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庭木の根上がり対策エクステリア|舗装割れのリスクを抑える5工夫

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万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

目次

庭木の根上がりがエクステリアに与える影響

根上がりによる舗装割れが起こる仕組み

工夫1 樹木と舗装の距離を確保する

工夫2 根の伸びる方向を根域制御で整える

工夫3 根の成長に対応できる舗装構造を選ぶ

工夫4 土壌環境と排水計画を改善する

工夫5 定期点検で小さな変化を早期に発見する

新築時に考えておきたい植栽とエクステリアの配置

既存の庭で根上がりが起きたときの改修手順

根上がり対策で避けたい施工と判断

庭木と舗装を長く共存させる管理の考え方

まとめ


庭木の根上がりがエクステリアに与える影響

庭木は、建物と道路の間に柔らかな景観をつくり、夏の日差しを和らげ、敷地全体の印象を整える重要な要素です。一方、植栽スペースや舗装構造が樹木の成長に合っていないと、舗装下へ伸びた根や根元の肥大によって、舗装や縁の部材が持ち上がることがあります。こうした不陸や隆起は、一般に根上がりと呼ばれます。


根上がりは、見た目だけの問題ではありません。コンクリートや平板などにひび割れや段差が生じると、歩行者がつまずくおそれがあります。駐車場では車輪が段差へ繰り返し乗ることで破損が進み、自転車置き場ではスタンドが安定しにくくなることもあります。門から玄関までのアプローチに段差ができれば、高齢者や小さな子ども、ベビーカーや台車を使う人にとって通りにくい動線になります。


舗装の割れ目から雨水が入ると、下地材の流出や軟化などが起こり、条件によっては沈下や浮き上がりが進むことがあります。寒冷地では凍結と融解が劣化に関与する場合もあります。割れた部分へ土や落ち葉がたまれば、雑草が生えやすくなり、清掃や補修の負担も増えます。


ただし、根上がりが起きたからといって、すぐに庭木を伐採すればよいとは限りません。樹木には、日陰づくり、目隠し、防風、景観形成などの役割があります。また、太い根や樹木を支える根を無計画に切ると、樹勢や安定性へ影響する可能性があります。


庭木の根上がり対策を考えるときは、舗装だけを直すのではなく、樹木の大きさ、根が利用できる土壌の広さ、排水、歩行動線、車両荷重、地下設備、今後の管理方法をまとめて確認することが大切です。どの対策にも絶対的な再発防止効果があるわけではないため、現地条件に合わせて複数の方法を組み合わせ、舗装割れと段差のリスクを下げていきます。


根上がりによる舗装割れが起こる仕組み

庭木の根は、水分と養分を吸収するとともに、樹体を支える役割を担っています。根の分布は樹種だけで決まるものではなく、土壌の硬さ、空気や水分の状態、地下構造物、施工履歴などの影響を受けます。


地中の深い部分が強く締め固められていたり、根が伸びられる空隙が少なかったりすると、根は比較的伸長しやすい表層や舗装下の隙間へ広がることがあります。建築工事や外構工事で土が締め固められている敷地では、根が利用できる範囲が限られ、舗装の下地や縁の構造物と干渉しやすくなります。


植栽スペースが小さすぎることも、根上がりの要因になり得ます。幹の周囲だけを小さく土のまま残し、その周辺を硬い舗装で囲うと、根が利用できる土壌量や地表面が不足しやすくなります。限られた空間で根や根元が肥大すると、舗装や縁石などへ力がかかります。


舗装下の水分、温度、空気、空隙の状態も根の分布に関係します。ただし、雨水の流れる方向だけで根の伸び方を予測することはできません。根は複数の環境条件に反応するため、舗装下が湿っている、植栽部分が乾いているといった一つの条件だけで原因を断定しないことが重要です。


舗装自体の構造も影響します。下地が不均一であったり、舗装の用途に対して厚さや支持力が不足していたりすると、根の肥大や地盤の変化が表面へ現れやすくなります。施工直後には問題がなくても、年月をかけて根が太くなることで、目地の開き、舗装材の傾き、コンクリートのひび割れとして表面化する場合があります。


