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88条申請は仮囲い前に必要?準備工の扱いを3例で確認

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万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

88条申請について確認するとき、「何日前までに出すか」と同じくらい悩みやすいのが、「どの日を工事や仕事の開始日として見るか」という点です。特に仮囲い、仮設ゲート、現場事務所の設置、資材搬入、試掘、支障物撤去など、本体工事に入る前の準備工がある現場では、提出期限をどこから逆算するべきか迷いやすくなります。


ただし、仮囲いを立てる日が常に88条申請の法定期限の基準日になる、という単純な話ではありません。労働安全衛生法第88条に基づく計画の届出は、対象となる機械等の設置や、対象となる建設業の仕事などについて、工事又は仕事の開始前に計画を届け出る制度です。そのため、仮囲いが単独の敷地管理に近いのか、対象工事と一体の初期作業なのか、同時に足場や重機搬入、掘削、撤去などが始まるのかによって、実務上の扱いは変わります。


この記事では、仮囲い前に88条申請が必要かどうかを一律に断定するのではなく、準備工をどう見ればよいかを3つの例で整理します。結論としては、法定上の基準日は対象となる工事又は仕事の開始日を確認する必要がありますが、工程管理では仮囲いを含む最初の現場作業日を早めに洗い出し、安全側に逆算しておくことが重要です。


目次

88条申請は仮囲い前に必要かを考える基本

88条申請は何日前かだけで判断しない

準備工が工事開始に近い扱いになる理由

例1 仮囲いだけを先行する場合の考え方

例2 仮囲いと同時に足場や重機搬入を進める場合

例3 試掘や支障物撤去から始まる場合

仮囲い前に確認したい実務上の判断ポイント

申請遅れを防ぐ工程管理と現場記録の残し方

まとめ 88条申請は準備工の初日も含めて安全側に逆算する


88条申請は仮囲い前に必要かを考える基本

88条申請が仮囲い前に必要かどうかは、「仮囲いを立てる」という行為だけを切り取って判断するのではなく、その仮囲いがどの工事のどの段階に位置づくのかを整理して考える必要があります。実務で88条申請と呼ばれるものは、労働安全衛生法第88条に基づく計画の届出を指すことが多く、厳密には「申請」ではなく「届出」として扱われます。


この届出は、対象となる機械等の設置、移転、主要構造部分の変更や、一定の建設業の仕事などについて、事前に計画を届け出るための制度です。対象や提出期限は届出の区分によって異なります。したがって、最初に確認すべきなのは、現場がそもそもどの届出区分に該当するのか、そしてその区分でいう工事又は仕事の開始日をどこに置くのかという点です。


仮囲いは、近隣との区画、第三者災害の防止、搬入口の管理、作業区域の明確化など、現場を動かすための重要な準備です。小規模な囲いの設置だけで危険性が限定的な場合もありますが、同じ日に交通誘導、重機搬入、仮設足場の組立、既存物の撤去、掘削の先行などが進む場合は、準備という名目であっても、実質的には工事の初期段階に入っていると見られる可能性があります。


一方で、仮囲いだけを先に設置し、その後しばらく対象工事に入らないケースもあります。その場合まで「仮囲い前に必ず届出が完了していなければならない」と断定すると、説明が過度に広くなります。大切なのは、仮囲いが対象工事と一体の準備なのか、危険作業や対象作業の開始に直結しているのか、届出に添付する計画内容にその準備工が含まれるのかを確認することです。


したがって、「仮囲い前だからまだ不要」と決めつけるのも、「仮囲い前に必ず必要」と言い切るのも適切ではありません。迷う場合は、仮囲いを含めた最も早い現場作業日を工程上の確認ポイントとして置き、対象届出の基準日との関係を社内の安全担当者や所轄窓口に確認しておくと安全です。


88条申請は何日前かだけで判断しない

「88条申請 何日前」と検索する実務担当者は、多くの場合、30日前なのか14日前なのかを知りたいと考えています。実際に、労働安全衛生法第88条に基づく計画の届出には、対象の種類によって30日前が問題になるものと、14日前が問題になるものがあります。機械等の設置や一定の大規模な建設業の仕事では30日前が関係し、一定の建設業その他の仕事では14日前が関係する場合があります。


ただし、期限の日数だけを覚えても、実務では十分ではありません。提出期限は「何日前か」と同時に、「何の日の何日前か」で決まるからです。ここでいう基準日を誤ると、30日前や14日前という日数を正しく数えていても、実際には必要な時期に計画確認ができていなかったという事態が起こります。


