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ドローン測量の活用事例8選|土木・建設でこう使う

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この記事は平均6分30秒で読めます
万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

ドローン測量は、土木や建設の現場で急速に身近な手法になってきました。これまでの測量は、現場に人が入り、機器を据え、点を一つずつ押さえながら進める場面が多く、広い範囲や高低差の大きい地形では時間も労力もかかりやすいものでした。一方で、ドローンを活用すると、短時間で広範囲の地形や構造物の情報を取得しやすくなり、現況把握、出来形確認、土量管理、進捗共有など、さまざまな工程に役立てられます。


ただし、実務担当者の立場で考えると、「実際にどんな場面で使えるのか」「写真を撮るだけで本当に業務に使えるのか」「従来の測量や現場管理とどうつながるのか」といった疑問が生まれやすいはずです。ドローン測量は、単に空から現場を見渡すための道具ではありません。取得した写真や点群、地形モデル、オルソ画像などを使って、現場の判断や説明、数量算出、関係者共有まで広く支える手段です。


特に土木・建設分野では、広い現場を抱えることが多く、地形の変化が日々進み、工程ごとに確認したい内容も変わります。そのため、一度の計測で多くの情報を残せる手法は相性が良いといえます。しかも、危険箇所や立ち入りにくい箇所を含めて把握しやすいという点は、安全面の観点でも大きな価値があります。


この記事では、ドローン測量が土木・建設でどのように使われているのかを、実務に近い形で8つの活用事例に分けて解説します。それぞれの場面で、何を取得し、どんな判断に使い、どこで効果が出やすいのかを具体的に整理します。これから導入を検討している方はもちろん、すでに関心はあるものの活用イメージが曖昧な方にも、現場での使い道が見えやすくなる内容を目指します。


目次

ドローン測量が土木・建設で活用される理由

活用事例1 現況測量と地形把握

活用事例2 盛土・切土の土量管理

活用事例3 造成工事の進捗確認

活用事例4 道路工事での線形確認と出来形把握

活用事例5 河川・法面など危険箇所の点検補助

活用事例6 災害対応と応急調査

活用事例7 施工前後の記録と関係者共有

活用事例8 維持管理・改修計画の基礎資料作成

ドローン測量を活かすために押さえたい考え方

まとめ


ドローン測量が土木・建設で活用される理由

ドローン測量が土木・建設で注目される理由は、単純に「空から撮れるから便利」というだけではありません。現場で必要とされるのは、広い範囲を早く把握すること、変化を比較できること、関係者にわかりやすく説明できること、そして必要に応じて数量や位置を確認できることです。ドローン測量は、これらの要件に対して比較的バランスよく対応しやすいのが強みです。


たとえば、広い造成地では、現地を歩いて回るだけでも時間がかかります。斜面やぬかるみがあれば、移動そのものが負担になり、見落としも起こりやすくなります。こうした現場でドローンを飛行させれば、短時間で全体像を把握しやすくなり、現況の画像や地形データを後から何度でも確認できます。現場に再訪しなくても、事務所側で検討や共有を進めやすいという利点もあります。


また、土木・建設の現場では「今どうなっているか」だけでなく、「前回と比べてどう変わったか」が重要です。掘削がどこまで進んだのか、盛土がどの程度増えたのか、仮設の配置に問題がないかなど、時間差で比較したい事項が非常に多くあります。ドローン測量は、定期的に同じ範囲を計測することで、変化を見える化しやすい手法です。


さらに、現場では発注者、施工会社、協力会社、設計担当、管理者など、多くの関係者が同じ情報を共有しなければなりません。その際に、文章や口頭だけで説明するよりも、上空から見た画像や三次元の地形データがあるほうが理解は速くなります。説明の食い違いを減らしやすいことも、ドローン測量の現実的な価値です。


もちろん、すべての現場で万能というわけではありません。飛行条件、天候、周辺環境、必要精度、植生の影響などを踏まえる必要があります。それでも、土木・建設の多くの業務において、現況把握、進捗確認、数量算出、記録、共有といった目的に対して有効な選択肢になっていることは間違いありません。


活用事例1 現況測量と地形把握

もっとも代表的な活用事例の一つが、施工前の現況測量です。工事を始める前には、対象範囲の地形、周辺道路との高低差、隣接地との関係、既設構造物の位置、造成対象外の範囲などを把握する必要があります。従来の手法でも現況測量は可能ですが、対象が広いほど作業量が増え、後から全体を俯瞰して確認したい場面では資料のつなぎ合わせが必要になることもあります。