根上がりは一つの原因だけで起こるとは限りません。植栽基盤の不足、土壌の締め固め、樹木と通路の距離不足、舗装下の隙間、排水不良、舗装構造の不具合などが重なっていることがあります。そのため、表面だけを補修しても、根と舗装が干渉する条件を変えなければ再発する可能性があります。


工夫1 樹木と舗装の距離を確保する

根上がりのリスクを抑える基本は、庭木の幹や根元と舗装を近づけすぎないことです。植え付け時の苗木の大きさだけで判断せず、成長後の樹冠、幹や根元の太さ、想定される管理方法を踏まえて配置します。


必要な距離に全国共通の一律基準があるわけではありません。樹種、樹齢、仕立て方、土壌条件、舗装用途、地下構造物によって適切な余白は変わります。新築時や庭の全面改修時には、将来の大きさを確認し、庭木の周囲へ連続した植栽帯を確保することが重要です。


幹のすぐ近くまで不透水性の舗装で覆うと、幹や根元が太くなる余地が不足しやすく、土へ水や空気が届く面積も小さくなります。幹の周囲には土や植栽の面を残し、将来の肥大に対応できる余白を設けます。根元の張り出しが舗装へ接触しないよう、完成時よりも成長後を基準に考えます。


植栽帯は、地表の形だけでなく、地下で根が利用できる土壌の連続性も確認します。地表では広く見えても、地下に基礎、擁壁、縁石、配管などがあると、実際の根域が狭いことがあります。反対に、隣接する庭や緑地と土壌が連続していれば、根が伸びられる範囲を確保しやすくなります。


アプローチや駐車場の動線を樹木から離すことも有効です。直線的な通路にこだわらず、植栽を避けて緩やかに曲げる方法があります。動線を変更できない場合は、樹木と舗装の間に土、下草、砂利などの緩衝部分を設ける選択肢があります。ただし、緩衝部分を設けるだけで根上がりを防げるとは限らないため、根域の広さや舗装下地も併せて確認します。


剪定だけを根上がり対策にするのは避けます。枝葉を小さく維持しても、根が同じ割合で小さくなるとは限りません。強い剪定の繰り返しは樹木の健全性を損ねる場合もあるため、樹種に合った管理と配置計画を優先します。


既存の庭で距離を確保できない場合は、割れた部分を元どおりに戻すだけでなく、舗装の一部を撤去して植栽スペースを広げる方法を検討します。樹木の周囲へ砂利や下草を配置すれば、補修範囲を庭のデザインへ取り込みながら、根と硬い舗装の距離を広げられる場合があります。


工夫2 根の伸びる方向を根域制御で整える

樹木と舗装の距離を十分に確保できない場合は、根が舗装側へ進みにくいよう、地中の仕切りなどを用いて伸長方向を調整する方法があります。ここでは、この考え方を根域制御と呼びます。


根域制御では、根と舗装の間に根の侵入を抑える資材を設けることがあります。ただし、根を完全に止める仕組みではありません。深さ、位置、端部の納まりが合っていないと、根が下を通ったり、端を回り込んだりすることがあります。資材だけへ依存せず、植栽基盤の拡張や舗装構造の見直しと組み合わせます。


根の行き先を塞ぐだけでは、植栽側の土壌不足を悪化させるおそれがあります。舗装側への伸長を制限するなら、反対側や下方へ根が伸びられる土壌量と空隙を確保することが重要です。四方を狭い範囲で囲う計画は、樹木の生育や安定性へ影響する可能性があるため慎重に判断します。


計画時には、建物の基礎、擁壁、排水管、給水管、ガス管、電気・通信配管などの地下設備を確認します。掘削前に図面や現地表示で埋設物を把握し、必要に応じて設備管理者や施工会社へ確認します。連続した仕切りを設けると土中の水の動きが変わる場合があるため、敷地勾配や排水先との整合も必要です。


既存樹木の近くへ後から仕切りを設置すると、掘削時に根を切る可能性があります。太い根や支持に関わる根の切断は、樹勢や安定性へ影響し得るため、根の位置を確認せずに溝を掘るのは避けます。樹木の大きさ、傾き、根元の状態、施工範囲を確認し、樹木診断や造園施工に詳しい専門家と方法を検討します。


新しく庭木を植える場合は、既存樹木への後施工より計画しやすくなります。将来の樹木の大きさを想定し、舗装や建物側への根の進行を抑えつつ、庭側には十分な根域を残します。地表のデザインだけでなく、地下で根が利用できる空間まで設計することがポイントです。


