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点群取得がサクサク!iPhone活用でスピーディーなドローン測量

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万能の測量機LRTKの説明

ドローンを用いた測量(ドローン測量)は、建設・土木業界で急速に普及しており、国土交通省が推進する「i-Construction」でも生産性向上の切り札として注目されています。ドローン搭載カメラによる空中写真測量から生成される3次元の点群データやオルソ画像は、従来の人力測量に比べて広範囲の現況把握や出来形(施工完了形状)の確認を効率化します。しかし、その取得した点群データをいかに迅速に現場で確認・解析し、関係者と共有できるかが、真の生産性向上の鍵となります。


本記事では、ドローンで取得した点群データをiPhoneと高精度GNSSを活用して即時に確認・解析し、クラウド共有やAR表示によって出来形管理に役立てる最新ワークフローをご紹介します。煩雑になりがちなドローン測量の後処理をスマホでサクサクこなすことで、誰でもスピーディーに高精度測量が行えるようになります。


ドローン測量が拓くi-Constructionの現場効率化

2017年より国土交通省は建設現場の生産性向上を目的とした「i-Construction」を推進しており、2025年までに建設生産プロセス全体で生産性20%向上という目標を掲げています。その一環で、ICT施工の現場ではドローンを活用した3次元測量が推奨されています。上空からの写真測量で得られた点群データや3Dモデルは、土量計算や出来形管理に有用であり、既に大手ゼネコンを中心にドローン測量が導入されています。


例えば、盛土・切土など土工現場の出来形管理では、無人航空機による空中写真測量の手順が国交省から要領(ガイドライン)として示されています。その流れでは、事前準備として機材やソフトウェアの用意、飛行計画の策定、そして撮影~データ処理~図面作成~納品まで多くのステップが含まれています。ドローンで効率的に現地の写真データを取得できても、データ処理や図化に時間と専門技術を要する点が従来は課題でした。また、出来形管理の検査段階では発注者への納品形式に合わせた成果品作成も必要で、点群データを扱うソフトウェアの操作スキルも求められます。


こうした背景から、現場で迅速に点群データを確認し、必要な解析・共有を行いたいというニーズが高まっています。ドローン測量そのもののメリット(短時間で広範囲の3次元計測)は明白ですが、その真価を発揮するには、取得後のデータ利活用をいかにスピードアップできるかが重要なのです。


従来のドローン測量ワークフローと課題

ドローン測量の一般的なワークフローは以下のような手順を踏みます。


飛行計画と測量基準の設定: 測量エリアや飛行ルートを計画し、必要に応じて標定点(ターゲット)を設置します。高精度な成果を得るにはRTK搭載ドローンや地上設置のGNSS基準局で位置補正する方法が取られます。

現地でのドローン飛行・撮影: ドローンを飛行させて上空から地表の写真を多数撮影します。飛行時間はバッテリー持続時間(通常20~30分程度)に左右され、広範囲を一度にカバーするには複数回のフライトが必要になる場合もあります。

データ処理(写真測量ソフトによる点群生成): 撮影した画像データを事務所やクラウド上の写真測量ソフトに取り込み、SfMやマルチビューステレオ技術で3次元点群やオルソ画像を生成します。高密度な点群を得るには処理に数時間を要することもあります。専門ソフトウェア(例:写真測量ソフトと点群処理ソフト)の操作スキルが必要です。

解析・図面化: 得られた点群データから必要な情報を分析します。土量計算のために地表面と設計面の差分を算出したり、横断面図を作成したりします。場合によっては不要点の除去や点群間の位置合わせなど追加処理も必要です。

成果の共有・納品: 点群データや解析結果を社内関係者と共有したり、発注者への納品用に図面や帳票を作成します。点群そのものを共有する場合、データ容量が大きく扱いづらいほか、受け手側にも専用のビューアやCADソフトが必要となることがあります。


以上のステップにおける課題をまとめると、以下の点が挙げられます。


即時性の欠如: ドローンで現地を撮影しても、その場ですぐに点群化・計測はできず、オフィスに戻って処理をするまで結果がわからない。現場で「ちゃんと必要な箇所を撮影できたか」「追加で測り残しはないか」を判断しにくい。

専門技術と機材の必要性: 点群生成や解析には専門ソフトと高性能PC、そしてそれを扱うスキルが必要。現場作業員全員が使いこなせるとは限らず、一部の技術者に作業が偏りがち。

データ共有の煩雑さ: 点群データは容量が大きく、関係者への共有にはクラウドストレージ経由でファイル送付したり、ビューアソフトのインストールが必要になることも。発注者や他部署との円滑な情報共有に手間がかかる。

