top of page

盛土の体積計算方法で集水桝まわりの抜けを防ぐ6項目

タイマーアイコン.jpeg
この記事は平均6分45秒で読めます
万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

目次

集水桝まわりの盛土体積計算で最初に整理すること

項目1 設計盛土面と集水桝の占有範囲を分ける

項目2 桝本体と基礎材や保護材を別区分にする

項目3 接続管や開口部まわりの範囲を確認する

項目4 平面図と縦横断図から形状の変化点を拾う

項目5 掘削と埋戻しと完成時の盛土量を混同しない

項目6 数量根拠と計算条件を照合できる形で残す

集水桝まわりの体積を計算する実務手順

平均断面法を使うときの注意点

計上漏れと二重計上を防ぐ検算方法

まとめ


集水桝まわりの盛土体積計算で最初に整理すること

盛土の体積計算で集水桝まわりを扱うときは、最初に「何から何を抜くのか」を明確にする必要があります。本記事でいう抜けとは、主に集水桝やその周辺材料の扱いを数量計算へ反映し忘れることを指します。施工時の締固め不足によって物理的な空隙が生じる問題とは区別して考えます。


集水桝は全体の盛土量に比べて小さく見えるため、計算対象から漏れやすい一方、すべての桝や管を機械的に盛土量から差し引けばよいわけでもありません。設計数量や契約数量では、適用する数量算出要領、発注者の基準、設計図書、特記条件などによって、控除する構造物の区分や規模が定められている場合があります。


たとえば、国土交通省の令和8年度土木工事数量算出要領では、横断構造物等について、現地盤線以上の断面積が1平方メートル以上となる場合に盛土量から控除する取扱いが示されています。ただし、集水桝がその区分に該当するか、地方整備局版や発注者独自基準で別の扱いがあるかは案件ごとに確認が必要です。したがって、「集水桝の外形体積は必ず盛土から控除する」と一律に決めるのは安全ではありません。


実務では、まず契約上または設計上の盛土数量を求めているのか、完成形の幾何学的な土の占有体積を確認しているのか、施工に必要な搬入量を検討しているのかを分けます。同じ図面を使っても、目的が異なれば計算対象と補正条件が変わります。


契約数量としての盛土量を求める場合は、適用基準に定められた控除条件を優先します。完成形の材料構成を内部検討する場合は、盛土、集水桝本体、基礎材、管、保護材などが占める立体を重複なく整理します。搬入土量を検討する場合は、完成後の幾何学的体積だけでなく、土の状態、締固め、施工ロス、流用条件などを別途確認します。


また、集水桝まわりは一枚の図面だけでは把握しにくい部分です。平面図では位置と向きを確認できても、高さ関係や基礎厚までは分からないことがあります。縦断図や横断図だけでは桝の詳細形状や接続管の位置が不足する場合があります。平面図、縦断図、横断図、構造詳細図、数量算出条件を照合し、同じ設計版を参照していることを確認してから計算を始めます。


項目1 設計盛土面と集水桝の占有範囲を分ける

最初の確認項目は、設計盛土の立体と集水桝が占める立体を分けることです。ただし、最初から外形体積を控除するのではなく、適用基準上の控除対象に該当するかを先に判定します。


全体盛土は、一般に現地盤面と計画面の間に形成される範囲として求めます。集水桝の全部または一部がその範囲内にある場合、幾何学的には桝の占有部分へ盛土材は入りません。しかし、設計数量としてその体積を差し引くかどうかは、控除条件や構造物区分によって決まります。


控除対象と判断した場合は、集水桝の全高ではなく、設計盛土の範囲と重なる部分だけを求めます。桝の下部が現地盤より下にあるなら、その部分は当初の盛土体積に含まれていないため、盛土から差し引きません。桝上部が計画面より上へ突出する場合も、突出部分は盛土との重なりに含めません。


外形が一定の直方体で、桝全体が盛土内に入る単純な条件なら、幾何学的な占有体積は次の式で確認できます。


集水桝の盛土内占有体積=外幅×外長×盛土と重なる高さ


ここで使うのは、内空寸法ではなく、原則として壁厚を含む外形寸法です。内空寸法は桝内部の空間を表すため、盛土との境界を確認する寸法としては不足します。ただし、数量算出要領が断面積による控除条件を定めている場合は、どの断面を判定対象とするかも基準に従います。単純な外形体積だけで控除要否を決めないことが重要です。