工夫3 根の成長に対応できる舗装構造を選ぶ

庭木の近くでは、根の成長を完全に止めようとするより、変化が生じたときに点検や部分補修を行いやすい舗装を選ぶ方法があります。舗装の種類によって、変形の現れ方や修繕のしやすさが異なります。


一体型のコンクリート舗装は、用途に合った構造で施工すれば清掃しやすく、車両や歩行に対応できます。一方、局所的に下から押し上げられるとひび割れが生じ、部分補修の跡が目立つことがあります。庭木の近くで採用する場合は、設計荷重、舗装厚、路盤、目地、排水勾配、植栽帯との境界を一体で検討します。


複数の舗装材を並べる構造は、変形した部分を取り外し、下地を確認して再施工しやすいことが利点です。ただし、舗装材を分割すれば根上がりが起きなくなるわけではありません。下地の締め固め不足や排水不良があれば、根上がりとは別に沈下やがたつきが生じます。


砂利敷きは、樹木周辺の硬い舗装面を減らし、状態を確認しやすくする方法の一つです。根が地表へ現れたときも、一体型舗装のような連続したひび割れは生じにくくなります。一方、砂利の種類や厚さによっては歩きにくく、車いす、ベビーカー、台車、自転車の通行に向かないことがあります。主要な移動経路は平坦で安定した舗装とし、砂利は樹木周囲の限定的な範囲へ使うなど、利用者に合わせて配置します。


水を地中へ通しやすい舗装も選択肢になります。ただし、透水性のある表面材を使うだけで根上がりを防げるとは限りません。路盤や路床が強く締め固められていたり、排水先がなかったりすると、水が滞留して舗装や樹木へ悪影響を及ぼす場合があります。表面材だけでなく、下地、土壌、排水先まで含めて設計します。


舗装と植栽帯の境界には、幹や根元の将来の肥大を見込んだ余白を持たせます。硬い縁材を根元へ寄せすぎると、根や根元が太くなった際に力が集中します。境界部は点検しやすく、必要に応じて広げたり交換したりできる構成が管理しやすいでしょう。


駐車場では、歩行用舗装より大きな荷重がかかります。車輪の通過位置と主要な根域をできるだけ重ねず、植栽部分へ車両が乗り入れない納まりにします。根上がりや空洞が生じた状態で車両が繰り返し通ると破損が進むことがあるため、段差やひび割れを見つけたら早めに確認します。


根上がり対策では、割れない舗装を探すのではなく、根が伸びられる環境と、舗装の支持力・補修性を両立させることが重要です。樹木周辺へ余白を設け、用途に合った下地をつくり、必要な部分だけを直せる構成にすると、長期的な管理負担を抑えやすくなります。


工夫4 土壌環境と排水計画を改善する

根が舗装のすぐ下へ広がる背景には、植栽部分の土壌環境が関係していることがあります。樹木の周囲の土が過度に締め固められ、根が利用できる空隙が少ないと、根系の発達が制限されます。その結果、条件のよい表層や舗装下の隙間へ根が伸びる場合があります。


対策では、庭木の周囲に根が伸びられる土壌量を確保します。土壌改良が必要な場合でも、既存の根を傷つけない方法を選ぶことが重要です。根元を深く掘り返したり、幹の周囲へ大量の土を盛ったりすると、根や幹の根元の環境を急に変えてしまうため避けます。


土壌改良は、表面へ柔らかい土を足すだけでなく、根が利用できる範囲、土の硬さ、排水性、通気性を確認して計画します。植栽帯が狭い場合は、周辺の舗装を一部減らして土の面積を広げることも検討します。既存樹木では根の位置が見えにくいため、むやみに深く耕さず、施工範囲と方法を専門家へ確認します。


排水計画では、根元が長時間過湿になることも、植栽部分が極端に乾燥することも避けます。舗装の勾配、雨どいの排水先、地盤の水はけ、植栽帯の高さを確認し、必要な水分を確保しながら余分な水が滞留しない状態を目指します。根の伸びる方向を排水だけで制御できるわけではないため、土壌量や舗装構造と併せて考えます。


