目次
• はじめに
• 地籍調査とは?
• 地籍調査の現状と課題
• スマホ測量×RTKで変わる地籍調査
• スマホRTK測量のメリット
• 従来手法との比較
• 地籍調査の新しいワークフロー
• スマホ測量の活用事例
• 地籍調査の将来とデジタル化
• LRTKで実現する簡易・高精度測量
• FAQ
はじめに
土地管理や都市計画に携わる上で、正確な地籍図の作成は欠かせない業務の一つです。例えば道路や河川など公共用地と民有地との境界確認、都市計画図の更新、農地の区画整理など、あらゆる場面で信頼できる現況の平面図が求められます。しか し、従来の地籍調査は測量の専門技術者と大型機材を要し、多くの時間と人手がかかっていました。その結果、地籍調査の進捗は思うように進まず、地域によっては境界が不明確なままになっているケースも少なくありません。
現在、日本では地籍調査の全国平均進捗率が約5割程度とされています。調査開始から数十年が経過した今もなお半分程度が未調査で、このままのペースでは完了までにさらに数十年を要するとも言われています。未調査の土地では古い台帳や公図に頼るしかなく、境界や面積の不正確さから境界トラブルや土地取引の支障、インフラ整備の遅れなど様々な問題が生じる可能性があります。こうした状況を打破し地籍調査を加速するためには、測量作業の効率化・省力化が不可欠です。
近年、この課題を解決する新たな手法としてスマートフォンを用いた測量と、衛星測位の高度化技術であるRTK(リアルタイムキネマティック)の組み合わせが注目されています。スマホと小型の高精度GNSS受信機を活用すれば、専門の測量機器がなくても誰でも現地でセンチメートル級の測量を行うことが可能になりま す。本記事では、スマホ×RTKによる新しい地籍調査手法について、その仕組みとメリットを解説し、従来手法との比較や現場での活用例を紹介します。記事の最後では、この高精度スマホ測量を実現する「LRTK」システムについても触れています。
地籍調査とは?
地籍調査(ちせきちょうさ)とは、一筆ごとの土地について所有者や地番、地目を調査し、境界の位置と土地面積を測量して記録する作業です。国土調査法に基づいて市町村などが主体となり、調査結果は地籍図(筆界=境界線を示す地図)と地籍簿(土地ごとの情報をまとめた帳簿)に取りまとめられます。調査の際には土地所有者立会いのもと境界を確認し、確定した境界点を測量して面積を算出します。こうして得られた地籍図は法務局に備え付けられ、土地登記簿の更新に利用されます。
地籍調査は「土地の戸籍調査」とも呼ばれる国家的なプロジェクトであり、正確な土地情報を整備することで、土地取引の円滑化や境界紛争の未然防止、 効率的なインフラ整備・防災計画などに役立てられます。しかしながら、その膨大な作業量ゆえに調査の進捗が遅れている地域も多く、調査が未了の土地では境界情報が不確かな状態が続いています。
地籍調査の現状と課題
現状、地籍調査は全国で徐々に進められているものの、いまだ未完了の土地が半数以上を占めています。人員不足や財政的な制約、土地所有者の立会い調整の難しさなどから、各自治体で地籍調査のスピードアップが課題となっています。従来の測量手法では、精密な機材を用いた測量に熟練した技術者が必要であり、一つの地区を調査するにも長期間を要しました。結果として「調査に時間がかかり過ぎる」「そもそも担い手が足りない」といった問題が顕在化しています。
このような状況を踏まえ、国も地籍調査の効率化やDX(デジタルトランスフォーメーション)を後押しし始めています。現場の人手不足を補い、限られた予算内で調査面積を拡大するためには、最新技術の導入による作業効率アップが不可欠です。紙の 地図と手作業中心だった地籍調査をデジタル化し、迅速かつ正確に境界情報を取得・共有できる仕組みづくりが求められています。
スマホ測量×RTKで変わる地籍調査
