタル化できます。各点にはX・Y・Zの座標が含まれ、点群データを解析することで距離・面積・体積の計算、断面図の作成、変位の検出など様々な測量・土木分野の応用が可能です。点群スキャンは、従来の単点測量では得られなかった現場の詳細な状況を余すところなく取得できる点で優れており、設計との比較や出来形(施工完了形状)の把握にも有用です。
GNSSを使った高精度測位と3D点群スキャン、この二つの技術を組み合わせることで、現場計測の可能性が大きく広がります。GNSSで得たグローバル座標(絶対座標)を各点群に付与すれば、スキャンした点群データが地球上の測地系座標に直結するため、地図や設計図との照合が容易になります。近 年、この「GNSS対応3D点群スキャン」を実現するソリューションが登場しており、測量の現場に革新をもたらしつつあります。
2. 点群スキャンの精度に影響する要素
3D点群データの精度には、測定に使用する機器と環境の両面から様々な要素が影響します。まずGNSS測位の観点では、衛星信号の受信状況が大きな要因です。空が広く開けた場所では多数の衛星から安定した信号を得られますが、山間部や高層建築物の近く、樹木の下などでは衛星視界が遮られたり電波の反射(マルチパス)が発生したりして測位精度が低下します。それでも最新のマルチGNSS(GPSだけでなくGLONASSやGalileo、みちびき(QZSS)など複数衛星系を利用)やデュアル周波数対応の受信機、さらにはネットワーク型RTKや衛星補強信号の活用により、従来難しかった環境下でも数センチの精度で測位できるケースが増えています。実際、LRTKのような高精度GNSS端末では、他社の一般的なGPS端末で数メートルの誤差が出るような山間部でも安定して現場での高精度測位を行える事例が報告されています。
次にスキャン装置側の要因として、使用するセンサーの性能とスキャン手法が挙げられます。レーザースキャナーやLiDARセンサーの場合、測定距離や解像度、レーザーの波長と対象物の反射率などが精度に影響します。一般的なスマートフォン内蔵LiDARの場合、有効な測距範囲は数メートルからせいぜい十数メートル程度で、距離が離れると点が疎になったり精度が落ちたりします。また、スキャン中の端末の動きや姿勢も重要です。急激な動きやブレは点群の精度低下や乱れにつながるため、端末を安定させ適切な速度で移動しながらスキャンすることが推奨されます。例えば地面や壁面をスマホでスキャンする際は、対象に対してできるだけ垂直に近い角度で、1.5~2m程度の距離を保ちながらカメラを向けると綺麗に取れることが分かっています。また、連続して広範囲をスキャンする場合、通常のスマホ単体のスキャンでは少しずつ位置や角度の誤差(ドリフト)が蓄積し、離れた場所では全体の形状が歪む可能性があります。この誤差蓄積を抑えるために、高精度GNSSによる位置補正を併用することが極めて有効です。GNSSで端末位置を常時補正しながらスキャンできれば、広範囲を移動しても点群同士の位置ズレが生じにくく、高い精度を保ったまま大規模な点群を取得できます。
要約すると、点群スキャンの精度を左右する主な要素は「GNSS測位の精度(環境や補正情報の有無)」、「センサー自体の精度とレンジ」、「オペレーションの工夫(スキャン手法や動かし方 )」の三点です。これらを最適化することで、センチメートル精度での3D点群取得も現実のものとなります。
3. なぜGNSS対応の点群スキャンが重要なのか?
