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電子納品要領で検査用ビューア準備に迷わない5ステップ

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万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

目次

検査用ビューアは電子納品の最後ではなく最初に考える

ステップ1 契約で指定された電子納品要領と検査方法を確認する

ステップ2 検査で見せる成果品と閲覧対象ファイルを整理する

ステップ3 フォルダ構成と管理情報から迷わず開ける状態にする

ステップ4 検査用端末で実際に表示確認を行う

ステップ5 操作手順と不具合時の説明資料を準備する

まとめ 電子納品要領に沿ったビューア準備は現場記録の整え方で決まる


検査用ビューアは電子納品の最後ではなく最初に考える

電子納品要領に沿って成果品をまとめるとき、納品直前に慌てやすい作業の一つが検査用ビューアの準備です。ここでいう検査用ビューアとは、電子成果品の内容を検査時に確認しやすくするための閲覧環境や閲覧ソフト、または成果品を探すための補助的な確認手順を指します。書類、写真、図面、測量成果、台帳、報告書などを所定の形式で整理していても、検査当日に目的のファイルをすぐ開けない、関連資料の場所を説明できない、別端末では表示が崩れるといった状態になると、成果品そのものの確認とは別のところで時間を取られてしまいます。


ただし、検査用ビューアは電子納品要領に必ず同梱を求められる成果品そのものとは限りません。発注者の運用、案件の種類、検査方法、使用端末、提出媒体によって扱いが変わります。電子納品要領・基準で重視されるのは、適用される要領に従ってフォルダ構成、管理情報、ファイル名、ファイル形式などを整えることです。閲覧性を高めるための工夫は重要ですが、正式な電子成果品の構成や管理情報との整合を壊してまで行うものではありません。


特に注意したいのは、電子納品チェックと検査用ビューアの役割を混同しないことです。電子納品チェックシステムは、管理ファイル、フォルダ名、ファイル名などが要領・基準に合っているかを確認するための支援として使われます。一方で、報告書の内容、図面の中身、写真の妥当性、出来形や品質管理資料の説明内容まで自動的に保証するものではありません。検査用ビューアも同じで、画面上で見やすく表示できたからといって、成果品の内容確認が不要になるわけではありません。


だからこそ、検査用ビューアの準備は納品直前の飾りではなく、成果品整理の初期段階から考えるべき項目です。後から見やすくしようとして、写真を任意のフォルダへ複製したり、図面を説明順に並べ替えたり、管理情報にない説明用ファイルを正式成果品の中へ混ぜたりすると、かえって整合性が分かりにくくなることがあります。検査での見え方を意識しながらも、正式な電子成果品と説明補助資料の境界を明確にしておくことが大切です。


電子納品要領に対応する実務では、要領そのものを読むだけでなく、実際の検査でどの資料がどの順序で確認されるかを想定する必要があります。工事写真、出来形管理資料、品質管理資料、図面、打合せ記録、段階確認資料などは、検査時に参照されやすい資料です。これらがどこに格納され、管理情報ではどのように説明され、必要な閲覧ソフトで問題なく開けるかをあらかじめ確認しておくと、検査時の説明が安定します。


検査用ビューアを準備するということは、単にソフトを用意することではありません。どの資料をどの順序で確認してもらうのか、関連する写真や図面にすぐ移動できるのか、ファイル名や管理情報から内容を推測できるのか、別端末でも同じように再現できるのかを確認する作業です。電子納品要領に沿った成果品は、ルールどおりに格納されていることが前提です。そこに加えて、検査の場で探しやすく、開きやすく、説明しやすい状態に整えることが、実務上の品質を高めます。


また、検査用ビューアの扱いは案件ごとに異なります。発注者が指定する確認方法がある場合は、受注者側で自由に閲覧環境を変えるべきではありません。閲覧ソフトを同梱してよいのか、提出成果品とは別に説明用資料を用意してよいのか、発注者側の端末を使うのか、受注者の端末で説明するのかによって、準備すべき内容は変わります。事前協議や中間確認の段階で閲覧方法を確認しておくことが、納品直前の手戻りを防ぐ近道です。


この記事では、電子納品要領で検査用ビューア準備に迷わないための流れを、5つのステップに分けて解説します。特定の民間ソフトや機器に依存せず、どの現場でも応用しやすい実務目線で整理します。大切なのは、成果品を作る側の都合ではなく、検査する側が迷わず確認できる状態を目指すことです。


