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ドローン測量に資格は必要?担当者が知るべき4ポイント

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万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

目次

ドローン測量の「資格」が分かりにくい理由

ポイント1 飛行資格と測量資格は別物

ポイント2 公共測量では求められる条件が一段上がる

ポイント3 民間案件でも資格不要とは言い切れない

ポイント4 担当者は資格名より運用体制を見る

まとめ


ドローン測量に資格は必要なのか。現場担当者や導入担当者が最初にぶつかる疑問ですが、結論から言うと、いつでも一律に「必須」とは言えません。無人航空機を飛ばすための資格と、測量として成果を成立させるための資格は別であり、さらに案件の種類によって発注条件も変わるからです。国土交通省は、無人航空機操縦者技能証明の取得自体は飛行における常時の必須事項ではないと明示しており、一方で100g以上の機体を飛ばす場合には機体登録が必要で、空域や飛行方法によっては許可や承認が必要だと案内しています。


さらにややこしいのは、「ドローン測量」という言葉がひとつでも、中身がかなり広いことです。造成前の地形把握、工事進捗の記録、出来形の参考確認、官公庁向けの成果作成、土量計算のための点群取得など、目的が違えば求められる精度も責任も違います。国土地理院は、国や地方公共団体等が行う測量の多くが公共測量に該当すると案内しており、公共測量では手続や体制が重くなります。つまり、検索で「資格」と調べる読者が本当に知りたいのは、単に操縦免許があるかどうかではなく、自分の案件で何が必要条件になるのか、という点なのです。


実務では、ここを混同すると判断を誤りやすくなります。たとえば「国家資格がなくても飛ばせるらしい」という情報だけで進めると、飛行計画や許可承認の確認が抜けることがあります。逆に「操縦の資格さえあれば測量は成立する」と考えると、成果の精度確認や測量法上の整理が抜けます。担当者として大切なのは、資格をひとつの名前でまとめて考えず、飛行のルール、測量のルール、発注条件の三つに分けて整理することです。これができるだけで、社内調整も外注先選定もかなり進めやすくなります。


ドローン測量の「資格」が分かりにくい理由

まず押さえたいのは、現場で言われる「資格」には少なくとも三つの意味があるということです。一つ目は、無人航空機を安全に飛行させるための制度上の資格や手続です。二つ目は、測量成果を扱うための測量士、測量士補、測量業者登録といった測量法側の要件です。三つ目は、元請や発注者が独自に求める社内基準、実績要件、報告書様式、再現性のある品質管理体制です。読者が「資格は必要ですか」と聞いたとき、実際にはこの三つが混ざっていることがほとんどです。


国土交通省の案内を見ると、無人航空機操縦者技能証明は常に必須という制度ではありません。一方で、100g以上の無人航空機を屋外で飛行させるときは機体登録が必要で、飛行させる空域や方法によっては事前の許可・承認が必要になります。また、許可・承認を受けて飛行する場合には、飛行計画の通報や飛行日誌の作成も必要です。つまり、「資格が要らない」という言い方は、かなり雑なまとめ方であり、実際には登録、許可、承認、通報、記録といった複数の義務を確認しなければなりません。


一方で、測量法の側は別の整理になっています。国土地理院の資料では、基本測量や公共測量に従事する技術者は登録された測量士または測量士補でなければならず、測量業を営もうとする者は測量業者としての登録を受けなければならないと示されています。つまり、飛行の資格と、測量としての資格は制度目的そのものが異なるのです。前者は航空の安全、後者は測量成果の正確さと社会的な利用を支えるための制度だと理解すると、全体像が整理しやすくなります。


だからこそ、担当者は最初に「何を作るのか」「その成果を何に使うのか」を明確にする必要があります。単なる進捗写真の取得なのか、土量把握に使う点群なのか、出来形や設計検討に回す地形モデルなのか、あるいは官公庁に提出する成果なのかによって、確認すべき資格と体制は変わります。ここを曖昧にしたまま「操縦できる人を探す」だけで進めると、後から成果が使えない、再飛行が必要、説明責任が果たせないといった問題が起こりやすくなります。