舗装の割れ目から水が入り、細かな下地材が流出すると、空洞や沈下につながる場合があります。ひび割れを見つけたら、表面を埋めるだけでなく、下地の流出、がたつき、水たまり、排水設備の詰まりがないか確認します。


雨どいの排水や屋外水栓の水を一か所へ流し続けると、過湿、洗掘、土壌流出の原因になることがあります。逆に、屋根や舗装からの雨水をすべて植栽帯の外へ排出すると、乾燥しやすくなる場合があります。敷地条件に応じて、水が集中しすぎず、滞留もしない経路を整えます。


土壌と排水の改善は、舗装表面の補修ほど変化が見えやすい対策ではありません。しかし、根が利用できる空間と適切な水分・空気を確保することは、樹木の健全性を保ち、舗装との干渉を減らすための基礎になります。


工夫5 定期点検で小さな変化を早期に発見する

根上がりは、ある日突然大きな段差として現れるとは限りません。最初は舗装材のわずかな傾き、目地の開き、細いひび割れ、縁材のずれとして現れ、根の肥大や雨水の浸入、荷重などによって進行することがあります。


点検では、庭木の根元だけでなく、周囲の舗装も確認します。根の広がる範囲は樹種や土壌条件で異なり、幹から離れた場所へ影響が表れることもあります。舗装の端部、目地、排水設備の周辺、縁石との境界、車輪が通る位置は変化を確認しやすい場所です。


歩いたときのがたつき、舗装材を踏んだときの異音、以前はなかった水たまりなども点検の手掛かりになります。ただし、それだけで根上がりと断定はできません。下地の空洞、沈下、排水不良など別の原因もあるため、複数の兆候を確認します。


同じ位置と角度から写真を撮り、スケールや定規を写し込むと、変化を比較しやすくなります。ひび割れの長さ、段差のおおよその高さ、水たまりの範囲、樹木の傾き、根元の土の盛り上がりなどを記録します。大きさを測るときは、通行の妨げにならないよう安全を確保してください。


小さな段差でも、人が頻繁に通る場所では転倒につながるおそれがあります。補修まで時間がかかる場合は、危険箇所を避ける動線を設ける、目立つ表示をする、仮の段差解消を専門業者へ依頼するなど、先に安全を確保します。


見えている根を所有者の判断だけで切ることは避けます。根の役割は外見だけでは判断しにくく、切断位置や本数によって樹木の生育や安定性へ影響する可能性があります。舗装を守るために根の処置が必要な場合は、樹木の状態と支持根を確認できる専門家へ相談します。


強風や大雨の後には、通常の点検とは別に、樹木の新たな傾き、根元の浮き、幹周りの隙間、舗装の急な変化を確認します。樹木が傾いた、根元の土が大きく動いた、太い根が切れた・露出したといった異常がある場合は、その周囲へ近づかず、早めに専門家へ連絡します。


定期点検は、舗装が大きく壊れる前に対策を始めるための重要な作業です。補修費用や工事規模だけでなく、通行時の安全を守るためにも、庭木の成長と舗装の変化を継続して確認する仕組みを整えておきます。


新築時に考えておきたい植栽とエクステリアの配置

新築時は、建物、駐車場、アプローチ、門まわり、庭木、地下設備を同時に計画できるため、根上がり対策を組み込みやすい段階です。完成直後の見栄えだけでなく、庭木が成長した後の空間を想定します。


植栽計画では、苗木の大きさではなく、成長後に想定される樹高、樹冠、幹や根元の太さを基準に配置します。建物の窓や外壁との関係だけでなく、舗装、排水設備、境界構造物、地中配管、照明基礎などとの位置関係も確認します。


玄関アプローチのすぐ横へ庭木を配置すると、完成直後は緑を身近に感じられますが、成長後に歩行幅が狭くなったり、根元が舗装へ接触したりする可能性があります。通路の曲線、植栽帯の幅、必要な有効幅を調整し、成長後も安全に通れる空間を残します。


駐車場では、車輪が通る位置と根域をできるだけ重ねないことが基本です。車両の乗り入れによって植栽部分の土が締め固められると、根の生育環境が悪化します。地表で植栽スペースを区切るだけでなく、地下でも根が利用できる土壌を確保します。


