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88条申請で休日を挟む場合の期限計算|14日前の数え方

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著者: LRTKチーム

88条申請の期限で迷いやすいのが、「14日前まで」と「休日を挟む場合」の扱いです。現場の工程表では土日祝日や会社休業日が入ることが多く、対象作業の開始日から単純に2週間前を見ればよいのか、営業日で数えるのか、提出日が休日に当たる場合にどう前倒しすべきかで判断が分かれます。88条申請は、実務上は「申請」と呼ばれることが多いものの、法令上は労働安全衛生法第88条に基づく計画の届出です。同条では、一定の機械等の設置や一定の建設工事などについて、工事または仕事の開始前に30日前または14日前までの届出が定められています。([厚生労働省][1])


この記事では、88条申請で休日を挟む場合の期限計算を、実務担当者がそのまま工程管理に使えるように整理します。結論からいえば、14日前は原則として土日祝日を除いた営業日ではなく、カレンダー上の日数で考えます。そのうえで、14日前に当たる日が提出できない休日であれば、次の平日ではなく前の提出可能日へ前倒しするのが安全です。


目次

88条申請における14日前の意味

休日を挟む期限計算は暦日で考える

14日前の数え方を具体例で確認する

提出期限が休日に当たる場合の考え方

起算点になる仕事の開始の日をどう決めるか

30日前の届出と混同しやすいポイント

遅れそうな場合に確認すべきこと

休日を見込んだ社内スケジュールの作り方

電子申請や窓口提出で注意したい時間差

添付資料の不足が期限遅れを招く理由

期限管理を現場で定着させる方法

まとめ:14日前は休日込みで早めに押さえる


88条申請における14日前の意味

88条申請でいう14日前とは、対象となる仕事を開始する日の14日前までに、必要な計画届を提出するという意味です。ここで重要なのは、88条申請が単なる社内書類ではなく、労働災害を防止するために事前に計画内容を届け出る手続きであるという点です。建設現場では、着工前にさまざまな安全書類を整えるため、88条申請もその一つとして扱われがちですが、対象工事や対象設備に該当する場合には、工程に直結する法定手続きとして期限管理する必要があります。


「14日前まで」という言葉は、現場の会話では「2週間前まで」と言い換えられることがあります。ただし、2週間前という表現だけで判断すると、休日や大型連休を挟むときに提出可能日を見誤りやすくなります。法令上の期限は、会社の営業日や現場の稼働日を基準にしているわけではありません。したがって、土曜、日曜、祝日、年末年始、会社独自の休業日が間に入っても、まずは暦日として14日前の日付を確定させることが出発点になります。


また、88条申請は「許可が下りるまで着工できない」という性質で語られることがありますが、正確には計画の届出です。もちろん、届出内容に法令違反があると認められる場合には、仕事の開始差止めや計画変更の命令につながる可能性があります。そのため、形式的に出せばよいというものではなく、提出期限に間に合わせることと、内容の整合性を確保することを同時に考える必要があります。


実務担当者が押さえるべきポイントは、「14日前」は最終提出可能日を示すだけで、社内準備の開始日を示すものではないということです。88条申請には、工事概要、作業方法、安全対策、図面、工程、使用設備、関係者情報など、現場ごとに確認すべき資料が伴います。対象工事かどうかの判定から資料の取りまとめまでを考えると、14日前の直前に着手するのでは遅いケースが多くなります。


休日を挟む期限計算は暦日で考える

88条申請で休日を挟む場合、最初に誤解しやすいのが「14日前」を14営業日前と読んでしまうことです。営業日で数えるルールであれば、土日祝日を飛ばして数えることになりますが、88条申請の14日前は、通常、カレンダー上の日数で逆算して考えます。つまり、途中に土日祝日が入っていても、その日は日数に含めます。


たとえば、対象作業の開始日が月曜日であれば、2週間前の月曜日が14日前に当たります。その間には土日が2回入りますが、それらを除外して10営業日前のように数え直すわけではありません。ここを誤ると、逆に提出期限を過度に早く見積もる場合もありますが、実務上さらに問題になりやすいのは、祝日や連休を挟んだ結果、実際に提出できる日が足りなくなるケースです。


