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土地改良事業の補助金申請漏れを防ぐ書類確認5ステップ

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万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

目次

• 土地改良事業の補助金申請で漏れが起きる理由

• まず理解したい申請書類の全体像

• ステップ1 対象制度と最新版資料を確定する

• ステップ2 申請主体と事業要件を照合する

• ステップ3 申請書と添付資料の整合を確認する

• ステップ4 事業費と工程と契約手続を突合する

• ステップ5 提出前審査と提出後管理を一体化する

• 申請漏れを招きやすい書類の典型例

• 担当者任せにしない確認体制の作り方

• 現場記録を申請と実績報告に生かす方法

• 土地改良事業の補助金書類を継続的に整える

• まとめ


土地改良事業の補助金申請で漏れが起きる理由

土地改良事業では、農地の区画整理、農業用用排水施設の整備、ため池や揚水機場の改修、農道整備、農業水利施設の長寿命化、防災・減災対策など、農業生産基盤を支えるさまざまな事業が行われます。事業の種類や実施主体によっては国や地方公共団体の補助制度を利用できる場合がありますが、制度名が似ていても、対象者、採択要件、補助対象経費、手続、提出先は同じとは限りません。


補助金の申請では、工事内容だけでなく、事業の必要性、対象地域、受益範囲、事業実施主体、事業費、財源構成、実施期間、施設管理の方法、関係者との調整状況などを、指定された様式や添付資料によって説明することがあります。必要となる資料は制度ごとに異なるため、一般的な書類例をそろえるだけでは十分ではありません。


申請漏れが生じる一因は、必要事項が一つの文書に集約されていないことです。交付要綱、実施要綱、実施要領、公募要領、様式集、地方公共団体の交付規程、担当部署からの通知などを横断して確認しなければ、提出物や期限を把握できない場合があります。


同じ土地改良事業でも、目的、実施主体、施設、工種、事業年度によって適用される制度や手続が変わります。前年度の様式を流用した結果、改正された様式、添付資料、提出方法、確認項目を見落とすこともあります。そのため、過去の申請書は参考資料として扱い、当年度の正式資料を基準に作成することが重要です。


また、補助金書類は申請担当者だけで完成できるとは限りません。設計、積算、契約、会計、工事、施設管理などの担当者に加え、土地改良区、市町村、都道府県、関係農業者などから情報を集めることがあります。情報の更新時期がそろわないと、申請書と事業計画書で金額や数量が一致しないといった不備につながります。


申請漏れを防ぐには、提出直前に書類の有無だけを確認するのではなく、制度の特定、要件確認、申請、交付決定後の執行、変更手続、実績報告、書類保存までを一つの流れとして管理する必要があります。


まず理解したい申請書類の全体像

土地改良事業の補助金書類は、制度への適合性を示す資料、事業内容を示す資料、事業費を示す資料、申請主体の情報を示す資料、関係者との調整状況を示す資料などに整理できます。ただし、これは実務上の整理方法であり、正式な提出書類は適用される制度の要綱、要領、通知、交付決定条件に従って確定します。


制度への適合性を示す資料では、対象となる事業区分、申請できる主体、採択要件、補助対象となる施設や工種、事業規模、実施期間などを確認します。制度名や目的が似ていても対象範囲が異なることがあるため、名称だけで判断せず、条文や別表まで確認します。


事業内容を示す資料には、事業計画書、位置図、平面図、現況写真、施設諸元、工事内容、施工数量、工程などが含まれる場合があります。これらの資料は、どの施設にどのような課題があり、何を整備し、どのような効果を目指すのかを説明するために用いられます。


事業費を示す資料には、積算書、見積資料、収支予算書、財源内訳、年度別事業費などがあります。工事費のほか、調査費、設計費、事務費などが対象となるかは制度によって異なります。対象経費と対象外経費を混在させたまま申請すると、審査時の修正や補助対象額の見直しにつながる可能性があります。


申請主体に関する資料として、規約、役員名簿、組織図、事業実施体制、会計処理体制、過去の事業実績などを求められる場合があります。地方公共団体、土地改良区、その他の団体では、提出先や必要資料が異なることがあるため、申請主体の区分を最初に確定します。


