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GeoJSONをMapboxで表示する前に確認したい6項目

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万能の測量機LRTKの説明

著者: LRTKチーム

GeoJSONは、点・線・面などの位置情報と、名称や種別などの属性情報をまとめて扱えるデータ形式です。現地調査の結果、境界線、道路や河川の形状、設備の位置、施工範囲、点検箇所などをWeb地図上で共有したい場面では、GeoJSONを用意してMapboxに読み込ませることで、場所と情報を同じ画面で確認しやすくなります。


一方で、GeoJSONファイルを用意しただけでは、必ず意図どおりに表示されるとは限りません。JSONとしての構造、座標の順番、座標参照系、点・線・面の形状ルール、属性名、データ量、Mapbox側のsourceとlayerの設定が合っていないと、地図の外に飛ぶ、何も表示されない、面が塗られない、色分けやラベルが効かないといった問題が起きやすくなります。


この記事では、「geojson 使い方」を調べている実務担当者に向けて、GeoJSONをMapboxで表示する前に確認したい6項目を、現場データの準備から表示設定、運用確認までの流れに沿って解説します。


目次

GeoJSONの基本構造が崩れていないか確認する

座標の順番と座標系を確認する

点・線・面の形状ルールを確認する

属性情報の名前と中身を確認する

データ量と表示速度を確認する

Mapbox側の表示設定と運用方法まで見据えて確認する

まとめ


GeoJSONの基本構造が崩れていないか確認する

GeoJSONをMapboxで表示する前に、最初に確認したいのはデータ全体の構造です。GeoJSONはJSONをもとにした形式なので、人が読めるテキストであっても、括弧の閉じ忘れ、カンマの不足、不要な末尾カンマ、引用符の欠落などがあると、読み込みに失敗することがあります。地図に何も出ないと、座標やMapbox側の設定を疑いたくなりますが、その前にGeoJSONとして正しく解釈できるかを確認することが大切です。


一般的なGeoJSONでは、複数の地物をまとめるためにFeatureCollectionを使い、その中にFeatureを並べます。それぞれのFeatureには、形状を示すgeometryと、名称や分類などを入れるpropertiesを持たせます。geometryにはPoint、LineString、Polygon、MultiPoint、MultiLineString、MultiPolygonなどの種類が入り、propertiesには管理番号、種別、点検結果、施工区分、備考などの属性情報が入ります。この基本構造が崩れていると、Mapboxに読み込ませる前の段階でつまずきやすくなります。


実務でよくあるのは、表計算ソフトや変換ツールから出力したGeoJSONを、後から手作業で少し修正したときに構造が崩れるケースです。属性名を修正したつもりで引用符を消してしまう、最後の項目の後ろに余分なカンマを残してしまう、日本語の文字化けに気づかないまま保存してしまうといったことがあります。小さなデータなら目視でも確認できますが、数百件、数千件のFeatureがある場合は、JSONバリデーションやGeoJSON対応の確認ツールを使い、構文として読める状態かを確認した方が安全です。


Featureごとにgeometryが存在するかも確認しておきたい点です。GeoJSONでは、位置が未確定のFeatureをgeometryがnullの状態で扱うこともありますが、Mapboxで地図上に表示したい地物としては、表示に必要な座標が入っていなければ画面には出ません。全体は読み込めているのに一部だけ表示されない場合は、個別Featureのgeometryが空になっていないか、coordinatesの配列が空になっていないか、geometryのtypeとcoordinatesの階層が合っているかを確認します。


拡張子だけで判断しないことも重要です。ファイル名が.geojsonや.jsonになっていても、中身がGeoJSONのルールに沿っていなければ表示できません。逆に、拡張子が別の名前になっていても、読み込み側が対応しており、中身が正しいGeoJSONであれば利用できる場合があります。実務では、ファイル名よりも、type、features、geometry、properties、coordinatesの構造が正しく入っているかを見ることが基本です。


日本語の属性を含む場合は、文字コードや変換時の文字化けにも注意します。地図上の位置は表示されているのに、名称や備考が読めない場合、属性名や属性値の扱いに問題がある可能性があります。特に、複数の担当者が別々の環境で作成したデータを統合する場合、同じように見える項目でも全角半角や表記が混在することがあります。後から色分けやラベル表示に使う属性ほど、作成段階から文字化けや表記ゆれを減らしておく必要があります。