暦日で14日前を確認した後は、その日が提出可能日かどうかを確認します。労働基準監督署の窓口に提出する場合、閉庁日には窓口での提出ができません。郵送や電子申請を使う場合でも、到達時点、送信時点、形式的な不備の有無、添付資料の容量や形式、システム利用時間などを考慮する必要があります。行政手続法上も、届出は形式上の要件に適合したものが提出先に到達したときに手続上の義務が履行されたものと整理されています。([e-Gov 法令検索][2])


したがって、「休日を挟むかどうか」は、14日の数え方そのものよりも、提出できる実日数を減らす要因として捉えると理解しやすくなります。14日前の期限は暦日で決め、提出作業は休日を避けて前倒しする。この二段階で管理すると、現場工程と手続期限のズレを防ぎやすくなります。


特に注意したいのは、現場が稼働している休日と、提出先が対応していない休日が一致しないことです。建設現場では土曜日に作業することも珍しくありませんが、行政窓口は閉庁していることが一般的です。現場の感覚で「土曜日も動いているから大丈夫」と考えると、届出の実務では間に合わないことがあります。期限計算では、現場の稼働日ではなく、届出が有効に行える日を確認することが必要です。


14日前の数え方を具体例で確認する

14日前の数え方は、対象作業の開始日を含めずに、前日を1日前として逆算すると整理しやすくなります。開始日当日は0日目と考え、開始日の前日が1日前、そのさらに前日が2日前です。このように数えていき、14日前に当たる日が届出の期限になります。


たとえば、対象作業の開始日が6月15日だとします。この場合、6月14日が1日前、6月13日が2日前、同じように戻っていくと6月1日が14日前になります。したがって、6月15日に対象作業を開始するのであれば、6月1日までに届出ができている状態を目安にします。ここでいう「できている」とは、単に社内で書類を作り終えたという意味ではなく、提出先に対して必要な届出を行える状態になっていることを意味します。


別の例として、作業開始日が8月20日であれば、8月19日を1日前として数え、8月6日が14日前になります。8月6日が平日で、資料もそろっており、提出先に到達させられるのであれば、期限計算上はその日までが一つの基準になります。しかし、8月6日が休日であったり、会社の夏季休業に当たったり、担当者が不在であったりする場合には、8月6日を待つのではなく、その前の提出可能日までに完了させる必要があります。


ここで「翌営業日に出せばよいのではないか」と考える担当者もいます。しかし、14日前という期限は、仕事の開始日から見て必要な事前期間を確保するためのものです。14日前に当たる日が休日だからといって、その後の平日に提出すると、開始日から見た日数は13日前や12日前になってしまう可能性があります。安全側で考えるなら、期限日が休日に当たる場合は後ろ倒しではなく前倒しです。


実務では、カレンダー上で14日前の日付を出したら、そこに印を付けるだけで終わらせないことが大切です。その日付の前後に祝日がないか、提出先の閉庁日がないか、社内決裁者の不在がないか、元請や協力会社からの資料提出期限が守られるかを確認します。88条申請の期限遅れは、計算ミスだけで起こるのではなく、期限日を認識していても、実際に提出できる状態まで準備が進んでいないことで発生します。


提出期限が休日に当たる場合の考え方

88条申請で14日前に当たる日が土日祝日などの休日に重なる場合、実務上はその前の開庁日、または確実に届出できる日まで前倒しして提出する考え方が安全です。特に窓口提出を予定している場合、休日に窓口が開いていない以上、その日に持参することはできません。期限日が日曜日だから月曜日に提出するという運用にしてしまうと、仕事の開始日から見て14日前を下回るおそれがあります。


この考え方は、年末年始や大型連休で特に重要です。たとえば、対象作業の開始日から逆算した14日前が連休中に当たる場合、連休明けに提出しても、すでに14日前を過ぎていることがあります。さらに、連休前の最終営業日は、社内外の確認が集中しやすく、担当者の不在や資料修正の遅れも起こりやすくなります。したがって、連休を挟む88条申請では、単に1営業日前へ前倒しするのではなく、数営業日以上の余裕を持たせることが望ましいです。


