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盛土の体積計算方法で仮設防護柵撤去跡の復旧量を拾う5点

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万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

盛土工事では、完成形だけを基に土量を確認すると、仮設構造物の設置や撤去に伴う再施工量が数量表に現れにくいことがあります。仮設防護柵は、工事用道路の端部、盛土の法肩、作業ヤードの境界、既設道路との取り合い部などに設置されることがあり、支持方法も土中打込み式、掘削埋戻し式、独立基礎式、控え材やアンカーを併用する形式などさまざまです。


撤去後に必要となる作業は、支柱を引き抜くだけとは限りません。支柱孔や基礎撤去部の埋戻し、周辺の緩みや掘削部の再締固め、法肩や路肩の整形、路盤材や表土の復旧などが生じる場合があります。ただし、どこまでを復旧対象とするか、どの材料と方法で施工するか、数量をどの工種へ計上するかは、仮設計画、設計図書、施工条件、変更協議、現地状況によって異なります。


盛土の体積計算方法を検討するときは、本体盛土の設計数量と、仮設防護柵撤去後に必要となる局所的な復旧数量を、計算目的の違いが分かるように整理することが大切です。本記事では、仮設防護柵撤去跡の復旧量を拾うための5つの確認点を中心に、平面範囲、深さ、支柱孔や基礎の形状、材料区分、平均断面法や現地計測による照合方法を解説します。


目次

盛土本体の体積と撤去跡の復旧量を分ける理由

仮設防護柵の撤去跡に生じる復旧作業

1点目は復旧する平面範囲を先に確定する

2点目は撤去深さと復旧厚を断面で確認する

3点目は支柱孔や基礎撤去部を別形状で拾う

4点目は盛土材や表土などの材料区分を分ける

5点目は平均断面法と現地計測で数量を照合する

仮設防護柵撤去跡の体積を計算する実務手順

復旧量を二重計上しないための考え方

数量計算書に残しておきたい根拠

仮設防護柵撤去跡の復旧量を求める計算例

施工前後の計測で復旧数量の精度を高める

まとめ


盛土本体の体積と撤去跡の復旧量を分ける理由

盛土数量は、設計図書で定めた基準面、横断面、施工区分などに基づいて算出します。道路や造成地のように延長方向へ連続する土工では、隣り合う横断面積の平均に区間長を掛ける平均断面法が用いられることがあります。


平均断面法の基本式は、次のように表せます。


区間体積=(起点側断面積+終点側断面積)÷2×区間長


ただし、実際の数量算出では、表土除去、床掘り、路床や路体の区分、沈下や余盛りの扱い、構造物による控除など、案件ごとの設計条件を反映する必要があります。単純に計画地盤面と施工前地盤面の差を取れば、すべての盛土数量を確定できるわけではありません。


仮設防護柵の撤去跡の復旧は、完成形の純増体積ではなく、仮設物の撤去後に同じ空間または周辺を再施工する数量として扱われることがあります。例えば、完成した盛土へ支柱を設置し、工事終盤に撤去する場合、完成形の設計土量に支柱位置の空間が含まれていても、実施工では撤去孔の充填や締固めが必要です。この再施工量は、幾何学的な本体盛土の追加量とは性質が異なります。


また、仮設防護柵の設置にコンクリート基礎、砕石、仮設路盤、控え材などを用いている場合、撤去後に戻す材料が一種類とは限りません。下層を盛土材、上層を路盤材、法面表層を表土や植生用の基盤材として復旧するなど、位置と深さに応じて材料区分が変わることがあります。


このような復旧量をすべて一括して盛土と呼ぶと、材料ごとの発注量、施工層、締固め方法、出来形確認の範囲が分かりにくくなります。本体盛土と撤去跡の復旧量を分ける目的は、数量を上乗せすることではなく、どの空間を、どの工程で、どの材料により復旧したかを説明できるようにすることです。


ただし、別に計算した復旧体積が、そのまま別契約の支払数量になるとは限りません。作業土工、仮設工、撤去工、復旧工などのどこへ含めるかは、設計図書、数量計算書、特記仕様、契約条件、監督職員との協議記録などで確認します。体積の算定と契約上の計上区分は、分けて判断する必要があります。