たとえば、社内工程表では本体工事を月末から開始すると記載していても、その二週間前に仮囲い、資材搬入、仮設電源の設置、測量、支障物の撤去が入っている場合があります。このとき、仮囲いだけで直ちに法定上の開始日が前倒しになるとは限りません。しかし、準備工の中に対象工事の施工計画や安全計画と一体の作業が含まれていれば、本体工事開始日だけを基準にする運用では遅れるおそれがあります。


88条申請の実務で重要なのは、書類を単に期限内に提出することだけではありません。工事の方法、機械の配置、仮設の計画、作業手順、安全設備、災害防止措置などを、現場作業が本格化する前に整理し、必要な届出に反映できる状態にしておくことが重要です。仮囲いや準備工がこれらの計画と密接に関係している場合、準備工を開始してから届出内容を整えるのでは、制度の趣旨に合わなくなるおそれがあります。


休日や連休を挟む場合にも注意が必要です。提出期限の数え方や受付日は所轄の運用確認が必要になることがありますが、いずれにしても、労働基準監督署への確認、添付書類の修正、社内承認、元請と協力会社の工程調整には時間がかかります。仮囲いを先行させる現場では、現場開設準備が早く進む一方で、届出書類の作成が後回しになりがちです。


つまり、88条申請は「何日前か」という数字だけで判断するのではなく、「対象となる工事又は仕事の開始日をどこに置くか」を合わせて判断する必要があります。仮囲い前に必要かどうかを考えるときも、まずは対象工事の初動、準備工の内容、届出対象との一体性を具体的に確認することが出発点です。


準備工が工事開始に近い扱いになる理由

準備工は、本体工事に入る前の段階として扱われることが多い言葉です。しかし、安全管理の観点では、準備工も現場作業であることに変わりはありません。作業員が現場に入り、資材を運び、仮設物を設置し、重機を動かし、既存構造物に手を加えるのであれば、そこには墜落、転倒、はさまれ、接触、飛来落下、第三者災害などのリスクが発生します。


仮囲いも同じです。外周に板や支柱を設けるだけの単純作業に見えることがありますが、道路際での作業、歩行者や車両との近接、搬入車両の停車、既存塀や植栽の撤去、仮設ゲートの設置、夜間作業、狭い敷地での荷下ろしなどが伴えば、危険性は高まります。さらに、仮囲いの設置後すぐに内部で足場組立や解体、掘削が始まる工程であれば、仮囲いは単独の作業ではなく、対象工事の施工体制を整える一連の作業と考えるほうが自然です。


準備工が工事開始に近い扱いになるもう一つの理由は、工程上の後戻りが難しいことです。仮囲いを設置し、搬入口を決め、資材置場を確保し、重機搬入ルートを設定した段階で、現場の安全計画はかなり具体化しています。その後に届出の添付図面や施工計画を作り直すことになると、実際の現場配置と届出内容がずれるおそれがあります。


また、準備工は複数の会社が関わることが多く、責任分担があいまいになりやすい点にも注意が必要です。仮囲い業者、仮設電気業者、測量担当、警備担当、搬入業者、解体の先行作業を行う協力会社などが別々に動くと、誰がどの時点で88条申請の要否を確認したのかが不明確になることがあります。


したがって、準備工を扱うときは、「本体工事ではないから対象外」と単純に分けるのではなく、「その準備工が対象工事の安全計画と一体か」「危険作業が含まれるか」「現場作業として外部から見ても工事開始に近い状態か」を確認する必要があります。法定上の基準日は対象届出ごとに確認しつつ、工程管理上は準備工の初日も含めて余裕を持って逆算する考え方が安全です。


例1 仮囲いだけを先行する場合の考え方

一つ目の例は、仮囲いだけを先行して設置し、その後しばらく本体工事に入らない場合です。たとえば、近隣対策や敷地管理のために先に外周を囲い、仮設ゲートを設置し、掲示物を整えるものの、重機搬入、足場組立、掘削、解体、主要な設備撤去などは後日開始するケースです。


このような場合、仮囲いの設置そのものが直ちに88条申請の対象となる仕事の開始に該当するかは、現場の規模、作業内容、対象工事との関係によって判断が分かれる可能性があります。仮囲いだけを短期間で設置し、危険性の高い作業を伴わず、対象工事の施工にはまだ入らないという実態であれば、実務上は対象工事の開始日を基準に届出期限を管理する整理もあり得ます。


