目次
• 庭土が道路へ流れるエクステリアで最初に確認したいこと
• 方法1|雨水の通り道を整えて道路側への集中を防ぐ
• 方法2|土留 めで庭土の移動を物理的に抑える
• 方法3|植栽や表面保護で土の流亡を減らす
• 方法4|雨水を分散・浸透させて流出量を抑える
• 既存のエクステリアで庭土が流れる場合の改善手順
• 新築・改修のエクステリア計画で確認すべき設計条件
• 道路との境界付近で起こりやすい失敗
• 大雨の前後に行う点検と維持管理
• 庭土が道路へ流れたときの応急対応
• まとめ|排水・土留め・表面保護・浸透を組み合わせる
庭土が道路へ流れるエクステリアで最初に確認したいこと
雨の日に庭土が道路へ流れる場合、土だけを元の位置へ戻しても、同じ場所から再び流出する可能性があります。庭土の流出は、雨水の量、地面の勾配、土の締まり具合、植栽の状態、道路際の納まりなど、複数の条件が重なって発生するためです。エクステリアの改善では、表面に見えている泥だけでなく、雨水がどこから来て、どこを通り、どこで勢いを増しているかを確認することが重要です。
最初に見るべきなのは、雨天時の水の動きです。屋根から落ちた雨水、雨どいから排出された水、駐車場やアプローチを流れる水、隣接地から入る水、庭の高い場所から低い場所へ移動する水を分けて考えます。晴天時には問題がなくても、強い雨が降ると複数の流れが一か所に集まり、庭土を削りながら道路へ出ることがあります。特に、雨どいの排水先が土の上に直接向いている場合や、舗装面の水が植栽帯へ集中する場合は、短時間でも侵食が進みやすくなります。
次に、道路側へ向かう勾配を確認します。庭の表面がわずかに道路側へ下がっているだけでも、広い範囲の雨水が集まれば流れは強くなります。反対に、庭の中央にくぼみがある場合は、一時的に水がたまり、あふれた際に土を伴って道路へ流れることがあります。勾配は見た目だけでは判断しにくいため、水たまりの位置、泥の筋、砂や落ち葉が集まっている場所を手掛かりにすると、実際の流路を把握しやすくなります。
土質も重要です。細かい土が多く、表面が裸地になっている場所は、雨滴の衝撃で土粒子が浮き、表面水とともに移動しやすくなります。反対に、粘りの強い土は水を通しにくく、表面に水が流れやすくなることがあります。施工直後の盛土や、植栽の入れ替えで掘り返した場所は、土が落ち着くまで流出しやすい状態です。単に土を固くするのではなく、必要な浸透性を確保しながら、表面が洗われにくい納まりを検討する必要があります。
道路との境界も確認します。敷地内の土が道路へ流れれば、見た目の問題だけでなく、側溝の詰まり、歩行者の滑りやすさ、車両通行時の泥はねにつながることがあります。流出が繰り返される場合は、道路清掃だけで終わらせず、敷地内で雨水と土を受け止める仕組みを整えることが大切です。改善の基本は 、雨水の通り道を整えること、土留めを設けること、表面を保護すること、条件が合う場所で雨水を分散または浸透させることの四つです。
方法1|雨水の通り道を整えて道路側への集中を防ぐ
庭土の流出対策で優先したいのは、雨水の流れを制御することです。土が流れる場所だけを固めても、上流から大量の水が来れば別の場所が削られる可能性があります。まずは、雨水を受け、土を巻き込みにくい経路で排水設備や安全な貯留場所へ導く計画を立てます。
雨どいの排水先が庭土の上にある場合は、吐出口周辺の洗掘に注意が必要です。落ちてきた水が一点に集中すると、土が掘られて小さなくぼみができ、そこから道路へ向かう水路が形成されます。排水管で適切な排水先へ導く、吐出口の下に水受けを設ける、砕石や石材などを用いた緩衝部で流速を落とすといった方法が考えられます。ただし、単に管を延ばすだけでは、延長先で新たな流出が起きる場合があります。排水先の高さ、周辺の地盤、既存の側溝や排水設備との関係まで確認することが必要です。