休日に提出期限が重なったときの判断で大切なのは、「提出できるか」だけでなく、「不備なく提出できるか」です。届出書の記載事項に不足がある、添付図面が抜けている、工程と作業内容が一致していない、現場名や所在地に誤記がある、といった状態では、期限内に形式上整った届出として扱えないリスクがあります。期限日に近づくほど修正の余地は小さくなるため、休日が絡む場合は前倒しの幅を大きく取る必要があります。


また、社内の休業日も見落とせません。提出先の開庁日だけを見ていると、会社側の承認者が休暇で押印や確認ができない、協力会社が休みに入って資料を出せない、設計担当が不在で図面修正が止まるといった問題が起こります。法令上の休日だけでなく、社内カレンダー、現場閉所日、協力会社の休業予定まで含めて確認することが、88条申請の期限管理では重要です。


したがって、休日を挟む場合の実務的な答えは明確です。14日前は休日を含む暦日で数え、14日前に当たる日が提出できない日なら、その前に出します。さらに、資料不備や差し戻しに備え、前倒し提出を標準にします。この運用にしておけば、期限計算の解釈で迷う場面が減り、工程変更があった場合にも対応しやすくなります。


起算点になる仕事の開始の日をどう決めるか

88条申請の期限計算では、14日前の数え方と同じくらい、「仕事の開始の日」をどう決めるかが重要です。開始日を誤ると、どれだけ正確に14日前を数えても、提出期限そのものがずれてしまいます。特に建設現場では、契約上の工期開始日、現場への入場日、仮設準備の開始日、対象作業の実開始日が一致しないことがあります。


88条申請で見るべきなのは、届出対象となる仕事の開始日です。全体工期の初日ではなく、対象となる作業や工事がいつ始まるのかを確認します。ただし、対象作業に先立つ準備作業がその仕事と一体と見られる可能性がある場合や、安全対策上切り離しにくい場合には、保守的に早い日付を開始日として管理するほうが安全です。判断に迷う場合は、工程表上の最初の実作業日だけでなく、現場で何が行われるのかを具体的に確認する必要があります。


たとえば、高さや構造、工法、使用設備などにより届出対象となる作業がある場合、現場全体の着工日はもっと前であっても、88条申請の対象となる作業の開始日が期限計算の基準になります。一方で、仮設物の設置や機械の据付け自体が届出対象に関係する場合には、その準備段階が開始日に関わることがあります。単に工程表の大項目だけを見て判断せず、実際の作業内容に落とし込んで確認することが大切です。


開始日の設定でよくある失敗は、「まだ本格作業ではないから」と考えて、届出対象に関連する準備作業を期限計算から外してしまうことです。現場では、資材搬入、墨出し、仮設設置、先行解体、養生、足場組立など、主要作業の前に多くの段取りがあります。これらが88条申請の対象工事や対象設備と密接に関係する場合、後から「実質的には開始していた」と見られるリスクを避けるためにも、開始日を早めに設定する運用が望まれます。


そのため、実務担当者は、工程会議の段階で「88条申請の対象作業はどれか」「その作業の開始日はいつか」「準備作業を含めると最も早い関係作業日はいつか」を確認しておく必要があります。期限計算は書類担当だけで完結するものではありません。施工管理、安全管理、設計、協力会社の各担当者が同じ開始日を共有して初めて、14日前の提出期限を正しく管理できます。


30日前の届出と混同しやすいポイント

88条申請で注意したいのは、すべてが14日前の届出ではないという点です。労働安全衛生法第88条には、一定の機械等に関する工事の開始30日前の届出、特に大規模な建設業の仕事に関する仕事開始30日前の届出、そして一定の建設業その他の仕事に関する仕事開始14日前の届出が規定されています。([厚生労働省][1])


実務では「88条申請」と一括りに呼ばれるため、対象によって30日前なのか14日前なのかが曖昧になることがあります。とくに、足場、型枠支保工、機械設備、解体、掘削、石綿関連作業など、現場で安全管理上重要な項目が複数ある場合、どの届出が必要で、期限が何日前なのかを個別に確認しなければなりません。14日前だと思い込んでいたら、実は30日前の準備が必要だったというケースは、工程への影響が非常に大きくなります。