仮設防護柵の撤去跡に生じる復旧作業

仮設防護柵という名称だけでは、撤去後の復旧形状を決められません。まず、支柱の支持方法、基礎形式、控え材の有無、設置場所、撤去方法を確認します。


土中へ支柱を直接打ち込んでいる場合は、引抜き後の孔が主な復旧対象になります。ただし、孔がそのまま円柱状に残るとは限りません。地盤の状態や引抜き方法によって孔壁が崩れたり、周辺が緩んだり、地表面が持ち上がったりすることがあります。必要に応じて周囲を掘り直す場合は、支柱の外形寸法より広い範囲を復旧対象として扱います。


設置穴を掘削して支柱を建て込み、周囲を土や別材料で埋め戻している場合は、撤去時にどこまで掘り返したかを確認します。支柱だけを抜いたのか、周囲の充填材まで撤去したのかによって、復旧量は変わります。


独立基礎や根固めを用いている場合は、基礎本体と基礎下の材料の撤去範囲を確認します。図面に示された基礎寸法より撤去穴が広がる場合もあるため、精算数量では撤去記録や実測寸法を優先するかどうかを、契約条件に照らして判断します。


控え材やアンカーを使用している場合は、主支柱から離れた位置にも局所的な撤去跡が生じます。平面図で柵の中心線だけを追うと、斜材基部やアンカー位置を拾い忘れることがあります。これらは連続した帯状数量ではなく、箇所ごとの個別数量として整理すると分かりやすくなります。


防護柵の設置に伴って仮設作業床や仮設路盤を設けている場合は、その撤去と原形復旧も確認対象です。法肩を一時的に拡幅した箇所や砕石を敷いた箇所は、支柱孔より大きな帯状範囲になることがあります。この場合は、延長、幅、厚さまたは複数断面から体積を求めます。


法面上に設置していた場合は、支柱孔を埋めるだけでなく、法面勾配や表面の連続性を戻す必要があるかを確認します。表土、客土、植生基盤などが施工済みであれば、撤去によって乱れた表層の復旧範囲も分けて拾います。


したがって、仮設防護柵撤去後の復旧量は、支柱孔、基礎撤去部、控え材やアンカーの撤去部、帯状の作業床、法面整形部、表層材復旧部などの組み合わせとして整理します。計算を始める前に対象を図上へ示し、含める範囲と含めない範囲を決めることが数量漏れの防止につながります。


1点目は復旧する平面範囲を先に確定する

最初の確認点は、復旧する平面範囲です。体積は平面範囲と深さの組み合わせで決まるため、対象範囲が曖昧なまま厚さだけを決めても、再現性のある数量にはなりません。


まず、防護柵の設置延長を確認します。計画数量を求める場合は承認された仮設計画や設計図書を基準とし、施工後の実績数量を確認する場合は施工記録、変更図、出来形計測、現地写真などを用います。当初図面と実際の設置延長が異なる場合は、どの資料を数量根拠にしたかを明記します。


次に、復旧幅を確認します。支柱を引き抜いた孔だけを復旧する場合は、個々の孔を円形または矩形として拾います。一方、柵沿いを連続して掘り直した場合、仮設砕石を撤去した場合、法肩を帯状に再整形した場合は、一定幅を持つ範囲として扱います。


幅と厚さが一定とみなせる区間の基本体積は、次の式で求められます。


帯状復旧体積=復旧延長×復旧幅×復旧厚


復旧幅が途中で変わる場合は、全延長へ最大幅を掛けるのではなく、直線部、開口部周辺、端部、控え部、拡幅部などに区分します。幅の変化が連続的であれば、測点ごとに断面積を求めて平均断面法を用いる方法もあります。


曲線区間では、両端を結ぶ直線距離ではなく、復旧対象の中心線または基準線に沿った延長を使います。どの線を延長の基準とするかを統一しないと、平面図の計測者によって結果が変わります。


法肩沿いに設置した防護柵では、法肩線の変更にも注意します。設計変更や現場調整によって法肩位置が移動した場合、当初図面上の柵位置と実際の復旧範囲が一致しないことがあります。施工前後の座標、測点、写真などから、実際の位置を平面上へ反映します。


開口部や未設置区間は控除します。ただし、車両出入口の両側に端末支柱や控え材が追加されている場合は、延長を差し引くだけでは個別孔の数量が不足します。帯状範囲の控除と、追加支柱の加算を別々に整理します。