地中配管の経路も、植栽計画と同時に整理します。配管周辺は施工時に土が掘り返されており、条件によっては根が伸びやすい経路になることがあります。将来の配管修理で主要な根を切らずに済むよう、樹木と配管の位置を離し、点検口や更新経路も確保します。


舗装材は、場所ごとの使い方に合わせて選びます。車両が通る部分には荷重へ対応した構造が必要ですが、庭木の周囲まで同じ硬い舗装で覆う必要はありません。植栽帯との間へ点検・調整しやすい部分を設けることで、根の成長余地と補修性を確保しやすくなります。


施工中は、植栽位置、配管経路、排水設備、地中の仕切り、舗装下地などを図面と写真で記録します。完成すると見えなくなる情報を残しておけば、将来の補修、植え替え、設備工事の際に役立ちます。


既存の庭で根上がりが起きたときの改修手順

既存の庭で舗装割れや段差を見つけた場合は、すぐに表面だけを埋め戻すのではなく、安全を確保し、原因を整理してから改修方法を決めます。


まず、影響の範囲と通行上の危険を確認します。人がつまずく段差、舗装材の大きながたつき、車両走行に支障がある変形があれば、補修までの間は危険箇所を避けられるようにします。樹木の傾きや根元の浮きも同時に見られる場合は、近づかず専門家へ相談します。


次に、変形の原因を確認します。庭木の近くにあるひび割れでも、すべてが根上がりとは限りません。下地の施工不良、地盤沈下、排水不良、車両荷重、寒冷地での凍結と融解などが単独または複合している場合があります。原因を誤ると、舗装を直しても再発する可能性があります。


根上がりが確認されたら、樹木を残す、移植する、別の樹木へ植え替える、撤去するという選択肢を比較します。樹木を残す場合は、舗装範囲を縮小できるか、植栽帯を広げられるか、通路を移動できるかを検討します。元と同じ位置へ同じ舗装を戻すだけでは、根が再び干渉する可能性があります。


舗装を撤去するときは、表面から見えない根を傷つけないよう慎重に作業します。重機で一気に掘削するのではなく、根の位置を確認しながら舗装と下地を取り除きます。太い根や根元に近い部分が現れた場合は、作業を止めて専門家の判断を仰ぎます。


露出した根を舗装の高さに合わせて削る方法は避けます。根の健康や支持力へ影響する可能性があるためです。必要に応じて舗装範囲を減らす、通路をずらす、舗装高さを調整する、部分的に取り外し可能な材料へ変えるなど、根を残せる設計を優先します。


舗装の高さや範囲を変えると、歩行面の勾配や雨水の流れも変わります。建物側へ水が流れないか、出入口へ新たな段差ができないか、植栽部分に水が滞留しないかを確認します。見た目だけでなく、安全性と排水性を含めて納まりを決めます。


改修後は、根があった位置、舗装を撤去した範囲、変更した下地、排水方向、撮影日を記録します。次回の点検や補修時に同じ場所を比較できるよう、図面と写真を保管しておきます。


根上がり対策で避けたい施工と判断

根上がり対策では、舗装を強くすれば解決すると考えがちです。しかし、根が利用できる空間を確保しないまま舗装だけを厚くしても、問題が別の場所へ移ったり、将来の補修が難しくなったりする場合があります。


根の上へ薄くモルタルやコンクリートなどを重ねて平らに見せるだけの補修も、長期的な解決になりにくい方法です。根がさらに太くなれば再び持ち上がる可能性があり、根元を硬い材料で覆うことで樹木の生育環境を悪化させるおそれもあります。


太い根を一度に複数切ることは避けます。舗装側の問題が一時的に解消しても、吸水や樹体の支持へ影響し、樹勢低下や安定性の低下につながる可能性があります。根の切断が避けられない場合は、切る位置、本数、樹木の状態を専門家が確認し、必要な安全対策と経過観察を計画します。


根元へ大量の土を盛って段差を隠す方法も適切ではありません。幹の根元や既存の根を深く埋めると、通気や水分環境が変わり、樹木へ負担をかける場合があります。舗装面を上げる場合も、根元を埋めない納まりを検討します。


反対に、根の周囲の土を大きく削り取ることも避けます。根が長時間露出すると乾燥や損傷を受けやすくなります。作業中に根が現れた場合は、踏みつけや乾燥を防ぎ、自己判断で削ったり切ったりせず、適切な方法で保護します。