ポイント1 飛行資格と測量資格は別物

一つ目のポイントは、ドローンを飛ばす資格と、測量を成立させる資格は別物だということです。無人航空機の制度では、飛行ルールに従って安全に運航できるかどうかが中心です。国土交通省は、人口集中地区の上空、夜間飛行、目視外飛行、人や物件から30m以上の距離を確保できない飛行、催し場所上空の飛行、危険物の輸送、物件投下などについて、事前の許可・承認が必要となる代表例として示しています。都市部の測量や狭小現場、障害物の多い現場では、これらの条件に触れやすく、測量案件であっても飛行計画の整理が先に重要になります。


他方で、測量として見たときには、成果の座標、精度、検証方法、責任体制が問われます。国土地理院は、公共測量を行うときには測量計画機関や測量作業機関が航空法令や関連ガイドライン、飛行ルールを遵守するよう求めていますが、同時に公共測量側の手続や作業規程、実施計画、成果審査といった枠組みも存在します。つまり、飛ばせることと、成果が測量として使えることはイコールではありません。操縦が上手でも、地上の基準や精度確認が不十分であれば、測量成果としての信頼性は確保できません。


ここでよくある誤解が、「国家資格がなくても飛ばせるなら、民間の講習修了だけで十分ではないか」という見方です。たしかに、技能証明が常時必須ではないことは国土交通省が明示しています。しかし、これは「何の準備も不要」という意味ではありませんし、民間の修了証がそのまま法制度上の国家資格と同じ意味を持つわけでもありません。むしろ近年の制度運用では、過去に一部で使われていた民間技能認証に関する申請簡略化の扱いが、2025年12月18日施行の改正で廃止されたことも公表されています。担当者は、古い説明資料や以前の慣行をそのまま信じず、最新ルールで確認する姿勢が必要です。


また、一定の条件を満たした場合には、操縦者技能証明を受けた者が機体認証を受けた無人航空機を飛行させることで、一部の特定飛行で許可・承認を不要とできる制度もあります。ただし、これは無条件で何でも自由になるという話ではありません。立入管理措置や飛行マニュアル作成などの安全確保措置が前提であり、対象も限定されています。したがって、資格の有無だけを見て判断するのではなく、その資格がどの飛行類型で、どの手続の省略につながるのかまで読み込まないと、正しい実務判断にはなりません。


担当者目線で言い換えると、外注先や社内運用の確認で最初に聞くべきことは、「操縦資格を持っていますか」だけではありません。「どの空域で飛ばす予定か」「夜間や目視外があるか」「人口集中地区にかかるか」「許可や承認はどのように整理するか」「飛行計画通報や記録はどう管理するか」といった運航設計まで含めて確認して初めて、飛行側の体制が見えてきます。ここが曖昧なまま進めると、現場前日に条件が判明し、飛べない、予定を変える、成果範囲を縮小するといった事態につながります。


ポイント2 公共測量では求められる条件が一段上がる

二つ目のポイントは、案件が公共測量に入るかどうかで、必要条件が大きく変わることです。国土地理院の2026年度版の手引では、国や地方公共団体等が行う測量のほとんどは公共測量に該当すると案内されています。道路、河川、都市、区画整理、土地改良、基盤地図情報整備など、社会基盤に関わる多くの業務がここに入ります。担当者が官公庁案件や補助金が絡む案件、公共事業に接続する成果を扱うなら、まず公共測量の整理が必要だと考えた方が安全です。


公共測量では、測量士や測量士補の位置づけが明確です。国土地理院の手引に掲載された測量法の抜粋では、技術者として基本測量または公共測量に従事する者は登録された測量士または測量士補でなければならず、測量士は測量に関する計画を作製し、または実施し、測量士補は測量士の作製した計画に従い測量に従事するとされています。さらに、測量業を営もうとする者は測量業者としての登録を受けなければならないとも示されています。ここまで来ると、単に操縦ができる人材を確保するだけでは足りず、測量法に沿った組織体制が必要になります。