平面範囲を決める際は、柵中心線だけでなく、支柱位置、基礎外形、控え材位置、作業床外周、撤去時の掘削外周を重ねます。図面上で区間番号を付け、始終点、左右境界、面積、根拠資料を対応させると、後から計算を見直しやすくなります。


2点目は撤去深さと復旧厚を断面で確認する

平面範囲を決めた後は、復旧する深さを断面で確認します。支柱の長さや基礎の高さをそのまま復旧厚にするのではなく、撤去後に実際に生じた空間と、復旧する材料層を捉える必要があります。


支柱を土中へ直接設置した場合、根入れ長は復旧深さを検討するための資料になります。ただし、引抜き後の孔は、支柱と同じ断面、同じ深さで残るとは限りません。孔壁が崩れて一部が閉塞する場合もあれば、周囲を掘り直して復旧範囲が広がる場合もあります。計画段階では構造寸法と想定撤去方法を使い、施工後の確認では実測や撤去記録を照合します。


基礎を撤去する場合は、基礎底面までの深さだけでなく、基礎下の砕石、均し材、捨て材などを残すのか撤去するのかを確認します。下層まで撤去するなら、その分も復旧深さに含めます。


法肩や路肩では、深さ方向に複数の材料が重なっていることがあります。上部が路盤材、その下が盛土材であれば、全深さを一種類の材料として計算せず、各層の厚さと体積を分けます。例えば、復旧深さが0.40メートルで、上部0.10メートルが路盤材、下部0.30メートルが盛土材なら、同じ平面範囲に対して二つの材料数量を算出します。


法面の表層材を扱う場合は、厚さの方向を確認します。厚さが法面に直角な寸法として指定されているなら法面実面積との組み合わせが分かりやすく、鉛直厚や水平投影厚として指定されているなら、その定義に合う面積と組み合わせる必要があります。法面だから常に実面積を使うと決めつけず、設計図書に示された厚さの方向と数量算出条件をそろえます。


復旧範囲の底面が水平でない場合は、単純な平均厚だけでは形状を表しにくくなります。始点と終点で断面形状が異なる区間は、各位置の復旧断面積を求めて平均断面法を用います。


始点側の復旧断面積をA1、終点側の復旧断面積をA2、区間長をLとすると、区間体積は次のように求められます。


区間体積=(A1+A2)÷2×L


平均断面法は、断面間で形状が概ね連続的に変化するとみなせる場合の近似です。法肩高さ、復旧幅、基礎形式、路盤厚などが急に変わる位置では断面を追加し、区間を分けます。


復旧厚を確認するときは、仮設防護柵の構造図だけでなく、盛土横断図、舗装構成図、法面構成図、施工計画図、撤去手順、変更記録を照合します。仮設物の寸法だけでは、周辺のどの層を復旧するかを判断できないためです。


3点目は支柱孔や基礎撤去部を別形状で拾う

仮設防護柵の撤去跡は、連続した帯状部分と、支柱孔や基礎などの局所部分に分けると計算しやすくなります。形状が単純な場合は、円柱、直方体、台形柱などへ近似します。


円形に近い支柱孔を円柱として扱う場合、孔径をD、復旧深さをHとすると、1か所当たりの体積は次の式で求められます。


1か所当たりの体積=円周率×D×D÷4×H


全体体積は、1か所当たりの体積に対象本数を掛けます。ただし、支柱外径をそのまま孔径にするのではなく、計画数量では想定撤去径、実績数量では撤去後の代表径や掘り直し範囲など、計算目的に合う寸法を使います。


角形の支柱孔や独立基礎跡を直方体として扱う場合は、次の式を使います。


1か所当たりの体積=復旧幅×復旧長さ×復旧深さ


上面と底面の寸法が異なる場合は、複数の単純形状へ分けるか、上下の面積と高さから適切な近似式を選びます。不規則な撤去穴を無理に一つの直方体へ置き換えると過大または過小になりやすいため、代表断面を複数測る方法も検討します。


支柱間隔から本数を推定するときは、間隔数と支柱本数を混同しないようにします。始点と終点の両方に支柱がある場合、等間隔の区間数より支柱本数が1本多くなることがあります。開口部、端部、屈曲部には追加支柱や控え材が設置される場合があるため、配置図や施工記録で実数を確認します。