そこで登場したのが、スマホ測量とRTKを組み合わせた新しい測量手法です。まずスマホ測量とは、その名の通りスマートフォンやタブレットを使って測量作業を行うことを指します。従来はトータルステーションや専用GPS機器などを用いていた位置測定を、スマホ内蔵のGPSやカメラ、さらには最近の機種に搭載されたLiDARセンサー(光による距離測定機能)によって代替しようという試みです。スマホは誰もが持ち歩く手軽な端末ですが、一般的なGPS精度は5~10m程度であり、とても地籍調査に必要な精度(数cmレベル)には達しません。
そこで活用されるのがRTK(Real Time Kinematic、リアルタイムキネマティック)という高精度測位技術です。RTKでは、衛星測位システム(GPSやGLONASS、みちびき等のGNSS)から得られる位置情報に対して、リアルタイムに補正を行うことで測位誤差を飛躍的に小さくできます。具体的には、既知の正確な座標値を持つ基準局と、移動しながら観測を行う移動局(ローバー)の双方で同時にGNSS測定を行い、基準局の誤差分を移動局の位置から差し引く仕組みです。この手法により、通常は数メートルあった誤差を数センチまで縮小し、リアルタイムで精密な位置を得ることが可能になります。本来は測量士が扱う高価なGNSS測量機で使われてきたRTKですが、近年になってこれをスマートフォンで手軽に利用できるシステムが登場しました。
スマホ対応のRTKシステムでは、スマホに取り付けるポケットサイズのRTK-GNSS受信機と専用アプリを用いて、スマホ自体を高精度な測量機器に変身させます。受信機には高感度のアンテナと測位専用チップが内蔵されており、Bluetooth等でスマホと接続して動作します。ユーザーはスマホの画面上でボタンを押すだけで、衛星信号の受信から補正情報の取得・適用、座標計算まで自動的に行われます。専門知識がなくてもcm級の測位が実現する点が画期的です。この高精度の実現には、インターネット経由で国土地理院の電子基準点ネットワーク(全国のGNSS基準局)や民間の補正サ ービスからデータを取得して利用することで担保されています。また、通信圏外の山間部などでは日本の準天頂衛星システム「みちびき」から配信されるセンチメータ級補強サービス(CLAS)を直接受信することでも補正が可能です。つまり都市部から山間部まで、日本全国のあらゆる現場で一貫して高精度測位が行えるわけです。
スマホRTK測量のメリット
スマホ+RTKによる測量が地籍調査の現場にもたらすメリットは大きく分けて次のとおりです。
• 機動性と手軽さ: 測量機材がスマホと小型GNSS受信機のみというシンプルさから、機材一式の重量は数百グラム程度と非常に軽量です。ポケットに入れて現地へ持ち運べるため、三脚や重たいバッテリーを担ぐ必要がなく、いつでも思い立ったときに測量を開始できます。またスマホをポール(一脚)に固定して使えば、これまで2人以上必要だった測量も1人で完結できます。煩雑な機器設定も不要で、アプリの指示に従って操作するだけで高精度測位が始められる手軽さは大きな利点です。専門の測 量員でなくとも扱いやすく、現場ごとの入念な準備や人員手配を簡素化できます。
• 高精度な測位: スマホで本当にそんな高精度が出せるのか疑問に思うかもしれません。しかしRTK技術を用いることで、水平位置で±1~2cm程度、高さ方向でも±3cm程度の精度が得られます。これは従来の一級基準点測量(高精度GNSS測量)に匹敵する精度です。実際、同じ地点を高価な測量機とスマホRTKでそれぞれ測位して比較したケースでも、両者の差は数ミリメートル程度に収まっています。平坦で見通しの良い環境であれば、地籍調査やインフラ管理に必要な精度は十分クリアできると言えるでしょう。
• 取得できる情報の豊富さ: スマホにはカメラやLiDARセンサーが搭載されているため、単に点の座標を測るだけでなく周辺の状況を3次元データとして記録することが可能です。例えば境界標や敷地の形状、隣接する道路や建物の位置関係などは、スマホのLiDARでスキャンすれば点群データとして取得できます。各点には緯度・経度・高さの情報が紐付けられるので、後でオフィスに戻ってから詳細な寸法測定や断面図・3Dモデルの作成を行うこともできます。現場で見たままの光景をデジタル記録として持ち帰り、必要に応じて様々な角度から解析できる点は、紙にスケッチする従来方法にはない強みです。