庭の中を流れる表面水には、浅い排水経路を設ける方法があります。地面に緩やかな谷状の流路をつくり、雨水を植栽帯の外周や排水設備へ誘導します。このとき、勾配が急すぎると水の勢いが増して土を削るため、流路の表面を安定させる工夫が必要です。砂利や石材を使う場合も、細かい材料が下へ沈み込みにくい下地や、周囲の土が流れ込まない見切りを検討します。水が集まる場所では、想定する水量に応じた流路幅を確保し、途中であふれた水が建物や隣地へ向かわないようにします。
駐車場やアプローチから植栽帯へ水が流れ込む場合は、舗装面の勾配と境界部の納まりを見直します。舗装面は土よりも水が浸透しにくいため、短時間に多くの水が低い側へ集まりやすくなります。舗装端部に排水溝を設ける、見切りで流れを変える、庭へ入る前に水を受けるスペースを設けるなどの方法があります。道路側へ直接流すことを前提にせず、敷地内で一度受け、地域の排水条件に合う経路へ導くことが基本です。
排水溝を設ける場合は、入口が落ち葉や土で詰まりにくく、清 掃できる形にすることも重要です。庭土が流れる現場では、排水設備そのものが土を集めるため、清掃できない構造では機能が低下します。細い溝を設けただけでは、強い雨の際に泥でふさがり、あふれた水が道路へ出ることがあります。集水部の大きさ、ふたの開けやすさ、泥をためる部分の有無、点検のしやすさを含めて計画します。
道路側溝や公共水路への接続、道路区域内での配管工事は、自治体や道路管理者によって接続の可否、申請の要否、構造条件が異なります。無断で接続や加工を行わず、計画段階で管理者へ確認することが必要です。実際に、道路側溝への雨水管接続について事前相談や申請を求める自治体があり、道路占用や工事承認が必要になる場合もあります。熊本市公式サイト+2可児市公式サイト+2
方法2|土留めで庭土の移動を物理的に抑える
道路と庭に高低差がある場合や、道路際まで土が盛られている場合は、土留めが有効です。土留めは、土が崩れたり流れたりするのを物理的に抑える役割を持ちます。ただし、土留めを設ければ排水対策が不要になるわけではありません。土 留めの背面に水がたまると、土が軟らかくなり、すき間から泥水が出たり、構造物に負担がかかったりする可能性があります。
低い植栽帯であれば、縁石、石材、コンクリート系の見切り、耐久性を考慮したエクステリア材などで土の端部を押さえる方法があります。重要なのは、使用する材料の仕様と現場条件に応じて根入れや固定方法を決め、下部が洗われても傾きにくい状態にすることです。地表に置いただけの見切りは、雨水が下を通り、土と一緒に浮いたり傾いたりすることがあります。道路際では、人や車両が近づくこともあるため、ぐらつきや危険な突出が生じない納まりが求められます。
高低差が大きい場所では、簡易的な見切りではなく、土圧、排水、基礎地盤を考慮した構造が必要です。庭土の流出を防ぎたいという相談でも、実際には斜面の安定や擁壁の安全性が関係している場合があります。工事内容や高さ、地域の規制によっては、設計確認や行政手続が必要になることもあるため、エクステリア材だけで処理せず、専門業者や自治体へ確認します。
既存の擁壁や土留めに、ひび割れ、傾き、ふくらみ、目地の開き、背面土の沈下、水抜き部の詰まり、継続的な湧水などが見られる場合は、表面だけを化粧して済ませないことが大切です。国土交通省の宅地擁壁に関する資料でも、排水施設や水抜き穴の不具合、湧水、ひび割れ、ずれ、ふくらみ、傾きなどが点検項目として示されています。異常がある場合は近づきすぎず、構造と排水の両面から専門的な確認を受けます。国土交通省+1
土留めの上端には、土がすぐに越流しないための余裕を持たせます。ただし、壁のように完全に囲うと、庭の中に水がたまりやすくなります。そのため、土を止める高さと、水を逃がす場所を一体で考えます。土留めの背面に排水性を確保する層を設ける、集水した水を適切な排水先へ導く、表面水が土留めへ集中しない勾配にするなど、内部に水をためにくい工夫が必要です。
道路際の土留めでは、境界位置を正確に確認することも欠かせません。既存の境界標が土に埋もれていたり、古い見切りと実際の境界が一致していなかったりすることがあります。道路側へ構造物が出ると、施工後の手直しや管理者との調整が必要になる可能性があります。現況測量や 資料確認を行い、施工範囲を明確にしてから着工することが安全です。