底版が張り出す形状、上部と下部で外形が異なる形状、段付きの桝では、一つの直方体にまとめると誤差が生じます。高さ方向の変化点で分け、それぞれの外形と盛土範囲との重なりを求めて合計します。


法肩や法面付近に設置された集水桝にも注意が必要です。桝の一部が盛土外へ出ている場合、外形全体を控除すると過大になります。平面図だけで判断せず、横断面で盛土法面と桝外形の交差を確認します。必要に応じて、直方体、三角柱、台形柱などの単純な形へ分けて近似します。


同じ形式の集水桝が複数ある場合も、全基を同じ体積として扱えるとは限りません。設置標高、現地盤高、計画面高、法面との位置関係が異なれば、盛土と重なる範囲も変わります。形式別の集計は可能ですが、計算根拠は設置位置ごとに確認できる状態にしておくことが安全です。


項目2 桝本体と基礎材や保護材を別区分にする

二つ目の確認項目は、桝本体、底版、基礎コンクリート、均し材、砕石、周囲の埋戻し材などを一つの数量としてまとめないことです。材料が異なれば、盛土量からの控除要否や別途計上の方法も異なります。


基礎材や裏込め材が通常の盛土材と異なる材料として指定されている場合、適用基準に従って盛土量からその範囲を控除し、別材料として数量を算出することがあります。一方、集水桝の周囲へ一般の盛土材を戻すだけであれば、その範囲を完成時の盛土から除外し続けるのは適切ではありません。完成時に何が存在するかを基準に区分します。


典型的な見落としは、桝本体だけを確認し、底版や基礎材の張り出しを確認しないことです。基礎材の平面寸法が桝本体より広い場合、張り出し部分は桝本体の外側にあります。別材料として計上するなら、盛土との重複範囲を明確にする必要があります。


基礎材が直方体で、全体が設計盛土内にある場合の幾何学的体積は次の式で確認できます。


基礎材体積=施工幅×施工長×厚さ


ただし、基礎材の一部が現地盤より下にある場合、その部分は盛土控除の対象ではありません。また、基礎材全体の数量を求める式と、盛土から控除する体積の式は同じとは限りません。基礎材数量は全体を対象とし、盛土控除は盛土範囲と重なる部分だけを対象とするためです。


均し材や薄い保護材も、設置数が多いと合計量が増えます。しかし、厚さが小さいことだけを理由に独自判断で省略したり、逆にすべてを無条件に控除したりするのは避けます。最小計上寸法、丸め、控除しない範囲などが定められている場合は、その条件を優先します。


現場打ちの集水桝では、型枠や作業スペースのために構造物外形より広く掘削することがあります。この施工空間は、完成時に埋戻される部分まで含んでいます。したがって、掘削範囲全体を完成時の盛土量から差し引くことはできません。


仮設材についても同様です。施工中だけ設置し、完成時に撤去する型枠、支保材、仮設排水材などは、完成形の材料構成とは分けます。完成数量と施工過程数量を別管理にすることで、仮設空間の控除残りを防げます。


項目3 接続管や開口部まわりの範囲を確認する

三つ目の確認項目は、流入管、流出管、将来接続用の開口、管基礎、保護砂などの扱いです。集水桝本体だけを確認すると、接続部の材料境界や重複区間が抜けやすくなります。


管が盛土内を通る場合、幾何学的には管外形の部分へ土は入りません。ただし、設計数量として管体積を盛土から控除するかどうかは、適用する数量算出要領の控除条件に従います。小口径管を含め、すべての管を自動的に差し引くという説明は避ける必要があります。


内部検討として管の占有体積を確認する場合は、内径ではなく外径を用います。円形管の単純な区間なら、次の式で求められます。


管の外形体積=外径を用いた円の面積×対象延長


対象延長は、桝外面から次の構造物外面までなど、始点と終点を明確にします。桝の壁厚部分や内空へ入る部分まで管路延長へ含め、さらに桝外形体積も控除すると、同じ空間を重ねて差し引く可能性があります。