ドローン測量では、上空から現場全体を撮影し、オルソ画像や地形データを作成することで、現況を面的に把握しやすくなります。図面上の線や点だけでは読み取りにくかった地形のうねりや、施工に影響しそうな周辺条件も、視覚的に捉えやすくなるのが特徴です。実務では、施工計画の初期段階で現況を共有する資料として役立つ場面が多くあります。


たとえば、宅地造成や敷地整備の前段階では、現況地盤の形状を把握しておくことが極めて重要です。どこに高低差があり、どこで切土や盛土が必要になりそうか、既設の排水の流れはどうなっているかなど、工事の考え方そのものに関わる情報が含まれています。現況を面的に捉えられることで、現場確認の精度が上がり、計画段階の認識ずれも減らしやすくなります。


また、設計図面と現況を重ねて検討する場面でも有効です。紙や二次元の画面上だけでは気づきにくい地形条件が、上空画像や三次元データを通じて見えやすくなるためです。造成範囲の境界、搬入路の取り回し、仮設設備の配置、重機の動線などを検討する際にも、現況データの価値は高くなります。


現況測量で重要なのは、単に飛ばして撮ることではなく、後工程で使える形にすることです。見るだけの画像に終わらせず、位置情報や高さの考え方を揃え、必要な関係者が活用しやすい状態で残すことで、ドローン測量の効果は大きくなります。現況把握を効率化し、その後の工程へつなげやすいことが、この活用事例の大きなポイントです。


活用事例2 盛土・切土の土量管理

土木・建設の現場で、ドローン測量の導入効果が特にわかりやすいのが土量管理です。盛土や切土を伴う工事では、どれだけ土が動いたかを把握することが非常に重要になります。数量の把握は、施工計画、工程管理、搬出入の調整、出来高の確認など、多くの場面に関係します。ところが、広い現場で地形変化を細かく追いかけるのは簡単ではありません。


ドローン測量を定期的に行えば、時点ごとの地形データを比較しやすくなり、土量の増減を把握する材料として活用できます。これは特に、造成工事、残土処理、仮置き土の管理、大規模な掘削工事などで効果を発揮します。目視や概算では把握しにくい数量感を、より具体的に検討しやすくなるため、現場判断の精度向上につながります。


現場でよくあるのは、「見た目ではかなり進んだように感じるが、数量としてはどの程度かが曖昧」という状況です。日々現場を見ていると感覚が慣れてしまい、変化を正確に掴みにくくなることもあります。ドローン測量によって時系列で地形を比較できれば、感覚ではなくデータに基づいた判断をしやすくなります。これにより、施工の進み具合や今後の作業量をより現実的に見積もれるようになります。


また、土量管理は社内だけで完結しないことが多く、発注者や協力会社との共有も必要になります。その際、文章や数値だけで説明するより、上空から見た現場の変化や地形モデルを併せて示すほうが理解されやすくなります。説明に要する時間が短くなり、認識の違いも減らしやすくなります。


ただし、土量算出は精度や前提条件が重要です。地表面として何を採用するか、植生や障害物の影響をどう扱うか、基準時点をどう設定するかによって、結果の解釈は変わります。そのため、ドローン測量は「魔法の自動計算」ではなく、土量管理に必要な情報を効率よく取得し、比較しやすくする手段として考えることが大切です。正しく使えば、土量管理のスピードと納得感を大きく高められます。


活用事例3 造成工事の進捗確認

造成工事では、地盤の切り盛り、法面整形、排水計画、仮設道路の整備、区画形成など、多くの作業が並行して進みます。そのため、工事全体が今どの段階にあるのかを把握することが欠かせません。しかし、現場が広くなるほど、管理者がすべてのエリアを同じ密度で確認するのは難しくなります。ここで役立つのが、ドローン測量による進捗確認です。


定期的に上空から現場を記録しておけば、各区画の進み具合や未着手部分、仮設物の配置、搬入路の変化などを全体視点で確認できます。造成工事は、一部だけ見れば進んでいるようでも、全体としては偏りがあることがあります。ドローン測量は、局所的な印象ではなく、現場全体の進行状況を俯瞰で確認できる点が大きな強みです。


また、進捗確認において重要なのは、単に「進んでいるかどうか」ではありません。次の工程に入れる状態か、他工区への影響はないか、仮設計画に修正が必要かなど、判断材料として使えることが重要です。上空からの画像や地形変化が見えることで、工程会議や社内報告でも話が具体的になりやすくなります。