• リアルタイムな共有とデータ管理: スマホRTK測量で取得したデータは、その場でクラウドに保存して庁内や社内で即時に共有することが容易です。測ったポイントは地図上で即座にプロットされるため、現場にいながら出来上がった図面を確認できます。測量が終わればワンタップでデータをクラウドアップロードし、他の担当者とリアルタイムで進捗を共有できます。地籍図や点群データもインターネット経由で閲覧・ダウンロード可能なので、現場に出向かなくてもオフィス側でチェックしたり、別部署と情報連携したりすることができます。また取得データは標準的な測地系(世界測地系の日本座標系)で位置づけられているため、GISソフトに読み込んで他の地理情報と重ね合わせたり、DXFやCSV形式で出力して他システムに受け渡すこともスムーズです。デジタルデータゆえの利活用の幅広さも見逃せないポイントです。
従来手法との比較
それでは、従来の地籍図作成手法とスマホ×RTKを活用した手法とを比較してみましょう。以下の観点で両者の違いを整理します。
• 作業時間: 従来の測量では、境界点ごとにトータルステーションでターゲットを照準し、一点一点の測定に時間をかけていました。現地での測量後は事務所に戻ってから手書き図面を清書したりCADで図化したりする必要があり、調査開始から図面完成までに何日も要するのが普通でした。一方、スマホ×RTK測量では測ったデータがその場でデジタル地図上にプロットされます。例えば境界線に沿って歩きながら連続測位すれば、毎秒数点のペースで座標を取得して軌跡として描画でき、そのまま平面図として現地で確認できます。万一、測り漏れた点があってもすぐ気づいて追測できるため、最短即日で図面化まで完了することも可能です。
• 必要な人手: 従来手法では、熟練の測量士と補助者の最低2名体制で現地作業を行う必要がありました。重い機材の運搬・設置や、測点に目標プリズムを据える作業など、人力に頼る部分が多かったためです。スマホ×RTK測量なら、スマホと小型GNSS受信機さえあれば基本的に1人で測量が可能です。ポールにスマホを取り付けて自撮り棒のように扱えば、手の届きにくい場所のポイントも一人で測定できます。人員手配の手間 が減り、少人数でも効率よく作業を進められるようになります。
• 測定精度: 精度面では、最新のスマホRTKシステムは上述のように従来の高精度機器に匹敵する測位精度を実現しています。トータルステーションによる測量はミリ単位の精度を確保できますが、スマホRTKも平坦な場所であれば誤差は数センチ以内に収まるため、地籍図作成やインフラ管理用途には実用上問題ないレベルです。またスマホのLiDARスキャンで取得した点群によって、従来は見落としがちだった細かな地形や構造物の形状もカバーできるため、現地の状況を余すところなく記録できる点でも優位性があります。もっとも、公式な基準点の設置や精度検証が必要な場面では従来手法との併用が望ましい場合もありますが、日常業務の範囲であればスマホRTKの精度でほとんどの要件を満たせるでしょう。
• データの共有性: 従来は紙の図面やローカルなCADデータで管理していた測量成果も、スマホ×RTKなら初めからクラウド上のデジタルデータとして取得できます。測量が終わった時点で瞬時にデータをクラウド共有し、庁内の同僚とリアルタイムで成果を確認することも容易です。平面図や点群データはネット経由で共同閲覧・編集できるため、複数の部署が同時並行で作業することも可能になります。取得データが世界測地系の統一座標で管理 されている利点を活かし、既存のGISや他システムとの連携もシームレスに行えます。このように、データ活用や情報共有のしやすさは紙ベースの従来手法にはない大きなメリットです。
地籍調査の新しいワークフロー
スマホ×RTKを活用して地籍図の平面図を作成する際、現地作業の流れは次のようなステップになります。