管の周囲に保護砂や基礎材が設けられる場合は、材料施工断面の中に管本体が含まれるかを確認します。材料断面が管を含む矩形などで示されているなら、周囲材料の体積は次のように整理できます。


周囲材料体積=材料施工断面積×対象延長-その範囲内の管外形体積


この式は、材料施工断面積が管を含む外側の断面として定義されている場合に限って使います。図面が正味の材料面積を示している場合に再び管体積を差し引くと、過少計上になります。


桝壁の開口も、計算目的によって扱いが変わります。盛土との境界を桝の外形包絡で確認している場合、壁内の開口を追加で盛土から控除する必要は通常ありません。開口部分は桝外形の内部にあり、すでに土のない範囲として扱われているためです。


一方、コンクリート量など構造物材料そのものを算出する場合は、内空や開口を差し引く検討が必要になることがあります。盛土の控除体積とコンクリート材料体積を同じ式で求めないことが重要です。


複数方向から管が接続される桝では、平面図の管本数と構造詳細図の開口数を照合します。将来用開口が閉塞されている場合は、完成時に何がその範囲を占めるのかも確認します。管路側の保護材と桝側の埋戻し材の境界位置も一つに決め、同じ接続部を双方で計上しないようにします。


項目4 平面図と縦横断図から形状の変化点を拾う

四つ目の確認項目は、集水桝まわりを立体として読み、形状が変わる位置を計算へ反映することです。盛土の体積計算方法として平均断面法を使う場合でも、局部構造物の始端、終端、高さ変化、法面との交差が断面へ現れていなければ、計算結果には反映されません。


平面図では、桝の位置、向き、外形、道路中心線や法肩からの離れ、接続管の方向を確認します。道路中心線に対して斜めに配置された桝では、横断面上の見掛け幅が外幅と一致しません。平面上の四隅と横断線の交点を確認し、断面に現れる実際の範囲を把握します。


縦断図では、桝上端高、桝底高、管底高、計画面高、現地盤高を照合します。桝全体が盛土内に入るのか、下部が地山へ入るのかは、高さ情報がなければ判断できません。離れた測点の現地盤高だけを代用すると、局部的な地形変化を見落とすことがあります。


横断図では、道路幅員、路床、路体、法肩、法尻、側溝、集水桝の位置関係を確認します。桝が法面にかかる場合は、山側と谷側で盛土との重なり高さが異なります。この状態を一つの直方体として扱うと、占有体積を過大または過小に見積もる可能性があります。


構造詳細図では、桝本体の外形、底版の張り出し、基礎厚、蓋や受枠、接続部の寸法を確認します。平面図に示された記号と、参照している構造形式が一致しているかも確認します。同じ名称でも寸法や基礎構成が異なることがあるため、名称だけで寸法を流用しないようにします。


形状が複雑な場合は、変化点で立体を分割します。桝本体の上下で外形が異なるなら高さ方向に分け、法面と交差するなら平面方向に分けます。分割した各立体が重ならず、隙間も生じないように境界をそろえます。


三次元モデルを使う場合も、構造物が設計面や土工サーフェスへ反映されているかを確認します。盛土モデルに桝部分が含まれている状態で別途控除する方法と、モデル上で桝部分を除外する方法は、どちらも成立し得ますが、同時に行うと二重控除になります。計算方法の高度さより、入力範囲と境界の一貫性が重要です。


項目5 掘削と埋戻しと完成時の盛土量を混同しない

五つ目の確認項目は、完成形の盛土量、桝設置のための床掘り量、施工後の埋戻し量、搬入土量を分けることです。これらは似た数字に見えても、意味と土の状態が異なります。


集水桝を先に設置し、その周囲へ盛土する施工と、盛土後に桝位置を掘り返して設置する施工では、作業土工の数量が変わります。しかし、最終的な形状と材料構成が同じであれば、完成形における土の幾何学的な占有範囲は基本的に同じです。


盛土後に掘削して桝を設置する場合、一度施工した盛土の掘削量と、その後の埋戻し量が発生します。これらを完成時の盛土量へそのまま加算すると、同じ範囲を重ねて計上することがあります。反対に、掘削範囲全体を完成時盛土から控除すると、最終的に戻される材料まで除外してしまいます。