造成工事では、現場担当者、施工管理、設計調整、発注者側の確認者など、複数の立場が関わります。全員が頻繁に現地へ行けるとは限らないため、共有可能なビジュアル資料の有無が、意思決定の速さに直結します。ドローン測量で取得したデータは、現場にいない関係者にも状況を伝えやすく、判断待ちの時間短縮にもつながります。


さらに、進捗確認の蓄積は、後から振り返る際にも役立ちます。どの時点でどの作業がどこまで進んでいたか、工程遅延の要因がどこにあったか、仮設配置がどのように変化したかなどを確認しやすくなります。これは工事記録としてだけでなく、次の現場に活かす改善資料としても価値があります。造成工事は地形変化が大きいため、ドローン測量との相性が非常に良い分野だといえます。


活用事例4 道路工事での線形確認と出来形把握

道路工事でも、ドローン測量はさまざまな形で活用されています。道路は線状に長く伸びるため、平面的な位置関係と縦断的な高低差の両方を意識しながら管理する必要があります。しかも、周辺地形や既設構造物、交通条件、排水経路など、確認すべき要素が多く、部分的な観察だけでは判断しづらい場面が少なくありません。


ドローン測量を活用すると、道路全体の連続性を視覚的に把握しやすくなります。施工前の現況確認はもちろん、工事中の路床整形、路体の形成、周辺との取り合い確認などにおいて、広い視点から現場を見ることができます。道路工事は延長が長いほど、現地を順番に歩いて確認するだけでは全体像を掴みにくくなるため、上空視点の情報が有効です。


また、線形に関わる検討では、カーブ部、交差部、法肩周辺、排水施設との位置関係など、図面だけでは実感しにくい箇所があります。ドローン測量で得られた画像や地形情報を用いることで、施工状況と設計意図の関係を把握しやすくなり、関係者間の確認も進めやすくなります。特に、現場説明や段取り確認の際には、上空視点の資料が大きな助けになります。


出来形把握の面でも、ドローン測量は補助的に役立ちます。もちろん、必要な精度や検査の考え方によって、使い方は慎重に整理する必要がありますが、少なくとも全体の状況を短時間で確認する用途では強みがあります。道路工事では、ある一部分だけが遅れていたり、周辺との取り合いに課題があったりしても、現地で局所的に見ていると気づきにくいことがあります。上空からの情報は、そのような偏りを見つけやすくします。


さらに、道路工事は周辺住民や関係機関への説明が必要なことも多く、現場の進捗や状況をわかりやすく伝える手段が求められます。その意味でも、ドローン測量で取得した資料は活用しやすいといえます。図面、写真、口頭説明だけでは伝わりにくい内容を、より直感的に共有できるからです。線状構造物である道路工事において、ドローン測量は全体把握と共有の両面で有効です。


活用事例5 河川・法面など危険箇所の点検補助

土木・建設の現場には、人が容易に近づけない場所や、近づくこと自体に危険が伴う場所があります。代表的なのが河川沿いの法面、高低差の大きい斜面、崩落リスクのある箇所、足場の悪い地形などです。こうした場所では、従来の方法で詳細確認を行うと、時間だけでなく安全面の配慮も大きく必要になります。


ドローン測量は、このような危険箇所の点検補助に向いています。上空や離れた位置から対象を記録できるため、無理に人が近づかなくても、状況確認の精度を高めやすくなります。斜面の崩れ、洗掘の進行、表面の変状、法面保護工の状態、河川周辺の地形変化などを、面的に把握しやすい点が特徴です。


河川分野では、出水後の状況確認や護岸周辺の変化把握などに役立つ場面があります。現地に入ることが難しいタイミングでも、離れた位置から対象範囲を確認しやすく、早期の初動判断に活かせる可能性があります。法面でも、全体形状を記録しておくことで、変状が生じた際の比較材料を持ちやすくなります。


また、危険箇所の点検は、単発で終わるものではなく、継続的な観察が必要になることがあります。ドローン測量によって定期的に記録を残しておけば、変化の傾向を捉えやすくなります。ある時点の写真だけではわからなかった進行性の問題も、時系列で比較できれば判断しやすくなります。


ただし、ここでも重要なのは、ドローン測量を万能な代替手段と考えすぎないことです。詳細な近接確認や内部の状態確認が必要な場合には、別の手法を併用する必要があります。それでも、危険を抑えながら全体状況を把握し、重点的に確認すべき箇所を絞り込むという意味では、非常に実用的です。安全性と効率の両立を考えるうえで、危険箇所の点検補助は代表的な活用事例の一つです。


