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ドローン測量の安全対策は?現場で守るべき8ルール

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万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

目次

ドローン測量で安全対策が最優先になる理由

ルール1 飛行条件と法令を前日に確定する

ルール2 第三者を飛行エリアに入れない

ルール3 気象と中止基準を曖昧にしない

ルール4 飛行前確認を省略しない

ルール5 離着陸帯と緊急退避先を先に決める

ルール6 操縦者と補助者の役割を分ける

ルール7 飛行中は空と地上の変化を監視し続ける

ルール8 事故時の初動と記録を徹底する

安全対策を現場に定着させる考え方

まとめ


ドローン測量は、短時間で広い範囲を把握できるうえ、写真や点群などの成果にもつながる非常に有効な手段です。しかし、現場での価値が高いからこそ、安全対策を甘く見てはいけません。測量は撮れれば終わりではなく、作業員や通行人、近隣住民、周辺構造物、車両、そして他の航空機に危険を及ぼさずに完了してはじめて、実務として評価されます。


特にドローン測量は、低空での離着陸、現場特有の動線、作業車両の出入り、仮設物、架空線、強風、電波環境など、机上では見えにくいリスクが重なりやすい業務です。国土交通省も、飛行禁止空域や飛行の方法に関するルールに加え、関係法令や自治体の条例を守り、第三者に迷惑をかけない安全な飛行を求めています。また、重量が100g以上の無人航空機を飛行させる場合は事前の登録が必要です。


さらに、特定飛行では事前の飛行計画通報と飛行日誌の作成が制度として求められており、飛行そのものだけでなく、飛行前後の管理まで含めて安全運用と考える必要があります。安全対策は現場に着いてから思い出すものではなく、計画、準備、実施、記録の流れで一貫して組み立てるものです。


この記事では、ドローン測量の現場で実務担当者が本当に守るべき安全対策を、8つのルールに整理して解説します。単なる一般論ではなく、測量業務に落とし込みやすい形で説明しますので、これから外注先を管理する人にも、内製化を進める人にも役立つ内容です。


ドローン測量で安全対策が最優先になる理由

ドローン測量の安全対策が重要なのは、機体が落ちたら危ないから、という単純な話だけではありません。空港周辺、緊急用務空域、地表または水面から150m以上の空域、人口集中地区の上空などでは、許可が必要になったり、そもそも飛行できなかったりします。特に緊急用務空域は、他の許可の有無にかかわらず飛行できないため、現場判断だけで進める運用は非常に危険です。


また、国土交通省の安全ガイドラインでは、第三者の上空を飛ばさないこと、第三者の往来が多い場所や学校、病院、観光施設など不特定多数が集まりやすい場所の上空を避けること、高速道路や鉄道の上空や周辺で飛行させないこと、高圧線や変電設備、無線施設の近くでは十分な距離を取ることなどが示されています。つまり、ドローン測量の安全対策は、操縦の上手下手以前に、どこで飛ばすか、誰の近くで飛ばすか、何を避けるか、を正しく判断する業務なのです。


さらに重要なのは、事故が起きた後の責任です。事故や重大インシデントが発生した場合には、ただちに飛行を中止し、負傷者を救護し、国土交通大臣への報告が必要になります。安全対策を事前に整えておくことは、事故を防ぐためだけでなく、万一の際に被害拡大を防ぎ、説明責任を果たすためでもあります。


ルール1 飛行条件と法令を前日に確定する

最初のルールは、飛行可否を前日までに固めることです。現場に着いてから空を見て考える運用では、安全対策は後手に回ります。ドローン測量では、空港周辺、緊急用務空域、150m以上の上空、人口集中地区の上空といった空域条件に加え、夜間飛行や目視外飛行、人や物件との距離を確保できない飛行など、方法面でも手続きの要否が変わります。さらに、航空法以外にも、自治体の条例、土地管理者の指示、河川や公園などの利用ルール、撮影時のプライバシー配慮も確認が必要です。


この確認を前日までに終えておけば、当日は「飛ばせるかどうか」で迷う時間が減ります。実務では、飛行場所の座標、離着陸点、最大高度、飛行経路、立入管理範囲、作業時間帯、周辺の危険物、緊急連絡先を一枚にまとめ、関係者で共有しておくと効果的です。安全対策は、飛ばす人だけが知っていればよいものではなく、現場責任者、誘導員、補助者、発注側担当者まで同じ認識を持っている状態を作ることが大切です。