ステップ1 契約で指定された電子納品要領と検査方法を確認する

最初に行うべきことは、契約書類、特記仕様書、事前協議資料などで指定されている電子納品要領・基準の範囲を確認することです。電子納品要領と一口に言っても、工事、業務、図面、写真、測量成果、地質・土質調査成果など、対象となる成果品によって確認すべき内容が変わります。さらに、発注機関、契約時期、案件の種別によって、適用する要領の版、運用ルール、提出方法、検査時の確認方法が異なる場合があります。過去の現場で使った方法をそのまま流用するのではなく、今回の案件で何が指定されているかを押さえることが出発点です。


この段階で特に確認したいのは、成果品の提出方法と検査時の閲覧方法です。電子媒体で提出するのか、オンラインで提出するのか、検査当日は提出済みデータを発注者側が確認するのか、受注者が持参した端末で説明するのかによって、ビューア準備の粒度が変わります。提出データそのものに閲覧用の補助情報を含める場合と、検査説明用に別途閲覧環境を準備する場合では、管理すべき範囲も異なります。ここを曖昧にしたまま進めると、納品直前にこのファイルを入れてよいのか、説明用の索引は成果品に含めるのか、といった迷いが生じます。


電子納品要領では、成果品のフォルダ構成や管理情報が重要です。そのため、検査で見やすくする目的で、正式な成果品データの階層やファイル名を勝手に変更するのは避けるべきです。閲覧性を高めること自体は大切ですが、電子納品要領に基づく成果品の構造を壊さない範囲で行う必要があります。正式な電子成果品は要領どおりに整え、検査説明の補助が必要な場合は、その扱いを別途確認して整理するのが安全です。


ビューアの扱いについては、あらかじめ発注者に確認しておくと安心です。閲覧ソフトを使ってよいのか、インストール不要の形式が望ましいのか、検査時に利用する端末の制限があるのか、外部記録媒体の接続が認められるのか、インターネット接続が使えるのか、セキュリティ上の制約があるのかを確認します。検査会場によっては、自由にソフトを追加できない端末を使う場合もあります。その場合、受注者側でどれだけ見やすい閲覧環境を準備しても、実際の検査環境で使えなければ意味がありません。


ここで重要なのは、検査用ビューアを便利なものとしてではなく、検査方法を支える準備として位置づけることです。検査担当者が成果品をどう確認するのか、どの資料を重点的に見るのか、どの形式なら問題なく開けるのかを早めに把握しておけば、後工程の整理が安定します。事前協議の段階で、検査時の閲覧環境、使用端末、閲覧対象、補助資料の扱いについて確認しておくだけでも、納品直前の手戻りは減ります。


さらに、要領の版や適用範囲にも注意が必要です。フォルダ名、管理情報の記入項目、ファイル形式、写真や図面の整理方法などは、案件ごとの指定を優先して確認します。過年度資料を参照する場合でも、過去のやり方が今回も正しいとは限りません。検査用ビューアの準備も同じで、過去に便利だった方法を無条件に採用するのではなく、今回の電子納品要領と検査方法に合っているかを確認することが大切です。


最初のステップで確認した内容は、作業担当者だけでなく、現場代理人、主任技術者、管理担当、協力会社の関係者にも共有しておくと効果的です。成果品を作る人と検査で説明する人が別の場合、ビューア準備の方針が伝わっていないと、最後に説明用データを作り直すことになりがちです。電子納品要領に沿った正規の成果品を守りながら、検査時に迷わない閲覧環境を作るためには、最初の確認と共有が何より重要です。


ステップ2 検査で見せる成果品と閲覧対象ファイルを整理する

次に、検査時に閲覧対象となる成果品を整理します。電子納品では、すべてのファイルを納めるだけでなく、どの資料がどの目的で使われるのかを理解しておく必要があります。検査用ビューアを準備するときは、単にフォルダ全体を開けるようにするのではなく、検査で参照されやすい資料、説明の根拠になる資料、発注者から確認される可能性が高い資料をあらかじめ把握しておくことが大切です。