• 筆界の確認: 測量に先立ち、現地で各筆(区画)の境界線=筆界を関係者立会いのもと確認します。境界標(くい・石標)が適切な位置に残存しているか、不明瞭な部分はないかをチェックする作業です。これは従来と変わらず重要なプロセスであり、スマホを使う場合も事前に過去の地籍図や公図をスマホ画面に表示して照合しながら境界の認識合わせを行うとスムーズです。
• 現地での測位・データ取得: 筆界が確定したら、スマホ×RTKによる測量で境界点や地形データを計測していきます。スマートフォンにRTK受信機を 装着し、測量アプリを起動すれば準備完了です。まず境界標のある地点では、ポールに固定したスマホを各境界点に直角に当て、アプリのボタンをタップするだけでその点の高精度な座標値を記録できます。次に、筆界線に沿ってゆっくり歩きながら連続測位を実行すれば、境界線全体の軌跡を数cm精度でデータ化することも可能です。さらに周囲の地形や構造物の状況を把握するため、スマホのLiDARスキャン機能で一帯をスキャンしておきます。これによって、土地の高低差や隣接する道路・建物の位置関係まで反映された詳細な3D点群データを取得できます。各測点には自動で測点番号やタイムスタンプが付与され、点群にも世界座標が含まれるため、これらのデータは後続の図面作成作業で土台情報として活用できます。
• 平面図の作成(図面化): 現地で集めた境界点座標や点群データを基に、地籍図の平面図を作成します。スマホのアプリ上で簡易的な図面化機能が提供されていれば、その場で取得データをつないでデジタル地籍図を描くことも可能です。より精密な作図が必要であれば、クラウドにアップロードされたデータをオフィスのPCで開き、専用ソフトやCADソフトで丁寧にトレース作業を行います。例えば取得した点群を真上から見下ろすビューで表示し、境界線や建物の輪郭に沿ってマウスでなぞれば、そのまま正確な平面図を描画できます。スマホRTKで得られた座標データは初めから公共座標系 (平面直角座標系やJGD2011/2024など最新の測地系)に基づいているため、作成された図面も実空間に即した寸法・座標を持つものになります。完成した平面図はDXFなど汎用フォーマットでエクスポートでき、成果図としての提出や他システムでの活用も容易です。
• GISとの連携: 作成した地籍図データは自治体内のGISシステムや他の管理台帳システムと連携させることで真価を発揮します。例えば、新たに描いた地籍図を統合型GISに取り込めば、既存の土地台帳情報や道路台帳情報と重ね合わせて参照でき、庁内の複数部署で情報を共有しながら利活用できます。各筆に地番や地目、所有者といった属性情報をひも付ける作業も、GIS上で該当ポリゴンに入力するだけでスムーズに完了します。スマホRTKで取得した座標値は近年改正された測地系(世界測地系)に基づいているため、国土地理院の基盤地図情報や他のオープンデータと高い整合性を保てるのも利点です。このようにデータをGISで一元管理すれば、紙図面に頼らないデジタルな地籍管理が実現し、必要な情報を必要なときにすぐ活用できるようになります。
スマホ測量の活用事例
スマホ×RTK測量は地籍調査の みならず、自治体業務や土木・建設分野の様々なシーンで活用が期待されています。ここでは具体例として、以下の3つのケースを紹介します。
道路占用範囲の測量・図面化
道路管理の現場では、工事やイベント等で道路を一時使用(占用)する際に、その範囲を正確に測り図面化する作業があります。従来は巻尺や路面標点を使って道路幅や占用区画を計測し、手書きスケッチを清書するといった手順で時間がかかっていました。スマホ×RTK測量を使えば、担当者がスマホ片手に道路の端から端まで歩くだけで、その軌跡が高精度な平面図としてデータ化されます。取得データから道路占用部分の面積や寸法も自動計算できるため、申請図書の作成にかかる手間が大幅に軽減されます。またクラウド経由でオフィスにデータを送って即座に共有できるので、申請内容の確認や関係機関との調整もスピーディーに行えます。
公有地と民有地の境界確認・合意形成