加えて、公共測量の実施計画書に関する案内では、測量に関する計画者は必ず測量士でなければならず、公共測量を請け負う測量作業機関は測量法に基づき登録された測量業者でなければならないと、かなり具体的に書かれています。つまり、公共測量で「ドローンを使う」ことは、単に新しい機材を取り入れる話ではありません。測量士が計画に関与し、登録された測量業者が責任を持ち、作業規程や実施計画に基づいて精度を担保する流れの中に、ドローンが一つの取得手段として入るのです。


このため、公共案件の担当者が「ドローン測量の資格」を確認するときは、操縦者の技能証明の有無だけでは不十分です。確認すべきは、測量士の関与が明確か、測量業者登録があるか、作業規程や実施計画にどう落とし込むか、成果の審査や精度確認をどう行うか、という点です。ここを飛ばしてしまうと、たとえ安全に飛行できても、公共測量として必要な手続や成果品質を満たせない可能性があります。公共測量では、飛行の安全と測量成果の正確さの両方を同時に管理しなければならないのです。


さらに国土地理院は、無人航空機を用いた公共測量について、航空法令や関連ガイドライン、飛行ルールを遵守しつつ、測量計画機関と測量作業機関で十分に協議するよう求めています。これは、現場条件や安全性、必要精度、使用機材、作業方法が案件ごとに異なるからです。担当者としては、公共測量に近い案件ほど、「誰が飛ばすか」よりも「どの体制で、どの規程で、どう精度保証するか」を先に整理した方が、失敗が少なくなります。


ポイント3 民間案件でも資格不要とは言い切れない

三つ目のポイントは、民間案件だからといって「資格不要」で片づけないことです。たしかに、国土交通省の制度上、無人航空機操縦者技能証明が常時必須ではない以上、民間の現場で直ちに国家資格がないと何もできない、という単純な話ではありません。ですが、100g以上の機体登録や、飛行条件に応じた許可・承認、飛行計画通報、事故報告といったルールは別に存在します。つまり、国家資格の要否と、法令順守の要否は同じではありません。ここを混同すると、「免許が要らないから準備も要らない」と誤解しやすくなります。


民間案件で重要なのは、成果の使い道です。たとえば社内共有用の進捗確認、概略的な地形把握、営業提案用の可視化など、参考資料として使うだけのケースと、出来高確認、土量検討、設計との重ね合わせ、施工判断に近い使い方をするケースでは、要求される再現性がまったく違います。後者に近づくほど、座標の取り方、標定点や検証点の考え方、チェック方法、再飛行時の整合性、報告書の残し方といった品質管理が重要になり、結果として有資格者の関与や測量体制の整備が現実的に必要になっていきます。


また、民間案件は公共測量ほど制度の型が固定されていない分、担当者が自分で基準を作らなければならない場面が多くなります。たとえば、どの座標系で納品させるのか、どの程度の高さ精度を求めるのか、地上での確認点を何点取るのか、点群やオルソ画像の品質確認をどの項目で行うのか、現場条件が悪くて再飛行が必要になった場合にどう扱うのか、といった条件です。これらを決めずに「資格を持っている会社に頼む」だけで済ませると、あとで成果の解釈がばらつきやすくなります。資格は安心材料の一つですが、品質を自動的に保証する魔法の言葉ではありません。


特に都市部やインフラ周辺、狭い現場では、人口集中地区上空、目視外飛行、人や物件との距離、空港周辺、高さ制限など、飛行ルール側の難しさが一気に増します。測量そのものの難易度より先に、飛行要件の整理がボトルネックになることも珍しくありません。現場担当者が本当に避けたいのは、当日に飛ばせないことと、飛べても成果が使えないことです。その二つを避けるためには、民間案件であっても資格の有無だけで判断せず、飛行条件と成果利用目的をセットで確認する必要があります。


さらに、民間案件では「以前はこのやり方で通っていた」という経験則が残りやすい点にも注意が必要です。制度や審査運用は更新されるため、過去に使えた簡略化が今もそのまま有効とは限りません。担当者が最新情報を前提に委託先と会話できれば、不要な誤解を減らせます。反対に、古い説明のまま進めると、申請方法や必要資料、説明責任の持ち方でずれが生じます。ドローン測量は機材の進化が目立つ分野ですが、実務で差がつくのは、制度更新を前提に運用を見直せるかどうかです。