元データの件数と、変換後のFeature数も照合しておきます。表の空欄行までFeature化されている、変換時に一部の行が落ちている、同じ地物が重複しているといった問題は、地図に出しただけでは気づきにくいことがあります。表示できたかどうかだけでなく、表示対象の件数が元データと合っているかを確認することで、初歩的なミスを早い段階で見つけやすくなります。


座標の順番と座標系を確認する

GeoJSONをMapboxで表示するときに、特に多いトラブルが座標の順番と座標系の誤りです。点が海上や海外に飛ぶ、何も表示されない、現地と微妙にずれるといった問題は、座標に関する確認不足から起きることがあります。GeoJSONの座標は、原則として経度、緯度の順で記述します。日本語の業務では「緯度・経度」の順に話すことが多いため、表の列順をそのまま使うと、GeoJSONとしては読めても地理的には誤った場所に表示されることがあります。


たとえば、現地で取得した座標を表に整理するとき、列名を「緯度」「経度」の順に並べている場合があります。その表を変換するときに、Mapboxで使うGeoJSONのcoordinatesへ緯度、経度の順のまま入れてしまうと、構文エラーにはならなくても、地図上では意図しない位置になります。構文チェックでは正しいと判定されることもあるため、座標値の範囲を見て、日本国内の経度と緯度として自然かを確認することが大切です。


座標系の確認も欠かせません。MapboxでGeoJSONを扱う場合は、通常、WGS 84の経度・緯度を10進度で用意する前提で考えます。一方、測量、設計、施工管理の実務では、平面直角座標系やローカル座標、図面上の座標で管理されているデータもあります。メートル単位のX座標、Y座標をそのまま経度・緯度としてGeoJSONに入れると、Mapbox上では正しい場所に出ません。元データがどの座標参照系で作られているのかを確認し、必要に応じて経度・緯度へ変換してから使います。


XとYの扱いにも注意が必要です。測量や図面の文脈では、X座標とY座標の意味が、地図表示でいう経度・緯度の感覚と一致しないことがあります。元データの列名がX、Yだけだと、それが経度・緯度なのか、平面直角座標なのか、CAD図面上のローカル座標なのか判断できません。データを受け取った段階で、座標の単位、座標参照系、測地系、原点、変換履歴を確認しておくことが重要です。


高さ情報を含む場合も、表示目的を分けて考えます。GeoJSONでは、経度、緯度に続く3つ目の値として高さに相当する値を持たせることがあります。ただし、Mapboxで平面地図として表示する場合、その高さが自動的に立体表現へ反映されるとは限りません。高さを属性として管理したいのか、3D表現に使いたいのか、単に現場記録として残したいのかを整理し、表示側の設定や利用する機能に合わせて扱う必要があります。


位置ずれを防ぐには、代表点での確認が有効です。全件を一度に確認する前に、現場の入口、交差点、境界の角、既知の基準点など、位置が分かりやすい点を数点選び、Mapbox上で正しい場所に出るかを確認します。代表点が大きくずれている場合は、座標の順番、座標参照系、変換式、桁落ち、符号の誤りなどを先に見直します。代表点が合っていない状態でスタイル調整を進めると、後から全データの修正が必要になりやすくなります。


小数点以下の桁数も確認します。経度・緯度を丸めすぎると、設備位置、撮影位置、境界付近の記録などで必要な位置精度を満たせない場合があります。一方で、桁数が多いからといって、元の測位精度が高いとは限りません。表示上の細かさと、取得方法としての精度は分けて考える必要があります。現場説明や報告に使う場合は、座標値の見た目だけでなく、元データの取得方法と精度も合わせて管理しておくと誤解を防ぎやすくなります。


GeoJSONの使い方では、座標の順番、座標参照系、桁数、変換履歴をセットで確認することが基本です。Mapbox上に表示できたとしても、業務上正しい位置に表示されているとは限りません。表示前の座標確認を丁寧に行うことで、現地確認や関係者説明での手戻りを減らしやすくなります。


点・線・面の形状ルールを確認する

GeoJSONでは、点、線、面などの形状をgeometryとして扱います。点は設備位置、撮影位置、調査地点に向いています。線は道路中心線、配管ルート、水路、境界線、移動経路などに使えます。面は施工範囲、調査区域、敷地、危険区域、管理範囲などを表すときに使います。それぞれの形状には座標配列の階層や閉じ方のルールがあり、用途に合わない形状や不完全な形状を使うと、Mapbox上で意図どおりに表示できないことがあります。


