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CSPIに出展:スマホ一体型RTKで現場の出来形測量が変わる

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万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

建設・測量生産性向上展(通称: CSPI-EXPO)は、毎年最先端の建設DX技術が集結する場です。最近開催されたCSPI-EXPOでは、スマートフォン一体型のRTK測位デバイスが大きな注目を集めました。スマホに取り付けるだけでセンチメートル級の測位が可能となるこの革新的技術は、従来の測量手法に比べて格段の効率化をもたらし、現場の出来形測量のあり方を一変させつつあります。本記事では、CSPIで話題となったスマホ一体型RTK技術について、その従来技術との違いや1人での測量が可能になる利便性、出来形管理への活用、災害対応での有用性、さらにクラウド連携や3Dスキャン・AR・写真測量といった多機能性まで、詳しく紹介します。


こうした革新的技術が求められる背景には、建設業界の人手不足や技能継承の課題、そして安全・品質向上へのニーズがあります。国土交通省が推進する「i-Construction」(アイ・コンストラクション)などの施策も追い風となり、現場へのデジタル技術導入が加速中です。スマートフォンを活用した高精度測量ソリューションは、現場の生産性と効率を飛躍的に高める建設DXの象徴と言えるでしょう。


例えば2024年5月に幕張メッセで開催された第6回CSPI-EXPOでは「建設のミライ」をテーマに、脱炭素・省エネ、省人化・デジタル施工、品質管理といった業界課題に対応するソリューションが幅広く紹介されました。来場者数も年々増加しており、2025年の第7回(国際化開催)では約5万7千人が来場する盛況ぶりです。そうした中で特に注目を集めたのが、スマートフォンを活用した手軽な高精度測位ソリューションでした。


従来測量との違い – スマホRTKで何が変わる?

従来の測量作業では、トータルステーションやGPS受信機といった専用機器を用い、複数人がかりで時間をかけて行うのが一般的でした。例えばトータルステーションでは1人が機器を据え付け、もう1人がプリズムを持って測点に立つ必要があり、数多くの点を測るには丸一日を要することもあります。また測量後は得られたデータを事務所に持ち帰り設計図と照合するといった作業も欠かせず、現場とオフィスを往復する非効率さが課題でした。


しかし近年、高精度GNSS測位技術の小型化と通信インフラの発達により、スマートフォンでセンチメートル級の測位が可能な時代が到来しました。RTK(Real Time Kinematic)方式のGNSS測量では、既知点となる基地局と移動局(ローバー)間で衛星測位の誤差情報をリアルタイム補正することで、水平2~3cm程度の高精度を実現できます。このRTK受信機をスマホに取り付けることで、スマホ単体のGPSでは数メートルあった誤差が数センチにまで縮小され、従来の据置型機器に匹敵する測位精度を手のひらサイズで得られるようになりました。さらに、この精密な位置情報とAR(拡張現実)技術を組み合わせれば、1人でも直感的に測量や施工の位置出しが行える画期的な手法が実現します。


スマホ一体型RTKにより、以下のような従来手法との差異が生まれます。


作業人員・時間の大幅削減:トータルステーション測量では通常2人以上が必要でしたが、スマホ+RTKデバイスなら作業者1人で現場測量が完結します。GNSS測位は視界が遮られた場所(森林内や構造物の陰など)でも直接測定できるため、複数点を短時間で効率よく計測可能です。その結果、測量や出来形確認に費やす日数を大幅に短縮できます。

熟練技術への依存度低減:従来は経験豊富な技術者が機器の操作や読取りを担い、正確に測るには熟練が欠かせませんでした。スマホ測量では専用アプリが測定手順をガイドしデータ記録も自動化してくれるため、誰でも直感的に操作可能です。紙の図面を片手に寸法を追う必要もなく、測りたい点でスマホ画面の指示に従ってボタンを押すだけで正確な座標を取得できます。人為的な読み違いや記録ミスも減るため、ベテランの負担軽減や若手への技術継承、人手不足の解消にもつながります。