関係者との調整状況を示す資料では、受益者との合意、施設管理者との協議、用地や水利に関する調整、地元説明の経過、完成後の管理方法などを整理します。必要となる合意や協議の範囲は事業ごとに異なるため、一般的な会議録だけで足りると判断せず、制度の要件と担当行政機関の案内を確認します。


国の土地改良事業関係補助金交付要綱では、交付申請書の提出先が補助事業者の区分に応じて定められ、提出期限は決定者等が別に通知する日までとされています。したがって、様式だけでなく、当年度の通知、提出先、提出方法、内部締切を一体で管理する必要があります。


ステップ1 対象制度と最新版資料を確定する

最初のステップは、今回の土地改良事業に適用する制度を特定し、参照する資料を最新版にそろえることです。ここが曖昧なまま書類作成を始めると、後から対象制度や様式が違うことが判明し、作り直しが発生するおそれがあります。


まず、事業の目的を具体化します。「水路を改修する」「農地を整備する」といった表現だけでは、候補制度を十分に絞れません。老朽化した施設の機能回復なのか、農地の集積や大区画化なのか、豪雨や地震への対策なのか、維持管理負担の軽減なのかを整理します。


次に、申請主体と事業の実施経路を確認します。国や地方公共団体が実施する事業なのか、市町村や土地改良区などが主体となる事業なのか、直接補助なのか間接補助なのかによって、提出先、申請経路、必要書類が異なります。間接補助の場合は、国の要綱だけでなく、直接補助事業者となる地方公共団体の交付規程や案内も確認します。


確認対象には、交付要綱、実施要綱、実施要領、公募要領、審査基準、様式、記載要領、事務連絡などがあります。資料を収集したら、文書名、最終改正日、適用年度、対象事業、入手元、確認日を記録します。同じ名称の過年度版が残っていることもあるため、ファイル名だけでなく本文の改正日を確認します。


公募型の補助事業では、公募ページに実施要綱、交付要綱、応募様式、提出方法、期限が掲載される例があります。公募期間や必要書類は案件ごとに設定されるため、一般的な締切を想定せず、対象年度の公募情報を起点として確認します。農林水産省の農業農村整備事業関係通知一覧でも、土地改良関係の複数の要綱や通知が区分して公表されています。([農林水産省][1])


最新版を確定した後は、今回使用する資料の管理表を作ります。文書名、改正日、適用年度、担当者、確認状況、保存場所を一つの台帳で管理すると、旧版の混入を防ぎやすくなります。


制度の解釈に迷う場合は、担当行政機関への事前相談を行います。補助対象経費、申請経路、着手の考え方、提出期限などは、資料だけでは判断しにくい場合があります。相談内容は口頭で終わらせず、相談日、相手方、質問、回答、前提条件を記録し、関係者間で共有します。


制度を特定した時点で、提出期限から逆算した作成工程も設定します。行政側の事前確認、関係者との協議、組織内決裁、押印や電子承認、ファイル変換などに要する時間を見込み、正式期限より前に内部締切を設けます。


ステップ2 申請主体と事業要件を照合する

二つ目のステップでは、申請主体、対象施設、対象地域、事業規模、実施期間などが制度の要件に合っているかを確認します。書類をすべてそろえても、要件を満たさなければ採択や交付の対象にならない可能性があるため、適格性の確認を先に行います。


申請主体については、団体の種類だけでなく、事業を適切に執行する体制を説明できるかを確認します。代表者の権限、意思決定の方法、技術担当、契約担当、会計担当、支払いの管理方法などを、規約や内部規程と整合させます。


団体名や代表者名が古いまま残ることもあります。申請書、規約、役員名簿、口座情報、委任状、印鑑関係書類などで名称や代表者が一致しているかを確認します。代表者交代や組織再編があった場合は、必要な変更手続が完了しているかも確認します。


対象施設については、所有者と管理者を明確にします。所有者と管理者が異なる場合は、誰が申請し、誰が工事を実施し、完成後に誰が維持管理を担うのかを整理します。施設台帳、管理規程、協定書、図面などと申請書の記載が一致していることも重要です。


対象地域や受益範囲については、位置図だけでなく、受益面積、受益者、農地の利用状況、施設との関係を確認します。図面上の区域と面積計算の対象が一致していなければ、事業効果や負担関係の説明が不明確になるおそれがあります。