点データの場合は、1組の座標で1つのPointを表します。ただし、点の数が多い場合や同じ場所に複数の点が重なる場合は、縮小表示で見えにくくなることがあります。現場写真の撮影位置や点検箇所を点で表示するとき、同じ構造物の周辺に多数の記録が集まると、一つの点に見えることがあります。表示前には、点の重複、近接状況、分類用の属性を確認し、必要に応じてクラスタリングや絞り込みを使えるようにしておくと扱いやすくなります。


線データでは、座標の並び順が重要です。LineStringは複数の座標を順番につないで表示するため、座標の順序が入れ替わると、線が折り返したり、想定しない方向へ伸びたりします。道路や水路のように連続した形状を扱う場合、途中点が抜けると離れた地点同士が直線で結ばれ、実際の形状と大きく異なる表示になることがあります。地図上で線が不自然に交差する場合や、長い線が突然離れた場所へ飛ぶ場合は、座標順や途中点の欠落を確認します。


面データでは、外周を構成する座標列が閉じているかを確認します。Polygonの外周は、最初の座標と最後の座標を同じ値にして閉じる必要があります。また、線形リングとして成立するには、最低限の座標数も必要です。施工範囲や敷地境界を面で表す場合、最後の点を閉じ忘れていると、面として解釈できなかったり、塗りつぶしが意図どおりにならなかったりすることがあります。


面に穴を持たせる場合は、外側の輪郭と内側の穴の扱いを分けます。たとえば、管理区域の中に対象外区域がある、敷地の中に除外範囲がある、水域や構造物をくり抜いて表現したいといったケースでは、Polygonの中に外周と内周を分けて入れる必要があります。外周と内周の順番やリング方向が乱れていると、表示ライブラリによっては塗りつぶしが期待どおりにならないことがあります。表示前には、外周、穴、閉じ方、リング方向を確認しておくと安全です。


複数の点、線、面を一つの地物として扱う場合は、MultiPoint、MultiLineString、MultiPolygonの階層に注意します。離れた複数の施工範囲を一つの属性で管理したい場合、単独のPolygonではなくMultiPolygonとして表現することがあります。見た目は似ていても、coordinatesの階層が異なるため、変換時や表示時に崩れることがあります。複数形状を一つのFeatureにまとめるべきか、個別Featureとして分けるべきかは、表示だけでなく、検索、選択、集計、更新のしやすさも考えて決めます。


属性上の意味とgeometryの種類が合っているかも確認します。属性では「調査区域」となっているのにgeometryがPointになっている、属性では「ルート」となっているのにPolygonになっていると、地図上では表示できても実務上の解釈がずれます。点で表すもの、線で表すもの、面で表すものの基準を決め、同じ種類の情報は同じ形状でそろえることが重要です。


Mapbox側では、形状に合ったlayerの種類を選ぶことも必要です。点を円で表示するならcircle、線を表示するならline、面を塗るならfillのように、GeoJSONのgeometryと表示方法を対応させます。sourceにGeoJSONを読み込ませただけでは地図上に見えず、どのlayerでどのように描画するかを指定して初めて表示されます。GeoJSON自体の形状ルールと、Mapbox側のlayer設定を合わせて確認することで、表示できない原因を切り分けやすくなります。


属性情報の名前と中身を確認する

GeoJSONの使い方で、座標と同じくらい重要なのが属性情報です。Mapbox上に点や線や面を表示するだけであれば、geometryが正しければ一定の結果は得られます。しかし実務では、単に場所を見るだけでなく、その場所が何を意味するのか、どの工区なのか、進捗はどうか、点検結果はどうか、写真や記録とどう紐づくのかを知りたい場面が多くあります。その役割を担うのがpropertiesに入る属性情報です。


属性名は、後から見ても意味が分かる名前にしておくことが大切です。name、type、statusのような短い名前は扱いやすい一方で、複数の業務データを統合すると意味が曖昧になることがあります。現場名、管理番号、工区、種別、確認日、進捗、備考など、業務で使う項目を整理し、どの項目を地図表示に使うのか、どの項目を検索や絞り込みに使うのかを決めておくと、後工程で迷いにくくなります。