リアルタイムな活用が困難: 点群データを現場の状況と照らし合わせて確認したり、設計データと重ねてズレを確認する、といったリアルタイムの可視化(AR的な活用)は標準の手法では想定されていない。


これらの課題に対し、スマートフォン(iPhone)とクラウドサービスを活用した新たなワークフローによって解決を図る動きが出てきています。


iPhoneと高精度GNSSで実現するスピーディーな点群処理

最新のソリューションでは、ドローンで取得した写真・点群データをiPhoneを用いてその場で確認・処理できるようになっています。ポイントは、iPhoneに取り付け可能な高精度GNSS受信機(RTK対応)を組み合わせることで、スマホ単体では難しかったcm級測位を可能にし、取得データを即座に絶対座標(世界測地系座標)に紐付けできるようにした点です。例えば「LRTK」という小型デバイスを用いれば、重さ165g・薄さ1cmのスマホサイズ機器でcm精度の測位が可能になり、取得座標には緯度・経度・標高が付加されるため、一人で現場の測量を完結できます。高精度GNSSによって位置補正されたiPhoneは、まさに測量機器へと変貌します。


iPhone上の専用アプリを用いることで、ドローン測量後のデータ処理フローが劇的に簡素化されます。従来はオフィスでパソコンに向かっていた作業が、現地で飛行終了後すぐにスマホ上で開始できるのです。例えば、ドローンで空撮した直後にiPhoneアプリでデータを同期すれば、写真データからクラウド上で点群生成処理が自動開始し、短時間で3Dモデルをプレビューできます(インターネット接続環境にもよりますが、近年は現場でもLTE/5G通信が可能です)。アプリの「同期」ボタンを押すだけで即座にクラウドにデータがアップロードされ、オフィスのPCからも現場の様子をすぐ確認できるようになります。


さらに特筆すべきは、iPhone自体を3Dスキャナとして活用できる点です。iPhone 12 Pro以降の機種にはLiDARセンサーが搭載されており、これと高精度GNSSを組み合わせることで、ドローンが飛行できない細部や局所的な計測も容易に行えます。実際、iPhoneを手に持ちカメラを向けて現場内を歩くだけで、周囲数十~数百メートルの点群データを誰でも簡単に取得することが可能です。従来のスマホ単体のスキャンではセンサー誤差が蓄積して精度低下が避けられませんでしたが、高精度GNSSで現在位置を常にcmレベルで補正することで誤差が蓄積せず高精度を維持できます。その結果、事前の複雑な測位調整や後処理による位置合わせをしなくても、取得と同時にグローバル座標系に合致した点群が得られます。例えば20mを超える大型構造物であっても、特別な訓練なしにiPhoneをかざしてスキャンするだけで絶対座標付きの点群を作成できるのです。


このようなスマホ測量によって、点群データ取得後の流れは飛躍的にシンプルになります。飛行直後に現地で点群を確認し、不足箇所があればその場で追撮・スキャンすることで取り直しゼロを実現できます。また、ドローンのRTK測位データとiPhone側のRTK測位データが統一基準系上にあるため、ドローン点群と手持ちLiDAR点群を簡単に結合・統合することもできます。これにより上空からのデータと地上近接からの詳細データを組み合わせた高精細な3Dモデルを構築でき、複雑地形や構造物の計測精度・網羅性が向上します。


点群データのクラウド共有と解析

取得した点群データは即座にクラウドサービスに同期・保存されるため、オフィスや別拠点のチームメンバーとリアルタイムに情報を共有できます。専用クラウドプラットフォーム上では、アップロードされた測量データ(測位点、軌跡、写真、点群など)を2D/3Dで閲覧できるほか、ブラウザ上で距離測定・面積計算・体積算出など各種計測を行うことも可能です。たとえば、生成された点群モデル上で直接、盛土の体積を算出したり、任意の断面線を切って横断図を作成することができます。クラウド上で点群からCAD用の断面図データを出力したり、オルソ画像を取得して設計図との照合に用いることも可能です。これらの解析結果はクラウド上に保存されるため、最新の情報を関係者全員で常に共有できます。


クラウド共有の大きな利点は、受け手側の環境を選ばないことです。従来は専門ソフトがないと点群の3Dデータを開けないという問題がありましたが、クラウド上に公開された3DビューアのURLを共有するだけで、発注者や協力会社も自分のPCやタブレットでインストールなしに点群を確認できます。受け取った人はWebブラウザ経由でモデルを回転・ズームし、任意の計測も行えるため、誰でも直感的に3次元データを扱える環境が整います。ライセンスを持っていない相手やソフトを持っていないクライアントにもURL発行で情報共有できるため、説明資料として点群モデルそのものを活用することも簡単です。