リアルタイムな現場確認と共有:取得した測量データは即座にスマホ画面上でAR表示でき、設計図や過去データと重ね合わせて確認可能です。現場でその場にいながら出来形の良否(設計との差異)をすぐチェックでき、もしズレが見つかっても即座に修正できます。後日データを持ち帰り図面と突き合わせて再測定…といった手戻りを大幅に削減可能です。またクラウド経由でオフィス側とも測定結果を即時共有でき、遠隔地の上司や発注者にも現地状況をリアルタイムに見せられます。これにより判断スピードも格段に向上します。

安全性の向上:重い測量機材を運搬したり高所に登ったりする作業が減り、危険な現場でのリスクを最小限にできます。ARによる「見える化」で現場状況の思い違いによる誤測や施工ミスも減少し、結果的に事故防止やヒヤリハットの削減にもつながります。全員が同じデータを共有して作業できるため、認識のズレが減り安全な施工管理にも寄与します。


このように、スマホ×RTKを活用した新しい測量スタイルは、圧倒的な効率化と省力化を実現し、測量作業のハードルを一気に下げつつあります。従来「測量や出来形確認は専門家だけの仕事」とされていた常識を覆し、現場の誰もがデータに基づいて測って確かめることができる時代が始まりつつあります。現場の測量・出来形確認がこれほど手軽になることで、施工管理や品質保証の進め方も大きく変わっていくでしょう。


スマホ一体型RTKデバイス「LRTK」とその特長

こうしたスマホRTK測量の代表例が、今回CSPIでも注目されたデバイス「LRTK」です。LRTKは東京工業大学発のスタートアップ企業が開発したスマホ装着型の高精度GNSS受信端末で、スマートフォンやタブレット(iPhone/iPad)の背面に装着するだけでセンチ級の測位を可能にします。重量はわずか約125g、厚さ13mm程度のポケットサイズながら、内部にバッテリーと高性能アンテナを内蔵しています。専用ケースでスマホ背面にワンタッチ装着して利用でき(オプションの一脚スタンド併用で高さ補正もワンボタン測定可能)、携帯性と利便性に優れた設計です。


機器の操作はシンプルで特別な研修を必要とせず、初期導入コストも従来の測量機器より大幅に抑えられます。まさに「いつでもどこでも持ち歩ける測量機」として1人1台の現場ツールを目指して開発された次世代機器です。


LRTKをスマホに取り付ければ、そのスマホが即座にセンチメートル単位の精度を持つ測量機器に早変わりします。日本の準天頂衛星システム「みちびき」が提供するセンチメータ級測位補強サービス(CLAS)にも対応しており、携帯電波が届かない山間部などインターネット圏外の現場でも安定して高精度測位が可能です。実際、2023年に発生した能登半島地震の被災地では、通信インフラが途絶した状況下でLRTKが活躍し、小型端末ひとつで被害状況の精密測位と記録・共有が迅速に行われました。こうしたネット接続に頼らないオフライン環境での即応力も、現場ツールとしての大きな強みと言えるでしょう。


LRTKは多彩な機能を備え、測量から施工レイアウト、記録まで1台で完結できる点も革命的です。主な特長を挙げると以下の通りです。


高精度GNSS測位(単点・連続):スマホ画面の簡単な操作で任意の地点の座標(緯度・経度・高さ)をセンチ精度で測定・保存できます。必要な座標系(平面直角座標系やジオイド高など)への換算もアプリが自動計算してくれるため、現場で複雑な計算をする必要はありません。また、作業者が歩行しながら1秒間に最大10点の連続測位を行い軌跡データを取得することも可能で、長い区間の縦断測量や広範囲の地形測量にも威力を発揮します。

ARによる施工ナビゲーション:設計図や施工箇所の座標データをLRTKのクラウドに登録しておけば、現地でスマホのカメラ越しに設計モデルや目標位置をAR表示しながら作業できます。例えば杭打ち位置のデータをアップロードしておけば、現場ではスマホ画面に仮想の杭が投影され、利用者は画面上の矢印誘導に従って移動するだけで正確な杭打ちポイントをマーキングできます。LRTKが常に自己位置をcm精度で把握しているおかげで、作業者が歩いても画面上のAR表示がズレることはありません。直感的に「画面を見るだけ」で位置出しができるため、杭打ちや墨出し作業の効率と精度が飛躍的に向上します。