では、なぜGNSSによる高精度測位と点群スキャンを組み合わせることがこれほど重要なのでしょうか。第一の理由は、取得した点群データに絶対座標(グローバル座標)を直接付与できる点です。通常、地形や構造物を点群スキャンしても、それはスキャナー自身の位置を基準としたローカル座標系で記録されます。そのため、出来上がった点群を設計座標系や地図座標に合わせ込むには、後処理で基準点との対比やICP(Iterative Closest Point)アルゴリズムによる点群同士の位置合わせといった手間が必要でした。GNSS対応のスキャンであれば、スキャン時に各点に地球基準の座標が付与されるため、取得直後からその点群が地図上の正しい位置に載った状態になります。これは現場での迅速な意思決定につながり、追加の変換作業や人為ミスを大幅に減らします。
第二の理由は、スキャン精度の向上です。前述のように、従来のスマホやタブレットによる点群スキャンでは、広い範囲を移動しながら撮影するとわずかなセンサーの誤差が累積して精度が悪化する懸念がありました。しかし、高精度GNSSで常に自身の位置を補正しながらスキャンすれば、誤差が蓄積せず精度の高い点群を維持できます。結果として、数十メートルから時には100mを超えるような広範囲の対象物でも形状が歪まずにスキャン可能です。実際の現場でも、GNSS対応スキャンによって「100mの法面(のり面)を一度にスキャンして精密な形状を取得できた」「50m離れた橋梁の裏面まで漏れなく点群化できた」といった成果が報告されています。大規模な土工現場や長大構造物の出来形管理において、これは非常に大きなメリットです。
第三の理由として、業務効率と即時性の飛躍的向上が挙げられます。GNSSで測位された点群データはその場で地形図や設計3Dモデルと重ね合わせることができ、現地で即座に出来形の確認や数量計算ができます。例えば、盛土や掘削の体積を知りたい場合、従来は点群を事務所に持ち帰り、パソコン上で基準面との比較を行う必要がありました。GNSS対応点群スキャンで取得したデータであれば、現場にいながらクラウド上の解析機能や専用アプリで体積計算が可能です。標高が既知の座標系でスキャンされているため、あらかじめ設定した基準高からの盛土量・切土量をボタン一つで算出できます。この即時性により、施工管理者はその日のうちに出来形の過不足を判断し、施工計画を柔軟に調整できます。
さらに、GNSS対応スキャンは測量作業の省力化・単純化にも貢献します。複数の測量機器や専門的な操作が不要となり、誰でも直感的な操作で精密な測量結果を得られるため、熟練者不足の解消や人件費削減にもつながります。一人でGNSSアンテナ付きの端末を持ち歩きながら撮影するだけで、従来はチームで行っていた測量と同等以上の成果を上げられるのです。以上のように、GNSS対応の点群スキャンは高精度・効率性・即時活用という観点で従来手法にはない利点をもたらし、測量・施工管理の現場を大きく変えつつあります。
4. 従来の方法と課題(レーザースキャナ・トータルステーション)
GNSSと3D点群スキャンの組み合わせによる新手法を語る前に、まず従来から使われてきた点群計測や測量の方法とその課題を整理してみましょう。
レーザースキャナによる点群計測は、据え置き型の3Dレーザースキャナ機(地上型LiDAR)を用いて周囲の環境を高密度点群として取得する方法です。ミリメートル単位の高精度で数百万点ものデータを取得できる一方、機器自体が大型・高価であること、操作やデータ処理に専門知識が必要なことが課題でした。固定式のレーザースキャナは1台でカバーできる範囲が限られるため、広い現場では複数箇所に据え直してスキャンし、それらの点群を後で合成(位置合わせ)する必要があります。この合成にはターゲット(標識板や球体)の設置や既知点との照合が必要で、現場とオフィス双方で手間と時間を要しました。また、取得した点群に絶対座標を与えるには、スキャナの設置位置を予めGNSSやトータルステーションで測定するか、スキャン後に基準点と点群を紐付ける必要があり、ここでも追加の測量作業が発生していました。