工事関係の電子納品では、写真、出来形、品質、施工計画、打合せ記録、段階確認、材料関係、図面、測量成果など、多くの種類のデータが存在します。これらはそれぞれ形式も整理方法も異なります。写真は撮影日、工種、測点、施工段階などで確認されることが多く、図面は変更履歴や最終版との関係が重要になります。報告書や管理資料は、本文だけでなく添付資料との対応も見られます。ビューア準備では、こうした資料ごとの見られ方を意識して、検査の流れに沿って閲覧しやすい状態を作ります。


この段階で避けたいのは、正式な成果品データと検査説明用データを混同することです。正式な電子成果品は電子納品要領に従って整理されるべきものであり、検査説明の都合で自由に加工してよいものではありません。一方で、検査時の説明を円滑にするために、どのフォルダにどの資料があるかを示す案内資料や操作メモを別途用意することは有効です。ただし、それを成果品に含めるのか、説明補助として持参するのかは、事前に取り扱いを確認する必要があります。


閲覧対象ファイルの整理では、ファイル形式ごとの開き方も確認しておきます。PDF形式の書類、写真、図面データ、表形式の管理資料、測量成果、地質・土質調査成果、三次元モデルや点群など、案件によって扱うデータは変わります。電子納品用のビューアが管理情報やXMLを閲覧できても、オリジナルファイルの中身まで同じ画面で確認できるとは限りません。各成果品の内容を確認するには、それぞれの形式に対応した閲覧環境や確認用データが必要になる場合があります。


特に、容量の大きいデータや三次元的なデータは、端末性能や表示設定によって閲覧性が大きく変わります。正式な成果品として提出する形式と、検査で説明するための軽量な確認用ファイルを分けて準備する場合は、両者の関係を明確にしておく必要があります。確認用ファイルだけを見れば十分だと誤解されないよう、正式な成果品の所在、元データとの関係、作成目的を説明できる状態にしておくことが重要です。


また、ファイル名だけで内容が分かるかどうかも重要です。電子納品要領では、成果品ごとに命名規則や管理情報が定められている場合があります。そのため、自由な長い名前を付けることはできないことがありますが、管理情報や説明資料で内容を補うことはできます。検査用ビューア上で似た名前のファイルが並ぶ場合、どの資料が最終版なのか、どの資料が参考資料なのか、どのファイルを先に開けばよいのかが分かりにくくなります。ファイル自体を勝手に変更するのではなく、案内の仕組みで迷いを減らすことが実務上のポイントです。


成果品の整理では、不要ファイルの混入にも注意します。作業中の一時ファイル、旧版の確認用ファイル、個人的なメモ、未確認の変換ファイルなどが成果品フォルダに残っていると、検査時に誤って開かれる可能性があります。正式な成果品として納めるもの、社内保管用として残すもの、検査説明用に使うものを分けて管理し、提出対象に不要なファイルが含まれないように確認します。似た名称の旧版ファイルが残っていると、どれが正しい成果か説明に時間がかかります。


閲覧対象の整理は、検査用ビューアの操作性にも直結します。ビューアがどれだけ高機能でも、成果品側の分類が曖昧であれば、目的の資料にたどり着くまでに時間がかかります。逆に、成果品の種類、関連資料、確認順序が整理されていれば、シンプルな閲覧環境でも十分に分かりやすくなります。電子納品要領に沿っているかどうかを確認するだけでなく、検査担当者が資料を探す場面を想定し、閲覧対象を整理することが、迷わないビューア準備の土台になります。


このステップでは、実際の検査で質問されそうな項目を想定して、関連ファイルにすぐたどり着けるかを確認しておくと効果的です。ある施工箇所について、写真、出来形資料、図面、協議記録を続けて確認できるかを試します。ここでフォルダを何度も戻ったり、ファイル名だけでは判断できなかったりする場合は、検査時にも同じ迷いが発生します。ビューア準備とは、表示環境の準備であると同時に、成果品同士の関係を説明できるようにする作業でもあります。


ステップ3 フォルダ構成と管理情報から迷わず開ける状態にする

検査用ビューアで迷わないためには、フォルダ構成と管理情報の整合が非常に重要です。電子納品要領では、成果品をどのフォルダに格納するか、どの管理情報に何を記入するか、ファイルとの関連をどう持たせるかが基本になります。閲覧環境はその情報をもとに成果品を表示することが多いため、フォルダの位置、ファイル名、管理情報の記載内容がずれていると、開けない、表示されない、関連付けが分かりにくいといった問題が起こります。