3D点群スキャン・写真測量:スマホに搭載されたLiDARスキャナやカメラを使った走査(写真測量)により、現場を歩くだけで高密度な3D点群データを取得できます。LRTKによる高精度な位置補正のおかげで各点に正確な絶対座標が付与され、通常の歩行スキャンで生じがちな点群データの歪みも最小限に抑えられます。取得した点群上で任意の2点間の距離や面積、体積などを即座に測定できるため、盛土や掘削の土量計算もその場で行えます。また、取得データはクラウド上の3Dビューアにアップロードして重機オペレーターや設計担当者とブラウザ経由で共有でき、施工前の設計モデルと重ね合わせて出来形を比較検討することもスムーズに行えるでしょう。

写真記録・報告の効率化:現場で状況写真をLRTKアプリから撮影すると、その写真ファイルには撮影位置の高精度座標とカメラの向き(方位)が自動付加されます。撮影と同時にテキストメモを入力することも可能で、ワンタップでクラウドにアップロードすれば「どの地点でどの方向を撮影した写真か」が地図上にプロットされて記録されます。従来はデジカメで撮った写真を持ち帰って整理し、紙の図面に貼り付けて報告書を作成する手間がかかっていましたが、そうした作業も大幅に削減され、記録ミスの防止にもつながります。クラウド上では過去の同地点写真を並べて比較表示することもできるため、インフラ点検で経年変化を把握する際などにも威力を発揮します。

クラウド連携・データ共有:LRTKで取得した全ての測位データや点群・写真情報は、その場からクラウドに即時アップロードして一元管理できます。オフィスにいる関係者もウェブブラウザから常に最新データを閲覧可能で、測位データはCSVやSIMA形式でダウンロードすることもできます。また、発注者や協力会社とも専用システムへのログイン不要でURLリンクを共有するだけで成果を即時共有可能です。報告書作成やデータ変換にかかる時間も最小限に抑えられるため、現場とオフィス間の情報伝達がスムーズになり、意思決定のスピードも飛躍的に向上します。


このように多数の機能を備えるLRTKは、「測る」「示す」「記録する」といった現場業務をスマホ1台で包括的にサポートします。その手軽さと実用性からCSPI展示会でも施工管理担当者たちが熱心にデモを体験していました。「スマホでここまでできるとは思わなかった」「これなら自社の現場にもすぐ使えそうだ」といった驚きや期待の声も多く、導入ハードルの低いDXツールとして高い関心を集めていました。


出来形測量・出来形管理への活用

土工事完了後の地形測量や構造物の出来形(仕上がり形状)確認にも、スマホ一体型RTKは大いに役立ちます。広範囲を3D点群データでスキャンして出来形を記録し、施工前の設計モデルと重ね合わせれば、盛土や切土の過不足や構造物の出来型を即座にチェックできます。要所だけ単点測量で高さを測るといった部分計測も容易で、従来は半日がかりだった出来形検測作業が大幅に短縮されます。出来形管理の迅速化は品質確保と工期短縮に直結するため、この技術の恩恵は非常に大きいと言えるでしょう。なお、LRTKによる出来形計測データは国土交通省の3次元出来形管理要領(案)にも準拠しており、公共事業の出来形管理にそのまま活用できます。


災害対応での迅速な現場計測

大規模災害の現場でも、スマホ一体型RTKデバイスは迅速な初動調査に貢献します。前述の通りLRTKはインターネット接続がなくても高精度測位が可能なため、被災地に持ち込んで建物被害や地形変化をすぐに測量・記録できます。小型軽量で携行しやすいため、ヘリコプターでの緊急派遣時などにも機材運搬の負担になりません。一部の自治体ではLRTKを防災用の現場計測ツールとして配備し始めており、限られた人員でも効率的に被害状況を把握できる手段として期待が高まっています。


