top of page

スマホで測位革命!LRTKが可能にするセンチ級精度の威力

タイマーアイコン.jpeg
この記事は平均8分15秒で読めます
万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

目次

RTK測位の基礎と仕組み

従来のRTK測量と課題点

スマホRTKの登場と技術的背景

LRTKの構成要素と機能

測位精度と事例に基づく信頼性

多彩な応用事例:点群計測・出来形管理・CAD連携・AR表示・クラウド共有

LRTK導入による効果:省人化・作業時間短縮・安全性向上

導入時の注意点と成功のコツ

LRTKで実現する簡易測量の未来

FAQ


RTK測位の基礎と仕組み

RTKとは「リアルタイムキネマティック (Real Time Kinematic)」の略で、衛星測位システム(GNSS)の誤差をリアルタイムに補正し、センチメートル級の精度で位置を求めることができる測位技術です。通常のGPS測位では衛星信号のわずかなズレや遅延によって数メートル規模の誤差が生じますが、RTKでは基準局(固定局)と移動局(ローバー)の2台のGNSS受信機を使用した相対測位により、その誤差を数センチ以内にまで縮小できます。


基準局とは、あらかじめ正確な座標位置がわかっている受信機で、その場所で受信したGNSS信号から誤差成分を算出します。移動局は測位したい地点に設置する受信機で、基準局から送信される補正データを受信し、自身の測位計算に反映させます。こうして移動局は基準局との相対的な高精度位置をリアルタイムに求めることが可能となり、単独(ひとつの受信機だけ)の測位では得られないセンチ級の測位精度を実現します。


まとめると、基準局→移動局間の通信によってGNSS信号に含まれる大気の影響や衛星時計のずれなど各種誤差要因を補正し、ミリメートル単位の精度で相対位置を決定するのがRTK測位の仕組みです。従来、この補正情報の伝送には専用の無線(特定小電力無線など)やインターネット回線を利用する必要がありました。RTK-GNSSは土木測量や建設の現場で以前から活用されており、土地境界の測量、出来形(施工後の形状)の確認、重機のマシンガイダンスなど、高精度測位が要求されるさまざまな用途で役立っています。


従来のRTK測量と課題点

RTK測位はセンチメートル単位の高精度な位置情報を取得できる点で非常に魅力的ですが、従来の方式にはいくつかの課題がありました。第一に、専用機器の高額さです。従来のRTK-GNSS受信機や基地局装置は一式そろえると非常に高価で、場合によっては数百万円もの初期投資が必要でした。機器自体もアンテナ一体型のポール装置や据え置き型の受信機など大型で重量があり、持ち運びや現場設置にも手間がかかります。山間部などでは三脚を立てて基準局を据え付け、長いポールに移動局を取り付けて測点まで運ぶ必要があるなど、機動力の面でも大きな負担となっていました。


第二に、運用の難しさも挙げられます。RTK測量を行うためには、基準局を既知点にセットし、移動局との通信リンクを確立してから測定を開始するという専門的な手順が必要です。無線で通信する場合は両局が見通せる場所に設置しなければならず、利用する周波数帯によっては電波利用の免許申請が必要になることもありました。またインターネットを利用するネットワーク型RTK(VRSなど)の場合でも、対応サービスへの加入や複雑な初期設定が必要です。現場でトラブルが発生すると熟練者でなければ対処が難しく、結果としてごく一部の測量の専門家しか扱えない技術になりがちでした。


第三に、データ活用の手間も問題でした。従来の機器では測量データが受信機や専用コントローラー内に記録されるため、後でPCに転送してCADソフトに取り込む必要がありました。写真に位置情報をひも付ける場合も、デジタルカメラで撮影した画像に対して測定した座標を後から手作業で対応付けるといった具合に、現場と事務所の間で煩雑な処理が発生していました。リアルタイムに現地の情報を共有することも難しく、ノートや野帳に記録して持ち帰るといったアナログな運用が多く残っていたのです。


以上のように、「機材が高価で重い」「運用に専門知識が必要」「データ処理に時間がかかる」といったハードルがあるため、RTK測量は精度のメリットがありながらも、現場のすべての技術者が日常的に使えるものにはなっていませんでした。


