top of page

ドローン測量で補助者は必要?安全運用の判断基準4つ

タイマーアイコン.jpeg
この記事は平均4分で読めます
万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

目次

ドローン測量で補助者は必ず必要なのか

判断基準1 飛行方法と求められる安全体制

判断基準2 周辺環境と第三者の立入り管理

判断基準3 操縦者一人に集中する作業負荷

判断基準4 緊急時対応と連絡体制

補助者を置く場合に決めておきたい役割分担

補助者なしで運用しやすい現場と難しい現場

まとめ


ドローン測量で補助者は必ず必要なのか

ドローン測量を担当する実務者の多くが最初に気にするのが、「補助者は法的に必ず必要なのか、それとも一人で飛ばしてもよいのか」という点です。結論からいえば、ドローン測量ではどの現場でも無条件に補助者が絶対必要とまでは言い切れません。しかし、国の教則や航空局標準マニュアルでは、安全を確保するために必要な人数の補助者を配置し、相互に安全確認を行う体制が基本とされており、補助者を置かない運用は、立入り管理措置などで同等以上の安全を確保できることが前提になります。つまり、補助者が必要かどうかは「人を置くか置かないか」だけの話ではなく、「その現場で本当に安全を担保できるか」という運用設計の問題として考える必要があります。


特にドローン測量は、単純な空撮とは違い、飛行前の現地確認、離着陸地点の管理、飛行経路の安全確認、周囲の作業員や車両への注意、撮影設定やデータ取得状況の確認、飛行後の成果確認までを短時間に連続して行う仕事です。操縦者が一人で担う業務が増えるほど、機体そのものの操作以外に向ける注意力が不足しやすくなります。そのため、補助者の必要性は「飛行できるかどうか」ではなく、「安全に、安定して、再現性のある測量ができるかどうか」で判断するのが実務的です。教則でも、補助者を配置する場合には役割と連絡手段を明確にして安全確認ができる体制を求めています。


判断基準1 飛行方法と求められる安全体制

補助者が必要かどうかを判断する最初の基準は、どのような飛行方法で測量を行うのかです。日中の目視内飛行で、離着陸地点も飛行経路も見通しがよく、第三者が入りにくい場所であれば、補助者を置かずに安全体制を組める余地があります。一方で、目視外飛行、夜間飛行、人や物件との距離を十分に取りにくい飛行、人や家屋が密集した地域での飛行、高度が高く周囲への周知や関係機関との連絡が重要になる飛行では、補助者の必要性は一気に高まります。航空局標準マニュアルでも、飛行の形態に応じて追加の体制を求めており、目視外飛行や夜間飛行、30メートルの距離を保てない飛行などでは、補助者の監視や助言が前提に置かれている場面があります。


たとえば、目視外飛行では、飛行前にルート下に第三者がいないことを確認し、双眼鏡などを有する補助者のもとで飛行を行う体制が示されています。また、夜間飛行では、補助者にも機体特性の理解が求められ、目視外飛行を組み合わせる場合には、補助者が機体の向きや姿勢を確認し、必要に応じて操縦者へ助言する体制が必要とされています。つまり、測量対象が広くて一時的に見通しが切れる、地形の起伏で機体が見えにくい、構造物の陰に入る、日没近くまで作業が延びる、といった現場では、一人運用を前提に計画すること自体が危うくなります。飛行方法が複雑になるほど、補助者は「いると安心」ではなく「安全体制の一部」になります。


さらに、人や物件との距離を取りにくい飛行では、補助者の役割はより明確です。標準マニュアルでは、一定の保護措置がない場合、第三者が飛行経路下に入らないように監視し、接近や進入があった際には操縦者に助言し、飛行中止などの安全措置を取るための補助者配置を求めています。工事現場や仮設ヤードの測量では、現場関係者がいるから安全と考えがちですが、実際には「現場に人がいる」こと自体が、補助者の必要性を高める要因になることがあります。測量の都合で低高度を飛ぶ場面や、離着陸地点の近くを作業者が移動する場面では、操縦者以外の目が必要になるからです。


判断基準2 周辺環境と第三者の立入り管理

二つ目の判断基準は、周辺環境をどこまで管理できるかです。補助者が不要と言える現場は、単に人が少ない場所ではありません。重要なのは、第三者の立入りを実際に制御できるかどうかです。航空局標準マニュアルでは、塀やフェンス、看板、コーンなどを設置して立入管理区画を明示し、第三者の立入りを確実に制限できる場合には、補助者の配置に代えることができるとしています。逆にいえば、コーンをなんとなく置いただけで誰でも横切れるような状態では、補助者なし運用の根拠としては弱いということです。


ドローン測量の現場で見落としやすいのは、「敷地内だから大丈夫」という思い込みです。施工ヤード、資材置場、造成地、法面、河川敷、農地周辺などは、一見すると関係者以外が入らないように見えても、実際には搬入車両、通行車両、巡回者、近隣の関係者、別班の作業員が出入りすることがあります。測量中に第三者の動線が少しでも読みにくいなら、補助者を置く価値は高いです。補助者は単に見張るだけではなく、飛行前に危険範囲を共有し、進入しそうな人へ注意喚起し、必要なら飛行を止める判断につなげる存在です。標準マニュアルでも、補助者は飛行範囲への立入りを防ぎ、飛行経路全体を見渡して機体の状況や気象変化を監視し、必要な助言を行うことが求められています。