控え材の基礎やアンカー孔は、主支柱と分けて拾います。標準区間だけを基に本数を算出すると、端部や高低差部の追加箇所を見落とす可能性があります。


帯状復旧範囲の中に支柱孔が含まれる場合は、重複部分を除きます。例えば、帯状部分を深さ0.20メートルまで復旧し、その中に深さ0.60メートルの支柱孔がある場合、孔の上部0.20メートルは帯状体積に含まれています。孔の断面が帯状範囲内に収まるなら、追加する深さは0.40メートルです。


追加支柱孔体積=孔断面積×(支柱孔深さ-帯状復旧厚)×本数


ただし、帯状復旧の底面や支柱孔の上端が傾斜している場合、単純な深さ差では正確に重複を除けません。その場合は、重なる三次元範囲を断面図で分割します。


基礎撤去部も同様に、帯状範囲に含まれる上部と、帯状範囲より深い部分を分けます。基礎幅が帯状復旧幅を超える場合は、深さ方向だけでなく左右方向のはみ出し部分も加算します。


4点目は盛土材や表土などの材料区分を分ける

体積計算では、総復旧量を求めるだけでなく、材料別の数量を整理します。撤去跡の位置と深さによって、盛土材、路床材、路盤材、表土、客土、植生用の基盤材、排水材など、必要な材料が変わる場合があります。


盛土内部の復旧では、周囲の盛土に求められる条件との整合を確認します。使用材料、最大粒径、含水状態、敷均し厚、締固め方法、品質管理の方法などは、設計図書や施工計画に従って決めます。狭い孔では通常の締固め機械を使用できないこともあるため、復旧方法を数量だけでなく施工性の面からも確認します。


路肩や作業床の撤去跡では、下層を盛土材、上層を路盤材として復旧することがあります。各層の境界高さを断面図から読み取り、同じ平面範囲に対して材料ごとの厚さを掛けます。


法面部では、盛土材の上に表土や植生用の基盤材を施工する場合があります。表層材の体積は、対象面積と指定された厚さの組み合わせで求めます。


表層材復旧体積=対象面積×復旧厚


ここでも、面積と厚さの方向をそろえることが必要です。法面に直角な厚さなら法面実面積、別の方向で定義された厚さならその定義に対応する投影面積を用います。


防護柵が排水層や地下排水施設の近くに設置されていた場合は、撤去により排水材を乱していないかを確認します。排水機能が求められる空間へ通常の盛土材を戻すと、設計上の機能を損なう可能性があります。復旧材料と施工範囲は、関連する排水構造図や施工条件に合わせます。


材料別数量を整理するときは、完成状態の体積と、搬入または運搬時の土量を区別します。図面から求める復旧体積は、通常は所定の形状に仕上がった空間の体積として整理します。一方、搬入時の量は、材料の状態、含水、ほぐし、締固めなどによって完成体積と一致しないことがあります。


完成状態で3立方メートルの復旧空間があるからといって、搬入量を自動的に3立方メートルと決めることはできません。土量変化を考慮する場合は、契約上の数量区分、材料試験、施工実績、積算条件などに基づいて設定します。一律の変化率を根拠なく当てはめるのは避けます。


数量表では、総復旧体積、材料別完成体積、必要に応じた搬入量を別に示します。これにより、幾何学的な体積と実際の使用量に差が生じた場合でも、理由を説明しやすくなります。


5点目は平均断面法と現地計測で数量を照合する

復旧量は、図面から求める計画数量と、現地で確認する実績数量を使い分けます。図面計算と現地計測を同じ条件で照合すれば、設置延長や撤去範囲の変更を把握しやすくなります。


幅と深さが一定とみなせる区間は、延長、幅、厚さの積で求められます。形状が変化する区間は、複数測点で復旧断面を作成し、平均断面法を用います。


例えば、測点ごとの復旧断面積が0.35平方メートル、0.50平方メートル、0.42平方メートルで、各測点間の距離が10メートルなら、区間ごとに次のように計算します。


最初の区間体積=(0.35+0.50)÷2×10


次の区間体積=(0.50+0.42)÷2×10


全体体積は二つの区間体積の合計です。中央部の断面変化が大きいのに始終点だけで計算すると、その変化が反映されません。形状が切り替わる位置で断面を追加します。


現地計測を行う場合は、防護柵設置前、撤去後、復旧完了後のうち、計算目的に必要な時点を記録します。設置前または復旧目標面のデータと、撤去後の掘削面を比較できれば、地表付近の不規則な復旧範囲を把握しやすくなります。