スマホRTKの登場と技術的背景

こうした状況を一変させるスマホRTK(スマートフォンRTK測位)の技術が近年登場しました。スマホRTKとは、スマートフォンと小型のRTK-GNSS受信機を組み合わせることで、手のひらサイズながらセンチ級の高精度測位を可能にする新しいアプローチです。その背景には、GNSS受信デバイスと通信インフラの進化、およびスマートフォン自体の性能向上があります。


まず、GNSS受信機の小型・高性能化が挙げられます。近年では低消費電力でマルチバンド(L1/L2やL5帯)に対応した衛星測位チップセットが登場し、ごく小さなモジュールでRTKに必要な衛星信号の受信・演算処理が可能となりました。また日本の準天頂衛星システム「みちびき」が提供するセンチメータ級測位補強サービス(CLAS)が本格運用されたことも追い風です。CLASは広域にわたり誤差補正情報を衛星から直接配信するサービスで、対応受信機であれば山間部などインターネット接続が届かない地域でもリアルタイムに補正情報を得られます。従来は自前で基地局を用意したりネット経由の配信サービスを契約する必要がありましたが、CLAS対応の受信機を使えば単独でセンチ級測位が可能になったのです。


次に、スマートフォン側の進化も見逃せません。現代のスマホは高性能CPUと大容量メモリを備え、小型のコンピュータと言える存在です。加えてカメラやLiDARセンサー、電子コンパス、加速度センサーなど多彩なセンサー類を搭載しており、高精度な測位データと組み合わせて活用するプラットフォームとして理想的です。さらに常時インターネットに接続してクラウドサービスと連携できるため、現場で収集した情報を即座に共有・蓄積することにも適しています。アプリによる自由な機能拡張も容易で、従来にはなかった新しい測量ワークフローを構築する土台にもなります。


これら技術面での進歩により、スマホと超小型GNSS受信機を組み合わせた「スマホRTK」は画期的な高精度測位ソリューションとして登場しました。かつて据え置き型PCや専用端末で行っていた測位処理も、今やスマホ上のアプリで直感的に操作でき、誰でも扱えるセンチ精度のツールが実現したのです。


LRTKの構成要素と機能

スマホRTKの代表的な製品として登場したのがLRTKです。LRTKは東京工業大学発のスタートアップ企業であるレフィクシア社が開発したトータル測位システムで、スマートフォンに超小型のGNSS受信機を装着し、専用アプリとクラウドサービスを連携させることで、現場で簡単にセンチメートル精度の測量とデータ活用を実現します。主な構成要素とその機能は次のとおりです。


専用GNSSデバイス(LRTK Phone):スマートフォンに装着して使う超小型のRTK-GNSS受信機です。重量わずか約125g、厚さ十数ミリほどのポケットサイズながら、内部に測量用アンテナと高性能GNSS受信回路、バッテリーを内蔵しています。スマホ用の専用カバーにワンタッチで着脱でき、装着するだけで従来は据え置き型機器でしかできなかったRTK測位がスマホ上で可能になります。オプションで一脚(ポール)を利用すれば地面上のポイントを正確に測ることができ、高さ方向のオフセット補正もアプリ上のボタン操作で簡単に設定できます。