データ共有のセキュリティ面でも、パスワード付きの共有リンク発行や閲覧権限のコントロール機能が備わっているため安心です(機密性の高いプロジェクトでも必要な範囲での共有に留められる)。このようにクラウド連携を前提としたワークフローにより、現場–オフィス間のタイムラグが解消され、「撮ったらすぐ見せる・伝える」が実現します。


ARによる直感的な現場確認と出来形管理

スマホ×ドローン測量ソリューション最大の特徴の一つが、取得した3DデータをAR(拡張現実)表示できることです。iPhone上のアプリは、端末のカメラ映像に対して点群データや設計データを重ね合わせて表示する機能を持っています。高精度GNSSで端末の実空間における位置・向きを正確に把握できているため、位置合わせの必要がなく、ずれのないAR重畳表示が可能です。つまり、現場でスマホの画面をかざすだけで、そこに取得済みの点群モデルやBIM/CIMの設計モデルを実物大スケールで投影し、まるでその場に仮想のモデルが存在しているかのように見渡すことができます。


このAR機能により、出来形管理や検測作業は飛躍的に効率化されます。例えば、造成工事の現場でドローン測量により取得した出来形の点群モデルを、その場で地面に重ねて表示すれば、設計面からのズレを視覚的に確認できます。盛土・切土の過不足を色分け表示するヒートマップを自動生成し、現地でAR表示させることも可能です。スマホの画面越しに見ると、地表面に対して「あと○cm掘削が必要」や「盛土が設計より高い」箇所が色で直感的に示されるため、手戻りの防止や品質管理に直結します。これらのAR表示は位置ズレなく重畳されるため、現地でメジャーや測量機を使わずとも視覚的な出来形検査が誰にでも行えます。


さらに、AR機能は出来形確認だけでなく、杭打ちや測設作業のナビゲーションにも活用できます。設計図や施工計画で指定された座標位置に対し、スマホがナビゲーション矢印やガイドラインをAR表示で示すことで、「杭を打つべき正確な地点」まで作業員を案内してくれます。現在地と目標地点がどちらもcm精度でスマホ上に示されるため、熟練者でなくとも指示通りに移動するだけで所定の位置に到達可能です。これにより、従来は測量士がトランシットやGNSS機で位置出ししていた杭打ち作業も容易になり、施工の効率と精度向上につながります。


以上のように、ドローンで取得した点群データや設計3DデータをARで現場に可視化することで、「見るだけではわからない」ものを「見える化」でき、品質管理や進捗共有に革新がもたらされます。現場担当者はその場で出来形を確認し、不備があれば即座に是正対応を指示できますし、発注者検査の際にもタブレット越しに完成形を確認してもらうことで説明がスムーズになるでしょう。


まとめ:誰でもできる高精度測量へ

ドローン測量とスマホ活用の融合によって、測量のワークフローは大きく様変わりしつつあります。点群取得がサクサクと行えるこの仕組みを使えば、現場担当者自らが迅速に正確な3Dデータを扱えるようになり、反映までの待ち時間を削減できます。i-Constructionが目指す生産性向上や省人化にも合致し、今後ますます普及が進むと考えられます。


特にiPhoneに装着できる小型RTK-GNSSデバイス「LRTK」の登場は、誰でも簡単に高精度測位を利用できる環境を整えました。LRTKを用いれば、重量約165g・厚さ1cmのポケットサイズ機器とスマホだけで測量業務が完結します。専門の測量機器がなくとも、1人で現場の座標測定から3D点群スキャン、ARによる確認、杭打ちの位置出しまでこなせる時代が来たのです。まさに「iPhone1台で完結」する測量ソリューションと言えるでしょう。


このように中立かつ実用的な内容で紹介してきたスマホ測量ですが、導入にあたって不明点や不安な点もあるかもしれません。LRTKをはじめとする最新のスマホ測量技術にご興味のある方は、ぜひお気軽に導入相談をお寄せください。公式サイトではさらに詳しい情報や事例も公開しております。iPhoneと高精度GNSSを活用した新しい測量ワークフローで、現場の生産性と品質向上を実現してみませんか?


LRTKで現場の測量精度・作業効率を飛躍的に向上

LRTKシリーズは、建設・土木・測量分野における高精度なGNSS測位を実現し、作業時間短縮や生産性の大幅な向上を可能にします。国土交通省が推進するi-Constructionにも対応しており、建設業界のデジタル化促進に最適なソリューションです。

LRTKの詳細については、下記のリンクよりご覧ください。

 

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