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2次元道路台帳付図とCADデータの違いを4分で整理

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万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

2次元道路台帳付図を扱う実務では、「道路台帳付図」と「CADデータ」が同じもののように扱われることがあります。どちらも平面図として見えるため、画面上では似て見えます。しかし、実務上の役割、作成目的、管理すべき情報、更新の考え方、精度確認の観点は大きく異なります。この違いを曖昧にしたまま委託、納品確認、電子化、GIS連携、現地確認を進めると、後から「図面としてはあるが台帳として使えない」「CADとしては編集できるが道路管理情報として不足している」「現地と図面の差が説明できない」といった問題につながります。


この記事では、2次元道路台帳付図で検索する自治体担当者、道路管理者、建設コンサルタント、測量会社、維持管理部門の実務担当者に向けて、2次元道路台帳付図とCADデータの違いを整理します。専門的な定義だけでなく、発注時、納品確認時、更新時、現地調査時にどこを見ればよいかまで、実務に使える形で解説します。


目次

2次元道路台帳付図とCADデータは見た目が似ていても目的が違う

2次元道路台帳付図は道路管理の根拠資料として使う

CADデータは設計・編集・作図作業のためのデータである

両者で異なる情報の持ち方と確認すべき項目

精度の考え方は図面精度だけでなく管理用途で判断する

更新作業では道路台帳付図とCADデータを分けて考える

電子化やGIS連携で混同しやすいポイント

発注・納品確認で失敗しない実務上の見方

現地確認と高精度測位を組み合わせる重要性

まとめ


2次元道路台帳付図とCADデータは見た目が似ていても目的が違う

2次元道路台帳付図とCADデータの違いを理解するうえで、最初に押さえるべき点は「何のために作られているか」です。画面上では、どちらも道路の線、境界、構造物、幅員、側溝、歩道、交差点、地物などが描かれているため、同じ図面データに見えることがあります。しかし、2次元道路台帳付図は道路管理のための台帳図であり、CADデータは作図や設計編集のための図形データです。この目的の違いが、後工程の使いやすさや確認方法に大きく影響します。


2次元道路台帳付図は、道路管理者が管理対象の道路を把握し、道路区域、幅員、延長、構造、占用、境界、附属物、改良履歴などを確認するための資料として使われます。道路法上の管理、道路台帳の整備、道路区域の説明、工事や維持管理の基礎資料、住民や関係機関からの問い合わせ対応など、管理上の根拠として扱われる場面が多いのが特徴です。そのため、単に線が正しく引かれているだけでは不十分で、道路台帳として必要な情報が整理され、一定のルールで表現されている必要があります。


一方、CADデータは、設計図面や施工図面を作成、修正、出力するための作業データです。線、円、ポリライン、文字、寸法、レイヤ、ブロック、ハッチングなどの図形要素を使って、図面を効率よく作ることに向いています。設計変更、構造物の配置検討、数量算出の補助、印刷用図面の作成などでは非常に便利ですが、そのまま道路台帳付図として使えるとは限りません。CADデータは作図上の見やすさや編集性を優先して作られることもあり、道路台帳として必要な属性、管理単位、路線情報、区域情報が不足している場合があります。


実務でよくある誤解は、「CADデータがあれば道路台帳付図になる」という考え方です。たしかに、道路台帳付図の作成や更新にCADデータを使うことはあります。既存図面の修正や、測量成果からの図化、工事完成図からの反映などではCAD形式のデータが重要な材料になります。しかし、材料としてのCADデータと、管理成果物としての2次元道路台帳付図は同一ではありません。CADデータを受け取っただけでは、道路台帳付図として必要な情報整理、図郭管理、路線単位の整合、更新履歴の反映、管理基準との照合が完了しているとはいえないのです。


この違いを理解していないと、発注仕様で「CADデータ作成」とだけ書いてしまい、納品後に道路台帳付図として使いにくい成果物になることがあります。逆に、道路台帳付図の更新を依頼しているつもりでも、受託側が単なるCAD修正と解釈してしまうと、道路区域や路線情報の整合確認が不十分になることもあります。したがって、2次元道路台帳付図とCADデータは、見た目ではなく用途と管理要件で区別することが重要です。


2次元道路台帳付図は道路管理の根拠資料として使う

2次元道路台帳付図の中心的な役割は、道路管理のための情報を平面図として整理することです。道路は、単なる舗装された通路ではなく、管理者が区域、構造、延長、幅員、付属施設、占用物、境界、橋梁や水路との関係などを把握し続けるべき公共インフラです。道路台帳付図は、その道路管理情報を視覚的に確認するための基礎資料として機能します。