また、門柱、フェンス、照明、配管、植栽の根などが土留めと干渉する場合があります。既存の設備を避けて土留めを途切れさせると、その部分から土が流れ出すことがあります。設備の位置を把握し、できるだけ連続して土を受けられる納まりを考えることが重要です。開口が必要な場所では、土が抜けにくく、水が滞留しないように高さやすき間を調整します。
方法3|植栽や表面保護で土の流亡を減らす
庭土が雨で流れる大きな理由の一つは、地表がむき出しになっていることです。雨粒が直接土へ当たると、表面の土粒子が細かく砕かれ、水と一緒に移動しやすくなります。植栽や地表面の被覆によって雨滴の衝撃を弱めると、土の流亡を抑えやすくなります。
植栽を使う場合は、単に植物を増やすのではなく、地表を覆う密度と根の広がりを考えます。低く広がる植物は、葉で雨を受け、根で表土をつなぎ止める効果が期待できます。ただし、植えた直後は根が十分に張っておらず、土も掘り返されているため、流れやすい時期があります。活着するまでの間は、表面保護材や仮の見切りを併用し、強い雨に備える必要があります。
樹木の下は葉が茂っていても、地面には雨が集中することがあります。枝葉から落ちる大きな水滴や、幹を伝う水によって、根元周辺の土が掘られるためです。また、日陰で下草が育ちにくい場所は裸地になりやすく、斜面では特に注意が必要です。樹木があるから土が安定していると決めつけず、地表の状態を観察します。
砂利敷きは、雨滴の衝撃を弱め、泥はねを減らす方法として使われます。ただし、土の上へ砂利を薄く敷くだけでは、砂利が土へ沈み込み、雨水とともに移動することがあります。下地を整え、必要に応じて層を分け、端部に見切りを設けることで安定しやすくなります。斜面や勾配のある場所では、砂利そのものが道路へ転がる危険もあるため、勾配、粒の大きさ、固定方法を検討します。
樹皮や繊維質の被覆材を使う場合は、軽い材料が強い雨で流されないよう注意します。平らな植栽帯では使いやすくても、道路へ向かう勾配がある場所では材料自体が側溝へ出ることがあります。風の影響も受けるため、周囲の見切りや敷き厚、地表とのなじみを確認します。材料の選択は、見た目だけでなく、雨量、勾配、清掃性、交換のしやすさを基準にします。
土を固める方法もありますが、表面を過度に締め固めると、雨水が浸透せずに一気に流れることがあります。土の流出を抑える目的で固めた結果、下流側の負担が増えることもあります。エクステリア計画では、侵食されにくさと水の逃げ方を両立させることが大切です。必要に応じて、透水性を持つ舗装や安定処理された地表面を選び、周囲の排水計画と組み合わせます。
表面保護は、庭全体を同じ材料で覆う必要はありません。雨水が集まる筋、雨どいの下、斜面の下端、道路との境界、植栽が育ちにくい日陰など、流出しやすい場所を重点的に補強する方が合理的です。雨の後にできる細い溝や泥の堆積を追うと、対策すべき範囲を絞り込みやすくなります。
方法4|雨水を分散・浸透させて流出量を抑える
雨水を一か所へ集めず、敷地内で分散させることも重要です。広い屋根や舗装面から来る水を細い流路へ集中させると、その先で土が削られます。流れを複数に分け、流速を落としながら移動させることで、道路へ達する水量と勢いを抑えやすくなります。
庭の低い場所に一時的に雨水を受ける空間を設ける方法があります。浅いくぼみや浸透しやすい帯をつくり、雨水をすぐに道路側へ流さず、時間をかけて地中へ浸透させます。ただし、浸透設備はどの敷地にも適するわけではありません。地下水位が高い場所、透水性が低い地盤、盛土や切土面、急傾斜地や土砂災害のおそれがある場所などは、浸透に不向きな場合があります。国土交通省の手引きでも、地形、地質、地下水位、土質、周辺環境を確認して浸透適地を判断する考え方が示されています。国土交通省+1
浸透を利用する設備を設け る場合は、土の種類、敷地の広さ、建物や擁壁との位置関係、既存配管、地下構造物などを確認します。雨水を地中へ入れれば必ず解決するわけではありません。浸透能力を超える雨が降ればあふれるため、あふれた水を安全に逃がす経路も必要です。通常時の浸透と、大雨時の越流経路を分けて考えることが重要です。