事業規模や採択要件として、面積、事業費、施設規模、効果などの基準が設けられている場合があります。数値を満たしているかだけでなく、その数値の算出方法と根拠資料を確認し、申請書から追跡できる状態にします。


事業期間では、交付決定前の契約、発注、着手が補助対象に与える影響を確認します。土地改良事業関係の交付決定前着手に関する現行通知では、事業着手は原則として交付決定通知後とされ、公益上真にやむを得ない理由がある場合には、通知の別表に掲げる対象事業について、理由を記載した届出をあらかじめ提出する取扱いが示されています。届出の対象は通知に列挙された事業に限られ、交付決定までの損失等は事業実施主体の責任とされています。


したがって、交付決定前着手届を提出すれば、すべての事業や支出が補助対象になると考えてはいけません。設計委託、調査、資材発注、工事契約、現場施工など、どの行為が着手に当たるかは適用制度と個別条件を確認し、契約や発注の前に担当行政機関へ照会することが安全です。


ステップ3 申請書と添付資料の整合を確認する

三つ目のステップでは、申請書と添付資料の内容が一致しているかを確認します。書類がそろっていても、事業名、地区名、金額、面積、数量、日付が資料ごとに異なっていれば、修正を求められる可能性があります。


最初に確認したいのは、事業名と地区名です。正式名称、略称、工事名、施設名が混在すると、同じ事業を指しているのか分かりにくくなります。申請書、事業計画書、収支予算書、図面、積算書などで使用する名称を統一します。


次に、事業目的と工事内容のつながりを確認します。老朽化した用水路の機能回復を目的とするなら、現況の劣化状況、発生している支障、改修内容、期待する効果が一連の説明になるようにします。目的では長寿命化としながら、図面や積算では新設として整理されているなど、資料間で位置付けが異ならないようにします。


位置図、平面図、施設台帳、現況写真では、対象箇所が一致していることを確認します。図面の測点、施設番号、写真番号を関連付けると、審査時に対象位置を把握しやすくなります。


数量は、計画書、図面、数量計算書、積算書の間で照合します。水路延長、施工面積、掘削量、構造物の基数などが一致しているかを確認し、端数処理や単位の扱いも統一します。設計変更の途中で一部の資料だけを更新すると不一致が生じやすいため、変更対象となる資料を一覧化します。


事業費は、総事業費、補助対象事業費、補助申請額、自己負担額、他の財源の関係を確認します。収支予算書と積算書の合計だけでなく、対象外経費が除外されているか、年度別の金額が全体計画と一致しているか、消費税等の扱いが適用要綱に沿っているかも確認します。


日付の整合も重要です。申請日、事業開始予定日、契約予定日、工事完了予定日、支払予定日、実績報告予定日が、制度上の事業期間や会計年度と矛盾していないかを確認します。複数年度の事業では、全体期間と当該年度の実施期間を区別します。


添付漏れを防ぐには、交付要綱の様式だけでなく、実施要領、公募要領、様式の注記、提出案内まで確認します。「必要に応じて添付」とされる資料は、必要性を判断した担当者と判断根拠を記録し、提出直前に再確認できるようにします。


ステップ4 事業費と工程と契約手続を突合する

四つ目のステップでは、事業費、工程、契約手続を突き合わせます。補助金申請では、それぞれを別々の書類として完成させるだけでなく、同じ事業計画を異なる側面から説明する資料として整合させる必要があります。


事業費の確認では、積算の根拠を明確にします。数量、単価、工種、諸経費がどの資料から算出されたのかを追跡できる状態にします。見積りを使用する場合は、仕様、数量、条件、見積有効期限などを確認し、比較が必要なときは同じ条件で比較できるようにします。


補助対象経費と対象外経費の区分も重要です。一つの契約に両方が含まれる場合は、申請時、契約時、支払時、実績報告時にどのように区分するかを決めます。完了後に区分できないことが判明すると、支出の説明が難しくなるおそれがあります。


工程は、申請準備、交付申請、交付決定、契約、着手、施工、検査、支払い、実績報告までを時系列で整理します。工事工程だけでは補助金手続との関係が分からないため、契約予定日、支払予定日、変更判断の期限も含めます。