また、同じ現場の中に複数の届出対象が含まれる場合もあります。ある作業については14日前で足りるとしても、別の設備や工事については30日前の届出が必要になることがあります。この場合、最も早い提出期限に合わせて社内スケジュールを組まないと、後から別の届出期限が迫っていることに気づき、工程変更や資料の作り直しにつながります。


「14日前」という検索意図で調べている担当者ほど、まず自分の案件が本当に14日前の類型に当たるのかを確認する必要があります。対象作業の種類、規模、構造、高さ、深さ、期間、設置場所、使用する設備、工法によって判断が変わることがあるため、過去の似た案件だけで決めるのは危険です。以前の現場では届出不要だった作業でも、今回の現場では規模や条件が異なり対象になることがあります。


したがって、88条申請の期限管理では、最初に「対象判定」、次に「期限判定」、最後に「休日を踏まえた提出可能日の確定」という順序で進めるべきです。いきなりカレンダーで14日前を数えるのではなく、対象となる仕事の分類と必要書類を確認してから期限を決めることで、30日前と14日前の取り違えを防げます。


遅れそうな場合に確認すべきこと

88条申請が期限に間に合わない可能性が出てきた場合、最初にすべきことは、工程と対象作業の開始日を再確認することです。単に書類提出が遅れているという問題なのか、そもそも対象作業の開始日を後ろ倒しできるのか、対象作業に入る前の準備作業だけが先行するのかを整理します。開始日を動かせるのであれば、期限を満たす形に工程を調整することが現実的な対応になる場合があります。


次に、提出予定の資料がどこまで整っているかを確認します。届出書本体は完成していても、添付図面、安全対策の記載、工程表、施工方法、関係者の確認が未了であれば、提出できる状態とはいえません。期限直前に不足が分かった場合、書類担当者だけで解決できないことが多いため、現場責任者、設計担当、協力会社、元請側の安全担当を含めて、残作業を明確にする必要があります。


期限が迫っているときに避けたいのは、根拠のない「たぶん大丈夫」という判断です。88条申請は、工程上の都合だけで後回しにできるものではありません。提出先への事前相談が必要な場合もありますし、提出先ごとの運用や確認事項がある場合もあります。迷った段階で早めに所轄の窓口に確認し、どの書類が必要で、どの時点までに提出すべきかを整理することが重要です。


ただし、相談すれば期限遅れが解消されるわけではありません。あくまで、法定期限を満たすための工程調整や不足資料の確認を行うための相談です。提出期限を過ぎたまま対象作業を始めることは、現場全体のリスクになります。安全管理上の信頼を損なうだけでなく、発注者や元請との関係、協力会社の段取り、監督署対応にも影響する可能性があります。


実務的には、遅れそうになってから対応するのではなく、88条申請の要否確認を工程初期に組み込むことが最も有効です。契約後、施工計画の初期検討、仮設計画の作成、協力会社選定の段階で対象判定を行い、届出期限を工程表に明記しておけば、直前の混乱を大幅に減らせます。


休日を見込んだ社内スケジュールの作り方

88条申請の期限を守るには、14日前を最終ゴールにするのではなく、社内提出期限、資料回収期限、確認期限、修正期限を前倒しで設定する必要があります。特に休日を挟む場合は、カレンダー上の14日前よりも、実際の社内作業日数がかなり少なくなることがあります。提出期限だけを工程表に書いていても、担当者がいつまでに何を集めればよいのかが見えなければ、期限管理としては不十分です。


まず、対象作業の開始予定日が決まった時点で、14日前の日付を暦日で逆算します。次に、その日が休日かどうかを確認し、提出可能日を前倒しで設定します。さらに、その提出可能日の数日前を社内最終確認日とし、その前に資料回収期限を置きます。資料の修正が発生する前提で考えるなら、協力会社からの初回資料提出はさらに前に設定する必要があります。


社内スケジュールで大切なのは、確認者を具体的に決めることです。安全担当が見るのか、現場代理人が見るのか、工事担当が見るのか、設計担当が見るのかが曖昧だと、書類が回覧されたまま止まります。88条申請は、内容が現場の施工計画と密接に関係するため、事務担当だけで完結させるのは難しい手続きです。誰が何を確認するのかをあらかじめ決めておくことで、休日直前の差し戻しを減らせます。