スマホアプリ(LRTKアプリ):LRTKシステムの中核となる専用アプリで、iPhoneおよびAndroidに対応しています。このアプリ上で測位の開始・停止、点の記録、各種計測、AR表示など多彩な機能を利用できます。基本となる単点測位では、測りたい地点でスマホのボタンをタップするだけで緯度・経度・高さを計測し、日時や点名(タイトル)とともに記録可能です。測位モードとして、リアルタイムにRTK-GNSSのFix解(固定解)を求めるだけでなく、複数回の観測値を平均して精度を高めることもできます。例えば1点あたり60回程度の測定を平均すれば、水平位置の誤差を1cm未満にまで抑えるといった驚異的な精度も達成可能です。他にも便利な機能が豊富に揃っています。連続測位機能では移動しながら最大毎秒10点の座標を取得し軌跡データとして記録できます。得られた軌跡は平面図や縦断図のように表示でき、敷地内を歩いて高低差を調べるといった用途にも役立ちます。写真測位機能では、現場でスマホのカメラ撮影を行うと同時に撮影した場所の緯度・経度・高さとカメラの向き(方位)を自動記録できます。これにより「どこでどの方向を撮影した写真か」をセンチ精度の位置情報つきで残せるため、従来は紙の図面や地図にメモしていた写真位置の記録作業が不要になります。さらに被写体測位機能と呼ばれるユニークな機能もあります。これは立ち入り困難な場所や手の届かない地点の座標を非接触で取得できる機能です。例えば急斜面の上部や高架橋の高所などポールが立てられない測点でも、離れた場所からスマホを向けて測定するだけで、そのターゲットの緯度・経度・高さを推定して記録できます。危険な場所に直接立ち入らずに済むため、安全確保が難しいシーンで威力を発揮します。またAR機能も搭載されており、建設設計時の3Dモデルを現場の映像上に重ねて表示したり、仮想的な杭打ちによる墨出し位置の確認を行うなど、先進的なAR技術を活用した測量も可能です。

クラウドサービス(LRTKクラウド):現場でLRTKアプリが取得した測位データや写真・点群データを一元管理するためのWebプラットフォームです。アプリからワンタップでクラウドへデータをアップロードでき、オフィスにいるスタッフはウェブブラウザを開くだけで即座に現場の測定結果を確認できます。クラウド上の地図画面には測点の座標がプロットされ、各点に対応した名称やメモ、写真も紐付いて表示されます。関係者と共有したい場合は、クラウド上のデータに対して閲覧用URLを発行し、パスワードと有効期限を設定して送信できます。受け取った相手はログイン不要でブラウザ上の地図にアクセスし、成果を閲覧したりCSV形式でダウンロードすることも可能です。LRTKクラウドは単なるオンラインストレージではなく、現場データを有効活用するための高度な機能を備えています。アップロードされた点群データはクラウド上で3Dビューア表示が可能で、専用ソフトをインストールせずともブラウザ上で体積計算や距離計測が行えます。また設計段階の3Dモデルをクラウドにアップロードし、現況点群データと重ね合わせて土量差などを自動算出する機能も利用できます。測位写真については、同じ測点で時系列に複数回撮影された写真を並べて表示し、構造物や地形の経年変化を比較することもできます。こうした機能により、現場で取得した生の情報をクラウド上に蓄積・分析し、関係者全員で共有・活用できる環境が整います。


測位精度と事例に基づく信頼性

スマホと小型デバイスの組み合わせで本当にそんな高精度が出せるのか、と疑問に思う方もいるかもしれません。しかしLRTKは従来のプロ向けGNSS機器にも匹敵する精度と信頼性を実現しています。実際の現場検証では、水平位置の精度が単独測位でも約1~2cm程度、短時間に複数回観測して平均化すれば1cm未満に収まるという結果が得られています。平均化測位を行うことで繰り返し観測による誤差低減が可能となり、ミリメートルに迫る精度で点の座標を確定することもできます。


LRTKがこうした高精度を達成できる背景には、いくつかの技術的工夫があります。LRTKデバイスはL1・L2・L5の3周波GNSSに対応しており、複数周波数を使うことで電離層誤差の除去やRTK測位初期化の高速化(衛星距離の整数値アンビギュイティ解決の迅速化)が可能です。さらに前述のCLASにも対応しているため、携帯の電波が届かない山間部や海上でも、みちびき衛星からの補正信号を直接受信してセンチ級測位を継続できます。これは実際に大規模災害時の測量でも威力を発揮しました。例えば2023年に石川県能登地方で発生した地震では、被災現場で通信インフラが寸断された状況下、LRTKが活用されました。オフライン環境でも崩落現場の状況をセンチ精度の座標データ付きで記録・共有するのに役立ち、信頼できる測量ツールとして現場検証に貢献したのです。