Mapboxで色分け、ラベル、フィルター、ポップアップに属性を使う場合は、属性名の一致が特に重要です。propertiesの中では「status」と書いているのに、表示設定側で「状態」や「Status」を参照していると、期待した表示になりません。全角半角、大文字小文字、余分な空白、表記ゆれも原因になります。Mapboxで参照する属性名は、データ作成時点で固定し、途中でむやみに変更しないようにします。


属性値の表記ゆれも、表示結果に影響します。たとえば、同じ状態を表すのに「未確認」「未確認です」「未」「未了」などが混在していると、状態別の色分けや絞り込みが正しく機能しません。施工中、完了、要確認、対象外などの分類を使う場合は、あらかじめ選択肢を決めておき、自由入力によるばらつきを減らします。地図表示では属性値ごとに色や線種を変えることが多いため、表記ゆれは見た目の不統一につながります。


数値として扱いたい属性は、文字列になっていないか確認します。延長、面積、標高、点検回数、優先度、進捗率などを数値として分類したい場合、値が文字列として入っていると、大小比較や段階表示が思ったようにできないことがあります。単位を含めて「10m」のように入力していると、人間には分かりやすい一方で、数値処理には使いにくくなる場合があります。単位は項目名や別の属性で管理し、値そのものは数値として入れるなど、表示と処理の両方を考えた設計が必要です。


日付の形式も確認しておきたい項目です。点検日、撮影日、施工日、更新日などを属性に入れる場合、日付の書き方が混在すると、並べ替えや期間抽出が難しくなります。年月日の区切り方、時刻を含めるかどうか、現地時間として扱うかどうかを決めておくと、後で履歴管理をしやすくなります。複数日にわたる現地調査や定期点検では、日付属性の整理が不十分だと、どの時点の情報なのか分かりにくくなります。


属性情報には、共有してよい情報と共有しない方がよい情報があります。個人名、連絡先、内部メモ、契約に関わる情報、公開範囲が限られる情報などが含まれていないかを確認します。GeoJSONはテキスト形式のため、地図画面に表示していない属性でも、ファイル内には残っていることがあります。画面上に見えていないから安全とは判断できません。共有用のGeoJSONを作る場合は、必要な属性だけを残し、不要な情報を削除した表示用データを別に作ると安心です。


ラベルに使う属性も整理しておきます。地図上に名称を出したい場合、どの属性をラベルに使うのかを決める必要があります。名称が長すぎると地図が読みにくくなり、短すぎると内容が分かりません。現場名、管理番号、写真番号など、地図上で視認するための項目と、詳細確認のための項目を分けて考えると、表示が整理されます。ラベルに使う項目は、空欄がないか、重複が多すぎないか、関係者が見て理解できる表記になっているかを確認します。


属性情報は、地図表示後の活用範囲を左右します。最初は位置を表示するだけのつもりでも、後から進捗管理、点検管理、写真管理、報告書作成に使いたくなることがあります。そのときに属性が整理されていないと、再入力や再変換が必要になります。GeoJSONを作る段階で、将来どのように検索、分類、色分け、集計、共有するかを想定しておくと、単なる表示用データではなく、業務で使える位置情報データとして活用しやすくなります。


データ量と表示速度を確認する

GeoJSONは扱いやすい形式ですが、データ量が大きくなるとMapboxでの表示速度に影響します。点の数が多い、線や面の頂点が細かい、属性情報が多い、不要な項目が残っていると、読み込みに時間がかかったり、拡大縮小や地物選択が重くなったりすることがあります。事務所の高性能な端末では問題なくても、現場で使う端末や通信環境では動作が遅くなることもあるため、表示前にデータ量と利用環境のバランスを確認します。


まず確認したいのはファイルサイズです。GeoJSONはテキスト形式のため、同じ地物数でも属性が多いほどファイルが大きくなります。表示に使わない属性、内部管理だけに必要な属性、空欄が多い属性が大量に含まれていると、読み込み速度や転送量に影響します。共有用や表示用のデータでは、必要な項目を絞り込むだけでも扱いやすくなります。元データをすべて入れるのではなく、用途に合わせて軽量化したデータを用意することが重要です。