特に測量現場では、「今日は作業車両が少ないと思っていたのに、別班が入った」「近隣イベントで人通りが増えた」「急きょ高所作業車が入った」といった変化が珍しくありません。前日に法令と現場条件を整理し、当日は差分だけを確認する体制にしておくと、安全判断がぶれにくくなります。


ルール2 第三者を飛行エリアに入れない

二つ目のルールは、第三者を飛行エリアに入れないことです。安全対策というと機体の性能に目が向きがちですが、実際の事故リスクを大きく左右するのは、人の入り込みです。国土交通省のガイドラインでは、第三者の上空で飛行させないことや、人や物件との距離確保に注意することが示されており、立入管理措置を講じる考え方も明確に示されています。現行の飛行マニュアルでも、人口集中地区や人・物件との距離を保てない飛行では、第三者が飛行経路下に入らないよう監視し、接近や進入があれば飛行を中止する安全措置が求められています。


測量現場でよくある失敗は、飛行経路だけを見て、地上の動線を軽視することです。離着陸地点の近くに仮設通路がある、資材搬入車が一定間隔で通る、近隣住民の散歩ルートと重なる、といった状況では、たとえ飛行そのものが安定していても、現場全体としては危険です。安全対策としては、飛行エリアの外周を明確化し、関係者以外の立ち入りを制限し、必要に応じて注意喚起を行い、第三者の接近を検知したら即座に中断できる体制を作ることが基本になります。


このルールで大切なのは、第三者を「できれば避ける」ではなく、「入れない運用にする」と考えることです。測量は一定の範囲を計画的に撮る作業なので、飛行範囲を先に区切り、入退場を管理しやすい時間帯に実施することで、リスクを大きく減らせます。歩行者や他職種の作業員が自由に出入りする状態のまま飛行するのは、安全対策ではなく、運任せです。


ルール3 気象と中止基準を曖昧にしない

三つ目のルールは、気象と中止基準を曖昧にしないことです。国土交通省のガイドラインでも、飛行前に安全に飛行できる気象状態か確認することが求められており、無人航空機は風の影響を受けやすいことが明記されています。さらに、突風などで操縦が困難になることも想定し、日頃から技能維持に努めるべきとされています。


実務では、「少し風があるが何とかなるだろう」「午後には回復しそうだから先に準備だけする」といった曖昧な判断が一番危険です。安全対策としては、平均風速、瞬間的な風の強まり、降雨、視程、気温、日射、地表面のぬかるみ、離着陸点の砂ぼこりの出やすさまで含めて、中止基準を事前に決めておくべきです。基準が決まっていれば、現場責任者と操縦者の認識も揃いやすくなります。


ドローン測量では、撮影品質の観点からも気象は無視できません。強風で機体姿勢が乱れれば、写真の重なりやブレに影響し、結果として再飛行が必要になることがあります。安全のために無理をしない判断は、そのまま成果品質の安定にもつながります。安全対策と品質対策は別物ではなく、同じ判断の延長にあると考えるべきです。


また、現場の気象は広域予報だけでは読めません。切土や盛土の地形、法面、建屋の谷間、河川沿い、海沿い、山間部では、局地的な風の巻き上がりや吹き下ろしが起きやすくなります。測量範囲を歩いて、どこで風が変わるのか、どこで離着陸が危ないのかを見ておくことも、立派な安全対策です。


ルール4 飛行前確認を省略しない

四つ目のルールは、飛行前確認を絶対に省略しないことです。国土交通省は、飛行場所に関わらず、アルコールや薬物の影響下で飛行させないこと、飛行前確認を行うこと、航空機や他の無人航空機との衝突を予防すること、他人に迷惑を及ぼすような方法で飛行させないことを、基本的な飛行方法として示しています。


飛行前確認で見るべきポイントは多いですが、現場では大きく分けて、機体、電源、通信、設定の四つに整理すると漏れにくくなります。機体では外観損傷、固定部の緩み、回転部の状態、センサーの汚れ、搭載物の固定を確認します。電源では主電源と予備電源の残量、劣化、充電履歴、気温の影響を確認します。通信では操縦系統と映像系統の状態、電波干渉の有無、異常時の復帰動作を確認します。設定では帰還高度、飛行制限、測量ルート、緊急時の操作、記録設定の確認が欠かせません。国土交通省のガイドラインでも、機体の損傷や故障の有無、バッテリーや燃料の状態、飛行に支障がないことの確認が求められています。