しかし、この場合でも、仮囲いを届出計画と無関係に扱ってよいわけではありません。仮囲いの位置、搬入口、歩行者通路、車両動線、資材置場、仮設設備の配置は、その後の工事計画に影響します。届出に添付する配置図や仮設計画に仮囲いが関係するなら、仮囲い設置前の段階で計画内容を固めておくことが望ましいです。


特に注意したいのは、仮囲いだけと言いながら、実際には同じ日に別の準備作業が行われるケースです。現場担当者は「今日は仮囲いだけ」と認識していても、協力会社が資材を搬入したり、既存物を一部撤去したり、重機の回送だけ済ませたりすることがあります。これらが対象工事に直結する初動と見られると、仮囲い初日を単なる管理上の準備日として切り離す説明が難しくなります。


また、近隣説明や発注者との工程共有で「工事開始日」をどのように案内しているかも確認しておく必要があります。近隣向けには仮囲い開始日を工事開始日として案内し、届出書類では本体工事開始日を基準にしていると、説明の整合性が取りにくくなることがあります。近隣向けの表現と法令上の基準日が常に同じとは限りませんが、関係者間で意味を区別していないと、後から確認が必要になった際に混乱します。


この例では、仮囲い前に88条申請が必ず完了していなければならないと断定するのではなく、仮囲いが対象工事の開始に当たらないと説明できるだけの工程整理が必要だと考えるべきです。少しでも判断に迷う場合は、仮囲い初日を工程上の確認ポイントに置き、所轄への確認や社内判断を早めに済ませておくほうが、工程遅延のリスクを抑えられます。


例2 仮囲いと同時に足場や重機搬入を進める場合

二つ目の例は、仮囲いの設置と同時に、足場、仮設通路、重機搬入、資材搬入、仮設電源、仮設設備の設置などを進める場合です。このケースでは、仮囲いを単独の準備と見るよりも、対象工事の初期工程が始まっていると考えるほうが自然です。


特に足場の組立や重機の搬入は、それ自体に労働災害リスクがあり、以後の施工方法や現場内動線、安全設備と密接に関係します。そのため、届出の基準日を本体作業の開始日だけに置くのではなく、これらの作業が対象届出の仕事に含まれるか、又はその開始に直結しているかを含めて検討する必要があります。


たとえば、仮囲いを設置した翌日から足場を組み、数日後に解体や改修を始める工程では、仮囲いの日と本体工事の日を完全に分けて説明するのは難しくなります。足場の位置や養生方法、搬入経路、作業床の計画、墜落防止措置などは、届出書類の内容とも関係しやすい部分です。もし届出が足場組立後になってしまうと、すでに安全計画の重要部分が現場で実行されている状態になり、事前届出としての意味が薄れてしまいます。


重機搬入を伴う場合も同様です。重機が現場に入るということは、搬入車両の誘導、道路使用の調整、敷地内の支持地盤、旋回範囲、接触防止、架空線や周辺構造物との離隔などを考える必要があります。これらは単なる段取りではなく、施工計画や安全計画の中心に近い事項です。仮囲いと重機搬入を同じ日に行う場合、現場はすでに稼働状態に近いため、届出準備を後ろ倒しにするのは避けたほうがよいでしょう。


また、仮設設備の設置も見落としがちなポイントです。仮設電源、仮設給排水、仮設通路、仮設階段、作業構台、資材置場などは、本体工事を支えるための設備ですが、設置作業そのものに危険が伴うことがあります。これらを準備工として早く始める現場ほど、88条申請の対象工事との一体性が強くなります。


この例では、仮囲い前、少なくとも仮囲いと一体で進む足場や重機搬入の前に、届出要否と期限を確認しておくべきです。届出区分に応じた30日前又は14日前の期限を確認し、基準日は工程表の中で対象工事に関係する重要な初期作業がいつ始まるのかを踏まえて設定します。発注者や協力会社から「仮囲いだけ先にやりたい」と相談された場合も、同日に何をするのか、翌日以降に何が続くのかを確認してから判断することが重要です。


例3 試掘や支障物撤去から始まる場合

三つ目の例は、仮囲いの前後に試掘、支障物撤去、既存設備の切り離し、舗装撤去、仮設道路の整備などを行う場合です。このケースは、準備工という名称であっても、現場の実態としては本体工事にかなり近い段階に入っていることがあります。