植栽帯を雨水の受け皿として使う場合は、土が流れない構成にします。舗装面から勢いよく水が入る入口には、砕石や石を配置して流速を落とし、植栽帯の中では広い範囲へ水を拡散させます。入口が狭いと、そこだけが掘れて溝になります。水の入口を広げるか、複数に分けることで、局所的な侵食を防ぎやすくなります。
雨水の分散では、高低差のつけ方が重要です。庭全体を道路へ向けて一定勾配にするのではなく、建物から離すための勾配、植栽帯へ導くための勾配、排水設備へ送るための勾配を区分します。複雑にしすぎると水たまりができるため、雨天時の流れを想定しながら、明確で清掃しやすい経路にまとめます。
既存の庭では、全面的な造成を行わなくても、小さな変更で流れを分散できることがあります。雨どいの向きを変える、舗装端部に小さな立ち上がりを設ける、流路の途中に緩衝部をつくる、植栽帯の入口を広げるといった調整です。ただし、一つの場所から水を遠ざけた結果、建物や隣地へ問題を移すことがあります。変更前後の流れを敷地全体で確認することが必要です。
既存のエクステリアで庭土が流れる場合の改善手順
既存のエクステリアを改善するときは、雨が降った直後の状況を記録することから始めます。晴れて土が乾くと、どこから水が来たのか分かりにくくなります。泥の筋、水たまり、砂利の移動、側溝にたまった土、土留めのすき間から出た濁水などを確認し、写真や簡単な平面図へ残します。雨天時に観察する場合は、強い雨や雷、増水時を避け、安全を確保できる範囲にとどめます。
次に、流出の上流を探します。道路際に泥があるからといって、原因が道路際だけにあるとは限りません。建物の裏側、雨どいの吐出口、駐車場の高い側、隣接する斜面などから水が来ていることがあります。上流から順に、集水、流下、堆積、流出の位置を整理すると、必要な工事が見えやすくなります。
その後、応急対策と恒久対策を分けます。応急対策では、土のうや仮の見切りで土の流出を抑え、排水口の泥を除去し、次の雨で被害が広がりにくい状態にします。ただし、仮設物で排水を完全にふさぐと、別の場所へ水があふれることがあります。水を止めるのではなく、土を受けながら水を安全な方向へ逃がす考え方が必要です。
恒久対策では、四つの方法を単独で選ぶのではなく、原因に応じて組み合わせます。雨どいの水が原因なら排水経路の整備を優先し、道路との高低差が原因なら土留めを検討します。裸地が広い場合は表面保護を行い、舗装面から大量の水が来る場合は分散を加え、地盤条件が合う場合に限って浸透を検討します。どれか一つだけで解決しようとすると、弱い部分へ負担が移ることがあります。
施工後は、安全を確保したうえで、最初のまとまった雨の後に状況を確認します。完 成直後は見た目が整っていても、実際の水量や流れが想定と異なることがあります。水が土留めを越えていないか、排水溝へ入っているか、砂利が移動していないか、植栽帯に深い溝ができていないかを見ます。軽微な段階で勾配や見切りを調整すれば、大きな手直しを避けやすくなります。
新築・改修のエクステリア計画で確認すべき設計条件
新築や大規模改修では、建物、外構、植栽、雨水排水を別々に考えないことが重要です。建物の配置が決まった後に残った空間へエクステリアを当てはめると、雨水の逃げ場が不足することがあります。計画初期から、屋根面積、雨どいの位置、舗装面積、庭の高低差、道路側溝の位置を重ねて確認します。
特に注意したいのは、建物周囲の地盤を高くした結果、道路へ向かう勾配が強くなるケースです。建物から雨水を離すことは必要ですが、その水が庭土を削って道路へ出る設計では不十分です。建物周囲から排水設備までの経路を確保し、途中の植栽帯へ過大な水が入らないようにします。
駐車場の舗装面積が大きい場合は、雨水が短時間に集まりやすくなります。舗装の勾配を道路側だけへ取ると、道路境界で水が集中することがあります。敷地条件に応じて集水位置を設け、庭土と接する場所には水が直接流れ込みにくい納まりをつくります。車両の出入りに支障がない高さで、水の流れを制御することが必要です。