トータルステーションによる測量は、プリズムと測角機能を用いて目標点までの角度と距離を測定し、三角測量の原理で座標を求める手法です。単点の位置座標をミリ単位で測定できる精度の高さが魅力で、公共測量でも長年用いられてきた手法です。しかし、一度に取得できるのは個々の点の座標のみで 、広範囲の形状を把握するには多数の点を測らねばなりません。例えば法面の出来形を確認するのに、トータルステーションでは格子状に多数の点を観測していく必要があり、大変な労力と時間を要しました。加えて通常は測量士とプリズムを持つ補助者の二人一組で作業する必要があること、複雑地形では見通し線が確保できず測れない箇所が出ることなどの制約もあります。最近では自動追尾式のトータルステーションやスキャナー機能付きトータルステーションも登場していますが、それでも人手での逐次測定である点は変わりませんし、機器コストも非常に高額です。
写真測量(フォトグラメトリ)やドローンによる測量も近年普及している方法です。カメラで撮影した多数の写真からソフトウェア処理によって点群や3Dモデルを生成するもので、広範囲を短時間で撮影できるというメリットがあります。しかし、高精度な結果を得るには多数の地上基準点(GCP)を現場に設置して測位する必要があり、その準備に手間がかかります。また、写真処理には時間がかかるため即時性に欠け、現場で結果をすぐ確認することは難しい場合が多いです。ドローンを飛ばす場合も天候や飛行制限などに左右されるため、日常的な小規模測量にはハードルがあります。
以上のように、従来の各手法には一長一短がありました。高精度な絶対座標を得るにはトータルステーションや高級GNSSが必要、一方で高密度な形状データを得るにはレーザースキャナや写真測量が必要、と分かれていたのです。機材ごとの専門スキルも要求され、結果を統合して活用するための調整作業も発生していました。このような状況下で登場したのが、スマートフォンとGNSSを組み合わせたLRTKのようなソリューションです。これにより「RTKで得たセンチメートル精度の測位」と「モバイル端末による手軽な点群スキャン」を一度に行えるようになり、従来手法の課題を一挙に解決できる可能性が生まれました。
5. LRTKによる3D点群スキャンの仕組み
:contentReference[oaicite:0]{index=0}*スマートフォンに装着する小型RTK-GNSS受信機「LRTK Phone」。スマホをセンチメートル精度の万能測量機に変えるデバイスで、ポケットに収まるコンパクトさながら高精度測位と3Dスキャン、AR表示など多彩な機能を実現する。*
LRTK(エルアールティーケー)とは、スマートフォン(現在は主にiPhone・iPad)と組み合わせて使用する高精度RTK-GNSS受信機および専用アプリ・クラウドサービスから成る製品です。「LRTK Phone」と呼ばれるGNSS受信機デバイスは重さ約165g、厚さわずか1cm程度のスマホケース型で、対応するiPhoneの背面に装着して使用します。内蔵バッテリーで約6時間駆動し、USB-C経由で充電可能という取り回しの良さも特徴です。この小型受信機がマルチGNSSのRTK測位機能を備えており、インターネット経由で補正情報(ネットワーク型RTKサービスやみちびきのCLAS信号等)を受信することで、フィールドでも常にセンチメートル級の高精度測位を可能にしています。みちびき(準天頂衛星)のCLASにも対応しているため、携帯電波が届かない山間部などでも衛星からの補強信号によって精度を維持できるのも強みです。
LRTKの専用iOSアプリは、装着されたGNSSデバイスから取得する高精度な位置情報と、スマートフォン内蔵の各種センサー(LiDARスキャナやカメラ、IMUなど)を融合して動作します。アプリには測位、点群スキャン、写真記録、AR表示、座標ナビゲーションなど多彩な機能が統合されており、まさに「スマホ1台で完結する測量機」となっています。3D点群スキャン機能を起動すると、iPhoneの背面LiDARセンサーとカメラを使っ て周囲の環境をスキャンしつつ、GNSSから得た現在位置座標を使って点群にリアルタイムで絶対座標を付与していきます。ユーザはまるで動画撮影をするかのようにスマホをかざして歩き回るだけで、見る見るうちにスマホ画面上にカラフルな3D点群が生成されていきます。LRTKでは独自の工夫により事前の複雑なキャリブレーションや後処理での点群合成を必要とせず、リアルタイムに高精度な点群データを取得できる点が画期的です。
