top of page

3D CAD活用の新常識:スマホ測量LRTKで実現する現場DX

タイマーアイコン.jpeg
この記事は平均4分で読めます
万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

建設業界では3D CADによる設計が当たり前になりつつありますが、そのデータを現場で十分に活用できていないという声も多く聞かれます。3次元モデルと施工現場との間には依然として溝があり、設計図面と現場にギャップが生じることで手戻りや非効率が発生していました。こうした課題を解決し、真のデジタルトランスフォーメーション(現場DX)を実現する鍵として近年注目されているのが、スマホ測量(LRTK)です。スマートフォンと高精度測位技術を組み合わせるこの手法により、誰もが手軽に現場の状況を3Dデータ化し、設計データとの連携や即時共有が可能になってきました。本記事では、3D CADと現場の断絶という従来の課題を振り返り、スマホ測量(LRTK)がもたらす新しい作業フローや3D CADデータとの双方向活用について解説します。さらに、BIM/CIMやICT施工の潮流の中でスマホRTK測量が果たす役割を探り、最後に現場DXを後押しする簡易測量ソリューションとしてLRTKを紹介します。


3D CADと現場の断絶 – 従来の課題

高度な3D CADソフトで緻密な設計モデルを作っても、その情報が現場で十分に活かされないという課題が長らく指摘されてきました。従来、施工現場では紙の図面や2次元の資料を頼りに作業を進めることが多く、せっかくの3Dデータも事務所内にとどまったままになりがちでした。その結果、設計と現場との間に認識のズレが生じ、施工後の出来形(実際の施工結果)が図面と微妙に違ってしまうケースもしばしば見られます。


この「3D CADと現場の断絶」により、いくつかの問題が発生していました。例えば、設計モデル上ではピッタリ合っていた構造物が、現地の測量精度の誤差や地形情報の不足により、実際には位置や高さが合わず施工後に調整が必要になるといったことがあります。従来は、施工完了後に測量士が現場の要所を計測し、図面と照合してようやくズレを確認するという流れでした。しかし、設計データと施工現場の情報がリアルタイムに結び付いていないため、小さな不整合の発見が遅れ、手戻り工事の原因となることもありました。


さらに、現場とオフィス(設計担当者)との情報共有がスムーズでないことも大きな課題でした。現場で日々生まれる測量データや進捗情報がすぐには設計側に届かず、紙の記録やUSBで持ち帰ってから事務所のPCに取り込むといった手間が発生していました。このタイムラグによって、現場の最新状況がモデルに反映されないまま施工が進んでしまい、関係者の判断や対応が後手に回るリスクがあったのです。また、測量で取得した点群データや地形モデルを設計のソフトに取り込む際の互換性の問題、専門ソフト間でのデータ変換の煩雑さも現場活用を妨げる一因でした。こうした要因が重なり、せっかく作成した3D CADデータの恩恵を現場が十分に享受できない状況が続いていたと言えます。


スマホ測量(LRTK)が変える作業フロー

しかし近年、この現状を大きく変える技術として登場したのがスマホ測量です。スマホ測量とは、スマートフォンに高精度GNSS受信機(RTK方式)を組み合わせ、必要に応じて内蔵のLiDARセンサーやカメラと連携させることで、現場での測量や3次元計測を手軽に行う手法のことです。LRTKはその代表例で、スマホに小型のRTK-GNSS受信機を装着し、センチメートル級の精度で測位しながら3DスキャンやAR表示まで可能にするソリューションです。従来は高額な専用機器や熟練の測量技術が必要だった作業を、スマホとLRTKの組み合わせによって誰でも実施できるようになりつつあります。


スマホ測量(LRTK)がもたらす主な革新ポイントは次のとおりです。


点群データの手軽な取得: 最新のスマートフォン(例:LiDAR搭載のモデル)を用いれば、現場の地形や構造物を歩きながらスキャンして多数の点の集合(点群データ)として取得できます。これまでは地上型レーザースキャナーやドローンによる写真測量といった専門機材が必要だった高密度の3D計測が、スマホひとつで実現可能です。取得した点群を処理すれば現場の詳細な3Dモデルが得られ、設計データとの比較による出来形の検証や、工事進捗の記録などに活用できます。

センチメートル級の高精度測位: RTK-GNSS技術により、スマホであっても測位誤差を数センチまで抑えた高精度な位置座標を取得できます。専用の小型受信機をスマホに取り付けるだけで、従来のGPSでは数メートルあった誤差が飛躍的に改善され、測量の基準点座標や設計座標系に直接ひも付いた測定が可能です。これにより、ボタン一つで測りたい点の緯度・経度・高さを記録したり、平面直角座標系での位置出し(墨出し)を正確に行うことができます。