工期が短い事業では、交付決定後から完了までに必要な期間を確保できるかを確認します。現地調査、設計、入札または見積手続、契約、施工、完成検査、請求、支払い、実績報告に必要な日数を積み上げ、実行可能な工程にします。


契約手続では、申請主体に適用される規程と補助制度の条件を照合します。見積りの取得方法、入札方法、契約書の作成、検査、支払い、利益相反への対応などについて、組織の通常手続に加えて補助事業固有の条件がないかを確認します。


現行の土地改良事業関係補助金交付要綱では、地方公共団体以外の補助事業者が売買、請負その他の契約をする場合、一般の競争を原則とし、事業運営上、一般競争が困難または不適当な場合には指名競争または随意契約によることができる旨が定められています。また、入札等への参加者に対して、契約に係る指名停止等に関する申立書の提出を求める規定もあります。対象となる主体は、自らの契約規程と適用要綱を照合し、契約方式を選んだ根拠を記録します。


事業費や事業内容に変更が生じた場合の手続も事前に確認します。現行要綱では、補助対象経費の配分変更、事業内容の変更、中止または廃止について、軽微な変更を除き、あらかじめ承認を受ける仕組みが定められています。何が軽微な変更に当たるかは事業区分や変更内容によって異なるため、一般的な金額基準だけで判断しないことが重要です。


現場で変更が必要になったときは、施工担当者だけで進めず、技術面、費用面、契約面、補助金手続面から確認します。変更承認が必要か、申請前に施工してよいか、契約変更が必要かを整理してから現場へ反映します。


ステップ5 提出前審査と提出後管理を一体化する

五つ目のステップは、提出前の最終審査と提出後の管理を一体化することです。補助金申請は提出して終わりではなく、審査中の照会、交付決定後の変更、状況報告、実績報告、検査、書類保存まで続きます。


提出前審査は、可能であれば書類作成者以外の担当者が行います。作成者は不足する説明を頭の中で補って読みやすいため、初めて資料を見る人が事業の目的、対象箇所、工事内容、金額、工程を理解できるかという視点で確認します。


最終審査では、提出物一覧と実際のファイルを照合します。ファイル名だけで判断せず、内容が最新版であること、必要な署名、押印、電子承認などが完了していること、図面や写真が判読できることを確認します。


電子提出では、ファイル形式、容量、ファイル数、命名方法、送信方法を確認します。紙で提出する場合は、提出部数、正本と写しの区別、綴じ方、持参または郵送の条件を確認します。提出後は、送信記録、受付記録、発送記録などを保存します。


申請後に照会や修正依頼を受けた場合は、申請時の確定版を直接上書きせず、修正版として管理します。いつ、誰から、どのような指摘を受け、どの資料を修正したかを記録します。申請書、添付資料、回答書の対応関係が分かるようにすると、その後の変更手続や実績報告に利用しやすくなります。


交付決定後は、決定通知と申請内容を照合します。申請額がそのまま交付決定額になるとは限らないため、交付決定額、補助対象経費、条件、事業期間などを確認します。申請内容と異なる部分がある場合は、事業費や工程を見直し、関係者へ共有します。


実績報告の期限は、交付決定時点で管理表に登録します。現行の国の土地改良事業関係補助金交付要綱では、原則として、事業完了の日から一月を経過した日または翌年度の4月10日のいずれか早い日までとされ、地方公共団体に補助金の全額が概算払いされた場合は翌年度の6月10日とする例外があります。間接補助や地方公共団体独自の制度では別の期限が設定されることがあるため、実際の期限は適用要綱、交付決定通知、担当機関の案内で確定します。


申請時の確認表は、実績報告でも使える形にします。申請数量、契約数量、完成数量、申請額、交付決定額、契約額、支払額を比較できるようにすると、変更手続の見落としや実績報告時の不一致を発見しやすくなります。


申請漏れを招きやすい書類の典型例

土地改良事業の補助金申請では、主要な申請書や事業計画書だけでなく、金額、位置、権限、合意、施工実績を裏付ける資料の不足が問題になることがあります。


まず注意したいのが、事業費の根拠資料です。収支予算書に金額が記載されていても、積算書や見積資料との関係が明確でなければ、金額の算出過程を確認できません。数量の根拠、単価の根拠、対象経費と対象外経費の区分まで追跡できるようにします。