一方で、補助者なし運用を検討しやすい環境もあります。目視外飛行を補助者なしで行う場合の案内では、飛行経路に第三者が存在する可能性が低い場所として、山、海水域、河川や湖沼、森林、農用地、ゴルフ場またはそれに類する場所が示されています。これらの場所でも無条件に安全という意味ではありませんが、少なくとも第三者管理という観点では、市街地、道路沿い、住宅地隣接地、稼働中の工事現場より条件が整えやすいことは確かです。したがって、補助者の必要性は「場所が広いか狭いか」ではなく、「第三者が予期せず入ってくる可能性をどこまで抑えられるか」で考えるべきです。


判断基準3 操縦者一人に集中する作業負荷

三つ目の判断基準は、操縦者一人にどれだけの作業が集中しているかです。ドローン測量では、機体を安全に飛ばすことだけが仕事ではありません。飛行計画の確認、測量範囲の最終チェック、離着陸地点の安全確認、作業員への声かけ、飛行中の周辺監視、取得データの状態確認、バッテリー交換の判断、次フライトの段取り、異常時の中断判断まで、現場では想像以上に多くの意思決定が同時進行します。これをすべて一人でこなそうとすると、どこかの確認が薄くなります。操縦技量が高い人でも、情報量が増えれば判断は遅れます。だからこそ、補助者の有無は操縦者の経験年数だけで決めるべきではありません。


特に測量業務では、「飛ばして終わり」ではなく、「必要な精度で成果を揃える」ことが求められます。たとえば、撮り直しを避けるために取得状況を確認したい、地形や構造物の陰が出ていないかを見たい、離着陸のたびに地上の状況も見たい、といった要素が重なると、操縦者の視線は機体以外にも分散します。このとき補助者がいれば、周辺監視や立入確認を任せ、操縦者は操縦と飛行判断に集中できます。教則が、補助者を置く場合には役割確認と連絡手段の確保を求めているのは、まさにこうした認知負荷の分散が安全に直結するからです。


現場実務でよくあるのは、「自動で飛ぶから一人で大丈夫」という判断です。しかし、自動飛行であっても、危険が起きたときの最終判断と介入は人が行います。進入者の発見、突風への反応、上空の航空機や別機体への注意、異常時の中断、緊急着陸先の確保などは、自動化だけでは完結しません。自動飛行の割合が高い現場ほど、操縦者は「飛ばす人」から「監督する人」へ役割が変わります。その監督業務を一人で担うのが難しいなら、補助者を置くべきです。補助者は操縦の代行者ではなく、操縦者が安全判断を誤らないための外部の目として機能します。


判断基準4 緊急時対応と連絡体制

四つ目の判断基準は、異常や緊急時にどこまで即応できるかです。補助者を置くかどうかで最も差が出るのは、平常時ではなく、何か起きた瞬間です。航空局標準マニュアルでは、目視外飛行を補助者なしで行う場合でも、機体異常、第三者の立入り、航空機の接近、運用限界を超える気象といった不測の事態が発生した際に、安全に着陸させるための実施手順を定め、事前に緊急着陸場所を選定し、飛行前に現地確認しておくことを求めています。さらに、必要に応じて警察署や消防署などへの連絡体制を整えておくことも示されています。つまり、補助者なし運用は「人を減らして楽をする方法」ではなく、代わりに事前設計をより厳密に行う運用だと理解する必要があります。


現場で想像してみると分かりやすいです。離着陸地点から少し離れた位置で飛行中に、進入者が現れた、上空から別の航空機が近づいた、突風で想定外の動きをした、機体警告が出た、といったとき、操縦者は機体を見ながら飛行継続か中止かを判断しなければなりません。その同時に、周囲への声かけ、作業員の退避指示、連絡先への初動、緊急着陸地点の安全確認まで一人で担うのは負荷が大きすぎます。補助者がいれば、操縦者は飛行判断に集中し、補助者は周辺安全確保と初動連絡を担当できます。この分担があるかないかで、異常時の対応速度は大きく変わります。


また、補助者なしで運用するなら、現地確認の質を一段上げる必要があります。どこに第三者が入り得るか、どこなら安全に着陸できるか、風の抜け方はどうか、見通しが切れる場所はないか、作業車両はどこを通るか、といった点を飛行前に詰めておかなければなりません。補助者を置く現場では、こうした情報を役割分担の中で補えることがありますが、補助者なしでは操縦者が一人で背負うことになります。だからこそ、「一人でも飛ばせる」ことと「一人で飛ばすべき」ことは別問題です。安全運用を重視するなら、緊急時の初動に不安がある現場では補助者を置く判断が合理的です。