ポイント4 担当者は資格名より運用体制を見る

四つ目のポイントは、担当者の見るべきポイントは資格名そのものより、運用体制だということです。もちろん、必要な資格や登録がそろっていることは大前提です。しかし、実際の成否を分けるのは、どんな手順で現場に入り、どう精度を管理し、どのように成果を説明可能な状態で残せるかです。国土地理院が公共測量で作業規程、実施計画、成果審査を重視しているのも、単発の技量ではなく、再現可能な品質管理を求めているからです。


担当者が最初に確認したいのは、その成果を何に使うかです。社内参考なのか、設計検討に使うのか、出来形や維持管理の判断に回すのか、発注者や関係者に正式提出するのかで、必要な体制は変わります。用途が重くなるほど、測量士の関与、登録事業者としての責任、精度検証、報告書、飛行記録、再現手順の整備が重要になります。ここを最初に言語化できる担当者ほど、後工程の手戻りを減らせます。


次に重要なのは、現場がどんな飛行条件にあるかです。都市部か郊外か、高さ制限はどうか、人や構造物との距離を十分に取れるか、目視内で飛ばせるか、立入管理は可能か。こうした条件によって、必要な許可・承認や事前調整が変わります。資格の有無だけ見て発注すると、この整理が甘いまま工程が組まれ、現場直前で制約が判明しやすくなります。資格確認は入口ですが、本当に必要なのは現場条件に即した運航設計の確認です。


さらに、測量としての品質管理を見ることも欠かせません。どの基準点や確認点を使うのか、座標の扱いはどうするのか、点群や画像の誤差確認はどう行うのか、異なる日の再飛行で整合をどう取るのか。こうした話が明確に説明できる相手は、単に「飛ばせる」だけではなく、「使える成果を作る」ことを理解しています。逆に、資格名の説明はできても、精度確認の流れや成果の根拠が曖昧なら、担当者としては慎重に見た方がよいでしょう。


最後に見るべきなのは、責任の持ち方です。問題が起きたときに誰が説明するのか、再飛行の判断はどうするのか、成果に不足があった場合にどう補正するのか、法令や手続の確認は誰が担うのか。ドローン測量は見た目には機動的ですが、成果を業務に使う以上、説明責任からは逃げられません。担当者が資格の名前だけで安心せず、体制、手順、記録、責任分担まで見ておくことが、結果として最も現実的なリスク管理になります。


まとめ

ドローン測量に資格は必要か、という問いへの答えは、「いつでも同じ資格が必須というわけではないが、案件の性質によって必要条件は大きく変わる」です。無人航空機操縦者技能証明は常時必須ではない一方、100g以上の機体登録、飛行条件に応じた許可・承認、飛行計画通報などのルールは押さえる必要があります。そして公共測量では、測量士・測量士補、測量業者登録、計画や作業規程、成果審査といった測量法側の要件が重要になります。


つまり担当者が知るべき4ポイントは、飛行資格と測量資格を分けて考えること、公共測量かどうかで必要条件が変わること、民間案件でも飛行ルールと品質管理は外せないこと、そして最終的には資格名より運用体制を見ることです。この4点を押さえておけば、「資格があるかないか」という表面的な議論から一歩進み、「この案件を安全に、正確に、使える成果として回せるか」という本質的な判断ができるようになります。


ドローン測量を現場で本当に使える業務にするには、空からの取得だけでなく、地上側の座標確認や現地基準の押さえ方まで含めて運用を整えることが重要です。現場の測位や写真記録、点の取得、関係者間の共有まで一連で効率化したいなら、LRTKのようなiPhone装着型GNSS高精度測位デバイスを組み合わせる考え方も有効です。ドローンで広く捉え、地上で必要点を確実に押さえる体制ができると、測量業務の再現性と現場判断のスピードを高めやすくなります。


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LRTKシリーズは、建設・土木・測量分野における高精度なGNSS測位を実現し、作業時間短縮や生産性の大幅な向上を可能にします。国土交通省が推進するi-Constructionにも対応しており、建設業界のデジタル化促進に最適なソリューションです。

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