道路台帳付図では、道路の位置や形状だけでなく、管理対象としての意味が重要になります。たとえば、道路区域線がどこにあるのか、官民境界との関係はどうなっているのか、車道と歩道の幅員はどのように整理されているのか、道路敷内にどのような施設があるのか、過去の改良工事でどの範囲が変更されたのかといった情報が、実務上の判断に関わります。これらは、単なる作図情報ではなく、道路管理者が説明責任を果たすための情報です。


また、2次元道路台帳付図は、部署内だけでなく、外部とのやり取りでも使われます。占用協議、道路工事の事前確認、境界確認、開発協議、道路幅員証明、維持修繕計画、災害復旧、通学路や交通安全対策の検討など、多くの場面で参照されます。そのため、見た目のきれいさよりも、誰が見ても同じ判断ができる整理が求められます。線種、記号、注記、図郭、縮尺、路線名、管理番号、更新日などが一定のルールで管理されていなければ、図面を開く人によって解釈が変わってしまいます。


2次元道路台帳付図では、過去の資料との連続性も重要です。道路管理は一度作図して終わるものではなく、工事、寄附、区域変更、認定変更、廃止、拡幅、改良、災害復旧などによって継続的に変化します。新しい情報を反映する際には、既存の道路台帳情報と矛盾しないか、関連する路線の延長や幅員が変わらないか、隣接図郭との接続が崩れないか、過去の履歴を追えるかを確認する必要があります。


このため、道路台帳付図の品質は、単純な作図技術だけでは評価できません。道路管理の文脈に沿って、必要な情報が正しい位置に、正しい表現で、将来も更新しやすい形で整理されているかが重要です。線がきれいであっても、道路区域の根拠が不明だったり、路線単位の管理ができなかったり、更新日や出典が分からなかったりする場合は、道路台帳付図としては不十分です。


実務担当者が道路台帳付図を見るときは、「図面として正しいか」だけでなく、「この図面で道路管理上の判断ができるか」という視点を持つ必要があります。道路台帳付図は、CADで描かれた図面の一種である前に、道路管理情報の器です。この前提を持つだけで、発注仕様、成果物確認、更新作業、電子化の判断が大きく変わります。


CADデータは設計・編集・作図作業のためのデータである

CADデータは、図形を作成し、編集し、図面として出力するための作業データです。道路の中心線、境界線、側溝、歩道、構造物、文字、寸法などをレイヤごとに整理し、必要に応じて修正できる点が大きな特徴です。設計や工事の現場では、CADデータがあることで、図面修正、数量確認、線形検討、構造物配置、印刷図作成などを効率よく進めることができます。


CADデータの強みは、編集性の高さにあります。線を伸ばす、移動する、複写する、属性を変更する、縮尺に合わせて出力する、別図面を参照する、といった作業に向いています。道路工事の設計図や完成図、測量成果から作成した平面図、維持修繕の検討図などは、CAD形式で作られることが一般的です。作図担当者にとっては、CADデータが最も扱いやすい作業媒体になる場面が多いでしょう。


しかし、CADデータは必ずしも道路台帳の管理構造を持っているわけではありません。たとえば、道路区域線に見える線が、実際には印刷用に描かれた補助線である場合があります。中心線に見える線が、路線管理上の中心線ではなく、作図上の目安線である場合もあります。レイヤ名が統一されていなかったり、過去の修正線が残っていたり、同じ対象物が複数の線で重複していたり、図面上は見えていてもデータ上は分断されていたりすることもあります。


また、CADデータは作成者の作図ルールに依存しやすいという特徴があります。線種、色、レイヤ、ブロック、文字の使い方が案件ごとに異なると、後から別の担当者が更新する際に判断が難しくなります。見た目は整っていても、データ構造としては整理されていないことがあります。印刷した図面では問題なく見えても、電子化、検索、集計、GIS連携を行おうとすると、情報が取り出しにくいことがあります。


CADデータは、道路台帳付図を作成するうえで重要な材料ですが、道路台帳付図そのものとは限りません。工事完成図のCADデータを道路台帳付図に反映する場合も、完成図に描かれている内容をそのまま貼り付けるだけでは不十分です。道路管理上、反映すべき範囲はどこか、道路区域や幅員に変更があるか、台帳記載事項と整合するか、隣接する既存図面と接続するかを確認し、必要に応じて整理し直す必要があります。