線や面の頂点数も表示速度に関係します。境界線や道路形状を細かく取得したデータでは、多くの頂点が含まれることがあります。精密な形状が必要な場面もありますが、広域の地図で概要を示すだけなら、細かすぎる頂点は表示負荷を増やす原因になります。用途に応じて形状を簡略化し、見た目や業務上の判断に大きな影響が出ない範囲で頂点数を減らすと、表示が軽くなる場合があります。ただし、境界や管理範囲など正確性が重要なデータでは、安易な簡略化で意味が変わらないよう注意します。


Mapboxでの表示では、source数、layer数、地物の頂点数が増えるほど描画や更新の負荷が高くなりやすい点も意識します。小規模から中規模のGeoJSONであれば扱いやすい一方、大量の地物や複雑な面データを常時表示する場合は、GeoJSONのまま読み込むより、用途に応じてデータを分ける、表示縮尺を制限する、クラスタリングを使う、必要に応じてベクトルタイル化を検討する方が適することがあります。


データを一つの大きなGeoJSONにまとめるか、用途別に分けるかも検討します。すべての点検箇所、施工範囲、写真位置、設備情報を一つのファイルに入れると管理は単純に見えますが、表示時には重くなることがあります。閲覧目的が異なるデータは、工区別、日付別、種別別、表示縮尺別などに分けておくと、必要な情報だけを読み込めます。全体管理用のデータと現場確認用のデータを分けるだけでも、操作性が改善する場合があります。


表示縮尺ごとの見え方も確認します。広域表示では全体の分布が分かれば十分な場合が多く、細かい形状やすべてのラベルは不要です。一方、拡大表示では個別の地物や属性を確認したくなります。最初から全てを同じ見せ方で表示しようとすると、画面が見づらくなり、動作も重くなります。縮尺に応じて表示する情報を変える、ラベルを出す範囲を限定する、詳細なデータは拡大時だけ表示するなど、利用場面に合わせた調整が有効です。


現場利用では通信環境も考慮します。屋外、山間部、地下構造物周辺、河川や道路の工事現場などでは、常に安定した通信が使えるとは限りません。ファイルサイズが大きいGeoJSONをその場で読み込む運用にしていると、必要なときに表示できない可能性があります。事前に表示確認を済ませ、必要な範囲のデータを準備しておくことが大切です。現場で使う可能性がある場合は、事務所の通信環境だけでなく、実際に近い端末や回線条件でも読み込み速度を確認します。


軽量化するときは、必要な情報まで削りすぎないようにします。ファイルを小さくするために属性を消しすぎると、地図上では表示できても、なぜその場所が重要なのか分からなくなることがあります。形状を簡略化しすぎると、境界や範囲の解釈が変わることもあります。報告用、確認用、共有用、保管用など、用途ごとに必要な精度と情報量を決めておくと、表示速度と実務性を両立しやすくなります。


Mapbox側の表示設定と運用方法まで見据えて確認する

GeoJSONが正しく作られていても、Mapbox側の設定が合っていなければ地図上には表示されません。Mapboxでは、表示したいデータをsourceとして登録し、そのsourceをどのlayerでどう描画するかを指定します。GeoJSONを読み込ませただけで自動的に見えるわけではなく、点ならcircleやsymbol、線ならline、面ならfillなど、目的に合ったlayerを設定する必要があります。


sourceの指定では、GeoJSONを直接オブジェクトとして渡すのか、URLから読み込むのかを確認します。URLから読み込む場合は、ファイルにアクセスできるか、更新時に古いキャッシュが残っていないか、公開範囲に問題がないかを確認します。社内や関係者だけで使うデータを外部からアクセスできる場所に置く場合は、属性情報の中身も含めて共有範囲を見直す必要があります。地図に表示する情報と、ファイル内に含まれる情報は分けて考えます。


layer設定では、source id、layer id、type、paint、layout、filter、minzoom、maxzoomなどが意図どおりになっているかを確認します。source idを間違えている、layerのtypeがgeometryに合っていない、filter条件が厳しすぎる、塗りや線の透明度が低すぎる、背景地図と色が近すぎるといった理由で、データが存在していても見えないことがあります。表示されない場合は、GeoJSONだけでなく、layerの条件を一つずつ切り分けます。