試掘は、事前調査の延長として軽く見られることがあります。しかし、実際には掘削機械や手掘り作業を伴い、埋設管、ケーブル、基礎、障害物に接触するリスクがあります。狭い敷地や道路際で行う場合は、車両誘導や通行人対策も必要です。試掘の結果によって本体工事の施工方法が変わることもありますが、だからといって試掘が安全計画と無関係になるわけではありません。


支障物撤去も同じです。小さな看板、フェンス、縁石、舗装、植栽、既存配管などの撤去であっても、工具、車両、吊り上げ、切断、積込み、搬出が発生すれば、現場作業としての危険性があります。さらに、撤去後にすぐ掘削や基礎工事へ移る場合は、支障物撤去を準備工として切り離すよりも、対象工事の一部として工程を捉えるほうが説明しやすくなります。


解体や改修を伴う現場では、準備工と本体作業の境界がさらにあいまいになります。既存設備の停止、内装材の撤去、開口部の養生、搬出経路の確保などは、表面上は準備に見えても、実際には工事対象物に手を加えている場合があります。対象となる作業の種類によっては、88条申請以外の届出や事前調査、作業計画も関係します。


この例では、仮囲いそのものよりも、仮囲い前後に行う試掘や撤去が届出期限の判断に影響します。工事名目上は準備でも、対象工事の施工方法、安全設備、作業手順に関わるなら、88条申請の基準日に影響する可能性があります。特に、発注者都合や工程短縮のために試掘だけ先行したい場合は、後から「まだ対象工事ではなかった」と説明するのが難しいことがあります。


したがって、試掘や支障物撤去から始まる現場では、準備工の名称だけで判断せず、作業内容と届出対象との関係を早めに確認します。必要に応じて所轄の確認を取り、対象となる届出や関連手続きの準備が整ってから現場に入る運用が望まれます。


仮囲い前に確認したい実務上の判断ポイント

仮囲い前に88条申請が必要かを判断するには、まず現場で最初に行われる作業を具体的に書き出すことが重要です。工程表に「準備工」と一行で書かれているだけでは、判断材料として不足します。実際には、仮囲い、仮設ゲート、看板設置、測量、墨出し、資材搬入、重機回送、仮設電源、足場、既存物撤去、試掘、道路養生など、さまざまな作業が含まれているはずです。


次に、提出予定の88条申請の対象範囲を確認します。届出書類に記載する工事概要、施工方法、工程、仮設計画、配置図、安全対策の中に、仮囲いや準備工が含まれるのであれば、その作業を開始する前に計画が整っていることが望ましいです。反対に、仮囲いだけが対象工事と明確に切り離され、危険性の高い作業を伴わず、届出対象の仕事が後日始まると整理できる場合は、その根拠を社内で共有しておく必要があります。


三つ目に、発注者、元請、協力会社の間で「着工」という言葉の意味をそろえることが大切です。発注者は契約上の工期開始日を着工日と考え、現場担当者は仮囲い開始日を現場着手日と考え、申請担当者は対象工事の開始日を基準にしていることがあります。同じ着工日という言葉を使っていても、意味が違えば、88条申請の期限管理にずれが生じます。


四つ目に、休日や連休、社内承認期間を含めて逆算することも欠かせません。88条申請の書類は、担当者が作成して終わりではありません。図面の整合、施工計画の確認、協力会社からの資料回収、有資格者の関与が必要な場合の確認、社内審査、発注者確認、提出後の補正対応などが発生します。仮囲い開始日が近づいてから対象工事かどうかを調べ始めると、仮に期限までの日数が残っていても、書類品質を確保できないことがあります。


最後に、迷った場合は安全側で確認する姿勢が重要です。88条申請の対象かどうか、仮囲いを基準日に含めるべきかどうかは、工事の種類、規模、作業内容、工程のつながりによって異なります。現場ごとの事情を無視して一般論だけで判断すると、誤った運用につながるおそれがあります。社内の安全担当や法務担当、元請の管理部門、必要に応じて所轄の窓口に確認し、確認した内容を工程表や議事録に残しておくと、後の説明がしやすくなります。


申請遅れを防ぐ工程管理と現場記録の残し方

88条申請の遅れを防ぐには、申請担当者だけが頑張るのではなく、工程管理の中に届出期限を組み込むことが必要です。特に仮囲いを先行する現場では、現場側の動きが書類作成より早く進みやすいため、初期工程を受け取った段階で、最初の現場作業日と対象工事の開始日の関係を確認する習慣を持つべきです。