よくあるつまずきは、作業中の整理フォルダと電子納品用フォルダを同じ感覚で扱ってしまうことです。現場内では、担当者別、日付別、工種別など、作業しやすい分類でファイルを管理することがあります。しかし、電子納品では要領に沿った構成が優先されます。検査用ビューアで見やすくするために作業用の分類をそのまま持ち込むと、電子納品要領で求められる構成と合わなくなる場合があります。作業中の便利さと、納品時の正しさは分けて考える必要があります。


管理情報の入力内容も、検査時の探しやすさに影響します。ファイルが正しい場所にあっても、管理情報の名称、日付、分類、説明、関連付けが不十分だと、ビューア上で内容を判別しにくくなります。特に、写真や書類が大量にある場合、管理情報は閲覧時の索引として機能します。検査担当者が画面上で一覧を確認したときに、何の資料なのか、どの工種に関するものなのか、どの段階の記録なのかが分かるように整えることが重要です。


ファイル名やフォルダ名では、文字化けや扱いにくい名称にも注意します。自分の端末では問題なく開けても、別の端末や別の環境では文字が正しく表示されないことがあります。特殊な記号、環境依存文字、極端に長い名称、似た名称の連番は、検査時の混乱につながります。電子納品要領で定められた命名方法がある場合はそれに従い、自由に名称を付けられる範囲でも、後から見て分かりやすく、かつ安定して扱える名称を意識します。


また、正式な成果品フォルダの外にあるファイルを参照していないかも確認します。作業中は、別フォルダにある図面、写真、表データをリンクして使っていることがあります。しかし、納品用にコピーした後、そのリンク先が存在しないと、検査用端末では開けなくなります。報告書内の参照、図面からの外部参照、表データのリンク、説明用ファイルの相対位置などは、納品フォルダ内で完結しているかを確認します。ビューアで開けない原因の多くは、ファイルそのものの問題ではなく、参照関係の切れにあります。


フォルダ構成を確認するときは、電子納品のチェックだけでなく、実際に上位フォルダから順にたどって目的のファイルへ到達できるかを試します。管理情報上の名称と実際のファイル内容が一致しているか、同じ資料が複数箇所に存在していないか、最終版と旧版が混ざっていないかを確認します。検査用ビューアで一覧表示したときに、重複や空フォルダ、不自然な分類が見える場合は、成果品整理の段階で見直しが必要です。


ここで意識したいのは、ビューアに頼りすぎないことです。ビューアは成果品を見やすくする手段ですが、元データの構成が乱れていれば限界があります。電子納品要領に沿ったフォルダと管理情報が整っていることが、ビューア準備の前提です。見た目だけを整えるのではなく、正規の構成、管理情報、ファイル実体が対応している状態を作ることで、検査時の説明にも説得力が出ます。


さらに、検査では一つの資料だけでなく、複数の資料を横断して確認されることがあります。写真で施工状況を確認し、図面で位置を確認し、出来形資料で数値を確認し、協議記録で変更理由を確認するような流れです。このとき、関連資料がどこにあるかを説明できる状態にしておくと、検査がスムーズになります。フォルダ構成と管理情報は、単なる形式ではなく、資料同士のつながりを示す地図のような役割を持っています。


ステップ4 検査用端末で実際に表示確認を行う

フォルダ構成と管理情報を整えたら、必ず検査用端末を想定した表示確認を行います。自分が普段使っている作業端末では問題なく開けるファイルでも、別の端末では表示が遅い、文字が崩れる、写真が開かない、図面の一部が欠ける、関連ファイルが見つからないといった問題が起こることがあります。検査用ビューアの準備で大切なのは、自分の環境で開けることではなく、検査時に使う環境に近い条件で再現できることです。


表示確認では、まず成果品フォルダを提出時に近い状態で開いてみます。作業中の端末では、必要な設定や補助ファイルが知らないうちに残っていて、問題が表面化しない場合があります。別の端末、別のユーザー環境、外部媒体からの起動、読み取り専用に近い状態などを想定し、納品データだけで目的の資料が開けるかを確認します。検査用ビューアが特定の端末内の設定に依存している場合、検査会場で再現できない可能性があります。