属性を使った色分けやラベル表示を行う場合は、propertiesの値とMapbox側の式が合っているかを確認します。たとえば、statusが「完了」の地物だけを緑にしたい場合、properties側の値が本当に「完了」で統一されているか、表示式が正しい属性名を参照しているかを見ます。数値の大小で色を変える場合は、属性値が数値として入っているかも重要です。スタイルが効かないときは、属性名、属性値、データ型、filter条件を合わせて確認します。


表示順序も確認しておきたい点です。Mapboxでは、layerの順番によって、面が線や点を隠してしまうことがあります。広い施工範囲のfillを上に重ねると、下にある点検箇所や写真位置が見えにくくなる場合があります。面、線、点、ラベルの順番を調整し、必要に応じて透明度や線幅、ラベル表示範囲を変えると、複数種類のGeoJSONを重ねても読み取りやすくなります。


背景地図との相性も重要です。道路や河川、建物、等高線などの背景情報が細かい地図では、GeoJSONの線や面の色が背景に埋もれることがあります。逆に、背景が薄すぎると現地の目印が分かりにくくなる場合があります。現場で使う場合は、表示したい地物だけでなく、背景地図、ズームレベル、ラベル量、画面サイズのバランスを見て調整します。


現地確認で使う場合は、地図上の表示と現地の目印が対応しているかを確認します。現地では、住所や座標だけでなく、道路、河川、構造物、出入口、看板、管理番号、測点、工区名などを手がかりに場所を判断します。GeoJSONの属性に現地で使う呼び名が入っていないと、地図上の地物と現地の対象を結びつけるのに時間がかかります。現場用のデータには、図面上の正式名称だけでなく、現地で通じる管理番号や区分を入れておくと確認作業がしやすくなります。


更新運用も決めておきます。GeoJSONは一度作って終わりではなく、点検結果が変わる、施工範囲が変更される、写真が追加される、完了箇所が増えるなど、実務では情報が変化します。誰が更新するのか、いつ更新するのか、元データと表示用データのどちらを正とするのかを決めておかないと、古い情報を見て判断してしまう恐れがあります。作成日、更新日、対象範囲、版数をファイル名や属性で分かるようにしておくと、誤利用を防ぎやすくなります。


Mapboxでの表示確認は、作成者の端末だけで終わらせないことが大切です。実際に使う担当者の端末やブラウザで、拡大縮小、移動、地物選択、ポップアップ表示、ラベルの読みやすさを確認します。現場で使う場合は、画面の明るさ、通信状況、片手での操作、地図を開くまでの手順も確認対象になります。GeoJSONをMapboxに表示する作業は、単なる変換ではなく、関係者が現場情報を同じ意味で使えるようにするための準備です。


まとめ

GeoJSONをMapboxで表示する前には、構造、座標、形状、属性、データ量、Mapbox側の表示設定と運用方法の6項目を確認することが大切です。JSONとして正しく読めるか、座標が経度・緯度の順で適切な座標参照系になっているか、点・線・面の形状ルールが守られているか、propertiesの属性名と値が整理されているか、表示速度に無理がないか、sourceとlayerの設定が合っているかを順番に確認すれば、表示後のトラブルを減らしやすくなります。


「geojson 使い方」を調べている実務担当者にとって、GeoJSONは単なる地図表示用のファイルではなく、現場情報を整理し、共有し、判断につなげるためのデータ形式です。地図上に表示できるだけでは十分ではありません。どの場所に、何があり、どのような状態で、誰が見ても同じ意味で理解できるかが重要です。そのためには、作成時点でのルールづくりと、表示前の確認が欠かせません。


特に現場写真、点検箇所、施工範囲、設備位置などを扱う場合は、座標の正確さと属性の分かりやすさが業務効率に影響します。地図上で場所を探す時間を減らし、現地確認や報告作成を進めやすくするには、最初から表示と運用を見据えたデータづくりを行うことが重要です。GeoJSONをMapboxで活用すれば、図面や表だけでは把握しにくい位置関係を地図上で共有しやすくなりますが、その効果を引き出すには、今回紹介した確認項目を地道に押さえる必要があります。


現場で取得した位置情報を後から地図上で確認したり、写真や点検記録と結びつけたりしたい場合は、取得段階から座標、属性、更新日、共有範囲を整理しておくと後工程が楽になります。Mapboxでの見え方だけでなく、元データの精度、共有する属性、更新ルールまで含めて確認することで、GeoJSONを実務で使いやすい位置情報データとして運用しやすくなります。


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