クラウド連携によるデータ共有の利便性

スマホ一体型RTKを用いることで、現場で取得したデータを即座にクラウド上に集約し、チーム全員でリアルタイムに共有することが可能になります。現場で計測した座標値や点群、写真情報は自動的にクラウドにアップロードされ、オフィスのPCから即時に確認できます。専用ソフトを使わずブラウザで閲覧できる手軽さも魅力で、発注者や協力会社ともURLリンクを共有するだけで必要な情報を共有可能です。報告書作成やデータ受け渡しの手間を大幅に省けるため、現場とオフィスの連携がスムーズになり、意思決定のスピードも飛躍的に向上します。


その他の多彩な活用シーン

埋設物・既設構造物の位置確認:図面上の埋設管ルートを現地でAR投影しながら掘削作業を行えば、誤って既設の配管やケーブルを損傷するリスクを低減できます。また橋梁や高架下などGPS信号が届かない場所でも、LRTKの屋内測位モードを使い、あらかじめ取得した基準点からその下の空間を測定可能です。手の届かない高所や危険箇所も非接触で座標計測できるため、点検や補修計画の下準備も安全かつ効率的に行えます。

インフラ点検・維持管理:道路標識や法面、橋梁などの定期点検にもLRTKの写真測位機能が役立ちます。撮影地点の緯度経度と方位がタグ付けされた写真がクラウド上で地図と連動して蓄積されるため、翌年以降に同じ場所を再調査する際も、前回記録した座標へ座標ナビ機能で迷わず再訪できます。ARによる方位ガイドで前回と同じ構図で写真撮影することも容易なため、経年劣化の比較が一目瞭然となり、インフラ資産の維持管理に革新をもたらします。


現場からの評価と導入状況

実際にLRTKを導入した現場からは、「測量や出来形確認にかかる時間が劇的に短縮された」「今まで2人以上必要だった作業が1人でできるようになり、人手不足の中でも業務が回るようになった」といった喜びの声が聞かれます。あるベテラン技術者は「若手に任せても安心だ。アプリが誘導してくれるので新人でも精度よく測れて助かる」と評価しており、現場の働き方が確実に変わり始めていることが実感できます。初期コストが抑えやすく導入ハードルが低い点も高く評価され、「これなら現場の全員に持たせたい」という意見もありました。既に一部の建設会社や自治体ではLRTKの採用が始まっており、その技術は国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)にも登録されています。公共工事での活用も後押しされ、現場DX推進の切り札として静かな注目を集めています。


おわりに:スマホ一体型RTKが拓く現場の未来

CSPIの展示会で紹介される最新テクノロジーは、建設現場の将来像を映し出す鏡です。スマホ一体型RTKデバイスは、その中でも現場DXを象徴する革新的なソリューションと言えるでしょう。従来は熟練者の経験と勘に頼っていた測量・出来形管理がデジタルデータに置き換わり、誰もが正確かつ効率的に現場業務をこなせる時代が現実味を帯びています。


LRTKは今後、日常の簡易測量から大規模工事の管理、さらには災害対応まで、幅広いシーンで活躍が期待されています。建設業界が抱える生産性向上と安全確保という課題に対し、このようなスマホ×DXソリューションは強力な切り札となるでしょう。現場の隅々にまでデジタル革命を浸透させ、生産性と品質を飛躍的に高める――スマホ一体型RTKはまさに現場DXの最前線を担う存在として、今後もその普及と進化に注目が集まります。さらに今後は、スマホRTK技術がドローンによる自動測量や建機の自動制御とも連携し、施工のフルデジタル化に貢献する展開も期待できるでしょう。特に、これまでベテランの勘と経験に頼っていた簡易な現場測量作業も、LRTKによって誰もが手軽に正確なデータを取得できる時代が目前に迫っています。スマホひとつで正確な測量と出来形管理が行える時代――その幕開けを告げる技術が、今まさにCSPIの現場から広がろうとしています。


LRTKで現場の測量精度・作業効率を飛躍的に向上

LRTKシリーズは、建設・土木・測量分野における高精度なGNSS測位を実現し、作業時間短縮や生産性の大幅な向上を可能にします。国土交通省が推進するi-Constructionにも対応しており、建設業界のデジタル化促進に最適なソリューションです。

LRTKの詳細については、下記のリンクよりご覧ください。

 

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