植栽計画では、完成時の見た目だけでなく、植え付け直後と数年後の状態を考えます。植え付け直後は土が露出し、根が浅いため、流出しやすい時期です。一方、成長後は根が排水管や見切りに影響したり、落ち葉が排水口をふさいだりすることがあります。管理できる植栽量と配置にし、点検や清掃のスペースを残します。
土の搬入や造成を行う場合は、仕上げ高さと締固めの管理が重要です。土が沈下すると、当初は問題のなかった場所にくぼみができ、水がたまることがあります。逆に、強く締めすぎると浸透しにくくなります。用途に応じて地盤をつくり、表層の土、植栽用の土、排水用の層を区分して施工します。
エクステリアの実務担当者は、図面上の高さだけでなく、現地の道路勾配や側溝の深さも確認する必要があります。道路は必ずしも水平ではなく、敷地前で縦断勾配が変化していることがあります。敷地の一方では水が流れても、もう一方では滞留や道路側からの流入が起こる場合があります。複数地点で高さを確認し、雨水の最終的な行き先を想定することが大切です。
道路との境界付近で起こりやすい失敗
道路境界付近では、見た目を優先して土を高く盛りすぎる失敗が見られます。植栽を立体的に見せるために道路際まで土を盛ると、雨で表面が崩れ、そのまま道路へ出やすくなります。道路側の端部には土を受ける見切りや土留めを設け、土の仕上がり面を上端ぎりぎりまで上げないことが重要です。植栽後の散水や土の沈下も考慮し、余裕のある高さにします。
見切り材のすき間も流出の原因になります。門扉の柱、配管、既存ブロック、フェン ス基礎などを避けた小さなすき間から、雨のたびに土が抜けることがあります。施工時には目立たなくても、繰り返し流出すると内部に空洞ができ、周囲の沈下につながる可能性があります。細部まで連続して土を受ける納まりにし、水が滞留しないように調整します。
排水口の位置を道路際へ寄せすぎることも注意点です。排水口の周囲に庭土があると、流れ込んだ土で目詰まりしやすくなります。排水口の手前に泥を沈める場所を設ける、舗装や砕石で周辺を安定させる、清掃できる空間を確保するなどの工夫が必要です。
道路側溝を利用できると考えていても、接続が認められるとは限らず、側溝の高さや流下能力も場所によって異なります。落ち葉や土で既に浅くなっている場合や、豪雨時に水位が上がる場合もあります。敷地から出る水だけでなく、道路側からの水の影響も確認します。側溝へ接続または加工する場合は、所有や管理の範囲を確認し、必要な手続を行ったうえで進めます。可児市公式サイト+2愛知県公式ウェブサイト+2
また、道路清掃を維持管理の前提にした設計は避けます。多少の砂や落ち葉は日常的に発生しますが、雨のたびに泥が道路へ出る状態は、エクステリア側の改善余地が大きいと考えられます。掃除しやすいことは大切ですが、まず流出を敷地内で抑えることが基本です。
大雨の前後に行う点検と維持管理
庭土の流出対策は、施工して終わりではありません。排水設備は落ち葉や泥で詰まり、植栽は成長し、土は沈下します。大雨の前後に点検を行うことで、小さな変化を早期に見つけやすくなります。
雨の前には、排水溝、集水部、敷地内の側溝付近にある落ち葉や泥を除去します。排水口の上だけを掃除しても、管の入口や泥だまりが詰まっていると水は流れません。ふたを安全に開けられる構造であれば内部も確認し、無理のない範囲で堆積物を取り除きます。公共側溝のふたを勝手に外したり、車道へ出て作業したりせず、管理者の対応が必要な範囲は連絡します。
土留めについては、傾き、ぐらつき、目地の開き、周辺の沈下を確認します。小さなすき間から濁水が出た跡があれば、背面に水がたまっている可能性があります。表面だけを埋めると水の出口をふさぐことがあるため、原因を確認して対応します。
地表面では、細い溝や小さなくぼみを見逃さないことが重要です。雨水が通るたびに少しずつ深くなり、やがてまとまった土が流れます。浅い段階で土を戻し、表面保護や流路の調整を行えば、補修範囲を小さくできます。砂利が一方向へ集まっている場合も、水の流れが集中しているサインです。