次に、対象位置を示す資料です。広域の位置図だけでは具体的な施工位置が分からないことがあります。対象地区、施設、工事範囲、受益範囲を段階的に把握できるようにし、図面間で施設番号や測点を統一します。


現況写真は、どの施設のどの部分を撮影したのか分かるようにします。撮影位置、撮影方向、施設番号、撮影日、写真番号を記録し、図面と対応させます。写真の加工や圧縮を行う場合は、原本も保存し、申請用データとの関係を明確にします。


組織関係の書類では、規約、役員名簿、代表者情報、口座名義、委任関係の不一致が生じやすくなります。毎年度流用する書類ほど、当年度の情報へ更新されているかを確認します。


関係者との協議記録も見落とされやすい資料です。事業実施への同意、施設利用者との調整、維持管理の役割分担などについて、会議を行った事実だけでなく、出席者、確認事項、決定事項、未決事項を記録します。


補助事業で取得し、または効用が増加した財産については、完了後も適切に管理し、処分制限期間中に処分しようとするときは事前承認が必要となる場合があります。現行要綱では、取得財産等の管理、処分制限、財産管理台帳などの整備が規定されているため、取得時から対象財産、取得価格、設置場所、管理責任者を整理します。


申請時には提出しない資料でも、実績報告、検査、監査などで確認される場合があります。契約書、見積書、入札記録、請求書、支払記録、検査記録、完成写真、出来形資料は、事業の進行と同時に整理します。


担当者任せにしない確認体制の作り方

申請漏れを防ぐには、経験豊富な担当者だけに依存せず、組織として確認できる体制を作る必要があります。異動、休職、退職、複数案件の集中などがあっても、確認が止まらない状態を目指します。


最初に、書類ごとの作成担当者と確認担当者を分けます。事業計画は技術担当、事業費は積算担当と会計担当、組織資料は総務担当など、情報を持つ部署が作成し、申請責任者が全体を統合します。


ただし、分担するだけでは資料間の不一致が起こります。事業名、地区名、事業期間、総事業費、補助対象事業費、補助申請額、主要数量など、複数資料で共通して使用する情報を基礎情報シートにまとめます。


変更が生じた場合は、基礎情報シートを更新してから各資料へ反映します。個別資料だけを先に修正すると、古い数値が別の書類に残るためです。修正履歴には、変更日、変更理由、影響資料、作成者、確認者、承認者を記録します。


確認会議では、書類を順番に読むだけでなく、制度要件、事業内容、事業費、工程、契約、実績報告という観点に分けて確認します。同じ資料でも、技術、契約、会計の担当者では確認すべき点が異なります。


提出前には、申請業務に直接関わっていない管理者などによる最終確認を行います。事業の背景を知らない人が読んでも、対象、必要性、工事内容、金額、工程を理解できる資料になっているかを確認します。


前年度資料をひな型として使用する場合は、参考資料と当年度資料を明確に分けます。過去の数値、日付、旧様式、旧代表者名が残っていないかを確認します。複製した時点で、年度、事業名、地区名、代表者名などを空欄に戻す運用も有効です。


行政機関との相談記録は、個人のメールや手帳だけに残さず、案件の共有場所へ保存します。担当者が交代しても、どのような前提で確認し、どの回答に基づいて申請したのかを追跡できる状態にします。


現場記録を申請と実績報告に生かす方法

土地改良事業の補助金書類では、現場の状況を客観的に示す記録が重要です。施設の老朽化、機能低下、災害リスク、施工範囲などを説明する場合、文章だけでは状況が伝わりにくいことがあります。


申請前の現地確認では、対象施設の位置、延長、幅、高さ、損傷箇所、周辺条件などを記録します。記録方法を統一しなければ、担当者によって写真の撮り方や測定箇所が変わり、後から比較しにくくなります。


写真は、施設の全景、問題箇所、周辺との位置関係が分かるように撮影します。近接写真だけでは場所が分からず、全景写真だけでは損傷の程度が分からないことがあります。位置図や平面図と写真番号を対応させると、申請資料として整理しやすくなります。


現地で確認した数量は、設計図や施設台帳と照合します。既存資料と現況が異なる場合は、差異の内容、確認方法、申請に用いる根拠を明確にします。差異を放置すると、施工段階で数量変更が必要になる可能性があります。