工程表に本体着工日だけが記載されている場合は、仮囲い、搬入、試掘、足場、撤去、仮設設備の開始日を追記してもらい、対象工事との関係を確認します。単に「準備工一式」と書かれているだけでは、届出の要否や期限に影響する作業が埋もれてしまいます。具体的な作業名と開始日を分けて記載することで、判断の抜け漏れを減らせます。


申請期限を管理する際は、法定の提出期限だけでなく、社内の準備期限も設定しておくと効果的です。対象工事の可能性がある案件を受注した時点で一次判定を行い、初期工程が固まった段階で基準日を確認し、提出期限より十分前に必要資料を集め始めます。図面や施工計画が未確定でも、どの資料が不足しているかを早めに把握しておけば、発注者や設計担当、協力会社への依頼が遅れにくくなります。


現場記録も重要です。仮囲いをいつ設置したのか、同日にどの作業を行ったのか、重機や資材を搬入したのか、作業員は何名入場したのか、既存物に手を加えたのかを記録しておくことで、後から工程の実態を説明しやすくなります。写真、作業日報、搬入記録、打合せ議事録、工程表の改訂履歴などは、単なる管理資料ではなく、判断根拠を示す資料にもなります。


また、工程変更があったときの連絡ルールも決めておくべきです。仮囲い日が前倒しになる、試掘だけ先に行う、重機搬入を早める、協力会社の都合で足場を先行する、といった変更はよくあります。これらの変更は、現場側では小さな調整に見えても、88条申請の基準日に影響する可能性があります。したがって、初期工程に関わる変更が出た場合は、申請担当者や安全担当に必ず共有するルールを設けることが大切です。


さらに、関係者が共通して見られる工程管理資料を整備することも有効です。工程表の中で、契約上の工期開始日、現場初入場日、仮囲い開始日、対象作業開始日、届出提出期限、社内承認期限を分けて表示すれば、どの日付を基準にしているのかが明確になります。曖昧な表現を避け、具体的な作業名と開始日を記載することで、申請の要否判断もしやすくなります。


仮囲い前の現況、搬入口周辺、既存構造物、狭あい部、段差、埋設物の位置、資材置場候補などを早期に記録しておくと、施工計画や安全計画の確認にも役立ちます。写真、測量記録、点群データ、位置情報付きの現場記録などを必要に応じて活用すれば、着工前打合せ、協力会社への説明、施工中の変更対応も進めやすくなります。


まとめ 88条申請は準備工の初日も含めて安全側に逆算する

88条申請が仮囲い前に必要かどうかは、仮囲いという作業名だけでは判断できません。重要なのは、仮囲いが対象工事とどの程度一体になっているのか、同時にどのような作業が始まるのか、危険性のある準備工が含まれるのか、届出計画の内容と関係するのかという点です。


仮囲いだけを先行し、本体工事や危険性の高い対象関連作業とは明確に切り離されている場合でも、その根拠を整理しておく必要があります。一方で、仮囲いと同時に足場、重機搬入、資材搬入、試掘、支障物撤去などが進む場合は、準備工という名称にかかわらず、対象工事の初動として扱う方向で検討したほうが安全です。


「88条申請は何日前か」という問いに対しては、30日前や14日前といった期限だけを覚えるのではなく、その期限をどの日から数えるのかを必ず確認する必要があります。社内で決めた本体着工日だけを見るのではなく、対象となる工事又は仕事に関係する最初の現場作業日、準備工の内容、届出対象との一体性を合わせて確認することが大切です。


実務では、準備工を軽く見ないことが申請遅れの防止につながります。準備工は、本体工事の前段階であると同時に、現場の安全計画を具体化する段階でもあります。仮囲いの位置、搬入口、車両動線、資材置場、仮設設備、既存物撤去の範囲が決まれば、現場のリスクも具体化します。これらを届出準備と切り離して進めてしまうと、後から計画と実態の整合を取るのが難しくなることがあります。


そのため、88条申請の対象となる可能性がある現場では、仮囲い前の時点で、準備工の内容、対象作業の開始日、提出期限、社内承認、必要資料、所轄への確認事項を整理しておくことが大切です。判断に迷う場合は、ぎりぎりまで待つのではなく、早めに関係者へ共有し、必要に応じて所轄の確認を取ることで、工程への影響を抑えられます。申請期限を守ることは、単に手続きを済ませるためではなく、現場の安全計画を着工前に整えるための基本です。


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