都市計 画の用途地域変更や道路拡幅、公共施設の用地取得などでは、公有地と民有地の境界を明確に示す図面が不可欠です。例えば道路予定地の境界協議を地権者と行う際、元になる図面の精度が低いと認識齟齬によるトラブルに発展しかねません。スマホ×RTK測量で現地の境界点を迅速かつ正確に計測し、最新の地籍図を作成しておけば、関係者全員が同じ情報を共有できます。境界標の有無や移設状況も取得した点群データから視覚的に確認でき、必要に応じてスマホのAR機能で現地に境界ラインを投影して示すことも可能です。これにより境界確認作業の透明性と信頼性が高まり、合意形成までの時間短縮が期待できます。
災害復旧現場での被災状況把握
豪雨や地震など災害が発生した際には、被災現場の状況を早急に把握し、復旧計画の立案や被害認定に役立てる必要があります。スマホ×RTK測量は災害対応の現場でも威力を発揮します。被災箇所に職員が赴き、崩壊した道路や地滑りの現場をスマホのLiDARでスキャンすれば、その場で詳細な3Dモデルが得られます。崩土の体積や浸水範囲なども点群データから計測可能で、復旧工事の優先度判断や設計に必要な数値を即座に割り出せます。従来は専門業者の測量成果 を待っていたような場面でも、自治体職員が自ら迅速に現況の平面図や断面図を生成できるため、初動対応のスピードが格段に向上します。取得したデータは災害対策本部ともリアルタイムで共有でき、関係各所との情報共有・意思決定を円滑にします。
地籍調査の将来とデジタル化
地籍調査の世界にスマホ×RTKという新技術を取り入れることで、今後の調査効率は飛躍的に向上すると期待されています。人手不足や予算制約に悩む自治体でも、担当者がスマホ片手に現地へ出向くだけで必要な測量を完了できるようになれば、調査ペースは格段に速まるでしょう。これまで何十年も完了が見通せなかった地籍調査事業も、新たなデジタル技術の力で大きく前進する可能性があります。
また、スマホで取得した高精度データをクラウドやGISで一元管理することは、地籍情報のDX(デジタルトランスフォーメーション)にも繋がります。紙図面や人手に頼っていた境界確認作業がデジタル化されることで、関係者間の情報共有が容易になり、意思決定のスピードも上がります。将来的には、ドローン 空撮やAI画像解析とスマホRTKを組み合わせ、さらに効率的に地籍図を更新するといった展開も考えられます。いずれにせよ、地籍調査の現場におけるデジタル技術の活用は今や不可避の流れであり、スマホ測量はその切り札となり得るでしょう。
LRTKで実現する簡易・高精度測量
こうしたスマホRTK測量を身近にするソリューションの一つがLRTKです。LRTKは、スマートフォンをセンチ精度の測位デバイスに変えることを目的に開発されたスマホ連携型RTK-GNSSシステムです。手のひらに収まるコンパクトなRTK受信機をスマホに取り付けるだけで、誰でも簡単に高精度測量を実現できます。ケーブル接続は不要で、Bluetoothでスマホとペアリングすれば準備完了。専用アプリから測位を開始すれば、自動的に補正情報が取得され、瞬時に現在位置が数センチの精度で表示されます。
LRTKを活用すれば、前述したような地籍調査の工程(境界点の測定から図面化、クラウド共有まで)を一人で円滑にこなすことができます。高性能アンテナと測位エンジンにより、 屋外の開けた場所はもちろん、周囲に多少の障害物がある環境でも安定して高精度を維持可能です。国土地理院の電子基準点にも対応しており、モバイル通信経由で全国どこでもリアルタイム補正を受信できます。さらに、携帯圏外の現場であってもみちびき(QZSS)のCLAS信号を直接受信できるため、山間部などでも精度を落とさず測位が続行できます。
スマホのカメラやLiDARとの連携機能も充実しており、LRTKアプリ上で写真撮影を行えばcm精度の位置・方位情報付きの写真データが保存されます。LiDARスキャンによる点群取得や、ARによる境界線の現地投影などの機能も備え、地籍調査や施工管理で役立つ機能がオールインワンで利用できます。取得したデータはLRTKのクラウドサービスに自動同期されるため、オフィスにいながらリアルタイムで現場の状況を把握することも可能です。