樹種や状態を確認せず、すべての庭木へ同じ方法を当てはめることもできません。根の分布、成長速度、耐乾性、土壌条件、舗装用途は現場ごとに異なります。他の現場で有効だった方法でも、そのまま使えるとは限りません。


根上がり対策では、舗装の見た目を早く戻すことより、通行の安全を確保し、樹木と舗装の双方に無理のない状態をつくることが重要です。樹木の傾き、根元の大きな浮き、太い根の切断、急なひび割れ拡大などがある場合は、自己判断で処置せず専門家へ相談します。


庭木と舗装を長く共存させる管理の考え方

庭木と舗装を長く共存させるには、完成時点をゴールにしない管理計画が必要です。樹木は年々成長し、土壌や排水の状態も時間とともに変化します。設計時に余白を確保していても、落ち葉や土の堆積、周辺工事、車両の乗り入れなどで条件が変わることがあります。


日常管理では、樹木の周囲へ重い物を長期間置いたり、車両を繰り返し乗り入れたりしないようにします。物置、資材、駐車によって土が締め固められると、根の生育環境が悪化します。根元周辺を保護し、水と空気が届く状態を維持します。


剪定は、枝葉を整えるだけでなく、樹木全体の状態を観察する機会です。幹の傾き、根元の盛り上がり、樹皮の傷み、枯れ枝、舗装との接触を確認します。ただし、強い剪定を繰り返して樹木を小さく保てば根上がりを防げるとは限りません。樹種と樹齢に合った剪定を行います。


舗装については、目地の開き、がたつき、ひび割れ、水たまりを確認します。排水設備に落ち葉や土が詰まると、過湿や土壌流出を招くことがあります。清掃後も同じ場所へ水がたまる場合は、表面だけでなく勾配や下地を点検します。


庭を改修するときは、既存の樹木と地下環境を計画の前提にします。門扉、照明、配管、物置などを追加する際、根域へ基礎や配管を設けると根を傷つける可能性があります。地上では樹木から離れて見える工事でも、地下では根と干渉する場合があるため、掘削前に確認します。


将来の変化を前提に、取り外しや部分補修がしやすい構成にしておくことも大切です。植栽周辺だけを交換できる舗装や、植栽帯を広げられる境界にすると、成長に合わせた調整を行いやすくなります。


根上がりを完全にゼロにすることだけを目標にすると、樹木の成長を過度に制限する設計になりがちです。大切なのは、危険な段差や舗装割れのリスクを抑えながら、樹木が健全に成長できる環境を維持することです。変化を早く見つけ、必要な範囲を調整できるエクステリアであれば、庭木と舗装を長く共存させやすくなります。


まとめ

庭木の根上がりによる舗装割れのリスクを抑えるには、割れた表面だけでなく、根が利用できる土壌、舗装下地、排水、動線、地下設備まで確認する必要があります。


基本となる工夫は、樹木と舗装の距離を確保することです。将来の成長に対応できる植栽スペースを設け、必要に応じて通路や駐車位置を樹木から離します。距離を取りにくい場所では、根域制御を補助的に使いながら、根が別の方向へ伸びられる土壌を確保します。


舗装は、用途に必要な支持力を備え、変化が生じたときに点検・部分補修しやすい構造を選びます。砂利や植栽帯を緩衝部分として使う場合は、主要動線の歩きやすさにも配慮します。透水性のある舗装も、表面材だけで判断せず、下地と排水先を含めて計画します。


土壌の締め固めや排水不良は、樹木の生育環境と舗装の安定性の両方へ影響します。根元を深く掘る、大量に盛土する、太い根を自己判断で切るといった処置は避け、必要に応じて専門家へ相談します。


施工後も、舗装の傾き、ひび割れ、水たまり、樹木の傾き、根元の浮きを定期的に確認します。同じ位置から写真を撮り、段差やひび割れの大きさを記録すれば、変化を比較しやすくなります。


現地の位置情報、写真、測定結果、改修内容は、スマートフォンや紙・デジタルの点検台帳へまとめておくと、施工前後の比較や関係者との情報共有に役立ちます。庭木と舗装を長く安全に維持するため、計画、施工、点検、補修を一つの流れとして管理していきましょう。


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