現場技術者やブロガーからの評価も高く、従来機では衛星捕捉が難しい森林内のような環境でもLRTKならFix解(固定解)を得られたという報告があります。SNS上でも「端末が届いただけで感動した」「試しに測ってみたら期待以上の精度だった」といった声が上がっており、その性能が実地で確かめられつつあります。このようにLRTKは小型ながらプロフェッショナル用途にも十分耐える測位精度・信頼性を備えており、安心して現場業務に投入できる高精度ツールと言えるでしょう。


多彩な応用事例:点群計測・出来形管理・CAD連携・AR表示・クラウド共有

LRTKによって手軽にセンチ級測位が実現すると、現場で取得できるデータの種類と活用の幅は飛躍的に広がります。ここではLRTKを用いた代表的な応用分野をいくつか紹介します。


点群計測(3Dスキャニング):LRTKとスマホを活用すれば、地形や構造物の3次元点群データを迅速に取得できます。LiDARを搭載したiPhoneやiPadであれば、その場で周囲をスキャンして高密度な点群を記録可能です。LRTKが自分自身の位置を常時センチ精度で記録し続けるため、従来はスマホ単体のスキャンで問題になりがちだった点群データの歪み(位置ズレ)も起こりにくく、精度良く現況を3Dモデル化できます。取得した点群はアプリ上で任意の2点間距離や体積を計測することもでき、盛土の体積計算などにもすぐに役立てられます。さらにクラウドにアップロードすれば、ウェブ上で点群を閲覧・計測したりCADデータと重ね合わせたりと、オフィスと現場の垣根を越えて3D情報を共有できます。

出来形管理:施工完了後の形状(出来形)を確認・記録する用途にもLRTKは力を発揮します。従来、現場監督者がスタッフと協力して測量機や巻尺で各ポイントを計測していた検測作業も、LRTKがあれば一人で効率よく実施可能です。設計図に定められた基準点や構造物の寸法をLRTKで測り、その場ですぐに規定値との比較が行えます。例えば道路工事で路面高や傾斜を測定する、造成現場で法面勾配をチェックするといった作業も、LRTKなら短時間で多数の点を素早く測定でき、結果はリアルタイムでクラウド上の地図にプロットされるため、記録整理も自動化されます。写真測位機能を活用すれば、出来形部分の写真を撮影するだけで位置付きの記録が残るため、後から「どこをどう施工したか」を簡単に振り返ることができます。

CAD連携:LRTKで取得した座標データや点群データは、既存のCADソフトや土木ソフトウェアともスムーズに連携可能です。アプリおよびクラウドから出力できる測点データは、CSVやSIMA形式など業務で使いやすい標準フォーマットに対応しています。そのため、現場で計測した成果を社内の設計図やGISソフトに取り込んで、従来通りのワークフローで活用できます。逆に、設計段階で作成された座標リストや3DモデルをLRTKクラウドへインポートすることも可能です。例えば境界点の座標リスト(CSVやGeoJSONなど)をクラウドに一括登録しておけば、それをスマホ側に同期して現場で参照できます。LRTKアプリのナビ機能を使って指定した座標まで誘導してもらえるため、設計図と現地を照合したり境界杭を探索したりする作業もスムーズに行えます。

AR表示:LRTKのAR機能により、デジタル設計データを現実の現場風景に重ねて表示できます。施工予定の3Dモデルを現況の地形点群に重ね合わせ、実際の景色の中に映し出すことで、設計担当者と施工担当者が完成イメージを直感的に共有できます。従来は図面やパース図を見て想像するしかなかった完成形を、現地で実寸スケールで確認できるため、関係者全員の理解が深まります。またAR杭打ち機能を使えば、物理的な杭を設置できない場所にも仮想的に目印を示すことが可能です。例えばコンクリート舗装上や立ち入り困難な斜面上でも、スマホ画面上ではありますが所定の位置に杭のマーキングを表示でき、施工計画の検討に役立ちます。