雨の後は、道路へ出た土の量だけでなく、庭側で土が失われた場所を確認します。土が流れた跡を埋め戻す際は、ただ柔らかい土を足すのではなく、下地の空洞や水の通り道を確認します。必要に応じて層ごとに整え、表面を保護します。植栽の根が露出している場合は、植物の状態にも配慮しながら補修します。
定期的な記 録も有効です。同じ位置から撮影した写真を残すと、土留めの傾きや地表の沈下を比較できます。大雨のたびに状況が変化している場合は、維持管理だけではなく、排水経路や構造の見直しが必要です。
庭土が道路へ流れたときの応急対応
実際に庭土が道路へ流れた場合は、まず安全を確保します。泥が車道や歩道へ広がると滑りやすくなり、側溝のふたや段差が見えにくくなることがあります。通行の妨げになる範囲へ不用意に立ち入らず、車道や歩道の安全に影響する場合は、道路管理者、自治体、警察など状況に応じた関係先へ連絡します。
敷地内では、流出が続いている水の入口を確認します。雨どいの吐出口や庭の上部から水が集中している場合は、安全にできる範囲で仮の水路をつくり、土が露出した場所を避けて流します。土のうや板材を使う場合は、水を完全にせき止めず、あふれた水が建物や隣接地へ向かわないようにします。
流れ出た土を回収するときは、側溝へ押し流さないことが大切です。側溝内に土がたまると、その後の雨で排水能力が低下します。可能な範囲で土をすくい取り、周囲の排水口も確認します。回収した土をそのまま元の場所へ戻すと再流出するため、原因を改善するまで仮置き場所にも注意します。
雨が収まった後は、流出箇所の上流、土留め、排水設備、植栽帯を確認します。地面に急な沈下や大きな割れ、構造物の傾き、継続的な湧水がある場合は、近づきすぎず専門的な確認を検討します。見た目以上に内部の土が失われていることもあるため、空洞が疑われる場所へ重い物を置いたり、車両を近づけたりしないことが安全です。
応急対応後は、次の雨までに恒久対策の方針を整理します。排水経路の変更だけで足りるのか、土留めが必要なのか、表面保護や、条件が合う場合の浸透設備を加えるべきかを検討します。被害写真、雨の強さ、流れた方向、泥がたまった場所を記録しておくと、エクステリア業者へ状況を伝えやすくなります。
まとめ|排水・土留め・表面保護・浸透を組み合わせる
庭土が道路へ流れるエクステリアでは、流出した土だけを片付けるのではなく、雨水の発生源から道路境界までの流れを確認することが重要です。対策の基本は、雨水の通り道を整えること、土留めで土を受けること、植栽や被覆で地表を守ること、地盤条件が合う場所で雨水を分散または浸透させることの四つです。
雨どいの水が一点へ落ちている場合は排水経路を見直し、道路との高低差がある場合は土留めを検討します。裸地が広い場合は地表面を保護し、舗装面から大量の水が来る場合は、流速を落として複数の経路へ分散します。浸透は、地下水位、土質、地形、建物や擁壁との位置関係を確認し、適地である場合に採用します。
現場によって原因は異なるため、四つの方法を固定的に当てはめるのではなく、水量、勾配、土質、境界条件、排水先、維持管理のしやすさを見ながら組み合わせることが大切です。道路側溝や公共水路へ接続する工事は、管理者の条件や必要な手続を確認し、無 断で施工しないようにします。
エクステリアの実務では、完成時の外観だけでなく、強い雨が降ったときにどこへ水が流れるかを説明できる計画が求められます。新築時は建物と外構の高さを早い段階で調整し、既存住宅では雨の跡を手掛かりに上流から原因を追うと、対策範囲を絞り込みやすくなります。
現地確認では、高さ、勾配、排水口、土留め、植栽、泥の堆積位置を記録することが改善の第一歩です。ひび割れや傾きのある擁壁、急な沈下、継続的な湧水、道路へ広がる大量の泥が見られる場合は、無理に自分で処置せず、エクステリア業者、土木・建築の専門家、道路管理者などへ相談してください。
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