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境界確定図を紛失したときの探し方と確認先6つ

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万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

境界確定図は、土地の境界について関係者が確認した内容や、測量成果、立会いの経緯などを把握するうえで重要な資料です。売買、建築、分筆、地積更正、相続後の管理、隣地との確認、道路や水路との境界確認など、実務のさまざまな場面で必要になることがあります。しかし、過去に境界確認や測量を行っていても、図面の原本や写しを紛失してしまい、どこから探せばよいか分からなくなるケースは少なくありません。


境界確定図を紛失した場合に大切なのは、すぐに「もう一度すべてやり直すしかない」と決めつけないことです。境界確定図そのものが手元になくても、登記関係資料、自治体や公共用地管理者の保管資料、過去に依頼した土地家屋調査士や測量会社の控え、不動産取引時の書類、近隣関係者が保管している資料などから、手がかりをたどれる場合があります。ただし、資料が見つかったとしても、それが現在の境界確認や申請にそのまま使えるとは限りません。作成年月、作成者、立会者、対象範囲、座標や寸法の記載、署名押印の有無、登記や行政手続きとの整合を確認する必要があります。


また、境界確定図という呼び方は実務上広く使われますが、資料の名称や役割は案件によって異なります。筆界確認書、境界確認図、官民境界確定図、確定測量図、道路境界確定図など、似た名称の資料が存在し、それぞれ作成目的や確認範囲が異なることがあります。この記事では、境界確定図を紛失したときに実務担当者が確認したい探し方と確認先を6つに分けて解説します。特定の地域や個別案件によって扱いは変わるため、最終判断は関係機関や土地家屋調査士などの専門家に確認しながら進めると安全です。


目次

まず手元に残っている関連資料から境界確定図の手がかりを探す

法務局で登記関係資料と地積測量図を確認する

自治体や公共用地管理者に過去の境界確定資料を確認する

以前依頼した土地家屋調査士や測量会社に控えの有無を確認する

売買・相続・建築時の関係者が保管する資料を確認する

隣接地所有者や管理者との資料照合で境界確定図の内容を補う

見つかった境界確定図をそのまま使う前に確認したい注意点

まとめ


まず手元に残っている関連資料から境界確定図の手がかりを探す

境界確定図を紛失したと気づいたときは、外部機関に問い合わせる前に、まず手元や社内保管資料の中に関連する手がかりが残っていないか確認します。境界確定図という名称の資料が見つからなくても、確定測量図、境界確認図、境界立会図、現況測量図、土地境界確認書、筆界確認書、官民境界確定協議書、道路境界確定図、水路境界確定図など、近い名称で保管されていることがあります。実務上は、書類名が統一されていないことも多いため、「境界確定図」という名前だけで探すと見落としやすくなります。


最初に確認したいのは、不動産取得時や過去の売買時に受け取った書類一式です。重要事項説明書、売買契約書、物件状況に関する書類、引渡し書類、登記完了後の書類、建築確認関係の控えなどの中に、境界に関する図面や測量成果が綴じ込まれている場合があります。特に土地売買や建替え前の測量が行われている場合、境界標の位置、隣接地との立会い状況、道路境界や水路境界の確認状況が別紙資料として添付されていることがあります。


社内案件であれば、物件名、地番、住居表示、過去の担当者名、取引先名、測量依頼時期などをキーにして、紙ファイルだけでなく電子データも確認します。図面フォルダ、登記フォルダ、契約フォルダ、建築設計フォルダ、造成関係フォルダなど、境界資料が複数の場所に分散していることがあります。保存名も「境界確定図」とは限らず、「確測」「測量図」「立会図」「道路査定」「官民」「筆界」「境界確認」などの略称で保存されていることがあります。


確認するときは、見つかった図面が境界確定に関係する資料なのか、単なる現況測量図なのかを区別することが重要です。現況測量図は、塀、建物、側溝、道路、境界標らしきものなど、現地の状態を測った図面であり、必ずしも隣接所有者や公共用地管理者との境界確認が済んでいるとは限りません。一方、境界確定に関する図面では、境界点、境界線、地番、隣接所有者、立会日、署名押印、公共用地管理者の受付印や確定番号など、合意や確認の経緯を示す情報が含まれることがあります。