ここで重要なのは、確認を頭の中だけで済ませないことです。チェック項目を紙やデジタルで残し、誰がどこを確認したか記録に残すことで、見落としが減ります。飛行前確認は慣れてくるほど省略したくなりますが、事故はたいてい、慣れた頃の省略から始まります。安全対策を仕組みにするとは、確認を気分でやらないことでもあります。


ルール5 離着陸帯と緊急退避先を先に決める

五つ目のルールは、離着陸帯と緊急退避先を先に決めることです。国土交通省のガイドラインでは、周辺に障害物のない十分な空間を確保して飛行させることや、人や物件から法定距離以上に余裕を持つことが勧められています。また、高速道路や鉄道の上空や周辺では飛行させないこと、第三者の往来が多い場所や学校、病院など不特定多数が集まる場所の上空では飛行させないことも示されています。


この考え方を測量実務に置き換えると、飛行ルートを先に決めるより、まず安全に離着陸できる場所を決めるほうが先です。なぜなら、事故は飛行中より離着陸時に起きやすく、しかもそのとき機体は人に近い位置にあるからです。離着陸帯は平坦で、障害物が少なく、粉じんや飛散物が出にくく、第三者動線と分離できる場所を選ぶべきです。できれば、通常の離着陸帯に加え、風向きが変わった場合や通信異常時に使う予備の着陸候補地も決めておくと、安全性はさらに高まります。


緊急退避先を決めるときは、機体をどこに降ろせるかだけでなく、どこなら降ろしてはいけないかも決めることが大切です。たとえば、車両通行帯、仮置き資材の上、足場付近、架空線直下、水たまり、ぬかるみ、人の待機場所などは、緊急時ほど避けるべき場所です。安全対策の質は、正常時の飛行計画より、異常時の逃がし方で決まります。


ルール6 操縦者と補助者の役割を分ける

六つ目のルールは、操縦者と補助者の役割を分けることです。国土交通省のガイドラインでも、補助者に周囲を監視してもらいながら飛行させることは安全確保の上で有効とされており、操縦者と補助者が関係者であることが周囲に分かるような服装にすることも勧められています。


ドローン測量では、操縦者が同時に画面監視、飛行経路確認、地上安全確認、関係者対応まで抱え込むと、必ずどこかに死角が生まれます。特に、オルソ画像や点群を目的とする飛行では、ルートどおりに飛ばすことに意識が寄りやすく、地上側の動きへの反応が遅れがちです。だからこそ、補助者が空と地上の両方を監視し、第三者接近、車両進入、有人機の接近、風の変化、通信異常の兆候を操縦者に即時共有できる体制が重要になります。


役割分担は、単に「見ていてください」では不十分です。補助者は何を見るのか、どの位置に立つのか、異常時にどの言葉で停止をかけるのかまで決めておく必要があります。操縦者は飛行に集中し、補助者は周辺監視と注意喚起に集中する。この分離ができている現場ほど、落ち着いた安全運用ができます。安全対策は人数を増やすことではなく、役割を明確にすることです。


ルール7 飛行中は空と地上の変化を監視し続ける

七つ目のルールは、飛行中は空と地上の変化を監視し続けることです。飛行前に安全確認をしても、飛行中に環境は変わります。国土交通省のガイドラインでは、航空機を確認した場合は飛行させないこと、他の無人航空機を確認した場合は安全な間隔を確保し、衝突のおそれがあれば地上に降下させることが示されています。また、高圧線、変電設備、無線施設の近くや、多数の無線通信機器が同時に使われる場所では、電波障害により操縦不能になるおそれがあるため、十分な距離を取るよう注意喚起しています。


測量現場では、空だけを見ていればよいわけではありません。地上では、作業員の移動、資材搬入、近隣車両の通過、クレーン作業の開始、仮設設備の移設などが起こります。空では、有人機の接近、別の無人航空機の飛来、風向きの変化があります。安全対策として必要なのは、飛行中も「計画どおりか」を確認し続けることではなく、「計画を続けてよい状況か」を見続けることです。状況が変わったら、迷わず一時中断する判断が求められます。