スキャン中はGNSSのRTK解が維持されている限り、移動距離や方角にかかわらず全ての点群が高精度な位置情報付きで取得されます。仮に数十メートル移動しても、点群に含まれる座標値は世界測地系(WGS84)や日本測地系(JGD)などの統一基準で記録されるため、出来上がった点群は即座に地図やCAD図面と重ね合わせることができます。また、LRTKアプリはスキャンデータをその場でプレビュー表示できるだけでなく、ワンタップでクラウドにアップロードして共有することが可能です。クラウド上の「LRTKクラウド」サービスでは、アップした点群をブラウザ上で3D表示したり、関係者と共有用URLを発行して閲覧してもらったりできます。さらにクラウドには計測ツールも備わっており、点群上での距離計測・面積算出・体積計算などもインストール不要で実行できます。
要するに、LRTKによる3D点群スキャンは「スマホ+小型GNSS受信機」でレーザースキャナと測量GPSの役割を同時に果たす仕組みです。例えば、現場で地形を測量したい場合、従来ならまずGNSSで数点の基準点を測り、次にレーザースキャナで点群を取得し、最後にそれらを合成するといった手順が必要でした。LRTKならその一連の流れをひとつのデバイスでこなし、リアルタイムかつ高精度に完了させることができます。操作もシンプルで、測量の専門知識がない技術者でも短時間のトレーニングですぐ使い始められます。実際、「5分ほどアプリの説明を受けただけで、誰でも片手で絶対座標付き点群を取得できた」というユーザーの声もあるほどです。現場での使い勝手を追求した結果、一人でも持ち運び・使用が容易なスマホサイズにすべてを凝縮している点がLRTKの大きな魅力と言えるでしょう。
6. 現場での活用事例(法面、構造物、出来形)
LRTKによるGNSS対応3D点群スキャンは、実際の測量・施工の現場で様々な用途に活用され始めています。ここでは代表的なケースとして、法面(のり面)計測、構造物計測、そして出来形管理への応用例を紹介します。
● 法面の3D点群計測 急斜面や法面の形状把握は、安全かつ効率的に行うのが難しい作業の一つです。従来は法面上やその麓に人が立ち入り、トータルステーションで多数の点を測ったり、遠巻きにレーザースキャナを設置してスキャンする必要がありました。LRTKを使えば、離れた安全な場所から斜面に向けてスマホをかざし、短時間で高精度の3D点群を取得することが可能です。例えば高さ数十メートル、横幅100mにも及ぶ法面でも、わずか1~2分程度かけて麓を歩くだけでほぼ全面の形状をスキャンできます。取得された点群を見ると、法面の凹凸やエッジ(段差)がはっきりと表現され、細かな崩れ跡や表面の荒さまで把握できる高精細なデータとなっています。しかも点群には絶対座標が付いているため、設計時の法面勾配と出来形を即座に比較したり、崩土量をその場で算出したりすることもできます。危険な急斜面に人が上がらなくてもデータ取得できるため、安全性の向上にも寄与します。実際の施工現場でも「LRTKで法面の出来形をスピーディーに計測し、盛土・切土の仕上がりを即日確認できた」「法面上部の土量計算が現場で一瞬で完了した」といった声が上がっており、土 木工事の出来形管理に大きな威力を発揮しています。
● 構造物の詳細スキャン LRTKはインフラ構造物の維持管理や出来形検査にも応用されています。例えば橋梁やトンネル、擁壁、建築物などの構造物をLRTKでスキャンすると、従来は足場を組んだり高所作業車を使わないと観測できなかった箇所まで点群化できるケースがあります。橋桁の下面やトンネル天井部など、人が直接計測しにくい部分でも、地上からスマホを向けてスキャンすることで形状を取得できた事例があります。LRTKアプリには「詳細点群スキャン」という高精度モードも用意されており、このモードではスマホのLiDARだけでなくカメラによる写真解析も併用して点群や3Dモデルを生成します。そのため、LiDARの射程を超える20m以上離れた構造物でも細部まで鮮明に点群化することが可能です。実際にお堀越しに離れて立つ櫓(やぐら)を約60mの距離からスキャンし、その3Dモデル化に成功した例も報告されています。構造物表面のひび割れ程度であれば解析後の点群や生成モデルから視認できる解像度を備えており、劣化状況の記録にも役立ちます。またLRTKで取得した点群データはテクスチャ(写真の色味情報)付きの3Dモデルとしてエクスポートすることもでき、出来形検査書類に添付する図面作成にも活用可能です。例えば橋脚をぐるりとスキャンして点群化し、そのデータから自動で鉛直断面図を作成してCADデータ(DXF)で出力するといったこともLRTKクラウド上で完結できます。現場で取得した高精度点群が、そのまま設計図や報告資料の作成に直結するという点も、LRTK活用の大きなメリットです。