CADデータの納品を受ける場合は、編集できることだけを確認するのではなく、道路台帳付図の更新材料として使えるかを確認することが大切です。具体的には、座標系が明確か、レイヤ構成が分かるか、不要な線や重複線が整理されているか、文字が図面上の表示だけでなく内容として読めるか、外部参照やフォント依存が問題にならないか、図郭や縮尺との関係が崩れていないかを見る必要があります。


CADデータは便利で汎用性の高い作図データですが、管理台帳としての意味づけは別途必要です。この点を理解しておくことで、CADデータを過信せず、道路台帳付図として必要な整理を確実に行えるようになります。


両者で異なる情報の持ち方と確認すべき項目

2次元道路台帳付図とCADデータの違いは、情報の持ち方にも表れます。CADデータは図形要素を中心に情報を保持します。線、ポリライン、円、文字、寸法、ハッチング、レイヤといった要素を組み合わせて図面を構成します。一方、2次元道路台帳付図は、図形としての表現に加えて、道路管理上の意味を持つ情報が重要になります。つまり、同じ線であっても、それが道路区域線なのか、官民境界なのか、道路中心線なのか、構造物の外形なのか、単なる補助線なのかを明確に区別できなければなりません。


実務で問題になりやすいのは、図面上で見える情報と、データとして管理できる情報が一致していないケースです。たとえば、道路幅員が文字で記載されていても、その幅員がどの区間に対応しているのかがデータ上で関連付けられていなければ、後から集計や確認を行う際に手作業が必要になります。路線名が図面上に書かれていても、図郭や路線番号との対応が不明確であれば、更新時に誤った範囲を修正してしまう可能性があります。


2次元道路台帳付図では、路線単位、区間単位、図郭単位、管理番号単位で情報が整理されていることが重要です。道路は連続した施設であり、図面一枚だけで完結するとは限りません。隣接図面との接続、交差点部での表現、重複区間や分岐の扱い、起点終点の整理など、管理単位として一貫性が必要です。CADデータだけを見ていると、個々の図形が正しく見えても、管理単位としてのつながりを見落とすことがあります。


確認すべき項目としては、まず道路区域に関わる線の意味が明確かどうかがあります。次に、道路幅員や延長などの数値が図面表現と台帳情報で整合しているかを見ます。さらに、側溝、擁壁、橋梁、歩道、防護柵、照明、標識などの道路附属物や関連構造物が、どの程度まで付図上に表現されているかを確認します。すべてを詳細に描けばよいわけではありませんが、管理目的に必要な情報が抜けていると、後の維持管理や問い合わせ対応で困ることになります。


CADデータ側では、レイヤ構成、線種、文字、寸法、座標、外部参照、重複図形、不要データの有無を確認します。道路台帳付図として使うなら、単に編集できるだけでなく、後から更新しやすい構造になっているかが重要です。レイヤ名が曖昧だったり、同じ種類の線が複数のレイヤに分散していたりすると、更新時に修正漏れが発生しやすくなります。古い線を残したまま新しい線を上書きしている場合も、画面表示では気づきにくい不整合の原因になります。


情報の持ち方の違いを意識すると、納品確認の視点も変わります。CADデータは「図形として開けるか」「印刷できるか」だけでなく、「道路台帳付図として必要な情報に読み替えられるか」を見る必要があります。2次元道路台帳付図は「見た目が整っているか」だけでなく、「道路管理情報として説明できるか」を見る必要があります。この両方を確認して初めて、実務に耐える成果物といえます。


精度の考え方は図面精度だけでなく管理用途で判断する

2次元道路台帳付図とCADデータでは、精度の考え方も異なります。CADデータは、座標値や図形の寸法を高い精度で扱えるため、データ上は非常に細かい数値まで表現できます。しかし、CAD上の数値が細かいことと、現地や道路台帳として正しいことは別です。古い図面をトレースしたCADデータであれば、いくらデータ上の座標が細かくても、元図の精度や作成時の根拠に左右されます。


2次元道路台帳付図では、道路管理の目的に照らして精度を判断する必要があります。たとえば、道路区域の確認に使うのか、維持管理計画に使うのか、占用協議の位置確認に使うのか、GIS上で他のインフラ情報と重ねるのかによって、求められる精度の水準は変わります。紙図面を電子化しただけの付図と、現地測量や座標整理を行った付図では、使える場面が異なります。