ただし、署名や押印がある図面が見つかっても、それだけで現在の手続きに十分とは限りません。所有者が変わっている、対象地が分筆されている、道路や水路の管理者や管理区分が変わっている、再測量で寸法差が出ている、過去の図面が一部の境界線だけを対象にしている、といった事情があり得ます。そのため、手元資料の確認は「これで完了」と判断するためではなく、次にどこへ照会するか、どの資料と照合するかを決めるための初動作業として位置づけると安全です。


手元資料を探す段階では、図面そのものだけでなく、依頼先や作成年月を示す請求書、見積書、業務報告書、メールの控え、立会案内文、隣接地所有者への通知文、境界確認書の控えなども重要な手がかりになります。図面が見つからなくても、作成した専門家や提出先が分かれば、後続の確認がしやすくなります。紛失対応では、まず「図面名」ではなく「境界確認に関係する痕跡」を幅広く拾う意識が大切です。


法務局で登記関係資料と地積測量図を確認する

手元資料で境界確定図が見つからない場合、次に確認したいのが法務局で取得できる登記関係資料です。法務局では、土地の登記事項証明書、地図、地図に準ずる図面、地積測量図などを確認できます。境界確定図そのものが必ず法務局に保管されているわけではありませんが、過去に分筆登記や地積更正登記など、土地の表示に関する手続きが行われていれば、その手続きに関連する地積測量図が備え付けられていることがあります。


地積測量図は、土地の形状や地積、辺長、座標値、隣接地番、境界標の種類などを確認するうえで有用な資料です。特に比較的新しい時期に作成された地積測量図であれば、座標や境界標に関する情報が整理されている場合があり、紛失した境界確定図の内容を推測する手がかりになります。ただし、地積測量図は登記手続きに関係する図面であり、隣接所有者との境界確認書や官民境界確定協議書のすべてを代替するものではありません。境界確定図と同じ目的で作成された資料とは限らない点に注意が必要です。


法務局で確認する際は、対象地の現在の地番だけでなく、過去の分筆前の地番や合筆前の地番も追うことが大切です。境界確定図を作成した当時の地番と、現在の登記地番が変わっていることがあります。登記事項証明書、閉鎖登記簿、分筆の履歴などを確認することで、どの時期に土地の形が変わったのか、どの地番に関する地積測量図を取得すべきかが見えてきます。現在地番だけで資料を探して見つからない場合でも、旧地番をたどると関係する図面が確認できることがあります。


公図と呼ばれることの多い地図に準ずる図面も確認対象になります。公図は土地の位置関係や隣接地番を把握するために役立ちますが、一般的には境界の正確な寸法や座標を示す資料として扱うものではありません。古い公図では現況や登記記録の内容と合わないこともあり、公図だけで境界位置を判断するのは危険です。それでも、隣接地番、道路や水路との接続、筆の並び、旧地番の手がかりを把握するうえでは重要です。地積測量図と公図をあわせて確認することで、次に照会すべき隣接地や公共用地管理者を整理しやすくなります。


法務局資料を確認するときは、図面の作成年月、作成者、縮尺、測量方法、境界標の記載、座標値の有無、求積方法、隣接地番との関係を丁寧に見ます。古い図面では、現在の測量成果と比べて精度や表現が異なる場合があります。辺長だけが記載されている図面、座標値がない図面、境界標の種類が不明な図面、分筆対象部分だけを示した図面などもあります。したがって、地積測量図が見つかったとしても、それをもって境界確定図が完全に復元できたと考えるのではなく、現地確認や他資料との照合を前提に扱う必要があります。


実務では、法務局で得た資料を時系列に整理しておくと、その後の確認がスムーズです。いつ分筆されたのか、どの図面が最新なのか、どの図面が対象地全体を示しているのか、どの図面が一部の境界線だけを扱っているのかを整理しておくことで、自治体や専門家へ問い合わせる際にも説明しやすくなります。境界確定図を紛失した場合、法務局資料は「境界確定図の代わり」と決めつけるのではなく、「境界確定図を探すための基礎資料」として活用するのが実務的です。


自治体や公共用地管理者に過去の境界確定資料を確認する

対象地が道路、里道、水路、河川、公共施設用地などに接している場合は、自治体や公共用地管理者に過去の境界確定資料が保管されていないか確認します。官民境界や公共用地との境界について過去に申請や協議が行われていれば、受付台帳、確定図、協議書、立会記録、境界標設置図、道路台帳関連資料などが残っている場合があります。境界確定図を紛失したとき、公共用地側の資料は大きな手がかりになることがあります。