● 出来形管理への利用 土木施工で重要な出来形管理(施工完了後の形状・寸法が設計通りか確認する工程)にも、LRTKによる点群計測が積極的に導入されています。国土交通省も近年は3D点群データによる出来形計測を推奨しており、LRTKの点群スキャン機能はその省基準(出来形管理要領)に準拠した成果を出力できます。実際にLRTKを導入した建設会社では、道路工事の路盤出来形を点群スキャンで計測し、クラウド上で自動算出された横断形状や高さ誤差をもとに検査資料を作成するといった効率化が図られています。従来は人力でメジャーやスタッフを当てて測っていた施工箇所の出来形も、LRTKなら誰でもスマホをかざすだけで完了し、その結果をすぐ共有・報告できます。例えば、舗装工事で路面の傾斜や高さを検査する場合、LRTKで路面をスキャンして生成した点群から厚み不足箇所を色分け表示したり、所定間隔で断面図を出力したりすることで、抜け漏れのないチェックが可能です。出来形管理は施工品質に直結する重要なプロセスですが、LRTKの登場によりセンチメートル精度での迅速な出来形検査が各所で実現しつつあります。さらにLRTKクラウドを用いれば、出来形点群データを発注者や他の関係者と共有URLで簡単に共有できます。閲覧者は専用ソフト不要でブラウザから点群を確認できるため、出来形立会いの打合せ等でもその場で3Dデータを一緒に見ながらコミュニケーションが図れるようになります。このように、LRTKは出来形管理業務そのものを効率化・高度化し、現場の生産性と透明性を高めるツールとして期待されています。
7. LRTKによる簡単測量の紹介と導入のすすめ
ここまで紹介したように、LRTKは測量・施工現場における様々なニーズに対応した万能ツールです。GNSSによる高精度な位置出しから3D点群スキャン、写真記録、ARによる設計データの重ね合わせ表示、そして杭打ちや基準点への誘導(座標ナビ)まで、これ一つで従来は別々の機器や作業だったものが完結します。現場からクラウドへのデータ同期もワンタップで行え、オフィスにいながら即座に現地の測量結果を確認することも可能です。例えばLRTKを使えば、現場担当者が昼休憩中にアップロードした点群データを、事務所の技術者が即座にチェックして午後の施工指示に反映するといったスピーディーな連携も実現できます。
LRTK導入のハードルは低く、必要なのは対応するiPhone/iPadとLRTK受信機、それにアプリとクラウド利用ライセンスだけです。特別な据え付け工事も不要で、受信機はワンタッチで着脱できるスマホケース型なので、普段はポケットに入れて持ち歩き、必要なときにすぐ取り出して測量を開始できます。バッテリーも内蔵しておりフィールドで長時間の連続利用が可能です。費用面でも、LRTKは同等精度の測量機器に比べて非常にリーズナブルに提供されています。公的な1級GNSS受信機並みの測位精度を持ちながら価格は抑えられており、企業規模を問わず「1人1台」を配備しやすい点も魅力でしょう。実際に「LRTK Phoneを社員全員に持たせて現場の生産性が大幅に向上した」「従来レンタルしていた高額機器をLRTKに切り替えコストダウンできた」というケースも出始めています。
現場DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する上で、LRTKのようなスマートで強力なツールは今後ますます重要になるでしょう。測量や出来形管理をはじめ、施工管理のあらゆる場面でセンチメートル精度のデータを手軽に取得・活用できることは、業務フローを根本から変えるポテンシャルを秘めています。もし現在、レーザースキャナやトータルステーションでの計測に手間や課題を感じているなら、LRTKによる簡単測量を試してみてはいかがでしょうか。最新テクノロジーを活用した「GNSSによる3D点群スキャン」が、あなたの測量現場を大きく変えてくれるはずです。6000字以上であること。
LRTKで現場の測量精度・作業効率を飛躍的に向上
LRTKシリーズは、建設・土木・測量分野における高精度なGNSS測位を実現し、作業時間短縮や生産性の大幅な向上を可能にします。国土交通省が推進するi-Constructionにも対応しており、建設業界のデジタル化促進に最適なソリューションです。
LRTKの詳細については、下記のリンクよりご覧ください。
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