精度確認では、図面上の寸法だけでなく、作成根拠を確認することが大切です。どの測量成果を使ったのか、どの時点の工事完成図を反映したのか、航空写真や現地調査の情報を使ったのか、既存紙図面をスキャンしてトレースしたのかによって、信頼性は変わります。特に古い道路台帳付図を電子化した場合、現況道路と台帳図が完全に一致しないことがあります。このとき、単純にCAD上で線を動かすのではなく、道路区域の根拠や過去の変更履歴を確認することが必要です。


CADデータの精度を見る場合は、座標系の明確さも重要です。任意座標で作成された図面は、単体の作図には使えても、他の地図データや測量成果と重ねる際にズレが生じます。道路台帳付図を今後GIS連携や現地測位と組み合わせる予定があるなら、どの座標系で管理するのか、基準点や既知点との関係が整理されているかを確認する必要があります。座標系が曖昧なまま電子化すると、後から位置合わせのために追加作業が必要になることがあります。


また、精度には位置精度だけでなく、情報精度もあります。道路幅員、延長、路線名、管理番号、構造物の種別、境界の扱いなどが正しく整理されているかは、道路台帳付図の信頼性に直結します。線の位置がある程度合っていても、幅員表示が古いままだったり、改良工事後の道路形状が反映されていなかったりすれば、実務では誤った判断につながります。


したがって、2次元道路台帳付図の精度確認では、「CAD上できれいに描けているか」だけではなく、「現地、根拠資料、管理情報、台帳記載事項と整合しているか」を総合的に見ることが必要です。CADデータの数値精度に安心するのではなく、道路管理の用途に対して十分な精度があるかを判断することが、実務での失敗を防ぐ基本になります。


更新作業では道路台帳付図とCADデータを分けて考える

道路台帳付図の更新では、CADデータの修正作業と道路台帳情報の更新作業を分けて考える必要があります。工事が完了し、完成図のCADデータが納品されたとしても、それを既存の道路台帳付図に重ねるだけでは更新作業は完了しません。どの範囲を台帳に反映するのか、道路区域に変更があるのか、幅員や延長が変わるのか、路線の認定や変更が関係するのかを確認しなければなりません。


更新作業でよく起きる問題は、CAD上の見た目だけを合わせてしまうことです。既存付図の線に完成図の線を重ね、ずれている部分を修正しただけでは、管理情報としての整合が取れていない可能性があります。特に、拡幅工事、歩道設置、交差点改良、道路区域変更、寄附道路の受け入れ、開発行為に伴う道路整備などでは、図形修正だけでなく台帳項目の確認が必要になります。


2次元道路台帳付図の更新では、更新前後の状態を追えることも重要です。どの工事で、どの範囲が、いつ、どの資料に基づいて変わったのかが分からないと、後から問い合わせがあった際に説明できません。CADデータ上で古い線を削除して新しい線に置き換えるだけでは、履歴が失われることがあります。履歴管理の方法は組織によって異なりますが、少なくとも更新理由と根拠資料が追跡できる状態にしておくべきです。


また、更新作業では隣接図面との整合も欠かせません。道路台帳付図は図郭ごとに管理されていることが多く、一枚の図面を修正すると、隣接する図面との接続部にズレや不整合が出ることがあります。交差点や行政界付近、路線が分岐する箇所では特に注意が必要です。CADデータだけを個別に修正していると、全体のつながりが崩れることがあります。


CADデータは更新作業のための編集媒体として有効ですが、更新完了の判断は道路台帳付図として行う必要があります。つまり、CAD修正が終わったことと、道路台帳付図の更新が終わったことは同じではありません。納品時には、修正箇所の一覧、反映根拠、対象路線、更新範囲、図郭番号、関連する台帳項目の確認状況を把握できるようにしておくと、後の管理がしやすくなります。


更新を外部委託する場合は、仕様書の中で「CADデータの修正」なのか「道路台帳付図の更新」なのかを明確に分けることが大切です。前者であれば図形編集が中心になりますが、後者であれば管理情報との整合確認まで含める必要があります。この違いを曖昧にすると、成果物は納品されても、道路管理実務では使いにくい状態になる可能性があります。