ただし、どこに問い合わせればよいかは、公共用地の種類や地域の管理体制によって異なります。市区町村が管理する道路や水路であれば、道路管理、境界確定、財産管理、土木、建設、用地、河川、水路などを担当する部署が窓口になることがあります。都道府県や国が管理する道路、河川、港湾、公園、農業用施設などが関係する場合は、別の管理者への確認が必要になることもあります。窓口名は自治体ごとに異なるため、最初の問い合わせでは、地番、所在地、接している公共用地の種類、過去の境界確定の有無を確認したい旨を具体的に伝えると進みやすくなります。


自治体や公共用地管理者に照会する際は、対象地の位置を示す資料を準備しておくとよいです。登記事項証明書、公図、地積測量図、案内図、位置図、現況写真、過去の図面らしき資料があれば、担当者が該当資料を探しやすくなります。特に地番だけでは場所が分かりにくい地域や、住居表示と地番が一致しない地域では、案内図や公図の写しが重要になります。過去の受付番号、確定番号、協議年月日、申請者名、測量者名などが分かれば、照会の精度はさらに上がります。


一方で、自治体や公共用地管理者に資料が残っていても、閲覧や写しの交付に条件がある場合があります。申請者本人や土地所有者からの申請が必要な場合、委任状が求められる場合、閲覧のみで写しの交付に制限がある場合、個人情報や第三者情報が含まれる部分が扱えない場合などが考えられます。また、古い境界確定資料は保存状況や管理方法が部署によって異なり、すぐに見つからないこともあります。実務では、必要書類、申請様式、本人確認、委任関係、取得可能な資料の範囲を窓口で確認してから進めることが大切です。


公共用地との境界確定では、過去の図面が見つかっても、現在の道路改良、側溝整備、河川改修、区画整理、土地改良、再測量などの影響を確認する必要があります。現地の構造物が変わっている場合や、当時の境界標が亡失している場合、図面上の境界線と現況が分かりにくくなっている場合もあります。古い官民境界確定図を見つけたとしても、現在の申請や建築計画に使用できるかどうかは、管理者や専門家と確認しながら判断する必要があります。


自治体資料を確認するうえで注意したいのは、境界確定図と道路台帳図、道路区域図、管理図、占用図、現況図などを混同しないことです。これらの資料は公共用地管理に役立つものですが、すべてが隣接所有者との境界確定を示すものではありません。名称が似ていても、目的や作成経緯が異なることがあります。境界確定図を探している場合は、その資料が「誰と誰の境界について、いつ、どの範囲で確認したものか」を必ず確認します。


以前依頼した土地家屋調査士や測量会社に控えの有無を確認する

過去に境界確定や測量を依頼した専門家が分かる場合は、土地家屋調査士や測量会社に控えが残っていないか確認します。境界確定図は、所有者の手元だけでなく、業務を担当した専門家側に控えや成果品データが残っていることがあります。過去の見積書、請求書、委任状、業務報告書、図面の表題欄、登記申請書類、メール履歴などから依頼先が分かれば、問い合わせ先を絞り込めます。


問い合わせる際は、対象地の所在地、地番、当時の所有者名、依頼時期、業務内容、分筆や地積更正の有無、官民境界確定の有無、関係する隣接地番などをできるだけ整理して伝えます。専門家側が保管資料を探す場合、地番や依頼者名だけでなく、作業時期や案件名が重要な手がかりになります。会社名義の土地や相続を経た土地では、当時の依頼者名と現在の問い合わせ者が異なることもあるため、所有権の移転経緯や委任関係を説明できる資料を準備しておくとよいです。


ただし、過去の専門家に連絡できれば必ず図面が得られるわけではありません。保管期間の経過、事務所の廃業、担当者の退職、データ形式の変更、紙資料の廃棄、守秘義務や個人情報への配慮などにより、資料の提供が難しい場合もあります。また、控えが残っていても、それが最終成果品なのか、作業途中の図面なのか、提出用図面なのか、打合せ用資料なのかを確認する必要があります。図面の表題、日付、印影、成果品番号、最終修正日などを見て、正式な資料かどうかを判断します。