工事中は、施工前、施工中、完成後の記録を、可能な範囲で同じ位置や方向から残します。地下に埋まる部分や、完成後に確認できなくなる部分は、施工中の写真、測定記録、検査記録が特に重要です。


現場記録は、申請資料だけでなく、変更手続、実績報告、完成検査、施設管理にも利用できます。そのため、写真や測定データを申請担当者だけが保管せず、工事、会計、施設管理の担当者が必要な範囲で参照できる状態にします。


記録には、取得日、取得者、対象箇所、位置、工程、使用目的を付けます。ファイル名に日付だけを入れる方法では、記録が増えたときに検索しにくくなります。地区名、施設番号、工種、工程、写真番号などを組み合わせ、台帳から検索できるようにします。


土地改良事業の補助金書類を継続的に整える

土地改良事業の補助金管理は、申請時だけの作業ではありません。交付決定後の状況報告、変更手続、実績報告、補助金額の確定、取得財産の管理、帳簿や証拠書類の保存まで続きます。


現行の国の土地改良事業関係補助金交付要綱では、補助事業の収入と支出を他の経理と区分して記録し、証拠書類等を帳簿とともに、事業完了日の属する年度の翌年度から起算して5年間整備保管することが定められています。取得財産等に関する台帳や関係書類は、処分制限期間中の保存が必要です。また、作成、整備、保管が可能なものは電磁的記録によることができるとされています。


このため、申請時から案件ごとの保存場所とファイル構成を決めます。申請、交付決定、契約、施工記録、支払、変更、実績報告、財産管理に区分し、作業中、提出済み、確定版を混同しないようにします。


電子ファイルだけでなく、紙の原本や原本性の確認が必要な書類もあります。電磁的記録による保存が可能とされていても、すべての紙原本を廃棄できるとは限りません。適用制度、法令、組織の文書管理規程、監査上の要件を確認します。


現行要綱では、交付申請、計画変更、状況報告、実績報告などを農林水産省共通申請サービスで行える仕組みが定められていますが、要綱に基づき添付すべき書面の一部または全部を書面で提出することを妨げない扱いも示されています。実際の提出方法は対象制度の案内と担当機関の指示で確認します。


電子申請では、入力画面に登録した情報と添付資料の整合を確認します。入力欄の金額と収支予算書の金額が異なる、添付ファイルが旧版のままになっている、送信後に受付状況を確認していないといった不備を防ぎます。


事業完了後は、照会や修正の内容を振り返ります。どの書類で不備が生じたか、なぜ確認できなかったか、次回の確認表へ何を追加するかを整理します。毎年度同じ確認表を使い続けるのではなく、実際の指摘や制度改正を反映して更新します。


まとめ

土地改良事業の補助金申請漏れを防ぐには、提出直前に書類の枚数だけを確認するのではなく、制度の特定から実績報告、書類保存までを一つの業務として管理することが重要です。


最初に対象制度と最新版の資料を確定し、次に申請主体や事業内容が要件に合うかを確認します。そのうえで、申請書と添付資料の名称、数量、金額、日付を照合し、事業費、工程、契約手続の整合を取ります。最後に、作成者以外による提出前審査を行い、提出後の照会、変更、実績報告まで追跡できる管理体制を整えます。


土地改良事業では、図面、写真、測定結果、積算、契約、支払いなど、技術資料と会計資料が密接に関係します。申請担当者だけで書類を抱え込まず、技術、契約、会計、工事、施設管理の各担当者が同じ基礎情報を共有することが大切です。


補助制度の要件、様式、期限は、年度、事業、申請主体、補助経路によって変わる可能性があります。過去資料をそのまま流用せず、対象年度の交付要綱、実施要綱、実施要領、公募要領、通知、交付決定条件を確認してから作成します。


申請前後の現況を正確に残すことは、事業の必要性の説明、施工数量の確認、変更手続、実績報告、完成後の施設管理に役立ちます。位置情報とひも付けた測量、写真、点群などの現場記録を作成する手段の一つとして、LRTK Phoneの活用を検討できます。ただし、LRTK Phoneは補助制度への適合性判断、交付申請、契約、会計処理、証拠書類の保存を代替するものではありません。利用する場合も、適用要綱と担当行政機関の指示に沿って申請書類を整えることが必要です。


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