現況の即時把握と共有: スマホ測量では、現場で取得したデータをその場で確認・共有できることも大きなメリットです。点群データや測定座標はスマホから直ちにクラウドにアップロードすることができ、オフィスにいる設計者や発注者ともリアルタイムで情報を共有できます。例えば、ある日の施工後すぐに現場をスキャンして出来形をデータ化しクラウド共有すれば、事務所側では即日その3Dデータを確認して品質チェックや出来形承認の判断が可能です。従来は測量データを持ち帰って処理・報告書作成まで数日かかることもありましたが、スマホ測量ならその日のうちに現場の「今」を共有できるため、意思決定のスピードが格段に向上します。

ARによる直感的な現場可視化: スマホ測量で得た点群データや、あらかじめ用意した設計の3Dモデルを、スマートフォンやタブレット上でAR(拡張現実)表示することも可能です。RTKによる高精度な位置情報があるおかげで、デジタルなモデルを現実空間にぴったりと重ね合わせて投影できます。例えば、地下に埋設された配管の位置を点群モデルで可視化して掘削作業のガイドに使ったり、完成予定の建造物モデルを現地の風景に重ねて発注者と出来上がりイメージを共有したりといった活用が考えられます。従来の簡易なAR機能では位置ズレが生じやすい課題がありましたが、RTKによる精度補強のおかげで長時間のAR利用でもモデルの位置が狂いません。ARによって現場で設計意図を直感的に伝えられるため、施工ミスの防止や関係者間の合意形成にも効果を発揮します。


さらに、国土交通省が2022年に出来形管理要領を改訂し、モバイル端末を用いた3次元計測手法を明記するなど、スマホ+RTKによる簡易3D測量は公的にも有効な手段として認められつつあります。実証実験ではスマホLiDARで取得した点群とトータルステーションで測った検証点との誤差が約1〜2cmに収まり、従来の品質基準(±5cm以内)を十分に満たす精度が確認されました。


以上のように、スマホ測量によって現場の測量・計測フローは劇的に効率化されます。複数人が一日がかりで行っていた従来の測量作業が、場合によっては一人で数十分程度で完了するといった事例も現れています。また、端末を持って現場を歩くだけで計測が完結する手軽さは、危険箇所への立ち入り削減や作業負担の軽減といった安全面・省力化の効果ももたらします。誰もが高精度な現場計測を日常的に行える環境が整いつつあることは、まさに現場DXの大きな一歩と言えるでしょう。


3D CADデータとの親和性と双方向活用

スマホ測量が普及すると、現場で取得するデータと設計段階の3D CADデータとの連携が飛躍的に円滑になります。特にRTKによって付与される絶対座標(世界測地系や公共座標系)の情報により、現場の点群データや測点座標が設計モデルの座標系と統一されるためです。従来は、レーザースキャナーで取得した点群にあとから基準点の座標を与えて位置合わせする必要がありましたが、スマホ+RTKなら取得と同時に測位済み(ジオリファレンス済み)の3Dデータが得られます。こうして整備されたデータ基盤のもと、設計と施工の間で双方向に情報を活用することが可能になります。


設計データを現場で活用: デジタルな3D設計モデルを、そのまま現場の作業に役立てられます。スマホアプリ上に設計モデルを読み込んでAR表示すれば、図面だけでは分かりにくかった完成形状を現地で共有でき、施工チーム全員が共通のイメージを持って作業に臨めます。また、モデルに含まれる座標値を基に、要所の位置出し(杭打ち位置のマーキングや重機オペレーションのガイダンス)を行うことも可能です。つまり、設計データを紙に落とし込むだけでなく、デジタルのまま現場で参照・利用することで、設計意図の正確な現場反映が容易になります。

現場データを設計にフィードバック: スマホ測量で取得した出来形の点群データや測定座標は、設計者や施工管理者へ即座にフィードバックできます。クラウド経由で共有された最新の現場3Dデータを、オフィス側で設計CADモデルと重ね合わせてチェックすれば、施工の進捗や品質を迅速に検証可能です。施工中のわずかなずれや問題も早期に発見でき、必要なら設計モデルの修正や追加の指示出しを即応的に行えます。完成後には、取得した高精度の出来形データをもとに納品用の3次元成果品(As-builtモデル)を作成したり、維持管理用のデジタルツインとして活用したりすることも視野に入ります。


このように、スマホ測量を取り入れることで、設計→施工→検証のサイクルがデータによってシームレスにつながります。従来は一方向(設計から施工へ)の流れになりがちだった情報が、現場からもデジタルに発信される双方向の流れへと変わり、設計モデルと現場実況が常に同期した状態を保ちやすくなります。結果として、設計品質の確保や施工の効率化・高度化に寄与し、BIM/CIMで目指すPDCAサイクルの高速化にもつながっていきます。