このようにLRTKは、高度な測量技術を専門家以外の人々にも開放し、「誰でもどこでも」センチメートル精度の測量を可能にする画期的なツールです。地籍調査の効率化や現場DXを検討中の自治体・企業にとって、LRTKの導入は現実的で効果的な選択肢となるでしょう。最先端のスマホ測量を体感し、地籍調査業務の生産性向上にぜひ活用してみてはいかがでしょうか。
FAQ
Q: 地籍調査とは何ですか? A: 地籍調査は、一筆ごとの土地について所有者・地番・地目を調べ、境界の位置と面積を測量して記録する国家事業です。市町村が主体となって行い、その成果として地籍図(筆界を示す地図)と地籍簿(土地情報の台帳)が作成されます。
Q: スマホで地籍調査を行うことは可能ですか? A: はい、可能です。スマートフォンに高精度のRTK-GNSS受信機を組み合わせることで、誰でもセンチメートル精度の測量ができます。正式な地籍調査の測量図として利用する場合には所定の手続きや専門家の関与が必要ですが、現地での測量作業自体はスマホで十分に行えます。
Q: LRTKとは何ですか? A: LRTKとは、スマホに小型のRTK-GNSS受信機を取り付けてセンチ級測位を可能にする測量システムの名称です。専用デバイスとアプリからなり、スマートフォンを高精度な測量機器に変えることができます。専門知識がなくても扱えるよう設計されており、地籍調査をはじめ様々な現場での測量作業を効率化するツールです。
Q: スマホ測量の精度はどのくらいですか? A: 一般的なスマホ内蔵GPSの精度は誤差5~10m程度ですが、RTKを利用したスマホ測量では水平・垂直とも数センチ程度の誤差に収まります。条件が良い環境では、従来のプロ用測量機器に匹敵する精度を達成できます。
Q: 測量には資格や特別な技術が必要ですか? A: スマホ測量システムの操作自体は直感的で、特別な技術や資格がなくても基本的に取り扱えます。ただし地籍調査の正式な成果として扱うためには、測量士など有資格者の監督や検証を受けることが望ましい場合があります。現場でのデータ収集作業自体は誰でも行えるため、専門家と補助者が協力して効率的に作業を進めることも可能です。
Q: スマホ測量に必要な機材や準備は何ですか? A: 必要なのはスマートフォン(またはタブレット)とRTK対応の小型GNSS受信機(例: LRTK端末)、そして測量用のアプリケーションです。測量現場でインターネット接続が利用できれば、国土地理院の電子基準点から補正情報を取得してリアルタイム測位できます。通信が難しい場所でも、LRTKなら日本の準天頂衛星みちびきから配信されるCLAS信号を直接受信して補正が可能です。そのほか、スマホを固定するポール(一脚)や予備バッテリーなどがあると現場作業がより安定して行えます。
Q: 導入費用はどれくらいかかりますか? A: スマホ測量システムは従来の測量専用機器に比べて格段に低コストです。高精度GNSS受信機やトータルステーションなどでは数百万円規模の投資が必要でしたが、スマホと小型受信機の組み合わせならその一部の費用で導入できます。既存のスマートフォンを活用できる点もコスト面の利点です。また、人員削減や作業時間短縮によるコストセーブ効果も期待できます。
LRTKで現場の測量精度・作業効率を飛躍的に向上
LRTKシリーズは、建設・土木・測量分野における高精度なGNSS測位を実現し、作業時間短縮や生産性の大幅な向上を可能にします。国土交通省が推進するi-Constructionにも対応しており、建設業界のデジタル化促進に最適なソリューションです。
LRTKの詳細については、下記のリンクよりご覧ください。
製品に関するご質問やお見積り、導入検討に関するご相談は、
こちらのお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。ぜひLRTKで、貴社の現場を次のステージへと進化させましょう。