埋戻しの幾何学的な体積は、条件が単純なら次の関係で整理できます。


埋戻し体積=床掘り体積-床掘り範囲内に残る構造物と別材料の体積


ただし、床掘り側面の勾配、施工余裕、余掘り、不陸、基礎材、管、型枠撤去後の空間などをどこまで含めるかは、設計図書や施工条件によって変わります。一般的な余裕幅や法勾配を根拠なく一律に当てはめないようにします。


土量には、地山状態、ほぐした状態、締固め後の状態があります。図面から求める完成体積と、運搬車両で扱うほぐし土量を同じ数値として扱うと、搬入計画にずれが生じます。数量計算書には、どの状態の土量かを明記します。


集水桝まわりは狭く、一般盛土部と同じ施工機械や転圧条件を採用できないことがあります。ただし、その事情だけを根拠に独自の割増率を数量へ加えるのは避けます。設計条件、施工計画、品質管理方法に基づき、必要な補正を別途整理します。


完成形数量と施工過程数量は、同じ一覧の中でも区分を分けます。盛土、別材料、床掘り、埋戻し、残土、搬入土を一つの合計へ混ぜず、数量の目的が追える形にしておくことが重要です。


項目6 数量根拠と計算条件を照合できる形で残す

六つ目の確認項目は、計算結果だけでなく、控除要否を判断した根拠まで残すことです。集水桝まわりは小さく複雑なため、合計体積だけでは妥当性を確認しにくくなります。


数量計算書には、集水桝の識別番号、設置位置、構造形式、外形寸法、基礎寸法、桝上端高、桝底高、現地盤高、計画面高、接続管の本数と方向を整理します。同じ形式でも位置条件が異なる場合があるため、形式別集計と位置別根拠を対応させます。


さらに、盛土から控除したのか、控除しなかったのか、その理由を記載します。「外形が小さいため省略」といった曖昧な説明ではなく、適用した数量算出要領の版、対象条項、発注者条件、構造物区分などを記録します。基準上は控除しないものでも、内部の材料収支確認では別途幾何学体積を算出した場合は、その目的も分けて示します。


計算式には、数値の意味を添えます。単に「1.2×1.2×1.5」と記載するのではなく、外幅、外長、盛土と重なる高さであることを明記します。図面変更があったとき、どの数値を更新すべきか分かりやすくなります。


根拠図では、桝本体、基礎材、管、保護材、一般盛土、埋戻し材の境界を番号や記号で示します。色分けだけに依存すると、白黒印刷やデータ変換で判別しにくくなるため、名称や範囲番号も併記します。


使用した図面番号、改訂記号、更新日も残します。平面図は最新版でも、構造詳細図や横断図が旧版のままでは、計算式が正しくても結果は一致しません。複数図面が同じ設計状態を示しているかを確認します。


丸め処理については、各基を丸めてから合計するのか、未丸め値を合計して最後に丸めるのかを統一します。表示桁数を増やしても、元の測量精度や断面間隔を超える精度が得られるわけではありません。適用基準の単位と数位に合わせます。


修正履歴には、変更した数値だけでなく理由を残します。内空寸法から外形寸法へ変更した、現地盤高の更新で重なり高さが変わった、基礎材の張り出しを追加した、控除基準の適用判定を見直したなど、差の原因が説明できる形にします。


集水桝まわりの体積を計算する実務手順

実務では、最初に計算目的を決めます。契約数量、設計数量、材料収支、施工計画、搬入計画のどれを求めるのかを明示します。目的が決まったら、適用する数量算出要領、発注者基準、設計図書、特記条件を確認し、集水桝や接続管の控除条件を整理します。


次に、平面図、縦断図、横断図、構造詳細図から、現地盤面、計画面、桝外形、基礎外形、接続管、材料境界を読み取ります。図面間で標高や形式が一致しない場合は、数量計算を進める前に設計条件を確認します。


その後、集水桝がない状態の全体盛土量を求めます。平均断面法を用いる場合の基本式は次のとおりです。


区間体積=前後断面積の平均×断面間距離


三次元モデルを用いる場合は、現況面と設計面の差分から体積を求めます。どちらの方法でも、集水桝部分がすでに除外されているかを確認します。


次に、局部構造物を分類します。桝本体、基礎材、裏込め材、管、保護材を分け、それぞれが適用基準上の盛土控除対象か、別材料として計上する対象か、内部確認だけの対象かを整理します。