活用事例6 災害対応と応急調査

災害時の初動では、何よりもまず現場の状況を早く把握することが求められます。土砂崩れ、路面陥没、河川の増水、法面崩壊、構造物周辺の変状など、被害の形はさまざまですが、共通しているのは、現地への立ち入りが難しいことと、短時間で判断材料を集めなければならないことです。ドローン測量は、この初動対応で有効に使われることがあります。


災害直後は、現地に人が入ること自体が危険な場合があります。足元が不安定であったり、二次災害の恐れがあったり、全容が見えないこともあります。そうした状況で、まず上空から現場を確認できることは大きな価値があります。被害範囲の概況、道路の通行可否、土砂の堆積状況、流出範囲、周辺インフラへの影響などを、短時間で掴みやすくなるためです。


応急調査では、詳細な最終判断よりも、優先順位の高い箇所を素早く見極めることが重要になる場面があります。どこから対応すべきか、どこに人員や重機を入れるべきか、周囲への影響はどこまで広がっているかといった判断に、ドローン測量の情報が役立ちます。全体を俯瞰できることで、現場にいる人の視野だけでは見えないリスクや動線も把握しやすくなります。


また、災害対応では関係機関との情報共有が不可欠です。現場担当者の口頭説明だけでは、被害の規模や位置関係が十分に伝わらないことがあります。上空画像や地形情報があれば、遠隔地の関係者にも状況を伝えやすく、判断や調整のスピード向上につながります。これは、応急復旧の段取りを進めるうえでも有利に働きます。


さらに、災害後の記録としても価値があります。復旧前の状態を残しておくことで、後の比較や報告、対策検討の基礎資料として使いやすくなります。災害時は混乱しやすく、情報が断片化しやすいため、早い段階で面的な記録を残せることは非常に重要です。ドローン測量は、災害対応の現場で「危険を抑えながら、早く広く把握する」という目的に適した手段だといえます。


活用事例7 施工前後の記録と関係者共有

ドローン測量は、数量算出や進捗確認だけでなく、施工前後の記録を残す用途でも大きな力を発揮します。工事では、着工前の状態、施工中の変化、完成時の状態を適切に残しておくことが重要です。これは単なる保存のためではなく、説明、報告、振り返り、次案件への展開など、さまざまな場面で必要になるからです。


施工前の状態を上空から記録しておくと、工事対象範囲の初期条件を後から確認しやすくなります。周辺地形、隣接地との位置関係、既設物の状況、搬入路の条件など、工事に関わる背景情報をまとめて残せるため、着工後に疑問が生じた際にも参照しやすくなります。部分的な写真だけでは見えにくい全体像を残せる点が大きな利点です。


施工中は、工程ごとの変化を記録していくことで、現場の履歴を蓄積できます。どの時期にどの工区が進んでいたか、仮設の位置がどう変わったか、どこで地形が大きく変わったかなどを、時系列で見返しやすくなります。これは現場管理の補助になるだけでなく、社内教育や再発防止の資料としても有効です。


完成時の記録も重要です。完成写真だけでは伝わりにくい敷地全体の納まりや、周辺とのつながり、造成後の形状などを、上空からの視点で整理できます。特に、完成後に現地へ行く機会が限られる関係者にとっては、完成状態を理解しやすい資料になります。


関係者共有の観点でも、ドローン測量は実用的です。工事には多様な立場の人が関わるため、情報の伝え方次第で認識差が生まれます。現場をよく知る人にとっては当然のことでも、初めて関わる人には伝わりにくいことがあります。上空からの資料は、そのギャップを埋めやすい手段です。報告資料、会議資料、説明資料として使いやすく、現場理解の共通基盤をつくりやすくなります。


記録は後から見返せることに意味があります。その場しのぎの写真ではなく、位置関係や時系列がわかる形で残しておくことで、トラブル時の確認、工程検証、顧客説明などにも活かせます。施工前後の記録と共有は、一見地味ですが、現場運営の質を左右する重要な活用事例です。


活用事例8 維持管理・改修計画の基礎資料作成

ドローン測量は新設工事だけでなく、維持管理や改修計画の分野でも役立ちます。土木・建設の対象物は、完成した後も長く使われ続けるため、状態把握や改修検討のための基礎資料が必要になります。しかし、供用中の施設や広い敷地、近接しづらい構造物では、現況確認そのものに手間がかかることがあります。


そうした場面で、ドローン測量により対象範囲を記録しておけば、改修前の検討資料として使いやすくなります。周辺地形との関係、アクセス条件、既設構造物の配置、周囲の空間条件などを面的に把握できるため、改修計画の初期段階での検討が進めやすくなります。維持管理では、現地確認を繰り返すよりも、まず全体像を把握して重点箇所を絞る考え方が有効なことが多く、その点で相性が良いといえます。