土地家屋調査士が関与している場合、分筆登記や地積更正登記に関する資料、境界確認書、筆界確認書、立会記録、測量成果簿などが残っている可能性があります。測量会社が関与している場合も、現況測量図、確定測量図、座標リスト、境界標写真、打合せ記録などが残っていることがあります。ただし、資格者が作成した登記関係資料と、測量業務の成果品では用途が異なることがあります。依頼先から資料を入手できた場合も、それが今回の目的に使える資料かどうかを確認することが欠かせません。


専門家への問い合わせでは、単に「境界確定図をください」と依頼するだけでなく、「過去の境界確認の範囲」「隣接地所有者との確認状況」「公共用地との協議の有無」「境界標の設置状況」「登記に使用した資料との関係」も確認すると有益です。図面だけでは分からない経緯が、当時の記録や担当者の説明から分かることがあります。境界資料は図面の線だけでなく、誰が確認し、どの資料に基づき、どの範囲を対象にしたのかが重要です。


もし当時の専門家が見つからない場合でも、図面の表題欄に作成者名、事務所名、登録番号、所在地、電話番号などが記載されていることがあります。古い連絡先が使えない場合は、関係団体や登記資料、当時の関係者から手がかりを探すことになります。ただし、個人情報や業務上の守秘に関わるため、無理に情報を求めるのではなく、現在の所有者として必要な資料を適切な手続きで確認する姿勢が大切です。


売買・相続・建築時の関係者が保管する資料を確認する

境界確定図を紛失した場合、過去の売買、相続、建築、造成、融資、管理に関わった関係者が資料を保管していることがあります。たとえば、売主や買主、不動産仲介担当者、建築設計者、施工会社、金融機関、管理会社、親族、相続手続きの関係者などです。境界確定図は土地の引渡しや建築計画に関係するため、所有者本人以外の関係者の控えに残っている可能性があります。


売買時の資料を確認する場合、重要事項説明書や売買契約書の付属資料に注目します。土地の境界に関する説明、境界標の有無、確定測量の実施状況、越境物の有無、私道や道路境界の扱い、測量図の交付状況などが記載されている場合があります。契約書の中に境界確定図そのものが綴じ込まれていなくても、「別紙測量図のとおり」「確定測量図を交付する」などの記載があれば、当時どの資料が存在していたかを推測できます。


相続に関係する土地では、被相続人が保管していた権利証、登記識別情報通知、固定資産関係書類、納税通知書、過去の売買資料、建築資料、測量成果品などを確認します。古い土地資料は、登記関係、税務関係、建築関係、近隣対応関係に分かれて保管されていることがあります。相続人の一人だけが資料を持っている場合や、実家の書棚、金庫、倉庫、設計図面の箱の中に残っている場合もあります。相続後に実務担当者が確認する場合は、誰が資料を管理しているのかを早めに整理することが重要です。


建築や造成の際に作成された資料も手がかりになります。建築確認申請書類、配置図、求積図、外構図、造成計画図、排水計画図、道路後退に関する資料などには、敷地境界や道路境界の情報が記載されていることがあります。ただし、建築用の配置図は、建築計画のために敷地形状を示した図面であり、境界確定図そのものではない場合があります。建築図面に境界線が描かれていても、それが隣接所有者との確認済み境界を示すものか、設計上の敷地線なのかを確認しなければなりません。


不動産会社や建築関係者に確認する場合は、資料の性質を取り違えないように注意します。不動産販売用の区画図、広告用の敷地図、販売図面、概略測量図などは、実務上の参考にはなっても、境界確定図として扱えないことがあります。特に広告や説明用に作られた図面は、正確な寸法や確定経緯を示す目的で作られたものではない場合があります。境界確定に使う資料として確認するなら、作成者、作成年月、測量根拠、立会いの有無、署名押印の有無を確認する必要があります。


金融機関や管理会社が資料を保管している場合もありますが、提供範囲には制限があることがあります。融資審査時の担保評価資料、管理物件の境界資料、過去の修繕や外構工事に関する図面などが残っていることはありますが、本人確認や権限確認が必要です。また、保管資料が写しである場合、解像度が低い、押印部分が不鮮明、縮尺が変わっている、図面の一部が欠けているといった問題もあります。入手した資料は、原本性や完全性を確認し、必要に応じて他の資料と照合します。


隣接地所有者や管理者との資料照合で境界確定図の内容を補う

境界確定図を自分の側で紛失していても、隣接地所有者や管理者が同じ図面や境界確認書の控えを保管している場合があります。境界確定は、対象地だけで完結するものではなく、隣接地や公共用地との関係で成立するため、相手方の資料が重要な手がかりになることがあります。特に過去に立会いを行い、双方で確認書を取り交わしている場合、隣接地側に写しが残っている可能性があります。