控除対象となるものは、盛土と重なる範囲だけを計算します。桝全高や基礎材全体を無条件に使わず、現地盤面と計画面の間にある部分を求めます。法面と交差する場合は、形状を分割します。


簡単な確認例として、外幅1.2メートル、外長1.2メートルの集水桝があり、盛土と重なる高さが1.5メートルであるとします。幾何学的な占有体積は2.16立方メートルです。


1.2×1.2×1.5=2.16立方メートル


ただし、この2.16立方メートルを設計盛土量から控除するかどうかは、適用基準上の構造物区分と控除条件を確認して決めます。体積が算出できることと、契約数量から控除することは同義ではありません。


桝下に幅1.5メートル、長さ1.5メートル、厚さ0.15メートルの基礎材がある場合、基礎材全体の幾何学的体積は0.3375立方メートルです。


1.5×1.5×0.15=0.3375立方メートル


この基礎材が全て盛土内にあり、別材料として計上する条件なら、盛土との重複範囲を整理します。基礎の一部が現地盤より下にある場合は、盛土控除に用いる体積を分けます。


続いて、床掘りと埋戻しを別計算します。桝外形ではなく、施工余裕や掘削勾配を含む床掘り範囲を使用します。完成時盛土量の計算式へ床掘り量を混ぜないことが重要です。


最後に、全体盛土、控除対象、別材料、床掘り、埋戻しの一覧を照合します。三次元モデルで除外した範囲を手計算でも差し引いていないか、同じ接続管を桝側と管路側の双方で計上していないかを確認します。


平均断面法を使うときの注意点

平均断面法は、前後二断面の平均面積に断面間距離を掛けて区間体積を求める方法です。集水桝のような局部構造物が測点間にある場合、通常の断面だけではその存在が数量へ現れないことがあります。


この場合の処理は、集水桝の占有範囲を別途計算して控除する方法と、桝の始端や終端に補助断面を設けて断面積へ反映する方法に大別できます。どちらを採用するかは、適用基準、構造物の規模、断面配置、計算の追跡性を踏まえて決めます。


別途控除する方法では、全体盛土に含まれている範囲だけを差し引きます。桝下部が現地盤より下にある場合に全高を使うと、全体盛土に含まれていない部分まで控除してしまいます。


補助断面を設ける方法では、桝本体の始端と終端だけでなく、底版や基礎材の張り出し位置も確認します。桝本体と基礎材で道路延長方向の範囲が異なるなら、同じ断面変化として扱えません。


道路中心線に対して斜めに設置された桝では、道路延長方向の占有長と横断方向の見掛け幅が変わります。外幅や外長をそのまま断面幅や区間長へ当てはめず、平面上の配置から実際の交差範囲を求めます。


曲線区間では、道路中心線上の距離と、道路端部や側溝沿いの実長が異なることがあります。集水桝や接続管が中心線から離れて配置されている場合は、何の軸に沿った距離を使うかを明確にします。


三次元モデルと平均断面法を比較するときは、入力範囲をそろえます。モデル側で桝部分を除外し、平均断面法側では控除していない状態を比較すると、計算方法以外の差が混ざります。同じ境界条件で比較して初めて、差の原因を確認できます。


計算桁もそろえます。全体盛土を粗い断面間隔で求めているのに、局部控除だけを過度に細かい桁で表示しても、全体精度が高まるとは限りません。断面間隔、地形再現、測量精度、丸め条件に見合う表示とします。


計上漏れと二重計上を防ぐ検算方法

検算では、まず計算体系を確認します。適用基準により控除する場合の内部整理は、次の関係で確認できます。


控除後の盛土量=控除前の盛土量-基準上控除する構造物や別材料の体積


ここで差し引くのは、単に土以外のもの全てではなく、適用基準上の控除対象として整理した範囲です。控除しない小規模構造物まで差し引くと、基準に沿った数量にならない可能性があります。