クラウド共有:LRTKクラウドを介したデータ共有は、現場と関係者の協働スタイルを一変させます。現場で取得した測位情報が即座にクラウドにアップロードされ、事務所や発注者ともリアルタイムで共有できるため、意思決定のスピードが飛躍的に向上します。例えば協力会社と測量データを共有する場合でも、メール添付で重いファイルを送る必要はなく、発行したURLを共有するだけで常に最新データを見てもらえます。クラウド上で全員が同じ地図とデータを参照できるため、「現場ではこう測ったつもりが、伝達ミスで誤解が生じた」といったコミュニケーションロスも減らせます。さらに時系列で管理された写真や点群データによってプロジェクトの進捗や過去の施工内容を誰もが振り返られるようになり、情報共有と引き継ぎも円滑になります。


LRTK導入による効果:省人化・作業時間短縮・安全性向上

現場にLRTKを導入することで得られるメリットは非常に大きく、測量作業に限らず現場管理全般の効率と安全性が高まります。主な効果を3つの観点でまとめます。


省人化:従来は測量のたびに資格を持つ測量士や補助者が必要でしたが、LRTKがあれば現場の技術者自らが一人で測定作業を完結できます。高価な専用機材を持ち回る必要もなく、作業員一人ひとりがスマホとLRTKデバイスを携行して好きなタイミングで測位できるため、「測量待ち」や「人手待ち」のムダが解消します。人員不足に悩む現場でも、限られた人数で多くの計測業務をこなせるようになるでしょう。

作業時間短縮:測量および記録にかかる時間も大幅に短縮されます。ワンタップで座標の測定と自動記録が完了し、紙に書き写す手間が省けるため、現場でのメモ作業が激減します。現場で取得したデータはそのまま整理されてクラウドに保存されるので、事務所に戻ってからPCにデータ入力したり図面化したりする作業も減少します。さらに点群スキャンや写真記録も並行して行えるため、一度の現地作業で必要な情報をすべて収集できます。例えば従来は半日かけていた出来形計測と写真整理の作業が、LRTK導入後は現場で完結し後処理が不要になる、といった劇的な効率化も期待できます。現場情報を即座に共有できることで意思決定も迅速化し、トータルで工期短縮・生産性向上に寄与します。

安全性向上:LRTKは現場の安全面にも大きく貢献します。被写体測位機能によって危険な場所に立ち入らずに測定ができるため、急斜面や稼働中の重機周辺での計測作業を安全に行えます。また機材が小型軽量化したことで、足場の悪い場所や高所への機器運搬に伴う事故リスクも低減します。さらに従来なら複数人で行っていた作業を一人で実施できるため、合図の行き違いや人員配置ミスなどに起因するヒューマンエラーも減らせます。災害直後で危険な被災現場の調査においても、LRTKなら迅速かつ安全に状況把握が可能となり、被害拡大の防止や早期復旧計画の立案にも役立ちます。


導入時の注意点と成功のコツ

革新的なLRTKですが、効果を最大限に引き出すためには導入の際にいくつか留意すべきポイントがあります。


対応スマホの準備:LRTKはiPhoneとAndroidの両方に対応していますが、スマホ側の性能によって利用できる機能に差が出ます。例えばLiDARを用いた点群スキャンや高度なAR機能は最新かつ高性能なスマホでこそ真価を発揮します。可能であれば対応端末の中でも比較的新しいハイエンドモデル(例:iPhoneのProシリーズなど)を用意すると良いでしょう。また長時間の運用に備えて、スマホ本体とLRTKデバイス両方のバッテリー管理も重要です。現場に出る前に充電を十分に行い、必要に応じてモバイルバッテリーを携行するなど準備してください。

測位環境の確保:高精度測位にはGNSS衛星からの電波を良好に受信できる環境が重要です。基本的に空が開けた屋外であれば問題なく使えますが、森林の中や高架下など衛星視認性が悪い場所では精度が低下する場合があります。LRTKには屋内測位モードや被写体測位など工夫でカバーできる機能もありますが、重要な測定ではなるべく空が開けた場所を選ぶ、必要に応じて平均化測位を行う、といった精度確保の工夫をしましょう。また、日本国内でCLAS衛星補強信号を利用する場合は、利用エリア内であることも前提となります(国内のほぼ全域で使えますが、離島など一部地域では受信できません)。