BIM/CIM活用やICT施工におけるスマホRTK測量の位置付け

スマホRTK測量(スマホ+RTK技術の活用)は、現在推進が加速しているBIM/CIMやICT施工の流れの中でも重要な位置を占め始めています。BIM/CIMとは、建設プロジェクト全体で3Dモデルを活用し情報を一元管理する手法であり、国土交通省も直轄工事への原則適用を進めるなど業界全体でデジタル化が進みつつあります。こうした取り組みを現場レベルで支えるには、「測量と設計モデルのギャップを埋めること」や「現場とオフィスをリアルタイムでつなぐこと」が不可欠です。スマホRTK測量は、まさにこの課題に対する現場側からのソリューションと言えます。


従来、ICT施工の現場ではドローンによる3D測量やマシンガイダンス付き建機の活用などが注目されてきました。これらに加えて、手軽なスマホ測量は現場DXをさらに一歩進めるツールとして期待されています。例えばドローンが飛行困難な室内や山間部の測量、あるいは重機では対応しきれない細部の出来形確認など、スマホ+RTKを使えば人が直接現地を歩いてデータ収集できます。小規模な工事や日常の進捗管理にも向いており、大掛かりな機器を手配しなくても必要なときにすぐ測れるというフットワークの軽さは大きな強みです。


また、スマホ測量デバイスの低コスト化・簡便化が進んだことで、「1人1台」を現場に配備することも現実的になってきました。現場監督や職長クラスのスタッフが各自LRTK付きスマホを携行し、いつでもサッと測量・計測・記録ができる体制が整えば、測量待ちによるタイムロスも解消できます。専門の測量班に頼らずとも現場の誰もが測量データを取得できるため、作業の並行処理や即応的な検測が可能となり、全体の生産性向上につながります。加えて、ソフトウェアが複雑な計算や座標補正を自動で行ってくれるため、ベテランでなくとも扱いやすく、熟練技術者の高齢化や人手不足への対策としても有効です。スマホRTK測量は、BIM/CIMやICT施工を支える次世代のスタンダードとして、今後ますます存在感を高めていくでしょう。


現場DXを支援するスマホ測量ソリューション:LRTK

最後に、こうしたスマホ測量技術を現場に導入しやすくするソリューションの一つとしてLRTKを紹介します。LRTK(エルアールティーケー)は、スマートフォンをセンチメートル級精度の測量機器に変えるポケットサイズのデバイスです。専用の超小型RTK-GNSS受信機をスマホにワンタッチ装着し、アプリを起動するだけで即座に高精度測位が開始します。あとは現場で測りたい場所へ移動し、画面の指示に従ってスマホを動かすだけで、位置測定・点群スキャン・写真撮影・AR表示まで1台でこなせます。計測データはリアルタイムにクラウドに保存されるため、事務所に持ち帰ることなくその場でデータ確認や共有が可能です。


このようなオールインワンの測量ツールであるLRTKは、現場への展開も容易です。デバイス本体はわずか数百グラム程度と軽量で、バッテリーも内蔵しているため、一日中持ち歩いて必要なときにすぐ使えます。価格面でも従来の測量機器に比べて格段に導入しやすく、現場の実務者が「自分専用」に携帯できる身近な道具となりつつあります。実際にLRTKを1人1台導入し、各作業員が随時測量を行っている現場も現れ始めており、「測りたいときに測れる」環境が生産性向上に直結することを証明しています。


高精度かつ簡単に使えるスマホ測量デバイスLRTKは、まさに現場DXを推進するための強力なパートナーと言えるでしょう。3D CADで作り上げたデジタルモデルと現実の施工現場をリアルタイムに結び付け、設計と施工の垣根を取り払うその効果は絶大です。そして、こうしたデジタル技術の活用により、現場の生産性や安全性も飛躍的に向上していくはずです。今後、3D CAD活用の新常識としてこのようなスマホ測量技術が定着すれば、誰もがデジタルデータを自在に扱いながら施工を進める未来が訪れるでしょう。現場DXの第一歩として、スマホ測量LRTKの導入を検討してみてはいかがでしょうか。


LRTKで現場の測量精度・作業効率を飛躍的に向上

LRTKシリーズは、建設・土木・測量分野における高精度なGNSS測位を実現し、作業時間短縮や生産性の大幅な向上を可能にします。国土交通省が推進するi-Constructionにも対応しており、建設業界のデジタル化促進に最適なソリューションです。

LRTKの詳細については、下記のリンクよりご覧ください。

 

製品に関するご質問やお見積り、導入検討に関するご相談は、

こちらのお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。ぜひLRTKで、貴社の現場を次のステージへと進化させましょう。

bottom of page