隣接地所有者に確認する際は、いきなり境界の主張をするのではなく、過去の境界確認資料を探しているという目的を丁寧に伝えることが大切です。境界に関する話題は、相手方に不安や警戒感を与えやすい分野です。紛失した資料の確認であり、直ちに境界変更や工事を求めるものではないこと、必要に応じて専門家を通じて確認すること、資料があれば写しや記載内容を確認させてもらいたいことを落ち着いて説明すると、不要な誤解を避けやすくなります。


隣接地側から資料が出てきた場合は、対象地と一致しているかを慎重に見ます。地番、所有者名、作成年月、境界点番号、辺長、座標、境界標の種類、立会者、署名押印、図面の範囲を確認します。隣接地側の資料は、その隣接地に関係する一部の境界線だけを示している場合があります。対象地全体の境界確定図ではなく、一辺だけの境界確認図であることもあります。そのため、見つかった資料を対象地全体の確定図として扱うのではなく、どの境界線について確認した資料なのかを明確にする必要があります。


マンション、開発分譲地、共同住宅、事業用地、私道に接する土地などでは、管理組合、管理会社、道路持分の共有者、開発事業者、過去の分譲関係者が資料を持っている場合があります。開発行為や宅地造成に関係する土地では、造成図、確定測量図、道路位置指定に関する図面、帰属道路や水路に関する資料などが残っていることもあります。ただし、これらの資料も境界確定図と同一とは限らないため、資料の目的と効力を確認しながら扱います。


隣接地や管理者との資料照合では、現地の境界標の有無も確認します。図面に記載された境界標が現地に残っているか、種類が一致しているか、移動や亡失の可能性がないか、塀や側溝、建物、舗装との位置関係が図面と合うかを確認します。現地確認は専門的な判断を伴うため、実務上は土地家屋調査士などの専門家に依頼して、図面、登記資料、現況を総合的に確認するのが安全です。


注意したいのは、隣接地所有者から提供された資料だけで一方的に境界位置を決めないことです。相手方の資料が重要な手がかりになる可能性はありますが、古い写し、未確定の図面、作業途中の図面、別案件の図面である可能性もあります。また、過去の所有者が確認した資料であっても、その後の分筆や再確定、境界標の亡失などで現在の状況とずれている場合があります。資料が見つかったときほど、複数の資料を突き合わせて慎重に判断する姿勢が必要です。


見つかった境界確定図をそのまま使う前に確認したい注意点

境界確定図らしき資料が見つかった場合でも、それをそのまま現在の手続きに使えるとは限りません。まず確認したいのは、その図面が最終版かどうかです。境界確定の過程では、現況測量図、仮の境界案、立会い用図面、修正前図面、提出用図面、確定後の最終図面など、複数の図面が作成されることがあります。表題や日付だけでは判断しにくい場合もあるため、署名押印、受付印、確定番号、添付書類との整合、作成者の記載を確認します。


次に、図面の対象範囲を確認します。境界確定図といっても、対象地全体の境界を示しているとは限りません。道路との官民境界だけを示した図面、隣接地との一部境界だけを確認した図面、水路側だけを確定した図面、分筆対象部分だけを示した図面などがあります。現在必要としているのが売買のための全周確認なのか、建築前の道路境界確認なのか、分筆登記のための境界確認なのかによって、必要な資料の範囲は変わります。図面が見つかったことと、目的に足りることは別問題です。


作成年月も重要です。古い境界確定図であっても有用な資料になることはありますが、その後に土地の分筆、合筆、道路拡幅、区画整理、開発行為、河川や水路の改修、境界標の復元、再測量などが行われていれば、現在の状況と合わない可能性があります。特に現地の境界標が見当たらない場合や、図面上の構造物が現況と大きく異なる場合は、古い図面だけで判断するのは避けるべきです。


図面に記載されている数値の扱いにも注意が必要です。辺長、面積、座標値、方位、縮尺、求積表、境界点番号などを確認し、地積測量図や現況測量成果と整合するかを見ます。古い図面では、測量方法や基準が現在と異なることがあります。座標系の記載がない図面、任意座標で作成された図面、縮尺の変化した写し、手書き修正が入った図面などは、現地復元に使う際に慎重な検討が必要です。写しを拡大縮小している場合、図上寸法を測って判断するのは危険です。