また、国の飛行計画通報制度では、飛行予定の入力や他の無人航空機の飛行予定の参照ができ、飛行計画を登録することで、周辺の他機情報や低空を飛ぶ有人機に関する情報、自治体が飛行を禁止している場所などを確認できる仕組みが案内されています。安全対策を現場の目視だけに頼らず、事前の情報確認と組み合わせることが、現代の実務では重要です。


ルール8 事故時の初動と記録を徹底する

八つ目のルールは、事故時の初動と記録を徹底することです。国土交通省の制度では、事故や重大インシデントが発生した場合、ただちに飛行を中止し、負傷者を救護し、発生日時や場所などを報告しなければなりません。安全対策は事故をゼロにするためのものですが、実務では万一の事態を想定しておくことも同じくらい重要です。


事故時に現場が混乱する理由の多くは、何を優先するか決まっていないからです。人命保護、二次災害防止、機体の安全確保、関係者連絡、記録保存の順番をあらかじめ決めておけば、実際の対応は速くなります。たとえば、墜落時に機体へすぐ近づくべきか、発火リスクがあるなら距離を取るべきか、現場責任者へ誰が連絡するか、周囲を誰が規制するか、といった役割を事前に整理しておくと、被害拡大を防ぎやすくなります。


記録の面でも、日頃の点検と飛行記録が重要です。国土交通省は、特定飛行では飛行日誌への記載を求めており、ガイドラインでは、日常点検に加えて定期的な点検整備、飛行・点検・整備状況の記録、技能維持、保険加入の推奨、燃料や電池の種類に応じた消火器の準備なども示しています。事故が起きた後に原因をたどれる現場は強く、逆に記録が残っていない現場は、再発防止も説明も難しくなります。


安全対策を現場に定着させる考え方

ここまで8つのルールを見てきましたが、本当に大切なのは、これらをその場限りの注意事項で終わらせないことです。ドローン測量の安全対策は、担当者の経験や勘だけに頼ると、担当が変わった瞬間に崩れます。現場ごとにやるべきことを標準化し、誰が来ても同じ水準で確認できるようにしてはじめて、運用品質が安定します。


たとえば、毎回の流れを、事前確認、現地下見、朝礼共有、飛行前確認、飛行中監視、飛行後記録、振り返り、のように固定するだけでも効果があります。中止基準を文書化し、第三者接近時の対応を決め、補助者の立ち位置を図示し、飛行後にヒヤリハットを残す。この小さな積み重ねが、事故を起こしにくい現場を作ります。


また、測量業務では「早く飛ばして早く帰る」ことが重視されがちですが、急いだ現場ほど確認が抜けます。安全対策を定着させるには、飛行時間の短縮より、判断の迷いを減らすことを優先すべきです。確認の手順が決まっていれば、無駄なやり直しも減り、結果として作業全体の効率も上がります。


ドローン測量は、うまく使えば非常に強力な手段です。しかし、現場で信頼されるのは、派手に飛ばせるチームではなく、危ない日は飛ばさないチームです。安全対策を徹底することは、守りの姿勢ではなく、継続的に運用するための攻めの基盤だと考えるべきでしょう。


まとめ

ドローン測量の安全対策は、飛行技術だけで決まるものではありません。飛行条件の事前確認、第三者の立入管理、気象判断、飛行前点検、離着陸帯の設計、操縦者と補助者の役割分担、飛行中の継続監視、事故時の初動と記録まで、すべてがつながってはじめて安全な運用になります。


現場で守るべき8ルールを一言でまとめるなら、無理をしない仕組みを先に作ることです。飛ばせるかどうかを現場で悩まない。人が入ってきたら止める。風が読めなければやめる。異常が出たら着陸する。記録を残して次に活かす。この基本が徹底できるだけで、ドローン測量の事故リスクは大きく下げられます。


そして、測量の安全性を高めるには、飛行そのものだけでなく、離着陸位置、基準点、立入管理範囲、確認位置を現場で正確に共有できることも重要です。現場の位置管理や簡易測量をもっと確実に進めたいなら、LRTKのようなスマートフォン装着型のGNSS高精度測位デバイスを活用することで、ドローン測量前後の位置出しや安全確認の精度を高めやすくなります。安全で再現性のある現場運用を目指すうえで、測る仕組みそのものを整える視点も持っておくとよいでしょう。


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