社内教育とルール作り:LRTK自体は直感的に操作できますが、導入初期に社内で基本的な操作方法のトレーニングや運用ルールの整備を行っておくとスムーズです。例えばクラウド上のデータの命名規則や、いつ誰が共有URLを発行するかなど、あらかじめ取り決めておけば混乱を防げます。現場スタッフにとっては初めてのツールになるため、最初は少人数で試験的に導入して効果を確認し、段階的に展開するのも成功のコツです。初めて測位を行う際には、既知点で精度を検証するなど機器への理解を深める機会を持つと安心でしょう。

既存業務との両立:LRTKを導入してもしばらくは従来の測量機器や手法と併用する場面もあるでしょう。社内や協力会社に測量の専門家がいる場合は、LRTKの測定結果とトータルステーション等による測点の結果を相互に照合し、誤差傾向を把握しておくと信頼性が高まります。また、LRTKで出力したデータを既存のソフトにスムーズに取り込めるか事前にテストすることも大切です。幸いLRTKは業界標準のデータ形式に対応していますが、運用上の手順をあらかじめ決めておけば、現場でも戸惑うことなく活用できるでしょう。


これらのポイントに注意しつつ導入を進めれば、LRTKは驚くほど容易に現場業務へ溶け込み、その効果を十分に発揮してくれるはずです。現場から上がってくる声をフィードバックしながら設定や運用を微調整し、自社に最適な使い方を模索することで、LRTKの価値を最大限に引き出せるでしょう。


LRTKで実現する簡易測量の未来

スマホを活用したLRTKの登場により、測量のあり方は大きく変わろうとしています。従来は専門家に任せるしかなかったセンチ精度の測量が、今や誰もがポケットに入る機材で行える時代になりました。これは単に機器が便利になったというだけでなく、現場の業務プロセスそのものを革新する可能性を秘めています。


LRTKを活用すれば、現場で思い立ったときにすぐ測って記録し、必要な情報をクラウド経由で共有するといった流れが自然に実現します。まさに「いつでも、どこでも、誰でも」高精度測量ができる環境が整ったと言えるでしょう。これは測量士だけでなく施工管理者や設計者、自治体職員など、空間情報を扱うあらゆる人々にとって画期的なことです。現場の生産性向上はもちろん、出来形管理や維持管理の精度向上、ひいては施工品質の確保やインフラ長寿命化にも寄与するでしょう。


LRTKによる簡易測量は現在進行形で現場に浸透しつつあります。「1人1台の万能測量機」を目指したこのシステムは、そのリーズナブルな価格設定も相まって、既に多くの現場で静かなブームを巻き起こしています。もしまだ高精度測位を試したことがないという方も、この機会にLRTKを導入してみてはいかがでしょうか。省力化・効率化のメリットを実感すれば、もう以前のやり方には戻れなくなるかもしれません。スマホで始めるRTK測量革命によって、現場の可能性は今後ますます広がっていくでしょう。


FAQ

Q: 携帯の電波が届かない場所でも使えますか? A: はい、LRTKは携帯通信の圏外でも高精度測位が可能です。LRTK受信機が日本の衛星測位補強信号(みちびきのCLAS)に対応しているため、山間部や海上などインターネットが使えない場所でも衛星からの補正情報を直接受信してセンチ級測位を行えます。またオフライン環境でも測位データはスマホ内に蓄積されるので、電波が届く場所に戻ったときにまとめてクラウドへアップロードすることもできます。


Q: 測位の精度は本当にセンチメートル級なのですか? A: 条件が良ければほぼ数センチ以内の精度が得られます。実際の計測でも水平位置で1~2cm程度、高度方向で数cm程度の誤差範囲に収まる結果が確認されています。平均化測位を併用すれば1cm未満の精度を達成することも可能です。ただし精度は衛星信号の受信状況に左右されますので、空が開けた場所で使用する、しばらく静止して測定する等の工夫で最良の結果が得られます。また初期状態から衛星の補正情報を受け取って固定解が得られるまで数十秒程度要する場合がありますが、一度安定したFix解が出ればその後は安定してセンチ精度を維持できます。