署名や押印がある場合でも、その意味を確認する必要があります。隣接所有者の確認印なのか、立会いに参加したことの確認なのか、図面内容への同意なのか、申請書類の添付として押印されたものなのかによって、実務上の意味が変わることがあります。また、所有者が法人、共有、相続関係、代理人関与などの場合、誰がどの権限で確認したのかも重要です。境界確定図を現在の説明資料として使うなら、権利関係や立会者の範囲も確認しておく必要があります。


さらに、見つかった資料が原本なのか写しなのかも整理します。原本が必要な場面、写しで足りる場面、写しに原本証明や申請者の説明が求められる場面など、手続きによって扱いが異なることがあります。行政や登記の手続きでは、提出先が求める資料の形式に合わせる必要があります。せっかく資料を見つけても、縮尺が不明、印影が不鮮明、図面の端が欠けている、複数ページの一部だけしかない、といった状態では再確認が必要になる場合があります。


境界確定図を紛失した案件では、見つけた資料を電子化して整理しておくことも重要です。紙の原本や写しは保管しつつ、図面、確認書、立会記録、登記資料、現地写真、問い合わせ履歴を案件ごとに整理します。ファイル名には、地番、資料名、作成年月、取得先、原本か写しかを分かるようにしておくと、次回の確認で探しやすくなります。境界資料は一度紛失すると再取得に時間がかかるため、見つかった段階で保管ルールを整えることが再発防止につながります。


まとめ

境界確定図を紛失したときは、まず手元の契約書類、登記関係資料、建築資料、過去の測量成果品などから手がかりを探すことが出発点になります。境界確定図という名称で見つからなくても、確定測量図、境界確認図、筆界確認書、官民境界確定協議書、立会図など、別の名称で残っていることがあります。最初から一つの書類名に絞り込まず、境界確認に関係する資料を広く確認することが大切です。


手元で見つからない場合は、法務局で登記関係資料や地積測量図を確認し、過去の分筆や地積更正の履歴をたどります。法務局資料は、境界確定図そのものではない場合もありますが、地番の変遷、土地の形状、座標や辺長、隣接地番を把握するための重要な基礎資料になります。現在地番だけでなく、旧地番や分筆前の地番を追うことで、関係する図面にたどり着けることがあります。


道路、水路、里道、河川などの公共用地に接している土地では、自治体や公共用地管理者に過去の境界確定資料が保管されていないか確認します。窓口や取得手続きは地域や管理者によって異なるため、地番、位置図、公図、過去の資料の有無などを整理して問い合わせることが実務上の近道です。過去の官民境界確定図が見つかった場合でも、現在の現況や管理者の扱いと整合するかを確認する必要があります。


過去に依頼した土地家屋調査士や測量会社が分かる場合は、控えや成果品データの有無を確認します。専門家側に資料が残っていれば、図面だけでなく、立会いの経緯、境界標の状況、登記や行政手続きとの関係を確認できる可能性があります。ただし、保管状況や提供可否には限界があるため、所有者としての権限や必要資料を整理したうえで問い合わせることが重要です。


また、売買、相続、建築、管理に関わった関係者や、隣接地所有者が資料を保管している場合もあります。相手方から資料が見つかった場合は、対象範囲、作成年月、署名押印、境界点、地番の整合を確認し、単独の資料だけで判断しないようにします。境界確定図は、図面の線だけでなく、確認した人、確認した範囲、確認した時期が重要です。


境界確定図を探す作業は、単なる書類探しではありません。見つかった資料が現在の目的に使えるか、登記資料や現地状況と合うか、公共用地管理者や隣接地との確認に耐えられるかを見極める作業でもあります。特に建築、売買、分筆、地積更正、近隣説明などの実務に使う場合は、早い段階で専門家に相談し、資料の不足や再測量の必要性を確認しておくと安心です。


紛失対応を終えた後は、再発防止のために保管方法を整えることも欠かせません。図面、確認書、立会記録、登記資料、現地写真、問い合わせ履歴をまとめ、地番や取得先、作成年月、原本か写しかが分かる形で保管しておくと、次回の確認がしやすくなります。境界確定図は一度見つけて終わりではなく、将来の売買、建築、相続、管理に備えて、関係資料とあわせて継続的に管理しておくことが大切です。


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