次に、代表的なファイルを一通り開きます。報告書のPDF、工事写真、図面、管理資料、測量成果、容量の大きい資料など、種類ごとに確認します。全ファイルを手作業で細かく見るのは現実的でない場合もありますが、検査で参照されやすい資料、容量が大きい資料、変換した資料、外部参照がある資料は重点的に確認します。特に、最終版として提出する図面や報告書は、ページ抜け、文字化け、画像の欠落、縮尺や向きの違いがないかを確認しておきます。


ビューアの起動手順も検査前に確認します。どのファイルを開けば閲覧を開始できるのか、最初の画面で何が表示されるのか、検索や絞り込みの操作は分かりやすいか、フォルダを直接開く場合とビューアから開く場合で表示内容に差がないかを確認します。操作に慣れている担当者だけが分かる状態では、検査時に説明が止まりやすくなります。初めて見る人でも入口が分かる状態にしておくことが理想です。


容量の大きいデータがある場合は、表示速度にも注意が必要です。写真が大量にある場合、一覧表示に時間がかかることがあります。三次元モデルや点群などを含む場合、端末性能によって操作が重くなることがあります。検査の場で読み込みに時間がかかると、資料の内容ではなく操作環境に意識が向いてしまいます。すべてを高精細なまま見せる必要があるのか、検査説明用には軽量な確認用データも用意した方がよいのかを検討します。ただし、正式な成果品との関係が曖昧にならないよう、確認用データの位置づけは明確にしておきます。


表示確認では、検索性も見ます。検査中に特定の工種、測点、日付、写真番号、資料名を聞かれたとき、すぐに目的の資料を見つけられるかを試します。ビューアに検索機能がある場合でも、管理情報の入力が不十分だと検索に引っかからないことがあります。逆に、検索機能に頼らずフォルダ階層から探す場合でも、分類が分かりにくいと時間がかかります。検査で想定される質問をいくつか決めて、実際に探す練習をしておくと、準備不足に気づきやすくなります。


さらに、検査用端末の制約も確認します。外部媒体の読み込み可否、インターネット接続の有無、閲覧ソフトの追加可否、画面解像度、表示拡大の設定、セキュリティ制限などは、閲覧性に影響します。検査会場で発注者側の端末を使う場合、受注者が自由に環境を変えられないことがあります。そのため、特定の設定に依存したビューアではなく、できるだけ汎用的に開ける形式を意識することが大切です。


最後に、表示確認の結果は記録しておきます。いつ、どのデータを、どの環境で確認したのか、不具合があった場合はどのように修正したのかを残しておくと、検査前の社内確認や発注者への説明に役立ちます。電子納品では、データの正しさだけでなく、提出前に適切に確認したことも重要です。検査用ビューアの表示確認は、単なる動作チェックではなく、電子成果品を確実に見てもらうための品質確認だと考えるとよいでしょう。


ステップ5 操作手順と不具合時の説明資料を準備する

検査用ビューアが問題なく動くことを確認したら、操作手順と不具合時の対応を準備します。検査当日は、限られた時間の中で多くの資料を確認します。担当者がその場で口頭説明だけに頼ると、操作に慣れていない人が引き継いだ場合や、質問が重なった場合に混乱しやすくなります。簡潔な操作手順を用意しておけば、誰が対応しても同じ流れで成果品を示しやすくなります。


操作手順に含めたいのは、閲覧開始の方法、主な資料の探し方、検査でよく使うフォルダの位置、検索や絞り込みの方法、開けない場合の代替確認方法です。長大な説明書にする必要はありません。むしろ、検査の場で使う資料としては、必要な操作に絞った短い案内の方が実用的です。ただし、正式な成果品データと説明補助資料の区別は明確にします。説明補助資料を成果品に含める場合は、電子納品要領や発注者の指示に反しないかを確認します。


不具合時の説明も準備しておくと安心です。閲覧ソフトが起動しない場合はフォルダから直接対象ファイルを開く、図面データがうまく表示されない場合は確認用のPDFで内容を確認する、容量の大きいデータが重い場合は代表範囲から確認する、といった代替手順を決めておきます。大切なのは、トラブルを完全にゼロにすることだけでなく、起きたときに検査を止めないことです。


また、検査で説明する担当者は、ビューアの操作だけでなく、成果品の構成も理解しておく必要があります。どこに何が入っているか、正式なデータはどれか、参考資料はどれか、旧版が残っていないか、管理情報とファイル実体がどう対応しているかを把握しておきます。ビューアがあれば誰でも簡単に見られると思いがちですが、検査では資料の意味や作成経緯まで確認されることがあります。閲覧環境と説明内容を結びつけて準備することが重要です。