また、工程変更が多い現場では、88条申請の期限も連動して変わる可能性があります。作業開始日が前倒しになれば、14日前の期限も当然前倒しになります。工程会議で作業開始日が変更された場合、届出期限も同時に見直す運用にしておかないと、現場側は工程を変更したつもりでも、書類側では古い期限のまま管理してしまいます。


休日を見込んだスケジュール管理では、余裕日を「予備日」として明示することも有効です。予備日は単なる空き時間ではなく、図面修正、記載内容の再確認、提出方法のトラブル対応、担当者不在への対応に使うための日です。88条申請では、予備日を確保している現場ほど、期限直前の混乱が少なくなります。


電子申請や窓口提出で注意したい時間差

88条申請の提出方法には、窓口提出、郵送、電子申請などが考えられます。近年は労働安全衛生関係の一部手続きで電子申請が進んでおり、2025年1月1日から一部手続きの電子申請が原則義務化され、88条に基づく足場や局所排気装置等の設置・移転・変更届なども電子申請が可能な手続きとして案内されています。([厚生労働省][3])


電子申請を使う場合でも、「休日でも送信できるから期限直前でよい」と考えるのは危険です。初回利用時の準備、入力項目の確認、添付ファイルの形式、容量制限、送信後の控えの保存、補正連絡への対応など、実際には事前準備が必要です。送信そのものが短時間で済んでも、添付書類の不備や入力ミスがあれば、期限内に整った届出ができていたかが問題になります。


窓口提出の場合は、開庁時間に注意が必要です。14日前の日付が平日であっても、受付時間を過ぎていればその日の提出として扱えない可能性があります。遠方の現場を管轄する監督署に提出する場合、移動時間や混雑も考慮しなければなりません。窓口で確認を受けながら提出するメリットはありますが、期限直前ではその場で修正を求められたときに対応できないことがあります。


郵送の場合は、発送日ではなく到達日を意識する必要があります。社内では「期限日に発送した」と説明できても、提出先に届くのが翌日以降であれば、期限管理上のリスクが残ります。郵送を選ぶ場合は、配達に要する日数、休日を挟む影響、追跡確認、控えの保管を含めて、余裕を持った発送日を設定することが必要です。


提出方法にかかわらず、重要なのは「作成完了日」と「提出完了日」を分けて管理することです。書類を作り終えた日、社内承認が完了した日、提出先に届けた日、控えを保存した日を混同すると、後から期限内提出を確認しにくくなります。88条申請では、提出した事実を後で説明できるよう、控え、送信記録、到達記録、受付印、提出日時のメモなどを整理しておくことが実務上役立ちます。


添付資料の不足が期限遅れを招く理由

88条申請の期限遅れは、日付の数え間違いだけでなく、添付資料の不足によって起こることが多いです。届出書の様式自体は早めに準備できていても、図面、工程表、構造の説明、安全対策、作業手順、使用機械、関係資格者、現場体制などの情報がそろわなければ、提出できる状態になりません。特に、協力会社や設計担当からの情報を待つ項目がある場合、書類担当者だけでは前に進められません。


添付資料で起こりやすい問題は、最新版がどれか分からないことです。工程表が更新されているのに古い日付のまま届出書を作っている、図面が変更されたのに安全対策の記載が更新されていない、作業範囲が変わったのに対象判定が見直されていない、といったズレがあると、提出前の確認で差し戻しになります。休日直前にこのようなズレが見つかると、関係者に連絡がつかず、期限に間に合わなくなることがあります。


また、88条申請では、単に資料を添付するだけではなく、届出書の記載内容と添付資料の内容が一致していることが重要です。作業開始日、工事名称、所在地、施工者、作業内容、高さや深さ、設置期間、使用設備、工程の前後関係などが資料間で食い違っていると、確認に時間がかかります。担当者が複数の資料を別々に作る場合ほど、最終的な整合確認が必要になります。


添付資料の不足を防ぐには、早い段階で必要資料の一覧を作り、資料ごとに作成者、確認者、提出期限を決めることが有効です。ただし、一覧を作るだけでは足りません。資料が更新されたときに、どの資料へ影響するのかを確認する運用も必要です。工程表が変われば開始日が変わり、開始日が変われば14日前の期限も変わります。図面が変われば作業方法や安全対策の説明も変わる可能性があります。