点群などの面的な計測を利用する場合は、比較するデータの座標系、標高基準、計測範囲、境界線、基準面をそろえます。草、資材、車両、作業員、残置物などが含まれると地表面の抽出に影響するため、不要点の除去条件も記録します。


現地計測による体積は、境界設定によって結果が変わります。図面計算で柵中心から左右0.25メートルを対象とし、現地計測で左右0.50メートルを対象にすれば、同じ復旧箇所でも体積は一致しません。始終点、左右境界、基準高さ、控除範囲を共通にします。


また、復旧後の完成面だけでは、埋戻し深さや地下の細い支柱孔を直接確認できません。撤去後の形状を計測していない場合は、構造図、撤去記録、施工写真、実測深さなどで地下部分を補います。


図面計算と現地計測に差がある場合は、延長、幅、深さ、支柱本数、開口部、端部、控え材、材料境界、重複控除の順に確認すると原因を切り分けやすくなります。


仮設防護柵撤去跡の体積を計算する実務手順

実務では、数値を式へ入れる前に、資料、範囲、数量区分を整理します。計算の順序を固定すると、拾い漏れや二重計上を減らせます。


最初に、数量算出に使用する資料の版をそろえます。計画平面図、盛土横断図、仮設防護柵の配置図と構造図、施工計画図、変更図、施工記録、撤去記録、写真などを確認します。旧版の配置図と最新版の横断図を混在させないよう、図面番号と改訂日を記録します。


次に、防護柵の設置区間を平面上で分割します。標準直線部、曲線部、開口部、端部、控え材部、拡幅部、法面部など、形状や支持方法が変わる位置で区切ります。区間ごとに始終点、延長、復旧幅、支柱本数を整理します。


その後、断面方向の材料構成を確認します。盛土材だけで復旧する箇所、路盤材を含む箇所、表土や植生用の基盤材を含む箇所などに分類します。深さが変化する場合は、測点ごとに復旧断面積を求めます。


帯状部分は、延長、幅、厚さによる計算または平均断面法で求めます。支柱孔、基礎撤去部、アンカー孔は、円柱、直方体、台形柱などへ分解して計算します。


帯状部分と個別孔が重なる場合は、個別孔のうち帯状体積に含まれない部分だけを加えます。深さ方向だけでなく平面方向にも重なる場合は、断面図や平面図で重複範囲を明示します。


次に、材料別に集計します。総復旧体積の中を盛土材、路盤材、表土などに振り分け、材料別体積の合計が総復旧体積と一致するかを確認します。総復旧範囲の外側へ別途施工する材料がある場合だけ、その数量を追加します。


搬入量を算定する必要がある場合は、完成体積とは別の計算として扱います。完成体積へ変化率を二重に掛けるなど、状態区分の混同がないかを確認します。


最後に、全体の妥当性を確認します。柵延長に対する復旧体積、標準間隔から見た支柱本数、開口部の控除、端部支柱や控え材の加算、現地写真との一致を見ます。


単位も統一します。図面寸法がミリメートル、現地計測がセンチメートル、延長がメートルのまま混在すると、体積が大きくずれます。計算前に長さをメートル、面積を平方メートル、体積を立方メートルへそろえます。


復旧量を二重計上しないための考え方

二重計上を防ぐには、各数量が占める三次元空間を明確にします。帯状復旧、支柱孔、基礎撤去部、表層材を別々に計算しても、空間が重なっていれば単純合算はできません。


帯状の作業床復旧体積に支柱孔の上部が含まれる場合、支柱孔は帯状範囲より深い部分だけを追加します。基礎撤去部も、帯状範囲に含まれる上部と、外側または下側へはみ出す部分を分けます。


表土や路盤材は、総復旧体積へ常に追加する数量ではありません。総体積3立方メートルの上部0.8立方メートルを表土で復旧するなら、残り2.2立方メートルが下層材料です。総体積3立方メートルへ表土0.8立方メートルを加えると、同じ表層空間を二重に数えます。