Q: スマホのGPSとは何が違うのですか? A: スマホ内蔵のGPSに比べて、LRTKは専用アンテナと複数周波のGNSS受信により格段に高精度な測位を行います。一般的なスマホGPSは単一周波数しか受信できず精度も数メートル程度ですが、LRTKでは複数周波の衛星信号を捉え、さらに補正データを活用することで桁違いの高精度を実現しています。またアンテナも測量用途に最適化されており、衛星を見失いにくく安定した受信が可能です。そのためスマホの画面をインターフェースとして利用しつつも、測位性能はプロ仕様のGNSS機器と同等のレベルに達しています。


Q: 操作は難しくありませんか?測量の専門知識がなくても使えますか? A: 操作は非常に簡単で、スマホの地図アプリを使ったことがある方なら直感的に扱えます。専門的な設定はアプリ側で自動化されており、測りたい地点でボタンを押して記録するといったシンプルな手順です。もちろん座標系の選択(平面直角座標系○系など)や基準高の設定など、測量士向けの詳細設定も可能ですが、基本的な使い方は誰でもすぐに習得できます。むしろ従来は別々の機器で行っていた「測る・記録する・写真を撮る・メモする」といった作業がオールインワンでできるため、初心者でも漏れなく確実に記録できる利点があります。


Q: 導入コストが心配ですが、高価な機材ではないのでしょうか? A: LRTKは従来のRTK測量機器と比べると非常に導入しやすい価格帯です。詳細な価格はお問い合わせとなりますが、初期費用は安価なGNSS受信機1台分程度に抑えられており、気軽に始められる設定になっています。また初期コストを低減できるサブスクリプションプランも用意されています。1人1台を配備しても予算内に収まるケースが多く、費用対効果の高いソリューションと言えるでしょう。


Q: どんなスマホでも使えますか? A: 基本的にはiOSまたはAndroidの比較的新しいスマホであれば利用可能です。LRTKデバイスを物理的に取り付けでき、BluetoothあるいはUSB接続に対応する機種であれば動作します。ただし古い機種ではアプリが対応しない場合や、一部機能(AR表示やLiDARスキャンなど)を処理する性能が足りない場合があります。推奨環境としては最新のiPhoneシリーズやハイエンドAndroid機種が挙げられます。なおタブレットのiPadでも利用可能で、大画面で詳細な点群を確認する用途にはタブレット活用も効果的です。


Q: 測量データの管理や他ソフトとの互換性はどうなっていますか? A: 測位データは自動でLRTKクラウドに保存され、必要に応じて業務で使いやすい形式で出力できます。クラウド上からポイントデータをCSVやSIMA形式で書き出してダウンロードできるため、既存のCAD図面やGISソフトにそのまま取り込めます。点群データもLASなど汎用形式に変換可能です。またクラウド上でデータを一元管理できるため、過去の計測記録を探し出したりチームで共有するのも簡単です。現場で紙の野帳に記録する場合と比べて格段に管理しやすく、データ紛失や記入ミスも防げます。


Q: 雨天時や寒冷地でも使えますか? A: 基本的に問題なく使用できますが、スマホと電子機器なので極端な環境下では注意が必要です。LRTKデバイス自体は現場利用を想定した堅牢設計ですが、完全防水仕様ではないため大雨の中で使用する際はスマホごと防水ケースに入れるなどの対策をすると安心です。気温については、人が活動できる範囲(真冬の屋外~真夏の直射日光下)であれば概ね動作しますが、バッテリーが厳寒下では一時的に性能低下する可能性があります。いずれにせよ、休憩時に機器を温める・予備バッテリーを用意するといった配慮をすればオールシーズン活用可能です。


LRTKで現場の測量精度・作業効率を飛躍的に向上

LRTKシリーズは、建設・土木・測量分野における高精度なGNSS測位を実現し、作業時間短縮や生産性の大幅な向上を可能にします。国土交通省が推進するi-Constructionにも対応しており、建設業界のデジタル化促進に最適なソリューションです。

LRTKの詳細については、下記のリンクよりご覧ください。

 

製品に関するご質問やお見積り、導入検討に関するご相談は、

こちらのお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。ぜひLRTKで、貴社の現場を次のステージへと進化させましょう。

bottom of page