また、構造物の周辺環境は、改修計画に大きな影響を与えます。たとえば、重機の配置可能範囲、仮設通路の確保、資材置き場の余地、隣接地への影響などは、現地の空間条件を把握して初めて検討しやすくなります。ドローン測量で取得した上空情報は、その判断の入り口として有用です。


維持管理では、一定期間ごとの状態記録も重要です。以前と比べて何が変わったのかを確認できれば、改修の優先順位づけにも役立ちます。もちろん、劣化の詳細診断そのものは別の手法が必要になる場合がありますが、全体把握と変化確認の基礎資料としては十分な価値があります。


さらに、改修や更新の計画では、設計担当、管理担当、施工予定者など、複数の立場で情報を共有する必要があります。現場に行かずとも同じ対象をイメージできる資料があることは、初期検討の効率を高めます。新設工事だけでなく、維持管理や改修の場面でも、ドローン測量は現場理解を支える手段として活用の幅を広げています。


ドローン測量を活かすために押さえたい考え方

ここまで8つの活用事例を見てきましたが、実際の導入では「飛ばせば成果が出る」という考え方ではうまくいきません。ドローン測量を現場で活かすには、何のために計測するのかを最初に明確にすることが重要です。現況把握なのか、進捗確認なのか、土量管理なのか、記録共有なのかによって、必要な飛行方法、取得データ、整理方法は変わってきます。


たとえば、単に見栄えの良い空撮画像が欲しいだけなら、それほど厳密な位置精度やデータ整備は不要かもしれません。しかし、数量検討や設計との重ね合わせ、施工比較まで見据えるなら、位置や高さの扱いを丁寧に考える必要があります。目的が曖昧なままでは、撮ったはよいものの業務につながらないという事態になりがちです。


また、ドローン測量は単独で完結するものではなく、現場管理や測位、図面確認、点群活用、関係者共有と組み合わせてこそ真価を発揮します。特に土木・建設では、撮ったデータをどのように現場判断へつなげるかが重要です。オルソ画像、地形モデル、点群などを、現場で使える形に落とし込めるかどうかで、導入効果は大きく変わります。


さらに、現場での運用を考えると、データ取得後の扱いやすさも重要です。せっかく計測しても、確認したい位置がわからない、座標や高さの扱いが統一されていない、共有に時間がかかるといった状態では、実務での定着は進みにくくなります。導入時には、飛行そのものだけでなく、その後の確認、比較、共有まで一連の流れで考えることが大切です。


ドローン測量は、広い現場や変化の大きい現場ほど効果が出やすい一方で、小規模な現場でも記録や共有の面で役立つ場合があります。大切なのは、現場の目的と課題に合わせて使い方を選ぶことです。どの工程に、どの頻度で、どの精度感で活用するのかを整理することで、無理のない導入がしやすくなります。


まとめ

ドローン測量の活用事例は、単なる空撮にとどまりません。現況測量、土量管理、造成工事の進捗確認、道路工事での全体把握、河川や法面の点検補助、災害時の応急調査、施工前後の記録、維持管理や改修計画の基礎資料作成まで、土木・建設のさまざまな場面で使われています。共通しているのは、広い範囲を短時間で把握し、変化を見える化し、関係者に共有しやすくする点です。


実務担当者にとって重要なのは、ドローン測量を特別な技術として眺めるのではなく、現場の判断を助ける手段として捉えることです。どの場面で使えば効果が出やすいのかを理解しておけば、導入の優先順位も見えやすくなります。広い現場、地形変化の大きい現場、危険箇所を含む現場、関係者共有が多い現場では、特に価値を感じやすいはずです。


そして、ドローン測量で取得したデータを現場で本当に活かすには、位置情報や座標の扱い、地上での確認、出来形や図面とのつながりも重要になります。空から取った情報を地上の業務に結びつける視点があってこそ、活用は深まります。


その意味で、ドローン測量とあわせて、現場で手軽に高精度な位置を扱える仕組みを持っておくことは大きな武器になります。たとえば、現場の確認、補足計測、位置出し、写真への位置情報付与などを効率よく進めたいなら、LRTKのようなiPhone装着型GNSS高精度測位デバイスを組み合わせることで、空と地上の情報をつなげやすくなります。ドローンで広く把握し、必要な箇所を地上で高精度に押さえるという流れをつくれれば、土木・建設の実務はさらに進めやすくなるでしょう。


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