一方、総復旧範囲とは別の外側法面へ表土を追加施工する場合は、別空間なので加算します。判断基準は材料名ではなく、空間が重なっているかどうかです。


撤去数量と復旧数量も区別します。撤去する基礎の体積と、撤去後に埋め戻す体積は近いことがありますが、必ず一致するわけではありません。撤去時の作業余幅、基礎下材料の撤去、孔壁の崩れ、周辺の再整形によって復旧空間が変わります。


本体盛土との関係では、「完成形の純増体積」と「仮設物撤去後の再施工体積」を明確に分けます。後者を管理上の復旧量として算定しても、契約上の盛土数量へそのまま加算できるとは限りません。


数量計算書には、数量の目的と計上先を記載します。「盛土3立方メートル」だけでは、本体盛土の追加なのか、仮設撤去跡の再施工なのか分かりません。「仮設防護柵撤去跡埋戻し」など、対象と工程が分かる名称を用います。


数量計算書に残しておきたい根拠

仮設防護柵撤去跡は局所的で、完成後に見えなくなる部分が多いため、計算結果と併せて前提を残します。


対象区間は、測点、座標、区間名称、始終点、設置側などで特定します。平面図上のどの範囲を計算したかが分かるようにします。


設置延長、復旧幅、復旧深さ、支柱本数、孔径、基礎寸法、控え材数量などは、根拠資料と対応させます。図面から読んだ値には図面番号を付け、現地で測った値には測定日、測定箇所、写真番号を付けます。


計算式は、帯状体積、支柱孔、基礎撤去部、表層材に分けます。合計値だけでは、数量差が生じた箇所を追跡できません。


平均値を使う場合は、平均の求め方を残します。幅が異なる複数区間を単純平均すると、延長の長い区間と短い区間を同じ重みで扱うことになります。可能であれば区間ごとに直接計算し、平均を使う場合は延長による重み付けの有無を記載します。


重複控除も明示します。支柱孔のうち帯状復旧に含まれる深さ、基礎と作業床の重なる範囲、総復旧体積から表層材へ振り分けた量などを注記します。


現地計測を使用した場合は、計測日時、計測範囲、座標系、標高基準、基準面、境界線、不要点の処理方法を記録します。点群から算出したという情報だけでは、同じ結果を再現できません。


最終的には、第三者が数量計算書、図面、写真、計測記録を見たときに、同じ前提で概ね同じ数量を再計算できる状態を目指します。


仮設防護柵撤去跡の復旧量を求める計算例

ここでは、帯状復旧と支柱孔を分ける仮定例を示します。数値は計算方法を説明するためのもので、実際の案件では承認図、施工記録、現地寸法、契約条件に合わせて設定します。


仮設防護柵の設置延長を36メートル、柵沿いに掘り直して復旧する幅を0.45メートル、帯状部分の復旧厚を0.18メートルとします。


帯状復旧体積は次のとおりです。


36×0.45×0.18=2.916立方メートル


次に、支柱が13本あり、撤去後の復旧孔を直径0.18メートル、深さ0.60メートルの円柱として扱うとします。孔の上部0.18メートルは帯状復旧体積に含まれるため、追加深さは0.42メートルです。


1本当たりの追加体積は、次の式で求めます。


円周率×0.18×0.18÷4×0.42


概算すると、1本当たり約0.0107立方メートルです。13本分では約0.139立方メートルになります。


さらに、端部の控え材撤去部が4か所あり、1か所の復旧範囲を幅0.30メートル、長さ0.30メートル、深さ0.45メートルとします。この復旧部が帯状範囲内に収まり、上部0.18メートルが帯状体積に含まれると仮定すると、追加深さは0.27メートルです。


控え材撤去部の追加体積は、次のとおりです。


0.30×0.30×0.27×4=0.0972立方メートル


総復旧体積は、次のようになります。


2.916+0.139+0.0972=3.1522立方メートル


次に、帯状範囲の上部0.08メートルを表土で復旧するとします。


表土復旧体積=36×0.45×0.08=1.296立方メートル


帯状復旧体積2.916立方メートルのうち、表土を除く下層部分は1.620立方メートルです。これに支柱孔下部の約0.139立方メートルと控え材撤去部下部の0.0972立方メートルを加えると、下層材料の復旧体積は約1.856立方メートルです。