補助者を置く場合に決めておきたい役割分担

補助者を置くと決めた場合も、ただ人を一人追加すれば安全になるわけではありません。飛行前に、誰がどこを監視するのか、第三者の進入を見つけたときに誰がどう声をかけるのか、飛行中止の合図は何か、緊急着陸に切り替える判断を誰が支援するのか、無線や電話などの連絡手段はどうするのかを明確にしておく必要があります。教則でも、補助者を配置する場合には役割を必ず確認し、操縦者との連絡手段を確保するなど、安全確認ができる体制としておくことが求められています。補助者がいても役割が曖昧なら、実際の異常時にはかえって混乱しやすくなります。


また、補助者の人数は一人で固定ではありません。標準マニュアルでは「必要な人数の補助者」とされており、飛行場所付近の人や物件への影響をあらかじめ確認し、必要に応じて補助員の増員等を行うことが示されています。長い法面、見通しの切れる造成地、複数の動線が交差するヤード、道路沿いの線状現場などでは、一人の補助者だけでは飛行経路全体を見渡せないことがあります。その場合は、補助者を置いたという事実よりも、監視範囲が足りているかどうかのほうが重要です。現場が複雑なのに補助者を最少人数に抑えようとすると、結局は安全の穴が残ります。


補助者なしで運用しやすい現場と難しい現場

補助者なしで運用しやすいのは、日中の目視内飛行で、見通しがよく、離着陸地点と飛行経路が明確で、第三者の立入り管理がしやすく、飛行ルートが単純で、緊急着陸場所も取りやすい現場です。たとえば、作業時間帯を調整できる広い敷地、関係者の動線を事前に止められる区画、周囲に一般通行が少ない場所では、フェンスやコーン、案内表示などを用いて立入管理区画を明示し、操縦者が機体と周辺を無理なく把握できる体制を作りやすいです。こうした現場では、補助者を置かない代わりに、飛行前の現地確認と立入り管理を丁寧に行うことで、安全運用が成立しやすくなります。


反対に、補助者なし運用が難しいのは、道路に面している、近くに歩行者や作業員の動線がある、地形や構造物で見通しが切れる、離着陸を何度も繰り返す、測量範囲が細長く広い、目視外飛行や夜間飛行が絡む、緊急着陸先が少ない、といった現場です。森林や農地のように第三者が少ない場所でも、樹木や起伏で見通しが遮られたり、緊急時の回収や連絡が難しかったりすれば、一人運用の難易度は上がります。逆に市街地の一角でも、時間帯を区切って確実に立入り管理ができ、飛行範囲が限定されていれば、補助者なしを検討できる余地はあります。つまり、補助者の要否は地名や現場名称では決まらず、管理可能性と即応性で決まります。


ここで大切なのは、「補助者なし=省人化」だけを目的にしないことです。ドローン測量は、事故を起こさないことが最優先であり、その上で必要な精度と工程を守る仕事です。補助者を一人減らしても、撮り直しや再飛行が増えれば、結果として工数もリスクも増えます。特に初回の現場、作業動線が読みにくい現場、他業種との同時進行現場では、まず補助者ありで安全手順を固め、現場の実態が把握できてから省人化の余地を検討するほうが、実務としては失敗が少ないです。安全体制は理屈だけでなく、現場ごとの癖を踏まえて決めるべきものです。


まとめ

ドローン測量で補助者が必要かどうかは、一律に答えられるものではありません。基本的な考え方としては、飛行方法が複雑になるほど、第三者の立入り管理が難しいほど、操縦者一人に作業負荷が集中するほど、そして緊急時の初動対応が重くなるほど、補助者の必要性は高まります。国の教則や航空局標準マニュアルでも、安全確保のために必要な人数の補助者配置を基本としつつ、一定の立入り管理措置などで代替できる考え方が示されています。したがって実務では、「補助者は必要か」という二択ではなく、「補助者なしでも同等以上の安全を本当に作れるか」という視点で判断することが大切です。


測量の現場では、空からの取得だけでなく、地上での確認や基準点の扱い、出来形確認、位置の裏取りまで含めて精度と安全を両立させる必要があります。現場の安全体制を整えながら、地上側の位置確認も手早く進めたい場合には、LRTKのようなiPhone装着型GNSS高精度測位デバイスを組み合わせる発想も有効です。ドローン測量の運用を無理なく安定させるには、空の運用設計だけでなく、地上確認のしやすさまで含めて仕組みを整えることが、結果として安全性と生産性の両方につながります。


LRTKで現場の測量精度・作業効率を飛躍的に向上

LRTKシリーズは、建設・土木・測量分野における高精度なGNSS測位を実現し、作業時間短縮や生産性の大幅な向上を可能にします。国土交通省が推進するi-Constructionにも対応しており、建設業界のデジタル化促進に最適なソリューションです。

LRTKの詳細については、下記のリンクよりご覧ください。

 

製品に関するご質問やお見積り、導入検討に関するご相談は、

こちらのお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。ぜひLRTKで、貴社の現場を次のステージへと進化させましょう。

bottom of page