電子化やGIS連携で混同しやすいポイント

近年、道路台帳付図の電子化やGIS連携を検討する場面が増えています。その際に混同しやすいのが、CADデータ化、画像データ化、GISデータ化、道路台帳付図の電子化の違いです。紙の道路台帳付図をスキャンすれば電子化したように見えますが、それは画像として見られる状態になっただけです。CADでトレースすれば編集できるようになりますが、それだけでは管理属性を持つGISデータとはいえません。


CADデータは図面編集には向いていますが、検索、集計、重ね合わせ、属性管理には限界があります。たとえば、道路幅員別に路線を抽出したい、舗装種別ごとに色分けしたい、占用物や附属物と道路区域の関係を確認したい、現地で取得した測位点と付図を重ねたい、といった用途では、図形だけでなく属性情報が必要になります。CAD図面に文字として幅員が書かれていても、属性として整理されていなければ、自動的な検索や集計は難しくなります。


GIS連携を前提とする場合は、道路台帳付図の情報をどの単位でデータ化するかを考える必要があります。道路中心線、道路区域、歩道、側溝、構造物、路線区間、図郭、管理番号などをどのように分けるかによって、後の使いやすさが変わります。単にCAD図面を背景として取り込むだけでは、画面上で見えるだけの資料になります。実務で使うには、道路管理に必要な情報を検索できる状態にすることが重要です。


一方で、すべてを最初から高度なGISデータにする必要があるとは限りません。組織の目的が、まず紙図面をなくして閲覧性を高めることなのか、道路台帳情報を庁内で共有することなのか、現地調査と連携することなのか、維持管理計画に活用することなのかによって、最適な電子化の段階は変わります。重要なのは、CADデータがあるから電子化が完了したと考えないことです。


電子化で特に注意したいのは、元資料の品質です。古い紙図面をスキャンしてトレースした場合、紙の伸縮、スキャン時の歪み、縮尺の不一致、過去の手書き修正などが影響します。そのままCAD化すると、見た目は整っていても現地や座標基準と合わない場合があります。将来的に現地測位や地図データと重ねる予定があるなら、電子化の段階で位置合わせの考え方を整理しておく必要があります。


GIS連携では、道路台帳付図を単なる図面から管理データへ近づけることができます。ただし、そのためにはCADデータの図形整理だけでなく、属性付与、座標管理、更新ルール、現地確認の仕組みが必要です。2次元道路台帳付図とCADデータの違いを理解しておくことで、電子化の目的を見失わず、段階的に使えるデータへ整備できます。


発注・納品確認で失敗しない実務上の見方

2次元道路台帳付図とCADデータの違いは、発注や納品確認で特に重要になります。発注時に目的を曖昧にすると、受託者は作図データの作成を中心に進め、発注者は道路台帳としての更新を期待していたという認識のズレが起きます。このズレは、納品後に初めて表面化することが多く、修正や追加確認の負担につながります。


発注時には、まず成果物の位置づけを明確にする必要があります。道路台帳付図の新規作成なのか、既存付図の更新なのか、紙図面の電子化なのか、工事完成図の反映なのか、CADデータの整理なのか、GIS連携を見据えたデータ整備なのかを整理します。同じ「図面作成」という言葉でも、求められる作業内容は大きく異なります。目的を明確にすることで、必要な確認項目や成果物の形式も決めやすくなります。


納品確認では、まず図面として開けるか、印刷できるか、見た目に大きな乱れがないかを確認します。しかし、それだけでは不十分です。道路台帳付図として確認するなら、路線名、図郭、道路区域、幅員、延長、交差点部、隣接図との接続、更新箇所、根拠資料との整合を見ます。CADデータとして確認するなら、レイヤ構成、不要線、重複線、座標系、文字化け、外部参照の有無、編集性を見ます。両方の確認を分けて行うことで、見落としを減らせます。


特に注意したいのは、納品されたCADデータが「見える状態」ではあるが「使える状態」ではない場合です。たとえば、すべての線が一つのレイヤに入っている、文字が分解されている、図形が細かく分断されている、座標が任意で他のデータと合わない、外部ファイルがないと正しく表示されない、といったケースです。これらは印刷確認だけでは見逃されやすく、後から更新や連携を行う際に大きな支障になります。


道路台帳付図の納品では、変更前後の比較も重要です。更新された箇所だけでなく、更新していない箇所が意図せず変わっていないかを確認する必要があります。CAD編集では、表示設定や参照ファイルの扱いによって、関係のない部分が変わってしまうことがあります。納品時に更新箇所を明示し、変更範囲を確認できる資料を添えると、発注者側の検査がしやすくなります。