操作手順を作るときは、専門用語を詰め込みすぎないようにします。電子納品の担当者にとっては当たり前の用語でも、検査の場では複数の立場の人が資料を見ることがあります。フォルダ名や管理項目の説明は、できるだけ実務上の意味に置き換えて伝えます。たとえば、単に管理情報と呼ぶだけでなく、資料を探すための一覧情報であることを説明すると、ビューア上の見方が伝わりやすくなります。


検査前には、社内で簡単なリハーサルを行うと効果的です。担当者以外の人に操作してもらい、目的の資料にたどり着けるかを確認します。作成者はフォルダ構成を理解しているため、多少分かりにくくても無意識に補って操作してしまいます。しかし、初めて見る人が迷う箇所は、検査担当者も迷う可能性があります。第三者の目で確認することで、説明不足や案内の弱い部分が見つかります。


さらに、修正履歴の扱いにも注意します。表示確認やリハーサルで不具合が見つかった場合、どのファイルを修正したのか、管理情報も合わせて直したのか、再チェックを行ったのかを記録します。電子納品では、最後に少しだけ直したつもりでも、関連する管理情報やリンクがずれることがあります。修正後は必ず再度ビューアで開き、問題が解消されていることを確認します。小さな修正ほど確認漏れが起こりやすいため、最後まで手順化しておくことが大切です。


操作手順と不具合時の説明資料は、検査担当者への配慮であると同時に、受注者側のリスク管理でもあります。検査当日に担当者が不在になった場合、急な端末変更があった場合、想定外の資料確認を求められた場合でも、準備した手順があれば落ち着いて対応できます。電子納品要領に沿って正しく整理した成果品を、確実に確認してもらうための最後の仕上げとして、操作手順まで整えておきましょう。


まとめ 電子納品要領に沿ったビューア準備は現場記録の整え方で決まる

電子納品要領で検査用ビューア準備に迷わないためには、最後に閲覧環境だけを整えるのではなく、最初から検査での見え方を意識して成果品を整理することが重要です。契約で指定された要領と検査方法を確認し、閲覧対象となる成果品を整理し、フォルダ構成と管理情報を整合させ、検査用端末で実際に表示確認を行い、操作手順と不具合時の対応まで準備する。この流れを押さえておけば、検査直前に慌ててビューアを探したり、開けないファイルに振り回されたりするリスクを減らせます。


検査用ビューアは、成果品を便利に見せるための飾りではありません。電子納品要領に沿って作成したデータを、発注者や検査担当者が確実に確認できるようにするための実務上の仕組みです。ただし、ビューアだけで成果品の内容確認が完結するわけではありません。正式な成果品の構成を壊さず、管理情報とファイル実体を一致させ、必要なファイルを適切な閲覧環境で開ける状態にしておくことが、検査対応のしやすさにつながります。


近年は、写真や書類だけでなく、位置情報を含む現場記録、三次元モデル、点群など、案件によって扱うデータの種類が増えています。こうしたデータは、取得時点で整理の考え方を持っていないと、納品前に内容を確認したり、検査で説明したりする作業が重くなりがちです。正式な電子納品の対象になるかどうかは案件ごとの要領や協議結果で確認しつつ、現場で記録を残す段階から、後で説明しやすい形に整える意識が必要です。


電子納品要領に沿った検査用ビューア準備を安定させるには、現場記録の品質も欠かせません。どこで撮影した写真なのか、どの施工箇所の記録なのか、どの資料が最終版なのかが明確であれば、検査時の説明は大きく楽になります。逆に、現場で取得したデータの位置や意味が曖昧だと、いくらビューアを整えても説明に時間がかかります。


検査用ビューアの準備は、電子納品の最後に行う単独作業ではなく、日々の記録整理、管理情報の入力、ファイル形式の確認、関係者間の共有まで含めた一連の品質管理です。正式な電子成果品と説明補助資料を分け、発注者の指定や事前協議の内容に沿って閲覧環境を整えることで、検査当日に迷わない状態を作れます。電子納品の最後で慌てないために、ビューア準備だけでなく、現場記録の取り方から見直していくことが重要です。


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