次に、集水桝の設置数を照合します。平面図、集水桝一覧、構造物数量表、計算書の基数を比較します。形式別の合計だけでなく、位置別の識別番号で確認すると、別区間や枝線にある桝の見落としを防ぎやすくなります。


同一形式の桝は、一基当たりの幾何学体積や控除量を比較します。値が大きく異なる場合は、盛土との重なり高さ、法面との交差、基礎寸法、接続管本数、控除判定の違いを確認します。条件差がないのに値だけ異なる場合は、入力ミスの可能性があります。


高さの検算では、桝上端高、桝底高、構造図の全高を照合します。蓋、受枠、底版厚などをどの基準位置に含むかによって差が出るため、数値の不一致だけで誤りと決めず、寸法基準を確認します。


現地盤高と計画面高も確認します。計画面が現地盤より低い切土部で、盛土控除を行っていないかを見ます。切土部では、盛土ではなく床掘りや埋戻しの区分で扱う可能性があります。


二重計上の検算では、桝本体と基礎材、桝本体と接続管、接続管と保護材の境界を追います。各計算の始点、終点、上端、下端を図面上で示し、同じ空間を二つの式に含めていないかを確認します。


三次元モデルを使った場合は、モデルの差分体積に何が含まれているかを確認します。桝部分をモデルから既に除外しているのに、個別計算でも控除していれば二重控除です。反対に、完成面だけのモデルで桝が表現されていなければ、必要な控除が抜ける可能性があります。


床掘り量と埋戻し量の比較も有効ですが、比較する土の状態をそろえます。幾何学的な埋戻し体積と、ほぐした状態の搬入量を直接比べると、誤判定につながります。


最後に、計算担当者とは別の人が、式だけでなく控除要否の判定から確認します。計算式が正しくても、古い図面を使っている、構造物区分を誤っている、基準の版が違うといった前提ミスは残ります。第三者確認では、図面版、設置数、控除条件、材料境界、土量状態を順に確認します。


まとめ

盛土の体積計算方法で集水桝まわりの抜けを防ぐには、集水桝の外形体積を求める前に、計算目的と適用する数量算出基準を確認する必要があります。構造物が盛土内にあるからといって、全てを設計盛土量から自動的に控除するわけではありません。


控除対象となる場合は、桝全高ではなく、現地盤面と計画面の間で盛土と重なる範囲を求めます。外形が変化する桝、法面と交差する桝、底版が張り出す桝は、単純な形へ分割して計算します。


桝本体、基礎材、裏込め材、接続管、保護材は材料別に区分します。別材料として計上する範囲と、一般盛土として戻る範囲を分け、施工時の広い床掘り範囲を完成時の盛土控除へそのまま使わないことが重要です。


接続管についても、外径による幾何学体積を確認することと、設計盛土量から控除することを分けます。桝外形、管、周囲材料の境界を統一し、壁内や接続部の二重控除を防ぎます。


平均断面法では、測点間にある局部構造物が自動的に反映されるとは限りません。個別控除と補助断面のどちらを採用したかを明確にし、三次元モデルを併用する場合も同じ範囲を二度除外しないようにします。


数量計算書には、図面番号、設計版、寸法、標高、材料境界、控除要否、適用基準、丸め条件を残します。設置位置ごとの識別番号を平面図、数量表、計算書で共通化すると、形式や位置の取り違えを抑えられます。


集水桝まわりの数量は小さく見えても、設置数が増えると差が積み重なります。一方で、細かな構造物を根拠なく全て控除すると、基準と異なる数量になる可能性があります。抜けを防ぐとは、単に差し引く項目を増やすことではなく、控除する範囲と控除しない範囲を根拠付きで整理することです。


LRTKで現場の測量精度・作業効率を飛躍的に向上

LRTKシリーズは、建設・土木・測量分野における高精度なGNSS測位を実現し、作業時間短縮や生産性の大幅な向上を可能にします。国土交通省が推進するi-Constructionにも対応しており、建設業界のデジタル化促進に最適なソリューションです。

LRTKの詳細については、下記のリンクよりご覧ください。

 

製品に関するご質問やお見積り、導入検討に関するご相談は、

こちらのお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。ぜひLRTKで、貴社の現場を次のステージへと進化させましょう。

bottom of page