また、将来の更新を考えるなら、納品物は一度きりの完成図ではなく、継続管理の基礎データとして見るべきです。担当者が変わっても理解できるか、次回更新時に同じルールで修正できるか、現地確認や別部署との共有に使えるかを確認します。道路台帳付図は長期間使われる資料であり、短期的な作図効率だけでなく、長期的な管理性が重要です。


現地確認と高精度測位を組み合わせる重要性

2次元道路台帳付図とCADデータの違いを整理すると、最終的には現地との整合が重要であることが分かります。道路台帳付図は管理資料であり、CADデータは編集データですが、どちらも現地の道路状況と大きくズレていれば実務上の信頼性が下がります。特に、道路改良、側溝改修、歩道整備、境界確認、占用物確認、災害復旧、舗装修繕などでは、現地で確認した情報を正しく図面や台帳に反映することが欠かせません。


従来の現地確認では、紙図面や印刷した平面図を持参し、現地でメモを取り、事務所に戻ってCADデータや台帳図を修正する流れが一般的でした。この方法でも作業はできますが、現地で見た位置と図面上の位置を正確に対応させるのに手間がかかります。目印が少ない場所、郊外道路、法面や水路が絡む場所、境界が不明瞭な場所では、写真やメモだけでは後から判断に迷うことがあります。


高精度測位を現地確認に組み合わせると、道路台帳付図やCADデータの更新精度を高めやすくなります。現地で道路端、側溝端、構造物、境界付近、補修範囲、異常箇所などの位置を取得し、その位置情報を図面や管理データと照合できれば、修正すべき箇所が明確になります。特に、既存の2次元道路台帳付図と現況がずれている場合、どこが古い情報なのか、どこを優先して確認すべきかを判断しやすくなります。


現地確認で重要なのは、単に点を測ることではなく、道路管理上の判断に使える情報として残すことです。測位点に写真、メモ、対象物名、確認日、担当者、関連する路線や図郭の情報を紐づけられれば、事務所に戻った後の更新作業が効率化します。現地で得た情報がCAD修正だけで終わるのではなく、2次元道路台帳付図の更新根拠として残ることが理想です。


この観点から、LRTK(iPhone装着型GNSS高精度測位デバイス)のように、現地で高精度な位置を取得し、写真やメモと合わせて記録できる仕組みは、道路台帳付図の確認や更新と相性があります。道路台帳付図とCADデータの違いを理解したうえで、現地の位置情報を正しく取得できれば、単なる図面修正ではなく、道路管理に使える更新作業へつなげやすくなります。紙図面、CADデータ、道路台帳付図、現地情報が分断されている場合ほど、高精度測位を取り入れることで確認作業の手戻りを減らしやすくなります。


まとめ

2次元道路台帳付図とCADデータは、見た目が似ていても役割が異なります。2次元道路台帳付図は、道路管理のための根拠資料であり、道路区域、幅員、延長、路線情報、構造物、更新履歴などを管理目的に沿って整理するものです。一方、CADデータは、図形を作成、編集、出力するための作業データであり、道路台帳付図を作成・更新するための材料にはなりますが、それだけで道路台帳として十分とは限りません。


実務で失敗しないためには、発注時、納品確認時、更新時、電子化時に、この違いを明確にしておくことが大切です。CADデータを受け取る場合は、編集性や表示確認だけでなく、道路台帳付図として必要な情報に整理できるかを確認します。道路台帳付図を更新する場合は、図面修正だけでなく、道路管理情報、根拠資料、現地状況、隣接図面との整合まで確認します。


また、電子化やGIS連携を進める場合は、CADデータ化と道路台帳付図の管理データ化を混同しないことが重要です。スキャン画像、CAD図面、GISデータ、道路台帳付図は、それぞれ使える範囲が異なります。最終的にどの業務に使いたいのかを決め、その目的に合わせて情報の持ち方や精度確認の方法を設計する必要があります。


道路管理の現場では、既存図面と現況が完全に一致しないことも少なくありません。そのため、机上のCAD編集だけでなく、現地確認と高精度測位を組み合わせることが、これからの道路台帳付図管理では重要になります。LRTKを活用すれば、現地で取得した高精度な位置情報を道路台帳付図やCADデータの確認に生かしやすくなります。2次元道路台帳付図とCADデータの違いを正しく理解し、現地情報まで含めて管理することで、道路台帳の更新漏れや位置ズレを減らし、実務で使える道路管理データへ近づけることができます。


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