この仮定では、材料別完成体積は、表土が1.296立方メートル、下層材料が約1.856立方メートルです。合計は総復旧体積約3.152立方メートルと一致します。


ただし、この計算は、支柱孔と控え材撤去部が帯状範囲内に収まり、各孔の断面が深さ方向に一定であるという仮定に基づきます。孔が帯状範囲からはみ出す場合、孔壁が不規則な場合、帯状復旧厚が場所ごとに異なる場合は、区間または形状を分けて計算します。


支柱孔の全深さ0.60メートルを別途加えると、上部0.18メートルが帯状復旧と重複します。また、表土1.296立方メートルを総復旧体積へ追加すると、表層を二重に数えます。計算例では、各数量が占める空間を図で確認してから合算することが重要です。


施工前後の計測で復旧数量の精度を高める

復旧量は、施工段階ごとの記録がそろっているほど説明しやすくなります。特に法肩や法面では、施工の進行に伴って地形が変わるため、一時点の計測だけでは復旧前の形状を再現できない場合があります。


防護柵の設置前には、設置位置、法肩線、路肩幅、法面形状、地盤高さなどを記録します。このデータは、撤去後に戻す基準形状を確認する資料になります。


設置後は、支柱、基礎、控え材、開口部の実配置を記録します。承認図と異なる位置や追加箇所があれば、変更理由とともに平面図へ反映します。


撤去直後には、復旧前の孔、基礎撤去穴、掘削範囲を記録します。深い孔や狭い孔は表面計測だけでは形状を捉えにくいため、代表箇所の径と深さ、撤去途中の写真、使用した撤去方法を残します。安全上、孔内へ不用意に立ち入ったり手を入れたりせず、現場の安全手順に従って計測します。


復旧完了後は、法肩位置、路肩幅、法面勾配、表面高さ、周辺との連続性を確認します。投入量だけでなく、所定の完成形へ戻っているかを確認することが重要です。


点群などの面的な計測は、帯状範囲や法面の凹凸を確認するのに役立ちます。複数時点のデータを比較する場合は、同じ基準点、座標系、標高基準、境界条件を用います。


ただし、面的計測で直接把握できるのは、計測できた表面形状です。地中の細い支柱孔、崩れて閉塞した孔、基礎下の撤去範囲は、表面データだけでは確定できません。地下部分は構造図、撤去記録、実測寸法で補い、地表付近の不規則形状は面的計測で補うという使い分けが適しています。


施工写真は、全景だけでなく、端部、開口部、控え材、基礎、撤去孔、材料境界、締固め状況を撮影します。スケール、撮影位置、方向、日時を残すと、後から範囲や寸法を確認しやすくなります。


図面、計測、写真、数量計算書を対応させることで、現場変更が生じた場合も変更前後の数量を説明しやすくなります。


まとめ

盛土の体積計算方法で仮設防護柵撤去跡の復旧量を拾うときは、本体盛土の設計数量と、仮設物撤去後の再施工量を分けて整理します。完成形の横断図だけでは、支柱孔、基礎撤去部、控え材、仮設作業床、表層材などの局所数量が表れにくいことがあります。


1点目は、復旧する平面範囲を確定することです。実延長、復旧幅、開口部、曲線部、端部、控え材位置を整理し、形状が変わる位置で区間を分けます。


2点目は、撤去深さと復旧厚を断面で確認することです。支柱の根入れ長や基礎寸法だけでなく、撤去後に実際に生じる空間、掘り直し範囲、材料層の境界を確認します。


3点目は、支柱孔や独立基礎を個別形状として拾うことです。帯状復旧と重なる場合は、帯状体積に含まれない部分だけを加えます。


4点目は、総復旧体積を材料別に分けることです。表土や路盤材を総体積へ無条件に追加せず、同じ空間の上層と下層として振り分けます。完成体積と搬入量も区別します。


5点目は、平均断面法と現地計測を同じ境界条件で照合することです。地表面から把握しにくい地下部分は、構造図、撤去記録、実測寸法で補います。


復旧数量を安全に扱うには、計算式だけでなく、対象範囲、図面の版、支柱本数、材料層、重複控除、計測条件、契約上の計上区分を記録することが大切です。個別案件では、設計図書、施工計画、現場条件、協議結果に基づいて最終数量を確定してください。


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LRTKシリーズは、建設・土木・測量分野における高精度なGNSS測位を実現し、作業時間短縮や生産性の大幅な向上を可能にします。国土交通省が推進するi-Constructionにも対応しており、建設業界のデジタル化促進に最適なソリューションです。

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