このように、88条申請の期限管理は、カレンダー管理であると同時に、情報管理でもあります。必要な情報を早く集め、最新版を共有し、提出前に整合性を確認する仕組みを作ることで、休日を挟む場合でも落ち着いて対応できます。


期限管理を現場で定着させる方法

88条申請の期限管理を現場で定着させるには、属人的な経験に頼らず、工程管理の中に組み込むことが必要です。担当者が詳しい現場では問題が起きなくても、その担当者が異動したり、休暇に入ったり、複数現場を兼務したりすると、期限確認が抜けることがあります。休日を挟む期限計算は、一度理解すれば難しくありませんが、忙しい現場では見落としやすい作業です。


まず、工程表に対象作業の開始日だけでなく、88条申請の提出期限、社内確認期限、資料回収期限を記載する運用が有効です。工程表に作業開始日しか書かれていないと、届出期限は別管理になり、工程変更時に連動しません。工程表の中に届出期限を入れておけば、作業開始日の前倒しがあったときに、書類担当者もすぐに影響を把握できます。


次に、週次の工程会議や安全衛生協議の場で、88条申請の対象作業を確認する習慣を作ることが重要です。会議で「次の1か月に対象作業があるか」「開始日は変わっていないか」「届出期限は休日に重なっていないか」を確認するだけでも、直前の気づきは減ります。特に、連休前や年末年始前には、通常より長い期間を見て確認する必要があります。


さらに、現場の写真、位置情報、作業記録、工程変更の履歴を整理しておくことも、期限管理の精度を高めます。対象作業がいつ始まったのか、どの範囲で準備作業が行われたのか、どの資料に基づいて判断したのかを後から確認できる状態にしておくと、社内説明や関係者間の認識合わせがしやすくなります。記録が散在していると、開始日の判断や提出状況の確認に時間がかかり、次回以降の改善にもつながりません。


88条申請は、書類を出して終わりではなく、安全な施工計画を現場に反映させるための手続きです。提出期限を守ることはもちろん、届出内容と実際の施工がずれないように管理することが大切です。そのためには、書類担当者だけでなく、現場管理者、協力会社、安全担当が同じ情報を見られる状態を作る必要があります。


まとめ:14日前は休日込みで早めに押さえる

88条申請で休日を挟む場合の期限計算は、まず対象作業の開始日を確定し、その開始日を含めずに前日を1日前として14日前を暦日で逆算するのが基本です。途中に土日祝日が入っても、原則としてその日数は含めて考えます。14日前に当たる日が休日や閉庁日に重なる場合は、後ろ倒しではなく、前の提出可能日までに出す運用が安全です。


実務上は、14日前の日付を確認するだけでは不十分です。対象作業の開始日の設定、30日前届出との判別、添付資料の準備、社内確認、提出方法、休日や連休、協力会社の休業予定まで含めて管理しなければなりません。88条申請の期限遅れは、日数計算のミスだけでなく、資料不足、工程変更の共有漏れ、提出方法の準備不足、確認者不在によっても発生します。


特に、連休前後や年末年始、年度末の繁忙期は、通常どおりの感覚で進めると提出可能日が足りなくなります。14日前を「最低限の法定ライン」と捉え、社内ではそれより前に提出完了できるスケジュールを標準にすることが、最も現実的なリスク対策です。工程が前倒しになる可能性がある現場では、対象判定と期限確認を早期に行い、工程変更のたびに届出期限も見直す運用を徹底しましょう。


また、88条申請では、提出した日だけでなく、どの資料をもとに判断し、いつ対象作業が始まり、どのように安全対策を実施したのかを記録しておくことが重要です。現場写真、位置情報、作業メモ、工程変更履歴、提出控えが整理されていれば、次回の申請準備も早くなり、休日を挟む期限計算で迷う場面も減ります。


現場の期限管理をより確実にしたい場合は、日々の施工記録と位置情報、写真管理を一体で残せる仕組みを整えることが有効です。88条申請そのものの作成だけでなく、対象作業の開始日確認、現場状況の記録、関係者との情報共有まで見据えて管理体制を整えるなら、現場記録をスマートに残せるLRTK Phoneの活用につなげると、申請前後の実務をより進めやすくなります。


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